JP2010519896A - 核酸配列の検出方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、適切なプライマーを用いて、試料に含まれる標的核酸、または1以上の標的核酸の少なくとも1つの変異ヌクレオチドの、有無または量を検出するための方法およびキットを提供する。本発明は、伸長に依存したプライマーの分解が、標的の存在下に起こるようになり、その分解が検出可能な信号をもたらす系に基づいている。
【選択図】なし

Description

本発明は、被検試料に含まれる標的核酸または1以上の変異ヌクレオチド配列を検出および/または定量するための方法に関する。
一塩基多型(SNP)は、ヒトゲノムにおいて最も多発する型の変異である。突然変異は通常はSNPでもあるが、この用語は普通、頻度が1%よりも稀少なものに対して、または疾病を引き起こす既知の機能的役割がその変異にある場合のものである(非特許文献1)。多型の遺伝子型特定、および稀少突然変異の検出には、多くの応用例がある。稀少変異の検出は、病理学的突然変異の初期検出にとって、特に癌において重要である。例えば、癌に関わる点突然変異の臨床検体における検出によって、化学療法の際の微小残存病変の同定を改善でき、また再発患者での腫瘍細胞の出現を検出することができる。突然変異荷重の測定は、変異誘発物質への環境曝露の評価、内在DNA修復のモニター、および高齢の個体における体細胞性突然変異の蓄積の研究にも重要である。また、感度および定量性がより高い、稀少変異の検出方法は、出生前診断に大きな変革をもたらすことができ、母方の血液中に存在する胎児細胞の特徴付けが可能になる。おびただしい数の方法が導入されているが、単一の方法で広く認められているものはない。ゲノムDNAでの低頻度変異を検出するための多くの方法で、突然変異体および野生型の標的を増幅するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が使用される。PCR産物はその後、配列決定、オリゴヌクレオチドライゲーション、制限酵素消化、質量分析、またはアレル特異的オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションを含む様々な方法で分析され、野生型DNAのバックグラウンドに対する変異が同定される。他の方法では、付加的な選択を行うかまたは行わずに、アレル特異的PCRを用いて低頻度変異からの選択的作業を行う。例えば、野生型産物を特異的に切断する制限酵素でPCR産物を消化することによって行なわれる。擬陽性をもたらす、PCRの際のアレル特異的プライマーの総体的特異性欠如のせいで、現今のアプローチには固有の限界がある。その結果、現今のアプローチはすべて、感度および精度に限度があった(非特許文献2に総説)。
リアルタイムのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)をSNP遺伝子型特定のために使用できる。これは閉管式で行われ、定量的なものである。リアルタイムのPCRを実施するために、現在いくつかの方法を使用でき、TaqManプローブ(特許文献1および特許文献2、ならびに非特許文献3)、分子ビーコン(特許文献3および特許文献4、ならびに非特許文献4)、自己探索単位複製配列(サソリ)(特許文献5、および非特許文献5)、Amplisensor(非特許文献6)、Amplifluor(特許文献6、および非特許文献7)、変位ハイブリダイゼーションプローブ(非特許文献8);DzyNA−PCR(非特許文献9)、蛍光制限酵素検出(非特許文献10)および隣接ハイブリダイゼーションプローブ(特許文献7および非特許文献11)の利用などが挙げられる。しかし、これらの方法は一般的に、精度が低いため突然変異検出に適していない。
稀少変異体を検出するためのこれらPCRアプローチのすべてに潜む一元的な課題は、増幅時の複製の背信、またはプローブハイブリダイゼーションの不正確さである。これは、Newtonら(非特許文献12;特許文献8)に記載の一般的な突然変異検出方法において明らかである。この系、すなわち増幅不応突然変異系(ARMS)では、PCR反応のために使用されるアレル特異的プライマーを活用する。増幅時のミスプライミングによって、不正確な結果がもたらされることが多い。
特許文献9は、ポリヌクレオチドを検出する方法であって、既知ヌクレオチド配列のポリヌクレオチドを、当該ポリヌクレオチドの一部に相補的な配列を有するヌクレアーゼ耐性オリゴヌクレオチドプライマーとハイブリダイズして、次いで少なくとも1種のデオキシヌクレオシド三リン酸、DNAポリメラーゼおよびヌクレアーゼをそれに添加して、当該プライマーの3’末端に隣接して位置し、かつ当該ポリヌクレオチドに相補的なヌクレオチド種である相補鎖を合成して、その後それを分解して、当該相補鎖の合成および分解を1回以上繰り返して、得られたピロリン酸またはデオキシヌクレオシド一リン酸を検出することによってポリヌクレオチドを検出する方法に関する。
米国特許第5210015号明細書 米国特許第5487972号明細書 米国特許第5925517号明細書 米国特許第6103476号明細書 米国特許第6326145号明細書 米国特許第6117635号明細書 米国特許第6174670号明細書 米国特許第5595890号明細書 欧州特許第0663447号明細書
Gibson NJ、Clin Chim Acta.、2006年、第363巻、第1−2号、32−47頁 Jeffreys AJおよびMay CA、Genome Res.、2003年、第13巻、第10号、2316−24頁 Leeら、Nucleic Acids Res.、1993年、第21巻、3761−6頁 TyagiおよびKramer、Nat.Biotechnol.、1996年、第14巻、303−8頁 Whitcombeら,Nat.Biotechnol.、1999年、第17巻、804−7頁 Chenら、Appl.Environ.Microbiol.、1998年、第64巻、4210−6頁 Nazarenkoら、Nucleic Acids Res.、1997年、第25巻、2516−21頁 Liら、Nucleic Acids Res.、2002年、第30巻、E5頁 Toddら、Clin.Chem.、2000年、第46巻、625−30頁 Cairnsら、Biochem.Biophys.Res.Commun.、2004年、第318巻、684−90頁 Wittwerら、Biotechniques、1997年、第22巻、130−1頁、134−8頁 Newtonら、Nucleic Acids Res.、1989年、第17巻、2503−16頁
それでもやはり、精度と感度を兼ね備えた核酸検出方法を提供することは、当該技術分野に貢献をもたらすはずであると理解されるであろう。
本発明の様々な態様を、下記態様、実施形態および請求の範囲に記載する。
本発明の1つの態様で、試料中の標的核酸(少なくとも1つの変異ヌクレオチドを含むかまたは含まない標的配列でありうる)を検出および/または定量するための方法であって、
(a)その試料を、ハイブリダイゼーション条件下に、当該標的核酸の第1領域にハイブリダイズできる第1オリゴヌクレオチドプライマーで処理し、
(b)工程(a)の混合物を伸長条件(例えば、適切なヌクレオシド三リン酸および核酸ポリメラーゼを含んでもよい)下に維持して、任意のアニーリングしたプライマーを伸長させ、ここでプライマーの伸長は標的核酸配列の存在に(例えば、変異ヌクレオチドの存在または非存在に)依存しており、
(c)工程(b)の混合物を分解条件下に維持して、存在すれば第1プライマーの伸長産物を分解し、ここで第1プライマーを含む第1プライマー伸長産物の分解は当該第1プライマーの伸長に依存しており、またここで当該第1プライマー伸長産物の分解によって、その標的核酸の存在の(例えば、標的核酸中の変異ヌクレオチドの)指標となる検出可能な信号が発生する工程を含む方法を提供する。
このように、かかる第1プライマー伸長産物の分解によって、その産物の少なくとも第1プライマー部分が分解される。
任意に、検出可能な信号の存在またはレベルは、その標的核酸配列もしくは標的核酸配列の特定の変異ヌクレオチドの存在および/または量に相関する。
よって手短にいうと、上述の方法では、伸長されているプライマーに依存し、転じて標的配列または標的配列の変異ヌクレオチドの存在に依存する、第1プライマー(伸長産物内)の選択的な分解が用いられる。第1プライマーがアニーリングする領域は通常、変異被疑ヌクレオチドを含むかまたはそれに隣接する「診断部分」であろう。
この場合の「〜に依存する」とは、量的であっても質的であってもよいことは理解されよう。よって、標的配列または標的配列の特定の変異ヌクレオチドが存在しなければ、第1プライマーの伸長はないが、標的配列または標的配列上の被疑ヌクレオチドの存在下には、第1プライマーが比例的に伸長することになる。
以下に記載のとおり、分解は好ましくは、第1プライマーの上流の第2プライマーの伸長を介して、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼによって成し遂げられる。これによって、第1プライマー伸長産物(その標的と安定な二重鎖を形成する)は大幅に分解することになるが、伸長条件下に鋳型から解離する、アニーリングして伸長していない第1プライマーは分解しえない。
下記のとおり、第1プライマーのアニーリングにより標的核酸の存在に依存して伸長がなされ、その末端3’ヌクレオチドが標的配列中の別違のヌクレオチド(例えば、変異ヌクレオチド)に相補的になるようにするのが好ましい。こうして、標的配列中の別異のヌクレオチドが存在しなければ、第1プライマーの伸長は阻害または防止されることになる。
下記の様々な実施形態および請求項(従属請求項を含む)のあらゆる組合せを、上記本発明の態様に準用する。
開示した方法の工程および産物を示す図であり、図中、標的シーケンサー上の対応するヌクレオチドに相補的である3’末端ヌクレオチドを備えた第1プライマーは、診断領域(第1領域)とアニーリングする。アニーリングした第1プライマーは、伸長条件下に、適切なヌクレオチドを含む鋳型上で伸長する。分解条件下に、第1プライマーからの伸長鎖は分解して、検出可能な信号を発生する。 本発明の別の実施形態を示す図であり、図中、標的シーケンサー上の対応するヌクレオチドに相補的である3’末端ヌクレオチドを備えた第1プライマーは、診断領域(第1領域)とアニーリングする。第2プライマーは、第1プライマーの5’上流の第2領域とアニーリングする。このようにアニーリングした第1および第2プライマーは、伸長条件下に、適切なヌクレオチドを含む鋳型上で伸長する。分解条件下に、第1プライマーからの伸長鎖は分解して検出可能な信号を発生する。 SNPまたは突然変異を検出するための方法を示す図であり、図中、SNPまたは突然変異ヌクレオチドに相補的である3’末端ヌクレオチドを備えた第1プライマーは、正常または変異ヌクレオチドを備えた診断領域(第1領域)とアニーリングする。第2プライマーは、第1プライマーの上流の第2領域にアニーリングする。マッチした第1および第2プライマーは、伸長条件下に、適切なヌクレオチドを含む鋳型上で伸長する。分解条件下に、第1プライマーから伸長した鎖は第1プライマーを含めて分解し、検出可能な信号を発生する。ミスマッチの第1プライマーは伸長不可能であり、鋳型から解離して、検出可能な信号は発生しない。 標的核酸配列にアニーリングする様々な第1および第2プライマーを示す。(A)第1プライマーは、5’端に位置しない相互作用性ラベル対を用いてラベルされる。この相互作用性対は、フルオロフォアおよびクエンチャーであってもよい。(B)第1プライマーは、相補体オリゴヌクレオチドとハイブリダイズする5’尾部を含んでいる。第1プライマーおよび相補体オリゴヌクレオチドは、相互作用性対の一方のメンバーで各々ラベルされる。この相互作用性対は、フルオロフォアおよびクエンチャーであってもよい。(C)第1プライマーは、第1の5’尾部と別に、標的核酸とハイブリダイズできる第2の5’尾部を含んでいる。第1の5’尾部は、相補体オリゴヌクレオチドにハイブリダイズできる。この第1プライマーと相補体オリゴヌクレオチドは、相互作用性対の一方のメンバーで各々ラベルされる。この相互作用性対は、フルオロフォアおよびクエンチャーであってもよい。(D)第1プライマーは、第1プライマーにハイブリダイズできる相補体オリゴヌクレオチドと、二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでいる。この第1プライマーは、それが相補体オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする場合よりもさらに強固に、標的核酸にハイブリダイズする。この第1プライマーと、当該第1プライマーの相補体とは、相互作用性ラベル対(第1ラベルと第2ラベル)の一方のメンバーで各々ラベルされて、第1プライマーと増幅産物とのハイブリダイゼーションに伴い相互作用性ラベルが分離されるようにする。それら2つのラベルは、第1プライマーおよび相補体オリゴ上の任意の場所に配置できる。(E)第2プライマーは、第2プライマーにハイブリダイズできる相補体オリゴヌクレオチドと二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでいる。この第2プライマーは、それが相補体オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする場合よりもさらに強固に、標的核酸にハイブリダイズする。この第2プライマーと、当該第2プライマーの相補体とは、相互作用性ラベル対(第1ラベルと第2ラベル)の一方のメンバーで各々ラベルされて、第2プライマーと増幅産物とのハイブリダイゼーションに伴い相互作用性ラベルが分離されるようにする。 本発明の実施形態の模式図を示すが、図中、対応する正常ヌクレオチド(A、アデノシン)に相補的である3’末端ヌクレオチド(T、チミジン)を備えた第1プライマーの第2型を修飾して、第1プライマーの全体または一部がヌクレアーゼ切断に対して耐性になるようにしている。突然変異ヌクレオチド(C、シチジン)に相補的である3’末端ヌクレオチド(G、グアニン)を備えた第1プライマーの第1型は修飾せず、ヌクレアーゼ切断に対して感受性である。アニーリングした第1プライマー、さらには第2プライマーが、伸長条件下に適切なヌクレオチドを含む鋳型上で伸長する。伸長条件と同じ条件であってもよい分解条件下に、第1プライマーの第1型からの伸長鎖を分解して、検出可能な信号を発生させる。DNAポリメラーゼであってもよい酵素の5’ヌクレアーゼ活性は、第1プライマーの第2型を切断できないので、第1プライマーの第2型の伸長産物によって上流の第2プライマーの伸長が阻止され、そのため正常ヌクレオチドを含んでいる標的核酸の増幅が抑制される。 リアルタイムのPCRにより、かつアガロースゲルにおいて検出される、実験デザインおよびその増幅産物の例を示す。
本発明は、標的核酸を検出および/もしくは定量する、標的核酸の有無を検出する、または1以上の標的核酸配列中の1以上の変異ヌクレオチドの量を定量するための方法に関する。本発明は、癌または他の疾病における突然変異の診断用検出、SNP遺伝子型特定、およびDNAプールでのアレル数量化によるSNP関連試験の場合に特に注目すべきである。本発明は、変異ヌクレオチドを含むコントロールの標準核酸を設計することによる、ウイルス負荷量の数量化に有用である。感染性病原体のDNAまたはRNAのいずれかを分析することによってそれらを検出および分類するのにも、本発明は有用である。
(I.材料)
A.試料中の標的核酸
試料とは、核酸を含有しているか、または含有すると推定される任意の物質をいい、一個体または複数個体から単離した組織または体液の試料が挙げられる。本願明細書の、「核酸」、「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」という用語は、プライマー、プローブ、検出すべきオリゴマー断片、オリゴマーコントロール、およびラベルされていないブロッキングオリゴマーをいい、またポリデオキシリボヌクレオチド(2−デオキシ−D−リボース含有)や、ポリリボヌクレオチド(D−リボース含有)や、プリンもしくはピリミジン塩基のN−グリコシド、または修飾されたプリンもしくはピリミジン塩基である他の任意の型のポリヌクレオチドを示す総称たるべきものである。「核酸」、「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」の用語間で長さの区別は意図せず、これらの用語は互換的に使用される。これら用語では、分子の一次構造のみを言及する。よって、これらの用語には二本鎖および一本鎖DNA、さらには二本鎖および一本鎖RNAが包含される。オリゴヌクレオチドは、設計されたヌクレオチド配列の領域に対応する、およそ少なくとも6ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約10〜12ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも約15〜20ヌクレオチドの配列で構成される。
本願明細書で用いる「標的配列」または「標的核酸配列」の用語は、増幅、検出のいずれかまたは両方を行うべき領域をいう。この標的配列は、増幅および検出の対象であり、任意の核酸であることができる。この標的配列は、疾病を引き起こす微生物またはウイルス由来のRNA、cDNA、ゲノムDNA、またはDNAでありうる。この標的配列は、化学試薬、様々な酵素または物理的曝露によって処理されたDNAであることもできる。試料中の目的とする標的核酸配列は、cDNA、mRNA、他のRNAなどの一本鎖DNAもしくはRNAとして、または分離された相補鎖として呈示されてもよい。標的核酸の相補鎖の分離は、物理的、化学的または酵素的手段によって成し遂げることができる。
B.プライマー
本願明細書で用いる「プライマー」という用語は、自然発生のものでも、または合成により生産したものでも、ある核酸鎖に相補的なプライマー伸長産物の合成が誘導される条件下に、すなわちヌクレオチドとDNAポリメラーゼなどの重合用薬剤との存在下に好適な温度およびバッファーに置かれた場合に、合成の開始点として作用できるオリゴヌクレオチドをいう。このプライマーは、増殖の効率を最大にするにためは好ましくは一本鎖であるが、代わりに二本鎖であってもよい。このプライマーは、誘導剤の存在下に伸長産物の合成のプライミングをするのに充分な長さでなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの供給源およびその使用方法を含む多くの因子に依存することになろう。
本願明細書でヌクレオチドに関連した「〜に相補的な」という用語は、別の特異的ヌクレオチドと塩基対を形成することになるヌクレオチドを意味するのに用いる。従って、アデノシン三リン酸はウリジン三リン酸またはチミジン三リン酸に相補的であり、グアノシン三リン酸はシチジン三リン酸に相補的である。チミジン三リン酸とグアノシン三リン酸は特定環境下に塩基対を形成しうるが、本願明細書の目的とするところでは相補的とはみなされないことは理解される。シトシン三リン酸とアデノシン三リン酸は特定環境下に塩基対を形成しうるが、本願明細書の目的とするところでは相補的とはみなされなことも理解されよう。同じことが、シトシン三リン酸とウラシル三リン酸にもあてはまる。
本願明細書でプライマーは、複製すべき各特異的配列の異なる鎖に「実質的に」相補的となるように選択される。これは、そのプライマーがそれらのそれぞれの鎖にハイブリダイズするよう、充分に相補的でなければならないことを意味する。従って、そのプライマー配列は鋳型の正確な配列を反映する必要はない。例えば、3’末端ヌクレオチドが変異被疑ヌクレオチドまたは対応する正常ヌクレオチドのいずれかに相補的であるヌクレオチド配列を第1プライマーが含む場合、非相補的ヌクレオチド断片をそのプライマーの5’端に付け、かかるプライマー配列の残部は標的塩基配列の診断部分に相補的であるものとしてもよい。しかし、プライマーは通常、非相補的ヌクレオチドが以上に記載したような所定のプライマー終端で存在しえない限り、正確な相補性を有する。
しかし、特定環境では、たとえ非相補的3’末端残基の存在下であってもプライマー伸長産物の合成が誘導されて生じるかもしれないことは理解されるであろう。アーチファクトは、低すぎるアニーリング/インキュベーション温度(この場合温度を上昇させるとよい)、長すぎるインキュベーション/アニーリング時間(この場合時間を短縮するとよい)、高すぎる塩濃度(この場合塩濃度を低減するとよい)、高すぎる酵素またはヌクレオシド三リン酸濃度、不正確なpH、または不正確なオリゴヌクレオチドプライマー長に起因しうる。アーチファクトによる結果は、1以上のよりミスマッチの残基を故意に導入することによって、または所望の場合、診断用プライマー内での欠失または挿入で、プライマーを不安定化することによりハイブリダイゼーション時の結合をさらに低減することによって回避しうる。
本願明細書で用いる「第1プライマー」は、診断用プライマーであって、標的配列の診断領域にハイブリダイズし、標的配列中に適切なヌクレオチドが存在してその後第1プライマーが(その伸長産物中で)分解すれば伸長するプライマーをいう。この第1プライマーは、変異被疑ヌクレオチド、または対応する正常ヌクレオチドのいずれかに相補的になるべくその末端ヌクレオチドが選択されるように、ヌクレオチド配列を有してもよい。この第1プライマーの伸長産物は、第1プライマーの末端ヌクレオチドが標的核酸配列の対応する診断部分(第1領域)の適切なヌクレオチドに相補的である場合には合成されうるが、第1プライマーの末端ヌクレオチドが標的核酸配列の対応する診断部分(第1領域)の適切なヌクレオチドに相補的でない場合にはこのような伸長産物は合成されえない。
この第1プライマーはまた、変異被疑ヌクレオチド、または対応する正常ヌクレオチドのいずれかに相補的になるべくその非末端ヌクレオチドが選択されるように、ヌクレオチド配列を有してもよい。この第1プライマーの伸長産物は、変異被疑ヌクレオチドに相補的な非末端ヌクレオチドを含む第1プライマーが標的核酸配列の診断部分(第1領域)の適切なヌクレオチドを含む標的配列にハイブリダイズする場合に合成されうるが、第1プライマーの非末端ヌクレオチドが標的核酸配列の対応する診断部分(第1領域)の適切なヌクレオチドに相補的でない場合にはこのような伸長産物は合成されえない。
よって、本願明細書の任意の態様または請求項で「末端ヌクレオチド」という場合、同じ効果を成し遂げるように、すなわち関連プライマーが相補的または非相補的である診断部分にアニーリングする場合にそれぞれ伸長を許容または防止するように、末端ヌクレオチドに充分近接した非末端ヌクレオチドを用いて、本発明を同様に実施してもよいことが理解されよう。典型的には、このような非末端ヌクレオチドはやはり、終端から1、2、または3つのヌクレオチドだけは、分かたれることになろう。
標的核酸の第1鎖上のある変異被疑ヌクレオチドに対して、対応する相補的変異ヌクレオチドが標的核酸の第2鎖上にあり、これが第1鎖に相補的であることを理解すべきである。本発明の方法の実施に際して、一反応において標的配列の第1鎖に対して1つの第1プライマーを含めてもよいし、あるいは単一反応において標的配列の第1鎖に対して1つの第1プライマーと、標的配列の第2鎖に対して別の第1プライマーとを含めてもよい。後者の場合、標的配列の第1鎖に対する1つの第1プライマーは、標的配列の第2鎖に対する第1プライマーと重複する(相補的)3’末端ヌクレオチドを有する。
この第1プライマーは、ラベルされたオリゴヌクレオチドであってもよい。本願明細書で用いる「ラベル」という用語は、検出可能な(好ましくは定量可能な)信号をもたらすのに使用でき、かつ核酸または蛋白質に付けることができる任意の原子または分子をいう。ラベルは、蛍光、放射活性、比色、重量測定、磁性、酵素活性等により検出可能な信号を提供しうる。
第1プライマーは、固体支持体に付けてもよい。複数の第1プライマーを固体支持体上に整列させてもよい。固体支持体は、オリゴヌクレオチドをカップリングできる任意の固体材料を含むことができる。これには、限定しないが、アクリルアミド、セルロース、ニトロセルロース、ガラス、ポリスチレン、ポリエチレンビニルアセテート、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンオキシド、ポリシリケート、ポリカーボネート、テフロン(登録商標)、フッ化炭素、ナイロン、シリコーンゴム(silicon rubber)、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリオルトエステル、ポリプロピルフマレート、コラーゲン、グリコサミノグリカン、およびポリアミノ酸などの材料が挙げられる。固体基材は、薄膜または膜、ビーズ、ビン、皿、繊維、繊維織り物、造形ポリマー、粒子および微粒子を含む任意の有用な形態を有することができる。固体支持体に好ましい形態は、スライドガラスである。
1つの実施形態で、目的とする標的配列の濃縮および検出を同じ反応で実施することが望ましい場合がある(図5)。上述の第1プライマーは、ブロッキングプライマーのみならず検出用プライマーとして作用してもよい。この第1プライマーがブロッキングプライマーとしての役割を果たすのに、第1プライマーは、ブロッキングプライマーの全体または一部をヌクレアーゼ切断に対して耐性にする、修飾されたヌクレオチドまたは修飾された結合を含んでもよい。特に、対応する正常ヌクレオチドに相補的である3’末端ヌクレオチドを備えた第1プライマーの第2型が修飾される。この第1プライマーがヌクレアーゼ切断に対して耐性となるように、3’端および/または5’端の最後の5つのヌクレオチドまたは結合を修飾することが好ましい。ブロッキングプライマーがヌクレアーゼ切断に対して耐性となるように、3’端および/または5’端の最後のヌクレオチドまたは結合を修飾することも可能である。プライマーをエキソヌクレアーゼ切断に対して耐性となるようにする修飾の任意の型が使用可能である。例として、ホスホロチオエート結合、メチルホスホネート結合、LNA、PNA、オリゴ−2’−OMe−ヌクレオチド等が挙げられる。
第1プライマーは、この第1プライマーの伸長産物を指数関数的増幅に好適でないものとする部分を含んでもよい。1つの実施形態で、上記の部分はブロッキング部分であってもよく、ここで当該第1プライマーのすべてまたは一部の複製が阻止され、第1プライマー伸長鎖の鋳型から生じるプライマー伸長分子は従って、プライマー結合部位を欠くことから、さらなるプライマー伸長のための鋳型としては好適でない。このブロッキング部分は、HEG、非ヌクレオチド結合、ヌクレオチド誘導体、または染料であってもよい。このブロッキング部分は、第1プライマーの3’終端から18ヌクレオチド未満、離間して位置してもよい。このブロッキング部分は、第1プライマーの3’終端から6ヌクレオチド未満、離間して位置しうることが好ましい。このブロッキング部分は、第1プライマーの3’終端から3ヌクレオチド未満、離間して位置しうることがより好ましい。
上記第2プライマーは、第1プライマーがハイブリダイズできるのと同じ核酸鎖にハイブリダイズすることができる。第2プライマーがアニーリングする標的核酸配列の部分を、第2領域と称する。標的配列の第2領域と第1領域とは、重複しても、または重複していなくてもよい。
第2領域は、第1領域の3’に位置する。換言すれば、第2プライマーの3’端が、第1プライマーの5’端に隣接するかまたはその上流になるように、第1プライマーと第2プライマーとが標的核酸にアニーリングする。異なる2つの非重複オリゴヌクレオチドが、同じ直鎖状の相補的核酸配列の異なる領域にアニーリングし、かつ1つのオリゴヌクレオチドの3’端が他の5’端の方へ向いている場合、前者を「上流」オリゴヌクレオチドと称し、そして後者は「下流」オリゴヌクレオチドと称しうる。本願明細書で、第2プライマーが上流プライマーである。
第3プライマーは、第1プライマーおよび第2プライマーがハイブリダイズできる核酸鎖に相補的な核酸鎖にハイブリダイズすることができる。第2および第3プライマーは各々、その相補体から分離した後に他のプライマーの伸長産物に各々がハイブリダイズできるように、ヌクレオチド配列を備えた増幅プライマーであってもよく、これにより第1および第3プライマー伸長産物は増幅プライマーの伸長産物の合成用鋳型として働き、そのため増幅が促進される。
所定のヌクレオチド変異、例えば点突然変異について、その有無は、1)第1プライマーが被疑ヌクレオチド変異体に相補的な適切な末端ヌクレオチドを有して、この第1プライマー伸長産物の合成および分解が被疑ヌクレオチド変異体の存在の指標となるように、かつ第1プライマー伸長産物の合成および分解がないことが被疑ヌクレオチド変異体が非存在の指標となるように設計すること、または2)第1プライマーが対応する正常ヌクレオチド(他のアレル)に相補的な適切な末端ヌクレオチドを有して、この第1プライマー伸長産物の合成および分解が正常ヌクレオチドの存在の指標となるように、かつ第1プライマー伸長産物が合成されないことが正常ヌクレオチドの非存在の指標となるように設計することのいずれかによって検出しうる。これに関し、本願明細書でいう「適切な末端ヌクレオチド」は、使用時に可能であればそこから合成が開始されることになるはずであるプライマーの末端ヌクレオチドを意味する。従って、一般に重合用の試薬はプライマーの3’端で合成を開始するはずなので、適切な末端ヌクレオチドは一般に、3’末端ヌクレオチドであろうはずである。
反応において上記第1プライマーは、3’末端ヌクレオチドで異なり、かつ異なるラベルを含む2つの型を含むことが好ましい。この第1プライマーの第1型は、被疑ヌクレオチド変異体(1つのアレル)に相補的な適切な末端ヌクレオチドを含み、これに対して第1プライマーの第2型は、正常ヌクレオチド(より高頻度のアレル)に相補的な適切な末端ヌクレオチドを含む。この第1プライマーの1つの型が、適切な変異ヌクレオチドを備えた標的の第1領域にアニーリングする場合、この第1プライマーはその標的の適切な領域にマッチし、そのためプライマー伸長が開始する。この第1プライマーの1つの型が、目的のヌクレオチドが第1プライマーの3’末端ヌクレオチドに相補的でない標的の第1領域にアニーリングする場合、第1プライマーのこの型は標的の適切な領域にマッチせず、そのためプライマー伸長は開始しない。「マッチ」または「ミスマッチ(マッチしない)」の用語は、DNAの相補鎖における対合ヌクレオチドのハイブリダイゼーション潜在力をいう。古典的なA/TおよびG/C塩基対など、マッチしたヌクレオチドは効率的にハイブリダイズする。
当然、2つより多くの型の弁別的にラベルしたプライマーも、所望に応じて使用できるであろう。1つの実施形態で、本発明は、同じ試料中の1より多くの変異被疑ヌクレオチドの有無の検出、または数量化に関する。この場合、異なるSNPまたは突然変異を標的とする1より多くの第1プライマーを、反応に含めてもよい。
上記第1プライマーはラベルされることが好ましい(図4)。この第1プライマーの標識化は、5’終端でないことがさらに好ましい。この第1プライマー伸長産物が分解されて、それが検出可能な信号を発生するように設計される。この第1プライマーは、標的にアニーリングしうるが、適切なヌクレオチドにマッチしなければ伸長せず、そのため検出可能な信号は発生しない。プライマーアニーリングの場合に用いる温度よりも高温などといった適切な伸長条件下に、アニーリングして伸長していない第1プライマーは鋳型から解離することになる。いくつかの環境で、通常プライマーアニーリングに有利に働くハイブリダイゼーション条件、例えば温度は、プライマー伸長および分解の残効性を含みうる。分解の残効性は、アニーリングした第1プライマーのごく一部分を切断しえ、この結果、第1プライマーの残部は不安定化して鋳型分子からの解離が起こる。ラベルは、その第1プライマーの中央および3’端の近傍に位置するので、このアニーリングしているが伸長していない第1プライマーからは検出可能な信号が発生することにならない。これに関連して、第1プライマーは5’終端から少なくとも3ヌクレオチド離れたところでラベルされることが好ましい。この第1プライマーは、5’終端から少なくとも6ヌクレオチド離間したところでラベルされることがさらに好ましい。この第1プライマーは、5’終端から少なくとも9ヌクレオチド離間したところでラベルされることがより好ましい。
上記第1プライマーは、第1ラベルと第2ラベルとを含んでもよい。第1ラベルと第2ラベルとは、フルオロフォアまたは非フルオロフォア染料を含む相互作用性対であってもよい。このような相互作用性ラベルの一例は、フルオロフォア−クエンチャーである。第1ラベルと第2ラベルとの間のスペースは、伸長産物の分解時に2つのラベルの分離が可能になるように設けられる。
本願明細書で用いる「フルオロフォア」は、規定の励起波長で光エネルギーを吸収し、かつ異なる規定の波長で光エネルギーを放射する部分をいう。蛍光ラベルの例として、限定しないが、Alexa Fluor染料(Alexa Fluor 350、Alexa Fluor 488、Alexa Fluor 532、Alexa Fluor 546、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 660およびAlexa Fluor 680)、AMCA、AMCA−S、BODIPY染料(BODIPY FL、BODIPY R6G、BODIPY TMR、BODIPY TR、BODIPY 530/550、BODIPY 558/568、BODIPY 564/570、BODIPY 576/589、BODIPY 581/591、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665)、カルボキシローダミン6G、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、カスケードブルー、カスケードイエロー、シアニン染料(Cy3、Cy5、Cy3.5、Cy5.5)、ダンシル、ダポキシル、ジアルキルアミノクマリン、4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、DM−NERF、エオシン、エリスロシン、フルオレセイン、FAM、ヒドロキシクマリン、IR染料(IRD40、IRD 700、IRD 800)、JOE、リサミンローダミンB、マリーナブルー、メトキシクマリン、ナフトフルオレセイン、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514、パシフィックブルー、PyMPO、ピレン、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、ロードルグリーン、2’,4’,5’,7’−テトラブロモスルホンフルオレセイン、テトラメチルローダミン(TMR)、カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)、テキサスレッドおよびテキサスレッド−Xが挙げられる。
本願明細書の、「クエンチャー」という用語には、それが蛍光ラベルに近接するように位置する場合に励起蛍光ラベルのエネルギーを吸収でき、かつ可視光の発光なしにエネルギーを散逸させることができる任意の部分が包含される。クエンチャーの例としては、限定しないが、DABCYL(4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸)スクシンイミジルエステル、ジアリールローダミンカルボン酸、スクシンイミジルエステル(QSY−7)、および4’,5’−ジニトロフルオレセインカルボン酸、スクシンイミジルエステル(QSY−33)、クエンチャーl、または「ブラックホールクエンチャー類」(BHQ−1、BHQ−2およびBHQ−3)が挙げられる。
本発明に開示の方法で使用するための第1プライマーは、標的配列に相補的な3’配列を含み、これが通常、伸長反応をプライミングするために使用される。プライマーのこの部分は、第1プライマーの3’プライミング部分と称される。この第1プライマーは、標的配列に相補的であってもなくてもよい第1プライマーのプライミング部分の5’の追加配列を含んでもよく、この追加配列は尾部と称される。1つの実施形態で、この第1プライマーは、標的配列に相補的でない第1尾部を含む。この第1尾部は、非核酸、またはヌクレオチドの配列を含んでもよい。この第1尾部は二本鎖であってもよく、ここで第1尾部に相補的なオリゴヌクレオチドが、第1尾部配列にアニーリングする。この第1プライマーは、第1ラベルで非尾部配列にてラベルされることが好ましく、ここで第1尾部に対する相補体オリゴヌクレオチドは、第2ラベルで5’終端にて、または5’終端近傍にてラベルされる(図4B)。この場合もやはり、第1ラベルと第2ラベルとは、先に規定したとおりの相互作用性フルオロフォアまたは非フルオロフォア染料でありうる。
別の実施形態で、上記第1プライマーは、さらに第1尾部に連結され標的核酸配列に実質的に相補的な非核酸またはヌクレオチドの配列の第2尾部を含んでもよい。第2尾部は、第1プライマーのプライミング部分がアニーリングできる領域に対して3’の隣接領域にアニーリングすることができる配列を含んでもよい(図4C)。
第1プライマーは、この第1プライマーにハイブリダイズできる相補体オリゴヌクレオチドと二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでもよい。この第1プライマーは、それが相補体オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするよりもさらに強固に標的核酸にハイブリダイズする。第1プライマーと、その第1プライマーの相補体オリゴは各々、相互作用性ラベル対(第1ラベルと第2ラベル)の一方のメンバーで、増幅産物との第1プライマーのハイブリダイゼーションに伴い第1ラベルと第2ラベルが分離するようにラベルする。この相補体オリゴヌクレオチドは、3’端でブロックされることが好ましい。ラベルは、第1プライマーおよび相補体オリゴヌクレオチド上の任意の位置に配置できる。好ましくは、1つのラベルは第1プライマーの5’端に配置しなくてもよい(図4D)。
第2プライマーは、第2プライマーにハイブリダイズできる相補体オリゴヌクレオチドと二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでもよい。この第2プライマーは、それが相補体オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするよりもさらに強固に、標的核酸にハイブリダイズする。第2プライマーと、その第2プライマーの相補体オリゴヌクレオチドは各々、相互作用性ラベル対(第1ラベルと第2ラベル)の一方のメンバーで、増幅産物との第2プライマーのハイブリダイゼーションに伴い第1ラベルと第2ラベルとが分離するようにラベルする。ラベルは、第2プライマーおよび相補体オリゴヌクレオチド上の任意の位置に配置できる。1つのラベルは、第2プライマーの5’端に配置してもよい(図4E)。
B.ヌクレオシド三リン酸
「ヌクレオシド三リン酸」の用語は、本願明細書でDNAまたはRNAのいずれかにて存在するヌクレオシドをいうのに用いられ、よって塩基としてアデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシルを組み込み、糖部分がデオキシリボースまたはリボースであるヌクレオシドを含む。一般にデオキシリボヌクレオシドは、DNAポリメラーゼと組み合わせて用いられることになる。しかし、通常の塩基であるアデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシルの1つと塩基対を形成できる他の修飾塩基を用いうることが理解されるであろう。このような修飾塩基としては、例えば8−アザグアニンおよびヒポキサンチンが挙げられる。
本願明細書で用いる「ヌクレオチド」という用語は、DNAまたはRNAのいずれかにて存在するヌクレオチドをいうことができ、よって塩基としてアデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシルを組み込み、糖部分がデオキシリボースまたはリボースであるヌクレオチドを含む。しかし、通常の塩基であるアデニン、シトシン、グアニン、チミンおよびウラシルの1つと塩基対を形成できる他の修飾塩基を、本発明で用いるプライマーにて使用しうることが理解されるであろう。このような修飾塩基には、例えば8−アザグアニンおよびヒポキサンチンが挙げられる。
4つの異なるヌクレオチドすべてを含むわけではない標的塩基配列の一部分に隣接する変異被疑ヌクレオチドの有無を検出するために本発明の方法を使用すべき場合であれば、第1プライマーの伸長産物、および所望の場合には他のプライマーの伸長産物が、適切な対応するヌクレオシド三リン酸のみの存在下に形成されえ、4つの異なるヌクレオシド三リン酸すべてが必ずしも必要ではないはずであることは理解されるであろう。
1つの実施形態で、ヌクレオシド三リン酸の少なくとも1つがラベルされ、これにより第1プライマーの伸長産物が分解して検出可能な信号が発生する。ラベルされたヌクレオチドの例として、限定しないが、AMCA−dUTP、ビオチン−dUTP、ジゴキシゲニン−dUTP、TMR−dUTP、フルオレセイン−dUTP、Rho−グリーン−X−dUTP、Cy5−dCTPおよびTR770−dATPが挙げられる。
C.酵素
開示の方法は、プライマー伸長のための核酸ポリメラーゼ、およびプライマー伸長産物の分解のためのヌクレアーゼ活性を利用する。このヌクレアーゼ活性は、エキソヌクレアーゼ活性であることが好ましい。このエキソヌクレアーゼ活性は、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性であることが最も好ましい。このようなヌクレアーゼ活性を提供するために好適な酵素には、他の酵素のうち、例えばラムダエキソヌクレアーゼ、T7エキソヌクレアーゼTaqDNAポリメラーゼおよび大腸菌DNAポリメラーゼが包含される。任意の核酸ポリメラーゼが使用可能である。プライマー伸長および分解は、同じ酵素によってもたらされることが好ましく、その候補はTaqDNAポリメラーゼである。増幅用に同じ酵素が使用可能であることも好ましい。DNAポリメラーゼが熱安定性DNAポリメラーゼであることが特に好ましい。
(II.方法)
開示の方法は、標的核酸鋳型にアニーリングした第1プライマーの伸長、およびそれに続く第1プライマーの伸長産物の分解を含み、そのため検出可能な信号が発生する。この方法の重要な因子は、アニーリングした第1プライマーを伸長させる能力であり、これが検出可能な信号を発生することができるかどうかを決定する。様々な理由で、例えば、その第1プライマーの3’終端ヌクレオチドが、第1プライマーがアニーリングする標的上の変異(または正常)ヌクレオチドに相補的でなければ、標的鋳型上でアニーリングする第1プライマーは伸長可能でなくてもよい。よって、第1プライマーの2つの型は、第1プライマーの第1型は変異ヌクレオチドに対して特異的に、かつ第1プライマーの第2型は正常ヌクレオチドに対して特異的になるように設計できる。この第1プライマーの両方の型は、相違するようにラベルしてもよく、これにより異なるアレルの正確な分類、または特定のヌクレオチドの有無を求めることができる。
本発明は、米国特許第5487972号に以前記載された方法と異なっている。まず、米国特許第5487972号の方法では、信号発生のための唯一の手段としてプローブハイブリダイゼーションを使用し、プローブが標的にアニーリングして信号が発生する。このプローブは不適切にアニーリングする可能性があり、そのため擬似信号が発生すると考えることができる。従って、米国特許第5487972号の方法は、稀少突然変異を正確に検出したり、または標的配列中の変異ヌクレオチドを数量化したりするには不適切でありうる。これに対し、本発明の方法では、第1プライマーの正確な重合の力を使用し、ここでプライマー伸長は、検出および数量化信号を発生するために必要不可欠である。本発明の方法では、米国特許第5487972号に記載の方法とは異なり、プライマー/プローブを、それが標的配列にハイブリダイゼーションする際に検出信号を発生しないように設計する。第2に、米国特許第5487972号の方法は、5’終端でラベルしたプローブを使用するが、本発明で使用するプライマーは、好ましくは5’終端でラベルされていない。以上に概説したように、米国特許第5487972号の方法では、信号の発生はプローブハイブリダイゼーションに相関している。本願の方法では、プローブ(プライマー)の単純なアニーリングは検出信号を発生することがなく、その代わりに第1プライマーの伸長の惹起が、検出信号を発生させるのに必要であるという、完全に異なるアプローチを利用している。第1プライマーの5’終端にラベルがないことで、アニーリングして伸長していない第1プライマーの分解の残効性による擬似信号の発生が排除される。第3に、米国特許第5487972号の方法では、3’端でブロックされるプローブを使用するが、本発明の方法では、伸長可能なプライマーを使用する。第4に、変異標的核酸と正常核酸との間の正確な比(すなわち、定量データ)を本発明の方法では得ることができるが、米国特許第5487972号の方法では、このような定量データを得ることはできない。最後に、本発明の方法は、プライマー伸長産物内に取り込まれ、そしてプライマー伸長産物の分解に際して検出信号を発生する、ラベルされたヌクレオシド三リン酸を使用できる。
本発明の1つの方法は、個体からの被検試料に含まれる標的核酸または1以上の標的核酸中の少なくとも1つの変異ヌクレオチドの有無を、コントロール(単数種)またはコントロール(複数種)を参照して検出するために提供され、当該方法は、
(a)その試料を、標的核酸配列の第1領域に対する第1オリゴヌクレオチドプライマーで処理して、ハイブリダイゼーション条件下にその標的核酸にアニーリングされる第1オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作る工程であって、上記第1プライマーのヌクレオチド配列は、その標的核酸の上記第1領域にそれが実質的に相補的であるようなもので、上記第1領域は変異被疑ヌクレオチドを含んでいる工程、
(b)アニーリングした第1プライマーを、伸長可能であれば伸長させて第1プライマーの伸長産物を合成するのに適切なヌクレオシド三リン酸および核酸ポリメラーゼを含む伸長条件下に、工程(a)の混合物を維持する工程、および
(c)第1プライマー伸長産物(第1プライマーを含む)を、存在すれば分解条件下に分解する工程であって、それにより検出可能な信号を発生させ、これは標的核酸、もしくは標的核酸中の変異ヌクレオチドの存在の指標であるか、または検出可能な信号のレベルが標的核酸配列もしくは標的核酸配列上の特定の変異ヌクレオチドの量に相関する、工程を含む。
第1オリゴヌクレオチドプライマーは、標的核酸にアニーリングして、適切なバッファーおよび温度を含むハイブリダイゼーション条件下に二重鎖の混合物を形成する。アニーリングした第1プライマーが工程(b)で伸長条件下に伸長しなければ、第1プライマーの伸長産物は生産されない。この結果、工程(c)で分解条件下に第1プライマーの伸長産物の分解が起こらず、従って検出可能な信号は発生せず、これが標的核酸または標的核酸中の特定の変異ヌクレオチドの非存在の指標となる。工程(b)で、アニーリングした第1プライマーの部分は伸長条件下に伸長される。伸長した第1プライマーの部分は、標的配列中に存在する特定のヌクレオチドの量に相関する。特定のヌクレオチドは、SNPまたは1以上の突然変異ヌクレオチドであってもよい。第1プライマーは、SNPまたは突然変異ヌクレオチドに相補的な3’終端ヌクレオチドを含みうる。その結果、工程(c)で分解条件下に第1プライマーの伸長産物の分解が起こり、従って、検出可能な信号が発生し、これが標的核酸または標的核酸中の特定の変異ヌクレオチドの量の指標となる。
第1プライマーの伸長産物の分解は、鋳型に依存して起こることが好ましい。多くの酵素が、鋳型に依存してプライマー伸長産物を切断でき、例えば、T7エキソヌクレアーゼまたはTaqDNAポリメラーゼの5’から3’へのヌクレアーゼ活性が挙げられる。プライマー伸長と分解をもたらすそれらの酵素は、同じ酵素、例えばTaqDNAポリメラーゼであることが好ましい。
別の実施形態で、上記工程(a)は、標的核酸配列の第1領域に対する第1オリゴヌクレオチドプライマー、および標的核酸配列の同じ鎖の第2領域に対する第2オリゴヌクレオチドプライマーで試料を処理して、ハイブリダイゼーション条件下に標的核酸にアニールされる第1および第2オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作る工程を含み、ここで上記第1プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の第1領域に実質的に相補的になるようなものであり、上記第2プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の上記第2領域に実質的に相補的になるようなものであって、またここで、二重鎖は第1プライマーに、そして第2プライマーにアニーリングする標的核酸を含み、第2プライマーの3’端は第1プライマーの5’端に隣接するかまたはその上流にある、換言すれば、標的核酸の第2領域は、この標的核酸の第1領域の5’に位置するようになっている。
本実施形態で、工程(b)はさらに、アニーリングした第1および第2プライマーを、伸長可能であれば伸長させて、適切なヌクレオシド三リン酸および核酸ポリメラーゼを含む伸長条件下に、第1および第2プライマーの伸長産物を合成する工程を含み、かつ工程(c)では、第1プライマーの伸長産物の分解が第2プライマーの伸長の際に起こる。
別の実施形態で、工程(a)はさらに、標的核酸配列の第1領域に対する第1オリゴヌクレオチドプライマーの少なくとも2つの型で試料を処理して、ハイブリダイゼーション条件下に標的核酸にアニーリングする第1オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作ることを含む。この第1プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の第1領域に実質的に相補的であるようになっており、第1プライマーの第1型の3’末端ヌクレオチドが変異被疑ヌクレオチドに相補的であり、かつ第1プライマーの第2型の3’末端ヌクレオチドが対応する正常ヌクレオチドに相補的である。工程(b)で、標的核酸配列中の変異被疑ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの第1型がアニーリングする場合は第1プライマーの第1型の伸長産物が合成され、標的核酸中の対応する正常ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの第1型がアニーリングする場合は伸長産物が合成されない。標的核酸配列中の正常ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの第2型がアニーリングする場合は第1プライマーの第2型の伸長産物が合成され、標的核酸中の対応する変異ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの第2型がアニーリングする場合は伸長産物は合成されない。
第1プライマーの第2型をヌクレアーゼ切断に対して耐性にする、修飾されたヌクレオチドまたは結合を、第1プライマーの第2型が含むのであれば、第1プライマーの第2型はブロッキングプライマーとしての役割を果たしうる。修飾された第1プライマーの第2型が、標的核酸配列中の正常ヌクレオチドを含む第1領域にアニーリングする場合、伸長産物が合成される。酵素の5’ヌクレアーゼ活性は、第1プライマーの第2型を切断できないので、上流の第2プライマーの伸長は第1プライマーの第2型の伸長産物によって阻止され、そのため正常ヌクレオチドを含む標的配列の増幅は抑制される。その結果、変異ヌクレオチドを含む標的配列が、この反応により濃縮される。
好ましい実施形態で、工程(a)、(b)および(c)は、PCR反応の一部であり、
i)試料を変性条件下に処理して、プライマー伸長産物を、このような伸長産物が形成された場合にその鋳型から分離し、
ii)上記のように生産した一本鎖を、適切なヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、第1プライマー(または2つの型の第1プライマー)、第2プライマーおよび第3プライマーと、同時または順次のいずれかにて接触させ、これにより、可能な場合に、上記のように生産した一本鎖を鋳型として用いてさらに伸長産物が合成され、ここで5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有する上記核酸ポリメラーゼを用いて、第1プライマーの伸長産物の分解が第2プライマーの伸長時に起こり、かつ上記第3プライマーは第2プライマーの伸長産物に実質的に相補的な配列を含み、
iii)以上の工程を充分な回数繰り返して、それにより検出ラベルの検出可能な変化を引き起こす、ことを含む。
上記PCR反応は、標的配列の第1鎖に対する1つの第1プライマーと、その標的配列の第1鎖に相補的な標的配列の第2鎖に対する別の第1プライマーとを含みうることは理解されるべきである。標的配列の双方の鎖に対する第1プライマーを使用することで、検出信号および特異性を増大しうる。
本願明細書に記載のいずれの方法でも、標的核酸または目的とする特定のヌクレオチド変異を含む疑いのある試料が準備される。試料中に含まれる標的核酸は、二本鎖ゲノムDNA、または必要ならばcDNAであってもよく、これは次いで、当業者に既知の物理的、化学的、または酵素的手段を含む任意の好適な変性方法を用いて変性される。鎖の分離のために好ましい物理的な手段は、核酸が完全に(>99%)変性するまでそれを加熱することを包含する。代表的な加熱変性は、約80℃〜約105℃の範囲の温度、数秒〜数分の範囲の所要時間が関わる。変性するのでなくその代わりに、標的核酸が試料中で一本鎖形態、例えば一本鎖RNAまたはDNAウイルスにて存在してもよい。
変性した核酸鎖は次いでハイブリダイゼーション条件下に、第1プライマー、第2プライマーまたは第3プライマーを含んでもよいオリゴヌクレオチドプライマーとインキュベートされ、この条件は、核酸一本鎖へのプライマーの結合を可能にするものとする。第1プライマー伸長産物はその後分解され、そのため鋳型として働かなくなり、一方、第2および第3プライマーは、二重鎖配列に沿ったそれらの相対位置が、片方のプライマーから合成された伸長産物がその鋳型(相補体)から分離されると他方のプライマーの伸長用の鋳型として働くものになるように選択される。理論上は、第1プライマー伸長産物は完全に分解されうる。実際に、ある程度の漏れがあって、これにより第1プライマー伸長産物の小画分が分解されず、二本鎖断片へ取り込まれなくなるおそれがある。しかし、この漏れが本発明の精度に悪影響をおよぼすことはない。
同様に、本発明は伸長に依存した分解に基づいており、これにより(例えば)第1プライマーの伸長産物の有意な分解が分解条件下に起こらず、そのため実際に検出可能な信号が発生することはないものの、やはり、伸長していないプライマーであっても若干の些事分解が原則的に起こりうることが理解されるであろう。しかしこのようなことも、本発明の精度に悪影響をおよぼすことはない。
本発明の実施において、第2プライマーの伸長が第1プライマー結合部位をブロッキングするより前に、第1プライマーを最初にまたは同時に、相補的核酸にアニーリングしなければならない。これを成し遂げるために、多種多様な技術を用いることができる。第1プライマーの5’端が第2プライマーの3’端から比較的離れるように第1プライマーを配置して、それにより第1プライマーにアニーリングするより多くの機会を与えることができる。また、第2プライマーよりも高い融解温度を有する第1プライマーを使用することもできる。融解温度(Tm)とは定義上、DNA二重鎖の半分が解離して一本鎖になる温度であり、かつ二重鎖安定性を示す。例えば、第1プライマーを第2プライマーよりも長くなるように設計できる。第1プライマーのヌクレオチド組成は、G/C含量がより高くなって、その結果第2プライマーよりも熱安定性が高くなるように選択できる。同様に、天然由来の核酸に典型的に存在する塩基よりも安定性の高い塩基対を形成する塩基類似体を含む修飾されたヌクレオチドを、第1プライマー組み込ませることができる。
熱サイクルパラメータを変動させて、第1プライマーの2つの型と、第2および第3プライマーとの差次的熱安定性を活用することもできる。例えば、熱サイクルにおける変性工程後に、第1プライマー結合にとっては許容できるが第2および第3プライマー結合にとっては許容できない中間温度を導入し、その後伸長温度(例えば72℃)にまで昇温して、それによりマッチした第1プライマーの伸長を許容すると共にミスマッチの第1プライマーを融解除去してもよい。できるだけ多くの標的鋳型上で、マッチした第1プライマーの伸長を可能とするのに望ましいように、中間温度と伸長温度とのサイクルをできるだけ多くの回数繰り返すことができる。その後、温度を下げて、第2および第3プライマーのアニーリングおよび伸長を許容することができる。
第1プライマー伸長産物は、複製用の鋳型として使用すべきでないので、その第1プライマーの一部または全体の複製を阻止することになる、第1プライマーに組み込むブロッキング部分を使用できる。原則的に、第1プライマーに含められるブロッキング部分は、ポリメラーゼによって好適な鋳型として認識されない任意の実体であってよい。
1つ以上のオリゴヌクレオチドプライマーの、鋳型に依存した伸長は、適量の4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸(dATP、dGTP、dCTP、およびdTTP)または上記のようなそれらの類似体の存在下に、適切な塩、金属カチオン、およびpH緩衝系を含む反応媒体中で重合剤により触媒される。好適な重合剤は、プライマーと鋳型とに依存するDNA合成を触媒し、好ましくは5’から3’へのヌクレアーゼ活性を持つことが知られている酵素である。既知のDNAポリメラーゼとして、E.coli DNAポリメラーゼI、Thermus thermophilus(Tth)DNAポリメラーゼ、Bacillus stearothermophilus DNAポリメラーゼ、Thermococcus litoralis DNAポリメラーゼおよびThermus aquaticus(Taq)DNAポリメラーゼが挙げられる。これらDNAポリメラーゼでのDNA合成を触媒するための反応条件は、当該技術分野で周知である。
プライマー伸長産物の、鋳型に依存した分解は、適切な塩、金属カチオン、およびpH緩衝系を含む反応媒体の存在下に、5’エキソヌクレアーゼ活性によって触媒される。分解条件は伸長条件と共通の条件とし、かつ5’エキソヌクレアーゼ活性は、プライマー伸長のために使用されるDNAポリメラーゼによってもたらされることが好ましい。TaqDNAポリメラーゼは、重合剤および分解剤の双方として使用されることが好ましい。
プライマー伸長、および第1プライマー伸長の分解産物の検出または検証は、多種多様な方法によって成し遂げることができ、用いた1つのラベルまたは複数のラベルの供給源に依存しうる。好ましい方法において、リアルタイムのPCRを使用して、その反応の各サイクルに対する信号の発生がモニターされる。1つの実施形態で、ヌクレオシド三リン酸の少なくとも1つがラベルされ、これにより第1プライマーの伸長産物の創出および/または分解により検出可能な信号が発生する。好ましい実施形態では、第1プライマーがラベルされる。この第1プライマーは、5’端に位置しない単一のラベルを含んでもよい。この第1プライマーは、5’端に位置しなくてもよい相互作用性ラベル対を含むことができるのが好ましい。この第1プライマーは、第1および第2ラベルがFRETまたは接触クエンチング関係をとるように設計して、第1プライマー伸長産物が分解すると検出信号が発生するようにしてもよく、これがPCR増幅の各サイクルでモニターされうる。検出蛍光信号と、標的核酸配列または標的配列中に存在する突然変異ヌクレオチドの量との相関は、ラベルされた第1プライマーの伸長産物の分解によって成し遂げることができる。
コントロールを提供するために、変異ヌクレオチドが位置する診断領域の外側の区域にハイブリダイズする一般的なプローブを、反応に含めることが可能である。この一般的なプローブは、野生型および突然変異標的配列の双方を含む総増幅産物を示す信号をもたらすことになる。この一般的なプローブからのリアルタイムモニタリングの結果は、反応容器に加えられている出発物質の量の指標を提供することになる。変異ヌクレオチドに特異的な第1プライマーからの検出信号は、その一般的なプローブからの検出信号を用いて規準化し、それにより正確な定量データを提供することができる。しかし、ラベルされた第1プライマーからの終点蛍光信号は、意外にも試料中に存在する変異ヌクレオチドの量と良好に相関することが見出されているので、終点検出信号から定量データを推測することもできる。これは、反応がプラトーに達すると、増幅産物の量は異なる反応器中で同じかまたは同様になり、増幅中は変異ヌクレオチドと野生型ヌクレオチドとの比が維持されるという事実が原因となりうる。このため、ある反応について、リアルタイムの検出として各サイクルをモニターする必要はないことが理解されるであろう。代わりに終点の読み取り値を取ってもよく、これがいくつかの応用例の場合、またいくつかの状況に対して非常に適していることがある。例えば、リアルタイムの検出機が利用できない場合に、蛍光リーダーを使用して終点データと出発点データとを取ってもよい。
核酸配列の複数座位での突然変異または多型の存在および/または量について、生物学的試料を分析するための方法を、単一の反応容器内で実施できる。1つの実施形態によれば、各突然変異または多型に対する複数の第1プライマー、ならびに各突然変異または多型を保有する各領域を増幅するように設計された複数の第2プライマーおよび第3プライマーが、単一の反応に含められる。
本発明の方法で用いられる試薬は、診断用キットの中に梱包することができる。診断用キットは、標的核酸配列の各診断領域に対する第1プライマー、ならびに第1プライマーにアニーリングしている診断領域を含む標的配列を増幅するための対応する第2および第3プライマーを含み、上記第1プライマーの第1型の3’の末端ヌクレオチドは変異被疑ヌクレオチドに相補的であり、かつ上記第1プライマーの第2型の3’の末端ヌクレオチドは対応する正常ヌクレオチドに相補的であって、使用時にその第1プライマーの上記末端ヌクレオチドが標的核酸中の対応するヌクレオチドに相補的であれば上記第1プライマーの伸長産物が合成され、その後この第1プライマーの伸長産物は分解されて、それにより検出可能な信号が発生し、かつその第1プライマーの上記末端ヌクレオチドが標的核酸配列中の対応するヌクレオチドに相補的でなければ伸長産物は合成されないようになっている。このキットはまた、他の好適に包装された、増幅に必要な試薬及び材料、例えば、バッファー、dNTP、および/または重合手段、さらには検出解析用のものや、アッセイの実施についての使用説明を含んでもよい。
本発明のこのような特定のキットは、本願明細書に規定の方法の性能に適応したものであり、例えば、好適にラベルされた第1(分解可能)プライマーと、第2(増幅プライマー)と、本願明細書に規定の任意の方法を実施するための使用説明書との組み合わせを含んでいる。これらはさらに、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ等を含んでいてもよい。
以下に、限定的な下記の実施例を参照して本発明をさらに説明する。本発明の他の実施形態は、これらに鑑みて当業者に想起されるであろう。
本願明細書に引用するすべての参考文献の開示は、それが本発明を実施する当業者によって実施されうる限り、相互参照によって本願明細書に特に援用される。
(実施例1)
以下の実験で用いたプライマーはすべて、EUROGENTEC,UKによって合成された。プライマーは、正常BRAF遺伝子断片および突然変異BRAF遺伝子断片(V599Eを保有している)を含むプラスミドから標的DNA配列BRAF遺伝子を増幅するように設計した。この遺伝子断片の配列は、以下の配列を含む。
Figure 2010519896
このプライマーの位置と配向は、図6Aに示すとおりである。これらのプライマーの配列は、BrafF2はGGAAAGCATCTCACCTCATCCTAACACであり、BrafEndRはGACTTTCTAGTAACTCAGCAGCATCTCAGであり、BrafFamはGGACCCACTCCA1CGAGA2TTCA(1はdT−Famであり、2はdT−BHQ1である)である。すべての核酸配列は、特に明記しない限り5’から3’に記載する。
プライマーは、10μMの最終濃度に希釈した。増幅は、以下の成分および条件、すなわち、10xPCRバッファー(ThermoPol Reaction Buffer、NEB)を2.5μl、10mM dNTPを0.5μl、添加する場合、各プライマーを0.5μl、TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl)を0.25μl、プラスミドDNAを0.5μl(10分子)、および最終体積を25μlとする量の水を用いて実施した。反応は、94℃で1分間と、94℃で9秒、57℃で15秒、72℃で15秒、57℃で15秒、72℃で15秒(この工程でプレートを読み取った)の40サイクルで、Bio−Rad Chromo4リアルタイムPCR機にて行った。反応に加えたプライマーは以下のとおりである。
Figure 2010519896
PCR後に、増幅したDNA産物をアガロースゲルに付した。その結果を図6Bに示す。リアルタイムのPCRの結果(図6C)により、プライマーが正常DNAを検出するように設計されているチューブ4でのみ、陽性信号が検出されることが示された。
(実施例2)
増幅プライマーおよびプローブは、JKR3ccF2はGATGCTCTGAGAAAGGCATTAGAAAGCATCTTTATTATGGCAGAGAGAAであり、JKR3はGATGCTCTGAGAAAGGCATTAGAであり、JKFamdRはGTTTTACTTACTCTCGTCTCCAC6GAAであって、このプライマーにおいて第11位の「T」はBHQ−1(dT)で、「6」はFam−dRである。
プライマーは、10μMの最終濃度に希釈する。増幅は、以下の成分および条件、すなわち、10xPCRバッファー(NEB thermo buffer)を3μl、5μlのベタイン、10mM dNTPを0.5μl、プライマーJKR3を1.25μl、プライマーJKR3ccF2を0.5μl、JKFamdRを1μl(添加する場合)、TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl)を0.25μl、プラスミドDNAを0.5μl(10分子)、および最終体積を25μlとする量の水を用いて実施する。反応は、94℃で1分間と、95℃で15秒、61℃で18秒、54℃で18秒、72℃で18秒、60℃で20秒、72℃で25秒、および72℃で30秒(データは各温度にて収集)の40サイクルで、Stratagene MX3005リアルタイムPCR機にて行う。プラスミド鋳型は、V617Fを含む突然変異DNAと、野生型DNAとを混合したものである。この方法は、リアルタイムのPCRによって標的核酸配列を増幅すること、Famにより吸収される492nm波長の光で生物学的試料を照射すること、当該フルオロフォアの蛍光発光を検出すること、および当該フルオロフォアからの温度依存性の蛍光をモニターすることを含む。
変性したJKR3ccF2プライマー伸長産物は、アニーリング条件下にステムループ構造を形成する。R3プライマーは、ステムループ構造が原因でアニーリングすることができない。濃縮プライマーJKFamdRは、ループ部分にアニーリングし、それが突然変異ヌクレオチドにアニーリングすれば伸長する。プライマーJKFamdRの伸長によってステムループ構造を開き、そのためR3プライマーのアニーリングおよび伸長が可能になる。R3プライマーの伸長により、Taqポリメラーゼの5’から3’へのエキソヌクレアーゼ特性が原因となって濃縮プライマー伸長産物が分解する。濃縮プライマー伸長産物はまた、ポリメラーゼが鎖変位活性を有するのであれば変位することも可能である。プライマーの末端ヌクレオチドとミスマッチを形成するヌクレオチドを含む野生型DNAに濃縮プライマーがアニーリングすれば、濃縮プライマーは伸長せず、このためステムループ構造は完全体となっている。この結果、突然変異ヌクレオチドを含むDNAの濃縮が起こる。この濃縮プライマーは、ラベルFamおよびBHQを含む。濃縮プライマー伸長産物の分解により、蛍光信号が得られる。この反応で、単一チューブ内で標的核酸の濃縮および検出が可能となる。
(実施例3)
増幅プライマーおよびプローブは、JKR3HexはAACAGATGCTCTGAGAAAGGCATTAGA(5’端はHEXでラベル)であり、JKR3DabはCCTTTCTCAGAGCATCTGTT(3’端はDABCYLでラベル)であり、JKF7はGTATGATGAGCAAGCTTTCTCACAAである。
プライマーは、10μMの最終濃度に希釈する。増幅は、以下の成分および条件、すなわち、10xPCRバッファー(NEB thermo buffer)を3.5μl、5μlのベタイン、10mM dNTPを0.5μl、プライマーJKF7を0.5μl、プライマーJKR3Hexを0.75μl、JKR3Dabを1.25μl、JKFamdRを1μl(添加する場合)、TaqDNAポリメラーゼ(5U/μl)を0.25μl、プラスミドDNAを0.5μl(10分子)、および最終体積を25μlとする量の水を用いて実施する。反応は、95℃で15秒、54℃で15秒、68℃で15秒、59℃で15秒、50℃で15秒、63℃で25秒(データは各温度にて収集)の50サイクルで、Stratagene MX3005リアルタイムPCR機にて行う。プラスミド鋳型は、V617Fを含む突然変異DNAと、野生型DNAとを混合したものである。標的核酸配列の増幅は、リアルタイムのPCR法によって成し遂げられる。
プライマーJKFamdRは、検出プライマーとして働く第1プライマーである。プライマーJKR3Hexは、増幅プライマーの1つとして働く第2プライマーである。プライマーJKF7は、増幅プライマーの1つとして働く第3プライマーである。オリゴJKR3Dabは、上記JKR3Hexに相補的な相補体オリゴである。JKR3HexおよびJKR3Dab上のラベルは、2つのオリゴが互いにハイブリダイズすれば接触クエンチング関係となる。その標的が存在する場合には、上記プライマーJKR3Hexは、相補体オリゴJAR3Dabではなく標的配列にハイブリダイズすることが好ましいが、これは、標的配列に相補的な付加ヌクレオチドを含んでいるためである。Hex信号は、標的が成功裡に増幅されたことを示し、コントロールとして働くことができる。Fam信号は、標的中に変異ヌクレオチドが存在することを示し、Fam信号のレベルは標的中に存在する変異ヌクレオチドの量に相関する。本実施例でのプローブデザインの他にも、増幅産物に結合できる任意のプローブが、標的配列の増幅の成功に対するコントロールとしての役割を果たすことができる。
(実施例4)
GGA*C*C*C*A*C*T*CCA*T*C*G*AGA6TTC*A(ここで「*」はホスホロチオエート結合であり、「6」はdR−ビオチンである)の配列を有する、ブロッキングプライマーBrafFamWTBでもある第1プライマーを設計した。このホスホロチオエート結合修飾で、プライマーはヌクレアーゼ切断に対して耐性となる。このプライマーを反応で使用すると、その伸長鎖は分解されず、そのため上流プライマーから開始される伸長が阻止される。

Claims (33)

  1. 試料に含まれる標的核酸または1以上の標的核酸の少なくとも1つの変異ヌクレオチドの有無または量を検出するための方法であって、該方法は、
    (a)前記試料を、標的核酸配列の第1領域に対する第1オリゴヌクレオチドプライマーで処理して、ハイブリダイゼーション条件下にその標的核酸にアニーリングされる第1オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作る工程であって、該第1プライマーのヌクレオチド配列は、その標的核酸の該第1領域にそれが実質的に相補的であるようなもので、該第1領域は変異被疑ヌクレオチドを含む診断部分である工程、
    (b)アニーリングした第1プライマーを、伸長可能であれば伸長させて第1プライマーの伸長産物を合成するのに適切なヌクレオシド三リン酸および核酸ポリメラーゼを含む伸長条件下に、工程(a)の混合物を維持する工程、ならびに
    (c)第1プライマーの伸長産物を、存在すれば分解条件下に分解する工程であって、それにより前記標的核酸、または標的核酸中の変異ヌクレオチドの存在および/もしくは量の指標である、検出可能な信号を発生させる工程を含む方法。
  2. 工程(b)において、アニーリングした第1プライマーは伸長条件下に伸長可能でなく、このため第1プライマーの伸長産物は生じず、これにより工程(c)において分解条件下に第1プライマーの伸長産物の分解が起こらず、そのため検出可能な信号は発生せず、これが前記標的核酸または標的核酸中の変異ヌクレオチドの非存在の指標となる、請求項1記載の方法。
  3. 前記第1プライマーの3’末端ヌクレオチドが変異被疑ヌクレオチドに相補的であって、第1プライマーがその変異被疑ヌクレオチドを含む標的領域にアニーリングすると、アニーリングした第1プライマーは伸長可能となり、また第1プライマーが正常ヌクレオチドを含む標的領域にアニーリングすると、アニーリングした第1プライマーは伸長可能とならない、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記変異被疑ヌクレオチドは、SNPまたは1以上の突然変異ヌクレオチドである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記分解は、鋳型に依存する分解として行なわれる、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記分解条件は、ヌクレアーゼ活性を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記ヌクレアーゼ活性は、エキソヌクレアーゼ活性である、請求項6記載の方法。
  8. 前記ヌクレアーゼ活性は、5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性である、請求項6記載の方法。
  9. 前記5’から3’へのエキソヌクレアーゼ活性は、DNAポリメラーゼによってもたらされる、請求項8記載の方法。
  10. 前記DNAポリメラーゼは、工程(b)で使用されるものと同じである、請求項9記載の方法。
  11. 前記DNAポリメラーゼは、TaqDNAポリメラーゼである、請求項9記載の方法。
  12. 前記ヌクレオシド三リン酸の少なくとも1つはラベルされ、これによりその第1プライマーの伸長産物の分解により検出可能な信号が発生する、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記第1プライマーはラベルされ、これによりその第1プライマーの伸長産物の分解により検出可能な信号が発生する、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 工程(a)は、標的核酸配列の第1領域に対する第1オリゴヌクレオチドプライマー、および標的核酸配列の同じ鎖の第2領域に対する第2オリゴヌクレオチドプライマーで試料を処理して、ハイブリダイゼーション条件下に標的核酸にアニールされる第1および第2オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作る工程を含み、
    該第1プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の該第1領域に実質的に相補的になるようなものであり、
    該第2プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の前記第2領域に実質的に相補的になるようなものであって、かつ
    その標的核酸の第2領域は、標的核酸の第1領域の5’に位置するようになっている、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 工程(b)はさらに、アニーリングした第1および第2プライマーを、適切なヌクレオシド三リン酸および核酸ポリメラーゼを含む伸長条件下に、伸長可能であれば伸長させて、第1および第2プライマーの伸長産物を合成する工程を含み、工程(c)では、第2プライマーの伸長の結果として第1プライマーの伸長産物の分解が起こる、請求項14記載の方法。
  16. 工程(a)はさらに、標的核酸配列の第1領域に対する少なくとも2つの型の第1オリゴヌクレオチドプライマーで試料を処理して、ハイブリダイゼーション条件下に標的核酸にアニーリングされる第1オリゴヌクレオチドプライマーを含む二重鎖の混合物を作ることを含み、
    該第1プライマーのヌクレオチド配列は、それが標的核酸の該第1領域に実質的に相補的であるようなものであり、かつ
    第1プライマーの該第1型の3’末端ヌクレオチドは、変異被疑ヌクレオチドに相補的であり、かつ
    第1プライマーの該第2型の3’末端ヌクレオチドは、対応する正常ヌクレオチドに相補的であって、
    これにより工程(b)で、標的核酸配列中の変異被疑ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの該第1型がアニーリングする場合は第1プライマーの第1型の伸長産物が合成され、一方、標的核酸中の対応する正常ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの該第1型がアニーリングする場合は伸長産物が合成されず、かつ
    これにより工程(b)で、標的核酸配列中の正常ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの該第2型がアニーリングする場合は第1プライマーの第2型の伸長産物が合成され、一方、標的核酸中の対応する変異ヌクレオチドを含む第1領域に、第1プライマーの該第2型がアニーリングする場合は伸長産物は合成されない、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 第1プライマーの前記第1型と第2型とは分解可能である、請求項16記載の方法。
  18. 第1プライマーの前記第2型は分解可能でなく、第1プライマーの第2型は、修飾されたヌクレオチドまたは修飾された結合または非ヌクレオチドを含み、これにより前記第1プライマーの第2型の伸長産物が、第2プライマーから開始される伸長を阻止し、それにより変異被疑ヌクレオチドを含む標的核酸を濃縮する、請求項16記載の方法。
  19. 工程(a)、(b)および(c)は、PCR反応の一部であり、
    試料を変性条件下に処理して、プライマー伸長産物を、このような伸長産物が形成されたその鋳型から分離し、
    前記のように生産した一本鎖を、適切なヌクレオシド三リン酸、5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有する核酸ポリメラーゼ、1以上の型の第1プライマー、第2プライマーおよび第3プライマーと、同時または順次のいずれかにて接触させ、前記または各第1プライマーは、第1プライマーの伸長産物の分解により検出可能な信号が発生するようにラベルされ、これにより、可能な場合、前記のように生産した一本鎖を鋳型として用いてさらに伸長産物が合成され、かつ5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有する該核酸ポリメラーゼによって成し遂げられる、第1プライマーの伸長産物の分解が第2プライマーの伸長時に起こり、かつ該第3プライマーは、第2プライマーの伸長産物に実質的に相補的な配列を含み、
    以上の工程を充分な回数繰り返して、それにより前記標的核酸または標的核酸中の変異ヌクレオチドの存在下に前記または各第1プライマーの分解から、検出可能な信号をもたらすことを含む、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記第1プライマーは、5’終端でない位置でラベルされる、請求項13または請求項19記載の方法。
  21. 前記第1プライマーは、5’終端から少なくとも3ヌクレオチド離間したところでラベルされる、請求項20記載の方法。
  22. 前記第1プライマーは、5’終端から少なくとも6ヌクレオチド離間したところでラベルされる、請求項21記載の方法。
  23. 前記第1プライマーは、5’終端から少なくとも9ヌクレオチド離間したところでラベルされる、請求項22記載の方法。
  24. 前記第1プライマーは、相互作用性対である第1および第2ラベルを含む、請求項13または請求項19記載の方法。
  25. 前記第1プライマーは、(a)前記標的核酸配列の第1領域に相補的なプライミング部分を含み、かつさらに(b)前記標的核酸配列に相補的でない、非核酸またはヌクレオチドの配列の第1尾部を5’端に含む、請求項1〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 前記第1プライマーはさらに、前記第1尾部に結合し、かつその第1プライマーのプライミング部分に相補的な領域に隣接する標的核酸配列に実質的に相補的である、非核酸またはヌクレオチドの配列の第2尾部を含む、請求項25記載の方法。
  27. 前記第1プライマーは、第1尾部で二本鎖部分を含み、前記第1尾部に相補的な尾部相補体オリゴヌクレオチドが前記第1尾部配列にアニーリングされ、
    該第1プライマーは第1ラベルでラベルされ、かつ該尾部相補体オリゴヌクレオチドは第2ラベルでラベルされ、そして
    該第1ラベルと第2ラベルとは相互作用性対である、請求項25または請求項26記載の方法。
  28. 前記第1プライマーは、その第1プライマーにハイブリダイズできる第1相補体オリゴヌクレオチドと、二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでおり、
    前記第1プライマーは、前記第1相補体オリゴヌクレオチドに対するよりも強い親和性で前記標的核酸にハイブリダイズでき、かつ
    前記第1プライマーおよび前記第1相補体オリゴヌクレオチドは、第1ラベルと第2ラベルとからなる相互作用性ラベル対の一方のメンバーで各々ラベルされ、
    前記標的核酸の増幅に伴い、前記第1プライマーは、前記第1相補体オリゴヌクレオチドよりも前記標的ヌクレオチドの増幅産物に優先的にハイブリダイズするようになっており、それにより前記相互作用性ラベル対は分離される、請求項1〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記第2プライマーは、第2プライマーにハイブリダイズできる第2相補体オリゴヌクレオチドと、二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでおり、
    前記第2プライマーは、前記第2相補体オリゴヌクレオチドに対するよりも強い親和性で前記標的核酸にハイブリダイズでき、かつ
    前記プライマーおよびその相補体オリゴヌクレオチドは、第1ラベルと第2ラベルとからなる相互作用性ラベル対の一方のメンバーで各々ラベルされ、
    前記標的核酸の増幅に伴い、前記プライマーは、前記相補体オリゴヌクレオチドよりも前記標的ヌクレオチドの増幅産物に優先的にハイブリダイズするようになっており、それにより前記相互作用性ラベル対は分離される、請求項16〜19のいずれかに記載の方法。
  30. 前記第3プライマーは、第3プライマーにハイブリダイズできる第3相補体オリゴヌクレオチドと、二本鎖二重鎖を形成できる領域を含んでおり、
    前記第3プライマーは、前記第3相補体オリゴヌクレオチドに対するよりも強い親和性で前記標的核酸にハイブリダイズでき、かつ
    前記プライマーおよびその相補体オリゴヌクレオチドは、第1ラベルと第2ラベルとからなる相互作用性ラベル対の一方のメンバーで各々ラベルされ、
    前記標的核酸の増幅に伴い、前記プライマーは、前記相補体オリゴヌクレオチドよりも前記標的ヌクレオチドの増幅産物に優先的にハイブリダイズするようになっており、それにより前記相互作用性ラベル対は分離される、請求項19記載の方法。
  31. 前記第1ラベルと第2ラベルとは、各々フルオロフォアおよびクエンチャーである、請求項24または請求項27〜30のいずれかに記載の方法。
  32. 前記2つの型の第1プライマーに、前記第1プライマーの両方の型が伸長された場合にその第1プライマーの伸長産物の分解の際に識別可能な信号を発生する異なるラベルが付けられている、請求項17記載の方法。
  33. 試料に含まれる少なくとも1以上の核酸の有無を検出するためのキットであって、該キットは、
    (a)標的核酸配列の診断領域に対する第1プライマー、あるいは標的核酸配列の1以上の診断領域の各々に対する第1および第2型の第1プライマー、ならびに
    前記第1プライマーにアニーリングしているその診断領域を含む標的配列を増幅するための対応する第2および第3プライマー
    を含み、前記第1プライマーの第1型の3’末端ヌクレオチドは変異被疑ヌクレオチドに相補的であり、かつ/または前記第1プライマーの第2型の3’末端ヌクレオチドは対応する正常ヌクレオチドに相補的であって、使用時にその第1プライマーの前記末端ヌクレオチドが前記標的核酸中の対応するヌクレオチドに相補的であれば第1プライマーの伸長産物が合成されて、その後前記第1プライマーの伸長産物は分解され、それにより検出可能な信号が発生するようになっており、かつその第1プライマーの前記末端ヌクレオチドが前記標的核酸配列中の対応するヌクレオチドに相補的でなければ伸長産物は合成されないようになっているキット。
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