JP2010513625A - オレフィン重合用の触媒成分及びそれから得られる触媒 - Google Patents

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Abstract

Ti、Mg、Cl、及び場合によってはOR基(式中、Rは、0.5より低いOR/Tiのモル比を与えるような量以下のC〜C20炭化水素基である)を含み、以下の特性:−BET法によって測定して80m/gより低い表面積;−水銀法によって測定して0.60〜1.50cm/gの範囲の全多孔度(P);−0.1より高い(P−P)の差(式中、Pは全多孔度であり、Pは1μm以下の半径の孔による多孔度である);−触媒成分の全重量を基準として10重量%未満の触媒成分中のTiの量;を有することを特徴とする触媒成分。かかる触媒成分は、同時に高い活性の特性を保持しながら、低分子量エチレン重合条件下で高い形態安定性を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、式:CH=CHR(式中、Rは、水素、又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)のオレフィンの重合用の触媒成分に関する。特に、本発明は、エチレンのホモポリマー及びコポリマーを製造するために好適な触媒成分、及びそれから得られる触媒に関する。更に、本発明は、溶融状態での高い流動性及び良好な形態特性を有するエチレンのホモ又はコポリマー、並びに球状の形状及び良好な形態を有する幅広い分子量のエチレンポリマーにも関する。
特に、本発明は、チタン、マグネシウム、及びハロゲンを含み、物理特性及び化学特性の特定の組み合わせを有する固体触媒成分に関する。
更に、本発明は、ASTM−D−1238にしたがって190℃において測定して、21.6kgの負荷を用いて測定したメルトインデックス(メルトインデックスF)と5kgの負荷を用いて測定したメルトインデックス(メルトインデックスP)との間の比であるF/P比の観点で表して高いメルトフロー比を有することを特徴とするエチレンのホモポリマー及びコポリマーを製造する方法に関する。かかるF/P比は、一般に、分子量分布(MWD)の幅の指標と考えられている。
MWDは、流動挙動、したがって溶融物の処理性、及び最終的な機械特性の両方に影響を与える点で、エチレン(コ)ポリマーに関する特に重要な特性である。幅広いMWDを特に比較的高い平均分子量と一緒に有するポリオレフィンは、例えばパイプを製造するためのブロー成形及び高速押出処理において好ましい。実際、幅広いMWDを有することを特徴とする生成物は、高い応力抵抗が必要な用途においてそれらを用いることを可能にする優れた機械特性を有する。これらのポリマーに関する処理条件は特異的であり、実際、これらの条件下では、狭いMWDの生成物は溶融破壊によって不良を呈するので処理することができない。
入手できる触媒を正しいパターンの分子量分布及び平均分子量を与えるようにすることは困難であるので、幅広いMWDのポリマーを製造するための最も一般的な方法の1つは、それぞれの段階において異なる分子量のポリマーフラクションを製造して異なる鎖長を有する巨大分子を逐次的に形成することに基づく多段階プロセスである。
それぞれの段階で得られる分子量の制御は、異なる方法にしたがって、例えばそれぞれの段階における重合条件又は触媒系を変化させることによるか、或いは分子量調整剤を用いることによって行うことができる。懸濁液中又は気相中のいずれかで運転する水素を用いる調整が好ましい方法である。後者の種類のプロセスは、今日では、得られる生成物の高い品質及びそれに伴う低い運転コストの両方のために非常に好ましい。
触媒によってかかるプロセスを行うためには、低分子量のフラクションを製造する段階が重要な段階である。実際、触媒が有していなければならない重要な特徴の1つは、所謂「水素応答性」、即ち水素濃度の上昇に対する製造されるポリマーの分子量を減少させる能力の程度である。より高い水素応答性は、ある分子量を有するポリマーを製造するためにより少ない量の水素が必要であることを意味する。言い換えると、これは、触媒活性に対する低下効果を与える水素の量を比較的より低くすることができるので、通常、より高い重合活性も伴う。
更に、重合条件及びこの段階において製造されるポリマーの特性(本来、脆性がより高い)のために、触媒/ポリマー系は、しばしば非常に小さい粒子に砕け、これによりポリマーの嵩密度が低下し、大量の微粒子が生成し、このためにプラントを特に気相重合において運転することが困難になる。この問題点を回避する方法の1つは、高分子量のフラクションを製造する第1段階の後に低分子量のフラクションを製造する段階を行うことである。このオプションはプラントの操作性を円滑にするのを助ける可能性があるが、これはしばしば生成物の最終特性の悪化を伴い、結局はより低い均一性を招く。したがって、低分子量気相重合条件下で好適な形態抵抗を有することが、触媒の他の重要な特徴である。
EP−A−601525においては、幾つかの場合において幅広いMWD(120のF/E比が報告されている)を有するエチレンポリマーを与えることができる触媒が開示されている。Ti化合物と物理的及び化学的脱アルコール化の両方にかけたMgCl・EtOH付加体との間の反応によって得られるかかる触媒は、0.5cm/gよりも高い全多孔度(水銀法)、70m/gより低い表面積(BET法)を有することを特徴とする。孔分布も特異的であり、特に、具体的に開示されている全ての触媒において、多孔度の少なくとも50%は0.125μmより大きい半径を有する孔によるものである。引用特許出願では従来のスラリー重合条件下での形態抵抗(嵩密度によって表される)の観点での良好な特性が報告されているが、これらは多量の分子量調整剤(水素)を用いた場合の低分子量重合条件下での挙動を予測するものではない。本出願人は実際にこれらの厳しい条件において重合試験を行い、相当量の触媒が初期重合段階において崩壊してポリマー微粉を生成し、及び/又は不規則な形態を与え、それにより非常に低い最終的な嵩密度をもたらすことを立証した。
WO−00/78820においては、好ましくは0.38〜0.9cm/gの範囲の全多孔度(水銀法)、及び好ましくは30〜70m/gの範囲の表面積(BET法)を有することを特徴とする幅広いMWDを有するエチレンポリマーを与えることができる触媒が開示されている。孔分布も特異的であり、特に、具体的に開示されている全ての触媒において、多孔度の少なくとも45%は0.1μm以下の半径を有する孔によるものである。好ましくは、1μm以下の半径を有する孔による多孔度は、全多孔度に対して15%未満異なる。これは、引用特許出願によれば1μmより大きな孔を有する孔フラクションの多孔度に対する寄与は好ましくは少量であるか又は存在しないことを意味する。またこの場合においては、触媒は、従来の重合条件下において良好な特性を示すにもかかわらず、本出願人によって用いられる厳しい試験条件下では満足できない挙動を示す。これは、また、幅広いMWDのポリエチレンを2つの逐次重合段階で製造する場合には、低分子量フラクションは常に第2の重合段階において製造されるという事実によってかかる文献において確認されている。
EP−A−601525 WO−00/78820
したがって、低分子量エチレン重合条件下において、同時に高い活性の特性を保持しながら高い形態安定性を有する触媒の必要性が未だ感じられる。
本出願人は、驚くべきことに、以下の特性の組み合わせを示す触媒成分がこの必要性を満足することができることを見出した。したがって、本発明の対象は、Ti、Mg、Cl、及び場合によってはOR基(式中、Rは、0.5より低いOR/Tiのモル比を与えるような量以下のC〜C20炭化水素基である)を含み、以下の特性:
−BET法によって測定して80m/gより低い表面積;
−水銀法によって測定して0.60〜1.50cm/gの範囲の全多孔度(P);
−0.1より高い(P−P)の差(式中、Pは全多孔度であり、Pは1μm以下の半径を有する孔による多孔度である);
−触媒成分の全重量を基準として10重量%未満の触媒成分中のTiの量;
を有することを特徴とする触媒成分である。
好ましくは、全多孔度(P)は、0.65〜1.2cm/g、特に0.70〜0.90cm/gの範囲である。BET法によって測定される表面積は、好ましくは80m/gより低く、特に25〜70m/gの範囲である。BET法によって測定される多孔度は、一般に0.1〜0.7cm/g、好ましくは0.15〜0.5cm/gの範囲である。
上述したように、水銀法によって測定される、1μm以下の半径を有する孔による多孔度Pは、(P−P)の差が0.1より大きく、好ましくは0.14〜0.80の範囲、より好ましくは0.20〜0.60の範囲であるようなものである。
好ましい態様においては、本発明の触媒成分は、好ましくは二塩化マグネシウム、より好ましくは活性形態の二塩化マグネシウムである塩化マグネシウム上に担持されている少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するTi化合物を含む。本出願の記載において、塩化マグネシウムという用語は、少なくとも1つの塩化マグネシウム結合を有するマグネシウム化合物を意味する。上述したように、本触媒成分は、また、いずれの場合においてもチタン1モルに対して0.5モルより低く、好ましくは0.3モルより低い量のハロゲンとは異なる基も含んでいてもよい。
本発明の触媒成分において、1μm以下の孔による多孔度に関する平均孔半径値は600〜1200Åの範囲である。
固体成分の粒子は、実質的に球状の形態、及び5〜150μm、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜90μmの範囲の平均径を有する。粒子が実質的に球状の形態を有するということは、より大きな軸とより小さな軸との間の比が1.5以下、好ましくは1.3以下であることを意味する。
活性形態の二塩化マグネシウムは、非活性の塩化物のスペクトルにおいて現れる最大強度の回折線(2.56Åの格子距離)が、2.95Åの格子距離(d)において下降する反射線と完全か又は部分的に結合し始めるような程度に強度低下し且つ拡がるX線スペクトルを有することを特徴とする。結合が完了すると、形成される単一の幅広のピークは、最大強度線のものよりも小さい角度に向かってシフトする強度の最大値を有する。
本発明の固体触媒成分は、また、エーテル、エステル、アミン、及びケトンの中から選択される電子ドナー化合物(内部ドナー)を含んでいてもよい。かかる化合物は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン−1のようなオレフィンの立体規則性(共)重合においてこの成分を用いる場合に必要である。特に、内部電子ドナー化合物は、ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル、及びアリールエーテル並びにエステル、例えばフタル酸及びマレイン酸のエステル、特にn−ブチルフタレート、ジ−イソブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレートから選択することができる。
有利に用いられる他の電子ドナー化合物は、特にEP−361494、EP−361493、及びEP−728769において開示されている1,3−ジエーテルである。
電子ドナー化合物は、一般に、マグネシウムに対して1:4〜1:20の範囲のモル比で存在する。幾つかの場合においては、20より高いマグネシウム/ドナーのモル比を与えるようなより低い量で存在させることもできる。
好ましいチタン化合物は、式:Ti(ORIIy−n(式中、nは0〜0.5の範囲(両端の値を含む)の数であり、yはチタンの原子価であり、RIIは1〜8個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、又はアリール基であり、Xはハロゲンである)を有する。特に、RIIは、エチル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、及びフェニル、(ベンジル)であってよく;Xは好ましくは塩素である。
yが4である場合には、nは好ましくは0〜0.02で変化し;yが3である場合には、nは好ましくは0〜0.015で変化する。
上述の球状成分を製造するために好適な方法は、式:MgCl・m(RIIIOH)・tHO(式中、0.3≦m≦1.7であり、tは0.01〜0.6であり、RIIIは、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)の化合物を、式:Ti(ORIIy−n(式中、n、y、X、及びRIIは上記で定義したものと同じ意味を有する)の該チタン化合物と反応させる第1工程(a)を含む。
この場合において、MgCl・mRIIIOHはMg二ハロゲン化物の前駆体を示す。これらの種類の化合物は、一般に、付加体の溶融温度(100〜130℃)において撹拌条件下で運転して、付加体と非混和性の不活性炭化水素の存在下でアルコールと塩化マグネシウムを混合することによって得ることができる。次に、エマルジョンを速やかに急冷して、それによって球状粒子の形態の付加体の固化を引き起こす。これらの球状付加体を製造するための代表的な方法は、例えば、USP−4,469,648、USP−4,399,054,及びWO−98/44009において報告されている。球状化のために用いることのできる他の方法は、例えばUSP−5,100,849及び4,829,034に記載されている噴霧冷却である。所望の最終アルコール含量を有する付加体は、付加体の製造中に直接選択された量のアルコールを直接用いることによって得ることができる。しかしながら、増加した多孔度を有する付加体を得る場合には、まず1モルのMgClあたり1.7モルよりも多いアルコールを用いて付加体を製造し、次にこれらを熱的及び/又は化学的脱アルコール化プロセスにかけることが好都合である。熱的脱アルコール化プロセスは、50〜150℃の範囲の温度の窒素流中において、アルコール含量が0.3〜1.7の範囲の値に減少するまで行う。このタイプのプロセスはEP−A−395083において記載されている。
一般に、これらの脱アルコール化付加体は、0.15〜2.5cm/g、好ましくは0.25〜1.5cm/gの範囲の、0.1μm以下の半径を有する孔による多孔度(水銀法によって測定)を有することも特徴とする。
工程(a)の反応においては、Ti/Mgのモル比は化学量論量か又はこれよりも高く、好ましくはこの比は3より高い。更により好ましくは、大過剰のチタン化合物を用いる。好ましいチタン化合物は、四ハロゲン化チタン、特にTiClである。Ti化合物との反応は、付加体を冷TiCl(一般に0℃)中に懸濁し、混合物を80〜140℃に加熱し、この温度に0.5〜8時間、好ましくは0.5〜3時間保持することによって行うことができる。過剰のチタン化合物は、高温において、濾過又は沈降及び吸い上げによって分離することができる。
本方法の工程(b)においては、工程(a)から回収される固体生成物を、100℃より高く、好ましくは120℃より高く、より好ましくは130℃より高く、特に150℃より高く、最も好ましくは160℃より高い温度で行う熱処理にかける。
熱処理は幾つかの方法で行うことができる。その1つによれば、工程(a)から得られる固体を炭化水素のような不活性希釈剤中に懸濁し、次に系を撹拌下に保持しながら加熱にかける。
別の方法によれば、固体をジャケット付き加熱壁を有する装置内に挿入することによって乾燥状態で加熱することができる。該装置内に配置されているメカニカルスターラーを用いて撹拌を与えることができるが、回転装置を用いることによって撹拌を起こすことが好ましい。
更に異なる態様によれば、工程(a)から得られる固体を、好ましくは固体を流動化状態に保持して窒素のような加熱不活性ガス流にかけることによって加熱することができる。
加熱時間は一定ではなく、到達する最大温度のような他の条件によっても変化させることができる。一般に、0.1〜10時間、より具体的には0.5〜6時間の範囲である。通常、より高い温度によって加熱時間をより短くすることができ、一方これとは逆に、より低い温度はより長い反応時間を必要とする可能性がある。また、加熱工程(b)を、反応工程(b)の液体媒体を構成することもできる例えばSiClなどの更なる化合物の存在下で行うこともできる。
更に好ましい態様によれば、加熱工程(b)は、有機金属ハロゲン化アルミニウムの存在下で行う。好ましくは、これは、式:RVII AlX3−z(式中、RVIIはC〜C20炭化水素基であり、zは0乃至3未満、好ましくは1〜2であり、Xはハロゲン、好ましくは塩素、ヨウ素、又は臭素である)の有機アルミニウム化合物の中から選択する。好ましい有機アルミニウム化合物は、エチルアルミニウムジクロリド(EADC)、エチルアルミニウムジジブロミド、エチルアルミニウムジヨーダイン、ジエチルアルミニウムクロリド(DEAC)、ジエチルアルミニウムブロマイン、ジエチルアルミニウムヨーダイン、及びアルキルアルミニウムセスキクロリド(AlEtCl、EASC)、イソブチルアルミニウムジクロリド(IBADC)、ジイソブチルアルミニウムクロリド(DIBAC)、イソブチルアルミニウムセスキクロリド(IBASC)、n−オクチルアルミニウムセスキクロリド(NOASC)である。上記記載の有機アルミニウムハロゲン化物の混合物を用いることもできる。
熱処理を行う一般的な条件は、有機アルミニウムハロゲン化物の存在下においても実質的に変化させずに保持することができる。しかしながら、かかる化合物を用いることによって熱処理の時間及び/又は温度を低下させることができることが認められた。特に、かかるアルミニウムアルキルハロゲン化物を存在させると、熱処理を120℃〜170℃の範囲の温度において0.5〜6時間の範囲の時間で行って優れた結果を得ることができる。
好ましくは、かかる有機アルミニウムハロゲン化物は、工程(a)から得られる固体中に存在するTi原子の含量に対して、0.01〜50、好ましくは0.05〜20、より好ましくは0.1〜1の範囲のモル比で用いることができる。
工程(a)及び(b)の後に、工程(b)から得られる生成物を、好ましくはエーテル、ケトン、エステル、及びケイ素化合物の中から選択される電子ドナー化合物と接触させる更なる工程(c)を行うことによって上記に開示の触媒成分を製造することは、本発明の好ましい態様を構成する。好ましくは、かかる電子ドナー化合物は、ジエーテル及びジケトン、より好ましくは1,3−ジエーテルの中から選択される。
好ましいジエーテルは、9,9−ジメトキシフルオレン及びEP−728769において言及されている1,3−ジエーテルであり、この中で9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンが好ましい。ジケトンの中では脂肪族ジケトンが好ましく、これらの中ではアセチルアセトンが最も好ましい。接触は、好ましくは、希釈剤として不活性炭化水素中において、室温からドナーの沸点までの範囲、一般に40〜150℃、好ましくは50℃〜140℃の温度において行う。電子ドナー化合物は、5〜0.01、好ましくは1〜0.1、より好ましくは0.8〜0.1の範囲の、工程(b)から得られる固体触媒成分中のTi化合物とのモル比で用いることができる。ドナーは、形態安定性に対する効果、即ち本出願人によって用いる厳しい試験条件下においても高い嵩密度のポリマーを製造する触媒の能力とは関係しないように思われる可変量で触媒成分上に固定されるようになる。実際、固定されたドナーの量が非常に低いか又は場合によっては存在しない場合であっても、形態安定性に対する肯定的な効果は常に存在する。特に、ドナーによる処理によって、高い量の水素の存在下でエチレンを重合し、及び非常に厳しい条件として知られている共触媒としてトリエチルアルミニウムを用いることによっても、高い嵩密度を有するポリマーを得ることができるという事実によって示される更により増加した形態安定性を触媒が有することができる。
本発明の触媒成分は、Al−アルキル化合物との反応により、式:CH=CHRVIII(式中、RVIIIは、水素、又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)のα−オレフィンの重合用の触媒を形成する。特に、Al−トリアルキル化合物、例えばAl−トリメチル、Al−トリエチル、Al−トリ−n−ブチル、Al−トリイソブチルが好ましい。Al/Tiの比は、1より高く、一般に5〜800の範囲である。
例えばプロピレン及び1−ブテンのようなα−オレフィンの立体規則性重合の場合には、内部ドナーとして用いる化合物と同一であっても異なっていてもよい電子ドナー化合物(外部ドナー)も、触媒の製造において一般的に用いられる。
内部ドナーがポリカルボン酸のエステル、特にフタレートである場合には、外部ドナーは、好ましくは、少なくとも1つのSi−OR結合を含む、式:RIX 4−nSi(OR(式中、RIXは、1〜18個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アリール基であり、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、nは1〜3の範囲の数である)を有するシラン化合物から選択される。これらのシランの例は、メチル−シクロヘキシル−ジメトキシシラン、ジフェニル−ジメトキシシラン、メチル−t−ブチル−ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランである。
上記に記載の式を有する1,3−ジエーテルも有利に用いることができる。内部ドナーがこれらのジエーテルの1つである場合には、触媒の立体特異性は既に十分に高いので、外部ドナーの使用を避けることができる。
本発明の球状成分及びそれから得られる触媒は、幾つかのタイプのオレフィンポリマーを製造する方法における用途が見出される。
上述したように、本発明の触媒は、低分子量のエチレン(コ)ポリマーを製造するための高い水素濃度下において特に高い形態安定性を有する。また、本発明の触媒の形態安定性は、それらの機械抵抗性にも関係する可能性がある。実際、本発明の触媒は衝撃試験にかけた際に良好な耐性を示す。特に、固体触媒成分を高速(55m/秒)下の流れにかけて金属プラークに衝突させることによって、これらの耐性を試験した。これらの条件下では、一定量の触媒粒子が崩壊してより小さな粒子の破片になって、これにより試験前の触媒の平均粒子径が小さくなり、それにより元々の平均寸法のものよりも小さい寸法を有するフラクションの重量が増加する。本発明の触媒においては、この現象は大きく減少し、非常に少量の微粒子が生成し、試験後の平均粒径の減少は制限される。したがって、本発明の触媒は、スラリー中及び気相中の両方で幅広い分子量のエチレンポリマーを製造するためのカスケード又は逐次重合プロセスにおいて用いるのに特に好適であることが観察された。一般に、本触媒を用いて、エチレンホモポリマー及びエチレンと3〜12個の炭素原子を有するα−オレフィンとのコポリマーを含む高密度エチレンポリマー(HDPE、0.940g/cmより高い密度を有する);エチレンと3〜12個の炭素原子を有する1種類以上のα−オレフィンとのコポリマーから構成され、80%より高いエチレンから誘導される単位のモル含量を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE、0.940g/cmより低い密度を有する)、並びに極低密度及び超低密度(VLDPE及びULDPE、0.920g/cmより低く、0.880g/cmccまでの密度を有する);約30〜70%の範囲のエチレンから誘導される単位の重量含量を有する、エチレンとプロピレンとのエラストマーコポリマー、並びにエチレン及びプロピレンと少割合のジエンとのエラストマーターポリマー;アイソタクチックポリプロピレン、並びに85重量%より高いプロピレンから誘導される単位の含量を有するプロピレン及びエチレン及び/又は他のα−オレフィンの結晶質コポリマー;プロピレン、並びに30重量%以下のエチレンを含むプロピレンとエチレンとの混合物の逐次重合によって得られる耐衝撃性プロピレンポリマー;10〜40重量%の範囲の1−ブテンから誘導される単位の数を有するプロピレンと1−ブテンとのコポリマー;を製造することができる。
しかしながら、上記で示したように、これらは幅広いMWDのポリマー、特に、幅広いMWDのエチレンのホモポリマー、並びに20モル%以下のプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンのようなより高級のα−オレフィンを含むコポリマーの製造に特に適している。
本出願において記載する触媒の1つの更なる有利性は、これを予備重合する必要なしに反応器中に直接導入することによってこれを重合プロセスにおいてそのまま用いることができることである。これにより、プラントの構成を単純にすることができ、触媒製造プロセスをより簡単にすることができる。
本発明の触媒成分から得られる触媒の存在下での主重合プロセスは、公知の技術にしたがって、液相又は気相中のいずれかで、例えば流動床又はポリマーを機械的に撹拌する条件下での公知の技術を用いて行うことができる。しかしながら、好ましいプロセスは気相流動床反応器内で行う。このプロセスがどんな工程を伴っていても、上記に記載した触媒は、その良好な粒子の形態安定性を考慮すると、標準的なものよりも高い、即ち80℃より高く、特に85〜100℃の範囲の重合温度に耐えることができる。より高い重合温度により、より高い収率、並びに、重合温度と冷却流体との間のより大きな差のためにより効率的な熱除去を同時に得ることができるので、本発明の触媒を用いると重合プラントの生産性が大きく向上する。
本発明の球状成分を用いることができる気相プロセスの例は、WO−92/21706、USP−5,733,987、及びWO−93/03078に記載されている。このプロセスには、1以上の反応器内における一連の流動床又は機械撹拌床での触媒成分の予備接触工程、予備重合工程、及び気相重合工程が含まれるが、上述したようにこれらは本発明の触媒に厳密に必要なものではない。
したがって、重合を気相中で行う場合においては、本発明方法は、好ましくは、以下の:
(a)触媒成分を、重合性オレフィンの不存在下、又は場合によっては固体成分(A)1gあたり20g以下の量のかかるオレフィンの存在下で接触させ;
(b)(a)から得られる触媒系を用いて、1以上の流動床又は機械撹拌床反応器内で、エチレン又はそれと式:CH=CHR(式中、Rは1〜10個の炭素原子を有する炭化水素基である)のα−オレフィンとの混合物を気相重合する;
工程にしたがって行う。
上述したように、生成物のMWDを更に広くするために、本発明方法は、異なる条件下で運転する2以上の反応器内において、場合によっては第2の反応器内で形成されるポリマーを少なくとも部分的に第1の反応器に再循環することによって行うことができる。通常、2以上の反応器は、異なる濃度の分子量調整剤を用いるか、又は異なる重合温度を用いるか、或いは両方を用いて運転する。好ましくは、重合は、異なる濃度の分子量調整剤を用いて運転する2以上の工程で行う。
既に説明したように、上記に記載の触媒の最も興味深い特徴の1つは、高いメルトインデックス「E」値によって表される低分子量、及び高い嵩密度の値によって表される良好な形態特性を有するエチレンポリマーを製造する能力である。特に、かかるエチレンポリマーは、50より高いメルトインデックスE、及び0.35より高い嵩密度を有する。70より高いMI「E」及び0.37より高い嵩密度を有するものが特に好ましく、80〜400の範囲のMI「E」及び0.4〜0.6の範囲の嵩密度を有するものが最も好ましい。これらの種類のポリマーを多段階プロセスの低分子量重合段階で製造すると、ASTM−D−1238にしたがって190℃において測定して、20を超え、好ましくは25を超え、より好ましくは35を超える、21.6kgの負荷を用いて測定したメルトインデックス(メルトインデックスF)と5kgの負荷を用いて測定したメルトインデックス(メルトインデックスP)との間の比であるメルトフロー比(F/P)値によって通常表される幅広いMWD;0.44を超え、好ましくは0.46を超える嵩密度;並びに好ましくは、70より低く、好ましくは60より低い、0.2mmより大きな直径を有するゲルの数(以下に示す方法によって測定する)によって表される良好な均一性;を同時に有するエチレンポリマーを得ることができる。更に、好ましくは、フィルムは0.5mmより大きな直径を有するゲルを含まない。実際にフィルム又はパイプの製造において用いると、ポリマーは非常に良好な処理性を示し、一方、押出物品は非常に低いゲル数を示した。ポリマーは球状粒子の形態で得られ、これはより大きな軸とより小さな軸との間の比が、1.5以下、好ましくは1.3以下であることを意味する。
本発明を更に説明するために以下の実施例を与えるが、これらは本発明を限定しない。
特性は以下の方法にしたがって測定した。
−窒素を用いる多孔度及び表面積:BET法にしたがって測定した(用いた装置は、Carlo ErbaによるSORPTOMATIC 1900であった)。
−水銀を用いる多孔度及び表面積:
Carlo Erbaによる「Porosimeter 2000シリーズ」を用いて測定を行った。
加圧下での水銀の吸収によって多孔度を測定した。この測定のために、水銀貯留槽及び高真空ポンプ(1×10−2mbar)に接続した較正膨張計(直径3mm)CD(Carlo Erba)を用いた。秤量量の試料を膨張計内に配置した。次に、装置を高真空(<0.1mmHg)下に配置し、これらの条件中に20分間保持した。次に、膨張計を水銀貯留槽に接続し、水銀を、10cmの高さで膨張計上に印を付けられたレベルに到達するまでその中にゆっくりと流し入れた。膨張計を真空ポンプに接続するバルブを閉止し、次に窒素を用いて水銀の圧力を140kg/cmまで徐々に上昇させた。圧力の影響下において、材料の多孔度にしたがって水銀が孔に侵入してレベルが低下した。
全多孔度及び1μm以下の孔による多孔度(cm/g)、孔分布曲線、及び平均孔径を、水銀の体積減少及び加えた圧力値(これらのデータは全て、C. Erbaによる「MILESTONE 200/2.04」プログラムを備えたコンピュータに接続した多孔度計によって与えられ加工されたものである)の関数である積分孔分布曲線から直接計算した。
−MIEフローインデックス:ASTM−D1238、条件E;
−MIFフローインデックス:ASTM−D1238、条件F;
−MIPフローインデックス:ASTM−D1238、条件P;
−嵩密度:DIN−53194;
−有効密度:ASTM−D792。
Ti(red)の測定:
粉末形態の0.5gの試料を、固体のCOの存在下で100mLの2.7M−HCl中に溶解した。かくして得られた溶液を、次に、固体のCOの存在下において、当量点の指示薬としてNHSCN(25%水溶液)を用いて、0.1NのFeNH(SO・12HOの溶液を用いた容量滴定にかけた。消費された滴定剤の体積に基づく化学量論計算によって、試料中のTi3+の総重量を与えた。
Mg、Ti(tot)、及びAlの測定:「I.C.P. SPECTROMETER ARL Accuris」上での誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)によって行った。
0.1÷03gの触媒及び3gのメタホウ酸/テトラホウ酸リチウムの1/1混合物を「流動(fluxy)」白金ルツボ内で分析的に秤量することによって試料を調製した。燃焼工程のためにルツボを弱いブンセンバーナーの炎の上に配置し、次に数滴のKI溶液を加えた後に、完全燃焼のための特殊な装置である「Claisse Fluxy」内に挿入した。5%v/vのHNO溶液を用いて残渣を回収し、次に以下の波長:マグネシウム:279.08nm;チタン:368.52nm;アルミニウム:394.40nm;においてICPによって分析した。
Clの測定:電位差滴定によって行った。
OR基の測定:ガスクロマトグラフィー分析によった。
ゲル数の測定:45kgのポリマーに、Irgafox 168(0.15重量%)、ZnO(0.15重量%)、ステアリン酸亜鉛(0.05重量%)、PPA-VITOW Z100(0.03重量%)を混入し、二軸押出機WP(Werner & Pfliderer)ZSK 40及びギアポンプ及び水中ペレット化装置によって、全ての区域において230℃の温度を保持して38kg/時の産出量でペレット化した。次に、220−225−225−220℃及びダイ区域において230−230℃ののバレル温度プロファイルで、溝型供給路をベースとする押出機Dolci KRC 40を用いることによって生成物をブローンフィルムに押出した。産出量は、50rpmにおいて28kg/時であった。4:1のブローアップ比(BUR)及び20ミクロンの厚さにおいて7.5:1のネック長さでフィルムを押出した。プロジェクターによって拡大スケールで壁チャート上に投影した押出フィルムの片(25×7.5cmの寸法)上で0.2mmより大きな最長軸の寸法を有するゲルの数を視認検出することによって、1mあたりのゲルの数の測定を行った。同じフィルムの5つの異なる片について計数を行い、式:No=A/S(式中、Noは1mあたりのゲルの数であり、Aは5つのフィルム片について計数したゲルの数であり、Sは試験した5つのフィルム片の全表面積(m)である)によって最終的な数を与えた。
概略的なエチレン重合手順(手順A):
磁気スターラー、温度計及び圧力計、ヘキサン、エチレン、及び水素のための供給ラインを取り付けた4.5Lのステンレススチール製オートクレーブを用い、純粋窒素を70℃で60分間流すことによって清浄化した。次に、7.7cmの10%wt/volのTiBAL/ヘキサンを含む1550cmのヘキサンの溶液を、30℃の温度において窒素流下で導入した。別の200cmの丸底ガラスビン内に、50cmの無水ヘキサン、1cmの10%wt/volのTiBAL/ヘキサン溶液、及び0.040÷0.070gの表1の固体触媒を、逐次導入した。これらを一緒に混合し、室温において10分間熟成し、窒素流下で反応器中に導入した。オートクレーブを閉止し、次に温度を85℃に昇温し、水素(分圧9bar)及びエチレン(分圧3.0bar)を加えた。
連続撹拌下において、エチレンを供給することによって全圧を85℃において120分保持した。終了時において、反応器を減圧し、温度を30℃に低下させた。回収されたポリマーを窒素流下70℃において乾燥し、分析した。
概略的なエチレン重合手順(手順B):
手順(A)に関して開示したものと同じ条件下で手順を行い、唯一の相異点はトリイソブチルアルミニウムに代えてトリエチルアルミニウムを用いたことであった。
実施例:
球状担体(MgCl/EtOH付加体)の製造:
USP−4,399,054の実施例2に記載されている方法にしたがって、しかしながら10000RPMに代えて2000RPMで運転して、塩化マグネシウムとアルコールの付加体を調製した。
約3モルのアルコールを含む付加体は、約45〜100μmの分散範囲で約70μmの平均径を有していた。
実施例1:
(a)中間体固体成分の製造:
USP−4,399,054の実施例2に記載の方法にしたがって、しかしながら10000RPMに代えて2000RPMで運転して、約3モルのアルコールを含む塩化マグネシウムとアルコールの付加体を調製した。付加体を、窒素流下、50〜150℃の温度範囲において、25%のアルコールの重量含量に到達するまで熱処理にかけた。
窒素でパージした2Lの4つ口丸底フラスコ中に、0℃において1LのTiClを加えた。次に、同じ温度において、25重量%のエタノールを含む、上記に記載のようにして調製した70gの球状MgCl/EtOH付加体を撹拌下で加えた。温度を2時間で140℃に昇温し、60分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、固体残渣を、80℃においてヘプタンで1回、25℃においてヘキサンで5回洗浄し、真空下、30℃において乾燥し、分析した。
(b)熱処理:
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、100cmのIsopar-L及び20.9gの従前に調製した中間体固体成分(a)を25℃において導入した。撹拌下において、温度を45分間で170℃に昇温し、1時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンで25℃において3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例2:
窒素でパージした350cmの四つ口丸底フラスコ中に、280cmのIsopar-L及び19.8gの実施例1の中間体固体成分(a)を25℃において導入した。撹拌下において、温度を60分間で180℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例3:
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、150cmのIsopar-L及び4cmの20%wt/volのEASC/ヘキサン溶液(6.4mg原子のAl)を25℃において導入した。溶液を10分間撹拌し、次に同じ温度において、従前に調製した15gの実施例1の中間体固体成分(a)を撹拌下で加えた。温度を40分間で160℃に昇温し、1時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例4
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、75cmのIsopar-L及び3.2cmの20%wt/volのEADC/ヘキサン溶液(5.04mg原子のAl)を25℃において導入した。溶液を10分間撹拌し、次に同じ温度において、従前に調製した実施例1の成分(a)としての15gの中間体固体を撹拌下で加えた。温度を40分間で120℃に昇温し、5時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。固体を25℃において無水ヘキサン(100cm)で3回洗浄し、最後に固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例5:
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、150cmのIsopar-L及び4cmの20%wt/volのEASC/ヘキサン溶液(6.4mg原子のAl)を25℃において導入した。溶液を10分間撹拌し、次に同じ温度において、従前に調製した実施例1の成分(a)としての15.2gの中間体固体を撹拌下で加えた。温度を60分間で180℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。固体を25℃において無水ヘキサン(100cm)で3回洗浄し、最後に固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例6:
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、150cmのIsopar-L及び2.5cmの25.5%wt/volのEADC/ヘキサン溶液(5.0mg原子のAl)を25℃において導入した。溶液を10分間撹拌し、次に同じ温度において、従前に調製した実施例1の成分(a)としての15.1gの中間体固体を撹拌下で加えた。温度を60分間で160℃に昇温し、1時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。固体を25℃において無水ヘキサン(100cm)で3回洗浄し、最後に固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例7:
実施例6に記載のようにして触媒成分を調製し、唯一の相異点は処理を130℃において5時間行ったことであった。
分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例8:
実施例7に記載のようにして触媒成分を調製し、唯一の相異点は、EADCに代えてエチルアルミニウムジヨージドを用い、処理を130℃において5時間行ったことであった。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例9:
実施例7に記載のようにして触媒成分を調製し、相異点は、EADCに代えてジエチルアルミニウムヨージドを0.5のTiとのモル比で用い、処理を130℃において5時間行ったことであった。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例10:
実施例7に記載のようにして触媒成分を調製し、唯一の相異点は、EADCに代えてエチルアルミニウムジブロミドを用い、処理を130℃において5時間行ったことであった。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例11:
実施例7に記載のようにして触媒成分を調製し、相異点は、EADCに代えてジエチルアルミニウムブロミドを0.5のTiとのモル比で用い、処理を130℃において5時間行ったことであった。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順Aにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例12:
メカニカルスターラーを取り付け、窒素でパージした500mLの四つ口丸底フラスコ中に、200mLの無水ヘプタン、及び実施例7に開示されているようにして得られた2gの固体触媒成分を室温において充填した。同じ温度において、撹拌下で、0.25のED/Tiのモル比を達成する量の9,9−ジメトキシフルオレンを滴加した。温度を50℃に昇温し、混合物を3時間撹拌した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、25℃において無水ヘキサンで3回(3×100mL)洗浄し、回収し、真空下で乾燥し、分析した。最終的なドナーの含量は0.8%であった。これを上記に記載のエチレン重合手順A及びBにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例13:
実施例12に記載のようにして触媒成分を調製し、相異点は、9,9−ジメトキシフルオレンに代えてアセチルアセトンを用いたことであった。最終的なドナーの含量は0.6%であった。これを上記に記載のエチレン重合手順A及びBにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例14:
実施例12に記載のようにして触媒成分を調製し、相異点は、9,9−ジメトキシフルオレンに代えて9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンを用い、ED/Tiのモル比が0.3であったことであった。最終的なドナーの含量は1.2%であった。これを上記に記載のエチレン重合手順A及びBにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
実施例15:
実施例14に記載のようにして触媒成分を調製し、相異点は、処理温度が100℃であったことであった。最終的なドナーの含量は1.6%であった。これを上記に記載のエチレン重合手順Bにおいて用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
比較例1:
実施例1aに記載のようにして調製した固体触媒成分を、上記に記載のエチレン重合手順A及びBにおいて用いた。結果を表2に報告する。
実施例16:
カスケード重合プロセスにおける幅広いMWDのPEの製造:
連続的に運転され、基本的に、触媒成分を混合して触媒系を形成する小さな反応器(予備接触ポット)、混合手段も取り付けられている従前の工程において形成された触媒系を受容する第2の容器、及びプロパンによって流動化状態に保持されている2つの流動床反応器(重合反応器)を備えたプラントで重合プロセスを行った。
次の反応物質を予備接触ポットに供給した。
−実施例4に記載のようにして、しかしながら120℃に代えて130℃で運転して調製した固体触媒成分;
−希釈剤として液体プロパン;
−アルミニウムアルキル化合物の溶液。
温度は10〜60℃の範囲であり、全滞留時間(第1及び第2の容器)は15〜2時間の範囲であった。かくして得られた触媒系を、次に、表3に報告する条件下で運転する第1の気相流動床反応器に供給した。第1の気相反応器内で製造されたポリマーを、次に、表3に報告する条件下で運転する第2の気相反応器に移した。最後の反応器から排出されたポリマーをまず水蒸気処理区域に移し、次に窒素流下70℃において乾燥し、秤量した。ポリマーの特性を表4に報告する。
Figure 2010513625
Figure 2010513625
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Figure 2010513625

Claims (13)

  1. Ti、Mg、Cl、及び場合によってはOR基(式中、Rは、0.5より低いOR/Tiのモル比を与えるような量以下のC〜C20炭化水素基である)を含み、以下の特性:
    −BET法によって測定して80m/gより低い表面積;
    −水銀法によって測定して0.60〜1.50cm/gの範囲の全多孔度(P);
    −0.1より高い(P−P)の差(式中、Pは全多孔度であり、Pは1μm以下の半径を有する孔による多孔度である);
    −触媒成分の全重量を基準として10重量%未満の触媒成分中のTiの量;
    を有することを特徴とする、オレフィン重合用の触媒成分。
  2. 全多孔度(P)が0.65〜1.2cm/gの範囲である、請求項1に記載の固体触媒成分。
  3. (P−P)の差が0.14〜0.80の範囲である、請求項1に記載の固体触媒成分。
  4. 塩化マグネシウム上に担持された少なくとも1つのTi−ハロゲン結合を有するTi化合物を含む、請求項1に記載の固体触媒成分。
  5. 化合物:MgCl・m(RIIIOH)・tHO(式中、0.3≦m≦1.7であり、tは0.01〜0.6であり、RIIIは、1〜12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、又はアリール基である)を、式:Ti(ORIIy−n(式中、nは0〜0.5の範囲であり、yはチタンの原子価であり、Xはハロゲンであり、RIVは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)のチタン化合物と反応させる第1工程(a);及び、工程(a)から得られる固体生成物を100℃より高い温度で行う熱処理にかける第2工程(b);を含む、請求項1に記載の触媒成分の製造方法。
  6. 熱処理を120℃より高い温度で行う、請求項5に記載の方法。
  7. 熱処理を有機金属アルミニウムハロゲン化物の存在下で行う、請求項6に記載の方法。
  8. (b)から得られる生成物を電子ドナー化合物と接触させる工程(c)を更に含む、請求項5に記載の方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の固体触媒成分とアルキルアルミニウム化合物の反応の生成物を含む触媒系の存在下で行う、エチレンの(共)重合方法。
  10. 気相中で行う、請求項9に記載の方法。
  11. 分子量調整剤の異なる濃度下で運転する2以上の反応器内で行う、請求項10に記載の方法。
  12. 50より高いメルトインデックス「E」及び0.35g/cmより高い嵩密度を有するエチレンポリマー。
  13. 20を超えるメルトフロー比(F/P)及び0.44g/cmを超える嵩密度を有するエチレンポリマー。
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