JP2010524687A - 土壌及び地下水浄化のための現場pH調整 - Google Patents

土壌及び地下水浄化のための現場pH調整 Download PDF

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Abstract

【課題】 地下処理ゾーンにおいて、好気性及び嫌気性バイオレメディエーション、化学的酸化及び還元、並びに安定化/固定化などの種々多様な現場処理プロセスを促進する。
【解決手段】 地下物質に固体アルカリ性物質を分布させる。固体アルカリ性物質は懸濁液に調製され、この懸濁液の平均粒径は前記地下物質の平均細孔サイズ又は裂け目隙間未満であり、かつ地下物質のpHを選択レベルまで高めるのに有効な量で前記固体アルカリ性物質を分布させる。
【選択図】図1

Description

1.発明の分野
本発明は、汚染地下物質の浄化に関する。さらに詳細には、本発明は、アルカリ性固体物質の懸濁液の使用を通じた地下物質の浄化方法に関する。さらに詳細には、本発明は、浄化を促進する値に地下物質のpHを調整する方法に関する。
2.関連技術の説明
汚染地下物質の浄化のため多くの技術が利用されている。清浄化の機構は物理的、化学的又は生物学的でありうる。通常の物理的浄化方法には、汚染土壌の掘削と処分、及び汚染地下水の汲み上げと処理が含まれる。
汚染地下物質の現場処理は、汚染物質の物理的除去の必要がないことから、多くの場合あまり費用のかからないアプローチである。一般的な現場処理アプローチとして、好気性及び嫌気性バイオレメディエーション、化学的酸化及び還元、土壌蒸気抽出、空気散布、並びに現場安定化−固定化が挙げられる。全てではないが、ほとんどの現場処理プロセスには、その処理プロセスに最適なpHがある。多くのバイオレメディエーションプロセスは、必要な微生物の最適な成長と汚染物質の生分解のため6〜8標準単位(SU)のpHを必要とする。化学的酸化、還元及び固定化プロセスにも最適なpHがあるだろう。pHが低すぎると、反応速度が低下するか、或いは標的化学薬品の溶解度が高くなりすぎるか又は低くなりすぎることがある。種々の汚染物質に利用されている異なる浄化技術について、以下にさらに詳しく論じる。
本明細書で関連技術について論じる際には、いくらか不可解な表記法で表されることが多いことに気づく。明瞭さの目的のため、この[発明の背景]の最後に示した引用文献セクションを参照する。論じた文献及び関心のある他の文献の完全な引用はその全体で特定される。
微生物の成長に最適なpHは特有の微生物及びその呼吸経路によって決まる。好気性微生物は広範なpHに耐えることが多いが、多くの嫌気性微生物はpHに感受性であり、狭いpH範囲内でのみ有効に作用する。脱窒素及びメタン生成生分解速度は通常7〜8SUのpHが最適であり、6SU未満のpHでは急速に低下しうる(van den Berg, 1974; US EPA, 1975)。ほとんどの水供給帯水層のpHは6.0〜8.5SUであるが、pHがより低い水も珍しくない(Hem, 1999)。
微生物集団は広範なpHに耐えられるが、中性に近いpH(6〜8SU)が、嫌気性脱塩素に必要な健康で多種多様な微生物集団の成長と増殖を最も促す。低pH条件(<5SU)は硫酸塩還元細菌、メタン細菌、及び脱塩素細菌に好ましくない。デハロコッコイデス・エトジェネス(Dehalococcoides Ethogenes)は、ペルクロロエテン(PCE)及びトリクロロエテンを完全に脱塩素して無毒の最終産物エテンにすることができる唯一の既知生物である。しかしながら、デハロコッコイデス E.は非常にpH感受性のようである。Young及びGossett(1997)は、デハロコッコイデス属細菌を含むことが分かっている集積培養を用いた一連の実験で、PCEの脱塩素化が7SUのpHにおけるより6SUのpHで4倍遅いことを見出した。
帯水層のpHを高めることによって種々の重金属を現場で固定することができる。バリウム(Ba)、カドミウム(Cd)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、及び水銀(Hg)はアルカリ性条件下では溶解度が低いので(Dragun, 1988)、pHを調整することによって、現場でこれらの金属を沈殿させうる。pH調整を通じて鉄(Fe)又はマンガン(Mn)の沈殿を促すことによって、ヒ素などの他の汚染物質を処理することができる。さらに、pHを調整して、鉄、マンガン、アルミナ、シリカ酸化物並びにそれらのそれぞれの含水、無水ヒドロキシ、及びオキシヒドロキシ形態などの鉱物表面への吸着を促すことによって、重金属の除去を促進することができる(Bethke, 米国特許第7141173号, Nov, 2006)。
pH調整と酸化還元調整の併用によって、重金属をさらに減らすことができる。Deutschら(2002)は、酸化剤とアルカリ性物質の添加によって誘導されたFeとAsの除去の向上について記載している。Millerら(2006)は、溶解NaOHの添加を利用して、酸性地下水(pH3〜4SU)のpHを高めて、溶解しているカドミウム、銅(Cu)、鉛、マンガン、ニッケル(Ni)、及び亜鉛(Zn)のレベルを低減できることを実証した。しかし、厳しい条件を処理する際には、多硫化カルシウム(CPS)と水酸化ナトリウム(NaOH)の併用が最も有効だった。
化学的酸化プロセスを用いて、有機及び無機汚染物質で汚染された地下物質及び地下水を処理することができる。これらのプロセスの多くには、汚染物質の破壊又は固定化に最適なpHがある。例えば、化学的酸化とpH調整を併用して、鉄、マンガン及びヒ素を沈殿させることができる(Hem, 1999)。過硫酸塩と高いpHを併用して、塩素化エテン、エタン、及びメタン、単核及び多核芳香族炭化水素、含酸素物、石油炭化水素、クロロベンゼン、フェノール、殺虫剤、除草剤、ケトン及び多塩素化ビフェニルなどの種々の地下汚染物質を化学的に酸化することができる(FMC Environmental Solutions, Klozur Activation Chemistries, 2006; Block et al., 2006, 米国特許出願第20060054570号, ITRC, 2006; Brown et al., 2006; White et al. 2006; Crimi and Taylor, 2006)。しかし、多くの標的化合物の酸化的分解を促進する過硫酸塩を活性化するためには、10.5SUより高いpHレベルが必要である(ITRC 2006; Crimi and Taylor, 2007)。この高いpHレベルを達成することは、多くの地下物質の強い緩衝能力のため困難なことがある。Blockら(2005)は、水溶性過酸化化合物の組成物及び該該組成物のpHを約10SUより高いpHで維持する水溶性pH調節剤(例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)と有機化合物を接触させる、有機化合物の酸化方法について記載している。しかし、CaO又はCa(OH)2等の固体アルカリ性物質を用いてpHを10SUより高くすることもできた。
化学的還元プロセスを用いて、有機及び無機汚染物質で汚染された地下物質及び地下水を処理することもきる。例えば、Boparaiら(2006)は、亜ジチオン酸塩を用いてpHを8.5SUまで高めると、除草剤で汚染された帯水層の堆積物及び表層土を処理できることを示した。しかし、6.9SUの周囲pHでは汚染物質の変換はなかった。Lee及びBatchelor(2002)によって同様の結果が報告された。彼らは、TCE脱塩素化率がpHを6.8から8.1に高めると増加すると報告した。Mg(OH)2の懸濁液を注入して、8.1〜8.5SUのpHを達成することができた。
処理プロセスを阻害しうる低いpH条件をもたらしうる種々の異なる条件がある。南東米国では、多くの土壌及び基礎をなす帯水層は自然に低いpHを有する。嫌気性条件下では、種々の有機物質が発酵して、さらにpHを低減しうる短鎖脂肪酸(酪酸、プロピオン酸及び酢酸)を放出することがある。Frizzellら(2004)は、高フルクトースコーンシロップとチーズホエーの混合物を注入すると、生物学的活性を刺激してpHが4.0SU未満に低下することを見出した。
現在、帯水層のpHを高めるための2つの利用可能な方法がある。第1の最も一般的な方法は、溶解した塩基又はアルカリ性物質を含有する溶液を処理ゾーンに通して循環させることである。常用される物質として、NaOH、水酸化カリウム(KOH)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、及びメタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)の水溶液が挙げられる。Arcadis(2002)及びLutesら(2006)は、炭酸塩、炭酸水素酸塩、又はリン酸塩を含有する緩衝溶液を循環させてpHの低下を制御する方法を記載している。Clineら(2005)は、帯水層のpHを4.5から6.6SUほどの高さにして、ドライクリーニング店でのPCEの還元的脱塩素化を促すためのKOH溶液の注入について記載している。
アルカリ性溶液を処理ゾーンに通して循環させることは有効でありうるが、このアプローチにはいくつかの重大な欠点がある。アルカリ性溶液は、地層を通って移動するとき、水中に存在するアルカリ性が酸性鉱物表面と反応して消費される。結果として、大量のアルカリ性物質を加えてpHを高めなければならない。多細孔容積の希塩基又は小量の極濃塩基を注入することでこれを達成できる。多細孔容積を注入するのは実行が困難であり、コストを高める。極濃縮塩基の注入は容認できないレベルまでpHを高めるであろうし、現場作業者を安全性の危険にさらしうる。
地層のpHを高めるための第2のアプローチは、固体アルカリ性物質を注入することである。地下に穴をあけた後のスラリーの重力又は圧力注入によって、これらの物質を注入することができる。このアプローチで使用できる固体アルカリ性物質として、酸化マグネシウム(MgO)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)及び炭酸カルシウム(CaCO3)が挙げられる。Deutschら(2002)は、pH及び酸化還元電位を高めて鉄とヒ素を沈殿させるためのMgOとMg(OH)2のスラリーの注入について記載している。このアプローチには、大量の物質を迅速に注入できるという点で水溶液注入を超える利点があるが、pHの有効な上昇は注入点周囲の隣接領域に限定されることが多い。より大きいオーガー又はミキサーを用いて地下物質を物理的に混合することによって、注入点からさらに離れてアルカリ性固体を分布させることができる。しかし、物理的混合は非常に費用がかかり、破壊的である。
前記議論に関して、以下の文献を参照し、これらの開示内容は参照によって本明細書に具体的に取り込まれる。
(米国特許文献)
3692898 Sep., 1972 Gorman et al. 424/689
4340253 Jul., 1982 Breland 299/5.
4401569 Aug., 1983 Jhaveri et al. 210/747.
4418961 Dec., 1983 Strom 299/5.
5008019 Apr., 1991 Trost 210/747.
5265674 Nov., 1993 Frederickson et al. 166/246.
5277815 Jan., 1994 Beeman 210/605.
5324433 Jun., 1994 Grant 210/634.
5487879 Jan., 1996 Witkowski et al. 423/155
5514357 May, 1996 Richmond et al. 423/265
5554290 Sep., 1996 Suthersan 210/610.
5264018 Dec., 1997 Koenigsberg et al. 71/63
5725470 Mar., 1998 Lazarowitz et al. 210/747.
5762901 June, 1998 Richmond et al. 423/635
5840571 Nov., 1998 Beeman et al. 435/262.
5846179 Dec., 1998 Price 588/261.
5993660 Nov., 1999 Shook et al. 210/747.
5989517 Nov., 1999 Richmond 423/636.
6059973 May, 2000 Hudson et al. 210/610.
6110372 Aug., 2000 Perriello 210/747.
6143195 Nov., 2000 Price 252/186.1.
6267888 Jul., 2001 Satyanarayana 210/610.
6398960 Jun., 2002 Borden et al. 210/610
20040245185 Dec., 2004 Chowdhury 210/749.
7160471 Jan., 2007 Looney et al. 210/747
20060054570 Mar., 2006 Block et al. 210/759
7141173 Nov., 2006 Bethke 210/660.
(国際特許)
WO 1993/9301136 2003 Bircher et al. PCT/A1 19930121
WO 2005/081996 Feb, 2004 Block PCT/US2005/005852
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本発明により、固体アルカリ性物質の懸濁液の注入によって(この懸濁液の平均粒径は地下物質の平均細孔サイズ又は裂け目隙間未満である)、地下処理ゾーンのpHを高めるための安全で低コストの効率的な方法が提供される。本発明の方法は、浄化を促進するために必要なpHを調整することによって、好気性及び嫌気性バイオレメディエーション、化学的酸化及び還元、並びに安定化/固定化などの種々多様な現場処理プロセスを促進する。
地下では、アルカリ性固体の懸濁液がpHをより望ましい範囲に高めることができ、一連の処理プロセスの効率を高める。平均粒径が地下物質の平均細孔サイズ又は平均裂け目隙間未満のアルカリ性固体の懸濁液を使用すると、注入点から離れたアルカリ性固体の分布を向上させることができる。さらに、透過性反応壁(permeable reactive barrier)(PRB)及び広域被覆などの種々の構造で本発明の方法を実施しうる。
本発明の他の利点は、図面を参照した以下の詳細な開示からさらに完全に明らかになるだろう。
帯水層堆積物に可変量のMg(OH)2を添加し、24時間平衡させた後にpHを測定した実験室研究の結果(堆積物1kg当たりの塩基当量で表す)を示す図である。 注入井戸、パイロット試験監視井戸、及び上昇勾配-未反応監視井戸内のpHの変化を示す図である。860〜880日のMg(OH)2/大豆油懸濁液の注入後、pHは還元的脱塩素化に最適な範囲に上昇した。
本発明は、平均粒径が地下物質の平均細孔サイズ又は裂け目隙間未満のアルカリ性固体物質の懸濁液の注入と分布によって、地下処理ゾーンのpHを調整するため、特にpHを高めるための方法を提供する。pHを選択範囲内に高めることによって、嫌気性バイオレメディエーション、好気性バイオレメディエーション、化学的酸化、化学的還元、及び固定化などのいくつかの異なる処理プロセスの効率を向上させることができる。そして、これらの異なる処理プロセスを利用して、有機化合物、無機化合物、金属及び放射性核種などの種々の汚染物質の破壊及び/又は固定化を促進することができる。本発明の好ましい方法は、地下水面の上又は下の未固結物質(unconsolidated material)又は破砕岩石内の標的処理ゾーン全体にわたる懸濁液の調製と分布を含む。
本発明は、粒径、表面電荷、凝集化の度合及び沈降速度を制御して、処理ゾーン全体にわたって輸送と分布を促進する、懸濁液に調製された固体アルカリ性物質の導入によってpHを高めるための方法を含む。懸濁液の理想的特徴として、1)地下物質の平均細孔サイズ又は裂け目隙間未満の平均粒径、2)負に荷電した表層による捕獲を減らすための負の表面電荷;3)細孔内に捕捉されるようになりうる大きい凝集体の形成を防止するための非凝集化懸濁液、及び4)注入中の分離を減少させ、地下内での輸送を促進するための遅い沈降速度が挙げられる。アルカリ性固体の理想的特徴として、1)低コスト、2)物質の質量当たりの大きい酸中和能力、3)低毒性及び有害不純物の非存在、4)溶解前に輸送の有意な距離を与えるための遅い乃至適度な溶解速度、5)処理目的を果たすために適した範囲の平衡pHが挙げられる。
本発明を適用する典型的プロセスは以下の工程を含む:1)処理ゾーンの寸法を決定する工程;2)処理目的を果たすために必要なpHを選択する工程;3)pHを所望範囲に高めるために必要なアルカリ性物質の量を決定する工程;4)アルカリ性懸濁液を調製する工程;及び5)アルカリ性懸濁液を地下に注入する工程。
処理目的並びに土壌及び/又は地下水試料採取の結果に基づいて、処理ソーンのサイズ及び寸法を決定する。例えば、目的が汚染源地を処理することである場合は、地下物質(土壌、帯水層の堆積物又は岩石)の試料をいくつかの異なる位置と深さで収集かつ分析して、汚染物質濃度が許容レベルを超えるかを決定する。これらの分析の結果を地図又は断面図上にプロットし、それを用いて処理が必要なゾーンを特定する。目的が透過性反応壁を形成することによって、地下水プルームを処理することである場合は、監視井戸又は直押し点から地下水の試料を収集して、汚染物質濃度が許容レベルを超えるゾーンを画定する。
実施すべき処理プロセスに基づいて、処理目的を果たすために必要なpHを決定する。好気性及び嫌気性処理プロセスに最適なpHは典型的に約6〜約8SUの範囲である。他の処理プロセスに最適なpHは各処理プロセスに関する先行技術から分かる。簡単な実験室試験から最適なpHを決定することもできる。この試験では、a)通常の酸又は塩基を用いて地下物質のpHを特定範囲内に調整し、b)処理プロセスを適用し、かつc)標準的な化学分析を用いて汚染物の破壊又は固定化を監視する。そして処理に最適なpHが決まるまで、異なるpHについて試験を繰り返す。
処理ゾーン内のいくつかの位置から地下水及び固体地下物質の試料を収集することによって、pHを所望範囲に高めるために必要なアルカリ性物質の量を決定する。等量の地下水及び固体地下物質を含むスラリーを調製し、NaOH又は他のアルカリ性物質の量を変えることによって改良する。次にスラリーを24時間平衡させてからpHを測定する。次にpHを異なるレベルに高めるために必要な塩基当量を示すグラフを作成する。典型的には、結果を固体地下物質の質量当たりの塩基当量対pHとしてプロットする。必要なアルカリ性物質の量を以下のように決定する。
必要なアルカリ性物質=処理体積×かさ密度×必要な塩基当量×1塩基当量当たりのポンド(kg)数。
処理ゾーンの体積は上述したとおりに決定される。地下物質のかさ密度は標準的な試験手順で決定され、典型的に100〜125ポンド/立方フィート(1600〜2002kg/m3)の範囲である。目標のpHに達するために必要な塩基当量は、上述した実験室試験から決定される。表1は、この発明で使用しうる通常の固体アルカリ性物質について、1塩基当量当たりの純粋なアルカリ性物質の平衡pHとポンド(kg)数を示す。
表1.pH調整で使用する種々のアリカリの特性

Figure 2010524687
このプロセスで使用するアルカリ性物質は、a)平衡pH、b)1塩基当量当たりに必要なアルカリ性物質のポンド(kg)数;及びc)アルカリ性物質1ポンド(kg)当たりのコストに基づいて選択されるであろう。最適なアリカリ性物質は処理プロセスに必要なpHよりわずかに高い平衡pHを有するであろう。アルカリ性物質の混合物を使用することもできる。
アルカリ性懸濁液は微細な粒状アルカリ性物質から調製される。利用可能な固体アルカリ性物質として、MgO、Mg(OH)2、MgCO3、CaO、Ca(OH)2、CaCO3が挙げられる。これらの物質を微細な粒状形態で購入するか又は特別に粉砕して、地下物質の細孔サイズ又は裂け目隙間未満の平均粒径を与えることができる。特有のアリカリ性物質の選択は、該物質のコストと目標のpHによって決まるだろう。例えば、MgO及びMg(OH)2の懸濁液はバイオレメディエーション用途で有用である。これらの物質はバイオレメディエーションの目標のpHよりわずかに高く、アルカリ1ポンド当たりの塩基当量数が大きいからである。CaO及びCa(OH)2は、これらの物質がより高いpHをもたらすことから化学的処理プロセスにおける緩衝剤として有用性が高い。CaO及びCa(OH)2は、これらの物質によってもたらされる高いpHが微生物に有害な影響を与えうることからバイオレメディエーションにはあまり有用でない。現場沈殿プロセスには炭酸塩(MgCO3、CaCO3)が有用であろう。しかし、炭酸塩の使用は、地層の透過性に望ましくない影響のある過剰なガス生成をもたらすことがある。場合によっては、さらなるアリカリ性を与えるため又はより広いpH範囲を与えるため液体塩基又は溶解塩基で懸濁液を改良してよい。添加しうる液体アルカリ又は溶解アルカリとしてNaOH、KOH、Na2CO3、NaHCO3、水酸化アンモニウム(NH4OH)、炭酸アンモニウム((NH4)2CO3)、トリポリリン酸ナトリウム(Na5P3O10)、二塩基性リン酸ナトリウム(Na2HPO4)及びリン酸三ナトリウム(Na3PO4)が挙げられる。アンモニア又はリン酸塩を含む物質は、無機栄養素の起源としてバイオレメディエーション用途でも有益である。
ほとんどの場合、濃アルカリ性懸濁液は、製造施設にて、当業者に周知の従来様式で調製される。懸濁液中の水の量を最小限にして輸送コストを下げる。しかし、十分な水を与えて懸濁液を水和して、一般的に利用可能なポンプ及びミキサーを用いてポンピング及びミキシングできるように十分低い粘度を維持する。懸濁液を化学薬品(アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両親媒性/双性イオン性界面活性剤及び凝固剤)で改良して表面電荷を制御し、粒状物質の凝集化を減少させてもよい。アルカリ性固体を有機物質、無機物質及びこれらの物質の混合物(炭水化物、糖、デンプン、動物及び植物タンパク質、アミノ酸、脂肪、食用及び非食用油、脂肪酸、脂肪酸の塩、炭化水素、炭酸塩、炭酸水素酸塩、リン酸塩及びケイ酸塩が挙げられる)でコーティングすることによって表面電荷及び凝集化を制御することもできる。化学薬品を添加して分散相の粘度を高めることによって、粒状物質の凝集及び/又は沈降を減少させてもよい。粘度を高めるために使用できる薬剤として、寒天、リグニン、アルギナート、くず粉、カラギーナン、コラーゲン、コーンスターチ、フェクラ(fecula)、ゼラチン、グリセロール、カタクリ、ペクチン、タピオカ、アラビアガム、ガーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、デンプン誘導体及びセルロース誘導体が挙げられる。
懸濁液に他の物質を添加して現場処理プロセスを促進してよい。他の物質として、現場浄化プロセスを促進するための固体又は液体電子供与体、電子受容体、微生物成長因子、化学的酸化剤、化学的還元剤、及び安定化剤が挙げられる。電子供与体として供給しうる有機基質として、短鎖、中鎖及び長鎖脂肪酸、糖、炭水化物、タンパク質、固体脂肪、液体油、乳化油脂、並びに他の生分解性有機基質が挙げられる。電子供与体として、過酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、及び/又は硫酸塩が挙げられる。微生物成長因子として、無機栄養素、ビタミン、微量ミネラル、及びアミノ酸が挙げられる。化学的酸化剤として、過酸化水素、過酸化金属(metal peroxide)、過酸化化合物(peroxygen)、過硫酸塩(persulfate)、過マンガン酸塩(permanganate)、及び他の酸化化合物が挙げられる。化学的還元剤として、反応性金属、一硫化物、多硫化物、亜ジチオン酸塩及び他の還元化合物が挙げられる。化学的安定化剤として、リン酸塩、化学的酸化剤及び化学的還元剤が挙げられる。
典型的に、タンク又はケトル内で物質を一緒に混合することによって、粗懸濁液を調製する。初期混合プロセスで熱を加えて補助してよい。次に粗懸濁液を高エネルギー混合装置に通して、いずれの液体又は固体粒子の大きさをも減じる。利用可能な混合装置としては高せん断ミキサー、コロイドミル及び高圧ホモジナイザーが挙げられる。粒径を減じるために混合装置に複数回通すことが必要な場合もある。調製したら、濃縮懸濁液をドラム、トート(tote)又は他の適切な容器に入れて現場に輸送する。
現場では、注入前に水で濃縮懸濁液を希釈する。濃縮懸濁液の量を選択して、現場処理プロセスを促進するために望ましい範囲に地層のpHを高めるのに十分なアリカリ度を与える。水の量を選択して、目的の処理ゾーン全体にわたって懸濁液を分布させる。好ましい実施形態では、製造施設で前もって濃アルカリ性懸濁液を調製してから、現場にて水で希釈する。しかし、必要に応じて、希釈又は濃縮懸濁液を現場で調製することができる。
アルカリ性懸濁液を調製したら、それを地下中に注入する。低圧化で希釈懸濁液を注入して、注入点から離れて懸濁液を容易に分散させることができる。懸濁液をまず水で希釈することによって、より少ない注入点を利用して、より広い適用範囲及びより大規模な影響領域を達成することができる。直押しロッドの端部を通じて、又は一時的な1インチ(2.54cm)の直押し井戸を通じて、又は一時的若しくは永久的な2インチ(5.08cm)若しくは4インチ(10.16cm)の通常に掘られた井戸を通じてアルカリ性物質の懸濁液を注入することができる。空気破砕又は水圧破砕を利用して懸濁液を注入することもできる。
いくつかの製造業者が、一時的な1インチ(2.54cm)の直押し井戸の設置又はプローブロッドを介したアルカリ性物質の懸濁液の直接注入のために利用できる直押し装置を提供している。Geoprobe(登録商標)は浄化製品の注入用の機械設備一式を製造販売してる。この機械設備一式を利用して、アルカリ性物質の懸濁液を注入することもできる。Geoprobe(登録商標)圧力活性化注入プローブ(Pressure-Activated Injection Probe)を1.5インチ(3.81cm)又は1.25インチ(3.175cm)のプローブロッドと共に「トップダウン」又は「ボトムアップ」注入のために利用できる。Geoprobe(登録商標)は、注入用プローブロッドにシール接続を生じさせながらプローブロッドを引っ込める手段を与える注入プルキャップ(Pull Cap)をも販売している。代替法は、使い捨て駆動点チップを用いてGeoprobe(登録商標)ロッドを介してアルカリ性物質の懸濁液を「ボトムアップ」注入することである。
一時的又は永久的注入点の選択は、水面までの深さ、掘削コスト、注入点当たりの流速及び注入しなければならない流体の体積などの現場特有の条件によって決まる。注入設計を最適化して、掘削コストを最小限にしようと試みながら、最大の注入速度を提供すべきである。
再循環(地下水の回収と再注入)を利用して、混合用の(飲料)水の入手しやすい供給の必要性を排除又は減少させることができる。熟練家は、地下水の再利用が多くの国家による規制の支配を受け、その処理及び/又は取扱いに特有の要件が必要なことがあることに留意すべきである。それにもかかわらず、最も一般的なアプローチは、1つ以上の井戸から地下水を汲み上げて、アルカリ性物質の懸濁液と共に地下水を1つ以上の注入井戸に注入することである。設計体積が据え付けられたか又はアルカリ性物質の懸濁液が処理ゾーン全体にわたって分布されたことを現場pH測定値が支持するまで、注入プロセスを続ける。
より低い透過性の地層内では、水圧破砕及び空気破砕を利用して、アルカリ性懸濁液の、注入点から離れた分布を促進することができる。水圧裂け目は、流体を井戸の下方に高圧で短期間(時間)ポンプで送り込んで、地層に割れ目をつけるか又は破砕するのに十分な下げ孔内圧を生じさせると形成される。懸濁液又は水と何らかの特殊な高粘度流体添加物を高圧流体として使用することができる。ポンプ圧を解放したときに裂け目が閉じないようにするため、砂又は他の粗粒状物質などのプロップ(propping)剤を地層にポンプで入れることによって、流体が貫通して流れうる高い透過性の砂の平面を生じさせることができる。水圧が除去されると、適所にプロパガント(propagant)が残る。これが裂け目を開いた状態のままにし、地下の流れを促進する。
空気破砕では、気体を井戸の下方に高圧で短期間(時間)ポンプで送り込んで、地層に割れ目をつけるか又は破砕するのに十分な下げ孔内圧を生じさせる。土壌/岩石界面に存在する自然の現場圧力を超える圧力で、かつ地下の自然の透過性を超える流量にて気体を地下に注入する。
汚染源地処理、プルーム処理、及び透過性反応壁(PRB)構造を含めた地下の種々の構造で本発明を実施することができる。汚染源地及びプルーム処理は、汚染源地又はプルームの一部にアルカリ性懸濁液及び関連地質改良物を分布させて、汚染物質を分解し、かつ/又は汚染物質の移動性を低減する工程を含む。一般的に地下水の流れに垂直なラインにアルカリ性固体を分布させることによってPRBを形成することができる。PRBを地下水が通過すると、pHが上昇して汚染物質の破壊及び/又は固定化を促す。
懸濁液及び他の添加物の注入が完了した後、「本発明」は、さらなる操作及び保守なしで働く。アルカリ性固体が緩徐に溶解してpHを好ましい範囲に高め、汚染物質の分解及び/又は固定化を促進する。種々の地下処理プロセスを促進するための本発明の好ましい実施形態について以下に述べる。
地層のpHを約8〜約9.5SUに高めるため、約40〜約60%のMg(OH)2、約0.2〜約2.0%のキサンタンガム及び約0.1〜約1.0%のナトリウムカルボキシメチルセルロースと、水から成るバランスを含み(全てのパーセンテージは総質量当たりの質量で)、平均粒径が5μm未満、好ましくは3μm未満の微細粒状Mg(OH)2を含有する濃縮懸濁液を調製する。1〜10回、好ましくは3回、1000〜5000psi(6.89〜34.5MPa)、好ましくは2500psi(17.2MPa)の圧力で懸濁液をAPV Gaulinホモジナイザーに通して、懸濁液を物理的に解膠する。結果として生じた懸濁液をドラム、トート又は他の容器内に入れて使用現場に輸送する。現場では、1体積部の濃縮懸濁液を約1〜約40部の水で希釈し、この希釈懸濁液を地下に注入する。最終希釈懸濁液中の濃縮懸濁液と水の比は、pHを高めるために必要な塩基当量の量を決定するために上述した計算に基づいて決まるだろう。地層のpHを約9.5〜約11SUに高めるためには、Mg(OH)2に代えてCa(OH)2を用いて懸濁液を調製する。pHを所望レベルに高めるのに十分な懸濁液で地層を処理したら、引き続き浄化技術を適用して、必要に応じて好気性バイオレメディエーション、嫌気性バイオレメディエーション、化学的酸化、化学的還元、固定化又は他の適切な方法を通じて汚染物質を処理する。
pHを調整し、有機基質を改良することによって嫌気性バイオレメディエーションを刺激するため、約40〜約60%のMg(OH)2、約0.2〜約2.0%のキサンタンガム及び0.1〜1.0%のナトリウムカルボキシメチルセルロースと、水から成るバランスを含み(全てのパーセンテージは総質量当たりの質量で)、平均粒径が約5μm未満、好ましくは約3μm未満の微細粒状Mg(OH)2を含有する濃縮懸濁液を調製する。この濃縮懸濁液を、約60%の大豆油、約4%のラクテート(lactate)又は乳酸、10%の乳化剤、約2%のアミノ酸抽出物とバランス水を含有するように(全てのパーセンテージは総質量当たりの質量で)調製した乳化油濃縮物とブレンドする。バイオレメディエーション用の大豆油エマルションの調製方法は、エマルション製造の技術分野の当業者に周知であり、Borden及びLeeによって記載されている(米国特許第6398960号)。約60体積%の大豆油エマルションと約40体積%のMg(OH)2懸濁液をブレンドする。このエマルション-懸濁液混合物をコロイドミル又は高圧ホモジナイザーに1〜10回、好ましくは3回通す。結果として生じた懸濁液をドラム、トート又は他の容器に入れて使用現場に輸送する。現場では、1体積部の濃縮懸濁液を約4〜約40部の水で希釈し、この希釈懸濁液を地下に注入する。注入するMg(OH)2の総量は、pHを所望範囲に高めるために必要な塩基当量の量によって決まる。追加の有機基質が必要な場合、現場で濃縮エマルション-懸濁液を追加のエマルション濃縮物で希釈するか又は2回目の注入を行って追加基質を供給することができる。
以下の実施例の参照によって、本発明の特徴がさらに明白に理解されるであろう。以下の実施例は本発明を限定するものと解釈すべきでない。
実施例1−帯水層pHに及ぼす緩衝作用の現場実証
原型的汚染源地におけるTCEのバイオレメディエーション用の乳化油基質(EOS(登録商標))の使用を評価するためパイロット研究を行った。現場の地下水の深さは地表面下約6フィート(1.8m)(ft bgs)だった。現場の地下物質は、5〜8ft(1.5〜2.4m)のシルト質砂性粘土の下の8〜10ft(2.4〜3.0m)のシルト質砂と、約16ft(4.9m) bgsの下部加圧層として作用する密な粘土から成っていた。現場の水力勾配は低く(約0.001ft/ft)、地下水速度も低かった(約5ft(1.5m)/yr)。透水係数は1〜3ft(0.3〜0.9m)/dで変化した。この場所では以前に現場パイロット試験を行ってトリクロロエチレン(TCE)の嫌気性バイオレメディエーションを刺激するための乳化油だけの使用を評価していた。しかし、この以前のパイロット試験は、処理ゾーンの低いpHのため成功しなかった。最初の乳化油注入の15ヶ月後に収集した地下物質の試料からpHが4.2〜5.2SUで変化することが分かった。このpHは還元的脱塩素化に最適なpHより低い。
そこで、この特許出願で記載される発明を現場で利用して、低いpHの問題を軽減し、追加の有機基質を与えてTCEバイオレメディエーションを刺激した。Ca(OH)2、Mg(OH)2、NaOH、NaHCO3及びNa2CO3などの種々のアルカリが帯水層のpHを高めると考えた。好ましいアルカリ性物質は、1ポンド当たり大量のアルカリ度を与えるが、注入点近傍で過剰に高いpHをもたらさないだろう。Ca(OH)2、NaOH及びNa2CO3は12以上の最大pHを有し、非常に高いpHのため注入点近傍に毒性をもたらす可能性がある。対照的に、NaHCO3は最適(7〜8)に近いpHを緩衝するだろうが、NaHCO3は1ポンド当たり最も少ないアルカリ度をもたらす。また、NaHCO3を酸性帯水層に添加すると、大量のCO2が脱気することとなり、帯水層を封鎖する可能性がある。
各薬剤の特性に基づいて、pH緩衝剤としてMg(OH)2を選択した。純粋なMg(OH)2のpHは約10SUなので、ほとんどの帯水層内のpHをバイオレメディエーションに最適な6〜8で変化させると予測することができる。また、Mg(OH)2の添加は、注入する物質が少なくてよく、CO2の脱気をもたらさないだろう。
Mg(OH)2の量を変えてパイロット試験現場の帯水層堆積物を改良し、24時間平衡させて、pHを種々の値に高めるために必要な塩基当量の量を決定した。図1は、Mg(OH)2の量を増やして達成された結果のpHを示す。結果は、堆積物1kg当たりの塩基当量で表されている。これらの結果に基づいて、パイロット試験地のpHを高めるのに必要なMg(OH)2の量を計算した。
堆積物のかさ密度が100lb/ft3(16.0gk/m3)の20ft(6.1m)×20ft(6.1m)×10ft(3.0m)の処理体積全体にわたって均一に混合したと仮定すると、パイロット試験地のpHを約7〜8に上昇させるためには約16,000塩基当量が必要であろう。これは約1,000lb(454kg)の純粋なMg(OH)2に相当する。現場での最初の乳化油注入以来、約2年が経過し、還元的脱塩素化に利用できる有機炭素の量を増やすために追加の乳化油を注入すべきであることを決定した。
以下の2種の製剤を調製した。
1.大豆油、水、乳酸、乳酸ナトリウム、酵母抽出物及び食品用界面活性剤を一緒にブレンドして粗エマルションを形成した。このエマルションを次にコロイドミルに通して、小さい均一液滴の微細エマルションを生成した。次にこのエマルションを体積で60%の大豆油エマルション:40%のMg(OH)2スラリーの比で、メジアン粒径が3μmのMg(OH)2スラリー製品(質量で62%のスラリー)とブレンドした。次にこの混合物を粒径と懸濁液特性の変化を監視しながらコロイドミルに繰り返し通した。コロイドミルに5回通した後、安定懸濁液を得、この混合エマルション-懸濁液を輸送のためドラムに詰めた。この物質の最終pHは9.3、密度は1,130kg/m3だった。
2.メジアン粒径が1μmの粉末Mg(OH)2を数日間水和させた(すなわち、2部の水に対して1部の粉末)。次にこの水和粉末を、上述したとおりに調製した大豆油エマルションと混合した。次にこの混合物を粒径と懸濁液特性の変化を監視しながらコロイドミルに繰り返し通した。コロイドミルに5回通した後、安定懸濁液を得、この混合エマルション-懸濁液を輸送のためドラムに詰めた。この物質の最終pHは9.3、密度は1,099kg/m3だった。
Mg(OH)2/大豆油懸濁液を19個の直押し注入点(IP)を通じて注入した。注入点は、以前の不成功のパイロット研究で用いた注入点間の略中程に配置した。1.25インチ(3.18cm)のプローブロッドを備えたGeoprobe(登録商標)圧力活性化注入プローブを介して注入を行った。まず大型タンク内で4部の水に対して約1部の濃縮物を用いて濃縮懸濁液をなま水で希釈した。次に使い捨て駆動点チップを用いてGeoprobe(登録商標)ロッドを通じて「ボトムアップ」の圧力下で希釈懸濁液を注入した。
16ft(4.9m) bgsまで掘り下げ、Geoprobeロッドを通じて直接混合物を注入することによって注入を達成した。初期計画は全部で22ガロン(83リットル)の混合物を注入した後、20〜80ガロン(76〜303リットル)の追跡水を注入して、全飽和ゾーン(6〜16ft(1.8〜4.9m) bgs)にわたって一様に流体を分布させることだった。しかし、混合物による置換のため監視壁及び地面から地下水が押されているのが観察された。この理由のため、各地点に注入できる量が変化し、注入は2つの別の相で起こった。第2相の際には、多くの注入が透水係数が最大の深さだけで起こり、ほとんどの注入点では、約13〜16ft(4.0m〜4.9m) bgsだった。表2及び3は各地点で注入された混合物と追跡水の量を列挙する。
表2.相1でパイロット試験地にて注入されたMg(OH)2/大豆油懸濁液と追跡水の量
Figure 2010524687
表3.相2でパイロット試験地にて注入されたMg(OH)2/大豆油懸濁液と追跡水の量
Figure 2010524687
850ガロン(8218リットル)の水と共に約1000lb(454kg)の純粋なMg(OH)2を含有する約326ガロン(1234リットル)(3050lb(1383kg))のMg(OH)2/大豆油懸濁液を帯水層に注入した。所期注入直前と3ヶ月後に土壌掘削物を収集して、Mg(OH)2/大豆油懸濁液がどれだけ良く帯水層を緩衝したかを決定した。
表4は、注入前後に各深さで収集した試料の平均pHを示す。注入前、80%の処理ゾーンでpHは5.5未満だった。この低いpHは、TCEの還元的脱塩素化を非常に妨げるようだった。注入後、80%の処理区間で、pHが還元的脱塩素化の最適範囲である6.4〜8.0に上昇した。処理区間の上部20%では、pHが0.5〜0.6pH単位だけ上昇した。しかし、それは未だ最適未満だった。このゾーンの注入の効果は有用でなかった。この深さの土壌の低い透過性は十分な物質の注入を妨げたからである。
表4.処理ゾーンのpHに及ぼすMg(OH)2/大豆油懸濁液注入の効果
Figure 2010524687
パイロット試験地内の監視井戸及び注入井戸並びに3つの上昇勾配未反応井戸の平均pHを図2に示す。試験の最初の400日を通して、監視井戸のpHは約6だったが、注入井戸のpHは5以下だった。しかし、約700日までに、監視井戸のpHは5近傍に低下したが、注入井戸の平均pHは4未満だった。860〜880日の間に、Mg(OH)2/大豆油懸濁液を注入すると、pHが急激に上昇し、注入井戸では6まで、監視井戸では8を超え、パイロット試験地内の還元的脱塩素化に良い条件をもたらした。
現場監視データは、pHが上昇すると、上昇の結果として、所望のバイオレメディエーション反応が有効レベルで起こることを示した。
実施例2−危険物廃棄場での現場好気性及び嫌気性バイオレメディエーションを改善するためのpH調整
大規模な危険物廃棄場は、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン)、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン異性体、アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、1,1,1-トリクロロエタン、cis-1,2-ジクロロエテン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエタン、塩化メチレン、テトラクロロエテン、及びトリクロロエテンなどの有機汚染物質の複雑な混合物で汚染されていた。実験室の小規模研究は、逐次的な好気性−嫌気性処理プロセスを利用してこれら全ての汚染物質を生分解できることを実証した。しかし、好気性相の間に、pHが5以下に低下し、生分解を遅らせた。
平均粒径が堆積物の細孔サイズ未満のMg(OH)2懸濁液を注入して、帯水層のpHを7〜8に高めることによって、生分解プロセスを現場で促進させることができた。次いで、固体酸素放出物質(過酸化カルシウム又は過酸化マグネシウム)の注入、溶解した酸素又は過酸化水素を含む水溶液の再循環、空気スパージング、又は脱水後のバイオベンディング(biovending)などの種々の異なるプロセスによって酸素を供給することができた。好気性生分解性汚染物質が減少したら、液体有機基質又は乳化油の注入によって嫌気性生分解プロセスを促進することができた。
実施例3−石油放出で減衰を促進するためのpH調整
ガソリンその他の石油放出に伴う一般的な地下水汚染物質として、ベンゼン、トルエン、キシレン(BTEX)、1,2,4-及び1,3,5-トリメチルベンゼン、n-ブチルベンゼン、n-プロピルベンゼン及びナフタレンが挙げられる。これらの化合物は全て好気性及び/又は嫌気性条件下で容易に生分解されることが分かっている(Borden, 1994)。多くの実験室及び現場の研究が、これらの汚染物質は人間が介在しなくても「自然減衰」と称するプロセスで生分解しうることを示している。しかし、低いpH条件は自然減衰を遅らせるか又は停止させうる。
低い溶解度のアルカリ性固体を帯水層に注入してpHを高めてさらに石油炭化水素の生分解に適した条件を与えることによって、自然減衰プロセスを促進することができた。固体は経時的にゆっくり溶解するので、長期間アルカリ性源を供給して、中性又はわずかにアルカリ性のpHを維持し、生分解プロセスを促進することになる。十分なアルカリ性固体を注入して地下水プルームの全寿命を持続させると、いずれのさらなる処理の必要性をも排除することになる。アルカリ性固体を平均粒径が帯水層物質の細孔サイズ未満の水性懸濁液として調製し、一連の永久的又は一時的な壁に注入した。汚染物質源地内、又は地下水の流れに垂直な汚染物質プルームと交差するバリア構造内にこれらの壁を配置することができた。
実施例4−汚染源地及びバリア内での金属の固定化
鉄(Fe)、マンガン(Mn)、チタン(Ti)、バナジウム(Va)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、銅(Cu)、銀(Si)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、及び亜鉛(Pb)などの種々の金属が望ましくないレベルで地下水に存在しうる。これらの物質は、金属作業操作、酸抗排水、天然鉱物の溶解及び多くの他の汚染源などの種々の汚染源から地下水に入りうる。これらの金属は低いpH、すなわち酸性条件下で最も移動しやすい。しかし、中性乃至塩基性のpHでは、不溶性の金属水酸化物、金属炭酸塩の形成及び/又は金属酸化物表面上への吸着を介して、溶液からこれの金属を除去することができる。結果として、アルカリ性固体を添加してpHを高め、長期間アルカリ性源をもたらして、上昇したpHを維持することによって、これらの金属に伴う移動性と危険を低減することができる。
堆積物の平均細孔サイズ未満の平均粒径のCa(OH)2の水性懸濁液を調製することによって、地下水面の上下の汚染源地を処理することができる。キサンタンガム及びナトリウムカルボキシメチルセルロースで懸濁液を改良して、分散相粘度を3〜10センチポアズに増加させる。この粘度の増加は、ほとんどの地層中に容易に注入するのに十分低い粘度を維持しながら、Ca(OH)2粒子の急速な沈降を防止するのに十分である。次いで水性懸濁液を高圧ホモジナイザーに2500psi(17MPa)の圧力で3回通して懸濁液を解膠する。次に懸濁液を一連の一時的又は永久的注入壁を通じて地下に注入する。
注入すべき水の量は処理ゾーンの寸法及び地層の有効孔隙率に基づく。以下のプロセスによって、注入すべきCa(OH)2の量を選択する。まず、不溶性金属水酸化物の沈殿及び天然に存在する鉱物への吸着の促進によって許容レベルまで金属濃度を減らすための浄化処理の目標pHを選択する。第2に、地下水と地層の試料をNaOHで滴定して、目標pHに到達させるのに必要な塩基のミリ当量を決定する。第3に、このNaOHのミリ当量を必要なCa(OH)2の量に換算する。処理プロセスの設計寿命にわたって処理ゾーン中に運ばれる酸性度を補うため追加のCa(OH)2を供給すべきだろう。Ca(OH)2:水の比は一般的に1:100〜1:10である。しかし、水と地質物質の酸性度によってはこの範囲外の比が必要なこともある。上述したアプローチの効率を向上させるために使用できる種々の変形があり、水酸化物(Ca(OH)2及びMg(OH)2)と炭酸塩(NaHCO3、CaCO3及びMgCO3)の混合物の注入が挙げられる。
透過性反応壁の形成を通じて、望ましくないレベルの金属を含む地下水の溶解プルームを現場で処理することができる。このアプローチでは、地下水の流れに垂直かつプルームを横切って伸長する1列の一時的又は永久的壁を設置する。アルカリ性固体と水の懸濁液を各壁を通じて注入する。アルカリ性固体は、流れる水によって壁を離れて輸送され、地層全体にわたって分布されてpHが上昇したゾーンをもたらす。このpHが上昇したゾーンを通じて地下水が流れると、金属が不溶性の金属水酸化物、炭酸塩として沈殿するか又は天然に存在する鉱物の表面に吸着する。注入する水の量を選択して、注入井戸周囲の影響を与える必要のある半径全体にわたって懸濁液を分布させる。アルカリ性固体の量を選択して、システムの設計寿命の地層のpH及びバリアを通じて流れるいずれの地下水のpHをも調整する。
実施例5−高いpHの活性化化学的酸化
過硫酸塩と高いpHを併用して、塩素化エテン、塩素化エタン、塩素化メタン、単核及び多核芳香族炭化水素、含酸素物、石油炭化水素、クロロベンゼン、フェノール、殺虫剤、除草剤、ケトン及び多塩素化ビフェニルなどの種々多様な有機化学的汚染物質を現場で処理することができる(FMC, 2006; Block et al., 2006, 米国特許出願20060054570)。しかし、地下で高いpHを達成することは、多くの地下物質の強い緩衝能力のため困難なことがある。
二段階プロセスを用いて、汚染地下ゾーンを処理することができた。第1に、堆積物の平均細孔サイズ未満の平均粒径のCa(OH)2の水性懸濁液を処理ゾーン全体にわたって分布させた。十分なCa(OH)2を注入して、pHを少なくとも10.5に高めた。次に、同じ井戸を用いて、一過硫酸塩及び/又は二過硫酸塩を含有する溶液を分布させる。Ca(OH)2によって生じた高いpHが過硫酸塩を活性化して硫酸ラジカルの形成をもたらし、迅速に標的汚染物質を酸化する。汚染物質の濃度が経時的に元に戻る場合、さらなるCa(OH)2の添加を必要とせずに、追加の過硫酸塩を注入することができる
実施例6−金属過酸化物処理ゾーンの現場形成
Looneyら(2007, 米国特許第7160471号)は、天然に存在するか又は人類の影響によるアルカリ土類金属を強力な酸化フリーラジカルで処理する、金属過酸化物の現場生成方法を開示している。金属過酸化物は経時的にゆっくり分解して酸素を放出し、好気性バイオレメディエーションプロセスを刺激し、かつ/又は酸化条件を維持して特定金属を固定する(Koenigsberg et al., 1993, 米国特許第5264018号)。
Looneyら(2007)によって記載されたアプローチを強化して現場処理ゾーンを生成することができた。この場合、まず、堆積物の平均細孔サイズ未満の平均粒径のCa(OH)2の水性懸濁液を処理ゾーン全体にわたって分布させてpHを少なくとも10.5に上昇させる。次に、一過硫酸塩及び/又は二過硫酸塩を含有する溶液を同じ井戸を用いて分布させる。Ca(OH)2によって生じた高いpHが過硫酸塩を活性化して硫酸ラジカルの形成をもたらす。これらの硫酸ラジカルがCa(OH)2及び他のアルカリ土類金属を酸化し、金属過酸化物及び他の酸化鉱物を形成することとなる。そして、これらの金属過酸化物及び酸化鉱物が、好気性生分解プロセスを促進し、特定金属を固定する酸素源を長期間提供する。Looneyら(2007)の発明を超えるこのプロセスの重要な利点は、Ca(OH)2によってもたらされた高いpHが金属過酸化物の分解速度を減じ、処理ゾーンの作動寿命を延ばすことである。
実施例7−分布を向上させるための有機物質によるアルカリ性固体のコーティング
炭水化物、動物及び植物脂肪、動物及び植物タンパク質、食用及び非食用油、脂肪酸、脂肪酸の塩、炭化水素、並びにアニオン性、カチオン性、非イオン性及び両親媒性又は双性イオン性界面活性剤などの種々の有機及び無機物質でアルカリ性粒子をコーティングすることによって、地下でのアルカリ性固体の輸送を促進することができた。詳細には、まず以下の手順で懸濁液を調製することによって、帯水層のpHを目標範囲内に高めることができた。
25質量部の乾燥Mg(OH)2粉末と75質量部の食用大豆油を混合することによって、帯水層物質の平均細孔サイズ未満の平均粒径のMg(OH)2粉末を大豆油でコーティングした。次に、低せん断ブレンダー又はミキサー内で、54質量部の大豆油コーティングMg(OH)2粉末を50部の水、2部のホエータンパク質濃縮物、及び3部のグリセロールとブレンドすることによって、水中のMg(OH)2の粗懸濁液を調製した。次に、粒径と懸濁液特性の変化を監視しながら、この粗懸濁液を1回以上コロイドミル又は高圧ホモジナイザーに通した。処理すべき帯水層の平均細孔サイズ未満の粒径の安定懸濁液が得られたら、懸濁液を輸送のためドラムに詰めた。
現場では、1質量部の懸濁液を4〜40質量部の水で希釈し、帯水層に注入して、pHを目標範囲内に高めた。
前記実施例から認められるように、製剤及び懸濁液はコロイド懸濁液と同様である。しかし、例えば、中に粒子が懸濁している油と、固体を運ぶ油と混合している水との間の相互作用のため、多くの場合、懸濁液はほとんどエマルションのように振舞う。
この程度まで本発明について記載したが、本発明は、非限定様式で本発明について述べている添付の特許請求の範囲からさらに良く理解されるだろう。

Claims (23)

  1. 地下物質のpHを高めるための方法であって、
    前記地下物質に固体アルカリ性物質を分布させる工程を含み、前記固体アルカリ性物質は懸濁液に調製され、この懸濁液の平均粒径は前記地下物質の平均細孔サイズ又は裂け目隙間未満であり、かつ前記地下物質のpHを選択レベルまで高めるのに有効な量で前記固体アルカリ性物質の分布が行われる方法。
  2. 前記地下物質が、有機及び無機化合物の少なくとも1種である汚染物質を含み、生分解を促進する値に処理ゾーンのpHを調整することによって、前記汚染物質を生分解させる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記地下物質が、金属及び放射性核種などの無機化合物の少なくとも1種である汚染物質を含み、汚染物質の移動性を低減するのに有効な範囲に処理ゾーンのpHを調整することによって、汚染物質の移動性を低減することができる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記懸濁液の粒子表面の電荷及び凝集化の度合を制御するのに有効な量で化学薬品を添加することによって、前記懸濁液の輸送特性を向上させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記化学薬品が、アニオン性、カチオン性、非イオン性、及び両親媒性/双性イオン性界面活性剤並びに凝固剤を含む化学薬品から成る群より選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 懸濁液の粘度を高めるのに有効な量の化学薬品を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の沈降を制御する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記化学薬品が、寒天、リグニン、アルギナート、くず粉、カラギーナン、コラーゲン、コーンスターチ、フェクラ、ゼラチン、グリセロール、カタクリ、ペクチン、タピオカ、アラビアガム、ガーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、デンプン誘導体及びセルロース誘導体から成る群より選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記固体アルカリ性材料が、MgO、Mg(OH)2、MgCO3、CaO、Ca(OH)2、及びCaCO3から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
  9. NaOH、Na2CO3、NaHCO3、NH4OH、(NH4)2CO3、Na5P3O10、Na2HPO4及びNa3PO4を含む液体及び溶解アルカリ性物質の少なくとも1種を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  10. 固体及び液体アルカリ性物質の混合物から前記懸濁液を調製する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記固体アルカリ性物質が、5μm未満(<5μm)の平均粒径の水酸化マグネシウムである、請求項8に記載の方法。
  12. 固体及び/又は液体物質を含む電子供与体を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良して、嫌気性生分解プロセスを促進する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記固体及び/又は液体物質として、短鎖、中鎖及び長鎖脂肪酸、糖、炭水化物、タンパク質、固体脂肪、液体油、乳化油脂、並びに他の生分解性有機基質が含まれる、請求項12に記載の方法。
  14. 前記固体及び/又は液体物質が、ラクテートと、乳酸と、乳化植物油との混合物である、請求項12に記載の方法。
  15. 汚染物質の生分解を促進するため、無機栄養素、ビタミン、微量ミネラル、及びアミノ酸を含む微生物成長因子を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  16. 汚染物質の生分解を促進するため、過酸化物、硝酸塩、亜硝酸塩、及び/又は硫酸塩を含む電子受容体を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  17. 汚染物質の分解を促進するため、過酸化水素、過酸化金属、過酸化化合物、過硫酸塩、過マンガン酸塩、及び他の酸化化合物を含む化学的酸化剤をすることによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  18. 汚染物質の分解を促進するため、反応性金属、一硫化物、多硫化物、亜ジチオン酸塩及び他の還元化合物を含む化学的還元剤を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  19. 汚染物質の移動性を低減するため、リン酸塩、化学的酸化剤及び化学的還元剤を含む化学的安定化剤を添加することによって、前記固体アルカリ性物質の懸濁液を改良する、請求項1に記載の方法。
  20. 前記汚染物質が、地下水面の上又は下の未固結物質又は破砕岩石内に存在し、選択した処理ゾーン全体にわたって前記懸濁液を分布させて、このゾーン内のpHを高めることによって前記汚染物質を処理する、請求項1に記載の方法。
  21. アルカリ性固体を分布させて、地下水の流れに垂直な透過性反応壁(PRB)を形成して、地下水が前記壁を通過するときに地下水のpHを高めることによって、地下水を処理する、請求項1に記載の方法。
  22. 前記懸濁液の粒子表面の電荷及び凝集化の度合を制御するため、有機物質、無機物質、及びその混合物の少なくとも1種で前記固体アルカリ性物質をコーティングする工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  23. 前記有機及び無機物質が、炭水化物、糖、デンプン、動物及び植物タンパク質、アミノ酸、脂肪、食用及び非食用油、脂肪酸、脂肪酸の塩、炭化水素、炭酸塩、炭酸水素酸塩、リン酸塩、及びケイ酸塩から成る群より選択される、請求項22に記載の方法。
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