JP2010502992A - 磁性粒子、並びにその作製及び使用方法 - Google Patents
磁性粒子、並びにその作製及び使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
粒子、粒子の作製方法、粒子の使用方法、及び粒子を含有するキットを提供する。該粒子は、保護層を有する磁性粒子と、親水性部分及び疎水性部分を有するコーティングとを有する。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2006年9月5日出願の米国特許仮出願第60/824,493号に基づく優先権及びその他あらゆる利益を請求する。
3種の広く知られた酸化鉄、すなわちFe3O4、Fe2O3及びFeOの中で、マグネタイトとしても知られるFe3O4は、生物医学的診断及び治療を含め最も多数の商業的用途を有する。マグネタイトの「フェロ流体」は、磁界線に沿って自ら整列する酸化鉄粒子の安定な懸濁液であり、それらは、エレクトロニクス、アビオニクス、ロボット工学、マシンニング及び自動車産業で商業的価値を有する可能性がある[K.Raj,R.Moskowitz,J.Magn.Mag.Mater.85,233(1990)]。マグネタイト分散液は、また、印刷の応用分野(トナー及びインク)[Suryanarayananへの米国特許第4,991,191号及びOkanaらへの米国特許第5,648,170号]で、並びにカラーディスプレイ、単色光スイッチ及び波長可変フィルターなどの液晶デバイスの製造[Rosenweigらへの米国特許第3,648,269号;Romankivらへの米国特許第3,972,595号;Hongらへの米国特許第5,948,321号及び第6,086,780号]で使用されている。マグネタイト粒子の生物医学的用途には、臨床的診断及び治療、薬物送達、並びに磁気共鳴画像(MRI)が含まれる[Guntherらへの米国特許第6,123,920号;Esenalievへの米国特許第6,165,440号、Grayらへの米国特許第6,167,313号、及びD.K.Kimら,J.Magn.Mag.Mater.225,256(2001)]。生物医学的な臨床及び研究の分野内で、磁性粒子を最も広範に使用する用途は、生物医学的分離用である。
市販のナノ粒子は、Fe+2及びFe+3塩のアルカリ共沈、直接化学的還元、ボールミル粉砕、化学蒸着及びプラズマ蒸着などのいくつかの方法によって作製される[D.Huber,Small 1,482(2005);R.Kalyanaramanら、Nanostructured Materials 10,1379(1998)]。これらの方法のいくつかは、粒子を、連続基盤上に高度の均一性をもって作製され得る乾燥粉末の形態で作り出す。このことは、製造及び商業化の目的にとって極めて望ましい。しかし、乾燥粉末をその単分散性を維持しながら溶媒類に分散させることは、有意義な挑戦となる。このことは、著しい材料の損失、及びサンプルの非均一性をもたらすことが多い。ファーネスで乾燥した材料は、生物医学的磁気製品の出発原料として選択されないことが多い。
化学プロセスにより作製される、生物医学的に重要なほとんどの市販磁性粒子は、ポリスチレン、多糖又はシリカの層で取り囲まれたフェロ磁性を帯びたマグへマイト(γ-Fe2O3)及びマグネタイトのコア混合物からなる。コーティング加工は、鉄コアの合成中又は合成後に行うことができ、次いで、それらの表面に抗体、ストレプトアビジン又はビオチンが結合される[G.H.Hermanson,Bioconjugate Techniques,Academic Press(1996)]。
デキストランは、コロイドに安定性を付与し、且つ種々のタンパク質カップリング化学のための優れたプラットホームとして役立つので、鉄粒子をコーティングするのに使用できる。Moldayへの米国特許第4,452,773号には、水溶性多糖又はペンダント官能基を有する誘導体でコーティングされた安定な非凝集性磁性鉄粒子の製造が開示されている。Skoldの米国特許出願公開第2002/0000398号では、これを、鉄コアに共有結合で結合すると考えられるカルボキシデキストラン、アルデヒドデキストラン及びアミノデキストラン誘導体を使用することによってより安定な結合へと発展させている。Skoldの特許出願中で考察されている特定タイプのコーティングは、デキストラン誘導体と鉄表面との間で生じる直接結合を必要とするものである。
類似のコーティングは、粒子を血清でコーティングすることに関しても記載されているが(Libertiらへの米国特許第5,512,332号及び第5,597,531号)、Whiteheadらへの米国特許第4,554,088号は、吸収されるタンパク質の量は少なく、且つ50℃以上及び1M塩化ナトリウム中で除去可能であると述べている。ほとんどの生物医学的用途でこのような環境に遭遇することは一般的でないが、Liberiらへの米国特許第6,120,856号では、タンパク質を粒子に非可逆的に結合するために加熱ステップが付加されている。
安定なコーティングを有する磁性材料の別の製造方法が、Khalafallaらへの米国特許第3,764,540号、Kelleyへの米国特許第4,019,994号、Wymanへの米国特許第4,855,079号、及びHongらへの米国特許第6,086,780号中に開示されており、そこでは、マグネタイト流体(フェロ流体)の安定な分散液が、脂肪酸の単層で覆われた共沈マグネタイトを非極性溶媒中に移行することによって得られる。この方法は、長い調製時間を必要とせず、磁性流体の大量生産に適している。脂肪酸の選択も重要である可能性があり、Wymanへの米国特許第4,855,079号は、オレイン酸とミリスチン酸などの異なる脂肪酸の組合せが、様々な直径の粒子を産生することを教示している。
オレイン酸及びその他の脂肪酸は、隣接する磁性粒子間の密な相互作用を防止することによって、効果的な分散剤として作用する。それらの脂肪酸は、鉄の表面に、その疎水性側鎖が該表面から遠くに伸びるように化学的に吸収されると考えられる。場合によっては、脂肪酸鎖が、粒子表面の周りで崩壊することもある。それにもかかわらず、表面に界面活性剤が存在すると、隣接粒子との密な相互作用が立体的に防止される。それによって、粒子成長の主な機構である粒子の時間依存性凝集を防止することによって、コロイドの安定性が付与される。このエンドキャッピング効果は、コーティングの間接的結果であるが、粒子の大きさを有意に制限するのに役立つ。
界面活性剤(脂肪酸)コーティングのもう一つの間接的結果は、結果として生じる、鉄の酸化に対して提供される保護である。鉄粒子の酸化は、鉄表面を空気に曝露すると発生し、粒子表面上への磁気的に機能しない層の形成により、それらの磁気特性の損失を引き起こす。この問題を解決する、すなわち、磁性粒子の酸化を防止するための試みは、Wakayamaらへの米国特許第4,608,186号、第4,624,797号及び第4,626,370号中に記載されている。脂肪酸コーティングの特殊な使用が、Khalafallaらへの米国特許第3,764,540号中に記載されており、そこで、脂肪酸コーティングが、ウスタイトを自己燃焼酸化から保護するのにまったく申し分ないことが見出された。脂肪酸は、そのカルボキシル基が粒子表面と相互に作用し、次いで、その疎水性脂肪族鎖が表面から離れて溶媒の方に向かうように、配向されると考えられる。
オレイン酸でキャッピングされた磁性粒子を生物医学的用途に使用することの欠点の一つが、粒子に付与される相当な疎水性、並びに粒子表面へのタンパク質及びリガンドの化学結合のための官能基の不在である。これらの特性は、双方とも、非極性の長いアルキル鎖によって付与される。磁性粒子の多くの生物学的及び生物医学的用途は、疎水性粒子のかなりの凝集を引き起こす水性溶媒中で実施される。
磁性粒子の磁性コアの性質は、個々の用途に向けて粒子を選択する際に重要である可能性がある。ほとんどの場合、マグネタイト及びマグへマイトなどの酸化鉄が、生物学的緩衝液及び増殖培地中で安定であるので、コアとして選択される。しかし、それらの磁化率は、未酸化の金属鉄と同じ様には大きくはない[R.S.Tebble & D.J.Craik,Magmetic Materials,New York,Wiley-Interscience,(1969)]。鉄のナノ結晶は、その酸化物で可能であるのと比べてより大きなサイズでそれらの超常磁性特性を維持し、それゆえより大きな磁気モーメントを有することができる。しかし、より大きな磁気モーメントは、空気及び水中でのFe0の非磁性オキシハイドライドへの急速酸化によって相殺される。鉄をその0価状態に維持するには、一般に、その用途が、水及び酸素が十分に排除される条件に限定される。
最近、炭素コーティングが、金属鉄粒子を酸化及び分解から保護する方法として導入されている。不活性気体雰囲気中で実施されるアーク放電技術は、鉄コアの周りに20〜30nmのグラファイトコーティングシェルを生じさせることができる。炭素コーティングは、粒子表面でかなりの酸化が発生する時まで、Fe0の磁化率を少なくとも3ヶ月間保持できる。
コーティングされた粒子を細胞、タンパク質及び核酸の磁気分離に使用する生物医学の分野では、市販の磁性粒子を、バッチ式磁気装置又は連続流通式磁気装置のどちらでも互換的に使用できるというのは、ありがちな誤解である。Comella[K.Comellaら、Cytometry 45(4),285(2001)]及びMelnik[K.Melnikら、Biotechnol.Prog.17(5),907(2001)]による研究は、より大きな磁気モーメントの粒子は、流通式磁気装置内で作動するが、これら同じ粒子は、高勾配磁気分離カラムを採用する市販バッチ式装置の凝集及び穴詰まりにつながることを示している。
すべての生物医学的用途が高磁気モーメントの磁性粒子を必要とするかは明確でないが、十分に規定された物理的特性は、臨床応用、特に、癌細胞の臨床的濃縮のための再現性があり且つ予想できる結果を得るのに有用である可能性がある。磁気エネルギー勾配の内部に収容された最近のバッチ式カラムは、穴詰まりが生じやすく、そのため最終製品の完全性が危うくなる。高度に磁性を帯びた細胞は、バッチ式装置の内部幾何形状のため、カラム中で凝集する傾向がある。磁気勾配は、細胞が群がり結合する傾向のあるバッチ式カラムの鋼球間で最も大きい。したがって、対象細胞は、カラムを磁気の影響から遠ざけた場合でさえ、カラム中での非可逆的捕捉のため、失われる可能性がある。逆に、流通式磁性細胞ソーターでは、弱く磁気を帯びた細胞は、正の流れの中に移行することができず、結果として失われる傾向がある。連続流通式装置では、初期供給流速を減速することにより、より弱く磁気を帯びた細胞が内部分割シリンダーを通って移行するための十分な時間を与えることができる。連続式装置におけるより遅い流速は、重大な欠点を有する。より遅い流速は、処理時間を遅らせ、結局、サンプル容積、さらには非標識細胞に由来する汚染を増加させる。したがって、低流速モデルでは、回収率は増大するが、高純度のサンプルは断念せざるを得ない。
したがって、バッチ式及び流通式装置のそれぞれに関して、各装置に適合し、結果としてそれらの性能(回収率、純度、処理速度)を最適化できる磁性粒子を有することが有利となるだろう。したがって、必要とされるものは、水性溶液に溶解できる高品質の磁性粒子、並びにこのような粒子の作製及び使用方法である。
本発明の実施形態により、粒子が提供される。該粒子は、疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子、及びコーティングを含む。該コーティングは、疎水性保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つの疎水性部分、及び水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む。
他の実施形態においては、粒子が提供される。該粒子は、炭素保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子、及びコーティングを含む。該コーティングは、炭素保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つのアミン部分、及び水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む。
さらなる実施形態において、粒子の調製方法が提供される。該方法は、疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第1溶媒に懸濁するステップ、疎水性部分及び親水性部分を含むコーティング前駆体を第2有機溶媒に溶解するステップ、並びに第1溶媒中の疎水生保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第2溶媒中のコーティング前駆体に、疎水性保護層及びコーティング層を有する少なくとも一つの粒子が形成されるように添加するステップを含む。コーティング前駆体の疎水性部分は、疎水性保護層と自己会合する。
よりさらなる実施形態において、粒子の調製方法が提供される。該方法は、アミン部分及び親水性部分を含むコーティング前駆体を有機溶媒に溶解するステップ、並びに炭素保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を溶媒中のコーティング前駆体に、炭素保護層及びコーティング層を有する少なくとも一つの粒子が形成されるように添加するステップを含む。コーティング前駆体のアミン部分は、炭素保護層と自己会合する。
本発明の実施形態に関する以下の詳細な説明は、次の図面と関連して読む場合に、最もよく理解することができ、該図面において、同様の構造は、同様の参照数字で示される。
これより、本発明の具体的実施形態を場合により参照しながら本発明を説明する。しかし、本発明は、種々の形態で具体化することができ、本明細書中に示される実施形態に限定されると解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、詳細且つ完全であり、当業者に本発明の範囲を完全に伝達するために提供される。
別途定義しない限り、本明細書中で使用されるすべての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって通常的に理解されると同様の意味を有する。本明細書中で本発明を説明するのに使用される術語は、特定の実施形態を説明するためにのみ存在し、本発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形の「不定冠詞(a)(an)」及び「不定冠詞(the)」は、文脈がそうでないことを明瞭に示さない限り、同時に複数形を含むと解釈される。本明細書中で言及されるすべての刊行物、特許出願、特許、及びその他の参考文献は、参照によりそれらの全体が組み込まれる。
「任意選択の」又は「任意選択で」は、その後に続いて記載される事象又は状況が起こってもよいし起こらなくてもよいこと、及び該記載には該事象が起こる事例、及び該事象が起こらない事例が含まれることを意味する。本出願を通して、「第一の」、「第二の」、「最初の」「二番目の」などの種々の用語が使用される。これらの用語は、種々の要素の間を区別するための便宜的単語であり、このような用語は、種々の要素をどのように利用できるかに関して限定するものと解釈されない。本明細書中で使用される場合、用語「癌」は、限定はされないが、卵巣癌、白血病、肺癌、結腸癌、CNS癌、黒色腫、腎臓癌、前立腺癌、乳癌などを含む、任意タイプの癌を指す。
本発明の実施形態において、粒子が提供される。該粒子は、疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子、及びコーティングを含む。該コーティングは、疎水性保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つの疎水性部分、及び水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む。
任意の適切な磁性コア粒子を使用できる。本発明を規定及び説明する目的で、用語「磁性コア粒子」は、磁性を帯びた、磁化可能である、又は常磁性であり、磁気分離を実施するために使用するのに適した任意の材料を指すと理解されるものとする。磁性コア粒子は、任意の適切な大きさを有することができる。例えば、磁性コア粒子は、約5nm〜約2μmの大きさでよい。別の例で、磁性コア粒子は、約20nm〜約300nmの大きさでよい。磁性コア粒子は、任意の適切な磁性材料から構成される。例えば、磁性コア粒子は、マグネタイト、亜鉛フェライト又はマンガンフェライトなどのフェライト、鉄、ニッケル、アルミニウム、バリウム、ビスマス、セリウム、クロム又はコバルトなどの金属、金属合金、酸化鉄、及び二酸化クロムから選択できる。いくつかの例で、磁性コア粒子は、マグネタイト(Fe3O4)又は金属鉄(Fe0)から構成される。他の例で、磁性コア粒子は、一般構造MFe2O4(ここで、MはCo、Ni、Cu、Zn、Mn、Cr、Ti、Ba、Mg又はPtである)を有する複合体を含む、その他の酸化鉄をベースにした粒子材料であってもよい。特定の磁性コア粒子を、特定の用途に向けて選択できることが理解されよう。
疎水性保護層は、任意の適切な疎水性成分を含むことができる。いくつかの例で、疎水性保護層は、少なくとも一つの磁性コア粒子を酸化から保護するように選択される。本明細書中でさらに考察されるように、疎水性保護層は、コーティングの少なくとも一部との自己会合に参加する。本発明を規定及び説明する目的で、用語「自己会合」は、一つ又は複数の分子又は分子の部分の間のドメイン又は領域の自発的ではあるが予測可能な配置を指すと理解されるものとする。自己会合は、主として熱力学的な力によって駆動されると考えられる。自己会合の例には、限定はされないが、水にリン脂質を添加した後の二重層の自発的形成が含まれる。リン脂質は、両親媒性分子であり、極性含窒素塩基、グリセロール部分、又はイノシトール基に連結された非極性脂肪酸鎖からなる。二重層は、脂質の長鎖疎水性尾部が互いに対面して異方性分子間力によって一緒に保持された油性コアを形成し、一方、それらの親水性頭部基が膜のどちらの側でも水性溶液に対面し、水素結合に参加するように配置された、脂質の二重層からなる。この特定の自己会合反応は、主として、脂肪酸鎖を水から隔離するように作用するエントロピー力によって駆動される。
適切な疎水性保護層の例には、限定はされないが、約10〜約22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の、共役又は非共役の、置換又は非置換の有機酸又はモノカルボン酸が含まれる。いくつかの例で、疎水性保護層は、少なくとも一種の脂肪酸である。脂肪酸は、末端カルボニル基を有する長鎖炭化水素を有し、脂肪酸は、飽和でもよいし、或いはシス又はトランス配置の二重結合を有する不飽和でもよい。適切な脂肪酸の例には、限定はされないが、ヘキサン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、リノレン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、及びリノール酸が含まれる。別の例で、分子間架橋の能力を有する修飾された脂肪酸誘導体も使用できる。これら誘導体の例には、化学反応性のある誘導体、光で活性化できる誘導体、及び自動酸化で架橋する能力を有する誘導体が含まれる。化学反応性のある種には、スルホ-N-スクシンイミジル誘導体;反応性アジド、ベンゾフェノン又はジアジリン基を含む脂肪酸などの光で活性化できる誘導体が含まれる。自動酸化の能力を有する誘導体には、一つのメチレン基で互いに隔てられていることの最も多い二つ又はそれ以上のシス二重結合を含む8個を超える炭素鎖長を有する、天然及び合成の多価不飽和脂肪酸が含まれる。さらに不飽和二重結合と交差して化学的に架橋させるために、反応性小分子を添加することも可能である。
Wymanへの米国特許第4,855,079号は、尾部部分の長さ(ζ)の磁性粒子の直径(D)に対する比率が約0.2未満になると、粒子が凝集することを教示している。したがって、特定の疎水性保護層を、適切な大きさの粒子の形成を助けるように選択できると考えられる。例えば、18個の炭素からなる長さが2.35nmの鎖を有するオレイン酸は、約12.5nmを超えない鉄粒子コアの大きさを形成するはずである。14個の炭素からなる長さが1.83nmの鎖を有するミリスチン酸は、約9.2nmを超えないコア直径を有すると予想される。
疎水性保護層を磁性コア粒子の表面に結合することができるいくつかの方式がある。結合は、特定の金属コア粒子及び選択された疎水性保護層によって決まると理解されるであろう。例えば、オレイン酸及び脂肪酸は、鉄粒子の表面に結合できる。オレイン酸コーティングを有するFePt粒子のFTIRの結果によれば[N.Shuklaら、J.Magn.Mag.Mater.266,178〜184(2003)]、鉄と脂肪酸との間の表面結合は、単座(monodendate)及び二座(bidendate)カルボキシレート結合を含む。したがって、脂肪酸のカルボキシル基は、鉄表面に隣接し、炭化水素鎖は粒子表面から遠くに向かっている。疎水性保護層は、磁性コア粒子の酸化に対する効果的な防壁を創り出すことができ、且つ粒子を分散状態に維持するのを助けることができる。しかし、このような粒子は、有機溶媒中でのみ分散可能であり、水性緩衝液中では肉眼で見える凝集体を形成する。したがって、コーティングを使用してより適切な粒子を提供する。
いくつかの例で、疎水性保護層を有する単一の磁性コア粒子は、コーティングに隣接している。したがって、該粒子は、コーティングの疎水性部分と自己会合した疎水性保護層と、コーティングの親水性部分とを有する単一の磁性コア粒子を含む。他の例で、粒子は、複数の磁性コア粒子を含み、該複数の磁性コア粒子のそれぞれは疎水性保護層を有し、コーティングは、疎水性保護層を有する一つを超える複数の磁性コア粒子に隣接している。したがって、この例では、疎水性保護層を有する磁性コア粒子の凝集体が、コーティングによって取り囲まれている。
コーティングの疎水性部分は、疎水性保護層と自己会合するように選択され、任意の適切な疎水性部分を使用できる。例えば、該疎水性部分は、限定はされないが、約10〜約22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の、共役又は非共役の、置換又は非置換の有機酸又はモノカルボン酸を含む疎水性成分である。例えば、脂肪酸を含む多糖類;限定はされないがポリ(乳酸)(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)及びポリヒドロキシ酪酸〜吉草酸エステル(PHBV)などの生分解性ポリマー;生分解性ポリマー複合体;並びに限定はされないが、ポリエチレン及びその変異体を含むポリオレフィンを使用できる。適切な多糖類の例には、限定はされないが、デキストラン、アラビノガラクタン、プルラン、セルロース、セロビオース、イヌリン、キトサン、アルギネート及びヒアルロン酸が含まれる。いくつかの例で、糖単位は、アセタール、ヘミアセタール、ケタール、オルトエステル、アミド、エステル、カルボネート及びカルバメートからなる群から選択される結合によって連結される。他の例で、多糖類は、2〜2000個の範囲の糖単位の量を有することができる。他の例で、分子間架橋の能力を有する修飾された脂肪酸誘導体を使用することもできる。これらの例には、化学反応性のある誘導体、光で活性化できる誘導体、及び自動酸化によって架橋する能力を有する誘導体が含まれる。化学反応性のある種には、スルホ-N-スクシンイミジル誘導体;反応性アジド、ベンゾフェノン又はジアジリン基を含む脂肪酸などの光で活性化できる誘導体が含まれる。自動酸化の能力を有する誘導体には、一つのメチレン基で互いに隔てられていることの最も多い二つ又はそれ以上のシス二重結合を含む8個を超える炭素の鎖長を有する、天然及び合成の多価不飽和脂肪酸が含まれる。さらに不飽和二重結合と交差して化学的に架橋させるために、反応性小分子を添加することも可能である。当業者にとって、光反応性のある及び化学反応性のある方法を適用して、脂肪族鎖を介して直接共有結合を創り出し、かくして、粒子の周りに永続的で除去できないコーティングを形成できることも明らかである。
コーティングの疎水性部分、及び疎水性保護層は、自己会合して磁性コア粒子の周りに疎水性領域を形成する。例えば、コーティングの疎水性部分、及び疎水性保護層は、相互入り込みによって自己会合することができ、疎水性領域を相互に入り込んだ炭化水素鎖間の疎水性相互作用によって安定化できる。いくつかの例で、自己会合が発生するにつれて、疎水性保護層の分子及び/又は鎖の尾部部分と疎水性コーティング部分は、互いに会合し、粒子表面に向かって折り畳まれ(collapse)、それによって、粒子間の距離を短縮する。
コーティングはまた、水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された親水性部分を有する。コーティングの親水性及び疎水性部分を、共有結合で結合するか、或いは任意の他の適切な方法で会合させることができる。親水性部分は、疎水性領域が親水性領域によって囲まれるように配置することができる。例えば、理論によって拘束されるものではないが、親水性部分又は部分群に結合された疎水性部分又は部分群は、疎水性保護層との相互入り込みにより、金属コア粒子を親水性部分から隔離する疎水層を創り出すように自己会合できる。したがって、親水性部分は、疎水性領域及び金属コア粒子の双方を取り囲む最も外側の層になる。図1は、オレイン酸疎水性保護層を有する特定の鉄粒子、並びにオレイン酸疎水性部分及びデキストラン親水性部分を有するコーティングを概略的に図示する。デキストラン親水性部分は、疎水性領域の周りに層を形成する。
親水性部分はまた、対象の受容体又は受容体群に対して親和性を有するリガンド又はその他の成分のための結合部位として役立つように選択できる。他の例で、対象の受容体群を、親水性部分に結合できる。例えば、親水性部分は、限定はされないが、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、短鎖及び長鎖有機分子、並びに特定の受容体に対するその親和性について選択される無機分子を含む、対象の受容体又は受容体群に対して親和性を有するリガンド又はその他の成分のための結合部位として役立つように選択できる。当業者は、粒子が使用される特定の系に応じて、対象の受容体又は受容体群に対して親和性を有する特定のリガンド及び/又はその他の成分を選択することができる。
いくつかの例で、コーティングとしてアルキルシランを使用することができる。該アルキルシランは、それらが、十分な疎水性を有する疎水性部分を含む少なくとも一つの飽和又は不飽和の、置換又は非置換の、共役又は非共役の脂肪族基、及び疎水性保護層と脂肪族基との自己会合を可能にするような三次元構造を有するように選択される。アルキルシランのケイ素部分は、磁性コア粒子に影響を与えず、アルコキシ基は、隣接基と反応するのに利用できる。アルコキシ基は、親水性部分を含み、且つ塩基性又は酸性条件下でアルコキシ基を脱水すると、個々のシランを架橋して安定なコーティングを創り出すことができる。
いくつかの例で、アルキルシランは、8〜20個の炭素からなる鎖長を有し、該鎖中にゼロ、一つ又は複数の二重結合を有する脂肪族基を有することができる。適切なアルキルシランの例には、限定はされないが、n-オクチルトリエトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリアセトキシシラン、メチルヘキサデシルジアセトキシシラン、メチルヘキサデシルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、及び1,12-ビス(トリメトキシシリル)ドデカンが含まれる。
本発明のコーティングは、任意の適切な厚さを有することができる。例えば、コーティングは、粒子全体が、約20nm〜約4.5μmの大きさを有するように選択された厚さを有することができる。他の例で、粒子は、約200nm〜約400nmの大きさを有することができる。コーティングは、単一の層又は複数の層を含むことができることが理解されよう。
本発明の他の実施形態では、炭素保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子及びコーティングを含む粒子が提供される。コーティングは、炭素保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つのアミン部分、及び水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む。任意の適切なアミン部分を使用できる。適切なアミンには、生理学的条件でカチオン性であるか、或いは炭素コーティングと静電複合体を形成できるアミンが含まれる。このようなアミンには、限定はされないが、第一級、第二級、第三級、又はさらには第四級アミンを含む分枝状及び直鎖状のポリアミンが含まれる。適切なアミンは、第三級及び第四級アミンを含む高度に置換されたアミンでよいことが理解されよう。適切なアミン部分の例には、限定はされないが、ポリエチレンイミン(PEI)、スペルミン(4アミン)、及びスペルミジン(3アミン)が含まれる。いくつかの例では、アミンを、親水性部分を酸化した後にアミン又はイミン結合により結合することができる。例えば、親水性多糖を酸化してポリアルデヒドとすることができる(シッフ塩基)。コーティングの親水性部分は、前に考察した通りでよく、磁性コア粒子及び粒子全体の大きさは、前に考察した通りでよいことが理解されよう。
本発明の実施形態においては、任意の適切な方法によって粒子を作製できる。いくつかの実施形態において、粒子は、疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第1溶媒に懸濁するステップ、疎水性部分及び親水性部分を含むコーティング前駆体を第2有機溶媒に溶解するステップ、並びに第1溶媒中の疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第2溶媒中のコーティング前駆体に、疎水性保護層及びコーティング層を有する少なくとも一つの粒子が形成されるように添加するステップによって調製され、ここで、コーティング前駆体の疎水性部分は、疎水性保護層と自己会合する。
いくつかの例で、上記方法は、さらに、少なくとも一つの磁性コア粒子を添加するステップの後に第1及び第2溶媒を除去するステップを含むことができる。例えば、第1及び第2溶媒を除去するステップは、溶液を、第1及び第2溶媒の少なくとも一方の少なくとも一部を除去するのに十分な温度まで加熱することを含むことができる。いくつかの例では、第1溶媒のみ又は第2溶媒のみを加熱により除去できる。他の例で、上記方法は、さらに、第1及び第2溶媒の高沸点残留物を、透析、カラムクロマトグラフィー、ダイアフィルトレーション、及び撹拌されたセル装置中での加圧濾過、又はこれらの組合せの少なくとも一つによって除去するステップを含むことができる。
任意の適切な第1及び第2溶媒を使用できる。例えば、第1溶媒は、クロロホルム、メタノール、ヘキサン、及びこれらの組合せから選択できる。他の例で、第2溶媒は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド(DMSO)、ホルムアミドとN-メチルピロリドンとの混合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、N-メチルピロリドン、グリコフロール(glycofurol)、プロピレングリコール、アセトニトリル、オレイン酸エチル、及びこれらの組合せから選択できる。第1及び第2溶媒は、疎水性保護層を有する特定の磁性コア粒子及び特定のコーティング前駆体に応じて選択される任意の適切な溶媒でよいことが理解されよう。いくつかの例で、第1又は第2溶媒は、DMSOである。DMSOは、非極性及び極性化合物の双方とのその混和性のために、DMSOがコーティング前駆体の疎水性部分及びコーティング前駆体の親水性部分に溶媒和することが可能になるので、自己会合反応のために有用である。DMSOは、膜をベースにしたタンジェンシャルフローフィルトレーション(TFF)ユニットを使用するダイアフィルトレーションによって除去できる。DMSOによる膜フィルターの潜在的破壊を最小にするため、TFFに先立って、反応物を0.5M NaClで10倍に希釈することができる。DMSOを10倍容の0.5M NaClで交換した後(DMSOの99.9%を除去)、第二ラウンドのダイアフィルトレーションを実施し、この溶液を50 HEPES、pH7.4、0.15M NaClで交換することができる。この時点で、粒子は、コロイド状であり、適切な温度で貯蔵できる。
さらに、任意の適切な反応条件及び付加的ステップを使用できることが理解されよう。例えば、コーティング前駆体溶液及び磁性コア粒子を、混合後に超音波で処理できる。
金属コア粒子は、任意の適切な方法で作製することができ、任意の適切な方法で準備された疎水性保護層を有することができる。例えば、鉄粒子の製造は、塩化第二鉄六水和物(FeCl3・6H2O)及び塩化第一鉄四水和物(FeCl2・4H2O)を2:1のモル比で混合すること、次いで、水酸化アンモニウム(NH4OH)を添加してコロイド状鉄粒子を急速に沈殿させることを含む、改変された鉄塩共沈法によってグラム規模で安価に達成できる。生じた粒子を、続いて、酸化、凝集を防止し、且つコーティングの自己会合のための土台として役立つ有機材料で覆う。Reimersらへの米国特許第3,843,540号は、コロイド状鉄粒子が形成された後に沈殿反応を妨害することを回避するための脂肪酸の添加を教示している。この添加は、凝集によるさらなる粒子成長を妨げるのに十分に速やかであると思われる。脂肪酸の量は、凝集を防止するための鉄のコーティングを可能にするのに十分である限り、決定的ではない。例えば、オレイン酸の量は、この例では、Fe3O4の理論収量の30%〜75%でよい。
コーティング前駆体は、任意の適切な方法で作製できる。例えば、適切な疎水性部分を、任意の適切な方法で適切な親水性部分に結合できる。いくつかの例で、脂肪酸鎖で置換され、かくして疎水性保護層と自己会合することができる疎水性デキストランを創り出すことができる。例えば、オレイルアミンを、Dombへの米国特許第7,001,891号中に記載されているように、デキストランにコンジュゲートすることができる。デキストランポリマー上での脂肪族鎖の置換度は、約2〜約20%でよい。疎水性残基は、コンジュゲートされる構成成分上の官能基の利用可能性に応じて、一般に、エステル、アミド、イミン、アミン、ウレタン又はカーボネート結合によってデキストラン骨格にコンジュゲートされる。これらのカップリング法は、G.H.HermansonのBioconjugate Techniques,Academic Press(1996)中に見出すことができる。
いくつかの例で、コーティング前駆体は、親水性部分上のヒドロキシル又はアミン基に、無水物若しくは酸塩化物誘導体などの活性化した酸、又はジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び水性媒体により適しているその誘導体などの活性化剤を使用して結合することのできるヘキサン酸又はオレイン酸などの脂肪酸から調製できる。別法として、ヘキシル若しくはオレイルアルコール又はアミンを、ホスゲン誘導体を使用してカーボネート又はウレタン結合を介してコンジュゲートできる。反応は、親水性部分が溶解するか又は大きな表面積を有する微細粒子の状態で少なくとも分散する親水性溶液中で実施される。これらの調製に適した溶媒の例には、限定はされないが、ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びそれらの水との混合物が含まれる。それらのカップリングに続いて、コーティング前駆体は、洗浄して未反応試薬を除去し、真空下で乾燥することができる。
特定の金属粒子を調製する一例が、オレイン酸の疎水性保護層を有する鉄粒子の疎水性デキストランによるコーティングである。鉄-オレエートの疎水性デキストランによるコーティングは、超音波水浴中で実施できる。一例で、約6%のオレイルアミン残基で置換された疎水性デキストランを、DMSOに溶解し、80℃で30分間インキュベートする。未溶解材料を遠心分離で除去し、次いで、琥珀色の液体を濾過し、水浴に戻す。クロロホルム中のオレイン酸でコーティングされた鉄粒子を、疎水性デキストランに100Wで超音波を当てながら滴加する。デキストランの鉄に対する比率は、少なくとも10:1(w/w)である。これに続いて、60℃で少なくとも30分間インキュベートする。
一例で、オクタデシルトリエトキシシラン(Gelest Inc.、Morrisville、ペンシルヴェニア州)を、鉄-オレエートと混合し、混合物を70℃の超音波水浴中で超音波を当てる。鉄-オレエートをオクタデシルトリエトキシシラン相に分配させる力のあるクロロホルム(沸点62℃)を加熱して留去した。ケイ素原子に連結された18個の炭素からなる脂肪族鎖は、鉄表面をコーティングしている疎水性オレイル鎖と相互に入り込む。続いて、ゾル-ゲル成分、すなわち、水酸化アンモニウム、メタノール及び界面活性剤を添加し、反応を60℃で20分間実行する。材料を、磁気スタンド上で捕集し、必要ならメタノール中で洗浄し、粒子を、マトリックスとしてSephacryl S-300を使用するサイズ排除クロマトグラフィーで精製することができる。
いくつかの実施形態で、炭素保護層及びコーティングを有する少なくとも一つの磁性コア粒子を作製できる。適切な磁性コア粒子は、前に考察したように得ることができる。これらの粒子は、任意の適切な方法で準備される炭素保護層を有することができる。例えば、磁性コア粒子を、限定はされないが、ボールミル粉砕、レーザー切断、化学蒸着、及び超音波プラズマ加工を含む任意の適切な方法によって炭素保護層でコーティングできる。炭素保護層は、炭素の単一層又は複数層を含むことができる。いくつかの例で、炭素でコーティングされた粒子は、商業的に入手できる。例えば、炭素でコーティングされたFe0粒子は、商業的供給源から入手できる。炭素でコーティングされた磁性コア粒子は、加水分解及び酸化から保護されると考えられる。
炭素保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つのアミン部分、及び水溶液系での粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含むコーティングは、任意の適切な方法で形成され得る。例えば、コーティング前駆体は、溶媒中で準備することができ、炭素保護層を有する磁性粒子を、その溶液に添加して粒子を形成できる。いくつかの例で、該方法は、さらに、少なくとも一つの磁性コア粒子を添加するステップの後に、溶媒を除去するステップを含むことができる。例えば、溶媒を除去するステップは、溶媒を、該溶媒の少なくとも一部を除去するのに十分な温度まで加熱することを含むことができる。他の例で、該方法は、さらに、透析、カラムクロマトグラフィー、ダイアフィルトレーション、及び撹拌されたセル装置中での加圧濾過、又はこれらの組合せの少なくとも一つによって溶媒を除去するステップを含むことができる。
コーティング前駆体は、任意の適切な方法で作製できる。例えば、その親水性部分を酸化した後に、アミンを、アミン又はイミン結合により結合することができる。例えば、親水性多糖を酸化してポリアルデヒドにすることができる(シッフ塩基)。さらに、コーティング前駆体は、前に考察したように作製できる。
拘束されることを望むものではないが、塩基性窒素原子は、炭素ナノチューブに対して強い親和性を有することが注目される。((1)Liu,J.、Casavant,M.J.、Cox,M.、Walters,D.A.、Boul,P.、Lu,W.、Rimberg,A.J.、Smith,K.A.、Colbert,D.T.、Smalley,R.E.、Chem.Phys.Lett.1999,303,125〜129、(2)Choi,K.H.、Bourgoin,J.P.、Auvray,S.、Esteve,D.、Duesberg,G.S.、Roth,S.、Burghard,M.、Surf.Sci.2000,462,195〜202、(3)Lewenstein,J.C.、Burgin,T.P.、Ribayrol,A.、Nagahara,L.A.、Tsui,R.K.、Nano Lett.2002,2,443〜446、(4)Sano,M.、Kamino,A.、Okamura,J.、Shinkai,S.、Nano Lett.2002,2,531〜533参照)。これは、電子供与性アミン基と炭素ナノチューブ表面との間の供与体-受容体相互作用を含む。類似の関係は、適切な親水性部分を有する高度に置換されたアミンと炭素保護層を有する磁性粒子との間でも指摘される。例えば、炭素でコーティングされたFe0粒子を、ポリエチレンイミン部分及びデキストラン部分を含むコーティング前駆体でコーティングできる。この場合、正に帯電したポリエチレンイミン部分は、炭素でコーティングされたFe0粒子の表面に向かって配向され、一方、極性のあるデキストラン部分は、その外側領域で溶媒分子と相互に作用する。
粒子は、結合した所望の受容体に対して親和性を有する任意の適切なリガンド又はその他の成分を有することができ、当業者は、所望の受容体に対して親和性を有する種々のリガンド又はその他の成分を、各種の系を使用して結合できることを理解する。所望の受容体に対して親和性を有する適切なリガンド又はその他の成分の例には、限定はされないが、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド、短鎖及び長鎖有機分子、並びに特定の受容体に対するその親和性について選択された無機分子が含まれる。
例えば、タンパク質及びアミノで修飾された核酸のアミンは、酸化デキストランと、不安定なイミン(シッフ塩基)を形成し、続いて還元アミノ化で安定な第二級アミン結合することによってカップリングすることができる。デキストランを温和な過ヨウ素酸ナトリウムで処理すると、隣接ヒドロキシル基又はジオールの酸化により反応性アルデヒドが生成する。イミン結合は、pHが7〜10の温和な条件下でタンパク質を用いて形成され、次いで、水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウムで処理することによって安定な第二級アミン結合に還元され、これは同時に任意の未反応アルデヒド基をアルコールに還元する。
粒子にタンパク質をカップリングする別の方法は、安定なヒドラゾン結合を創り出すことである。タンパク質を、まずヒドラジド化合物を含むように修飾し、続いて、酸化デキストランと反応させる。ヒドラジドは、アルデヒドと特異的に反応してヒドラゾン結合を形成し、次いで該ヒドラゾン結合をシアノ水素化ホウ素と反応させて二重結合を還元することができる。例えば、アジピン酸ジヒドラジド(Aldrich)又はスクシンイミジル 4-ヒドラジノニコチネートアセトンヒドラゾン(SANH;Solunik Inc)を使用して、ストレプトアビジンをデキストランにカップリングすることができる。この反応は、1/5量のストレプトアビジンを使用し、生じるタンパク質の密度は、他の方法と同程度に高いと思われる。
シリカをコーティングされた粒子上でのリガンド結合は、粒子表面にアミンを導入するのに(3-アミノプロピル)トリエトキシシラン(APTS)を使用して完了することができ、一方、(3-メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(MPTMS)は、SH基を導入する。次いで、ヘテロ二官能性カップリング試薬(スクシンイミジル 4-[N-マレイミドメチル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート)を使用してチオールをアミンに連結することができる。例として、粒子表面上のアミンは、ストレプトアビジン分子上のチオールに連結され、粒子表面上のチオールは、ストレプトアビジンのアミンに連結された。
粒子によって提供される大きな磁気モーメントは、分析及び分取、並びに診断、予後判定及び治療技術、特に、ハイスループット又は迅速な診断の特徴を必要とするものにとって望ましい可能性がある。粒子は、無機及び有機分子、ウイルス、オルガネラ並びに細胞を、分離又は濃縮するのに使用できる。
いくつかの実施形態では、臨床又は研究環境で使用するためのパッケージキットが提供される。キットは、それらの生物学的又は分子学的用途に応じて設計される。キットは、赤血球をサンプル調製から排除する必要がある場合の溶解用緩衝液、表面部分を標識化する一次抗体(群)/標的(群)、一次抗体(群)/標的(群)を認識する二次抗体(群)/標的(群)とコンジュゲートされる粒子、及び/又は磁性粒子に直接的にコンジュゲートされる一次抗体/標的を含むことができる。さらに、前記キットには、サンプルの洗浄及び再懸濁に使用できる生理学的緩衝液、並びに各種磁気細胞分離装置中でのシース担体流体を含めることができる。緩衝液は、限定はされないが、界面活性剤、抗凝固剤、安定剤、及びフェロ流体の添加を含むことができる
該粒子は、種々の用途に使用できることが理解されよう。該粒子は、生物医学、バイオテクノロジー、医薬及び化学産業で使用することができ、限定はされないが、細胞の濃縮及び選択、核酸の精製、並びに親和性分離を含む精製のために使用できる。該粒子を臨床環境で使用する場合、それらの粒子は、癌のスクリーニング、癌のモニターなどの診断分析のため、移植、糖尿病及び幹細胞療法のためなどの治療技術に向けた予備的ツールとして有用である可能性がある。本開示の実施形態はまた、複雑な混合物中に低い又は極めて低い濃度で存在する可能性のある生物学的材料、及び有機若しくは無機材料を濃縮するのに使用できるプロトコール及び方法を提供する。
該粒子は、種々の用途に使用できることが理解されよう。該粒子は、生物医学、バイオテクノロジー、医薬及び化学産業で使用することができ、限定はされないが、細胞の濃縮及び選択、核酸の精製、並びに親和性分離を含む精製のために使用できる。該粒子を臨床環境で使用する場合、それらの粒子は、癌のスクリーニング、癌のモニターなどの診断分析のため、移植、糖尿病及び幹細胞療法のためなどの治療技術に向けた予備的ツールとして有用である可能性がある。本開示の実施形態はまた、複雑な混合物中に低い又は極めて低い濃度で存在する可能性のある生物学的材料、及び有機若しくは無機材料を濃縮するのに使用できるプロトコール及び方法を提供する。
該粒子及び方法は、以前に開発された磁性粒子の大きさ、単分散性、表面積、及び磁気特性に付随する諸問題を克服できる。これらの粒子は、材料の著しい沈殿なしに水性溶液で希釈することができ、適切なリガンド及び/又は受容体と結合するための標準的化学カップリング剤と反応させることができる。それゆえ、それらは、血液、ウイルス、オルガネラから希少細胞を磁気的に濃縮するための、さらに、無機分子、並びにタンパク質及び核酸などの有機分子を分離又は濃縮するための改良方法を提供する。それらはまた、各種のその他用途で有用である可能性がある。粒子は、ハイスループット磁気分離方法に適用するために設計される手順で有用であり、磁気的に標識された細胞の回収を最大にすることができる。
本発明は、限定するものではなく例示として提供される以下の実施例を参照することによって、より良く理解されよう。
疎水性デキストランの合成
疎水性デキストランの合成は、Dombへの米国特許第7,001,891号中に詳細に記載されている。この特許は、疎水性鎖をデキストラン及びその他の多糖類に、エステル、イミド、アミン又は炭酸(carbonate)結合を伴う反応によりコンジュゲート(「グラフト」)する方法を教示している。疎水性デキストランを合成する場合、溶媒は、出発材料及び最終生成物を分散させ、加えて全般的なカップリング反応を可能にしなければならないので、溶媒の選択が重要である。また、置換度を選択しなければならず、置換度は、一般に、デキストランの分子量及び脂肪酸の鎖長の関数である。一般に、高分子量のアルキル鎖は、水溶性を残すために、低置換度でカップリングされる。低分子量の鎖の場合は、より高い置換度が可能である。本発明に係るデキストラン脂肪カルボキシレートの置換度は、0.05%〜20%の範囲である。分子量と関連させて前に述べたように、置換度も、統計値である。
疎水性デキストランの合成は、Dombへの米国特許第7,001,891号中に詳細に記載されている。この特許は、疎水性鎖をデキストラン及びその他の多糖類に、エステル、イミド、アミン又は炭酸(carbonate)結合を伴う反応によりコンジュゲート(「グラフト」)する方法を教示している。疎水性デキストランを合成する場合、溶媒は、出発材料及び最終生成物を分散させ、加えて全般的なカップリング反応を可能にしなければならないので、溶媒の選択が重要である。また、置換度を選択しなければならず、置換度は、一般に、デキストランの分子量及び脂肪酸の鎖長の関数である。一般に、高分子量のアルキル鎖は、水溶性を残すために、低置換度でカップリングされる。低分子量の鎖の場合は、より高い置換度が可能である。本発明に係るデキストラン脂肪カルボキシレートの置換度は、0.05%〜20%の範囲である。分子量と関連させて前に述べたように、置換度も、統計値である。
磁性鉄粒子の合成
一実施態様において、磁性(Fe3O4)は、二価の鉄(Fe+2)塩溶液を三価の鉄(Fe+3)塩溶液と混合し、それに水酸化アンモニウム溶液を添加することによって合成される。N2でパージした40mLの水に、約1.51gのFeCl3-6H2O及び0.64gのFeCl2-4H2Oを溶解する。アセトン中の約0.1gのオレイン酸又はその他の脂肪酸を添加し、反応物をN2ブランケット下で65℃にする。激しく撹拌しながら、混合物に20mLの28%(v/v)NH4OHを添加して、pHを9〜10に滴定する。反応物をpH9.5以上で60分間維持し、次いで、90℃まで1時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、次いで、酢酸で酸性とする。次いで、約3倍容のメタノールを添加し、磁性材料をマグネットバー上で捕捉する。材料を、50:50のアセトン:メタノール混合物で十分に洗浄し、マグネットバー上で捕集する。次いで、材料を、水中で数回洗浄して鉄オキシ水酸化物(FeOOH)を除去し、次いで、大きな凝集物を、600×gで5分間の低速臨床用遠心機で遠心分離を3回繰り返して除去する。材料を、乾燥し、25mLのクロロホルムに再懸濁し、4,500×gで30分間遠心分離する。これらの条件下で沈殿する材料はほとんどないが、典型的には、チューブの底部に極めて小さなペレットが観察される。磁性粒子は、クロロホルムから磁気捕捉によって容易には回収できないが、磁気スタンド中に放置すると、12〜16時間後に磁性粒子を回収することができる。この方法の最後に捕集される精製された磁性粒子の量は、乾燥重量分析で測定した場合に500〜750mgである。
一実施態様において、磁性(Fe3O4)は、二価の鉄(Fe+2)塩溶液を三価の鉄(Fe+3)塩溶液と混合し、それに水酸化アンモニウム溶液を添加することによって合成される。N2でパージした40mLの水に、約1.51gのFeCl3-6H2O及び0.64gのFeCl2-4H2Oを溶解する。アセトン中の約0.1gのオレイン酸又はその他の脂肪酸を添加し、反応物をN2ブランケット下で65℃にする。激しく撹拌しながら、混合物に20mLの28%(v/v)NH4OHを添加して、pHを9〜10に滴定する。反応物をpH9.5以上で60分間維持し、次いで、90℃まで1時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、次いで、酢酸で酸性とする。次いで、約3倍容のメタノールを添加し、磁性材料をマグネットバー上で捕捉する。材料を、50:50のアセトン:メタノール混合物で十分に洗浄し、マグネットバー上で捕集する。次いで、材料を、水中で数回洗浄して鉄オキシ水酸化物(FeOOH)を除去し、次いで、大きな凝集物を、600×gで5分間の低速臨床用遠心機で遠心分離を3回繰り返して除去する。材料を、乾燥し、25mLのクロロホルムに再懸濁し、4,500×gで30分間遠心分離する。これらの条件下で沈殿する材料はほとんどないが、典型的には、チューブの底部に極めて小さなペレットが観察される。磁性粒子は、クロロホルムから磁気捕捉によって容易には回収できないが、磁気スタンド中に放置すると、12〜16時間後に磁性粒子を回収することができる。この方法の最後に捕集される精製された磁性粒子の量は、乾燥重量分析で測定した場合に500〜750mgである。
鉄-オレイン酸粒子の疎水性デキストランによるコーティング
実施例2で作製した鉄-オレイン酸粒子は、ヘキサン及びクロロホルムに分散できるが、水性緩衝液には分散できない。これらの粒子を水相に移行させるために、オレエート-デキストランによる自己会合が開始され、そこでは、Feからの及びデキストランからのオレエート側鎖が、親水性デキストラン層をFe0鉄コアから隔離する脂肪酸層を形成するように相互に入り込む。コーティングされた材料は、高度な磁性を帯び、水に分散可能であり、且つリガンド結合のための通常のカップリング化学に適合しやすい。
実施例2で作製した鉄-オレイン酸粒子は、ヘキサン及びクロロホルムに分散できるが、水性緩衝液には分散できない。これらの粒子を水相に移行させるために、オレエート-デキストランによる自己会合が開始され、そこでは、Feからの及びデキストランからのオレエート側鎖が、親水性デキストラン層をFe0鉄コアから隔離する脂肪酸層を形成するように相互に入り込む。コーティングされた材料は、高度な磁性を帯び、水に分散可能であり、且つリガンド結合のための通常のカップリング化学に適合しやすい。
種々の置換度(糖単位当たりのオレエート単位)を有するある範囲のオレエート-デキストランコンジュゲートを使用できる。脂質-多糖コンジュゲートはまた、特定の必要性に適合させるために、種々のデキストラン分子量、種々の多糖、及び種々の脂肪分子から調製できる。自己会合反応は、Fe0が溶解できるクロロホルム-メタノール(2:1 v/v)中で実施できる。自己会合は、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、N-メチルピロリドン、グリコフロール、プロピレングリコール、アセトニトリル、又はオレイン酸エチルなどの他の溶媒中でも実施できる。これらの試薬の多くは、FDAによってクラス2(限定された使用)又はクラス3(低毒性)の溶媒とみなされている[FDA及びCDER、Guidence for Industry:QC3 Tables and List(2003)、http://www.fda.gov/cder/guidance/index.htm参照]。
5mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に約150mgの疎水性デキストランを添加し、混合物を65℃で20分間インキュベートする。次いで、これを4500rpmで20分間遠心分離し、続いて透明な上清液を濾過した。次いで、濾過されたデキストランを100W、50℃で稼動している超音波水浴中に置いた。通常0.5mLを超えない量のクロロホルム中に、約15mgの鉄-オレイン酸を添加する。混合物に超音波を当てながら50℃で30分間インキュベートする。この時間中に、高温により、クロロホルムが揮発し、このことが、鉄-オレエートのDMSO中への移行を促進する。インキュベーションの最後に、残留クロロホルム蒸気を真空で留去する。反応物に約5倍容の0.5M NaClを添加し、混合物を、Millipore Pellicon XLカセット式タンジェンシャルフローフィルトレーション装置を使用して一夜ダイアフィルトレーション(diafiltered)する。次いで、濾液を4500rpmで20分間遠心分離し、続いて、透明な上清液を、500kDa MWのカットオフのポリエーテルスルホンフィルターを取り付けた撹拌セルを通して加圧濾過(N2)する。得られる材料は、数週間懸濁状態を維持し、200〜250nmの直径を有する。
自己会合は、出発鉄粒子の少なくとも75%が水性水相中に分配される場合に、成功と判断される。材料は、単分散性であり、その最初の磁気特性の少なくとも80%を保持する。鉄の定量は、原子吸光、及び誘導結合プラズマ-光電子分光法によって行われ、一方、磁気特性は、細胞追跡速度測定(cell tracking velocimetry)及び磁場フロー分画(magnetic field flow fractionation)によって測定される。
コーティングされた鉄粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)による物理的解析は、鉄(Fe3O4)コアが、20〜70nmの粒子径を有することを示した。動的光散乱法(DLS)は、超音波で処理していないデキストランコーティング粒子の平均流体力学的半径が、直径約200〜300nmの凝集体であることを示した(図3参照)。強いプローブ超音波でも、平均凝集径がさらに減少することはなかった。鉄粒子の表面上にオレイン酸のコーティングが存在することは、2800〜3000cm-1領域にオレイル基の特徴的な対称及び非対称CH2伸縮振動モードを示すフーリエ変換赤外分光法(FTIR)によって確認された(Shuklaら、同上)。これらのピークは、非コーティング粒子には存在しなかった。
疎水性デキストランと疎水性鉄コアとの間の自己会合反応の証拠には、従来のサイズ篩いカラムでのデキストラン反応性ピークと鉄含有量ピークの双方の定型的出現が含まれる。図4は、Sephacryl S-300(カラム寸法45×2.5cm)でのクロマトグラフィーに供した自己会合磁性粒子についての代表的カラムプロフィールの結果を示す。これらの研究で、デキストランは、Ludwig及びGoldbergがJ.Dent.Res.35(1):90(1956)に記載しているアントロン反応性法(anthrone reactivity procedure)によって測定した。鉄含有量の分析は、誘導結合プラズマ光電子分光法によって測定した。粒子は、ボイド容量中を溶出し、220〜280nmの粒径分布を有する。疎水性デキストランに代わって通常のデキストラン(例えば、デキストラン70,000)を使用すると、自己会合は起こらず、2〜4ミクロンの最小径を有する極めて不均一な凝集物が観察される。さらに、磁気的に捕集され、十分に洗浄された粒子は、強いアントロン反応性を示す。
鉄-オレイン酸粒子の疎水性シランによるコーティング
約1mLの脂肪酸コーティング鉄粒子を、50mLのファルコンチューブ中で1mLのオクチルデシルトリエトキシシラン又はオクチルデシルメトキシシラン(Gelest Inc.、Morrisville、ペンシルヴェニア州)と混合し、次いで、該チューブを65℃の水浴中に置く。チューブに約30分間超音波を当て、真空吸引でクロロホルムの蒸気を周期的に除去する。
約1mLの脂肪酸コーティング鉄粒子を、50mLのファルコンチューブ中で1mLのオクチルデシルトリエトキシシラン又はオクチルデシルメトキシシラン(Gelest Inc.、Morrisville、ペンシルヴェニア州)と混合し、次いで、該チューブを65℃の水浴中に置く。チューブに約30分間超音波を当て、真空吸引でクロロホルムの蒸気を周期的に除去する。
分離ビーカー中で、1.8gのセチルトリメチルアンモニウムブロミド、35.2gのシクロヘキサン、3.5mLのブタノール及び0.88mLの33%水酸化アンモニウムを混合して安定なマイクロエマルジョンを生成する。この混合物を、反応物が透明になるまで激しく撹拌する。次いで、反応物を急速に撹拌しながら、シラン/鉄混合物をマイクロエマルジョンに滴加する。20分後、内容物を、ファルコンチューブ中に注ぎ、次いで、静かに一夜揺り動かす。翌日、磁性材料を磁気的に捕集し、100%エタノール中で数回洗浄する。材料を、100mM Tris、150mM NaCl及び0.05%Tween-20(pH 8.2)で洗浄し、少量の同一緩衝液に再懸濁し、Sephacryl-100でのゲル濾過クロマトグラフィーでサイズ分離する。5mLの反応混合物を、2.5×33cmのカラムに供し、100mM Tris、150mM NaCl及び0.05%Tween-20(pH 8.2)で溶出する。精製された磁性粒子は、ボイド容量分画中に現われ、乾燥重量分析で測定した場合に約10mg/mlの濃度を有した。
リガンドの結合
水素が終端となる表面のアルコキシ-及びクロロシランによるシラン化は、シリカ表面を誘導体化するのに使用される最も一般的な方法である。反応は、Si-OH中間体を形成するためのSi-H表面の化学的酸化を含むと考えられる。シラン化反応は、ケイ素-水素基の触媒型加水分解、それに続くアルキルシランによる表面-OH引き抜き反応によって進行すると考えられる。抗体、小分子、増殖因子、ランタニド、及び量子ドットの共有結合のため粒子表面上に官能基を導入するのに使用されるシラン化剤には、DETA(トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン)、MPTMS(メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、及びAPTES(アミノプロピルトリエトキシシラン)が含まれる。デキストランでコーティングされた材料の場合、このような処理は必要とされない。
水素が終端となる表面のアルコキシ-及びクロロシランによるシラン化は、シリカ表面を誘導体化するのに使用される最も一般的な方法である。反応は、Si-OH中間体を形成するためのSi-H表面の化学的酸化を含むと考えられる。シラン化反応は、ケイ素-水素基の触媒型加水分解、それに続くアルキルシランによる表面-OH引き抜き反応によって進行すると考えられる。抗体、小分子、増殖因子、ランタニド、及び量子ドットの共有結合のため粒子表面上に官能基を導入するのに使用されるシラン化剤には、DETA(トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン)、MPTMS(メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、及びAPTES(アミノプロピルトリエトキシシラン)が含まれる。デキストランでコーティングされた材料の場合、このような処理は必要とされない。
Stober合成法[W.Stoberら、J.Colloid Interf Sci 26,62(1968)]によって作製される材料の場合、合成が直近に行われるなら、シリカ表面の酸化的前処理は必要でない。多孔性シリカの場合、より弱いケイ素-ケイ素結合は、酸化的前処理中でも反応性があり、表面に過剰に酸化された層を生じる。この問題に対する最も簡単な解決策は、酸化剤で前処理を行うことなく表面を直接的にシラン化することである。それにもかかわらず、多孔性材料中のSi-Si結合は、なお酸化的開裂にさらされる。
粒子にリガンドを結合するには、シラン化剤に加え、いくつかの種類のホモ-又はヘテロ二官能性架橋剤も必要とされる。このために使用されるヘテロ二官能性薬剤には、SMCC(スクシンイミジル 4-[N-マレイミドメチル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート)、SAED(スルホスクシンイミジル 2-[7-アミノ-4-メチルクマリン-3-アセトアミド]エチル-1,3'ジチオプロピオネート)、及びSATA(N-スクシンイミジル S-アセチルチオアセテート)が含まれる。さらに、PEG-マレイミド、PEG-NHS、ジメタクリル酸PEG、ヘテロ二官能性PEG、ヘテロ二官能性PEG及び不連続PEG(2、4、又は6個のPEG単位を含む)などの各種のポリエチレングリコール誘導体を使用できる。
デキストランでコーティングされた材料の場合、安定なヒドラゾン結合を生成するヒドラジン/カルボニル反応を利用できる。これまで、ヒドラゾン結合を利用するカップリング試薬は、使用するのが困難で、合成するのが簡単ではなかった。最近、化学試薬スクシンイミジル 4-ヒドラジノニコチネートアセトンヒドラゾン(SANH)が、Solulink Inc(San Diego、カリフォルニア州)から入手できるようになり、リガンドを結合する簡単な方法が提供されている。ヒドラジンの後の化学は、安定なビス-芳香族ヒドラゾンを製造するための、2-ヒドラジノピリジル部分とベンズアルデヒドとの反応に基づく。
この方法で、ストレプトアビジン又はIgGは、SANHで修飾され、アルデヒド修飾された粒子と混合されて、ヒドラゾンが介在するコンジュゲートを生成する。反応の脱離基は水であり、ヒドラゾンを安定化するための還元剤は必要でない。この反応は酸で触媒されるが、それにもかかわらずpH8.0まで反応が起こる。抗体又はストレプトアビジンは、SANHとの反応後でもそれらの結合活性の大部分を維持する。
生物学的分離用途
四重極型磁気ソーティング(QMS)による処理された(spiked)バフィーコートからの癌細胞の分離に先立って、QMS装置の操作パラメーターを決定するために、標識された細胞の移動度測定値を、細胞追跡速度計(CTV)法によって解析する。バフィーコートは、オハイオ州、コロンバス市の米国赤十字地方支部から購入した。単核細胞(MNC)を、密度勾配遠心分離によって獲得し、標識用緩衝液(リン酸緩衝化生理食塩水、0.05%ヒト血清アルブミン、2mM EDTA)で速やかに洗浄した。接着性卵巣癌細胞(テトラカルシノーマPA-1)を、トリプシン処理により取り出し、トリプシンを不活化するために血清を含む標識用緩衝液で洗浄した。細胞計数を実施し、腫瘍細胞をMNC中に、107個の総MNC細胞中に腫瘍細胞1個の濃度で添加した(spiked)。処理操作を完了した後、標識工程を開始した。細胞を、5×107個の細胞につき200μLの容積で再懸濁し、再懸濁した細胞に、100μLの抗-CD45ビオチン化抗体を添加した。抗-CD45抗体を使用してすべてのMNCを標識し、細胞懸濁液からそれらを除去すると、未標識でそれゆえ無傷の腫瘍細胞が残る。細胞懸濁液を一次抗-CD45抗体と共に4℃で15分間インキュベートし、インキュベート時間が終了したら、標識用緩衝液を2倍の染色容積で添加した。遠心分離を1500rpmで6分間実施し、細胞ペレットを5×107個の細胞につき200μLで再懸濁した。再懸濁したペレットに、ストレプトアビジンをコンジュゲートした3成分粒子200μLを添加した。細胞及び粒子を4℃で15分間インキュベートした。インキュベーション時間が終了した後、細胞及び過剰な粒子を、2倍の染色容積の標識用緩衝液を添加すること及び1500rpmで6分間遠心分離することによる洗浄ステップを通して除去した。次いで、細胞ペレットを4mLの容積に再懸濁し、500μLのアリコートを取り出し、被標識細胞を分析し、QMS分離をいかに速く又は遅く泳動できるかを決定する平均磁気泳動移動度を得る。図2に、CNW粒子で標識されたCD45+MNC及びMiltenyi MACSビーズで標識されたCD45+MNCの磁気泳動移動度を示す。細胞は、Miltenyi MACS粒子と対照的に、本明細書中で作製された粒子で標識された場合に、桁の大きさでよ
り速い。
四重極型磁気ソーティング(QMS)による処理された(spiked)バフィーコートからの癌細胞の分離に先立って、QMS装置の操作パラメーターを決定するために、標識された細胞の移動度測定値を、細胞追跡速度計(CTV)法によって解析する。バフィーコートは、オハイオ州、コロンバス市の米国赤十字地方支部から購入した。単核細胞(MNC)を、密度勾配遠心分離によって獲得し、標識用緩衝液(リン酸緩衝化生理食塩水、0.05%ヒト血清アルブミン、2mM EDTA)で速やかに洗浄した。接着性卵巣癌細胞(テトラカルシノーマPA-1)を、トリプシン処理により取り出し、トリプシンを不活化するために血清を含む標識用緩衝液で洗浄した。細胞計数を実施し、腫瘍細胞をMNC中に、107個の総MNC細胞中に腫瘍細胞1個の濃度で添加した(spiked)。処理操作を完了した後、標識工程を開始した。細胞を、5×107個の細胞につき200μLの容積で再懸濁し、再懸濁した細胞に、100μLの抗-CD45ビオチン化抗体を添加した。抗-CD45抗体を使用してすべてのMNCを標識し、細胞懸濁液からそれらを除去すると、未標識でそれゆえ無傷の腫瘍細胞が残る。細胞懸濁液を一次抗-CD45抗体と共に4℃で15分間インキュベートし、インキュベート時間が終了したら、標識用緩衝液を2倍の染色容積で添加した。遠心分離を1500rpmで6分間実施し、細胞ペレットを5×107個の細胞につき200μLで再懸濁した。再懸濁したペレットに、ストレプトアビジンをコンジュゲートした3成分粒子200μLを添加した。細胞及び粒子を4℃で15分間インキュベートした。インキュベーション時間が終了した後、細胞及び過剰な粒子を、2倍の染色容積の標識用緩衝液を添加すること及び1500rpmで6分間遠心分離することによる洗浄ステップを通して除去した。次いで、細胞ペレットを4mLの容積に再懸濁し、500μLのアリコートを取り出し、被標識細胞を分析し、QMS分離をいかに速く又は遅く泳動できるかを決定する平均磁気泳動移動度を得る。図2に、CNW粒子で標識されたCD45+MNC及びMiltenyi MACSビーズで標識されたCD45+MNCの磁気泳動移動度を示す。細胞は、Miltenyi MACS粒子と対照的に、本明細書中で作製された粒子で標識された場合に、桁の大きさでよ
り速い。
CTV分析から平均移動度を得た後に、残存する細胞をQMS装置で分離した。細胞を、供給シリンジ中に導入し、QMSを堆積方式で運転し、その結果、流れの中に非磁性又は非標識細胞が得られ、一方、磁性細胞又は被標識細胞は、QMS装置中のチャネル壁上に捕集された。分離後に細胞計数を実施し、トリパンブルー排除法で生存能を測定した。フローサイトメーターで統計的に正確に分析するには、事象があまりにも遅いので、腫瘍細胞を検出及び定量するためにサイトスピン(集細胞遠心装置)を設けた。
平均回収率は、極めて良好であった。腫瘍細胞を、107個の総細胞につき1個の腫瘍細胞を可能にする数で添加した(spiked)。汚染細胞の3.21の対数減少は、以前に発表さたもの[P.de Cremouxら、Clin Cancer Res 6(8),3117(2000)]を超え、同様に、腫瘍細胞の74%の平均回収率は、通常の市販試薬を使用して得られるQMS濃縮の一般に50%の平均のそれをはるかに超えている。
炭素でコーティングされた鉄粒子のポリエチレンイミン(PEI)デキストランによるコーティング
約150mgのスペルミンコンジュゲートデキストランを、5mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に添加し、混合物を、65℃で20分間インキュベートしてデキストランを溶解する。次いで、これを4,500rpmで20分間遠心分離し、続いて透明な上清液を濾過する。次いで、濾過したデキストランを100W、65℃で稼動している超音波水浴に置く。通常的にはデキストラン溶液の表面に粉末を振り撒くことによって、炭素でコーティングされた鉄(鉄コア径は5〜55nm、20nmの炭素コーティングを有す)約150mgを添加する。混合物を、超音波を当てながら65℃で18〜24時間インキュベートする。反応物に約5倍容の0.5M NaClを添加し、混合物をMillipore Pellicon XLカセット式タンジェンシャルフローフィルトレーション装置を使用して一夜ダイアフィルトレーションする。次いで、濾液を4500rpmで20分間遠心分離し、続いて、透明な上清液を、500kDa MWのカットオフのポリエーテルスルホンフィルターを取り付けた撹拌セルを通して加圧濾過(N2)する。
約150mgのスペルミンコンジュゲートデキストランを、5mLのジメチルスルホキシド(DMSO)に添加し、混合物を、65℃で20分間インキュベートしてデキストランを溶解する。次いで、これを4,500rpmで20分間遠心分離し、続いて透明な上清液を濾過する。次いで、濾過したデキストランを100W、65℃で稼動している超音波水浴に置く。通常的にはデキストラン溶液の表面に粉末を振り撒くことによって、炭素でコーティングされた鉄(鉄コア径は5〜55nm、20nmの炭素コーティングを有す)約150mgを添加する。混合物を、超音波を当てながら65℃で18〜24時間インキュベートする。反応物に約5倍容の0.5M NaClを添加し、混合物をMillipore Pellicon XLカセット式タンジェンシャルフローフィルトレーション装置を使用して一夜ダイアフィルトレーションする。次いで、濾液を4500rpmで20分間遠心分離し、続いて、透明な上清液を、500kDa MWのカットオフのポリエーテルスルホンフィルターを取り付けた撹拌セルを通して加圧濾過(N2)する。
この方法で調製された材料は、HEPES緩衝化生理食塩水及びリン酸緩衝化生理食塩水に分散可能である。この材料はまた、数週間、懸濁液のままであり、100〜1000nmの直径を有する。材料は、一つ又は複数のPEI-デキストラン層で取り囲まれた複数の鉄コアから構成されると思われる。
これまで開示した及びその他の特徴及び機能、或いはそれらの代替物のいくつかを、その他多くの異なる系又は応用分野の中で望ましく組み合わせることができることを認識されたい。また、以下の特許請求の範囲によって包含されると解釈される、その中での様々な現在予知されない又は予測されない代替物、修正形態、変形形態又は改善が、当業者によって引き続きなされ得ることも認識されたい。
Claims (25)
- 疎水性保護層を有する少なくとも1種の磁性コア粒子及びコーティングを含む粒子であって、該コーティングが、該疎水性保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つの疎水性部分、及び水溶液系での該粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む、上記粒子。
- 疎水性保護層が、少なくとも一つの磁性コア粒子を酸化から保護するように選択される、請求項1に記載の粒子。
- コーティングに隣接した疎水性保護層を有する単一の磁性コア粒子を含む、請求項1に記載の粒子。
- 粒子が複数の磁性コア粒子を含み、
該複数の磁性コア粒子のそれぞれが疎水性保護層を有し、且つ
コーティングが該疎水性保護層を有する複数の磁性コア粒子の二つ以上に隣接している、請求項1に記載の粒子。 - 少なくとも一つの磁性コア粒子が、約5nm〜約2μmの大きさを有する、請求項1に記載の粒子。
- 少なくとも一つの磁性コア粒子が、約20nm〜約300nmの大きさを有する、請求項1に記載の粒子。
- 約20nm〜約4.5μmの大きさを有する、請求項1に記載の粒子。
- 約200〜約400nmの大きさを有する、請求項1に記載の粒子。
- 親水性部分に結合したリガンドをさらに含む、請求項1に記載の粒子。
- 磁性コアが、フェライト、金属、金属合金、酸化鉄、二酸化クロム、及びこれらの組合せから選択される、請求項1に記載の粒子。
- 疎水性保護層が、約10〜約22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の、共役又は非共役の、置換又は非置換の有機酸又はモノカルボン酸を含む、請求項1に記載の粒子。
- 疎水性保護層が、ヘキサン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、リノレン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、及びリノール酸から選択される少なくとも1種の脂肪酸を含む、請求項11に記載の粒子。
- 少なくとも一つの疎水性部分が、約10〜約22個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の、共役又は非共役の、置換又は非置換の有機酸又はモノカルボン酸を含む、請求項1に記載の粒子。
- コーティングの少なくとも一つの親水性部分が、多糖、生分解性ポリマー、ポリオレフィン、及びこれらの組合せから選択される、請求項1に記載の粒子。
- 疎水性保護層が少なくとも一つの脂肪酸を含み、コーティングの疎水性部分が少なくとも一つの脂肪酸を含む、請求項14に記載の粒子。
- コーティングの少なくとも一つの親水性部分が、少なくとも一つのデキストランを含む、請求項1に記載の粒子。
- コーティングが、少なくとも一つの飽和又は不飽和の、置換又は非置換の、共役又は非共役の脂肪族基を有するアルキルシランを含む、請求項1に記載の粒子。
- 炭素保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子及びコーティングを含む粒子であって、該コーティングが、炭素保護層の少なくとも一部と自己会合するように選択された少なくとも一つのアミン部分、及び水溶液系での該粒子の分散を促進するように選択された少なくとも一つの親水性部分を含む、上記粒子。
- 粒子の調製方法であって、
疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第1溶媒に懸濁するステップ、
疎水性部分及び親水性部分を含むコーティング前駆体を第2有機溶媒に溶解するステップ、並びに
第1溶媒中の疎水性保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を第2溶媒中のコーティング前駆体に、疎水性保護層及びコーティング層を有する少なくとも一つの粒子が形成されるように添加するステップ
を含み、該コーティング前駆体の疎水性部分が、疎水性保護層と自己会合する、上記方法。 - 少なくとも一つの磁性コア粒子を添加するステップの後に、第1及び第2溶媒を除去するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
- 第1及び第2溶媒を除去するステップが、溶液を、第1及び第2溶媒の少なくとも一方の少なくとも一部を除去するのに十分な温度まで加熱することを含む、請求項19に記載の方法。
- 第1及び第2溶媒の高沸点残留物を、透析、カラムクロマトグラフィー、ダイアフィルトレーション、及び撹拌セル装置中での加圧濾過、又はこれらの組合せの少なくとも一つによって除去するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
- 第1溶媒が、クロロホルム、メタノール、ヘキサン、及びこれらの組合せから選択される、請求項19に記載の粒子の調製方法。
- 第2溶媒が、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ホルムアミドとN-メチルピロリドンとの混合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、N-メチルピロリドン、グリコフロール、プロピレングリコール、アセトニトリル、オレイン酸エチル、及びこれらの組合せから選択される、請求項19に記載の粒子の調製方法。
- 粒子の調製方法であって、
アミン部分及び親水性部分を含むコーティング前駆体を有機溶媒に溶解するステップ、並びに
炭素保護層を有する少なくとも一つの磁性コア粒子を溶媒中のコーティング前駆体に、炭素保護層及びコーティング層を有する少なくとも一つの粒子が形成されるように添加するステップ
を含み、該コーティング前駆体のアミン部分が、炭素保護層と自己会合する、上記方法。
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