JP2010288338A - 電機における固定子 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、ステータコアの軸方向への長さ及びコイルエンドの突出長さを変えることなくステータコアとコイルとの絶縁性を確保することができる電機における固定子を提供する。
【解決手段】固定子10において、アウターコイル20とインナーコイル30とは、アウターコイル20のアウター渡り部22bが、固定ティース40の突設方向と反対方向においてインナーコイル30の起立部32aよりも外側に配置されている。アウターコイル20の挿入部21が挿入された第1スロットS1の開口縁部には、ステータコア11の軸方向へ凹む凹部53が形成されている。
【選択図】図9

Description

本発明は、整列巻きにより予め整形された少なくとも第1系列のコイル及び第2系列のコイルを有する電機における固定子に関する。
ステータコアに形成されたスロットにコイルを挿入し、このコイルをティースに巻装してなる固定子を備えた電機としての電動機においては、ステータコアとコイルとの間の絶縁性を確保する必要がある。例えば、特許文献1の電動機の絶縁装置においては、固定子鉄心(ステータコア)におけるスロット内壁と、巻線(コイル)とを絶縁するためにスロット絶縁紙(絶縁シート)を備えるとともに、巻線と固定子鉄心の積厚方向の端面とを絶縁するコアエンド絶縁紙とを備えている。また、スロット絶縁紙の両端には外方に折曲げられた折返片が設けられるとともに、コアエンド絶縁紙に折曲げ部が設けられている。さらに、電動機において、固定子鉄心の端面には折返片と折曲げ部とを収納する凹部が設けられている。
そして、特許文献1の電動機の絶縁装置において、凹部の内底面から延びるスロット絶縁紙の折返片により、固定子鉄心の端面から巻線の表面に沿った沿面距離が確保され、ステータコアとコイルとの間の絶縁性が確保されている。また、固定子鉄心の端面とコイルエンドとの間にコアエンド絶縁紙が介装されることにより、固定子鉄心の端面とコイルエンドと間の絶縁性が確保されている。
実開昭62−11349号公報
ところが、特許文献1に開示の電動機の絶縁装置においては、固定子鉄心の端面とコイルエンドとの絶縁性の確保のためにコアエンド絶縁紙を必要とし、電動機の製造コストが嵩んでしまっている。そこで、製造コストを抑えるためコアエンド絶縁紙を省略することが考えられるが、コアエンド絶縁紙を省略すると、固定子鉄心の端面とコイルエンドとの絶縁性を確保するため、固定子鉄心の端面とコイルエンドとの間に空間絶縁距離を確保する必要がある。この場合、固定子鉄心の端面からのコイルエンドの突出長さが長くならないようにするため、固定子鉄心の軸方向への長さを短くし、コイルエンドから固定子鉄心の端面を遠ざけて空間絶縁距離を確保することが考えられるが、固定子鉄心が短くなることで電動機のトルクが低下してしまう。一方、固定子鉄心の軸方向への長さを変えないようにするため、コイルエンドの突出長さを長くし、固定子鉄心の端面からコイルエンドを遠ざけて空間絶縁距離を確保することが考えられるが、コイルエンドの突出長さが長くなることで電動機のサイズが大きくなってしまう。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、製造コストを抑えつつ、ステータコアの軸方向への長さ及びコイルエンドの突出長さを変えることなくステータコアとコイルとの絶縁性を確保することができる電機における固定子を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステータコアにティースが複数配列され、整列巻きにより予め整形された少なくとも第1系列のコイル及び第2系列のコイルそれぞれが前記複数のティース間のスロットに組み込まれ、前記スロットが、前記ステータコアからの前記ティースの突設方向に沿って同一幅をなすように形成された電機における固定子において、前記第1系列のコイルのコイルエンドが、前記スロットに挿入された挿入部から前記突設方向と反対方向へ延びる一対の屈曲部と、該屈曲部同士を接続する渡り部とを備えるとともに、前記挿入部が絶縁シートによって被覆され、かつ前記コイルエンドとステータコアの端面との間に空間絶縁距離が確保され、前記第2系列のコイルのコイルエンドが、前記スロットに挿入された挿入部から延設され前記ステータコアの端面より起立する一対の起立部と、該起立部同士を接続する渡り部とを備えるとともに、前記挿入部が絶縁シートによって被覆されており、前記第1系列のコイルと第2系列のコイルとは、前記第1系列のコイルの渡り部が、前記突設方向と反対方向において前記第2系列のコイルの起立部よりも外側に配置されており、前記第1系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットの開口縁部に前記ステータコアの軸方向へ凹む凹部が形成されていることを要旨とする。
これによれば、第1系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットの開口縁部において、ステータコアの端面から第1系列のコイルの表面に沿った沿面距離は、凹部内の挿入部とこの挿入部に対向する凹部の内面との間に空間絶縁距離が確保されていれば、凹部の内底面から絶縁シートの端縁までの距離となる。このため、凹部の深さ内に絶縁シートが収まれば、ステータコアの端面から絶縁シートを突出させる必要がなくなり、凹部の深さ内に絶縁シートが収まらなくてもステータコアの端面からの絶縁シートの突出量を、凹部が形成されない場合と比較して減らすことができる。その結果として、凹部が形成されない場合と比較すると、挿入部において絶縁シートが巻装された部位の、ステータコア端面からの突出量はゼロになるか減少することとなり、凹部が形成されない場合と比較して、第1系列のコイルのコイルエンドの、ステータコア端面からの突出長さを短くすることができる。
したがって、凹部を形成し、第1系列のコイルのコイルエンドとステータコアの端面との間に空間絶縁距離を確保することで、第1系列のコイルのコイルエンドと、ステータコアの端面との間に絶縁シートを用いなくても絶縁性が確保され、絶縁シートを用いない分、電機の製造コストを抑えることができる。さらに、上述したように、凹部を形成することで、ステータコア端面からの第1系列のコイルのコイルエンドの突出長さを短くすることができるため、ステータコアの軸方向への長さを変更しないのであれば、電機のトルクを向上させることができ、トルクを変更しないのであれば、ステータコアの軸方向への長さを短くすることができる。すなわち、ステータコアの軸方向への長さ及びコイルエンドの突出長さを変えることなくステータコアとコイルとの絶縁性を確保することができる。
また、前記突設方向に沿って前記絶縁シートの前記スロットからの突出量が徐々に増加するとともに、前記複数のティースの配列方向に沿った前記ティースの幅方向への前記凹部の開口幅が徐々に狭くなっていてもよい。これによれば、スロットが、ステータコアからのティースの突設方向に沿って同一幅をなすように形成されているため、ティースはステータコアの内周面側から突設方向に沿って幅が狭くなるように形成されている。よって、凹部が形成されてもティースの幅方向への長さは、スロットの開口側で同一幅になる。したがって、凹部を形成しつつもティースの幅が狭くなることによる磁気特性の悪化を僅かにすることができる。
また、前記第1系列のコイルは全て同じ形状をなす1種類のコイルであり、前記第2系列のコイルは全て同じ形状をなす1種類のコイルであってもよい。これによれば、同系列のコイルを各相毎のコイル長さを同じにしてコイルインピーダンスのバラツキを抑え、電流アンバランスを生じ難くすることができ、電力集中によるトルク低下、損失増加、振動増加等の不具合の発生を防止することができる。
また、前記第2系列のコイルの渡り部が前記第1系列のコイルの屈曲部を跨ぐように配置されており、前記第1系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットと、前記第2系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットとに挟まれた前記ティースは、前記第1系列のコイルの挿入部側の縁部に前記凹部が形成される一方で、前記第2系列のコイルの挿入部側の縁部に前記凹部が形成されておらず、前記突設方向に延びる前記ティースの軸線に対し非対称に形成されていてもよい。
これによれば、第1系列のコイルのコイルエンドの突出長さを減らしつつ、第1系列のコイルの屈曲部を跨ぐ第2系列のコイルのコイルエンドの突出長さを短くすることができ、さらに、第2系列のコイルに対しては磁気特性の悪化を防止することができる。
本発明によれば、製造コストを抑えつつ、ステータコアの軸方向への長さ及びコイルエンドの突出長さを変えることなくステータコアとコイルとの絶縁性を確保することができる。
実施形態の回転電機を示す斜視図。 第1コアを示す斜視図。 第2コアを示す斜視図。 第1コアに第2コアを積層した状態を示す斜視図。 第1コアに第2コアを積層した状態を示す部分平面図。 (a)は第1分割ティースを示す斜視図、(b)は第2分割ティースを示す斜視図。 (a)はアウターコイルを示す斜視図、(b)はインナーコイルを示す斜視図。 (a)はアウターコイル及び第1分割ティースを取着した状態を示す部分斜視図、(b)は凹部を示す断面図、(c)は凹部及びアウターコイルを示す断面図。 (a)はインナーコイル及び第2分割ティースを取着した状態を示す部分斜視図、(b)は固定子を示す部分平断面図。 凹部の別形状を示す断面図。
以下、本発明の電機の固定子を具体化した一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1に示すように、電機としての回転電機Mは、固定子10と、この固定子10の内側に配設された可動子としての回転子Rとからなる。固定子10は、固定ティース40、第1分割ティース50、及び第2分割ティース60を備えた環状のステータコア11と、そのステータコア11の第1スロットS1に組み込まれた第1系列のコイルとしてのアウターコイル20と、第2スロットS2に組み込まれた第2系列のコイルとしてのインナーコイル30とからなる。
まず、第1スロットS1に組み込まれるアウターコイル20について説明する。アウターコイル20としては、U相、V相、及びW相のアウターコイル20をそれぞれ3つずつ有する。また、アウターコイル20は、断面が長方形の均一な幅のコイル線(平角線)を整列巻きして整形されるとともに、図7(a)に示すように、アウターコイル20は、第1スロットS1内に挿入される一対の挿入部21と、両挿入部21から延びるコイルエンド22を有する。
図7(a)に示すように、アウターコイル20のコイルエンド22(以下、アウターコイルエンド22と記載する)は、各挿入部21からステータコア11の径方向(固定ティース40のステータコア11からの突設方向と反対方向)に沿って延びるように屈曲した一対の屈曲部22aを備える。さらに、アウターコイルエンド22は、一対の屈曲部22aの先端同士を接続するようにステータコア11の周方向へ延びるアウター渡り部22bを備え、屈曲部22aとアウター渡り部22bとにより平面視コ字状に形成されている。また、各挿入部21から屈曲部22aにかけて合成樹脂製の絶縁シート23が巻装されている。絶縁シート23は、その両アウターコイルエンド22側の端縁それぞれが、アウター渡り部22b側から離れる方向へ向けて傾斜するように形成されている。
次に、第2スロットS2に組み込まれるインナーコイル30について説明する。インナーコイル30は、U相、V相、及びW相のインナーコイル30をそれぞれ3つずつ有する。また、インナーコイル30は、断面が長方形の均一な幅のコイル線(平角線)を整列巻きして整形されるとともに、図7(b)に示すように、インナーコイル30は、第2スロットS2内に挿入される一対の挿入部31と、両挿入部31から延びるコイルエンド32を有している。
インナーコイル30のコイルエンド(以下、インナーコイルエンド32とする)は、各挿入部31から、挿入部31の延びる方向に沿って延びる一対の起立部32aを備える。さらに、インナーコイルエンド32は、一対の起立部32aの先端同士を接続するようにステータコア11の周方向へ延びるインナー渡り部32bを備え、インナーコイルエンド32は一対の起立部32aとインナー渡り部32bとにより正面視コ字状に形成されている。また、各挿入部31には合成樹脂製の絶縁シート33が巻装されている。
次に、ステータコア11について説明する。図1に示すように、ステータコア11の内周には、ステータコア11に一体化された固定ティース40と、ステータコア11に取着された第1分割ティース50、及び第2分割ティース60とが複数配列されている。なお、本実施形態では、固定ティース40の個数は18個であり、第1分割ティース50及び第2分割ティース60の個数はそれぞれ9個である。
ステータコア11は、略円環状をなす第1コア13と、この第1コア13の中心軸P1(図4参照)の延びる方向(軸方向)の両端面それぞれに積層された略円環状をなす第2コア17とから形成されている。第2コア17は、第1コア13と同径に形成されている。第1コア13は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板を積層して構成され、第2コア17は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板を、第1コア13より少ない枚数だけ積層して構成されている。
次に、第1コア13について詳細に説明する。図2に示すように、第1コア13の内周面からは、複数の第1ティース形成部14が第1コア13の周方向へ等間隔おきに突設されている。第1ティース形成部14は、第1コア13の径方向(第1ティース形成部14の第1コア13からの突設方向)に沿って第1コア13の内周面から第1コア13の中心軸P1に向けて延びるように形成されている。また、第1ティース形成部14は、第1コア13の内周面から第1コア13の中心軸P1に向かうに従い徐々に幅が狭くなるように(先細となるように)形成されている。なお、第1ティース形成部14の幅とは、第1ティース形成部14の第1コア13からの突設方向に直交する方向であり、かつ複数の第1ティース形成部14の第1コア13(ステータコア11)での配列方向に沿った長さのことである。
第1コア13の内周面において、第1コア13の周方向に隣り合う第1ティース形成部14同士の中間位置には、第1係止凸部13aが第1コア13の軸方向全体に亘って延びるように突設されている。第1係止凸部13aは第1コア13の内周面から第1コア13の中心軸P1に向かうに従い徐々に拡幅するテーパ状に形成されている。
次に、第2コア17について詳細に説明する。図3に示すように、第2コア17の内周面からは、複数の第2ティース形成部18が第2コア17の周方向へ等間隔おきに突設されている。第2ティース形成部18は、第1コア13の第1ティース形成部14と同数形成されるとともに、第2ティース形成部18間のピッチも第1ティース形成部14間のピッチと同じになるように形成されている。
各第2ティース形成部18は、第2ティース形成部18の第2コア17からの突設方向に延びる2つの側縁、第1側縁18aと第2側縁18bとが互いに長さが異なるように形成され、第1側縁18aの方が第2側縁18bより長くなっている。また、第1側縁18aの第2コア17内周面からの突設方向に沿った長さは、第1ティース形成部14の第1コア13内周面からの突設方向に沿った長さより長く、第2側縁18bの第2コア17内周面からの突設方向に沿った長さは、第1ティース形成部14の第1コア13内周面からの突設方向に沿った長さと同じになっている。
そして、複数の第2ティース形成部18は、第2コア17の周方向に隣り合う側縁同士が同じ長さとなるように形成されている。すなわち、複数の第2ティース形成部18は、第2コア17の周方向で第1側縁18a同士が隣り合うとともに、第2側縁18b同士が隣り合うように形成されている。また、第2ティース形成部18は、第2コア17の内周面からの突設方向に沿って略同一幅で形成されている。なお、第2ティース形成部18の幅とは、第2ティース形成部18の第2コア17からの突設方向に直交する方向であり、かつ複数の第2ティース形成部18の第2コア17(ステータコア11)での配列方向に沿った長さのことである。
第2コア17の内周面において、第2コア17の周方向に隣り合う第2ティース形成部18同士の中間位置には、第2係止凸部19が第2コア17の軸方向全体に亘って延びるように突設されている。ここで、図5に示すように、第2側縁18bに挟まれた位置にある第2コア17の内周面を、第1側縁18aに挟まれた位置まで延長した曲線を仮想線Cとすると、第1側縁18aに挟まれた間隙内に突出する第2係止凸部19は、仮想線Cに達するまで延びる延出部19aを備え、この延出部19aに第2係止凸部19が形成されている。第2係止凸部19は、第2コア17の内周面側から第2コア17の中心軸P2に向かうに従い徐々に拡幅するテーパ状に形成されている。
そして、図4に示すように、第1コア13の軸方向両端面それぞれに第2コア17が積層された状態では、第1ティース形成部14と、この第1ティース形成部14の両端面に積層された第2ティース形成部18とから固定ティース40が形成されている。図5に示すように、固定ティース40において、第1側縁18aの第2コア17内周面からの突設方向に沿った長さは、第1ティース形成部14の第1コア13内周面からの突設方向に沿った長さより長くなっており、しかも、第1側縁18a同士が隣り合うように第2ティース形成部18が形成されている。このため、固定ティース40の第1側縁18a側及び第2コア17の内周面側からは、第1ティース形成部14及び第1コア13の端面が露出し、ステータコア11の端面側が段差状に形成されている。なお、固定ティース40の第1側縁18a側から露出する第1ティース形成部14の幅は、固定ティース40の突設方向に沿って基端側から先端側に向かうに従い徐々に狭くなっている。
一方、固定ティース40において、第2側縁18bの第2コア17内周面からの突設方向に沿った長さは、第1ティース形成部14の第1コア13内周面からの突設方向に沿った長さと同じになっており、しかも、第2側縁18b同士が隣り合うように第2ティース形成部18が形成されている。このため、固定ティース40の第2側縁18b側の側面及びステータコア11の内周面は、ステータコア11の軸方向に沿って面一になっており、ステータコア11の端面は段差状に形成されていない。
図1に示すように、ステータコア11において、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40の間には第1分割ティース50又は第2分割ティース60が取着されている。
図8(a)及び図8(b)に示すように、第1分割ティース50は、第2ティース形成部18の第1側縁18a同士が隣り合う間隙内に形成された第2係止凸部19を利用してステータコア11に取着される。図6(a)に示すように、第1分割ティース50は、矩形板状をなすティース本体51と、このティース本体51の軸方向の両端に積層されるティース片52とから形成されている。ティース本体51及びティース片52それぞれは、コア板を複数枚積層して形成されている。なお、ティース本体51の軸方向とはティース本体51の長さ方向のことであり、この軸方向に直交し、かつ複数のティース本体51のステータコア11での配列方向をティース本体51の幅方向とする。また、ティース本体51において、ステータコア11に取着される側を基端側とし、ステータコア11への取着状態でステータコア11の中央側を先端側とする。
ティース本体51は、基端側から先端側に向かうに従い徐々に幅方向への長さが短くなるテーパ状に形成されている。さらに、ティース本体51の先端には、ティース本体51の幅方向に沿って外方へ延びる鍔部51aが突設されている。この鍔部51aは、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40との間に所定のギャップが形成されるように突出長さが設定されている。さらに、ティース本体51の基端面には、係止凹部51bがティース本体51の軸方向全体に亘って延びるように凹設されている。この係止凹部51bは、ティース本体51の基端面への開口から係止凹部51bの奥へ向かうに従い徐々に拡幅するテーパ状に形成されている。
また、ティース片52は、薄板状に形成されている。このティース片52において、ステータコア11に取着される側を基端側とし、ステータコア11への取着状態でステータコア11の中央側を先端側とする。ティース片52は、基端側から先端側にかけて同一幅で形成されている。よって、ティース本体51にティース片52を積層させた状態では、ティース片52の幅方向の両側縁側からティース本体51の端面が露出するようになっている。よって、第1分割ティース50の軸方向の両端面は、両側縁側が凹む段差状に形成されている。なお、第1分割ティース50の両側縁側から露出するティース本体51の幅は、第1分割ティース50の基端側から先端側に向かうに従い徐々に狭くなっている。
さらに、ティース片52の先端には、ティース片52の幅方向に沿って外方へ延びる鍔部52aが突設されている。この鍔部52aは、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40との間に所定のギャップが形成されるように突出長さが設定されている。さらに、ティース片52の基端面には、係止凹部52bが凹設されている。この係止凹部52bは、ティース片52の基端面への開口から係止凹部52bの奥へ向かうに従い徐々に拡幅するテーパ状に形成されている。
そして、図1及び図8(a)に示すように、ティース本体51及びティース片52の係止凹部51b,52b内に、第2ティース形成部18の第1側縁18a同士が隣り合う間隙内に形成された第2係止凸部19を嵌合させることにより、第1分割ティース50がステータコア11に取着されている。この取着状態では、第2係止凸部19に対する係止凹部51b,52bの係止により、第1分割ティース50がステータコア11の径方向に沿ってステータコア11内へ向けて移動することが防止されている。
また、ステータコア11に第1分割ティース50が取着されることにより、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40と第1分割ティース50との間には平面視矩形状の第1スロットS1が区画されるとともに、この第1スロットS1にアウターコイル20が組み込まれている。アウターコイル20は、アウター渡り部22bがステータコア11の周方向に沿って延びている。また、アウター渡り部22bは、ステータコア11の内周面よりもステータコア11の径方向(固定ティース12のステータコア11からの突設方向と反対方向)外側に配置されている。また、挿入部21を第1スロットS1に組み込んだ状態のとき、ステータコア11の軸方向の両端面から突出する部位がアウターコイルエンド22となっている。
また、アウターコイル20は、2個の第1スロットS1に跨る状態で、かつ2個の固定ティース40に跨るように、2個の固定ティース40に組付けられている。また、第1スロットS1にアウターコイル20が組み込まれた状態では、ステータコア11の周方向に隣り合うアウターコイル20同士の間に第1分割ティース50が配置されている。
図9(b)に示すように、第1スロットS1は、ステータコア11の軸方向全体に亘って平面視矩形状をなす。すなわち、第1スロットS1は、固定ティース40のステータコア11からの突設方向に沿って同一幅をなすように平面視矩形状に形成されている。また、第1スロットS1において、第1側縁18aの長さが、第1ティース形成部14の長さより長くなっていること、さらに、ティース片52の幅方向への長さがティース本体51の幅方向への長さより短くなっていることから、第1スロットS1の開口縁部には、ステータコア11の軸方向へ凹む凹部53が形成されている。凹部53が形成されることにより、第1スロットS1の開口側は、第1スロットS1の軸方向中央部側よりも開口幅が広がっている。そして、第1スロットS1及び凹部53は、第1スロットS1及び凹部53の幅方向における中心を通るとともに、ステータコア11の径方向及び軸方向に延びる仮想面T1に対し面対称になるように形成されている。
図8(c)に示すように、凹部53の深さ、すなわち、ステータコア11の軸方向に沿った長さは、ステータコア11の端面とアウターコイル20の表面との間の絶縁性を確保するため、所定の深さに設定されている。さらに、図8(b)に示すように、複数のティース40の配列方向に沿った固定ティース40の幅方向への凹部53の開口幅は、ステータコア11の内周面側から固定ティース40の先端側に向かうに従い徐々に狭くなっている。このため、絶縁シート23の外面と、この外面に対向する凹部53の内面との距離は、ステータコア11の内周面側から固定ティース40の先端側に向かうに従い徐々に狭くなっている。よって、ステータコア11の端面と挿入部21との間の絶縁性を確保するため、図8(c)の破線に示すように、凹部53の内底面(第1スロットS1)からの絶縁シート23の突出量を、ステータコア11の内周面側から固定ティース40の突設方向に沿って徐々に増加させている。絶縁シート23において、ステータコア11の内周面に対向する部位は、凹部53に収まっており、固定ティース40の先端に向かうに従い徐々に凹部53外へ突出する量が多くなっている。
この絶縁シート23の突出量の増加によりステータコア11の端面と挿入部21との間の沿面距離L1が確保されている。なお、凹部53の深さは、第2コア17及びティース片52を形成するコア板の積層枚数によって決定され、凹部53の深さで沿面距離L1を確保するため、コア板の積層枚数が予め所定枚数に設定されている。
また、アウターコイルエンド22において、屈曲部22aはステータコア11の端面に位置する部位から屈曲を開始しており、屈曲部22aとステータコア11の端面との間に形成される空間は、ステータコア11の内周面側から外周面側に向かうに従い徐々に広くなっている。よって、ステータコア11の内周面に対向する屈曲部22aの内側面は、第1スロットS1の開口縁部側に最も近接している。ここで、第1スロットS1の開口縁部に凹部53が形成されることで、屈曲部22aの内側面とステータコア11との間に空間絶縁距離L2が形成され、屈曲部22a(アウターコイルエンド22)の内側面とステータコア11との間の絶縁性が確保されている。そして、屈曲部22aとステータコア11の端面との間に形成される空間は、ステータコア11の内周面側から外周面側に向かうに従い徐々に広くなっているため、アウターコイルエンド22とステータコア11の端面との間には空間絶縁距離L2が確保され、絶縁性が確保されている。
次に、第2分割ティース60について説明する。図1に示すように、第2分割ティース60は、第2ティース形成部18の第2側縁18b同士が隣り合う間隙内に形成された第2係止凸部19を利用してステータコア11に取着される。図6(b)に示すように、第2分割ティース60は、矩形板状をなす。なお、第2分割ティース60の軸方向とは第2分割ティース60の長さ方向のことであり、この軸方向に直交し、かつ複数の第2分割ティース60のステータコア11での配列方向を第2分割ティース60の幅方向とする。また、第2分割ティース60において、ステータコア11に取着される側を基端側とし、ステータコア11への取着状態でステータコア11の中央側を先端側とする。
第2分割ティース60は、基端側から先端側に向かうに従い徐々に幅方向への長さが短くなるテーパ状に形成されている。さらに、第2分割ティース60の先端には、第2分割ティース60の幅方向に沿って外方へ延びる鍔部60aが突設されている。この鍔部60aは、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40との間に所定のギャップが形成されるように突出長さが設定されている。さらに、第2分割ティース60の基端面には、係止凹部60bが第2分割ティース60の軸方向全体に亘って延びるように凹設されている。この係止凹部60bは、第2分割ティース60の基端面への開口から係止凹部60bの奥へ向かうに従い徐々に拡幅するテーパ状に形成されている。
そして、図9(a)及び図9(b)に示すように、第2分割ティース60の係止凹部60b内に、第2ティース形成部18の第2側縁18b同士が隣り合う間隙内に形成された第2係止凸部19を嵌合させることにより、第2分割ティース60がステータコア11に取着されている。この取着状態では、第2係止凸部19に対する係止凹部60bの係止により、第2分割ティース60がステータコア11の径方向に沿ってステータコア11内へ向けて移動することが防止されている。
また、ステータコア11に第2分割ティース60が取着されることにより、ステータコア11の周方向に隣り合う固定ティース40と第2分割ティース60との間には平面視矩形状の第2スロットS2が区画されている。すなわち、第2スロットS2、固定ティース40のステータコア11からの突設方向に沿って同一幅をなすように平面視矩形状に形成されている。そして、第2スロットS2は、第2スロットS2の幅方向における中心を通るとともに、ステータコア11の径方向及び軸方向に延びる仮想面T2に対し面対称になるように形成されている。
この第2スロットS2にインナーコイル30が組み込まれた状態では、インナーコイル30のインナー渡り部32bそれぞれは、ステータコア11の周方向に隣り合う2つのアウターコイル20の屈曲部22aを跨いでいる。よって、アウターコイル20のアウター渡り部22bが、固定ティース40の突設方向と反対方向においてインナーコイル30の起立部32aよりも外側に配置されている。さらに、インナーコイル30が第2スロットS2に組み込まれた状態では、インナーコイルエンド32の起立部32aの内側であり、各起立部32aと隣り合うティースは固定ティース40によって形成されている。また、アウター渡り部22bとインナー渡り部32bの両方が跨るティースは、固定ティース40によって形成されている。
また、インナーコイル30は、2個の第2スロットS2に跨る状態で、かつ1個の第1分割ティース50を間に挟んだ2個の固定ティース40に跨るように、2個の固定ティース40に組付けられている。また、第2スロットS2にインナーコイル30が組み込まれた状態では、ステータコア11の周方向に隣り合うインナーコイル30同士の間に第2分割ティース60が配置されている。
第2スロットS2は、ステータコア11の軸方向全体に亘って平面視矩形状をなす。第2スロットS2において、第2側縁18bの突設方向に沿った長さが、第1ティース形成部14の突設方向に沿った長さと同じになっていること、さらに、第2分割ティース60が軸方向へ同一幅をなすことから、第2スロットS2の開口縁部には、第1スロットS1と異なり凹部53は形成されていない。よって、第2スロットS2は、ステータコア11の軸方向へ同一開口幅になっている。
また、第1スロットS1と第2スロットS2とに挟まれた位置には固定ティース40が位置している。固定ティース40は、第1スロットS1側に凹部53が形成される一方で、第2スロットS2側に凹部53が形成されていない。よって、固定ティース40は、ステータコア11の内周面からの突設方向に延びる固定ティース40の軸線に対し非対称に形成されている。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1スロットS1に組み込まれたアウターコイル20は、その屈曲部22aが固定ティース40のステータコア11からの突設方向と反対方向へ延びている。また、アウターコイル20の挿入部21から屈曲部22aにかけて絶縁シート23が巻装されている。そして、第1スロットS1の開口縁部に、ステータコア11の軸方向に凹む凹部53が形成されている。このため、ステータコア11の内周面側では、ステータコア11の端面からアウターコイル20の表面に沿った沿面距離L1が、凹部53の内底面から絶縁シート23の端縁までの距離となり、ステータコア11の内周面側では絶縁シート23がステータコア11の端面と同一面上に位置し、凹部53内に収まっている。よって、ステータコア11の内周面側では、凹部53を形成することにより沿面距離L1を確保するためにステータコア11の端面から突出させる絶縁シート23の量を無くすことができる。
その結果として、ステータコア11の内周面側では、挿入部21において、絶縁シート23が巻装された部位のステータコア11端面からの突出量が減る。よって、アウターコイルエンド22のステータコア11端面からの突出長さが短くなり、アウターコイル20の屈曲部22aを跨ぐインナーコイル30のインナーコイルエンド32の突出長さを短くすることができる。
したがって、凹部53を形成し、アウターコイルエンド22とステータコア11の端面との間に空間絶縁距離L2を確保することで、ステータコア11の端面とアウターコイルエンド22との間に絶縁シートを用いなくても絶縁性が確保され、絶縁シートを用いない分、回転電機Mの製造コストを抑えることができる。さらに、上述したように、凹部53を形成することで、ステータコア11端面からのアウターコイルエンド22の突出長さを短くすることができるため、ステータコア11の軸方向への長さを変更しないのであれば、回転電機Mのトルクを向上させることができ、トルクを変更しないのであれば、ステータコア11の軸方向への長さを短くすることができる。その結果として、ステータコア11の軸方向への長さ及びアウターコイルエンド22及びインナーコイルエンド32の突出長さを変えることなくステータコア11と各コイル20,30との絶縁性を確保することができる。
(2)第1スロットS1において、凹部53はステータコア11の内周面からの固定ティース40の突設方向に沿って開口幅が徐々に狭くなるように形成されている。また、ステータコア11の端面からの沿面距離L1を確保するため、絶縁シート23はステータコア11の内周面側から固定ティース40の突設方向に沿って第1スロットS1からの突出量が徐々に増加している。このように構成すると、第1スロットS1の開口側において、固定ティース40及び第1分割ティース50は同一幅に形成される。各ティース40,50は幅が狭くなると磁気特性が悪化して好ましくない。よって、第1スロットS1の開口側に凹部53を形成しつつも、磁気特性の悪化を僅かにすることができ、回転電機Mの性能低下を防止することができる。
(3)アウターコイル20は、U相、V相及びW相で全て同一形状に形成され、インナーコイル30も、U相、V相及びW相で全て同一形状に形成されている。よって、各相毎のコイル長さを同じにしてコイルインピーダンスのバラツキを抑え、電流アンバランスを生じ難くすることができ、電力集中によるトルク低下、損失増加、振動増加等の不具合の発生を防止することができる。
(4)第1スロットS1と第2スロットS2とに挟まれた固定ティース40は、第1スロットS1側に凹部53が形成される一方で、第2スロットS2側に凹部53が形成されておらず、固定ティース40の軸線に対し非対称に形成されている。このため、アウターコイルエンド22の突出長さを減らしつつ、インナーコイル30に対しては磁気特性の悪化を防止することができる。
(5)ステータコア11を、第1コア13に第2コア17を積層して形成し、凹部53の深さは第2コア17を形成するコア板の積層枚数で決定される。よって、凹部53の深さを容易に調節することができ、沿面距離L1の確保を容易に行うことができる。
(6)第1スロットS1を形成するために、ステータコア11に取着される第1分割ティース50は、ティース本体51にティース片52を積層して形成される。そして、凹部53の深さはティース片52を形成するコア板の積層枚数で決定される。よって、凹部53の深さを容易に調節することができ、沿面距離L1の確保を容易に行うことができる。
(7)第1スロットS1を形成するために、ステータコア11に取着される第1分割ティース50は、ティース本体51にティース片52を積層して形成される。ティース本体51は、基端側から先端側に向かうに従い幅が狭くなるように形成され、ティース片52は、基端側から先端側に向かうに従い一定の幅で形成されている。よって、ティース本体51にティース片52を積層することで、ティース本体51の端面を露出させ、凹部53を容易に形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図10に示すように、凹部53において、ステータコア11の内周面に形成された部位は、ステータコア11の端面から凹むに従い円弧状に湾曲するように形成されていてもよい。すなわち、凹部53において、ステータコア11の内周面に形成された部位は、アウターコイルエンド22に対し空間絶縁距離L2が確保され、凹部53の内底面から沿面距離L1が確保されるように、凹部53は少なくとも沿面距離L1及び空間絶縁距離L2を確保した楕円の扇形状の空間を含む形状に形成されてもよい。また、絶縁シート23が巻装された部位をステータコア11端面から突出させた場合、沿面距離L1及び空間絶縁距離L2が確保されるように絶縁シート23の突出量に応じて凹部53の形状を変更してもよい。
○ 凹部53は、ステータコア11の内周面から固定ティース40の突設方向に沿って開口幅が同じとなるように形成されていてもよい。この場合、アウターコイル20の挿入部21と凹部53の内面との間には一定の空間絶縁距離L2が確保されるため、凹部53の内底面全体に亘って沿面距離L1は一定となり、絶縁シート23の凹部53内底面からの突出量は一定となる。よって、凹部53の深さ内に絶縁シート23が収まり、ステータコア11の端面から絶縁シート23を突出させる必要がなくなる。その結果として、凹部53が形成されない場合と比較すると、挿入部21において、絶縁シート23が巻装された部位のステータコア11端面からの突出量はゼロになる。よって、アウターコイルエンド22の、ステータコア11端面からの突出長さが短くなり、屈曲部22aを跨ぐインナーコイルエンド32の突出長さを短くすることができる。
○ 第1系列の各相のアウターコイル20は、アウター渡り部22bが、インナーコイル30のインナー渡り部32bよりも回転子Rとは反対側(固定ティース40のステータコア11からの突設方向と反対方向におけるインナー渡り部32bよりも外側)に配置される形状であれば必ずしも同一形状でなくてもよい。例えば、相互のコイル線の長さ等が異なっていてもよい。また、第2系列の各相のインナーコイル30は、インナー渡り部32bが、アウターコイル20の屈曲部22aを跨ぐ形状でさえあれば必ずしも同一形状でなくてもよく、例えば、相互にコイル線の長さ等が異なっていてもよい。
○ 3相(U相、V相、W相)のコイルをステータコア11の径方向に沿って配置してもよい。この場合、例えば、U相のコイルをステータコア11の径方向の最も外側に配置し、U相のコイルのコイルエンドの渡り部より径方向内側にV相のコイルの起立部が配置されるようにV相のコイルを配置する。さらに、V相のコイルの径方向内側にW相のコイルを配置し、このW相のコイルはU相のコイルのコイルエンドの渡り部より径方向内側に起立部が配置されるようにする。そして、U相のコイルが第1系列のコイルとなり、V相あるいはW相のコイルが第2系列のコイルになり、U相のコイルが挿入されるスロットの開口縁部に凹部53が形成される。
○ スロット数及びティース数は適宜変更してもよい。
○ 全てのティースがステータコア11に固定されていてもよいし、全てのティースがステータコア11に対し着脱可能であってもよい。
○ 電機として、リニアモータのような直線型の電機の固定子を本願発明のように構成してもよい。なお、直線型の電機において、第1系列のコイルとは、第2系列のコイルよりも先にステータコアに組付けられるとともにティースの基端側に配置されるコイルを指し、第2系列のコイルとは第1系列のコイルの後にステータコアに組付けられて第1系列のコイルよりもティースの先端側に配置されるコイルを指す。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)前記ティースが、前記ステータコアに対し一体成形された固定ティースと、前記ステータコアに対し取着可能な分割ティースとからなる請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の電機における固定子。
(2)前記分割ティースがティース本体にティース片を積層して形成され、前記ティース本体は基端側から先端側に向かうに従い幅が狭くなるように形成されとともに、前記ティース片は基端側から先端側に向かうに従い一定の幅で形成されている請求項1〜請求項4、及び技術的思想(1)に記載の電機における固定子。
L2…空間絶縁距離、M…電機としての回転電機、S1…スロットとしての第1スロット、S2…スロットとしての第2スロット、10…固定子、11…ステータコア、20…第1系列のコイルとしてのアウターコイル、21,31…挿入部、22…第1系列のコイルのコイルエンドとしてのアウターコイルエンド、22a…屈曲部、22b…第1系列のコイルの渡り部としてのアウター渡り部、23,33…絶縁シート、30…第2系列のコイルとしてのインナーコイル、32…第2系列のコイルのコイルエンドとしてのインナーコイルエンド、32a…起立部、32b…第2系列のコイルの渡り部としてのインナー渡り部、40…固定ティース、50…第1分割ティース、53…凹部、60…第2分割ティース。

Claims (4)

  1. ステータコアにティースが複数配列され、整列巻きにより予め整形された少なくとも第1系列のコイル及び第2系列のコイルそれぞれが前記複数のティース間のスロットに組み込まれ、前記スロットが、前記ステータコアからの前記ティースの突設方向に沿って同一幅をなすように形成された電機における固定子において、
    前記第1系列のコイルのコイルエンドが、前記スロットに挿入された挿入部から前記突設方向と反対方向へ延びる一対の屈曲部と、該屈曲部同士を接続する渡り部とを備えるとともに、前記挿入部が絶縁シートによって被覆され、かつ前記コイルエンドとステータコアの端面との間に空間絶縁距離が確保され、前記第2系列のコイルのコイルエンドが、前記スロットに挿入された挿入部から延設され前記ステータコアの端面より起立する一対の起立部と、該起立部同士を接続する渡り部とを備えるとともに、前記挿入部が絶縁シートによって被覆されており、
    前記第1系列のコイルと第2系列のコイルとは、前記第1系列のコイルの渡り部が、前記突設方向と反対方向において前記第2系列のコイルの起立部よりも外側に配置されており、前記第1系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットの開口縁部に前記ステータコアの軸方向へ凹む凹部が形成されている電機における固定子。
  2. 前記突設方向に沿って前記絶縁シートの前記スロットからの突出量が徐々に増加するとともに、前記複数のティースの配列方向に沿った前記ティースの幅方向への前記凹部の開口幅が徐々に狭くなっている請求項1に記載の電機における固定子。
  3. 前記第1系列のコイルは全て同じ形状をなす1種類のコイルであり、前記第2系列のコイルは全て同じ形状をなす1種類のコイルである請求項1又は請求項2に記載の電機における固定子。
  4. 前記第2系列のコイルの渡り部が前記第1系列のコイルの屈曲部を跨ぐように配置されており、前記第1系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットと、前記第2系列のコイルの挿入部が挿入されたスロットとに挟まれた前記ティースは、前記第1系列のコイルの挿入部側の縁部に前記凹部が形成される一方で、前記第2系列のコイルの挿入部側の縁部に前記凹部が形成されておらず、前記突設方向に延びる前記ティースの軸線に対し非対称に形成されている請求項3に記載の電機における固定子。
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