WO2011142264A1 - 回転電機のステータ - Google Patents
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Abstract
回転電機のステータは、周方向に沿って配列された複数のティースを有する環状のステータコアを備える。周方向に隣り合うティース間にはスロットが形成される。スロットにはコイルが組み込まれる。コイルはスロットに挿入される挿入部を有する。複数のティースの各々はスロットに面する側面に係合凹部を有する。挿入部は一枚の絶縁シートによって被覆される。絶縁シートは係合凹部に係合する係合部を有する。
Description
本発明は、環状をなすステータコアにティースが複数配列されるとともに、複数のコイルが複数のティース間のスロットに組み込まれている回転電機のステータに関する。
電動機又は発電機として用いられる回転電機のステータでは、ステータコアのスロットにコイルが挿入されることでステータコアにコイルが組み付けられている。コイルの組み付け後は、コイルが回転子(ロータ)と干渉することを規制すべく、スロット内に挿入されたコイルがステータコアの半径方向内側に向けて移動することを規制するための構造が必要となる。例えば、ステータコアから突設されたティースにおいて、スロットの開口部付近となる先端部の両側面に、ステータコアの軸方向に延びる溝を設け、その溝に沿ってスロット楔を挿入することで、スロットの開口部を閉塞する。
ところが、ティースの先端部に溝を設けると、ティース先端部の断面積を小さくしてしまい、ティースを通過する磁束の流れが妨げられるとともにティース先端部での磁気飽和がすぐに大きくなって回転電機のトルクが低下してしまう。そこで、ティースの先端部に溝を設けることなく、ステータコアの半径方向内側へ向けたコイルの移動を規制する構造として、例えば、特許文献1に開示の技術が挙げられる。
図9に示すように、特許文献1のステータ90において、ステータコア91にはティース92が複数配列される。ティース92の各々はスロット93に面する側面を有し、同側面は係合凹部92aを備える。また、コイル94は、スロット93内に挿入されるコイル辺部94aを有する。コイル辺部94aは、係合凹部92aに対応する位置に弾性凸部95aを備える。この弾性凸部95aは、コイル94とステータコア91とを絶縁するために、コイル辺部94aに巻き付けられた絶縁シート95の一部によって形成されている。すなわち、弾性凸部95aは、絶縁シート95の一部を係合凹部92aへ向かって突出させるように折り曲げて形成されている。そして、コイル辺部94aがスロット93内に挿入された状態では、弾性凸部95aが係合凹部92aに係合するため、溝形成によるトルク低下を招くことなく、コイル94のステータコア91の半径方向内側に向けた移動が規制される。
ところが、特許文献1において、弾性凸部95aはコイル辺部94aに巻き付けられる絶縁シート95の一部によって形成されている。そして、絶縁シート95は、弾性凸部95aが係合凹部92aに向けて突出するようにするため、第1絶縁シート951と第2絶縁シート952とを組み合わせて形成されている。よって、特許文献1においては、コイル辺部94aとステータコア91との間での沿面距離を確保するために、第1絶縁シート951と第2絶縁シート952とを2箇所で重なり合わせる必要がある。そのため、沿面距離を確保しつつコイルの移動を規制するために絶縁シート95の使用量が多くなってしまうという問題がある。
本発明の目的は、沿面距離確保のための絶縁シートの使用量を減らしつつスタータコアの半径方向内側へ向けたコイルの移動を規制することができる回転電機のステータを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転電機のステータは、周方向に沿って配列された複数のティースを有する環状のステータコアを備える。周方向に隣り合うティース間にはスロットが形成される。前記スロットにはコイルが組み込まれる。前記コイルは前記スロットに挿入される挿入部を有する。前記複数のティースの各々は前記スロットに面する側面に係合凹部を有する。前記挿入部は一枚の絶縁シートによって被覆される。前記絶縁シートは前記係合凹部に係合する係合部を有する。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1(a)~図4にしたがって説明する。
図1(a)及び図2に示すように、回転電機Mは、ステータ10と、このステータ10内に配設されるとともにステータ10内で回転するロータ15とを備える。ステータ10は、環状のステータコア11を備えるとともに、ステータコア11の内周には複数のティース13が周方向に沿って配列されるようにして形成されている。また、ステータ10には、ステータコア11の周方向に隣り合うティース13の間にスロット12が形成されている。そして、ステータ10は、複数のスロット12に組み込まれた複数のコイル30を備えている。
ステータコア11は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板を積層して構成されている。ステータコア11の内周面には、ティース13がステータコア11の半径方向に沿ってステータコア11の内周面からステータコア11の中心軸Pに向けて延びるように形成されている。なお、図4に示すように、ステータコア11において、中心軸Pの延びる方向をステータコア11の軸方向とする。
また、図1(b)に示すように、ティース13は、基端(ステータコア11の内周面付近の部位)から先端に向かうに従い徐々に細くなるように形成された平面形状を有している。そして、隣り合うティース13の間には、ステータコア11の半径方向に沿って細長に延びるスロット12が形成されている。
ステータコア11の周方向において、スロット12を挟んで隣り合う一対のティース13のうちの一方のティース13は、スロット12に面する一側面を有している。一側面には、ティース13の厚み方向へ凹む係合凹部13aが形成されている。係合凹部13aは、ティース13の基端側(スロット12の奥側)に形成されている。ここで、ステータコア11のスロット12奥部に沿って仮想円C(ステータコア11の内周面)が延びている。仮想円Cからステータコア11の半径方向に沿ったティース13の先端までの長さLにおいて、係合凹部13aはティース13の長さLの中間位置LHよりもティース13の基端寄り(スロット12の奥側)の位置に形成されている。さらに、係合凹部13aは、ステータコア11の軸方向全体に亘って延びるように形成されている。
そして、スロット12は、ティース13の先端から基端に向けて一定の開口幅を有するとともに、ティース13の基端寄りの位置に係合凹部13aによって広げられた開口幅を有している。なお、スロット12の開口幅とは、ステータコア11の半径方向に対し直交する方向(つまり、ステータコア11の周方向)におけるスロット12の開口長さである。また、ティース13の厚さ(ステータコア11の半径方向に対し直交する方向、つまり、ステータコア11の周方向における長さ)に関して、係合凹部13aが形成された部位の厚さT1は、ティース13の先端面での厚さT2より厚くなっている。
次に、コイル30について説明する。
図3及び図4に示すように、コイル30は、断面が長方形の均一な幅のコイル線(平角線)を所定の形状に巻回して形成される。コイル線は絶縁被覆されている。コイル30は、2つのスロット12内に挿入される一対の挿入部31(第1挿入部及び第2挿入部)と、両挿入部31の第1端に連続する第1コイルエンド部32と、両挿入部31の第2端に連続する第2コイルエンド部33とを有する。図1(b)に示すように、両挿入部31は、スロット12内に挿入可能となるように断面矩形状に整列巻きされて形成されている。また、図3に示すように、第1コイルエンド部32は、第1起立部32aと第1渡り部32bとを備えている。第1起立部32aは、両挿入部31からステータコア11の半径方向に沿ってステータコア11の半径方向外側となる方に向けて延びる。第1渡り部32bは、両第1起立部32a同士を繋ぐようにステータコア11の周方向に沿って弧状に延びる。
また、コイル30において、第2コイルエンド部33は、挿入部31からステータコア11の半径方向内側となる方に向けて延びる第2起立部33aを備えるとともに、両第2起立部33a同士を繋ぐようにステータコア11の周方向に沿って延びる第2渡り部33bを備えている。そして、第2渡り部33bにおいて、ステータコア11の半径方向に沿った積層厚さは、スロット12の幅方向に沿った積層厚さと同じになっている。
図1(b)及び図3に示すように、コイル30において、両挿入部31の周面31a(絶縁被覆領域)には絶縁シート20が接着剤を用いて巻き付けられている。絶縁シート20は、電気的絶縁性を有するとともに、所要の剛性を有する絶縁紙により形成されている。実施形態では、絶縁シート20に剛性を持たせるため、絶縁紙の厚みを所定の厚みに設定している。
絶縁シート20は、一枚の矩形状をなす絶縁紙を挿入部31の周面31aを包囲するように折り曲げながら挿入部31に巻き付けて設けられている。また、絶縁シート20は、挿入部31を巻き付ける方向において相対向する第1端部20aと第2端部20bとを有する。絶縁シート20は、第1端部20aと第2端部20bとが挿入部31の周面31a上で互いに重なり合うように折り曲げられている。そして、第1端部20aは、その端縁が挿入部31の角部近傍に位置するように挿入部31の周面31aに直接重ねられている。一方、第2端部20bは、第1端部20aの端縁が位置する角部から折り曲げられた後、第1端部20a上に重なり合うように折り曲げられ、第2端部20bの端縁は第1端部20a上で自由端となっている。そして、第2端部20bは、ステータコア11の軸方向において、挿入部31の長さ全体に亘る長さを有している。本実施形態では、絶縁シート20における第2端部20bによって、ティース13の係合凹部13aに係合する係合部23が形成されている。すなわち、係合部23は、絶縁シート20の第2端部20bを、ステータコア11の半径方向における外側から内側に向けて延びるように成形することによって形成されている。
また、第1端部20aと第2端部20bとが重なり合う長さは、挿入部31とスロット12(ステータコア11)との間の、絶縁シート20の表面に沿った最短距離である沿面距離を確保できる長さに設定されている。さらに、第2端部20bと第1端部20aとの間には硬化材料としてのワニス21が充填され、このワニス21により第2端部20bが変形不能に硬化されている。
そして、図4に示すように、上記構成のコイル30は、挿入部31の長さ方向に沿ってステータコア11に向けて移動させ、第2コイルエンド部33から第1挿入部31を所定のスロット12に挿入するとともに、第2挿入部31を所定のスロット12からn個離れたスロット12に挿入することで、ステータコア11に組み込まれる。このとき、第2コイルエンド部33の両第2起立部33aは、スロット12の開口からステータコア11内に向けて突出しているとともに、第2渡り部33bはステータコア11の内周面より内側において延びている。そして、コイル30は、第1コイルエンド部32の第1渡り部32bが、ステータコア11の端面から必要な空間距離を確保した状態でステータコア11に保持される。
図1(b)に示すように、コイル30がステータコア11に組み込まれた状態では、係合部23(第2端部20b)が、ステータコア11の半径方向の外側から内側に向けて延びている。そして、その係合部23の先端(第2端部20bの先端)が係合凹部13aの内面に当接することで、係合部23が係合凹部13aに係合している。この係合により、ステータコア11の半径方向内側へ向けたコイル30の移動が規制される。
また、絶縁シート20は、ステータコア11の軸方向に対し直交する面に沿った断面において、スロット12内におけるステータコア11の軸方向のいずれの位置でも連続しており、絶縁シート20が、スロット12内で第1端部20aの先端と第2端部20bの先端とを結ぶ経路になっている。また、上記断面では、絶縁シート20は係合部23が形成された部位のみが沿面距離確保のために二重に形成されるとともに、それ以外の部位は一重に形成されている。
上記実施形態によれば、以下のような利点を得ることができる。
(1)ステータコア11の各ティース13において、スロット12に面する側面には係合凹部13aが形成されている。また、コイル30には絶縁シート20が巻き付けられ、この絶縁シート20には係合部23(第2端部20b)が設けられている。コイル30がステータコア11に組み込まれた状態では、絶縁シート20の係合部23がティース13の係合凹部13aに係合する。そして、係合部23の係合凹部13aに対する係合により、ステータコア11の半径方向内側へ向けたコイル30の移動を規制することができる。また、絶縁シート20は、一枚の絶縁紙のみを使用してコイル30に設けられており、さらに、ステータコア11の軸方向に対し直交する面に沿った絶縁シート20の断面は、スロット12内におけるステータコア11の軸方向のいずれの位置でも連続している。加えて、絶縁シート20の第1端部20aと第2端部20bとを重ねることで、コイル30とステータコア11との間での沿面距離を確保している。よって、本実施形態のステータ10においては、2枚の絶縁シートを使用していた背景技術と比べると、沿面距離確保のための絶縁シート20の使用量を減らしつつ、ステータコア11の半径方向内側へ向けたコイル30の移動を規制することができる。
(2)絶縁シート20を巻き付ける方向において対向する第1端部20aと第2端部20bとを重ね、二重にすることで絶縁シート20に係合部23(第2端部20b)が形成されている。よって、コイル30の挿入部31に巻き付けられた絶縁シート20において、その巻き付ける方向の1箇所だけに開かれた部位が存在する。したがって、2枚の絶縁シートを使用した背景技術のように、絶縁シート20を巻き付ける方向で2箇所に開かれた部位が存在する場合と比べると、絶縁シート20による絶縁機能を高めることができる。
(3)スロット12を形成する隣り合うティース13の互いに対向する対向部位のうちの一方のみに係合凹部13aが形成されている。よって、絶縁シート20にも係合部23(第2端部20b)を1箇所だけ設ければよい。ここで、スロット12を形成する隣り合うティース13それぞれに係合凹部13aを形成し、絶縁シート20にも両係合凹部13aに係合するように係合部23を2箇所設けると、各係合部23での沿面距離を確保するために絶縁シート20の使用量が多くなる。したがって、係合凹部13a及び係合部23それぞれを2箇所ずつとする場合と比べると、本実施形態のように、係合凹部13a及び係合部23を1箇所とする場合は、絶縁シート20の使用量を減らすことができる。
(4)係合部23は、絶縁シート20の第2端部20bを、ステータコア11の半径方向における外側から内側に向けて延びるように成形することによって形成されている。このため、コイル30と共に係合部23がステータコア11の半径方向内側に向けて移動しようとしたとき、係合部23(第2端部20b)の移動先に係合凹部13aの内面が位置している。よって、コイル30がステータコア11の半径方向内側に向けて移動しようとしても、絶縁シート20の係合部23、すなわち第2端部20bの先端を係合凹部13aの内面に当接させることができ、ステータコア11の半径方向内側へ向けたコイル30の移動を規制することができる。
(5)絶縁シート20において、第1端部20aと第2端部20bとの間にワニス21が充填され、このワニス21により係合部23(第2端部20b)が変形不能に硬化されている。よって、係合凹部13a内で係合部23が変形して、係合凹部13aに対する係合部23の係合が解除されてしまうことを防止することができる。
(6)コイル30は、その挿入部31を長さ方向(軸方向)へ移動させることによってステータコア11に組み込まれている。このため、ワニス21により硬化された係合部23(第2端部20b)を、ステータコア11の軸方向の端面からそのまま係合凹部13aに挿入し、係合させることができる。よって、例えば、コイル30をステータコア11の半径方向内側から外側へ向けて移動させることによってスロット12に挿入部31を組み込む場合のように、係合部23がステータコア11に接触して折り返されてしまったり、係合凹部13aに係合不能な状態に変形してしまうことを防止することができる。
(7)ステータコア11の半径方向内側に向けたコイル30の移動を規制するため、本実施形態では、絶縁シート20に係合部23(第2端部20b)を設けるとともに、ティース13に係合凹部13aを形成している。そして、係合凹部13aは、ステータコア11の半径方向に沿ったティース13の長さLにおいて、その長さLの中間位置LHよりもティース13の基端寄りの箇所に形成されているため、ティース13先端部の断面積が小さくなることがなく、ティース13を通過する磁束の流れが妨げられることがない。したがって、ステータコア11の半径方向内側に向けたコイル30の移動を規制するために、ティース13に係合凹部13aを形成しつつも、その形成位置を設定することにより回転電機Mのトルクが低下することを回避することができる。
(8)絶縁シート20は、一枚の絶縁紙のみを使用して各挿入部31に設けられており、絶縁シート20の折り曲げにより係合部23(第2端部20b)を形成している。よって、2枚の絶縁シートを組み付けて挿入部を包囲しつつ、沿面距離を確保するために2枚の絶縁シートの重ね合わせ量を調節する必要がある場合と比べると、絶縁シート20を挿入部31に巻き付けてコイル30を形成する作業を簡単に行うことができる。
(9)挿入部31の周面31aを被覆するように絶縁シート20を巻き付けながら折り曲げる。その巻き付け方向において互いに対向する絶縁シート20の第1端部20aと第2端部20bのうち、一方の第2端部20bによって係合部23が形成されている。すなわち、挿入部31を被覆するために絶縁シート20を折り曲げると同時に係合部23が形成されており、係合部23を簡単に形成することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
図5に示すように、第2端部20bと第1端部20aとの間にワニス21を充填しなくてもよい。
実施形態では、絶縁シート20を挿入部31に巻き付ける方向において相対向する第1端部20aと第2端部20bとが挿入部31の周面31a上で互いに重なり合うように絶縁シート20を折り曲げ、第1端部20a上の第2端部20bにより係合部23を形成したが、以下のように変更してもよい。図6に示すように、第2端部20bを挿入部31の角部から折り曲げ、挿入部31の周面31a上に直接重ねる一方で、第1端部20aを第2端部20b上に重ねた後、さらに、第1端部20aを折り返し、その折り返した部位により係合凹部13aに係合する係合部20cを形成してもよい。
図7に示すように、スロット12を形成する隣り合うティース13のうち、両方のティース13においてスロット12に面する側面それぞれに係合凹部13aを形成してもよい。この場合、絶縁シート20には両係合凹部13aに係合するように係合部20dが2箇所形成される。図7に示すように、係合部20dは、係合凹部13aに対向する部位を四角形状をなすように折り曲げて形成されている。このように構成すると、係合凹部13aと係合部20dとの係合箇所が2箇所形成されるため、係合箇所が1箇所の場合と比べると、ステータコア11の半径方向内側へ向けたコイル30の移動をより確実に規制することができる。
図8に示すように、スロット12を形成する隣り合うティース13のうち、両方のティース13においてスロット12に面する側面それぞれに係合凹部13aを形成してもよい。この場合、絶縁シート20には両係合凹部13aに係合するように係合部20eが2箇所形成される。図8に示すように、係合部20eは、係合凹部13aに対向する部位を三角形状をなすように折り曲げて形成されている。また、第1端部20aと第2端部20bとは、スロット12に面するステータコア11の内周面と対向する位置で互いに重なり合わされている。
実施形態では、係合部23(第2端部20b)を、絶縁シート20における挿入部31に沿った長さ全体に亘るように形成したが、係合部23(第2端部20)を、絶縁シート20における挿入部31に沿った長さ全体の一部となるように、絶縁シート20の一部を切り起こして形成してもよい。この場合、係合凹部13aは、ステータコア11の軸方向全体に亘って延びるように形成されていてもよいし、切り起こした係合部23が係合可能となるように、ステータコア11の軸方向の一部に形成されていてもよい。
片面に樹脂が塗布された絶縁シート20をコイル30に巻き、熱で硬化させて、コイル30と絶縁シート20とを一体化してもよい。
絶縁シート20をコイル30に巻き付けた後、接着剤でなくワニスで固めてコイル30と絶縁シート20とを一体化してもよい。
絶縁シート20を両面テープでコイル30に貼り付けて一体化してもよい。
接着剤等により絶縁シート20をコイル30に固定することには限定されず、絶縁シート20をコイル30に巻き付けるだけであってもよい。
絶縁シート20は絶縁紙に限定されず、シート状のものであって絶縁被覆領域に応じた外形形状に予め形成することが可能である物であれば適宜変更してもよい。
Claims (7)
- 周方向に沿って配列された複数のティースを有し、周方向に隣り合うティース間にスロットが形成された環状のステータコアと、
前記スロットに組み込まれるコイルであって、前記スロットに挿入される挿入部を有する、前記コイルと、
を備え、
前記複数のティースの各々は前記スロットに面する側面に係合凹部を有し、
前記挿入部は一枚の絶縁シートによって被覆されるとともに、前記絶縁シートは前記係合凹部に係合する係合部を有する、回転電機のステータ。 - 前記絶縁シートは前記挿入部の周囲に巻き付けられ、前記絶縁シートは、前記ステータコアの軸方向に対し直交する面に沿った断面において、前記スロット内における前記軸方向のいずれの位置でも連続している請求項1に記載の回転電機のステータ。
- 前記係合凹部は、前記スロットを形成する隣り合うティースの互いに対向する対向部位のうちの一方に形成されるとともに、前記絶縁シートは1つの係合部を有する請求項1又は請求項2に記載の回転電機のステータ。
- 前記係合部は、前記絶縁シートの端部を、前記ステータコアの半径方向における外側から内側に向けて延びるように成形することで形成される請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の回転電機のステータ。
- 前記係合凹部は、前記スロットを形成する隣り合うティースの互いに対向する対向部位の両方に形成されるとともに、前記絶縁シートは2つの係合部を有する請求項1又は請求項2に記載の回転電機のステータ。
- 前記係合部は、前記絶縁シートを折り曲げて形成されている請求項1~請求項5のうちいずれか一項に記載の回転電機のステータ。
- 前記係合部は、絶縁シートの一部を折り曲げた状態で硬化材料により硬化させることによって形成される請求項1~請求項6のうちいずれか一項に記載の回転電機のステータ。
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