JP2010517089A - 眼鏡レンズを最適化するための方法 - Google Patents

眼鏡レンズを最適化するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインし或いは製造するための方法、コンピュータプログラムプロダクト、および、システムに関する。前記方法は、以下のステップ、すなわち、眼鏡着用者の個々のユーザデータまたは適用データが得られるステップと;複数の評価点を有する眼鏡レンズのためのデザインコンセプトが決定されるステップと;複数の評価点を通り抜ける主光線が決定されるステップと;それぞれの主光線の環境において各主光線毎に局所波面が定められるステップと;それぞれの評価点の環境において局所波面に対する眼鏡レンズの影響を決定することにより評価点で眼鏡レンズの光学特性が決定されるステップと;決定された光学特性および個々のユーザデータにしたがってデザインコンセプトが評価されるステップとから成る。

Description

本発明は、眼鏡レンズを最適化して特に製造するための方法、システム、および、コンピュータプログラムプロダクトに関する。
注文を受け取り次第、眼鏡レンズをオンラインで計算して最適化できるようにするためには、非常に速い最適化方法を使用することが望ましい。眼鏡光学において、レイトレーシングは非常に時間がかかる方法である。これは、特に、眼鏡レンズ表面が簡単な球面ではなく非球面またはプログレッシブ(遠近両用)面である場合に適用される。この場合、レイトレーシングは、二次元反復法を表わすことが好ましい。眼鏡レンズの結像特性を計算して評価するため、通常、計算時間は補助的な役割を果たす。しかしながら、特に目的関数を用いて眼鏡レンズを最適化したい場合には、計算時間が決定的な役割を果たす。このことは、特に、注文を受け取り次第好ましくはオンラインで非球面が最適化されて計算されるべき個々の眼鏡レンズについて当てはまる。
本発明の目的は、眼鏡レンズ、特に眼鏡着用者のために個別に最適化される眼鏡レンズのデザインおよび製造を簡略化すること、特に、眼鏡着用者の個々のニーズに更に正確に一致する眼鏡レンズの高速デザインを可能にすることである。
この目的は、請求項1および請求項14に係る特徴を有する方法、請求項24に係る特徴を有するコンピュータプログラムプロダクト、および、請求項25に係る特徴を有するシステムによって解決される。好ましい実施形態が従属請求項の主題である。
したがって、1つの態様において、本発明は、眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインして製造するための方法であって、
a)眼鏡着用者の個々のユーザデータまたは適用データを得るステップと、
b)複数の評価点を伴う眼鏡レンズのためのドラフトデザインを定めるステップと、
c)複数の評価点を通じた主光線の経路を決定するステップと、
d)それぞれの主光線の環境において各主光線毎に局所波面を定めるステップと、
e)それぞれの評価点の環境において局所波面に対する眼鏡レンズの影響を決定することにより評価点で眼鏡レンズの光学特性を決定するステップと、
f)決定された光学特性および個々のユーザデータに応じてドラフトデザインを評価するステップと、
を含む方法を提供する。
個々の方法ステップが、参照しやすくなるように、アルファベット順に識別されているが、本発明は、1つの単一の方法ステップ順序、特にアルファベット順の識別によって決定される順序に限定されない。
眼鏡レンズのデザインは、1つ以上の収差のための目標値の分布を含むことが好ましく、これらの目標値は、眼鏡レンズの最適化または目標値の決定において目標値として考慮に入れられる。特に、眼鏡レンズは、屈折エラー(すなわち、眼鏡レンズの屈折力と屈折によって決定される屈折力との差)の分布および/または非点収差エラーまたは非点収差偏位(すなわち、眼鏡レンズの非点収差と屈折によって決定される非点収差との差)の分布によって特徴付けられる。また、眼鏡レンズデザインは、倍率エラー、歪みエラー、または、他の収差のための目標値の分布を含んでいてもよい。これらの値は、表面値、または、好ましくは着用の屈折力、すなわち、眼鏡レンズの着用位置における屈折力であってもよい。
眼鏡レンズデザインを決定し或いは取得し或いは最適化することは、空間位置(特に、垂直位置および/または水平位置)の決定、および、随意的には眼鏡レンズの観察領域(すなわち、近見領域、遠見領域、および、中間または遠近両用領域)のサイズの決定を含むことが好ましい。観察領域の空間位置は、特に、遠見基準点および近見基準点の空間位置によって予め決定される。観察領域のサイズは、遠見基準点および近見基準点のための初期値から好ましくは自動的に計算される。
主光線は、特に、物点から始まって眼球回転中心を通過する、特に瞳孔の中央を通過する光線を示す。好ましくは、眼鏡レンズをデザインするため、好ましくは得られたユーザデータに応じて関連する光学基準点を有するモデルシステムが形成される。
したがって、1つの態様において、本発明は、眼鏡レンズを製造するための方法に関する。特に、該方法は、係数の変化のみが局所的影響を及ぼす表面表示によって眼鏡レンズのドラフトデザインを定めることを含む。また、複数の評価点を通過する複数の主光線の決定のためにレイトレーシング法が使用される。複数の評価点で局所波面を計算するために波面トレーシング法および/またはレイトレーシング法が使用される。更に、局所波面からの複数の評価点での眼鏡レンズの光屈折力の決定が行なわれる。スパースヤコビ行列を考慮に入れる最適化ルーチンが使用されるのが好ましい。特に、NG-Peytonにしたがった最適化ルーチンが使用される。
好ましくは、方法は、
決定された光学特性および個々のユーザデータに応じてドラフトデザインを修正するステップと、
修正されたドラフトデザインに基づいてステップc)〜f)を繰り返すステップと、
を含む。
特に好ましくは、これらのステップは、目的関数が所望の値に達するまで繰り返され続ける。好ましくは、ドラフトデザインのプラスの評価または適切であろうと考えられる評価の場合、眼鏡レンズのデザインと同じデザインが定められる。
好ましくは、眼鏡着用者の個々のユーザデータまたは適用データは、眼鏡着用者の視覚障害の光学補正データと、眼鏡着用者のための眼鏡レンズの個々の位置決めに関連するおよび/または眼鏡着用者の個々の視覚作業に関連する着用のデータとを含む。好ましくは、着用の個々のデータは、特に顔形のボックス寸法に関連するフレームデータおよび/またはブリッジ幅および/または顔形角度および/または前方傾斜などを含む。好ましくは実施形態において、着用者の個々のデータは、主に使用される視角領域および/または主に使用される物体距離に関する初期設定データを含む。好ましくは、個々のユーザデータは、角膜頂点間距離および/または前方傾斜および/または光軸合わせ点および/または瞳孔間距離などを含む。
光学補正データは、補正されるべき光屈折力(球)および/または円柱および/または軸位置および/または加入度数および/またはプリズムおよび/またはベースなどに関する値と、着用位置の個々のデータとを含むことが好ましい。
好ましくは、眼鏡レンズのためのドラフトデザインを定める前記ステップは、座標系を定めるとともに、眼鏡レンズの少なくとも1つの開始面すなわち少なくとも1つの評価点を含む限られた表面領域のみが局所的に依存する係数によって少なくとも部分的に前記少なくとも1つの開始面を座標系内で重み付けることを含む。これらの限られた表面領域は、眼鏡レンズ表面全体の比較的小さい部分だけを含むことが好ましい。
好ましくは、ドラフトデザインを定める前記ステップは、眼鏡レンズの少なくとも1つの開始面をBスプライン関数によって重み付けることを含む。
好ましくは、複数の評価点は、少なくとも1000個、好ましくは少なくとも2000個、より好ましくは少なくとも5000個、特に好ましくは少なくとも10000個、最も好ましくは少なくとも20000個の評価点を含む。
好ましくは、主光線の経路を決定する前記ステップは、得られたユーザデータを考慮に入れて個々のモデルシステムを定めることを含む。個々のモデルシステムは、ドラフトデザインにしたがった眼鏡レンズモデル、ユーザデータにしたがった眼モデルおよび/または物体モデルを含むことが好ましい。
好ましくは、各主光線には、得られたユーザデータに応じて、特に得られたユーザデータによって構成される視覚作業または適用状況に応じて物体距離が割り当てられ、それぞれの主光線に対して割り当てられた物体距離に応じて局所波面が定められる。
好ましくは、評価点で眼鏡レンズの光学特性を決定する前記ステップは、球面屈折力および/または非点収差および/またはコマ収差および/または球面収差および/またはトレフォイル収差を決定することを含む。
好ましくは、複数の主光線の経路を決定する前記ステップは、眼鏡レンズ表面を通じた主光線の透過点および透過角度を決定することを含み、局所波面に対する眼鏡レンズの影響を決定する前記ステップは、
眼鏡レンズにおけるそれぞれの主光線に沿うレンズの斜交厚を決定し、
物体側波面の曲率、すなわち、入ってくる波面または入射波面および/または出現波面の曲率または主曲率および方向を決定し、
透過点における眼鏡レンズ表面の主曲率および方向を決定する、
ことを含む。
好ましくは、ドラフトデザインを評価する前記ステップは、決定された光学特性に応じて目的関数を評価して解釈することを含み、ドラフトデザインは、目的関数の最小化を考慮して修正されることが好ましい。
好ましくは、決定された光学特性は、残留非点収差Aactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる非点収差屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの非点収差Alens(i)と、残留屈折力Dactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる球面屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの球面屈折力Dlens(i)とを含み、
各評価点において、非点収差の不完全補正の値Atarget(i)および光屈折力の不完全補正の値Dtarget(i)が定められ、
眼鏡レンズのドラフトデザインは、目的関数
Figure 2010517089
の最小化を考慮して修正される。
好ましくは、各評価点において、残留非点収差は、眼鏡レンズの非点収差と個々のユーザデータによって構成される眼鏡着用者の眼の非点収差とからクロスシリンダ法によって計算される。
1つの態様において、本発明は、眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインして製造するための方法であって、
眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における少なくとも1つの高次収差を決定するステップと、
決定された高次収差を考慮に入れて眼鏡レンズをデザインするステップと、
を含む方法を提供する。
本発明によって規定されるように、高次収差はそれぞれ、プリズム成分、球面成分、および、非点収差成分を含んでいるだけではない。高次収差は、特に、コマ収差および/または球面収差を含む。好ましくは実施形態において、高次収差は、特に、“ザイデル収差”、例えば、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、トレフォイル収差、および/または、歪みを含む。
好ましくは、個々のユーザデータを得る前記ステップa)は、少なくとも1つの高次収差を決定することを含み、高次収差を考慮に入れて眼鏡レンズをデザインする前記ステップがステップb)〜f)を含む。好ましくは、高次収差を決定する前記ステップは、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼に関して、収差関数、特に、瞳孔中心からの径方向距離rのみに依存する収差関数WA(r)を決定することを含む。
好ましくは、高次収差を決定する前記ステップは、デカルトx,y,z座標系を定めるとともに、特にこの座標系の座標で眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における収差関数W(x, y)を決定することを含む。
好ましくは、少なくとも一方の眼における収差関数W(r)は、
Figure 2010517089
にしたがって瞳孔中心からの距離rの屈折力に関して拡張される。
好ましくは、眼鏡レンズをデザインする前記ステップは、眼の収差関数に基づいておよび眼の収差関数に応じて眼鏡レンズの収差関数を定めることを含む。
好ましくは、眼鏡レンズの光軸合わせ点からの距離Rの関数として眼鏡レンズの収差関数WG(R)を定めるステップは、距離rの代わりに距離
Figure 2010517089
を用いることにより、すなわち、
Figure 2010517089
によって眼の収差関数WA(R)をスケーリングすることを含み、RPは眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における瞳孔半径であり、Rtは、瞳孔半径RPよりも大きいが、特に眼鏡フレーム内の眼鏡レンズの少なくとも1つの点を構成する眼鏡レンズの光軸合わせ点周りの最大円の半径RG,maxよりも大きくない変換半径である。好ましくは、変換半径Rtは、完全に顔形内に位置する光軸合わせ点を中心とする最大円の半径RG,minよりも大きくない。
好ましくは、決定された光学特性は、残留非点収差Aactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる非点収差屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの非点収差Alens(i)と、残留屈折力Dactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる光屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの光屈折力Dlens(i)と、残留収差による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる補正屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの高次光屈折力の少なくとも1つの値Zlens(i)、特に高次収差の量とを含み、各評価点において、非点収差の不完全補正の値Atarget(i)、光屈折力の不完全補正の値Dtarget(i)、および、少なくとも1つの高次収差のための不完全補正の値Ztarget(i)が定められ、眼鏡レンズのドラフトは、目的関数
Figure 2010517089
の最小化を考慮して修正され、重み関数gが与えられる。
更なる例では、目的関数を以下のように使用することができ、
Figure 2010517089
目的関数は、高次収差が考慮に入れられる残留関数R(i)によって決まる。更なる好ましい目的関数は以下のように読み取ることができる。
Figure 2010517089
前記式との類似により、以下が使用される。
Figure 2010517089
局所波面は、ゼルニケ多項式および/またはテイラー級数を用いて作り出されて表わされる。
好ましくは、方法は、瞳孔エッジへと減少する感覚重み付けを表わすための、特にスタイルズ・クロフォード効果を表わすための瞳孔感覚関数を定めるステップと、瞳孔感覚関数を考慮に入れて局所波面の表示のための一連の直交関数を定めるステップとを含む。
好ましい実施形態では、単一の収差のための値Zlens(i)は、ゼルニケにしたがって評価点iにある。他の好ましい実施形態において、前記値は、ゼルニケにしたがう評価点iにおける収差の重み付けられた和、または、瞳孔座標x,yの関数としての瞳孔の波面収差W(x,y)に基づく特に以下の可能性のうちの1つによって与えられる所定量の収差をを含む。
Figure 2010517089
Figure 2010517089
Figure 2010517089
Figure 2010517089
1つの態様において、本発明は、眼鏡レンズを製造するための方法であって、本発明または本発明の好ましい実施形態にしたがって眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインする方法を含むとともに、決定されたデザインにしたがって眼鏡レンズを製造することを含む方法に関する。
1つの態様において、本発明は、コンピュータシステムでロードされて実行されるときに本発明または本発明の好ましい実施形態に係る方法を行なうようになっているプログラムコードを備えるコンピュータプログラムプロダクトを提供する。
1つの態様において、本発明は、眼鏡レンズをデザインするためのシステムであって、本発明または本発明の好ましい実施形態に係る方法ステップを実行するようになっているシステムを提供する。
以下、好ましい実施形態の添付図面を参照して、本発明を一例として説明する。
視野偏位または眼偏位時の眼の入射瞳の回転の表示のための典型的な眼および眼鏡レンズの典型的な光線経路。 全ての視点において0.025ミクロンの比較的低い球面収差を有する眼鏡レンズ。 Dを単位とする
Figure 2010517089
における図2の眼鏡レンズの球面収差。
40mmの眼鏡レンズ直径(rspectacle lens = 20 mm)に関して球面収差がc=0.5ミクロンから補正された好ましい眼鏡レンズの非点収差。 屈折力D1,D2および中心厚dを有する2つの表面を伴うレンズ上の像点における物点のマッピングの概略表示。 スネルの法則。 球面上の球状波面の屈折。 斜め入射への移行および回転対称の離脱。球状波面が球面または非点収差面に対して斜めに入射し、主な湾曲方向が屈折面と一致する。 表面、入射波面、および、出現波面の局所座標系。 3つの局所座標系を使用する、入射波面の座標yと、屈折面の座標ySと、出現波面の座標y’との間の関係。 グローバル座標系を使用する、射波面の座標yと、屈折面の座標ySと、出現波面の座標y’との間の関係。 所定の着用位置における眼鏡レンズの生理的および物理的モデルの概略表示。
本発明の好ましい実施形態に係る方法では、レイトレーシング法によって中心主光線のみが計算され、その後、波面トレーシング法によって局所波面の特性から結像特性が計算される。特に、好ましい実施形態によれば、結像特性(屈折力および非点収差)は、好ましくは入射およびその反射の角度を伴うそれぞれの視野方向における中心主光線のデータ、入射波面の斜交厚、曲率、主曲率および方向のデータ、および、透過点での眼鏡レンズ表面の主曲率および方向のデータから直接に、少なくとも1つの視野方向に関して、特に各視野方向に関して計算される。
特に好ましくは、それぞれの視野方向において1回だけ光線反復が行なわれる。より具体的には、レイトレーシングと関連する計算労力をかなり減らすことができる。眼鏡レンズが目的関数によって最適化されることが好ましい。典型的な好ましい目的関数は以下の通りである。
Figure 2010517089
ここで
Aactual (i) =i番目の評価点における実際の非点収差;
Atarget (i) =i番目の評価点における必要な非点収差;
Dactual (i) =i番目の評価点における実際の屈折力;および、
Dtarget (i) =i番目の評価点における必要な屈折力である。
目標変数の重要性の特別な利点は、目標変数が処方に関係なく適用されるという点である。目標変数は、特にどの値分だけそれぞれの変数が完全補正の値ゼロから逸脱すべきかを示している。特に、実際の非点収差は、好ましくはクロスシリンダ法によって計算される眼鏡レンズと眼との組み合わせの残留非点収差である。それに対応して、実際の屈折エラーは、特に、そのように計算されたレンズと眼との組み合わせの球である。
屈折力および非点収差は以下のように計算されることが好ましい。
両方の変数は、バーテックス球のレンズを通過した後の着用位置での入射波面を表わす屈折行列Sと広がり行列SSKとの組み合わせから決定されることが好ましい。SSKの好ましい計算のため、一例として方程式(7)を参照する。屈折行列は以下によって決定されるのが好ましい。
Figure 2010517089
この場合、SphRは屈折能検定の等価球面値であり、CylRは屈折円柱であり、Ψはその軸位置である。SとSSKとの組み合わせは以下の差分行列によって決定されることが好ましい。
Figure 2010517089
完全補正の場合、実際には、実施レンズの非常に僅かな個々の点でのみ得ることができる
Figure 2010517089
が適用される。一般的なケースの場合、行列
Figure 2010517089
はゼロとは異なり対称である。該行列は以下の形式でパラメータ化される。
Figure 2010517089
これらの計算された変数は、考慮に入れられて、それぞれの透過点で最適化の実際の値として使用されることが好ましい。
Figure 2010517089
バーテックス球における広がり行列SSKは、以下によって決定されるのが好ましく、
Figure 2010517089
また、これは、裏面の透過点における広がり行列S'から、表1の依存関係により表される2つのレンズを通る波面をトレースするための方法によって決定されることが好ましい。ここで、(表面を通過する主光線の透過点で常に評価されるべき)個々のファクタは以下を意味する。
Figure 2010517089
Figure 2010517089
好ましい実施形態によれば、この方法によって屈折力および/または非点収差が局所的に得られ或いは決定される。1つの評価点における結像特性を決定するため、この局所点で表面の一次導関数および二次導関数が決定されるだけであるのが好ましい。
非球面における表面性状が使用されるのが好ましい。この場合、表面を表わす係数の変化は局所的影響を及ぼすにすぎない。ここで、Bスプライン表示が使用されるのが特に好ましい。ヤコビ行列の要素は、表面表示の各係数jに関する各評価点iでの結像特性の導関数である。Bスプライン表面表示および局所波面の使用によって、ヤコビ行列の特定の構造が有利に生じ、その場合、ヤコビ行列の要素の大部分が値ゼロを有する。これは、係数が局所的な影響しか及ぼさず、局所的な表面特性からも同様に結像特性を決定できるからである。したがって、眼鏡レンズの設計において、多数の評価点、すなわち、高い局所分解能を使用でき、それにより、精度を高めることができる。プログレッシブ眼鏡レンズの最適化において5000個を超える評価点および2000個の係数が使用されるのが好ましい。
方法は、ヤコビ行列のスパース構造を使用する最適化方法として使用されるのが特に好ましい。NG-Peytonにしたがった方法が使用されることが特に好ましい。
高次の収差を計算するための高速の方法の使用により、眼の収差を適切に考慮に入れる眼鏡レンズを構成することができる。
高次収差の補正は視力にとって重要である。したがって、眼鏡レンズの評価においては、高次収差、特にコマ収差および球面収差の考慮も重要な役割を果たす。特に、例えば5次を含む最大5次までの収差補正による視覚性能が像の質を高めることが考慮に入れられる。特に考慮に入れられる点は、高次の収差が大きく個別に変化すること、すなわち、高次収差が眼鏡着用者間で大きく異なる点であり、そのため、個別補正が行なわれるのが好ましい。標準的な母集団では球面収差の回転対称項がゼロとは異なることが考慮されるのが好ましい。したがって、好ましい実施形態では、少なくとも部分的に平均補正が行なわれて考慮に入れられている。
したがって、正常な収差を有する人では、球面、円柱、および、球面収差の補正に起因するだけでなく、高次収差の付加的補正にも起因して、光学的な質の根本的な向上を期待することができる。特にいわゆるストレール比で表わされる特定の収差の補正から1つのグループの何人がどのくらいの利益を得ることができるのかが計算されるのが好ましい。
特に考慮に入れられる点は、コンタクトレンズ、眼内レンズ、または、光学系とは異なり、眼鏡レンズでは、静的な絞りが設けられるという点である。したがって、眼鏡レンズは、開口絞り(眼の入射瞳、EP)が静的ではないという点で、対物レンズなどの光学機器とは根本的に異なる。視野偏位中、眼の入射瞳は眼球回転中心Z’周りで回転し、一方、眼鏡レンズは静止したままである(図1参照)。しかしながら、コントクトレンズ、特に眼内レンズでは、レンズが入射瞳と同じ程度まで回転する。
また、眼鏡レンズと眼球回転中心との間の距離は、レンズ(KLまたはIOL)とEPとの間の距離よりも長い。眼鏡レンズでは、長い距離に起因して、フィールド角の変化(光軸またはゼロ視野方向に対する主光線の傾き)が、眼鏡レンズを通過する主光線の透過点の眼鏡レンズ中心までの大きな径方向距離を直接にもたらす。しかしながら、IOLまたはKLでは、透過点の径方向距離への影響は比較的小さい。観察している眼においては、フィールド角が観察角と称され、また、静止した眼においては、フィールド角が視野角または視角と称される。
特に、低次に対する高次補正の影響が考慮に入れられる。したがって、特に、全ての視角における完全補正は不可能である。中心の真っ直ぐな視野における高次収差の補正は、特に、周辺を見ている眼においては二次収差(屈折力および非点収差)をもたらす。
コマ収差は、径方向成分rの3乗の関数を表わす。したがって、コマ収差は、屈折力の一次導関数にほぼ対応する。そのため、コマ収差の補正が暗に距離rの増大を伴う屈折力の変化を直接にもたらすことは明らかである。球面収差は、距離rの4乗の関数を表わし、したがって、屈折力の二次導関数にほぼ対応する。
角度への依存を無視して径方向距離rへの依存のみに注目する場合には、べき級数または指数級数としての収差関数Wが以下の通りであることが好ましい。
Figure 2010517089
ここで、
S1はプリズムP0にほぼ対応する。
S2は屈折力D0にほぼ対応する。
S3はコマ収差K0にほぼ対応する。
S4は球面収差SA0にほぼ対応する。
ここで、眼が眼鏡レンズの後側に視野偏位を形成して0に等しくない点rで眼鏡レンズを覗き込む場合には、中心を見る眼に関する以下の変化が実質的に生じることが好ましい。

プリズム: P(r) = W’(r) - P0
= S2 * r + S3 * r2 /2 + S4 * r3/6 …
= D0 * r + K0 * r2 /2 + SA0 * r3/6 …
球状の眼鏡レンズ(コマ収差および球面収差=0)においては、結果として既知のプレンティスの式P = r* D0が生じ、したがって、プリズム屈折力と径方向距離rとの間に既知の線形関係が生じる。特に、一定の屈折力が与えられる場合には、プリズム屈折力が直線的に変化する。同様に、コマ収差が与えられる場合には、屈折力が半径と共に直線的に変化する。

屈折力: D(r) = W’’(r) - D0
= S3 * r + S4 * r2/2 …
= K0 * r + SA0 * r2/2 …
コマ修正が与えられる場合には、屈折力が直線的に変化し、また、球面収差の補正が与えられる場合には、径方向距離rに応じて屈折力が二次関数的に変化する。
特に、多くの場合、真っ直ぐな視野においてコマ収差および球面収差を補正することは不可能であり、また、周辺の視野において屈折力を一定に維持することは不可能である。この問題は、眼内レンズIOLおよびコンタクトレンズKLを伴う場合には存在しない。IOLおよびKLにおいては、見ている眼が基本的に結像に影響を及ぼさない。前述したように、KLまたはILOでは、視野角の変化が透過点に影響を殆ど及ぼさない。また、窩の外側では眼の大きな視力低下が存在する。小さい視角を伴う場合であっても、窩に隣接する視力が急速に低下し、それにより、屈折力収差が気付かれない。
しかしながら、眼鏡レンズでは、視野偏位中に、高次補正によって導入される屈折力収差が視野に周辺的影響を与える。これは、結像が窩内で行なわれるからである。静的な眼では、視野角の増大時の屈折力および非点収差の変化がIOLおよびKLの場合よりも大きいが、ここでも、窩外の大きな視力低下に起因して、これらの収差の影響はかなり小さい。
図2は、全ての視点において0.025ミクロンの比較的低い球面収差を有する眼鏡レンズを示している。それにより、対応する収差の完全補正が達成されるのが好ましい。図2および図3は、
Figure 2010517089
となる眼鏡レンズの領域を示している。図3はこの眼鏡レンズの球面収差を示している。|x|, |y| = 10 mmまで3Dの球面収差を有する。したがって、眼鏡レンズを周辺で使用することができない。低い球面収差の補正であっても、結果として使用できない眼鏡レンズとなる。したがって、高次収差の完全補正は現実的ではない。これは、それによって、低次収差が過度に悪化するからである。
低次収差を過度に悪化させないために、高次収差の部分的補正のみが行なわれることが好ましい。本発明の好ましい実施形態では、距離rの代わりに眼鏡レンズ半径を用いることにより、瞳孔の収差関数が眼鏡レンズへと変換される。それにより、各収差の収差係数cが減少される。この方法の利点は、収差関数が眼鏡レンズの各点で瞳孔の場合r/rpupilと同じ値r/rspectacle lensを有しているという点である。
Figure 2010517089
この方法により、図4から分かるように、高次の補正によって低次の補正が過度に悪化されない。図4は眼鏡レンズの非点収差を示している。この場合、40mm(rspectacle lens = 20 mm)の眼鏡レンズ直径に関してc=0.5の球面収差が補正された。 r = 30 mmでは、エッジにおいても非点収差が0.5Dを下回るのが分かる。
しかしながら、高次収差は完全に補正されない。補正関数のための標準的な半径として瞳孔の半径を選択する場合には、完全補正を達成する。瞳孔の半径と眼鏡レンズの半径との間にある適切で望ましい値r(標準的な半径)が変換およびスケーリングのために選択されることが好ましい。このようにすると、スケーリングを任意に設定することができる。異なる次数の収差の補正に関して妥協することが好ましい。この妥協は、目的関数において視野方向毎に個々の収差が評価されて重み付けられるという点で見出される。好ましい実施形態では、以下の形式の目的関数Fが使用される。
Figure 2010517089
ここで、
gA(i) =i番目の評価点における非点収差の局所重み;
Aactual (i) =i番目の評価点における実際の局所非点収差;
Atarget (i) =i番目の評価点における必要な局所非点収差;

GD(i) =i番目の評価点における屈折力の局所重み;
Dactual (i) =i番目の評価点における実際の局所屈折力;および、
Dtarget (i) =i番目の評価点における必要な局所屈折力である。
高次収差を補正するための可能性として、特に、目的関数によって最適化を行なうことが提案される。この場合、目的関数において高次収差が適切に考慮に入れられる。前述したように、眼鏡レンズは、開口絞りが光学系に対して静止していないという点で技術的光学の他の解決策とは異なる。したがって、多くの視野方向において波面が計算されて評価されることが好ましい。
目的関数において高次収差が考慮に入れられることが好ましい。
好ましい実施形態では、非点収差および屈折力に加えて、高次収差(例えば、コマ収差、トレフォイル収差、球面収差)が個別に考慮に入れられて重み付けられる(非点収差および屈折力と同等に)。
更なる好ましい実施形態では、非点収差および屈折力に加えて或いは単独の項目として、目的関数において、波面収差関数点、点広がり関数(PSF)、変調伝達関数(MTF)、または、等価基準のRMS(二乗平均平方根)の値が考慮に入れられる。
好ましい実施形態では、眼鏡レンズの最適化が波面トレーシング法を含む。特に、局所波面が決定され、また、入射波面および屈折面の局所微分に基づいて高次収差が計算される。
各眼鏡レンズは個別にオンラインで最適化される。従来技術にしたがって高次収差を計算するための方法は、例えばDE 102 50 093に記載されるように、レイトレーシングに基づいている。レイトレーシングの欠点は長い計算時間である。しかしながら、目的関数によって眼鏡レンズをオンラインで最適化するため、高速計算方法を与えることが有利である。
屈折力および非点収差に加えて、高次収差も波面の局所特性から同様に決定されることが好ましい。出現波面は、ゼルニケ多項式および/またはテイラー級数および/または異なる適した一連の関数を用いて生み出されて表わされることが好ましい。出現波面の局所特性は、入射波面および屈折面の局所特性から直接的に或いは間接的に決定されることが好ましい。
この方法により、視野方向毎に1つの光線だけ、すなわち、主光線だけを計算すれば済む。レイトレーシングは、後面、前面、および、瞳孔面との交わりをそれぞれ計算しなければならない反復法であるため、非常に時間がかかる。例えば3次および4次の収差が計算されるべき場合には、少なくとも12本の光線が必要である。
局所波面トレーシングの更なる利点は、トレーシングが局所的に限られるという点である。局所微分から特性が計算されるため、眼鏡レンズの非常に小さい部分だけが限定して考慮される。この部分は計算のために使用される。これにより、ヤコビ行列が非常にスパースであることを達成し、それにより、最適化の問題が減少され、また、最適化の問題をかなり速く解決できる。
これは、表面表示のためにBスプラインが使用される場合に特に有益である。なぜなら、これらのスプラインを用いると、係数が表面に対して局所的にのみ影響を与えるからである。波面トレーシングの使用の結果、原則としてガウス屈折力が計算され、すなわち、主光線の周囲の“糸状の”領域が計算される。この中心屈折力から、限られた程度までのみ、瞳孔全体にわたる平均屈折力を推測できる。同様に、これは高次収差にも同様に適用される。しかしながら、ここでは、人間の眼の瞳孔が小さく且つ物理的な絞りが感覚瞳孔(重み関数)によって更に重ね合わされることが有益である。この現象は、スタイルス-クロフォード効果と称され、開口角に依存する感度を表わす。
本発明の簡単な実施形態では、収差関数に対する例えばゼルニケ多項式の重み付けられない適合が行なわれる。しかしながら、好ましい実施形態では、感覚絞りも同様に考慮に入れられる。スタイルス-クロフォード効果を考慮に入れるために、瞳孔エッジの過大評価を抑制する重み関数が導入されるのが特に好ましい。この重み関数がゼルニケ多項式における直交化方式で考慮に入れられる場合には、生理学的実態をより良く結像する多項式の新たな組が得られる。
収差は、特に個々の瞳孔サイズを考慮に入れることによって或いは特に個々の瞳孔サイズに応じて決定されおよび/または補正されることが好ましい。特に、瞳孔サイズが大きくなるにつれて高次収差の総量が増大することが考慮に入れられる。したがって、測定できる収差の総量は、測定手続き中の瞳孔サイズによって決まる。また、大きな瞳孔に関する収差の補正は、小さな瞳孔に関する収差の補正よりも大きな光学的印象の向上をもたらす。好ましい実施形態では、収差がそれ自体を印象付ける瞳孔サイズおよび共通瞳孔サイズの両方が考慮に入れられる。瞳孔サイズは、多くの因子(例えば、環境の明るさ、自律神経系、および、年齢、写真参照)によって決まり、個別間で互いに異なる。一般に、瞳孔サイズは年齢によって決まる。個人間の差異は年齢に関りなく約4mmである。
調節、輻輳、および、近見縮瞳(近見三つ組)の相互作用または相関関係は、生理学的状況(例えば、近見三つ組の年齢依存変化)によって影響される。したがって、調節、輻輳、および、近見縮瞳の相互作用に起因して、輻輳および調節が瞳孔サイズにも同様に影響を及ぼす。したがって、高次収差の補正のため、適切な瞳孔直径が好ましくは個別に決定されて選択されるとともに、眼鏡レンズが設計されて最適化される際に適切な瞳孔直径が考慮に入れられる。適切な瞳孔直径が決定されて選択されるときには、以下の基準のうちの1つ以上が考慮に入れられることが好ましい。

i. 年齢;
ii. 異なる度合いの輝度に関する瞳孔サイズの幾つかの測定結果;
iii. 異なる状態(自律神経系の影響)に関する瞳孔サイズの幾つかの測定結果;
iv. 例えば夜間の運転など、眼鏡が使用されるべき典型的な照明
v. 眼鏡が使用されるべき典型的な距離(近見三つ組、近見三つ組を変化させるパラメータを更に考慮に入れる)
補正においては、特に近見での補正の好ましい使用においては、調節による収差の影響および変化が考慮に入れられることが好ましい。視点での特定の視角における収差の変化が考慮に入れられることが好ましい。
特定の度合いの単色収差が視力にとって有利となり得るため(例えば、調節を制御するため、あるいは、視力のための非点収差の場合)、測定装置によって決定される全ての収差が完全に補正されないことが好ましい。その代わり、むしろ、どの適合性が予期され得るか、どの収差がどの程度まで補正されるべきか、および、異なる収差同士がどのように相互作用するかが考慮に入れられる。前述した相互作用および反応を考慮に入れることにより、視覚性能に関する個々の最大利得が得られることが好ましい。
好ましくは、これは、以下によって部分的に達成される。
高次収差の補正のシミュレーション;および/または、
高次収差の補正の主観的評価であって、その範囲が完全に或いは部分的に補正される主観的評価;および/または、
異なる収差の補正の相互作用の主観的評価;および/または、
収差の補正のシミュレーションを伴う視覚の質、視覚の快適さの個人的評価。
高次収差の補正は、主観的に自発的におよび/または適合後に評価される。高次収差の補正に起因して予期されるべき適合性/利点に関する生理学的所見がデータベース内に収集されることが好ましく、これらの所見を用いると、自発的適合性および適合後のそれを予測することができる。
幾何光学は、特に、波長(限界遷移λ−>0)が無視されるという点で特別な光学分野を扱う。光が複数の光線から成ると仮定される。特に、光線は、仮想のものであって、非常に小さい光束であり、その方向は波または波面の法線によって決定される。Malus-Dupinの定理は、任意の数の屈折または反射の後であっても光線が依然として等しい光路長の表面に対して垂直であることを述べている。等しい光路長のこの表面は波面と称される。最短光路のフェルマーの原理は、2点P,P間の光線の光学波長
Figure 2010517089
が任意の他の接続曲線よりも短いことを述べている。これから、特に図5に概略的に示されるような完全なマッピングでは物点から像点への光路長が全ての光線において同じであるという屈折法則および反射法則並びに関係が得られることが好ましい。図5は、光学レンズ、特に好ましい眼鏡レンズを通じた1つの物点から像点への波面の伝搬を示している。図5は、特に、屈折力D1,D2および中心厚dを有する2つの表面を伴うレンズ上の像点における物点のマッピングを示している。円形の線は個々の波面を表わしている。
屈折のスネルの法則は、
Figure 2010517089
を読み上げており、特に図6に示されている。これは以下のように定式化されるのが好ましい。
Figure 2010517089
屈折の法則のベクトル表示のための変換は以下のように行なわれることが好ましい。
Figure 2010517089
この表示は、特に、入射光線の方向および屈折面の表面法線の関数として出現光線の方向ベクトルを表わしている。収差関数、特に眼鏡着用者の少なくとも一方の眼の収差関数および/または眼鏡レンズの収差関数を決定して定め、以下が当てはまるようにパラメータh’,rおよびθに応じてべき級数で収差関数を作り上げることが好ましい。
Figure 2010517089
ここで、h’は像平面内での光軸からの距離、rは瞳孔平面内での光軸からの距離、θはx軸と瞳孔平面内の経路rとの間の角度である。
収差の次数は、特に、i=2l+m+nによって示され、特にストレートである。i=4におけるエラーは特に一次収差またはザイデル収差と称される。
Figure 2010517089
それに対応して、i=8における収差は三次収差と称される。
好ましい実施形態において、眼鏡レンズを設計して製造するための方法で考慮に入れられる高次収差は、前述した一次収差および/または二次収差および/または三次収差のうちの1つ以上を含む。個々の物点の結像のため、好ましくはh’への明確な依存を伴うことなく、以下によってべき級数が表わされ、
Figure 2010517089
また、該べき級数は特に波面のパラメータ化を表わす。
最大で6次までの関連する一次収差および二次収差nが以下の表に挙げられている。
Figure 2010517089
ここで光軸周りの微小領域(r−>0)に注目すると、ガウス光学(または、近軸光学)にたどり着く。球面上の球状波面の屈折における二次収差(屈折力)に関しては頂点長さ方程式(図7)が得られる。図7は、球面上の球状波面の屈折を示している。ここで、球状波面は、垂直態様で好ましくは少なくとも局所球面(D)に入射する。好ましくは、頂点長さ方程式として以下が適用される。
Figure 2010517089
ここで、特に、sは、物体側頂点長さ(物点から屈折面までの距離)であり、入射波面の曲率半径に対応する。s’は、特に、像側頂点長さ(像点から屈折面までの距離)であり、出現波面の曲率半径に対応する。rは屈折面の曲率半径(屈折面の中心から屈折面までの距離)である。nは物体側の媒体の屈折率である。n’は像側の媒体の屈折率である。
この表示は、非点収差面上の波面の斜め入射のケースにまで広げられることが好ましい。球状波面は球面または非点収差面に対して斜めに入射し、その場合、湾曲の主方向は屈折面と一致する。
Figure 2010517089
ここで、ε= 入射角, ε’= 反射角である。
これらの方程式は“Coddington方程式”とも称される。S’y, Dyは、好ましくは頂点長さ方程式と同様に、屈折面における距離の逆数値に対応し、また、それに対応して、S’x, Dxは屈折面に対して垂直である。
最も複雑な二次のケースは、非点収差波面が非点収差面に対して斜めの態様で入射する場合である。この場合、表面および入射波面の主湾曲方向はいずれも互いに一致しておらず、また、これらは屈折面にも対応していない。このケースは、図8に示されている。例えば、図8は、特に、斜め入射への移行および回転対称の離脱を示している。これは特に一般的なCoddington方程式をもたらす。
Figure 2010517089
また、S’も同様。
局所特性は、局所微分領域においては正確であり、特に高次の導関数が小さい場合には小さい領域において良好な近似を示す。屈折面、特に眼鏡レンズの前面および/または後面もしくは波面の球面円柱屈折力を表わすために、屈折力ベクトルが使用されるのが好ましい。屈折力ベクトルの表示に関しては、特に、Harris W. ”Power Vectors Versus Power Matrices, and the Mathematical Nature of Dioptric Power”, OWS 11/2007を参照されたい。
ベクトルの基本成分として、好ましくは、x方向の法曲率κ、x方向の測地ねじれτ、および、y方向の法曲率κが使用される。この場合、対応する球面円柱成分を有するベクトルが以下によって表わされる。
Figure 2010517089
この表記法を用いると、Coddington方程式を以下のように非常に簡単な態様で書き表すことができる。
Figure 2010517089
以下では、特に物点、屈折面、特に眼鏡レンズの前面および/または後面からくる波面および出射波面を記述して決定するための2つの異なる好ましい方法が記載される。好ましい実施形態における眼鏡レンズを設計して製造するための本発明の方法は、眼鏡レンズの波面または少なくとも1つの表面を記述して決定するためのこれらの好ましい方法のうちの1つ以上を含むことが好ましい。
これらの好ましい実施形態のうちの第1の実施形態は、3つの局所デカルト座標系を定めることを含む。ここで、第1の座標系(x,y,z)が入射波面に対して割り当てられ、第2の座標系(x,y,z)が屈折面に対して割り当てられ、また、第3の座標系(x‘,y‘,z‘)が出射波面または出現波面に対して割り当てられる。図9は、好ましい実施形態に係る、表面、入射波面、および、出射波面の3つの局所座標系を示している。Z軸(または、z軸、z’軸)はそれぞれ、屈折面の入射波面および出射波面(または、入射主光線または出射主光線)の方向または法線に対応している。X軸(または、x軸、x’軸)は、屈折面(図9の描写面)に対して垂直であり、したがって、全ての座標系において同じである。Y軸(または、y軸、y’軸)は、x軸およびz軸(または、x軸およびz軸、x’軸およびz’軸)に対して垂直であり、したがって、屈折面内に位置する。
これらの好ましい座標系のうちの1つから他の座標系へとおよびその逆へと切り換えるために座標変換が行なわれることが好ましい。座標変換は、入射角および反射角に関するx軸周りの回転を表わすことが好ましい。
Figure 2010517089
また、入射波面の座標y、屈折面の座標ys、および、出射波面の座標y’の間には以下の関係が存在する。
Figure 2010517089
局所座標系の関係も同様に1つの主光線(HS)に属する入射波面(WFin)および出射波面(WFout)に関して図10に示されている。
他の好ましい実施形態において、眼鏡レンズを設計して製造するための方法は、グローバル座標系を定めることを含む。グローバル座標系は表面の局所座標系に対応する。ここで、z軸は、屈折面、特に眼鏡レンズの前面および/または後面の表面法線と一致する。この場合、座標変換は必要とされない。
グローバル座標系の場合、入射波面の座標y、屈折面の座標ys、および、出射波面の座標y’の間には、1つの主光線(HS)に属する入射波面(WFin)および出射波面(WFout)に関する図11に示されるように、以下の関係が存在する。
Figure 2010517089
前述したように、波面および/または表面、特に眼鏡レンズの前面および/または後面は、好ましくはべき級数または指数級数によって記述されて表わされる。パラメータrおよびθを伴う固定された物点における前述した収差関数または波面は、
Figure 2010517089
以下によって好ましくは同様の態様でデカルト座標系で表わされる。
Figure 2010517089
この場合、特に、更なる意図において必要とされないことが好ましい定数項が無視され、また、機能nによる正規化が更に行なわれる。以下の表は、この好ましい表示にしたがった最大4次までの一次収差を示している。この場合、これらの収差項のうちの1つ以上が眼鏡レンズの設計および製造で考慮に入れられることが好ましい。
Figure 2010517089
3つの局所座標系が使用される場合には、一次項も同様に除外される。
Figure 2010517089
したがって、最大6次までの入射波面に関しては以下の通りである。
Figure 2010517089
入射波面の関連する局所収差は、係数と屈折率nとの乗算に起因する。
Figure 2010517089
同様に屈折面に関しては、
Figure 2010517089
屈折面の関連する局所収差は、係数と屈折率差n’-nとの乗算に起因する。
Figure 2010517089
また、同様に、出射波面に関しては、
Figure 2010517089
出射波面の関連する局所収差は、係数と屈折率n’との乗算に起因する。
Figure 2010517089
好ましくは、眼鏡レンズの設計および製造は、出現波面または出射波面、眼側波面の収差を決定することを含む。収差は、特に、入射波面の収差と屈折面、特に第1および/または第2の眼鏡レンズの収差とに応じて且つこれらに基づいて決定される。ここで、手続きは以下の通りである。
好ましくは、出射波面の収差の決定は、特に与えられた順序での以下の1つ以上のステップ、好ましくは全てのステップを含む。
一次方向微分から入射波面および屈折面の法線を決定して計算する。
Figure 2010517089
屈折法則を用いて出射波面の法線を決定して計算する。
Figure 2010517089
屈折法則を用いて出射波面の法線を微分する。
Figure 2010517089
出射波面の記述(べき級数)の法線を決定して計算し、それに対応して、法線を得る。
Figure 2010517089
特に微分を等しく扱うことにより出現波面または出射波面の係数akを決定する。
Figure 2010517089
係数akから収差を決定して計算する。
Figure 2010517089
以下では、異なる次元数で見たときの異なる次数の収差における、すなわち、異なる対称度における個々のパラメータの関係が、本発明の好ましい実施形態に関して要約される。
屈折力および非点収差は、以下により、屈折面における結像特性によって一次元的に表わして決定することができる。
Figure 2010517089
二次元では、波面が特定の態様で入射する場合、頂点長さ方程式(広がり方程式)において以下のようになる。
Figure 2010517089
二次元では、波面が斜めの態様で入射する場合、以下のようになることが好ましい。
Figure 2010517089
高次収差が考慮に入れられれば、一次元では、表面および波面の1つの次数のエラーがたった1つだけである場合、屈折面における結像特性は以下のように決定されることが好ましい。
Figure 2010517089
頂点長さ方程式は、以下によって一般化されることが好ましい。
Error‘ = Error + ErrorS
Figure 2010517089
頂点長さ方程式は以下によって一般化されることが好ましい。
Figure 2010517089
高次収差が考慮に入れられれば、二次元では、表面および波面の1つの次数のエラーがたった1つだけである場合、結像特性は以下のように決定されることが好ましい。
Figure 2010517089
Figure 2010517089
好ましい屈折力ベクトル表記法においては、特に以下のようになる。
Figure 2010517089
Coddington方程式の好ましい一般化においては、以下のようになる。
Figure 2010517089
高次収差が考慮に入れられれば、二次元では、幾つかのエラーの場合、結像特性が以下のように決定されるのが好ましい。
Figure 2010517089
好ましい実施形態では、個々の収差が特定の依存性を有する。以下は、最大6次(二次球面収差)までの到達する或いは入ってくる或いは入射する波面および/または屈折面および/または屈折面における表面の特性にしたがう出現波面または出射波面の特性の関係の概要を与える。出射波面のそれぞれの1つの特性において、以下の表は、出射波面および/または屈折面の収差の好ましい組み合わせを示している。表の各ラインは可能な組み合わせを表わしている。ゼロは、入射波面および/または屈折面がこの特性を有していないことを意味しており、プラス(+)は、入射波面および/または屈折面がこの特性を有するとともにこの特性が出射波面の表わされた特性に影響を及ぼすことを意味しており、括弧内のプラス((+))は、入射波面および/または屈折面がこの特性を有するがこの特性が出射波面の表わされた特性に影響を及ぼさないことを意味している。左側の列には入射波面または屈折面の特性が挙げられており、この特性は、出射波面の表わされた特性に影響を及ぼす。
屈折力:
Figure 2010517089
入射波面および/または屈折面の屈折力は、出射波面の屈折力に対して常に影響を与える。
コマ収差:
Figure 2010517089
入射波面および/または屈折面のコマ収差は、出射波面のコマ収差に対して常に影響を与える。しかしながら、波面が斜めの態様で入射する場合、屈折力は出射波面のコマ収差のみに影響を与える。
球面収差:
Figure 2010517089
入射波面および/または屈折面の球面収差は、出射波面の球面収差に対して常に影響を与える。入射波面および/または屈折面のコマ収差は、屈折力および斜め入射に関連して出射波面の球面収差のみに影響を及ぼす。入射波面および/または屈折面の屈折力は、出射波面の球面収差に対して常に影響を及ぼす。
二次コマ収差:
Figure 2010517089
入射波面および/または屈折面の二次コマ収差は、出射波面の二次コマ収差に対して常に影響を与える。入射波面および/または屈折面の球面収差は、屈折力および斜め入射に関連して出射波面の二次コマ収差のみに影響を及ぼす。入射波面および/または屈折面のコマ収差は、屈折力および斜め入射に関連して出射波面の二次コマ収差のみに影響を及ぼす。入射波面および/または屈折面の屈折力は、コマ収差および/または斜め入射に関連して出射波面の二次コマ収差のみに影響を及ぼす。
二次球面収差:
Figure 2010517089
Figure 2010517089
入射波面および/または屈折面の二次球面収差は、出射波面の二次球面収差に対して常に影響を与える。入射波面および/または屈折面の二次コマ収差は、屈折力および斜め入射に関連して出射波面の二次球面収差のみに影響を及ぼす。入射波面および/または屈折面の球面収差は、屈折力および/またはコマ収差もしくは斜め入射に関連して出射波面の二次球面収差のみに影響を及ぼす。
入射波面および/または屈折面のコマ収差は、屈折力および/または斜め入射に関連して出射波面の二次球面収差のみに影響を及ぼす。入射波面および/または屈折面の屈折力は、出射波面の二次球面収差に対して常に影響を与える。
入射波面または表面の高次収差は、出射波面の低次に影響を与えない。例えば、入射波面または表面の球面収差は、出射波面の球面屈折力に影響を及ぼさない。
入射波面または表面の低次収差は、出射波面の高次(例えば、屈折力および球面収差)に対して(殆ど)影響を及ぼす。表面または入射波面の屈折力は、出射波面の全ての収差(例えば、球面収差および二次球面収差)に対してさえも影響を及ぼす。表面または入射波面の屈折力は、奇数の低次収差に関連して出射波面の奇数の収差のみに影響を及ぼす。特に、表面または入射波面の屈折力は、波面の斜め入射と相まって出射波面のコマ収差のみに影響を及ぼし、あるいは、波面の斜め入射またはコマ収差と相まって二次コマ収差のみに影響を及ぼす。
(k−1)次の表面または入射波面は、波面の斜め入射および表面または入射波面の屈折力と相まって、出射波面のk次のみに影響を及ぼす。特に、表面または入射波面のコマ収差(k−1=3)は、屈折力および斜め入射或いは等価球面収差(k−1)あるいは二次コマ収差(k)と相まって、出射波面の球面収差(k=4)のみに影響を与える。
本発明の好ましい実施形態の更なる特徴、利点、および、特性は、以下の非限定的な例から明らかとなる。
図12は、所定の着用位置における眼鏡レンズの生理的および物理的モデルの概略図を示しており、このモデルに基づいて個々の眼鏡レンズ計算または最適化が行なわれる。図12から分かるように、無限に離れた物体84からの光線が全て平行であり、これは平らな波面86で反射される。一方、近い物体88からの光線は発散する。それに対応して波面90が湾曲される。このとき、好ましくは球状の前面92と個別に計算されたプログレッシブアトーリック後面94とを有する眼鏡レンズは、対応する物体84,88が眼100の網膜上に鮮明に結像されるように各波面96,98が眼側で好ましくは湾曲されていることを確認しなければならない。理想的には、これらの波面が全ての視野方向にわたって等しく湾曲されなければならない。
眼鏡レンズの計算のため、複数の評価点(好ましくは7000個を超える評価点)を有する個別に計算されるべきプログレッシブ面の柔軟な表面デザインを使用することが好ましい。この場合、これらの評価点のそれぞれには、それ自体の局所波面トレーシングが割り当てられる。個々のプログレッシブ面は、評価点で評価される目的関数を最小にすることにより且つ生理的視覚モデルを考慮に入れることにより最適化されることが好ましい。このようにすると、注文を受けた後、個々の波面トレーシングにより、可変の目的関数にしたがって、眼鏡レンズの最適化を、非常に迅速に、したがってオンラインで行なうことができる。
眼鏡レンズの計算は、高次元空間内での2000個を超える最適化パラメータを用いた最適化を含むことが好ましい。このように行なわれるリアルタイムオンライン最適化のためにマルチプロセッサメインフレームコンピュータを使用することができる。
眼鏡レンズの個々の最適化では、低次の収差(球、円柱、プリズム)だけでなく、高次の収差(例えば、コマ収差および球面収差)も最小限に抑えられることが好ましい。この点に関しては、US7,063,421 B1を参照されたい。個別に計算された眼鏡レンズの製造は、例えば、計算された表面データをμm範囲で精密に実現できる精密機械によって、好ましくはCNC研削・研磨機によって行なわれる。
個々の眼鏡レンズの最適化においては、リスティング則が特に考慮に入れられることが好ましい。

Claims (25)

  1. 眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインするための方法であって、
    a)眼鏡着用者の個々のユーザデータまたは適用データを得るステップと、
    b)複数の評価点を伴う眼鏡レンズのためのドラフトデザインを定めるステップと、
    c)複数の評価点を通じた主光線の経路を決定するステップと、
    d)それぞれの主光線の環境において各主光線毎に局所波面を定めるステップと、
    e)それぞれの評価点の環境において局所波面に対する眼鏡レンズの影響を決定することにより評価点で眼鏡レンズの光学特性を決定するステップと、
    f)決定された光学特性および個々のユーザデータに応じてドラフトデザインを評価するステップと、
    を含む方法。
  2. 決定された光学特性および個々のユーザデータに応じてドラフトデザインを修正するステップと、
    修正されたドラフトデザインに基づいてステップc)〜f)を繰り返すステップと、
    を更に含む請求項1に記載の方法。
  3. ドラフトデザインのプラスの評価の場合に、眼鏡レンズのためのデザインと同じデザインが定められる請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 眼鏡着用者の個々のユーザデータまたは適用データは、眼鏡着用者の視覚障害の光学補正データと、眼鏡着用者のための眼鏡レンズの個々の位置決めに関連するおよび/または眼鏡着用者の個々の視覚作業に関連する着用のデータとを含む請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 眼鏡レンズのためのドラフトデザインを定める前記ステップは、座標系を定めるとともに、眼鏡レンズの少なくとも1つの開始面のみが局所的に依存する係数によって少なくとも部分的に前記少なくとも1つの開始面を座標系内に与えることを含む請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ドラフトデザインを定める前記ステップは、眼鏡レンズの少なくとも1つの開始面をBスプライン関数によって与えることを含む請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 複数の評価点は、少なくとも1000個、好ましくは少なくとも2000個、より好ましくは少なくとも5000個、特に好ましくは少なくとも10000個、最も好ましくは少なくとも20000個の評価点を含む請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 各主光線には、得られたユーザデータに応じて物体距離が割り当てられ、それぞれの主光線に対して割り当てられた物体距離に応じて局所波面が定められる請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 評価点で眼鏡レンズの光学特性を決定する前記ステップは、球面屈折力および/または非点収差および/またはコマ収差および/または球面収差および/またはトレフォイル収差を決定することを含む請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 複数の主光線の経路を決定する前記ステップは、眼鏡レンズ表面を通じた主光線の透過点および透過角度を決定することを含み、局所波面に対する眼鏡レンズの影響を決定する前記ステップは、
    眼鏡レンズにおけるそれぞれの主光線に沿うレンズの斜交厚を決定することと、
    物体側波面の曲率を決定することと、
    透過点における眼鏡レンズ表面の主曲率および方向を決定すること、
    とを含む請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. ドラフトデザインを評価する前記ステップは、決定された光学特性に応じて目的関数を評価することを含み、目的関数の最小化を考慮してドラフトデザインが修正される請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 決定された光学特性は、残留非点収差Aactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる非点収差屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの非点収差Alens(i)と、残留屈折力Dactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる球面屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの球面屈折力Dlens(i)とを含み、
    各評価点において、非点収差の不完全補正の値Atarget(i)および光屈折力の不完全補正の値Dtarget(i)が定められ、
    眼鏡レンズのドラフトデザインは、目的関数
    Figure 2010517089
    の最小化を考慮して修正される請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 各評価点において、残留非点収差は、眼鏡レンズの非点収差と個々のユーザデータによって構成される眼鏡着用者の眼の非点収差とからクロスシリンダ法によって計算される請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインするための方法であって、
    眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における少なくとも1つの高次収差を決定するステップと、
    決定された高次収差を考慮に入れて眼鏡レンズをデザインするステップと、
    を含む方法。
  15. 個々のユーザデータを得る前記ステップa)は、少なくとも1つの高次収差を決定することを含み、高次収差を考慮に入れて眼鏡レンズをデザインする前記ステップがステップb)〜f)を含む請求項14に記載の方法および請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 高次収差を決定する前記ステップは、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼に関して、収差関数、特に、瞳孔中心からの径方向距離rのみに依存する収差関数WA(r)を決定することを含む請求項1〜請求項15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 少なくとも一方の眼における収差関数W(r)は、
    Figure 2010517089
    にしたがって瞳孔中心からの距離rの屈折力に関して拡張される請求項16に記載の方法。
  18. 眼鏡レンズをデザインする前記ステップは、眼の収差関数に基づいて眼鏡レンズの収差関数を定めることを含む請求項1〜請求項17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 眼鏡レンズの光軸合わせ点からの距離Rの関数として眼鏡レンズの収差関数WG(R)を定めるステップは、距離rの代わりに距離
    Figure 2010517089
    を用いることにより眼の収差関数WA(R)をスケーリングすることを含み、RPは眼鏡着用者の少なくとも一方の眼における瞳孔半径であり、Rtは、瞳孔半径RPよりも大きいが、眼鏡レンズの少なくとも1つの点を構成する眼鏡レンズの光軸合わせ点を中心とする最大円の半径RG,maxよりも大きくない変換半径である請求項18に記載の方法。
  20. 決定された光学特性は、
    残留非点収差Aactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる非点収差屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの非点収差Alens(i)と、
    残留屈折力Dactual(i)による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる光屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの光屈折力Dlens(i)と、
    残留収差による完全補正のためにユーザデータによって必要とされる補正屈折力から逸脱する評価点iにおける眼鏡レンズの高次収差の量の少なくとも1つの値Zlens(i)と、
    を含み、
    各評価点において、非点収差の不完全補正の値Atarget(i)、光屈折力の不完全補正の値Dtarget(i)、および、少なくとも1つの高次収差のための不完全補正の値Ztarget(i)が定められ、
    眼鏡レンズのドラフトは、目的関数
    Figure 2010517089
    の最小化を考慮して修正され、重み関数gが与えられる請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 局所波面は、ゼルニケ多項式および/またはテイラー級数を用いて表わされる請求項1〜請求項20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 瞳孔エッジへと減少する感覚重み付けを表わすための瞳孔感覚関数を定めるステップと、瞳孔感覚関数を考慮に入れて局所波面の表示のための一連の直交関数を定めるステップとを更に含む請求項1〜請求項21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 眼鏡レンズを製造するための方法であって、請求項1〜請求項22のいずれか一項に記載の方法にしたがって眼鏡着用者のための眼鏡レンズをデザインする方法を含むとともに、決定されたデザインにしたがって眼鏡レンズを製造することを含む方法。
  24. コンピュータシステムでロードされて実行されるときに請求項1〜請求項23のいずれか一項に記載の方法を行なうようになっているプログラムコードを備えるコンピュータプログラムプロダクト。
  25. 眼鏡レンズをデザインするためのシステムであって、請求項1〜請求項23のいずれか一項に記載の方法ステップを実行するようになっているシステム。
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