JP2010516860A - 改質顔料を生成するための方法 - Google Patents

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Abstract

結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む改質顔料を生成させる方法を記載する。一態様では、ポリマー、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤を混合し、そしてカップリング剤をポリマーおよび顔料と反応させて、改質顔料を生成させる。別の態様では、ポリマーおよび任意選択的可塑剤を含むポリマー溶融物を生成させ、そして、ポリマー溶融物、顔料、および任意選択的活性剤を、任意の順序で、高強度混合条件下で混合する。また開示したのは、特異的特性を有する改質顔料およびそれらの顔料を含む、インクジェットインク組成物である。

Description

本発明は、概して、改質顔料、改質顔料を生成する方法、および改質顔料を含むインクジェットインク組成物に関する。
パーソナルコンピューターへの依存の増加に伴い、紙およびインク等の印刷サプライの消費が増加した。さらに、デジタル写真術の導入は、写真を印刷することへの消費者の動機付けとなり、さらに消費者の印刷サプライへの関心を高めた。
印刷への要求を満たすために、メーカーは、レーザー印刷およびインクジェット印刷を含む種々の印刷技術に取りかかった。レーザー印刷は、典型的には紙等の媒体の上に静電力で移動し、そしてその後、所望のパターンで紙に顔料を付着させるように加熱される、乾燥顔料微粒子による。インクジェット印刷および関連した印刷技術は、典型的には分散した顔料微粒子を含む液体懸濁液による。インクジェット印刷を用いて、液体懸濁液は、典型的にはマイクロ機械的方法または熱的方法を通して、媒体上に移動する。液体懸濁液が一旦媒体と接触すると、液体部分は、典型的には、蒸発または媒体中で分散して、所望のパターン中に微粒子顔料を残す。
しかし、分解能および印刷物品の分解能および清浄度等の印刷品質は、顔料凝集または不安定な懸濁液の結果として低下する場合がある。例えば、顔料凝集は、分解能を低下させ、そしてレーザー印刷工程の間に意図しない場所に顔料が配置される結果となる場合がある。同様に、顔料凝集または懸濁液中での顔料微粒子の分散不全は、好ましくない場所への顔料の配置、従って、画像品質の劣化となる場合がある。特に、顔料凝集または顔料の分散不良は、プリンターヘッドを詰まらせる場合があり、印刷画像中に好ましからざるスポットをつくる場合があり、または好ましからざる線もしくはぼやけた文字を作る場合がある。
したがって、インクメーカーは、改質顔料に取りかかった。そうした顔料は、改善された特性を有するインク組成物を提供するが、これらの方法は費用のかかる場合があり、そして低レベルの表面改質となる場合がある。したがって、改質顔料を生成させることへの改善された方法に対するニーズがある。
本発明は、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料の生成方法に関する。この方法は、i)少なくとも1種のポリマーと、少なくとも1種の顔料とを混合すること、およびii)このポリマーとこの顔料とを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。一態様では、ステップi)において、ポリマー、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤を混合し、そして、ステップii)において、カップリング剤を、ポリマーおよび顔料と反応させて、改質顔料を生成させる。この態様では、カップリング剤は、第1の反応基および第2の反応基を含み、ここで、第1の反応基は、顔料と反応することができ、そして第2の反応基は、ポリマーと反応することができる。第2の態様では、ステップi)において、ポリマー溶融物は、ポリマーおよび任意選択的可塑剤を含んで生成され、そして、ポリマー溶融物、顔料、および任意選択的活性剤は、任意の順序で、高強度の混合条件下で混合され;そして、ステップii)において、ポリマーと顔料とが、反応して改質顔料を生成する。この態様では、ポリマーは、顔料と反応できる少なくとも1種の反応性官能基を含む。
本発明は、さらに、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料に関する。一態様では、改質顔料は、少なくとも約20%のポリマー結合レベルおよび約300nm以下の平均粒径を有する。第2の態様において、改質顔料は、約300nm以下の平均粒径を有し、そして大きい粒子の数は、約1.0×10を超えず、好ましくは、改質顔料は、本発明の方法を使用して調製される。本発明は、さらに、これらの改質顔料を含むインクジェットインク組成物に関する。
当然のことながら、先の一般的な記載および以下の詳細な記載の両者は、例示的および説明的なだけであり、そして請求項に記載の本発明のさらなる説明を提供することを意図する。
本発明は、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料、およびそれらを生成させる方法に関する。
本発明の方法は、i)少なくとも1種のポリマーと少なくとも1種の顔料とを混合させること、およびii)ポリマーと顔料とを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。顔料は、固体材料、一般的に微粒子の形態または圧縮されたケーキ等の微粒子に容易に形成される形態である。バルク材料の化学的組成と異なる結合官能基が実質的にない顔料は、色または組成のために選択可能である。顔料は、カーボンブラック顔料、および青色、黒色、茶色、シアン、緑色、白色、紫色、マゼンタ、赤色、橙色、または黄色顔料を含む複数の顔料を含む有機着色顔料等の当業者によって通常使用される任意のタイプの顔料であることができる。黒色顔料の代表的な例は、チャネルブラック、ファーネスブラックおよびランプブラック等の種々のカーボンブラック(Pigment Black 7)を含み、そして例えば、Regal(商標)、Black Pearls(商標)、Elftex(商標)、Monarch(商標)、Mogul(商標)、Vulcan(商標)の商標の下で販売されているカーボンブラック、Black Pearls(商標)2000、Black Pearls(商標)1400、Black Pearls(商標)1300、Black Pearls(商標)1100、Black Pearls(商標)1000、Black Pearls(商標)900、Black Pearls(商標)880、Black Pearls(商標)800、Black Pearls(商標)700、Black Pearls(商標) L、Elftex(商標)8、Monarch(商標)1400、Monarch(商標)1300、Monarch(商標)1100、Monarch(商標)1000、Monarch(商標)900、Monarch(商標)880、Monarch(商標)800、Monarch(商標)700、Mogul(商標) L、Regal(商標)330、Regal(商標)400、Vulcan(商標)P等のCabot Corporationから入手可能であるもの、またはそれらの任意の組み合わせを含む。着色した顔料の好適な分類は、例えば、アントラキノン、フタロシアニンプル−、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環イエロー、キノロノキノロン、キナクリドン、(チオ)インジゴイド、またはそれらの任意の組み合わせを含む。そうした顔料は、BASF Corporation、Engelhard Corporation、またはSun Chemical Corporationを含む多くの供給元から粉末またはプレスケーキのいずれかで市販されている。別の好適な着色した顔料の例は、Colour Index、3rd edition(The Society of Dyers and Colourists、1982)に記載されており。顔料の混合物をまた、使用できる。好ましくは、顔料は、シアン、マゼンタ、もしくはイエローの有機顔料、またはカーボンブラック等のカーボンブラック顔料である。
顔料の所望の特性によって、顔料は、窒素吸着によって測定して、広範なBET表面積を有することができる。特に、顔料は、約100m/グラム〜約1000m/グラムの範囲の表面積を有することができる。例えば、顔料は、約200m/グラム〜約650m/グラム等の約150m/グラム〜約750m/グラムの範囲の表面積を有することができる。しばしば、より大きい表面積は、より小さい粒径に対応する。より大きい表面積が容易に所望の用途で使用可能でない場合、顔料は、必要に応じてより小さい粒径に顔料を減少させるために、ボールミル粉砕またはジェット粉砕等のサイズの減少または粉砕技術に曝されることができる。
顔料は、約3nm〜約500nmの平均粒径を有する微粒子等のナノサイズ微粒子であることができる。例示的な態様では、顔料は、約3nm〜約100nm、約3nm〜約50nm、約8nm〜約30nm、または約10nm〜約25nmさえも等の約3nm〜約200nmの平均粒径を有することができる。特定の態様では、平均粒径は、約200nm以下、または約150nm以下等の約500nm以下であることができる。
本発明の方法で使用されるポリマーは、改質顔料のポリマー基を形成し、そして、直接的または間接的に(連結基を通じて)、顔料に結合できる任意のポリマー材料であることができる。ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマーであることができ、または、ランダムポリマー、交互ポリマー、グラフトポリマー、ブロックポリマー、超分岐または樹木状ポリマー、櫛状ポリマー、またはそれらいずれかの組み合わせを含む任意の数の異なる繰り返し単位を含むことができる。ポリマーは、約50、000以下の平均分子量(重量平均分子量)を有することができる。例えば、ポリマーは、約15、000以下等の約25、000以下の平均分子量を有することができる。ポリマーはまた、少なくとも約1000の平均分子量を有することができる。また、ポリマーは、液体、粉末、または改質顔料を調製するのに使用される特定の条件によって、ポリマー溶融物の形態であることができる。
本発明の方法で使用できるポリマーの例は、ポリアミン、ポリアミド、ポリカーボネート、高分子電解質、ポリエステル、(ポリアルキレンオキサイド等の)ポリエーテル、(ポリヒドロキシベンゼンおよびポリビニルアルコール等の)ポリオール、ポリイミド、(ポリフェニレンスルフィド等の)硫黄を含有するポリマー、アクリルポリマー、(ポリビニルクロライドおよびポリビニリデンクロライド等の)ハロゲンを含有するものを含むポリオレフィン、フルオロポリマー、ポリウレタン、ポリ酸、または塩またはそれらの誘導体、またはそれらいずれかの組み合わせを含む。ポリマーはまた、少なくとも1種の無水物官能基を含むポリ酸無水物であることができる。
ポリアミンの例は、ポリエチレンイミン(PEI)またはそれらの誘導体等の直鎖または分枝ポリアミン;(ペンタエチレンヘキサミン、PEHA等の)エチレンイミンのオリゴマーまたはそれらの誘導体;Starburst(商標)等のポリアミドアミン(PAMAM)、ポリアミドアミンデンドリマー;またはそれらいずれかの組み合わせを含む。
ポリ酸の例は、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸およびポリ(スチレンアクリル酸)またはポリ(スチレンメタクリル酸);またはスチレンマレイン酸ポリマー等の無水マレイン酸含有ポリマーの加水分解誘導体を含むアクリル酸もしくはメタクリル酸ホモおよびコポリマーを含む。例えば、ポリマーは、アクリルモノマーから生成することができる。好ましくは、酸で官能化されたポリマーは、少なくとも約125、少なくとも約150、または少なくとも約200までも等の少なくとも約50の酸価を有する。
好ましくは、ポリマーは、少なくとも1種の望ましい特性を有する改質顔料を提供する少なくとも1種の官能基を含む。例えば、ポリマーは、水溶液中での分散を改善するために親水性であるか、または非極性溶液中での分散を改善するために疎水性である官能基を含むことができる。また、官能基は、立体相互作用によって等で、顔料の凝集を低下させることができる。
例えば、官能基は、少なくとも1種のイオン性基、イオン化可能基、またはイオン性基とイオン化可能基との混合物を含むことができる。イオン性基は、アニオン性またはカチオン性のいずれかであることができ、そして、Na、K、Li、NH 、NR’4+、アセテート、NO 、SO 2−、R’SO 、ROSO 、OH、またはCl(式中、R’は、置換または非置換アリールまたはアルキル基等の水素または有機基を表す)等の無機または有機対イオンを含む反対の電荷の対イオンと結びつくことができる。イオン化可能基は、使用する媒体中にイオン性基を生成可能であるものであることができる。
従って、官能基は、少なくとも1種のアニオン性基またはアニオン化可能基を含むことができる。アニオン性基は、酸性置換基等のアニオンを生成できる(アニオン化可能基)イオン化可能置換基を有する基から発生できる負に帯電したイオン性基である。この基はまた、イオン化可能置換基の塩の中にアニオンを含むことができる。アニオン性基の例は、−COO、−SO 、−OSO 、−HPO ;−OPO 2−、または−PO 2−を含むことができる。アニオン化可能基の例は、−COOH、−SOH、−PO、−R’SH、−ROH、または−SONHCOR’(式中、R’は置換または非置換アリールまたはアルキル基等の水素または有機基を表す)を含むことができ。例えば、アニオン性基またはアニオン化可能基は、カルボン酸基、アルキル硫酸基、またはそれらの塩であることができる。
あるいは、官能基は、少なくとも1種のカチオン性またはカチオン化可能基を含むことができる。カチオン性基は、プロトン化されたアミン等のカチオンを生成できる(カチオン化可能基)イオン化可能基から発生できるプラスに帯電した有機イオン性基であることができる。例えば、アルキルまたはアリールアミンは、酸性媒体中でプロトン化されて、アンモニウム基−NR^H、(式中、R’は、置換または非置換アリールまたはアルキル基等の有機基を表す)を生成できる。具体的な例では、カチオン性基またはカチオン化可能基は、ベンジルアミン、フェニルエチルアミン、フェニレンアミン、−SO−ALKI−NH−ALK2−NH基(式中、同一または相違できるALK1およびALK2は、C〜Cのアルキレン基である)等のアミノアルキルアミン基等のアミン基またはそれらの塩であることができる。
あるいは、または組み合わせて、本発明の方法で使用されるポリマーは、顔料と反応できる少なくとも1種の反応性官能基を含むことができる。ポリマー反応性官能基は、顔料に結合するポリマーの性質によって、求核基または求電子基であることができる。例えば、ポリマーの反応性官能基は、カルボン酸またはエステル、酸塩化物、スルホニルクロライド、アシルアジド、イソシアネート、ケトン、アルデヒド、無水物、アミド、イミド、イミン、α、β−不飽和ケトン、アルデヒド、またはスルホン、ハロゲン化アルキル、エポキシド、(2−スルファトエチル)−スルホン基等のアルキルスルホネートまたはサルフェート、アミン、ヒドラジン、アルコール、チオール、ヒドラジド、オキシム、トリアゼン、カルバニオン、付加脱離反応を受ける芳香族化合物、塩またはそれらの誘導体、またはそれらいずれかの組み合わせを含むことができる。具体的に、反応性官能基は、カルボン酸基、アミン基、またはそれらの塩を含むことができる。さらなる例では、反応性官能基は、下記のイオン性基から選択されるアニオンまたはカチオンを含むことができる。
反応性官能基は、ポリマーの一部であることができ、またはポリマーと、下記に詳細をさらに記載するカップリング剤等の反応性官能基を含む試薬と、の反応によって生成できる。特に、カップリング剤およびポリマーは、求核もしくは求電子置換または付加を通して等の反応をするように、相補的な官能基を含むことができる。
本発明の方法において、混合されるポリマーおよび顔料の量は、ポリマーのタイプおよび分子量ならびに顔料のタイプを含む種々の因子による。好ましくは、ポリマーと顔料とは、1.0部の顔料に対し少なくとも約2.0部のポリマーの比、または1.0部の顔料に対し少なくとも約3.5部のポリマーの比等の、1.0部の顔料に対し少なくとも約1.0部のポリマーの比で混合される。さらに好ましくは、ポリマーと顔料とは、1.0部の顔料に対し約6.5部以下のポリマーの比で混合される。
上記の様に、本発明の方法は、i)顔料とポリマーとを混合させること、およびii)顔料とポリマーとを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。この方法の第1の態様において、カップリング剤および任意選択的活性剤は、ステップi)に含まれ、そして、ステップii)において、カップリング剤は、顔料とポリマーとを反応させるために使用される。従って、この態様では、本発明の方法は、i)任意の順序で、ポリマー、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤を混合すること、およびii)カップリング剤と、ポリマーおよび顔料とを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。ポリマーおよび顔料は、上記のもののいずれかであることができる。
この態様では、カップリング剤は、顔料およびポリマーの両方と反応させることによって、顔料とポリマーとを連結または結合し、そして生じた改質顔料に結合した基の一部となる化合物である。従って、カップリング剤は、好ましくは、ポリマーと反応できる第1の反応基を含み、そして顔料と反応できる第2の反応基をさらに含む。カップリング剤の第1の反応基および第2の反応基は、ポリマーの反応性官能基の性質により、および顔料のタイプにより、上記の求核基または求電子基のいずれかであることができる。特に、カップリング剤の反応基は、カルボン酸またはエステル、酸塩化物、スルホニルクロライド、アシルアジド、イソシアネート、ケトン、アルデヒド、無水物、アミド、イミド、イミン、α、β−不飽和ケトン、アルデヒド、またはスルホン、ハロゲン化アルキル、エポキシド、(2−スルファトエチル)−スルホン基等のアルキルスルホネートもしくはサルフェート、アミン、ヒドラジン、アルコール、チオール、ヒドラジド、オキシム、トリアゼン、カルバニオン、芳香族化合物、塩またはそれらの誘導体、またはそれらいずれかの組み合わせを含むことができる。カップリング剤の具体例は、4−アミノベンジルアミン(4−ABA)、3−アミノベンジルアミン(3−ABA)、2−アミノベンジルアミン(2−ABA)、2−アミノフェニルエチルアミン、4−アミノフェニル−(2−スルファトエチル)−スルホン、(APSES)、p−アミノ安息香酸(PABA)、4−アミノフタル酸(4−APA)、および5−アミノベンゼン−1、2、3−トリカルボン酸等のアミノ官能化された芳香族化合物を含む。
カップリング剤の反応基は、顔料および/またはポリマーと直接反応できるか、またはそれらの反応基が下記の活性剤を使用する等のこの反応のために活性化できるかのいずれかであることができる。例えば、カップリング剤の第1の反応基は、カーボンブラック顔料等の顔料と反応できるアニリン基等のアミノ官能基を含むことができる、またはジアゾ化反応を通して等のそうした反応のために活性化できる。さらなる例では、第1の反応基は、ヒドラジド基を含むことができる。カップリング剤の第1の反応基はまた、Diels−Alder環状付加反応を通して、ジスルフィドの化学的性質を通して、塩化チオニルの化学的性質を通して、エステル化反応を通して、Friedel−Craft反応を通して、アミド化反応を通して、イミド化反応を通して、または顔料の性質によりそれらの変化形で、顔料と反応できる。
カップリング剤の第2の反応基は、例えば、縮合反応を通してポリマーと反応できる。従って、例えば、第2の反応基は、カルボキシル基、無水物基、メチルエステル基、エポキシ、アクリレートマクロモノマー、非置換カルバメート、クロロメチルスチレン、クロロシラン、イソシアネート、メラミンホルムアルデヒド樹脂、またはそれらいずれかの組み合わせ等の少なくとも1種の反応性官能基を含むポリマーと反応できる求核アミン基を含むことができる。さらに、カップリング剤の第2の反応基は、カルボキシル基、無水物基、メチルエステル、イソシアネート、クロロシラン、メラミンホルムアルデヒド樹脂、またはそれらいずれかの組み合わせ等の少なくとも1種の反応性官能基を含むポリマーと反応できる求核アルコール基を含むことができる。さらに、カップリング剤の第2の反応基は、エポキシ、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、またはそれらいずれかの組み合わせ等の反応性官能基を含むポリマーと反応できるカルボキシル基を含むことができる。また、カップリング剤の第2の反応基は、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、またはそれらいずれかの組み合わせ等の反応性官能基を含むポリマーと反応できる求電子硫酸基を含むことができる。
カップリング剤の量は、例えば、ポリマーの量およびタイプならびに顔料の量およびタイプを含む種々の因子によって変化できる。好ましくは、カップリング剤は、1グラムの顔料当り少なくとも約0.2ミリモルのカップリング剤量で混合される。例えば、カップリング剤は、1グラムの顔料当り少なくとも約0.4ミリモルのカップリング剤等の、1グラムの顔料当たり少なくとも約0.35ミリモルのカップリング剤の量で加えることができる。
本発明の方法のこの態様のために、任意選択的活性剤をまた使用できる。活性剤は、カップリング剤と、顔料またはポリマーの少なくとも1種との間の反応を促進するために使用される。例えば、酸は、カップリング剤と顔料との反応を促進するために、活性剤として加えることができる。好適な酸は、メチルスルホン酸等の有機酸;硝酸、硫酸等の鉱酸、塩酸またはフッ化水素酸等のハロゲン酸;またはそれらいずれかの組み合わせを含む。あるいは、ポリマーは、反応を活性化するのに充分な酸基を含むことができる。
好適な活性剤のもう一つの例は、亜硝酸を含有する試薬である。例えば、カップリング剤が、ジアゾニウム反応を受けることができるアミン官能基を含む場合、無機亜硝酸(例えば、亜硝酸ナトリウム)、有機亜硝酸(例えば、亜硝酸イソアミル)、またはそれらいずれかの組み合わせ等の亜硝酸活性剤を加えることができる。酸はまた、亜硝酸試薬として使用できる。
活性化の結果として、カップリング剤は、顔料またはポリマーの少なくとも1種と反応する。例えば、カップリング剤がジアゾニウム反応を受けることができる官能基を含む場合、および顔料がジアゾニウム反応で反応できる場合、カップリング剤は、顔料と反応できる。あるいは、ポリマーが、カップリング剤とポリマーとの反応の結果であるジアゾニウム反応を受けることができる官能基を含む場合、顔料は、ポリマーと直接反応できる。特に、この方法は、下記にさらに詳細を記載する高強度の混合条件下で行うことができる。
この態様では、ポリマー、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤は、任意の順序で混合できる。例えば、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する改質顔料を生成させるために、顔料および少なくとも1種のポリマーが混合物を生成するために混合され、続いてカップリング剤および任意選択的活性剤が、この混合物に添加される。あるいは、任意選択的活性剤と共にポリマーおよびカップリング剤が、混合されることができ、そして、これは次に顔料と混合されることができる。また、ポリマーがポリマー溶融物の形態の場合、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤は、この溶融物と混合されることができ、または溶融物を形成する前のポリマーに加えられることができる。ほかの組み合わせも、可能である。
本発明の方法のこの態様の1つの好ましい例において、改質顔料は、スラリー中で生成される。本明細書中で「スラリー法」と呼ぶこの方法では、ポリマー、顔料、および溶媒を、任意の順序で混合し、混合物を生成する。例えば、ポリマー、好ましくはポリマー粉末形態のポリマーを、混合機中、好ましくは押出機、または下記のもののいずれか等の高強度混合機中に配置することができ、そして顔料を次に加えることができる。溶媒をまた、顔料と共に、ポリマーと共に、または顔料/ポリマー混合物へ、のいずれかで加える。次に、これにカップリング剤、および、任意選択的に、活性剤を任意の順序で加える。
このスラリー法では、種々の異なる溶媒を使用でき、そして溶媒のタイプをポリマーの性質に基づいて選択できる。例えば、溶媒は、水性溶媒等の極性溶媒であることができる。また、溶媒は、極性有機溶媒であることができる。具体例は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール、またはそれらいずれかの組み合わせ等のアルコール;エチレングリコール、2−エトキシエタノール、3−メトキシプロピルプロパノール、3−エトキシプロピルプロパノール等のグリコールまたはグリコールエステルまたはエーテル;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、またはそれらいずれかの組み合わせ等のケトン;ジブチルエーテル、ジオキサン、またはそれらいずれかの組み合わせ等のエーテル;N−メチルピロリドン(NMP)および2−ピロリドン等の環状アミド、トリエタノールアミン、またはそれらいずれかの組み合わせを含む窒素含有溶媒;および水;またはそれらいずれかの組み合わせを含む。pH、溶媒によって影響される反応の化学的性質は、非プロトン性溶媒であることができる。あるいは、溶媒は、6の以上炭素原子を有する直鎖もしくは分枝炭化水素またはそれらいずれかの組み合わせ等の、脂肪族炭化水素等の非極性溶媒または非プロトン性溶媒;ジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエタン、またはそれらいずれかの組み合わせ等のハロゲン化脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン、またはそれらいずれかの組み合わせ等の芳香族炭化水素;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、またはそれらいずれかの組み合わせ等のハロゲン化芳香族炭化水素;または植物油、ひまわり油、亜麻仁油、テルペン、脂肪グリセリド、またはそれらいずれかの組み合わせ等の天然油;またはそれらいずれかの組み合わせであることができる。溶媒はまた、極性溶媒と非極性溶媒との混合物であることができる。
溶媒は、ペースト状の粘調度を有する混合物を提供するために加えることができる。例えば、ペースト状の粘調度は、(例えば、10s−1のずり速度でDIN53019に従って決定される)少なくとも約10、000cpsの高せん断粘度によって特徴付けることができる。特に、粘度は、少なくとも約500、000cps等の少なくとも約100、000cpsであることができる。
さらに、このスラリー法では、反応を活性化するために熱を使用できる。例えば、ポリマーおよび顔料の混合物を、カップリング剤と混合でき、そして、使用する場合、生じた混合物を溶媒の沸点以下の温度に加熱することによって、活性化させる。溶媒が水性溶媒の場合、生じた混合物は、約50℃〜約80℃等の約25℃〜約100℃であることができる。特定の例では、反応は、酸を加えること、亜硝酸を加えること、および加熱すること、またはそれらいずれかの組み合わせによって活性化できる。
スラリー法では、カップリング剤が顔料と反応した後で、生じた生成物を次に、中和させ、溶媒を除去し、そしてポリマーと反応させて、改質顔料を生成させることができる。例えば、活性剤として使用した酸を中和するために、塩基を加えることができる。好適な塩基の例は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびテトラアルキル水酸化アンモニウムを含む。低沸点アミン、ならびに高沸騰アミンを含み、好ましい他の塩基は、当業者に公知であろう。さらに、溶媒を除去するために溶媒の沸点超の温度に、混合物を加熱することができる。そうした操作は、大気圧下で、または真空下で行うことができる。特に、溶媒が水性溶媒である場合、混合物は、100℃超の温度に加熱でき。さらに、高強度の混合条件下で、溶媒を除去できる。
本発明の方法のこの態様の第2の好ましい例において、改質顔料は、ポリマー溶融物中で生成される。本明細書中で「溶融法」と呼ぶ、この方法では、Brabender混合機、押出機、または下記のもののいずれか等の高強度の混合機に、ポリマーを加え、そしてポリマーの融点以上の温度に加熱し、溶融物を形成させる。次に、これに、顔料、カップリング剤、および任意選択的に、活性剤を任意の順序で加える。
この溶融法では、ポリマーは、100℃、120℃および180℃までもを含む少なくとも約50℃等の少なくとも約25℃の融点を有することができる。さらに、高融点ポリマーでは、ポリマーの融点を可塑剤の添加によって改質できる。例えば、ポリマーの重量に基づいて約2.0%〜約15.0%等の、ポリマーの重量に基づいて約0.1%〜20.0%の範囲でポリマーに、可塑剤を加えることができる。可塑剤と共に、ポリマーは、約100℃以下程度、または70℃までも等の、約120℃以下の融点を有することができる。好適な可塑剤の例は、パラフィン油、N−メチルピロリドン(NMP)、2−ピロリドン(2P)、ジメチルホルムアミド(DMF)、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、エチレングリコール、尿素、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、水、またはそれらいずれかの組み合わせを含む。一般的に、顔料に加える前にポリマー溶融物を形成させるために、ポリマーに可塑剤を加えることができる。あるいは、顔料を加えることと合せて、または顔料を加えた後で、可塑剤を加えることができる。
この溶融法では、高強度混合機に、顔料を加え、そして溶融したポリマーと混合させて、混合物を生成させることができる。あるいは、顔料は、ポリマー粉末等のポリマーと混合して、混合物を生成することができ、そして、その後、ポリマーは溶融できる。例では、ポリマーと顔料とは、1.0部の顔料に対し少なくとも約2.0部のポリマーの比、または、1.0部の顔料に対し少なくとも約3.5部のポリマーの比までも等の、1.0部の顔料に対し少なくとも約1.0部のポリマーの比で混合できる。もう一つの例では、ポリマーと顔料とは、1.0部の顔料に対し約6.5部以下のポリマーの比で混合できる。
また、この溶融法では、ポリマー溶融物を形成させる前または後に、ポリマーにカップリング剤加えることができる。また、顔料の添加前または後に、カップリング剤を加えることができる。上記の様に、カップリング剤は、ポリマーと反応できる官能基および顔料と反応できる官能基を含むので、カップリング剤が顔料の添加の前に加えられる場合、ポリマーとカップリング剤との混合は、顔料と反応できる官能基を含むポリマーを生成できる。特定の例では、カップリング剤は、ジアゾニウム反応を通して顔料と反応できるアニリン基またはヒドラジド基等のアミン官能基を含む。
従って、本発明の方法の第2の態様において、上記の様に、この態様は、i)顔料とポリマーとを混合すること、およびii)顔料とポリマーとを反応させて、改質顔料を生成させること、ステップi)において、ポリマー溶融物が、ポリマーおよび任意選択的可塑剤を含んで生成され、そしてポリマー溶融物、顔料、および任意選択的活性剤を、任意の順序で、高強度の混合条件下で混合し;そして、ステップii)においてポリマーと顔料とを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。従って、この第2の態様では、本発明の方法は、i)ポリマーおよび任意選択的可塑剤を含む、ポリマー溶融物を生成させること;ii)顔料、任意選択的活性剤、およびポリマー溶融物を、任意の順序で、高強度混合条件下で混合すること;およびiii)ポリマーと顔料とを反応させて、改質顔料を生成させること、のステップを含む。
この態様では、顔料および任意選択的活性剤および可塑剤は、上記のもののいずれかであることができる。ポリマーは、顔料と反応できる少なくとも1種の反応性官能基を含む上記のもののいずれかであることができ、特に、ポリマーは、好ましくは、例えば、約5〜約30mgKOH/gのアミン価を有するアミノ官能化されたポリマーを含む少なくとも1種のアミン官能基を含む。このポリマーは、当該技術分野で知られている任意の方法によって調製でき、そして、好ましくは上記のポリマーとカップリング剤との反応によって調製される。あるいは、ポリマーは、顔料と反応できる官能基を含むモノマーの重合によって調製できる。
本発明の方法の両態様では、高強度混合条件を使用できる。例えば、ポリマーが溶融形態にある場合、またはポリマーと顔料との高粘度混合物が生成される場合に、そうした条件は特に好ましい。好適な高強度混合条件は、材料を混合する、ブレンドする、攪拌する、均質化する、分散する、混ぜ合わせる、またはそれらいずれかの組み合わせのために設計された種々の高強度混合機もしくは類似の装置を使用することによって達成される。高強度混合機として伝統的に記載されるものばかりでなく、高粘度材料を加工するために使用される任意の混合機は、本発明の方法において使用できる。そうした装置は、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook (7.sup。th Edition)、 Chapter 18、 pages 18〜25〜18〜32中に記載されており、その全てを参照することにより本明細書中に取り込む。高強度の混合機は、バッチ、半連続的、または連続的混合機であることができる。典型的には、連続的混合機は、バッチ処理装置に経済的および実用的利点の両方を提供する。高強度混合機の例は、シングルまたはダブルプラネタリーミキサー、デュアルシャフトプラネタリーミキサー(特にその1つのシャフトがソートゥースブレードを有するもの)、ダブルヘリカルミキサーまたはツインブレードコニカルミキサー等のヘリカルミキサー、BrabenderまたはFarrel混合機等のダブルアームニーディング(kneading)ミキサー、Henschelまたはpapenmeir混合機等の高強度混合機、2または3ロールミキサー、シングルまたはダブル(twin)スクリュー押出機、またはそれらいずれかの組み合わせを含むことができる。高強度混合条件はまた、真空の使用から生じる低圧力条件を含むことができる。
また、両態様のために、反応時間および/または反応温度は、例えば、顔料上の反応基のタイプ、カップリング剤のタイプ、およびそれぞれの試薬の量を含む幾つかの因子によって変化できる。また、ポリマーのタイプおよび分子量は、反応時間および温度に影響できる。一般的に、反応は、約0.1分〜約300分、好ましくは、約1分〜約120分、およびさらに好ましくは、約5分〜約60分の時間に渡って行うことができる。
本発明の方法において、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料が生成され、好ましくは離散した粒子として生成される。これらの改質顔料は、有利にも、望ましい特性を有することが見いだされた。例えば、ポリマーは、ポリマー基として顔料といったん結合すると、分散体として顔料を安定化でき、そして、結果として、本発明の方法によって生成された改質顔料は、低い凝集を有する小さい平均粒径を有することができる。あるいは、または組み合わせて、改質顔料は、ポリマー結合を有することができる。さらに、生じた改質顔料は、分散体を形成するためにより低エネルギーおよびより短い時間を利用できる。
従って、本発明さらには、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料、およびに改質顔料を含む分散体を含む、改質顔料に関する。一態様では、改質顔料は、少なくとも約20%のポリマー結合レベルおよび約300nm以下の平均粒径を有する。第2の態様では、改質顔料は、分散体の場合、特に水性分散体の場合、約300nm以下の平均粒径を有し、そして大きい粒子の数は、約1.0×10以下である。
例えば、水性分散体中での改質顔料の平均粒径は、約300nm以下である。好ましくは、平均粒径は、約200nm以下、さらに好ましくは、約150nm以下、または約120nm以下までもである。
また、大きい粒子の数(本明細書中において、500nm超の粒径を有する粒子と規定する)によって具体的に説明されるように凝集は低い。例えば、15%固体で、1ミリリッターの分散体当たり500nm超の粒子の粒子数は、約1.0×10以下であり、好ましくは、大きい粒子の数は、約2.5×10以下、または約1.5×10以下までも等の、約5.0x10以下である。大きい粒子の数は、例えば、Accusizer780(PSS NICOMPから入手可能である)等の光学粒径測定器を使用することを含む、当該技術分野で知られている任意の技術を使用して測定できる。
さらに、顔料に結合したポリマー基の量は、結合したポリマーの%によって示されるように、高いことが見いだされた。例えば、ポリマー結合は、少なくとも約20%等の、少なくとも約10%であることができる。特定の例では、ポリマー結合は、少なくとも約25%、または少なくとも約30%までもであることができる。ポリマー結合の%は、当該技術分野で知られている任意の技術を使用して決定できる。例えば、結合レベルは、改質顔料を抽出し、そして熱重量分析(TGA)を通して残りの結合したポリマーの%を決定することによって測定できる。あるいは、ポリマー結合の%は、UV可視スペクトル分析を通して決定できる。
抽出/TGA法の具体例では、改質顔料のサンプルを、サンプルセル中でフィルターの間に配置し、そしてサンプルセルをトレイに入れる。サンプルは、0〜99分の間、40℃〜200℃の温度で溶媒に曝される。サンプルセルは溶媒で洗われ、そして溶媒の約0%〜約150%が交換される。このサイクルを、1〜5回繰り返す。いったん抽出が完了すると、サンプルセルを窒素で洗う。具体的な溶媒、温度、期間、および溶媒の交換は、顔料に結合されるポリマーのタイプによって変化できる。例えば、アクリルポリマーでは、典型的には、溶媒は、THF/水混合物であり、温度は、80℃であり、期間は45分であり、そして溶媒交換は150%である。抽出後に、%ポリマー結合をTGAによって決定する。例えば、サンプルを600℃の温度まで加熱し、そしてサンプル重量の変化を記録する。結合したポリマーの%は、110℃超でのサンプルの重量の損失%によって表わされる。
改質顔料が上記のTGA法を使用して容易に分析できない場合、UV可視スペクトル分析が、ポリマー結合の%を決定するために使用できる。そうした方法は、改質されたマゼンタ、シアン、またはイエローの顔料等の改質された着色顔料では特に有用である。具体例として、乾燥した改質されたマゼンタ顔料の0.02gサンプルを、シンチレーションバイアル内に入れ、そして10mlの濃硫酸と混合して、第1の溶液を生成させる。また、15mlの濃硫酸および700マイクロリッターの第1の溶液を、第2のシンチレーションバイアル内に入れ、第2の溶液を生成させる。605.6nmで、第2の溶液のUV可視吸光度が決定される。%ポリマー結合は、以下の式:
%ポリマー結合=1−0.012×Abs/Wt
(式中、Wtは、改質顔料の質量であり、そしてAbsは、0.5cmの光路長を有するUVセルを使用して、605.6nmで測定された吸光度である。)
で決定される。
結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む本発明の改質顔料は、種々の用途で使用できる。例えば、改質顔料は、ビヒクル中に分散でき、そしてインクまたは被膜用途で使用できる。ビヒクルは、結合したポリマーの性質によって、水性または非水性ビヒクルのいずれかであることができる。特に、改質顔料は、インクジェットインク組成物、特に水性インクジェットインク中で使用できる。
従って、本発明は、さらにa)液体ビヒクルおよびb)結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む本発明の改質顔料を含む、インクジェットインク組成物に関する。液体ビヒクルは、水性または非水性液体ビヒクルのいずれかであることができるが、好ましくは水を含むビヒクルである。従って、液体ビヒクルは、好ましくは50%超の水を含むビヒクルである水性ビヒクルであり、そして例えば、水、または水とアルコール等の水混和性溶媒との混合物であることができる。好ましくは、水性ビヒクルは、水であり、そして、インクジェットインク組成物は、水性インクジェットインク組成物である。
改質顔料は、上記のもののいずれかであることができ、そしてインクジェットインクの性能に有害に影響することなく、所望の画像品質(例えば、光学密度)を提供するのに効果的な量で、インクジェットインク組成物中に存在する。典型的には、改質顔料は、インクの重量に基づいて、約0.1%〜約30%の量で存在できる。程度の差はあるが改質顔料は、種々の因子によって使用できる。例えば、改質顔料の量は、結合したポリマー基の量によって変化できる。例えば、本明細書中に記載された改質顔料、および改質されていない顔料、他の改質顔料、または両者を含む顔料の混合物を使用することは本発明の境界内にある。
本発明のインクジェットインク組成物は、最小の追加成分(添加物および/または共溶媒)および処理ステップで生成できる。しかし、組成物の安定性を保ちながら、多くの所望の特性を付与するために、好適な添加物を取り込むことができる。例えば、界面活性剤および/または分散剤、保湿剤、乾燥加速剤、浸透剤、殺生剤、バインダー、およびpH制御剤、ならびに当該技術分野で知られている他の添加物を加えることができる。特別な添加物の量は、種々の因子によって変化するであろうが、一般的に0%〜40%の範囲であることができる。
組成物のコロイド安定性を高めるために、またはインクと、印刷紙等の印刷基材、もしくはインクプリンティングヘッドのいずれかとの相互作用を変化させるために、分散剤(界面活性剤および/または分散剤)をさらに加えることができる。種々のアニオン性、カチオン性および非イオン性分散剤を、本発明のインク組成物と組み合わせて使用でき、そしてこれらの分散剤は、固体形態または水溶液であることができる。
アニオン性分散剤または界面活性剤の代表的な例は、高次脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(Na、K、Li、Ca等)、ホルマリンポリ縮合物、高次脂肪酸とアミノ酸との縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフテン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アクリルメチルタウリン、アルキルエーテルスルホン酸塩、第2高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート、モノグリシルサルフェート、アルキルエーテルホスフェートおよびアルキルホスフェートを含むがこれらに限られない。例えば、スチレンスルホネート塩、非置換および置換ナフタレンスルホネート塩(例えば、アルキルまたはアルコキシ置換ナフタレン誘導体)、(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒドを含む非置換アルキルアルデヒド誘導体、およびその同類のもの等の)アルデヒド誘導体、マレイン酸塩、およびそれらの混合物のポリマーおよびコポリマーを、アニオン性分散助材として使用できる。塩は、例えば、Na、Li、K、Cs、Rb、および置換および非置換アンモニウムカチオンを含む。具体例は、Versa(商標)4、Versa(商標)7、およびVersa(商標)77(National Starch and Chemical Co。); Lomar(商標)D(Diamond Shamrock Chemicals Co。);Daxad(商標)19およびDaxad(商標)K(W.R.Grace Co。);およびTamol(商標)SN(Rohm & Haas)等の市販用の製品を含むがこれらに限られない。カチオン性界面活性剤の代表的な例は、脂肪族アミン、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩およびその同類のものを含む。
本発明のインクジェットインクとして使用できる非イオン性分散剤または界面活性剤の代表的な例は、フッ素誘導体、シリコーン誘導体、アクリル酸コポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン第二級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンスチロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物のエチレンオキサイド誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオキシエチレン化合物の脂肪酸エステル、ポリエチレンオキサイド縮合タイプのエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセロールの脂肪酸エステル、プロピレングリコールの脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドおよびポリオキシエチレンアルキルアミンオキサイドを含む。例えば、Igepal(商標)CAおよびCOシリーズ材料(Rhone−Poulenc Co.)Briji(商標)シリーズ材料(ICI Americas、 Inc.)、およびトリトン(商標)シリーズ材料(Union Carbide Company)等のエトキシレート化モノアルキルまたはジアルキルフェノールを使用できる。これらの非イオン性界面活性剤または分散剤を、単独でまたは前記のアニオン性およびカチオン性分散剤と組み合わせて使用できる。
分散剤はまた、天然ポリマーまたは合成ポリマー分散剤であることができる。天然ポリマー分散剤の具体例は、糊、ゼラチン、カゼインおよびアルブミン等のタンパク質;アラビアゴムおよびトラガカントガム等の天然ゴム;サポニン等のグルコシド;アルギン酸、ならびにプロピレングリコールアルギネート、トリエタノールアミンアルギネート、およびアンモニウムアルギネート等のアルギン酸誘導体;ならびにメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびエチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体を含む。合成ポリマー分散剤を含むポリマー分散剤の具体例は、ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ポリメタアクリル酸、アクリル酸メタアクリロニトリルコポリマー、カリウムメタアクリレートメタアクリロニトリルコポリマー、ビニルアセテート−(メタ)アクリレートエステルコポリマーおよびメタアクリル酸メタアクリレートエステルコポリマー等のアクリルまたはメタクリル樹脂(多くの場合、「メタアクリル」と記載する);スチレンメタアクリル酸コポリマー、スチレンメタアクリル酸メタアクリレートエステルコポリマー、スチレン−α−メチルスチレンメタアクリル酸コポリマー、スチレン−α−メチルスチレンメタアクリル酸メタアクリレートエステルコポリマー;スチレンマレイン酸コポリマー等のスチレンアクリルまたはメタクリル樹脂;スチレン無水マレイン酸コポリマー、ビニルナフタレンアクリルまたはメタクリル酸コポリマー;ビニルナフタレンマレイン酸コポリマー;およびビニルアセテートエチレンコポリマー、ビニルアセテート脂肪酸ビニルエチレンコポリマー、ビニルアセテートマレイン酸エステルコポリマー、ビニルアセテートクロトン酸コポリマーおよびビニルアセテートアクリル酸コポリマー等のビニルアセテートコポリマー;およびそれらの塩を含む。
特にノズルの目詰まりを防ぐ目的のために、ならびに紙浸透(浸透剤)、改善された乾燥(乾燥加速剤)、および目詰まり防止特性を提供するために、保湿剤および水溶性有機化合物をまた、本発明のインクジェットインク組成物に加えることができる。使用できる保湿剤および他の水溶性化合物の具体例は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、メチレングリコール、テトラエチレングリコールおよびジプロピレングリコール等の低分子量グリコール;1、3−ペンタンジオール、1、4−ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、4−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、1、5−ヘキサンジオール、2、6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール(2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、1、2、6−ヘキサントリオール、ポリ(エチレンコ−プロピレン)グリコール、およびその同類のもの等の約2〜約40炭素原子を含有するジオール、ならびにアルキレンオキサイド、エチレンオキサイドを含む、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドとのそれらの反応生成物;グリセリン、トリメチロールプロパン、1、3、5−ペンタントリオール、1、2、6−ヘキサントリオール、およびその同類のものを含む、約3〜約40炭素原子を含有するトリオール誘導体、ならびにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、およびそれらの混合物を含む、アルキレンオキサイドとのそれらの反応生成物;ネオペンチルグリコール、(2、2−ジメチル−1、3−プロパンジオール)、およびその同類のもの、ならびに広範な分子量を有する材料を生成するための任意の望ましいモル比で、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドを含むアルキレンオキサイドと、それらとの反応生成物;チオジグリコール;ペンタエリスリトールならびにエタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、およびtert−ブチルアルコール、2−プロピン−1−オール(プロパルギルアルコール)、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−ブチン−2−オール、およびシクロプロパノール等の低級アルコール;ジメチルホルムアルデヒドおよびジメチルアセトアミド等のアミド;アセトンおよびジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール;テトラヒドロフランおよびジオキサン等のエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル(またはモノエチル)エーテル等のセロソルブ;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびジエチレングリコールモノブチルエーテル等のカルビトール;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよびε−カプロラクタム等のラクタム;尿素および尿素誘導体;ベタイン、およびその同類のもの等の内塩;1−ブタンチオールを含む前記の材料のチオ(硫黄)誘導体;t−ブタンチオール、1−メチル−1−プロパンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール;2−メチル−2−プロパンチオール;チオシクロプロパノール、チオエチレングリコール、チオジエチレングリコール、トリチオまたはジチオジエチレングリコール、およびその同類のもの;アセチルエタノールアミン、アセチルプロパノールアミン、プロピルカルボキシエタノールアミン、プロピルカルボキシプロパノールアミン、およびその同類のものを含むヒドロキシアミド誘導体;前記材料と、アルキレンオキサイドとの反応生成物;およびそれらの混合物を含む。さらなる例は、マルチトール、ソルビトール、グルコノラクトンおよびマルトース等のサッカリド;トリメチロールプロパンおよびトリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリデン;1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、アルキルフェニルスルホキシド、およびその同類のもの等のジアルキルスルフィド(対称および非対称スルホキシド)を含む約2〜約40炭素原子を含有するスルホキシド誘導体;およびジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、スルホラン(テトラメチレンスルホン、環状スルホン)、ジアルキルスルホン、アルキルフェニルスルホン、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、ジエチルスルホン、エチルプロピルスルホン、メチルフェニルスルホン、メチルスルホラン、ジメチルスルホラン、およびその同類のもの等の約2〜約40炭素原子を含有するスルホン誘導体(対称および非対称スルホン)を含む。そうした材料は、単独でまたは組み合わせて使用できる。
殺生剤および/または殺菌剤をまた、本発明のインクジェットインク組成物に加えることができる。バクテリアは、多くの場合インクノズルより大きく、そして目詰まり、ならびに他の印刷問題を起こすことができるので、殺生剤は、細菌性成長を防止する点で重要である。有用な殺生剤の例は、ベンゾエートまたはソルベート塩、およびイソチアゾリノンを含むがこれらに限られない。
種々のポリマーのバインダーをまた、組成物の粘度を調整するために、ならびに他の望ましい特性を提供するために、本発明のインクジェットインク組成物と組み合わせて使用できる。好適なポリマーのバインダーは、アラビアゴム、ポリアクリレート塩、ポリメタクリレート塩、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピレンセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリジノン、ポリビニルエーテル、澱粉、ポリサッカリド、Discole(商標)シリーズ(DKS International);Jeffamine(商標)シリーズ (Huntsman);およびその同類のものを含むエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドで誘導体化されているか、または誘導体化されていないポリエチレンイミン等の水溶性ポリマーおよびコポリマーを含むがこれらに限られない。水可溶性ポリマー化合物の追加の例は、例えば、スチレンアクリル酸コポリマー、スチレンアクリル酸アルキルアクリレートターポリマー、スチレンメタクリル酸コポリマー、スチレンマレイン酸コポリマー、スチレンマレイン酸アルキルアクリレートターポリマー、スチレンメタクリル酸アルキルアクリレートターポリマー、スチレンマレイン酸半エステルコポリマー、ビニルナフタレンアクリル酸コポリマー、アルギン酸、ポリアクリル酸またはそれらの塩およびそれらの誘導体を含む、上記の種々の分散剤または界面活性剤を含む。さらに、バインダーを加えることができ、またはバインダーは、分散体またはラテックス形態で存在できる。例えば、ポリマーバインダーは、アクリレートまたはメタクリレートコポリマーのラテックスであることができ、または水分散性ポリウレタンであることができる。
本発明のインクジェットインク組成物のpHを制御または調整するための種々の添加物をまた、使用できる。好適なpH調整剤の例は、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン等の種々のアミン、ならびに種々の水酸化物試薬を含む。水酸化物試薬は、水酸化物対イオンを有する塩等のOHイオンを含む任意の試薬である。例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、およびテトラメチル水酸化アンモニウムを含む。他の水酸化物塩、ならびに水酸化物試薬の混合物をまた、使用できる。さらに、他のアルカリ性試薬をまた、水性媒体中でOHイオンを生成するために使用できる。例は、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、ナトリウム重炭酸塩等の重炭酸塩、およびナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシド等のアルコキシドを含む。バッファーをまた加えることができる。
さらに、本発明のインクジェットインク組成物は、カラーバランスを改変するため、および光学密度を調整するために、染料をさらに取り込むことができる。そうした染料は、食用色素、FD&C染料酸性染料、直接染料、反応性染料、銅フタロシアニン誘導体、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、リチウム塩、およびその同類のものを含むフタロシアニンスルホン酸の誘導体を含む。
インクジェットインク組成物を、精製することができ、そして/または本発明の改質顔料のための上記のもの等の方法を使用して分類できる。任意選択的対イオン交換ステップをまた使用できる。このように、良好な全体的な特性を有するインクを製造するために、好ましからざる不純物または望ましくない大きい粒子を除去できる。
本発明は、本来例示的のみであることを意図する以下に例によってさらに明らかになるであろう。
例1〜9
これらの例のそれぞれでは、改質されたカーボンブラック顔料を、Black Pearls(商標)700カーボンブラック(Cabot Corporationから入手可能である)およびJoncryl(商標)67またはJoncryl(商標)683(両方ともBASFから入手可能なアクリルポリマー)のいずれかを使用して調製した。改質顔料を、以下の一般的な方法の1つを使用して調製した。
方法A
この方法では、可塑剤としてN−メチルピロリドン(NMP)を有するポリマーの溶融物中での顔料の混合物を、Brabender混合機中で調製した(1グラムの顔料に対して5グラムのポリマーの比、1グラムのポリマー当り0.0〜0.2グラムの量のNMP)。この混合物にカップリング剤として、1グラムの顔料当り0.4ミリモルの量の4−アミノベンジルアミン(4−ABA)を加えた。さらに、1モルのABAに対して1.0〜2.0モル量の、水中20%溶液で、亜硝酸ナトリウムを活性剤として加えた。任意選択的に、50%水溶液としてメチルスルホン酸をまた、1モルのABAに対して1.0〜2.0モルの量で加えた。次に、生じた混合物を、5〜60回転/分の速度で混合しながら60℃〜100℃の温度に、30分間加熱した。酸を使用した場合、次に、1モルのメチルスルホン酸に対して0.5〜1.0モルの量で水酸化ナトリウムを加えた。この混合物を30〜60回転/分の速度で混合しながら、140℃〜175℃の温度に、30〜105分間さらに加熱した。
理論に拘束されることを望まないが、第1の加熱条件下では、カップリング剤の第1の反応基がジアゾニウム反応を通して顔料と反応し、そして、第2の加熱条件下で、カップリング剤の第2の反応基が、ポリマーと反応し、それによって結合したポリマー基を有する顔料を含む改質顔料を生成すると考えられている。
方法B
この方法では、顔料およびポリマーの水性スラリーを、Brabender混合機で混合した(1グラムの顔料当り5グラムのポリマーの比、1グラムの顔料に対して1.7〜3.2グラム量の水)。この混合物に、カップリング剤として1グラムの顔料当り0.4ミリモルの量の4−アミノベンジルアミン(4−ABA)を加えた。さらに、水中20%溶液で、1モルのABAに対し1.0〜2.0モルの量で、活性剤として、亜硝酸ナトリウムを加えた。任意選択的に、50%水溶液で、1モルのABAに対し1.0〜2.0モルの量でメチルスルホン酸をまた加えた。次に、生じた組み合わせを、5〜60回転/分の速度で混合しながら、60℃〜100℃の温度に、30分間加熱した。酸を使用する場合、次に、1モルのメチルスルホン酸に対し0.5〜1.0モルの量で水酸化ナトリウムを加えた。混合物を、30〜60回転/分の速度で混合しながら、さらに140℃〜175℃の温度に、30分〜105分間加熱した。
理論に拘束されることを望まないが、第1の加熱条件下では、カップリング剤の第1の反応基がジアゾニウム反応を通して顔料と反応し、そして、第2の加熱条件下では、カップリング剤の第2の反応基がポリマーと反応し、それによって結合したポリマー基を有する顔料を含む改質顔料を生成すると考えられている。
方法C
この方法では、窒素雰囲気下で1リッターの3つ首丸底フラスコ中で、225gのポリマーをTHF(400ml)中に溶解することによって、ポリマーをフェニレンジアミン(PDA)で改質した。次に、PDA(7.2g)を加え、そして溶液を60℃に加熱した。(THF(100ml)中にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(13.8g)を溶解することによって調製した)DCCの溶液を、次に、ほんの一部加えた。溶液は、徐々にもやがかってきた。反応混合物を、60℃で、2時間攪拌した。次に、加熱を停止し、そして、フラスコを、氷バッチ中で5℃未満まで冷却した。沈殿した尿素をろ過除去し、そして有機ろ液を、THFで900mlの全体積まで希釈した。THF溶液を、分液漏斗内に入れ、そして機械式オーバーヘッド攪拌機で激しく攪拌されている4500mlの水中に滴下した。生じた沈殿ポリマーをろ過によって集め、そして水で3回洗浄した。専従された沈殿物を、真空下、室温で48時間乾燥した。(100%反応と仮定して)生じるポリマーのための計算されたアミン価は、15mgKOH/gであった。
顔料と、可塑剤としてのN−メチルピロリドン(NMP)を有する溶融物としてこのアミノ官能化されたポリマーとを、混合機中で混合した(1グラムの顔料当り5グラムのポリマーの比、1グラムのポリマー当たり0.04〜0.22グラム量のNMP)。混合後、溶融物を冷却し、そして水中で20%溶液として、またはNMP中20%スラリーのいずれかとして、1モルの変性ポリマーに対し1.0〜2.0モルのアミン基の量で、冷却された溶融物に、亜硝酸ナトリウムを加えた。任意選択的に、50%水溶液で、1モルの変性ポリマーのアミン基に対し1.0〜2.0モルの量でメチルスルホン酸を加えた。次に、生じた組み合わせを60℃〜100℃の温度で30分間、(混合中の温度上昇を制御する)5〜60回転/分の速度で、混合した。
理論に拘束されることを望まないが、これらの加熱条件下では、ポリマーのアミノ官能基ジアゾニウム反応を通して顔料と反応し、それによって結合したポリマー基を有する顔料を含む改質顔料を生成すると考えられている。
生じた生成物を調製されたものとして使用できたであろう。しかし、以下の例では、混合機を使用して粉末に粗生成物を砕き、そして次にSilverson混合機中で90分間かき混ぜることによって、0.1M NaOH中で15%の固体で、粉末を分散させることによって、改質顔料をさらに精製した。分散体のpHを測定し、そして、必要な場合、pHを12超に上げるために、追加の0.1M NaOHを加えた。次に、分散体を、10倍容の0.1M NaOHで、スペクトル膜(0.05μm)を使用して、ダイアフィルターし、そして次に、さらに浸透の伝導度が、250μS/cm未満になるまで、脱イオン水でダイアフィルターした。改質顔料の生じた分散体を次に、10%固体まで濃縮し、最終分散体を生成した。改質顔料の特性を、下記表1に示す。
例1
この例の改質顔料を、方法Aを使用して調製した。ポリマーは、Joncryl683であって、NMPの量は、1グラムのポリマー当り0.1グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り2.0モルであった。メチルスルホン酸を加えなかった。生じた混合物を、78℃で、30分間、10回転/分で加熱し、そしてさらに140℃で、30分間、30回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、10.6%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例2
この例の改質顔料を、方法Aを使用して調製した。ポリマーは、Joncryl683であって、NMPの量は、1グラムのポリマー当り0.05グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。メチルスルホン酸を1モルのABA当り2.0モルの量で加えた。生じた混合物を、91℃で、30分間、15回転/分で加熱し、1モルのメチルスルホン酸当たり1.0モルの量の水酸化ナトリウムで中和し、そしてさらに175℃で、105分間、60回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、10.4%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例3
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。ポリマーは、Joncryl683であって、スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り3.1グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り、2.0モルのメチルスルホン酸を加えた。生じた混合物を、60回転/分で、30分間、65℃に加熱し、そして次に、酸を中和するための水酸化ナトリウムの添加無しで、60回転/分で、50分間、170℃にさらに加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、11.0%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例4
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。ポリマーは、Joncryl683であって、スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り2.5グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り、2.0モルのメチルスルホン酸を、加えた。生じた混合物を、50回転/分で30分間、65℃に加熱し、1モルのメチルスルホン酸当り1.0モルの水酸化ナトリウムで中和し、そして30〜50回転/分で、80分間、175℃にさらに加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して25.7%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例5
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。ポリマーはJoncryl67であり、スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り2.6グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り2.0モルのメチルスルホン酸を加えた。生じた混合物を、60回転/分で、30分間、65℃に加熱した、そして次に酸を中和するための水酸化ナトリウムの添加無しで、80分間、30〜60回転/分で、163℃にさらに加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、20.8%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例6
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。ポリマーは、Joncryl67であって、スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り2.4グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り2.0モルのメチルスルホン酸を加えた。生じた混合物を、60回転/分で、30分間、67℃に加熱し、1モルのメチルスルホン酸当り1.0モルの水酸化ナトリウムで中和し、そして25〜60回転/分で、85分間、168℃にさらに加熱した。スペクトル膜でダイアフィルター後、6倍容の0.1M NaOH溶液で、AGTech膜(0.1μm)を用いて、分散体をダイアフィルターし、そして、さらに浸透物の伝導度が250μS/cm未満になるまで、脱イオン水でダイアフィルターした点を除き生成物を上記のようにさらに精製した。これは、抽出/TGA法によって決定して、28.2%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体となった。
例7
この例の改質顔料を、方法Cを使用して調製した。PDAによる変性ポリマーはJoncryl683であり、そして、ポリマー溶融物を調製するために使用されたNMPの量は、1グラムの変性ポリマー当り0.22グラムであった。混合後に、溶融物を100℃未満まで冷却し、および亜硝酸ナトリウムを、1モルの変性ポリマーのアミン基当り1.0モルの量でNMP中スラリーとして加えた。次に、生じた混合物を97℃で、30分間、15〜40回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、11.8%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例8
この例の改質顔料を、方法Cを使用して調製した。PDAによる変性ポリマーはJoncryl683であり、そして、ポリマー溶融物を調製するために使用されたNMPの量は1グラムの変性ポリマー当り0.09グラムであった。混合後に、溶融物を100℃未満まで冷却し、そして1モルの変性ポリマーのアミン基当り1.0モルの量で、水溶液として、亜硝酸ナトリウムを加えた。次に、生じた混合物を95℃で、30分間、7回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、24.9%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例9
この例の改質顔料を、方法Cを使用して調製した。PDAによる変性ポリマーはJoncryl683であり、そして、ポリマー溶融物を調製するために使用されたNMPの量は、1グラムの変性ポリマー当り0.11グラムであった。混合後に、溶融物を100℃未満まで冷却し、そして1モルの変性ポリマーのアミン基当り1.0モルの量で、水溶液で、亜硝酸ナトリウムおよびメチルスルホン酸を加えた。次に、生じた混合物を95℃で、30分間、10回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、30.7%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
比較例1
比較顔料を、Brabender混合機中で溶融するためにJoncryl683を加熱することによって調製した。これに、Black Pearls(商標)700カーボンブラックを加え、そして次に生じた混合物を、30〜60回転/分の速度で混合しながら、30分間、140℃の温度に加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、4.6%の結合したポリマーを有する比較顔料の分散体を生じた。
比較例2
方法Cに記載したように調製されたp−フェニレンジアミンを用いた変性ポリマーを使用した点を除き、比較顔料を、比較例2に記載した手順を使用して調製した。生成物を上記のようにさらに精製し、抽出/TGA法によって決定して、8.3%の結合したポリマーを有する比較顔料の分散体を生じた。
表1
Figure 2010516860
表1のデータが示すように、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む改質顔料は、本発明の方法の態様を使用して調製でき、そしてこれらの改質顔料は、比較方法を使用して調製された顔料より高いレベルのポリマー結合を有する(方法AまたはBのいずれかに類似の方法を使用したが、カップリング剤を用いないで比較例1の顔料を調製し、そして、方法Cに類似の方法を用いたが、活性剤を用いないで比較例2の改質物を調製した)。特に、方法B、および酸(メチルスルホン酸)の添加および任意選択的に、塩基(NaOH)の添加を有する水性溶媒を使用して調製された例3〜6の改質顔料は、非常にポリマー結合を有していることが見いだされ、いくつかは20%を超えていた。例7〜9のように変性ポリマーが使用された場合、30%を超えるポリマー結合レベルは、少なくとも部分的に水を含む溶媒中での酸の添加によって達成できる。
例10〜15
これらの例のそれぞれでは、改質されたマゼンタ顔料を、プレスケーキ(約35%固体)の形態のSUNFAST(商標)マゼンタ122(Sun Chemical Corporationから入手可能であるキナクリドンマゼンタ顔料)、およびJoncryl(商標)683(BASFから入手可能であるアクリルポリマー)を使用して調製した。上記の一般的な方法の1つを使用して、改質顔料を調製した。結果を下記表2に示す。
例10
この例の改質顔料を、方法Aを使用して調製した。NMPの量は、1グラムのポリマー当り0.06グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り2.0モルであった。メチルスルホン酸を加えなかった。生じた混合物を、86℃で、30分間、20回転/分で加熱し、そしてさらに165℃で、85分間、60回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、3.7%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例11
この例の改質顔料を、方法Aを使用して調製した。NMPの量は、1グラムのポリマー当り0.06グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。メチルスルホン酸を1モルのABA当り2.0モルの量で加えた。生じた混合物を、92℃で、30分間、20回転/分で加熱し、1モルのメチルスルホン酸当り1.0モルの水酸化ナトリウムで中和し、そしてさらに165℃で、105分間、50回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、2.4%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例12
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り3.1グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り、2.0モルのメチルスルホン酸を加えた。生じた混合物を、65℃で、30分間、50回転/分で加熱し、そして次に、酸を中和するための水酸化ナトリウムの添加無しで、さらに40〜50回転/分で、40分間、160℃に加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、9.1%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例13
この例の改質顔料を、方法Bを使用して調製した。スラリーを生成するための水の量は1グラムの顔料当り2.0グラムであり、そして、亜硝酸ナトリウムの量は、1モルのABA当り1.0モルであった。さらに、1モルのABA当り2.0モルのメチルスルホン酸を加えた。生じた混合物を、66℃で、30分間、60回転/分で加熱し、1モルのメチルスルホン酸当り1.0モルの水酸化ナトリウムで中和し、そして次にさらに175℃で、150分間、30〜60回転/分で加熱した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、25.0%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じることが見いだされた。
例14
この例の改質顔料を、方法Cを使用して調製した。PDAによる変性ポリマーはJoncryl683であり、そして、ポリマー溶融物を調製するために使用されたNMPの量は、1グラムの変性ポリマー当り0.07グラムであった。混合後に、溶融物を98℃に冷却し、そして、1モルの変性ポリマーのアミン基当り1.0モルの量で、20%水溶液で、亜硝酸ナトリウムを加えた。生じた混合物を、98℃で、30分間、10〜25回転/分で混合し、その間に温度が121℃まで上昇した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、17.2%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
例15
この例の改質顔料を、方法Cを使用して調製した。PDAによる変性ポリマーはJoncryl683であり、そして、ポリマー溶融物を調製するために使用されたNMPの量は、1グラムの変性ポリマー当り0.1グラムであった。混合後に、溶融物を94℃に冷却し、そして1モルの変性ポリマーのアミン基当り1.0モルの量で、20%水溶液で、亜硝酸ナトリウム、およびメチルスルホン酸を溶融物に加えた。次に生じた混合物を、94℃で、30分間、15〜20回転/分で混合し、その間に温度が113℃まで上昇した。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、17.7%の結合したポリマーを有する改質顔料の分散体を生じた。
比較例3
比較顔料を、Brabender混合機中でJoncryl683を溶融するまで加熱することによって調製した。これに、SUNFAST(商標)マゼンタ122プレスケーキ(ポリマー:顔料の重量比=5:1)を加え、そして次に生じた混合物を、30〜60回転/分の速度で混合しながら、30分間、140℃の温度に加熱し、その間に170℃まで温度が上昇していることが見いだされた。生成物を上記のようにさらに精製し、UV可視スペクトル分析法で決定して、0%の結合したポリマーを有する比較顔料の分散体を生じた。
表2
Figure 2010516860
表2のデータが示すように、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む改質顔料は、本発明の方法の態様を使用して調製でき、そしてこれらの改質顔料は、比較方法を使用して調製されたものより高いレベルのポリマー結合を有する(比較例3の顔料を、方法AまたはBのいずれかに類似であるが、カップリング剤を用いていない方法を使用して調製した)。特に、方法Bおよび酸(メチルスルホン酸)の添加および塩基(NaOH)を用いた中和を使用して調製された例13の改質顔料は、非常にポリマー結合を有することが見いだされた(25.0%)。例14〜15のように、変性ポリマーが使用された場合、17%を超えるポリマー結合が達成できる。
比較例4
結合したポリマー基を有するカーボンブラックを含む比較変性カーボンブラック顔料を以下のように調製した。Black Pearls(商標)700カーボンブラック(Cabot Corporationから入手可能である)、4−アミノフェニル−2−スルファトエチルスルホン(APSES、0.5ミリモル/g顔料)、およびDI水(1.5g/g顔料)を、Littleford−Day1200混合機中で混合した。40℃で混合しながら、これに、亜硝酸ナトリウム(1モル/モルAPSES)を、20%溶液として30分かけて加えた。次に、追加量のDI水(1g/g顔料)を加え、そして次にこれを30分間、40℃で混合し、結合したフェニル−2−(スルファトエチルスルホン)基を有するカーボンブラック顔料の形成を生じた。さらなる量のDI水を加え(3.3g/g顔料)、そして次に生じた分散体を、遠心分離、続いてDI水(5倍容)を使用する膜分離で精製した。
次に、この分散体(17%固体)を、攪拌タンク反応器内で、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA、(1.25ミリモル/g顔料)、DI水(18%固体分散体を作るのに充分な)、および(pH>12に高めるための)10%水性NaOH溶液を混合し、そして180分間、室温で混合して、結合したアミン基を有する変性カーボンブラックを生成させた。次に、これに濃縮HClを加えてpH3に低下させ、そして生じた結合したアミン基を有するカーボンブラックの分散体を、<250μS/cmの伝導度および15%の最終の固体濃度までダイアフィルターした。
次に、ポリマー酸価に基づく等モル量の水酸化アンモニウムを含有する水中で15wt%溶液としてのJoncryl683(1g/g顔料)と、この分散体とを、少なくとも2時間室温で、混合した。生じた混合物をスプレー乾燥し、そして生成物を、160℃で、18時間、オーブン硬化し、結合したポリマー基を有するカーボンブラックを含む比較変性カーボンブラックを生成させた。次にこれを、DI水およびNaOH水溶液と混合して、pH>12で、21%の固体分散体を作り、そして180分間、50℃で混合した。最終的に、比較変性カーボンブラックの16wt%固体分散体を作るために充分なDI水を加えた。これを、膜分離によって、上記のように精製した。
例16
例3、例4、および例6の改質顔料の分散体の粒径および大きい粒子数(LPC)を、決定した。マイクロトラックUPA150を使用して平均粒径を測定し、そして大きい粒子数粒子の(15%固体で、1mlサンプル中において500nm超のサイズを有する数)を、Accusizer780光学粒径測定器(PSSNICOMPから入手可能である)を使用して測定した。結果を、下表3中に示す。
表3
Figure 2010516860
表3中の結果が示すように、本発明の方法の態様を使用して調製された改質顔料は、150nm未満の平均粒径を有する。さらに、これらの分散体は、非常に少ない大きい粒子数(10以下)を有することが見いだされた。比較によって、比較例4の分散体の平均粒径は、316nmであることが見いだされ、そしてLPC値は、1010超であった。従って、本発明の改質顔料は、同じ結合したポリマー基を有するが、比較法を使用して調製された改質顔料より小さい平均粒径およびLPCを有する分散体を形成する。インクジェットインク印刷用途において使用した場合、小さい粒径および低いLPC値は、増加した分散体安定性および信頼性の増大を提供することが期待されるであろう。従って、本発明の方法を使用して調製された改質顔料を、インクジェットインク組成物中で使用できるであろうし、そして改善された印刷性能となるであろうことが、期待されるであろう。
本発明の好ましい態様の先の記載は、具体的な説明および記載の目的のために示された。開示された正確な形に本発明を消耗させたり、または制限したりすることを目的としない。改変および変化は、上記教示に照らして可能であり、または本発明の実施から得ることができる。当業者が種々の態様において、および熟考された特別な使用に適する種々の改変を用いて、本発明を利用できるように、本発明の原理およびその実用的な用途を説明するために、態様を選択し、そして記載した。本発明の範囲は、以下の付属の請求項およびそれらの均等によって規定されることを意図する。
特許請求の範囲は:

Claims (42)

  1. 結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料を生成させる方法、
    該方法は、
    i)任意の順序で、ポリマー、顔料、カップリング剤、および任意選択的活性剤を混合すること、
    該カップリング剤は、第1の反応基および第2の反応基を含み、該第1の反応基は、
    該顔料と反応することができ、そして、該第2の反応基は、該ポリマーと反応するこ
    とができる、および
    ii)該カップリング剤と、該ポリマーおよび該顔料とを反応させて、該改質顔料を生成させること、
    のステップを含んでなる。
  2. 該ポリマーが、約50、000以下の重量平均分子量を有する、請求項1の方法。
  3. 該重量平均分子量が、少なくとも約1、000である、請求項2の方法。
  4. 該ポリマーが、酸官能基を含む、請求項1の方法。
  5. 該ポリマーが、少なくとも約50の酸価を有する、請求項1の方法。
  6. 該ポリマーが、アクリルモノマーから生成される、請求項1の方法。
  7. 該ポリマーが、ポリ酸無水物である、請求項1の方法。
  8. 該顔料が、青色顔料、黒色顔料、茶色顔料、シアン顔料、緑色顔料、白色顔料、紫色顔料、マゼンタ顔料、赤色顔料、橙色顔料、黄色顔料、またはそれらの混合物を含む、請求項1の方法。
  9. 該顔料が、カーボンブラックである、請求項1の方法。
  10. 該第1の反応基が、アニリン基を含む、請求項1の方法。
  11. 該第2の反応基が、求核官能基を含む、請求項1の方法。
  12. 該第2の反応基が、求電子官能基を含む、請求項1の方法。
  13. ステップi)において、該ポリマーと該顔料とを混合して混合物を生成させ、そして該カップリング剤が、該混合物に加えられる、請求項1の方法。
  14. ステップi)において、該ポリマー、該顔料、および溶媒を、任意の順序で、混合して混合物を生成させ、そして該カップリング剤が、該混合物に加えられる、請求項1の方法。
  15. 該溶媒を蒸発させるステップをさらに含む、請求項14の方法。
  16. 該溶媒が、非プロトン性溶媒である、請求項14の方法。
  17. 該溶媒が、水である、請求項14の方法。
  18. 該方法が、ステップii)の前に、該混合物を活性化させるステップをさらに含む、請求項13の方法。
  19. 該混合物が、活性剤を加えることによって、活性化される、請求項18の方法。
  20. 該活性剤が、亜硝酸を含む、請求項19の方法。
  21. 該混合物が、該混合物に酸を加えることによって活性化される、請求項18の方法。
  22. 該混合物が、該混合物を加熱することによって、活性化される、請求項18の方法。
  23. 該混合物が、高強度の混合条件下で活性化される、請求項18の方法。
  24. 該溶媒の該沸点より下の温度に、該混合物を加熱することによって、ステップii)の前に、該混合物を活性化するステップをさらに含む、請求項14の方法。
  25. ステップi)において、該ポリマーが、溶融してポリマー溶融物を生成し、そして該顔料および該カップリング剤が、任意の順序で、該ポリマー溶融物に加えられる、請求項1の方法。
  26. 該ポリマーと該顔料とが、約1.0部の顔料に対し少なくとも約1.0部のポリマーの比で混合される、請求項1の方法。
  27. 該ポリマーと該顔料とが、約1.0部の顔料に対し約6.5部以下のポリマーの比で混合される、請求項26の方法。
  28. 該カップリング剤が、1グラムの顔料当り少なくとも約0.2ミリモルのカップリング剤量で混合される、請求項1の方法。
  29. 該カップリング剤が、1グラムの顔料当り少なくとも約0.35ミリモルのカップリング剤量で混合される、請求項28の方法。
  30. ステップii)において、該カップリング剤が、高強度混合条件下で、該ポリマーおよび該顔料と反応する、請求項1の方法。
  31. ステップii)において、該カップリング剤が、加熱によって、該ポリマーおよび該顔料と反応する、請求項1の方法。
  32. 結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料を生成させる方法、
    該方法は、
    i)ポリマーおよび任意選択的可塑剤を含むポリマー溶融物を生成させること;
    ii)任意の順序で、高強度混合条件下、顔料、任意選択的活性剤、および該ポリマー溶融物を混合すること;および、
    iii)該ポリマーと、該顔料とを反応させて、該改質顔料を生成させること、
    該ポリマーは、該顔料と反応できる少なくとも1種の反応基を含む、
    のステップを含んで成る。
  33. 該方法が、ステップiii)の前に、該ポリマー溶融物を活性化させるステップをさらに含む、請求項32の方法。
  34. 該ポリマーが、アミノ官能化されたポリマーである、請求項32の方法。
  35. 該アミノ官能化されたポリマーが、5〜約30mg KOH/gのアミン価を有する、請求項34の方法。
  36. 該ポリマー溶融物が、可塑剤を含む場合、該可塑剤が、該ポリマーの該重量に基づいて約0.1%〜約20.0%の範囲で存在する、請求項32の方法。
  37. 改質顔料が、少なくとも約20%のポリマー結合レベルおよび約150nm以下の平均粒径を有する、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料。
  38. 該改質顔料が、約5.0×10以下の大きい粒子の数を有する、請求項37の改質顔料。
  39. 改質顔料が、約150nm以下の平均粒径、および約5.0×10以下の大きい粒子の数を有する、結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料。
  40. 該改質顔料が、少なくとも約20%のポリマー結合レベルおよび約150nm以下の平均粒径を有する、a)液体ビヒクルおよびb)結合した少なくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料を含むインクジェットインク組成物。
  41. 該改質顔料が、約5.0×10以下の大きい粒子の数を有する、請求項40のインクジェットインク組成物。
  42. 改質顔料が、約150nm以下の平均粒径および約5.0×10以下大きい粒子の数を有する、a)液体ビヒクルおよびb)結合したすくなくとも1種のポリマー基を有する顔料を含む、改質顔料を含むインクジェットインク組成物。
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