JP2010505442A - 安全性の改善された発現ベクター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
プラスミドベクター及びエンハンサー欠失のレトロウイルスベクターを含む哺乳類発現ベクターにおける、内部プロモータの用途に関する。レトロウイルスベクターは、改善された安定性及び最適レベルの転移遺伝子発現率及びベクター力価を有する。
【選択図】図1
Description
レンチウイルス由来のベクターは、標的細胞に外来遺伝子を導入するための理想的な道具といえる。その理由は、分裂及び非分裂細胞のゲノム内に安定して取り込まれ、遺伝子の発現を長期間媒介する能力を有しているからである(非特許文献2、3及び4参照)。
本願で用いられるように、用語“レトロウイルス”は、その複製サイクルの間、逆転写酵素を用いるRNAウイルスに関して使用される。レトロウイルスゲノムRNAは、逆転写酵素によって二重鎖DNAに転換される。ウイルスの前記二重鎖DNAは、感染した細胞の染色体内に挿入することが可能であり、一旦挿入されると“プロウイルス”と称される。プロウイルスは、RNAポリメラーゼIIに対する鋳型として作用し、新たなウイルスの粒子を産生するのに必要な構造タンパク質及び酵素をコードするRNA分子の発現を誘導する。
上述のように、レトロウイルスゲノムは、レトロウイルスの寿命サイクルの間、複製において重要な配列を含むゲノムの5’及び3’末端に長い末端反復配列(LTR)を含んでいる。U3領域のプロモータ及びエンハンサーエレメントは、複製する際、レトロウイルスゲノムの全長転写物を生成するのに重要である。逆転写する際、3’LTRの一部分は、3’及び5’LTRの二つのいずれにとっても鋳型として作用するので、3’LTRの配列は5’LTRにコピーされる。従って、3’のU3領域において、欠失または突然バリエーションは、5’LTRにコピーされ、二つのU3領域がいずれも実質的に不活性化される。3’LTRの前記コピーは、パッケージング時にベクター配列が非改変5’U3領域を含むようにし、5’LTRからの全長転写物が生成されてパッケージングされるようにする。しかし、コピー時に5’U3はエンハンサー欠失U3領域を含む3’U3領域の5’LTRへの複写のために消失する。このような方式で全長転写物がパッケージングの間に生成されるが、ベクターは、二つのLTRのいずれもが1回コピーされた後に転写休止期に入るため自己不活性化する。或いは、二つのLTR両方のU3領域のエンハンサーが欠失する場合もあり、異種プロモータを用いて全長ゲノムの転写物が生成され得る。
本発明によれば、エンハンサー欠失U3レトルウイルスベクター環境において、高いウイルス力価及び高いレベルの遺伝子発現の提供が可能なプロモータが提供される。一態様において、内部プロモータはベクターにとって異種、即ち自然発見されるようなベクターには存在しない。HCMV IEプロモータ(配列番号1)、MLVU3領域(配列番号2)、CMVエンハンサー/ユビキチンプロモータ(配列番号3)、サイトメガロウイルスエンハンサー/トリβアクチン(CAG)プロモータ(配列番号4)、ヒト延長因子1アルファ(EF-1α)プロモータ(配列番号5)、ヒトβアクチン(ACTB)プロモータ(配列番号6)、グリセルアルデヒド燐酸エステル脱水素酵素(GAPDH)プロモータ(配列番号7)、ヒトリボソームタンパク質L10(RPL10)プロモータ(配列番号8)、ヒト白血球受容体群メンバー8(LENG8)プロモータ(配列番号9)、ヒトソーティングネキシン3(SNX3)プロモータ(配列番号10)、ヒトCCR4-NOT転写複合体、サブユニット3(CNOT3)プロモータ(配列番号11)、ヒトコピーンI(CPNE1)プロモータ(配列番号12)、ヒト仮説タンパク質(HYPO)プロモータ(配列番号13)、ヒト先天性異常角化症1、ダイスケリン(dyskerin)(DKC1)プロモータ(配列番号14)、ヒト液胞タンパク質ソーティング72(VPS72)プロモータ(配列番号15)、インテグリンベータ4結合タンパク質(ITGB4BP)プロモータ(配列番号16)、及びユビキノールサイトクロームcリダクターゼ、複合体IIIサブユニットVII(UQCRQ)プロモータ(配列番号17)を含め、多様なプロモータをテストした。UQCRQ,SNX3,ITGB4BP,GAPDH,RPL10及びLENG8等、これらのプロモータは、高いウイルス力価および高いレベルの遺伝子発現を提供できるものとして明らかになった。これらのデータは、本発明の細胞プロモータが、エンハンサー欠失U3レトロウイルスベクターにおいて遺伝子の発現を誘導することができることを示している。本発明の一態様において、内部プロモータは、高いウイルス力価および高いレベルの遺伝子発現を提供することのできる、上記に列挙したプロモータの断片又はバリアントであってもよい。本願で用いられるように、プロモータの断片は、天然プロモータと同一であるが、その全長よりも短い配列を含むポリヌクレオチドをいう。一態様において、前記断片は、全長プロモータの転写活性の少なくとも約20%以上(例えば、約30、40、50、60、70、80、85、90又は95%)を有している。使用し得る断片としては、ヌクレオチド配列の約-50番目乃至約+143番目(配列番号8のヌクレオチド951番目乃至約1143番目)、約-100番目乃至約+143番目(配列番号8のヌクレオチド901番目乃至約1143番目)、約-200番目乃至約+143番目(配列番号8のヌクレオチド801番目乃至約1143番目)、約-350番目乃至約+143番目(配列番号8のヌクレオチド651番目乃至約1143番目)、約-500番目乃至約+143番目(おおよそ、配列番号8のヌクレオチド501番目乃至約1143番目)、約-1000番目乃至約+143番目(配列番号8のヌクレオチド1番目乃至約1143番目)又は約-350番目乃至約+1番目(配列番号8のヌクレオチド651番目乃至約1001番目)を有する又はこれらで構成されたRPL10プロモータの断片、及びヌクレオチド配列の約-50番目乃至約+305番目(配列番号9のヌクレオチド970番目乃至約1325番目)、約-100番目乃至約+305番目(配列番号9のヌクレオチド920番目乃至約1325番目)、約-200番目乃至約+305番目(配列番号9のヌクレオチド820番目乃至約1325番目)、約-385番目乃至約+305番目(配列番号9のヌクレオチド635番目乃至約1325番目)、約-1020番目乃至約+305番目(配列番号9のヌクレオチド1番目乃至約1325番目)又は約-385番目乃至約+1番目(配列番号9のヌクレオチド635番目乃至約1020番目)を含むLENG8プロモータの断片(転写開始部位は、各プロモータに対して+1と見做す)が含まれるが、これに限らない。本願で用いられるように、プロモータのバリアントは、天然のプロモータ配列と約70%以上(例えば、約80,85,90,91,92,93,94,95,96,97,98又は99%)同一であり、天然プロモータの転写活性の約20%以上(例えば、約30,40,50,60,70,80,85,90又は95%)を有する配列を含むポリヌクレオチドをいう。プロモータのバリアントは又、前記プロモータの断片であり得る。
用語”作動可能に連結されている”とは、遺伝子配列の転写が、作動可能に連結されているプロモータ配列によって誘導されるように、遺伝子配列と、プロモータや他の調節又は処理配列との間の結合を記述するために用いられる。
2)アスパラギン酸(D),グルタミン酸(E)、
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、
4)アルギニン(R)、リジン(K)、
5)イソロイシンン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)及び
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)
又、文献(Creighton (1984) Proteins, W.H. Freeman and Company)を参照することにする。最後に、核酸分子の活性を変化させない配列、例えば非機能的配列の付加は塩基性核酸の保存的改変である。各々の、開示されている配列の前記保存的に置換されたバリエーションは、本発明の特徴である。
本発明の発現ベクターを有する細胞もやはり含まれる。一態様において、エンハンサー欠失U3レトロウイルスベクターを有する細胞もやはり含まれる。本発明の発現ベクターによって形質導入された標的細胞は、哺乳類細胞、鳥類細胞、両生類細胞、植物細胞、魚類細胞及び昆虫細胞を含み、試験管内或いは生体内の何れに位置していても形質導入することができる任意の真核細胞タイプであり得る。一態様において、標的細胞は、哺乳類細胞、特にヒト細胞である。標的細胞は初代培養細胞又は細胞株であり得る。
本発明は又、上述のような産生細胞株を培養し、培養液から上清液を集め、上清液を濾過して細胞を含まないウイルスの上清液を得ることによって、本発明のレトロウイルスベクターを含む感染性レトロウイルス粒子を産生する方法を提供する。当該分野の熟練者であれば、例えば適切な培養培地を使い、集めるのに最適な時期や培養液中の細胞密度を測定し、優れたウイルス力価を得るための条件を容易に最適化するであろう。
本発明の、また別の目的は、本願に記述した方法に用いるためのベクターを含むキット又は薬物伝達システムを提供することにある。標的化レトロウイルス粒子の投与に必要な必須物質又は試薬の全てがキットに納められている(例えば、パッケージング細胞構造物又は細胞株)。キットの成分は、多様な剤型によって提供され得る。本発明の一つ以上のレトロウイルスベクターは、一つ以上の薬剤(例えば化学治療剤)と共に、単一の薬理学的に許容される組成物又は別の薬理学的に許容される組成物によって剤形化され得る。
-実施例1-
本実施例では、多様なプロモータの作製過程が提供される。
HCMV IEプロモータをpCNプラスミド(Lee et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 272:230, 2000)から得た。
MLV LTRのU3領域は、強力なエンハンサー及びプロモータ配列を含んでいる。MLV 3' LTRのU3領域は、鋳型としてMLVベクターであるMT(文献「Hong et al., J. Gene. Med. 6:724, 2004」、及び米国特許第6,451,595号)を使い、PCRで増幅させた。図11(a)に示すプライマー対をPCRに使用した。
A. CMVエンハンサー
鋳型としてpCK(PCT/KR99/00855)を使い、PCRによってCMVエンハンサーを増幅させた。図11(b)に示すプライマー対がPCRに使われた。
ヒトポリユビキチンCプロモータ(-333番目乃至+877番目)を鋳型とし、HT1080 細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。図11(c)に示すプライマー対がPCRに使われた。
CMVエンハンサー/UbCプロモータで構成されたハイブリッドプロモータを作製するため、pGEM T easy-EnhからSalI-XbaIの断片を切り取り、pGEM T Easy-UbCのSalI-XbaI部位に挿入してpGEM T Easy-Enh+UbCを生成した。
CAG(サイトメガロウイルスエンハンサー、トリβ-アクチンプロモータ)(配列番号4)を得るため、pAxCAwt(タカラバイオ社製(Takara Bio)、日本、大津)からKlenow断片処理されたSaII-SwaI断片を、pGEM T easy(プロメガ、米国ウィスコンシン州)内にクローニングし、pGEM T easy-CAGを生成した。ヌクレオチド配列を配列分析によって確認した。
ヒト延長因子1アルファ(EF1-α)プロモータ(-341番目乃至+1007番目)を鋳型に、HT1080細胞(ヒト繊維肉腫細胞株、ATCC CCL-121)から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図11(d)に示すとおりである。
ヒトβ-アクチンプロモータ(-387番目乃至+944番目)を鋳型に、K562細胞(ヒト骨髄性細胞株、ATCC CCL-243)から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図11(e)に示すとおりである。
ヒトGAPDH(グリセルアルデヒド燐酸脱水素酵素)プロモータ(-350番目乃至+315番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図12(a)に示すとおりである。
ヒトRPL10(リボソームタンパク質L10)プロモータ(-350番目乃至+143番目)(配列番号8のヌクレオチド651番目乃至1143番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図12(b)に示すとおりである。
ヒトLENG8(白血球レセプター群(LRC)クラスターメンバー8)プロモータ(-385番目乃至+305番目、+1908番目乃至+2121番目(配列番号9のヌクレオチド635番目乃至1538番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図12(c)に示すとおりである。
ヒトSNX3(ソーティングネキシン3)プロモータ(-353番目乃至+338番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図12(d)に示すとおりである。
ヒトCNOT3(CCR4-NOT転写複合体、サブユニット3)プロモータ(-350番目乃至+654番目、+5076番目乃至+5266番目を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図13(a)に示すとおりである。
ヒトCPNE1(コピンI)プロモータ(-300番目乃至+489番目、+5612番目乃至+5999番目を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図13(b)に示すとおりである。
ヒトHYPO(仮説タンパク質)プロモータ(-350番目乃至+66番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図13(c)に示すとおりである
500ngの鋳型ゲノムDNA、1μlの各々のプライマー(10ピコモル/μl)及び5μlのDMSOを含有するPCR反応液50μlを、拡張高性能PCRシステムによって30サイクルのPCR増幅反応に適用した。各々のサイクルは、95℃で1分間(変性)、55℃で1分間(アニーリング)及び72℃で1分30秒間(重合)行われた。
ヒトDKC1(先天性異常角化症1、ダイスケリン)プロモータ(-473番目乃至+91番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図14(a)に示すとおりである。
ヒトVPS72(液胞タンパク質ソーティング72)プロモータ(-466番目乃至+43番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図14(b)に示すとおりである。
ヒトITGB4NP(インテグリンベータ4結合タンパク質)プロモータ(-350番目乃至+304番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図14(c)に示すとおりである。
ヒトUQCRQ(ユビキノールサイトクロームcリダクターゼ、複合体IIIサブユニットVII)プロモータ(-350番目乃至+217番目)を鋳型に、HT1080細胞から分離されたゲノムDNAを使って増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図14(d)に示すとおりである。
本実施例では、発現ベクターにおいて、強化緑色蛍光タンパク質(enhanced green fluorescence protein, eGFP)の遺伝子発現に対する実施例1で調製されたプロモータの効果を比較した。
先ず、PCRによって、pAxCAwt(タカラバイオ社製、日本)から、ウサギのベータグロビンポリA配列を得た。PCRに用いられたプライマーのヌクレオチド配列は図15(a)に示すとおりである
100ngの鋳型pAxCAwt DNA(1μl)、1μlの各々のプライマー(10ピコモル/μl)及び5μlのdNTP(10mM)を含有するPCR反応液50μlを、拡張高性能PCRシステムによって30サイクルのPCR増幅反応に適用した。各々のサイクルは、95℃で1分間(変性)、55℃で1分間(アニーリング)及び72℃で1分30秒間(重合)行われた。
eGFP遺伝子を有する発現ベクターを、製造業者の指示に従い、FuGene6を使って293T細胞内に導入(トランスフェクト)した。GFPの発現レベルをフローサイメトリー分析(flow cytometry)により測定した。前記フローサイメトリー分析は、次のように行われた。トランスフェクトの48時間後に293T細胞を回収し、0.1%のアジ化ナトリウムを含有するリン酸緩衝食塩水(PBS)(FACS緩衝液)で1回洗浄した。続いて、細胞をPBSに再懸濁し、セルクエスト(ベクトン ディキンソン社)データ収集及び分析用ソフトウェアを用い、FACSort(ベクトン ディキンソン、米国カリフォルニア州ロサンゼルス)によって分析した。結果を表1に示す。
実施例1で調製された多様なプロモータの内、RPL10及びLENG8のプロモータを選択し、遺伝子発現に必要なプロモータの配列を分析するため、更に特性化した。
(1)一連のRPL10プロモータの作製
多様な長さのRPL10プロモータをPCRにより調製した。鋳型として、HT1080のゲノムDNAを用い、RPLプロモータを増幅させた。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図15(b)に示すとおりである。
pGEM T easy-GFP(実施例4に記述)からのBamHI断片を、pGem T easy-RGpA(実施例2に記述)のBamHI部位内に挿入し、pGEM T easy-GFP-RGpAを作製した。引き続き、pGEM T easy-pRPLプロモータのMluI-BamHI断片を、pGem T easy-RGpAのMluI-BamHI部位内にクローニングし、pRPL-, pRPL50-, pRPL100-, pRPL200-, pRPL500-, pRPL1000-およびpRPL TSS-GFP-RGpAを得た。
(1)一連のLENG8プロモータの作製
実施例1(9)で述べたように、2個の断片(LENG1及びLENG2)を連結し、LENG8プロモータを製造した。多様な長さのLENG8プロモータを調製するため、一連のLENG1断片をPCRで得た。引き続き、LENG1断片を、実施例1(9)で述べたLENG2断片に連結し、最終LENG8プロモータを生成した。鋳型としてHT1080のゲノムDNAを使用した。PCRに用いられたプライマー対のヌクレオチド配列は図16(a)に示すとおりである。
eGFP遺伝子を有する発現ベクターを作成するため、pGEM T easy-pLENGプロモータのMluI-EcoRI断片(平滑化されたEcoRI部位)を、pGEM T easy-GFP-RGpAのMluI-BamHI部位(平滑化されたBamHI部位)にクローニングし、pLENG-, pLENG50-, pLENG100-, pLENG200-およびpLENG100-GFP-RGpAを得た。pGEM T easy-pLENG TSSのMluI-PmeI断片を、pGEM T easy-GFP-RGpAのMluI-BamHI部位(平滑化されたBamHI部位)にクローニングし、pLENG TSS-GFP-RGpAを生成した。
293T細胞に、製造業者の指示に従い、FuGene6(ロシュ社、独)を使ってeGFP発現ベクターを導入(トランスフェクト)し、48時間培養した。GFPの発現レベルは、フローサイメトリー分析により測定された。フローサイメトリー分析は、次のように行われた:トランスフェクトの48時間後に293T細胞を回収し、0.1%のアジ化ナトリウムを含有するPBSで1回洗浄した。続いて、細胞をPBSに再懸濁し、セルクエストデータ獲得及び分析用ソフトウェアを用い、FACSortによって分析した。結果を表2に示す。
本実施例では、内部プロモータを、レトロウイルスベクター内にクローニングし、ウイルス力価及びeGFP遺伝子発現のレベルに対するその効果を比較した。
(1)レトロウイルスベクターの作製
1-1)I-D
U3が欠失しているレトロウイルスプラスミドを作製した。まず、MLVの正常な3`LTRを鋳型に、pMT((Hong et al., J. Gene Med. 6:724, 2004)、および米国特許第6,451,595号)を使って増幅させた。PCRに使用されたプライマー対のヌクレオチド配列は図16(b)に示すとおりである。
クローニングを促進するため、新たなマルチプルクローニング部位(MCS)を、レトロウイルスプラスミドI-D内に導入した。新しいMCSの長さ52bpの断片を、鋳型無しで、ポリメラーゼの反応により調製した。図17(a)に示すプライマー対を使用した。
2-1)eGFP遺伝子
eGFP遺伝子を発現するレトロウイルスベクターを作製するため、図17(b)に示すプライマー対を使い、pIRES2-EGFP(クローンテックラボラトリー社製、米国カリフォルニア州パロアルト、Cat.#6029-1)からeGFPの遺伝子を増幅させた。
pGEM T easy-eGFPのBamHI-BglII断片を、野生型LTRを有するレトロウイルスベクターpMTのBamHI部位に挿入し、pMT-GFP([Kim et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 343:1017, 2006]を作製した。
293T細胞に、アンホトロピックパッケージング構造物、pVM-GPおよびpVM-AE(Yu et al., Gene Ther. 10:706, 2003)と共に、eGFP遺伝子を有する各々のレトロウイルスベクターを導入し、48時間培養した。培養上清液を0.45μmフィルターで濾過し、細胞を含まないウイルス液を調製し、2 x105個のHT1080およびK562細胞を各々形質導入するために使用した。細胞を48時間インキュベートし、分析のために回収した。GFP陽性細胞の比率及びGFPの発現レベル(平均蛍光強度)をFACS分析により測定した。(表3及び表4参照).
FACS分析は次のように行われた:形質感染の48時間後に、HT1080及びK562の細胞を収穫し、0.1%のアジ化ナトリウムを含有するリン酸緩衝食塩水(PBS)(FACS緩衝液)で1回洗浄した。続いて、細胞をPBSに再懸濁し、セルクエスト(ベクトン ディキンソン社製)データ獲得及び分析用ソフトウェアを用い、FACSort(ベクトン ディキンソン社製、米国カリフォルニア州ロサンゼルス)により分析した。
本実施例では、ウイルス力価及びgp91遺伝子の発現レベルに対する内部プロモータの効果を比較した。
(1)gp91-phox遺伝子(NCBI登録番号: NM_000397)
ヒトgp91-phoxを発現するレトロウイルスベクターを作製するため、gp91 cDNAをヒト末梢血リンパ球のトータルRNAから、RT-PCRによりクローニングした。このステップで用いられたプライマーのヌクレオチド配列は図17(c)に示すとおりである。
pCNプラスミドからのMluI-BamHI断片、HCMV IEプロモータを、pI-NDのMluI-BamHI部位内にクローニングし、pC-NDを得た。pGEM T easy-GAPDHからのMluI-PmeI断片をpI-NDのMluI-PmeI部位にクローニングし、pG-NDを得た。pGEM T easy-RPLからのMluI-BamHI断片を、pI-NDのMluI-BamHI部位にクローニングし、pR-NDを得た。pGEM T easy-LENG8からのMluI-EcoRI断片を、pI-NDのMluI-EcoRI部位にクローニングし、pL-NDを得た。pGEM T easy-SNXからのEcoRI-BamHI断片を、pI-NDのEcoRI-BamHI部位にクローニングし、pS-NDを得た。pGEM T easy-ITGB4BPからのMluI-PmeI断片をpI-NDのMluI-PmeI部位にクローニングし、pIT-NDを得た。
pGEM T easy-gp91のBamHI断片をpMTに挿入し、MT-gp91ベクターを作製した。
リン酸カルシウム沈殿法により、パッケージング構造物、pVM-GP及びpVM-GeR(Kim et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 343:1017, 2006)と一緒に、gp91遺伝子を有する各々のレトロウイルスベクターを293T細胞に導入し、48時間培養した。培養上清液を0.45μmフィルターで濾過して、細胞を含まないウイルス液を調製し、K562細胞の形質導入に使用した。
本発明のレトロウイルスベクターは、生体外遺伝子の伝達に用いることができる。
本実施例では、パッケージング細胞株PG13で、ウイルス力価および遺伝子発現レベルに対する内部プロモータの効果をテストした。
(1) レトロウイルスベクターの作製
1-1)pI-LND
U3欠失レトロウイルスベクターは、5`及び3`LTRの何れもが、形質導入後、欠損しやすいので、初めのサイクルのレトロウイルスベクターの形質導入後、起動化することができない。従って、レトロウイルスのパッケージング細胞にpDNAを取り込ませ、レトロウイルスのパッケージング細胞のゲノムに、ベクターを安定してに取り込めるようにすることによって、安定した産生細胞株を得た。ベクターDNAの線形化は、全ての形質転換体がその染色体に適切なDNA配列を含有させるのに重要である。
高いウイルス力価を持つ産生細胞株を作製するために、レトロウイルスベクターDNAを有する形質転換体を選択することが重要である。このため、薬物耐性遺伝子をしばしば使用する。しかし、ベクターゲノムの内部に薬物耐性遺伝子があるのは望ましくないが、内部に含まれている場合、前記遺伝子が生体内に発現され得るからである。よって、レトロウイルスゲノムの外部に薬物耐性遺伝子のカセットを持つベクターの構造物を調製した。
2-1)pI-LND-GFP-n
pGem T easy-eGFP(実施例2に記述)から得たBamHI-BglIIの断片をpI-LND-nのBamHI部位にクローニングし、pI-LND-GFP-nを得た。
実施例1の多様な内部プロモータを、GFP配列を有するレトロウイルスベクター各々にクローニングした。
3-1)pプロモータLND
実施例1の多様な内部プロモータを、pI-LNDにクローニングした。
pGEM T easy-pBA-Neo-pAからのMluI-EcoRI-Klenow処理された断片を、pC-LND, pG-LND, pR-LND, pL-LND, pS-LND, pIT-LND, pU-LND及びpR1000-LNDのSspI部位にクローニングし、pC-LND-n, pG-LND-n, pR-LND-n, pL-LND-n, pS-LND-n, pIT-LND-n, pU-LND-n及びpR1000-LND-nを生成した。
pGEM T easy-gp91からのBamHI断片を、pC-LND-n, pG-LND-n, pR-LND-n, pL-LND-n, pS-LND-n, pIT-LND-n, pU-LND-n及びpR1000-LND-nのBamHI部位にクローニングし、pC-LND-gp91-phox-n, pG-LND-gp91-phox-n, pR-LND-gp91-phox-n, pL-LND-gp91-phox-n, pS-LND-gp91-phox-n, pIT-LND-gp91-phox-n, pU-LND-gp91-phox-n及びpR1000-LND-gp91-phox-nを生成した。
(1)レトロウイルスベクターの線形化
eGFP又はgp91を有するレトロウイルスベクターを線形化するために、10μgのレトロウイルスプラスミドを制限酵素(SwaI)で16時間処理した。レトロウイルスベクターを有するDNAの断片をアガロ-スゲルから溶出して沈殿させ、30μlの蒸留水に再懸濁した。DNAの濃度を測定後、電気穿孔に使用した。
PG13の細胞株を電気穿孔に使用した。7.5 x 105個の細胞を、容量0.5 mLの無血清DMEM培地中で、0.4cmのキュベット(バイオラッドラボラトリ-ズ社製、ヘルクレス、カリフォルニア州)に加え、電気穿孔する前に5分間10μl(1μg/μl)の線形化レトロウイルスプラスミドと共にインキュベートした。200Vの電圧下で、ジーンパルサーエクセル(登録商標)(バイオラッド社)を使い、電気穿孔を20msec間行った。電気穿孔後、懸濁液を10%のプレミアムFBSを有するDMEM培地に、直ちにプレーティングした。
電気穿孔後、G-418(1μg/mLの最終濃度)を使い、ネオマイシン耐性に対する細胞を選別した。選別の10日後に、プラスミドが組み込まれた細胞が得られた。
5x106個のPG13産生細胞株細胞を、10%のプレミアムFBSを有するDMEM倍地中で100mmの皿にプレ-ティングした。48時間後、上清液を集め、0.45μmのフィルタ-で濾過した。前記上清液を使い、リアルタイムPCRを用いてウイルスの力価を測定し、HT1080及びK562細胞を各々形質導入させた。細胞を48時間インキュベートし、分析のために回収した。GFP陽性細胞の比率及びGFPの発現レベル(平均蛍光強度)を、FACS分析により測定した。
PG13産生細胞株の5x106 細胞を、10%のプレミアムFBSを有するDMEM倍地中で100mmの皿にプレ-ティングした。48時間後、ウイルスを含有する上清液を集め、0.45μmのフィルタ-で濾過した。前記上清液を使い、K562細胞を形質導入させた。
Claims (56)
- LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP及びRPL10プロモータ、そしてその断片又はバリアントで構成された群から選ばれた異種内部プロモータを含む発現ベクター。
- 請求項1において、
前記ベクターは、5’の長い末端反復配列(long terminal repeat, LTR)及び3’LTRを含むヌクレオチド配列を有する発現ベクター。 - 請求項1において、
前記プロモータは、LENG8又はその断片或いはバリアントである発現ベクター。 - 請求項1において、
前記プロモータは、UQCRQ又はその断片或いはバリアントである発現ベクター。 - 請求項1において、
前記プロモータは、SNX3又はその断片或いはバリアントである発現ベクター。 - 請求項1において、
前記プロモータは、ITGB4BP又はその断片或いはバリアントである発現ベクター。 - 請求項1において、
前記プロモータは、RPL10又はその断片或いはバリアントである発現ベクター。 - 請求項1において、
前記断片は、全長(full length) LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの転写活性の20%以上を有している発現ベクター。 - 請求項8において、
前記断片は、全長LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの転写活性の40%以上を有している発現ベクター。 - 請求項9において、
前記断片は、全長LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの転写活性の60%以上を有している発現ベクター。 - 請求項1において、
前記バリアントは、前記LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの配列と70%以上同一である発現ベクター。 - 請求項11において、
前記バリアントは、前記LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの配列と80%以上同一である発現ベクター。 - 請求項12において、
前記バリアントは、前記LENG8, UQCRQ, SNX3, ITGB4BP又はRPL10プロモータの配列と90%以上同一である発現ベクター。 - 請求項3において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-385番目から約-1番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド635番目乃至1019番目)を有する発現ベクター。 - 請求項3において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-50番目から約+305番目まで及び約+1908番目から約+2121番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド970番目乃至1538番目)を有する発現ベクター。 - 請求項15において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-100番目から約+305番目まで及び約+1908番目から約+2121番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド920番目乃至1538番目)を有する発現ベクター。 - 請求項16において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-200番目から約+305番目まで及び約+1908番目から約+2121番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド820番目乃至1538番目)を有する発現ベクター。 - 請求項17において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-385番目から約+305番目まで及び約+1908番目から約+2121番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド635番目乃至1538番目)を有する発現ベクター。 - 請求項18において、
前記断片は、LENG8の転写開始部位に対し、約-1020番目から約+305番目まで及び約+1908番目から約+2121番目までの配列(配列番号9のヌクレオチド1番目乃至1538番目)を含んでいる発現ベクター。 - 請求項7において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-350番目から約-1番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド651番目乃至1000番目)を有する発現ベクター。 - 請求項7において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-50番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド951番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項21において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-100番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド901番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項22において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-200番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド801番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項23において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-350番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド651番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項24において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-500番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド501番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項25において、
前記断片は、RPL10の転写開始部位に対し、約-1000番目から約+143番目までの配列(配列番号8のヌクレオチド1番目乃至1143番目)を有する発現ベクター。 - 請求項1乃至26の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、プラスミドベクターである発現ベクター。 - 請求項1乃至27の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、エンハンサーを欠失させたレトロウイルスベクターをコードする発現ベクター。 - 請求項1乃至27の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、エンハンサーを欠失させたレトロウイルスベクターである発現ベクター。 - 請求項28又は29において、
前記ベクターは5’LTR及び3’LTRを含むヌクレオチド配列を有し、前記3’LTRのU3領域のエンハンサーエレメントが欠失している発現ベクター。 - 請求項30において、
前記5’LTRのU3領域のエンハンサーエレメントが欠失している発現ベクター。 - 請求項1乃至31の何れか一つにおいて、
前記内部プロモータは、前記プロモータの断片又はバリアントであり、前記断片又はバリアントを含む前記ベクターが実質的に野生型プロモータと同様の高いウイルス力価又は高い転写レベルを提供する能力を有する発現ベクター。 - 請求項1乃至32の何れか一つにおいて、
前記プロモータは、一つ以上のスプライシング部位を含んでいる発現ベクター。 - 請求項28乃至31の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、オンコレトロウイルス系(oncoretroviral-based)のレトロウイルスベクターである発現ベクター。 - 請求項34において、
前記オンコレトロウイルス系のレトロウイルスベクターは、MLV系のレトロウイルスベクターである発現ベクター。 - 請求項28乃至31の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、レンチウイルス系のレトロウイルスベクターである発現ベクター。 - 請求項1乃至36の何れか一つにおいて、
前記ベクターは、前記異種内部プロモータで作動可能に連結された目的ポリヌクレオチドを含み、前記内部プロモータを有する前記ベクターは、高いウイルス力価及び目的ポリヌクレオチドの高い転写レベルを提供できる発現ベクター。 - 請求項37において、
前記目的ポリヌクレオチドは、ポリペプチドをコードする発現ベクター。 - 請求項38において、
前記ポリペプチドは、治療タンパク質又はレポータタンパク質である発現ベクター。 - 請求項39において、
前記ポリペプチドは、eGFPである発現ベクター。 - 請求項39において、
前記ポリペプチドは、gp91である発現ベクター。 - 請求項37において、
前記目的ポリペプチドは、RNA, アンチセンスRNA, 小干渉(small interfering)RNA又はリボザイムをコードする発現ベクター。 - 請求項37において、
前記目的ポリヌクレオチドは、ポリアデニル化配列、IRES, インスレーター配列、スプライシング配列又はその一部の組み合わせを更に有している発現ベクター。 - 請求項1乃至43の何れか一つに記載の発現ベクター及び適当な担体を含んでいる組成物。
- 請求項1乃至43の何れかの一つに記載の発現ベクターを有する細胞。
- 請求項45において、
前記細胞は哺乳類の細胞である細胞。 - 請求項46において、
前記細胞はヒト細胞である細胞。 - 請求項46において、
前記細胞が産生細胞株である細胞。 - 請求項48に記載の産生細胞株を、適当な培地において培養するステップと、前記培地を集めるステップと、細胞を含まないウイルスの上清液を得るために前記培地を濾過するステップとを含む、感染性レトロウイルス粒子の生成方法。
- 哺乳類の細胞を請求項49に記載の前記細胞を含まないウイルスの上清液と一緒にインキュベートするステップを含む、哺乳類細胞の導入方法。
- 請求項44に記載の組成物を投与し、目的ポリヌクレオチドによってコードされる目的ポリペプチド又は転写物を対象物に導入する方法。
- 請求項45に記載の細胞を投与し、目的ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド又は転写物を対象物に導入する方法。
- 請求項44に記載の組成物を投与し、前記発現ベクターは、治療に有効なポリペプチド又は転写物をコードする目的ポリヌクレオチドを含む、対象物を治療する方法。
- 請求項45に記載の細胞を投与し、前記発現ベクターは、治療に有効なポリペプチド又は転写物をコードする目的ポリヌクレオチドを含む、対象物を治療する方法。
- 請求項51乃至54の何れか一つにおいて、
目的ポリヌクレオチドは、gp91をコードする方法。 - 請求項1乃至43の何れか一つの発現ベクターを含んでいるキット。
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