JP2010512188A - 人工仙骨器官及び手術方法 - Google Patents

Abstract

仙骨部分切除又は全切除術のための人工仙骨器官（３０）は、上面にプラットホーム（６０）を備えている中央本体（４０）と、中央本体から横方向上向きに延びていて、それぞれの腸骨に固定するためのそれぞれの末端部分（７６ａ、７６ｂ）を含んでいる第１及び第２アーム（７０ａ、７０ｂ）と、を有している。末端部分は、互いに間隔を空けて保持されており、中央本体は、プラットホームが、末端部分に対して固定位置で同部分より下方に位置するように、両アームに懸垂されている。仙骨人工器官は、椎体をプラットホームで支持することによって、脊柱を、下方変位しないように支持しながら、好都合にも、同時に腸骨の相対的な側方変位を防止する。人工仙骨器官は、放射線透過性材料で形成するのが好都合である。
【選択図】図７

Description

本発明は、人工仙骨器官及び人工仙骨器官のための術式に関する。

仙骨の除去は、望ましいとはいえないが、必要な場合がある。例えば、仙骨に悪性又は良性の腫瘍が発見され、仙骨の除去が最善の治療選択肢になることもある。しかしながら、仙骨は、垂直方向に脊椎を支持することと、骨盤の腸骨が互いに側方変位しないように固定すること、という２つの構造的機能を果たしている。而して、仙骨切除術の手術の際に、外科医が、これらの構造的機能を果たす人工的な構造物を設置するのが望ましいと判断することもある。通常、その様な構造物は、特注仕様であり、ロッドをGalveston法により腸骨に固定し且つ脊椎の椎骨に固定された他のロッドに連結して使用する、ロッドの使用を伴う。その様な特注仕様の構造物を設置することで、外科手術の複雑性が増し、手術に要する時間が長くなる。

上の方式は状況によっては適切な場合もあるが、仙骨を置換する場合の代わりの手術方法と装置、好都合には、仙骨の上記機能の一方又は両方に人工的に取って代わるものが、なお必要とされている。

１つの例示的な実施形態では、人工仙骨器官は、腰椎椎体の下面を支持するために上面にプラットホームを備えている中央本体と、互いに間隔を空けて配置され、中央本体からそれぞれの分岐方向に沿って横方向上向きに延びている第１及び第２アームと、を備えており、第１及び第２アームは、それぞれの腸骨に固定するためのそれぞれの末端部分を含んでおり、末端部分は、中央本体と組み合わされた第１及び第２アームに基づく第１距離だけ、互いに間隔を空けて保持されており、中央本体は、プラットホームが、末端部分に対して固定位置で同部分より下方に位置するように、両アームに懸垂されている。中央本体は、全体として楔形状で、前後及び左右両方向に、下部分に向かって、全体的に先細になっていてもよい。末端部分は、プラットホームより上方に配置され、人工仙骨器官を腸骨に取り付けるため、骨スクリューを挿通させて受け入れる少なくとも１つの開口を備えていてもよい。少なくとも１つの締結具を中央本体に係合させて、中央本体を腰椎椎体に固定してもよい。人工仙骨器官は、放射線透過性材料で形成されているのが好都合である。その他様々な態様と実施形態を開示しており、それらは単独で使用してもよいし、どの様に組み合わせて使用してもよい。

別の実施形態では、手術方法は、手術部位の仙骨の少なくとも一部又は随意的には全部を外科的に切除する段階と、中央本体が、腸骨の間で腰椎椎体より下方に位置するように、人工仙骨器官を手術部位に配置する段階と、末端部分をそれぞれの腸骨に固定する段階と、椎体をプラットホームで支持することによって、脊柱を、下方変位しないように支持しながら、同時に人工仙骨器官が腸骨の相対的な側方変位を防止する段階と、を備えている。

ヒトの腰帯と脊柱の一部を示している。 本発明の１つの実施形態による人工仙骨器官の斜視図を示している。 図２の人工仙骨器官の底面図を示している。 図２の人工仙骨器官の背面図を示している。 図２の人工仙骨器官の側面図を示している。 腰帯と脊柱に連結された図２の人工仙骨器官の前方斜視図を示している。 図６の配置の後方図を示している。 長さを係止可能に調節可能なアームを備えている、本発明の別の実施形態による人工仙骨器官の斜視図を示している。

仙骨１６は、脊柱１０を腰帯２０に結合する働きをする脊柱１０の下方部分１４である。仙骨１６は、健全な脊椎では、脊柱１０の残りの部分を垂直方向に支持する基部になって、通常、Ｌ５椎骨として知られている腰部の椎骨１２を直接支持している。更に、仙骨１６は、腰帯２０が潰れずに維持される働きをする。具体的には、仙骨１６は、右左の腸骨２２と２４の間の間隙２６に配置されており、腸骨２２、２４の後部分が互いに間隔を空けて維持されるようにする働きをしている。上で示唆した様に、様々な理由で、仙骨１６を除去することが必要であるか又は望ましい場合がある。本発明の例示的な実施形態は、人工仙骨器官３０及び／又は関係する手術方法を提供している。

人工仙骨器官の１つの実施形態を、図１に、全体的に３０で示している。人工仙骨器官３０は、中央本体４０と、本体から延びている一対のアーム７０ａ、７０ｂを備えている。中央本体４０は、好都合にも、上部分４２から下先端部分４４に向かって、通常は前後及び左右両方向に先細になってゆく、やや細長い胴部である。而して、中央本体４０は、好都合にも、やや三角形の形状を有し、置換される仙骨１６に似ているが、通常、長さはやや短い。中央本体４０の上面４２は、プラットホーム領域６０を形成している。このプラットホーム領域６０は、概ね平坦であり、Ｌ５椎骨１２の形状に概ね対応する形状を有しているのが好都合である。プラットホーム領域６０の面６２は、要望に応じて、関連する椎骨１２を中央本体４０に接着させる際に助けとなる小さいリッジ、歯、ローレット、又は類似物の様な適した肌理構造を含んでいてもよい。更に、１つ又はそれ以上の貫通穴６４が、中央本体４０のプラットホーム６０を貫いて延びていてもよい。それらの貫通穴６４は、下で更に論じるが、中央本体４０を脊柱１０に固定するために締結具５４を受け入れる。中央本体の前面４８は、概ね平坦になっているが、必要に応じて、浅く、概ね垂直方向を向いている窪み４９を含んでいてもよい。後面５０は、緩やかに凸状に湾曲し、貫通穴６４に繋がる１つ又はそれ以上の陥凹部５２を含んでいてもよい。中央本体４０の側方縁部４６、及び実際に中央本体４０の外部全体は、好都合にも、鋭利な縁が無くなるように適した輪郭を有している。中央本体４０は、要望に応じて、中実であってもよいし、中空であってもよい。

アーム７０ａ、７０ｂは、中央本体４０のプラットホーム領域６０近くから、離れる方向に延びている。分かり易くするため、患者の右腸骨２２に装着させることを意図したアームを、この説明記述では、右アーム７０ｂと称し、患者の左腸骨２４に装着させることを意図したアームを、この説明記述では、左アーム７０ａと称することにする。而して、図２では、右アーム７０ｂは、図の左側にあり、左アーム７０ａは、図の右側にある。左アーム７０ａは、中央本体４０に近接して配置されている内側第１区間７２ａと、中央本体４０から遠くに配置されている外側第２区間７４ａを含んでいる。第２区間７２ａは、好都合にも鉤形状で、対応する腸骨２４に噛み合わせるのに十分な幅の鉤状間隙７８ａが形成された、末端部分７６ａを含んでいる。末端部分７６ａは、好都合にも、対応するアンカースクリュー８０用の１つ又はそれ以上の穴７９ａを含んでおり、これについては下で更に論じる。図２−４で分かるように、左アーム７０ａは、好都合にも、真っ直ぐではなく、むしろ全体的にややＳ字形になっている。それにもかかわらず、左アーム７０ａが中央本体４０に接合されているところから、左アーム７０ａが対応する腸骨２４に固定される点まで、理論線８２ａを引くことができる。図示の実施形態では、この固定点は、中央本体４０に最も近い固定穴７９ａとなっている。

右アーム７０ｂは、中央本体中線４１を中心とする左アーム７０ａの実質的な鏡像であってもよい。その場合、右アーム７０ｂは、中央本体４０に近接して配置されている内側第１区間７２ｂと、中央本体４０から遠くに配置されている外側第２区間７４ｂを含んでいる。第２区間７４ｂは、好都合にも、対応する腸骨２２に噛み合わせるのに十分な幅の鉤間隙７８ｂを備えた鉤形区間の形態を取っている末端部分７６ｂを含んでいる。末端部分７６ｂは、同様に、対応するアンカースクリュー８０用の１つ又はそれ以上の穴７９ｂを含んでおり、これについては下で更に論じる。同様に、右アーム７０ｂが中央本体４０に接合されているところから、右アーム７０ｂが対応する腸骨２２に固定される点まで、理論線８２ｂを引くことができる。図示の実施形態では、この固定点は、中央本体４０に最も近い固定穴７９ｂとなっている。

２つのアーム７０ａ、７０ｂは、中央本体４０から分岐するように、同本体から或る角度で離れる方向に延びている。図４で分かる様に、アーム７０ａ、７０ｂは、線８２ａ、８２ｂが分かれて約７５°−８５°の開先角度Θを形成するように分岐している。更に、図５で分かる様に、線８２ａ、８２ｂは、中央本体４０から僅かに上向きの角度に配置されている。この向きは、設置がやり易くなり、且つアーム７０ａ、７０ｂを、仙骨神経根の様な傷つき易い神経脈管構造から離して経路決めできる向きであると考えられている。更に、中央本体４０の場合と同様、アーム７０ａ、７０ｂの外部面は、好都合にも、鋭利な縁が無くなるように適した輪郭を有している。

一方のアーム７０ａの固定点７９ａは、他方のアーム７０ｂの固定点７９ｂから横方向に距離Ｄだけ間隔を空けて配置されている。人工器官３０は、好都合にも、この距離Ｄが比較的一定に維持されるように、十分な剛性を有するよう設計されている。而して、アーム７０ａ、７０ｂは、比較的頑丈な構造になるように考えられている。このために、人工仙骨器官３０は、チタン、ステンレス鋼、又は炭素繊維強化ポリマーの様な、適した生体適合性材料で製作されるように考えられている。しかしながら、仙骨切除術患者には、しばしばＣＴスキャン及び／又はＭＲＩの様な追跡的な放射線検査が必要となることから、人工仙骨器官３０は、放射線透過性材料で製作するの好都合であることを指摘しておく。その場合、人工仙骨器官３０は、英国、ランカシャーのInvibio Limitedから市販されているPEEK Optima（登録商標）として知られている炭素繊維強化ポリエーテルケトンケトンの様な放射線透過性材料から製作するのが好都合である。人工仙骨器官３０は、一体品として成形してもよいし、別々の部品から形成して溶接するか又は他の方法で一体に継ぎ合わせてもよいし、どの様な他の適した既知の製作技法を使用して形成してもよい。

人工仙骨器官３０は、仙骨切除術としても知られている外科手術で設置される。この処置では、外科医は、手術部位に前処理を施し、従来通りのやり方で、一般的には前方進入法と後方進入法を組み合わせた進入法を使用して、仙骨１６を除去する。参考文献としてここに援用する、２００３年１１月のNeurosurgical Focus１５巻のDr.Mehmet Zileliらによる論文、表題「原発仙骨腫瘍の外科治療：仙骨切除術に伴う合併症（Surgical Treatment Of Primary Sacral Tumors :Complications Associated With Sacrectomy）」を参照されたい。次に、人工仙骨器官３０は、末端部分７６ａ、７６ｂがそれぞれの腸骨２４、２２に引っ掛かり、中央本体４０がＬ５椎骨１２より下方で同椎骨に当接して配置されるように位置決めされる。次いで、適したスクリュー８０が、穴７９ａ、７９ｂに通して腸骨２４、２２の中へ挿入され、人工仙骨器官３０が腰帯２０に固定される。好都合なことに、スクリュー８０は、対応する腸骨の両外部面を通り抜け、従って、バイコーティカル技法を用いて装着される。要望に応じて、スクリュー８０を装着する前に、腸骨２２、２４に、適した穴をドリル穿孔するか又は他のやり方で開けてもよい。次に、締結具５４が、中央本体４０の後面５０のそれぞれの貫通穴５２に挿入され、それぞれの貫通穴６４に挿通される。同様に、要望に応じて、締結具５４を装着する前に、適した穴を椎骨１２にドリル穿孔するか又は他のやり方で開けてもよい。次に、それらの締結具５４がＬ５椎骨１２の中へ締め付けられ、人工仙骨器官３０が脊柱１０に固定される。無論、順序を入れ替えて、最初に人工仙骨器官３０を脊柱１０に固定し、次に腸骨２２、２４に固定するようにしてもよい。何れのやり方でも、人工仙骨器官３０は、脊柱１０と腸骨２２、２４の両方に好都合に固定される。外科医は、その後、適切なやり方で手術部位を閉じる。

人工仙骨器官３０の存在により、脊柱１０には垂直方向の支持が提供される。厳密には、脊柱１０は、中央本体４０のプラットホーム領域６０に載っている。中央本体４０はといえば、腸骨２４、２２に固定されたアーム７０ａ、７０ｂによって支持されている。而して、脊柱１０は、人工仙骨器官３０を介して腰帯２０で垂直方向に支持されている。加えて、人工仙骨器官３０の存在は、腰帯２０が潰れるのを防止するのに役立つ。人工仙骨器官３０は、２つの固定点（例えば、７９ａ、７９ｂ）の互いに近づいたり離れたりする方向への動きに対する抵抗を提供している。而して、人工仙骨器官３０は、脊柱１０を支持し且つ腰帯２０を維持するという二重の機能を果たしている。加えて、これらの２つの機能は、術中に、患者に合わせたそれ以上の改造もそれ以上の組み立ても必要としない、使い易い装置によって提供されている。その結果、手術工程は簡略化される。また、人工仙骨器官３０の放射線透過性を有する型式のものは、金属製の植え込み材料に通常見られる散乱アーチファクトを最小限にすることによって、術後放射線検査を支援する。更に、人工仙骨器官３０の幾つかの実施形態では、先行技術の仙骨切除術よりも更に容易に直腸を保護できるようになる。

上の考察では、アーム７０ａ、７０ｂは、一定で変化しない長さのものであると想定した。しかしながら、実施形態の中には、アーム７０ａ、７０ｂが可変構成を有しているものもある。例えば、図８に示している様に、各アーム７０ａ、７０ｂは、それぞれの第１区間７２ａ、７２ｂと第２区間７４ａ、７４ｂの重なり合う部分を接合する係止可能なスライド式調節具９０を含んでいてもよい。右アーム７０ｂを見ると、このスライド式調節具９０は、第２区間７４ｂ側のスクリュー９４が設けられたスロット９２と、第１区間７２ｂに沿って固定位置に取り付けられたスライドナット（図示せず）とを含んでいる。左アーム７０ａは、同様に、係止可能なスライド式調節具９０を備えている。この様に配置することで、アーム７０ａ、７０ｂの長さは、第２区間７４ａ、７４ｂを第１区間７２ａ、７２ｂに対して滑動させ、次いでスクリュー９４をスライドナットに締め付けることにより調節具９０を係止するやり方で、術中に調節することができる。無論、当技術で既知の係止式調節のための他の係止可能手段、例えば、噛み合い式の歯及びクランプなどを、代わりに使用してもよい。アーム７０ａ、７０ｂの長さを変化させられるようにしたことで、外科医は、人工仙骨器官３０を患者の形態学的構造に合わせて容易に調節できるようになる。而して、単一の人工仙骨器官３０設計は、腸骨２２、２４の間の間隙２６に個人差がある患者で使用することができる。

アーム７０ａ、７０ｂの遠位側の第２区間７４ａ、７４ｂは、要望に応じて、末端区間７６ａ、７６ｂの鉤形状を術中に患者に合わせて整形できるようにする、展性を有する二次的区間（図示せず）を含んでいてもよい。例えば、その様な展性を有する二次的区間のアーム７０ａ、７０ｂ表面は、複数の横溝を含んでいてもよいし、或いはニチノールなどの展性を有する材料で作って、アーム７０ａ、７０ｂをこれらの二次的区間で選択的に曲げられるようにしてもよい。この様な実施形態では、末端区間７６ａ、７６ｂの鉤形状は、製造元で何らかの基準形状に形成しておき、その後、外科手術中に患者の具体的な必要性に応じ、従来式のインサイチューベンダー又は整形外科技術では既知の他の工具を用いて改造されるのが好都合である。

更に、随意的に、中央本体４０には、好都合にはその下部分４４に、外科手術の終了時に尾骨を所定の位置に残そうとする場合に尾骨を位置決めする助けとなるケーブル又は他の手段を通すため、１つ又はそれ以上の通路が貫通形成されていてもよい。

上記考察は、人工仙骨器官３０が締結具５４を介して脊柱１０に固定され、Ｌ５椎骨１２はプラットホーム領域６０に直接当接することを想定している。しかしながら、人工仙骨器官３０を脊柱１０に固定するのに、例えば、プラットホーム領域６０と隣接する椎骨１２の下方面４４との間に適切な骨セメントを用いるなど、追加の手段を採用してもよいものと理解頂きたい。或いは、プラットホーム領域６０には、骨誘導性被覆を施してもよい。実際に、人工仙骨器官３０は、殆どの場合、隣接する椎骨１２に固定的に取り付けられるだけでなく、椎骨に融合してゆくのが好都合であると確信している。

上記考察は、更に、仙骨１６全体が除去されることを想定しているが、しかしながら、これが全ての実施形態で必要になるわけではない。実施形態の中には、仙骨１６を部分的に切除するだけでよいものもある。その様な状況では、切除量は、人工器官３０の中央本体４０を、切除された材質がそれまで占めていた空間に配置するのに十分な量であるのが好都合である。

本発明は、本発明の範囲及び本質的な特徴から逸脱すること無く、ここでこれまでに述べたもの以外の他の特定のやり方で実施してもよい。本実施形態は、従って、あらゆる点で、説明を目的としており、限定を課すものではないと考えられるべきであり、特許請求の範囲に記載の請求項の意味及び等価範囲に入るあらゆる変更は、それに包含されるものとする。

１０ 脊柱
１２ Ｌ５椎骨
１４ 脊柱下方部分
１６ 仙骨
２０ 腰帯
２２、２４ 腸骨
２６ 腸骨の間隙
３０ 人工仙骨器官
４０ 中央本体
４１ 中央本体中線
４２ 上部分
４４ 下部分
４６ 側方縁部
４８ 前面
４９ 窪み
５０ 後面
５２ 陥凹部、貫通穴
５４ 締結具
６０ プラットホーム領域
６２ 上面（プラットホーム）
６４ 貫通穴
７０ａ、７０ｂ アーム
７２ａ、７２ｂ 第１区間
７４ａ、７４ｂ 第２区間
７６ａ、７６ｂ 末端区間
７８ａ、７８ｂ 鉤間隙
７９ａ、７９ｂ 固定穴
８０ アンカースクリュー
８２ａ、８２ｂ 理論線
９０ 調節具
９２ スロット
９４ スクリュー

Claims (29)

1. 人工仙骨器官のための手術方法において、
   人工仙骨器官を用意する段階であって、前記人工器官は、
   プラットホームを形成する上面を有している中央本体と、
   互いに間隔を空けて配置され、前記中央本体から横方向上向きに延びている第１及び第２アームと、を備えており、
   前記第１及び第２アームは、互いに第１距離だけ間隔を空けて配置されているそれぞれの末端部分を含んでいる、前記人工器官を用意する段階と、
   手術部の仙骨の少なくとも一部を外科的に切除する段階と、
   前記中央本体が腸骨の間で腰椎椎体より下方に位置するように、前記人工仙骨器官を前記手術部位に配置する段階と、
   前記末端部分をそれぞれの腸骨に固定する段階と、
   前記椎体を前記プラットホームで支持することによって、脊柱を、下方変位しないように支持しながら、同時に、前記人工仙骨器官が前記腸骨の相対的な側方変位を防止する段階と、を備えている方法。
2. 前記末端部分をそれぞれの腸骨に固定する前記段階は、前記末端部分をそれぞれのスクリューを介してそれぞれの腸骨に締結する段階を備えている、請求項１に記載の方法。
3. 前記第１アームは、長さが係止可能に調節可能であり、本方法は、更に、前記第１アームの長さを調節する段階を備えている、請求項１に記載の方法。
4. 前記中央本体が腸骨の間で腰椎椎体より下方に位置するように、前記人工仙骨器官を前記手術部位に配置する前記段階は、前記プラットホームを前記椎体の下面に当接させる段階を備えている、請求項１に記載の方法。
5. 前記中央本体を前記椎体の下面に固定する段階を更に備えている、請求項１に記載の方法。
6. 前記中央本体を前記椎体の下面に固定する段階は、前記中央本体に挿通された締結具を前記椎体の中へ締め付ける段階を備えている、請求項５に記載の方法。
7. 前記末端部分は、鉤形状をしており、本方法は、更に、前記末端部分をそれぞれの腸骨に引っ掛ける段階を備えている、請求項１に記載の方法。
8. 前記アームを曲げて前記末端区間を鉤形状に成形する段階を更に備えている、請求項１に記載の方法。
9. 前記人工仙骨器官は、放射線透過性材料で形成されており、本方法は、更に、その後に前記手術部位の術後放射線検査を行う段階を備えている、請求項１に記載の方法。
10. 仙骨の少なくとも一部を外科的に切除する段階は、前記仙骨全部を外科的に切除する段階を備えている、請求項１に記載の方法。
11. 人工仙骨器官において、
    腰椎椎体の下面を支持するために上面にプラットホームを備えている中央本体と、
    互いに間隔を空けて配置され、前記中央本体からそれぞれの分岐方向に沿って横方向上向きに延びている第１及び第２アームと、を備えており、
    前記第１及び第２アームは、それぞれの腸骨に固定するためのそれぞれの末端部分を含んでおり、
    前記末端部分は、中央本体と組み合わされた前記第１及び第２アームに基づく第１距離だけ、互いに間隔を空けて保持されており、
    前記中央本体は、前記プラットホームが、前記末端部分に対して固定位置で同部分より下方に位置するように、両アームに懸垂されている、人工仙骨器官。
12. 前記第１及び第２アームの少なくとも一方は、長さが係止可能に調節可能である、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
13. 前記中央本体と前記アームは一体化されている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
14. 前記第１及び第２アームは、概ねＳ字形状をしている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
15. 前記アームの前記末端部分の内、少なくとも一方の末端部分は、鉤形状をしている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
16. 前記第１アームの前記末端部分は、開口を備えており、本人工仙骨器官は、更に、前記第１アームをそれぞれの腸骨に固定するために前記開口に挿通された骨スクリューを備えている、請求項１５に記載の人工仙骨器官。
17. 前記中央本体を前記腰椎に固定するために前記中央本体に挿通された締結具を更に備えている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
18. 前記中央本体は、放射線透過性材料で作られている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
19. 前記プラットホームは、実質的に平坦である、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
20. 前記第１及び第２アームは、概ねＳ字形状をしており、
    前記アームの前記末端部分は、両方共、鉤形状をしており、更に、
    前記中央本体と前記アームは、放射線透過性材料で作られている、請求項１１に記載の人工仙骨器官。
21. ２つの腸骨の間で腰椎椎体より下方に画定されている仙骨空間に設置するための人工器官において、
    前記仙骨空間に嵌るように構成され、上面にプラットホームを備えている中央本体と、
    互いに間隔を空けて配置され、前記中央本体からそれぞれの分岐方向に沿って横方向上向きに延びている第１及び第２アームと、を備えており、
    前記第１及び第２アームは、それぞれの腸骨に固定するためのそれぞれの末端部分を備えており、前記末端部分は、第１距離だけ、互いに間隔を空けて配置されており、
    前記中央本体と組み合わされた前記第１及び第２アームは、前記腸骨の互いに対する動きを拘束することにより、前記腸骨を間隔の空いた関係に維持するように構成されており、
    前記中央本体と組み合わされた前記第１及び第２アームは、更に、前記プラットホームが前記腰椎椎体を下から支持することによって前記脊柱を支持するように構成されている、人工器官。
22. 前記第１及び第２アームは、概ねＳ字形状をしている、請求項２１に記載の人工器官。
23. 前記中央本体は、前後及び左右両方向に、下部分に向かって全体的に先細になっている、請求項２１に記載の人工器官。
24. 前記末端部分は、それぞれの開口を備えており、本人工器官は、更に、前記アームをそれぞれの腸骨に固定するために、前記開口に挿通されたそれぞれの骨スクリューを備えている、請求項２１に記載の人工器官。
25. 前記中央本体を前記腰椎椎体に固定するため、前記中央本体を挿通するように配置された締結具を更に備えている、請求項２１に記載の人工器官。
26. ２つの腸骨の間で腰椎椎体より下方に画定されている仙骨空間に設置するための人工仙骨器官において、
    前記椎体の下面を支持するために、上面にプラットホームを形成している、全体的に楔形状の中央本体であって、前後及び左右両方向に、下部分に向かって全体的に先細になっている、中央本体と、
    互いに間隔を空けて配置され、前記中央本体から横方向上向きに延びている第１及び第２アームであって、前記中央本体からそれぞれの腸骨まで延びている、第１及び第２アームと、を備えており、
    前記第１及び第２アームは、それぞれの腸骨を引っ掛けるように構成されている、前記中央本体から遠い、それぞれの鉤形状をした末端部分を含んでおり、
    前記末端部分のそれぞれは、骨スクリューを挿通させて受け入れるための少なくとも１つの開口を備えており、
    前記末端部分は、前記プラットホームより上方に配置されており、
    少なくとも１つの締結具が、前記中央本体を前記腰椎椎体に固定するために前記中央本体に係合している、人工仙骨器官。
27. 前記第１及び第２アームの少なくとも一方は、長さが係止可能に調節可能である、請求項２６に記載の人工器官。
28. 前記中央本体と前記アームは一体化されている、請求項２６に記載の人工器官。
29. 前記中央本体と前記アームは、放射線透過性材料で作られている、請求項２６に記載の人工仙骨器官。

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