JP2010287318A - パック電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】定常時における回路のグランドと外装ケースとの間の絶縁を確保しながら、静電気による素電池、回路基板および配線などの破壊が効果的に抑制されるパック電池を提供する。
【解決手段】パック電池1は、複数の素電池から構成された電池コアセット50と、これに電気的に接続された回路が構成された回路基板20と、外装ケースの一部を構成する第2ケース部材12とを備える。第2ケース部材12は、外表面全体が金属材料(例えば、Al合金)からなり、内部空間に電池コアセット50、回路基板20を収納する。そして、パック電池1では、回路基板20におけるグランド(配線L6)と、第2ケース部材12における外表面(金属材料で構成された部分)とが、サージ抑制素子としてのバリスタ206を介して接続されている。
【選択図】図3
【解決手段】パック電池1は、複数の素電池から構成された電池コアセット50と、これに電気的に接続された回路が構成された回路基板20と、外装ケースの一部を構成する第2ケース部材12とを備える。第2ケース部材12は、外表面全体が金属材料(例えば、Al合金)からなり、内部空間に電池コアセット50、回路基板20を収納する。そして、パック電池1では、回路基板20におけるグランド(配線L6)と、第2ケース部材12における外表面(金属材料で構成された部分)とが、サージ抑制素子としてのバリスタ206を介して接続されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、パック電池に関し、特に、静電気耐性の向上を図るための構造に関する。
近年、パック電池は、携帯電話機やノートブック型パーソナルコンピュータ(以下では、「ノートPC」と記載する。)、さらには、電動アシスト自転車、ハイブリッド自動車や電気自動車などに用いられている。従来技術に係るパック電池の構成について、図8を用い説明する。
図8に示すように、パック電池は、1または複数の素電池が組み合わされてなる電池コア950を備える。電池コア950の正極側には、配線L91が接続され、配線L91は、スイッチング部9205の一端に接続されている。スイッチング部9205の他端は、配線L92を介して外部コネクタ921の端子921aに接続されている。電池コア950の負極側は、配線L93,L94および電流検出部9204を介して、外部コネクタ921の端子921bに接続されている。なお、スイッチング部9205および電流検出部9204は、回路基板920に実装されている。
図8に示すように、パック電池は、1または複数の素電池が組み合わされてなる電池コア950を備える。電池コア950の正極側には、配線L91が接続され、配線L91は、スイッチング部9205の一端に接続されている。スイッチング部9205の他端は、配線L92を介して外部コネクタ921の端子921aに接続されている。電池コア950の負極側は、配線L93,L94および電流検出部9204を介して、外部コネクタ921の端子921bに接続されている。なお、スイッチング部9205および電流検出部9204は、回路基板920に実装されている。
回路基板920には、A/D変換部9201、制御・演算部9202および通信処理部9203が形成されており、通信処理部9203は、外部コネクタ921における端子921c,921dに接続されている。また、A/D変換部9201には、電池コア950に対して隣接配置された温度検出部923からの温度データ、および電池コア950の正極側から配線L95により、電池電圧に関するデータの入力を受けることができるようになっている。
電池コア950や回路基板920などは、外装ケース912の内方空間に収納され、外部コネクタ921の一部が外装ケース912の窓部から外部に露出している。
ところで、図8に示すように、パック電池では、静電気(ESD:Electrostatic Discharge)により外装ケース912および回路基板920が帯電してしまうことがある。例えば、冬場などに人がパック電池に触れたりすることにより、外装ケース912に正または負の電荷が帯電し、回路基板920には、これと反対の極性の電荷が帯電する。そして、静電気により外装ケース912および回路基板920に帯電した電荷により、互いの間で放電が発生し、これにより回路基板920に実装された電子部品などが破損してしまうことがある。
ところで、図8に示すように、パック電池では、静電気(ESD:Electrostatic Discharge)により外装ケース912および回路基板920が帯電してしまうことがある。例えば、冬場などに人がパック電池に触れたりすることにより、外装ケース912に正または負の電荷が帯電し、回路基板920には、これと反対の極性の電荷が帯電する。そして、静電気により外装ケース912および回路基板920に帯電した電荷により、互いの間で放電が発生し、これにより回路基板920に実装された電子部品などが破損してしまうことがある。
静電気によるパック電池の破損を防ぐために、例えば、外装ケースの外表面の少なくとも一部を金属材料で構成しておき、この金属部分と回路のグランドとを直接接続しておくという構成が提案されている(例えば、特許文献1)。このような構成とすることで、静電気を原因とする、回路基板と外装ケースの間での放電を防止することができる。
しかしながら、上記特許文献1で提案されている構成では、外装ケースの金属部分が接地電位であり、パック電池を機器に装着した際に機器の一部との間で外部短絡を生じることが考えられる。また、上記特許文献1で提案されているパック電池を、機器に装着せずに保管しておく際などには、同様の理由から自己放電が促進されてしまうことが考えられる。このように、上記特許文献1で提案されている構成を用いてパック電池を実現するのは、安全性の確保および自己放電の抑制などの観点から問題を有する。
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、定常時における回路のグランドと外装ケースとの間の絶縁を確保しながら、静電気による素電池、回路基板および配線などの破壊が効果的に抑制されるパック電池を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的の達成を図るために、次の構成を採用することとした。
本発明に係るパック電池は、1または複数の素電池と、これに電気的に接続された回路が形成された回路基板と、外装ケースとを備える。外装ケースは、少なくとも外表面の一部が金属材料で構成され、内部空間に素電池、および回路基板を収納する。そして、本発明に係るパック電池では、回路基板におけるグランドと、外装ケースにおける金属部分とが、サージ抑制素子を介して接続されていることを特徴とする。
本発明に係るパック電池は、1または複数の素電池と、これに電気的に接続された回路が形成された回路基板と、外装ケースとを備える。外装ケースは、少なくとも外表面の一部が金属材料で構成され、内部空間に素電池、および回路基板を収納する。そして、本発明に係るパック電池では、回路基板におけるグランドと、外装ケースにおける金属部分とが、サージ抑制素子を介して接続されていることを特徴とする。
本発明に係るパック電池では、外装ケースにおける金属部分と回路基板の回路におけるグランドとの間が、サージ抑制素子を介した状態で接続されている。よって、本発明に係るパック電池では、外装ケースと回路との間の電位差が低いときにはサージ抑制素子が絶縁体として機能し、両間の電位差がある閾値を超えると、サージ抑制素子が導通状態となる。このため、本発明に係るパック電池では、定常状態においては、回路基板に形成された回路と外装ケースとの間の絶縁が確保され、静電気により閾値電圧を超えた場合に、静電気が外装ケースに逃げる。
従って、本発明に係るパック電池では、定常時における回路のグランドと外装ケースとの間の絶縁が確保されているとともに、静電気による素電池、回路基板および配線などの破壊が効果的に抑制される。
なお、本発明に係るパック電池では、上記サージ抑制素子として、バリスタ、コンデンサおよびツェナーダイオードの中から選択される一種を採用することができる。
なお、本発明に係るパック電池では、上記サージ抑制素子として、バリスタ、コンデンサおよびツェナーダイオードの中から選択される一種を採用することができる。
以下では、本発明を実施するための形態について、一例を示して説明する。なお、以下の説明で用いる実施の形態は、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、 本発明は、その本質的部分以外に以下の形態に何ら限定を受けるものではない。
[実施の形態]
1.パック電池1の外観構成
実施の形態1に係るパック電池1の外観構成について、図1を用い説明する。図1(a)と図1(b)とは、パック電池1のオモテ面と裏面とをそれぞれ示す。
[実施の形態]
1.パック電池1の外観構成
実施の形態1に係るパック電池1の外観構成について、図1を用い説明する。図1(a)と図1(b)とは、パック電池1のオモテ面と裏面とをそれぞれ示す。
図1(a)に示すように、パック電池1における外装ケース10は、第1ケース部材11と第2ケース部材12が、互いの開口縁同士を突き合わせた状態で接合され構成されている。第1ケース部材11は、主要部分を含め全体が樹脂材料から構成されているのに対して、第2ケース部材12は、主要部分が金属材料(例えば、アルミニウム合金)から構成されている。第2ケース部材12の主要部分が金属材料から構成されているのは、パック電池を機器に装着した際に、外部に露出することになる第2ケース部材12の主要部分が機器における周辺部分と同じ材質であるように考慮し、意匠性の向上を図るためである。
また、第2ケース部材12の主要部分を金属材料から構成するのは、サイズの大型化を招くことなくパック電池の重量低減を図り、且つ、剛性を確保するためでもある。
第1ケース部材11および第2ケース部材12から構成される外装ケース10の内部には、複数の素電池が収納されており(図1では、図示を省略)、外部コネクタ21を通じて、装着機器との間で電力の入出力ができるようになっている。
第1ケース部材11および第2ケース部材12から構成される外装ケース10の内部には、複数の素電池が収納されており(図1では、図示を省略)、外部コネクタ21を通じて、装着機器との間で電力の入出力ができるようになっている。
また、パック電池1における第2ケース部材12には、その側面部分に2つの窓部12a,12bが開設されており、当該窓部12a,12bからは、それぞれラッチ爪31a,31bが突出している。ラッチ爪31a,31bは、各々の先端が鉤状をしており、スライドされることにより、パック電池1と機器との間でロック/アンロックに供される。
図1(b)に示すように、第2ケース部材12の主面部分には、長円状の凹部12cが形成されており、当該凹部12cにノブ40が配置されている。ノブ40は、外装ケース10の内部において、ラッチ機構に連結されており、ユーザがノブ40をスライド操作することにより、これに連動してラッチ爪31a,31bがノブ40のスライド方向と平行にスライドする。
図1(b)に示すように、第2ケース部材12の主面部分には、長円状の凹部12cが形成されており、当該凹部12cにノブ40が配置されている。ノブ40は、外装ケース10の内部において、ラッチ機構に連結されており、ユーザがノブ40をスライド操作することにより、これに連動してラッチ爪31a,31bがノブ40のスライド方向と平行にスライドする。
2.パック電池1の内部構成
パック電池1の内部構成について、図2を用い説明する。図2は、パック電池1の内部構成を説明するために、その主要な部品を展開した状態で示す模式展開斜視図である。
図2に示すように、第1ケース部材11と第2ケース部材12とで構成される内部空間には、2つの電池コア51,52の他に、これらと外部コネクタ21との間の電力流通路中に介挿された回路基板20、およびラッチ31とスライダ32などが収納されている。パック電池1では、電池コア51と電池コア52との組み合わせを以って電池コアセット50が構成されている。電池コア51,52は、その各々が複数の素電池を組み合わせて構成されており、互いの間に間隔をあけて配置されている。そして、電池コア51と電池コア52との間の間隔には、回路基板20、ラッチ31およびスライダ32が配置されている。
パック電池1の内部構成について、図2を用い説明する。図2は、パック電池1の内部構成を説明するために、その主要な部品を展開した状態で示す模式展開斜視図である。
図2に示すように、第1ケース部材11と第2ケース部材12とで構成される内部空間には、2つの電池コア51,52の他に、これらと外部コネクタ21との間の電力流通路中に介挿された回路基板20、およびラッチ31とスライダ32などが収納されている。パック電池1では、電池コア51と電池コア52との組み合わせを以って電池コアセット50が構成されている。電池コア51,52は、その各々が複数の素電池を組み合わせて構成されており、互いの間に間隔をあけて配置されている。そして、電池コア51と電池コア52との間の間隔には、回路基板20、ラッチ31およびスライダ32が配置されている。
回路基板20には、外部コネクタ21とともに、複数の電子部品が実装されている(図示を省略)。そして、回路基板20は、枠状をした基板ホルダ22により保持されている。
ノブ40は、その突部40aが第2ケース部材12に設けられた孔12eを挿通し、スライダ32の連結孔32cに連結されている。スライダ32は、ラッチ31に掛止されており、ラッチ31に設けられたラッチ爪31a,31bの各先端が第2ケース部材12の窓部12a,12bの各々から突出する。スライダ32には、第2ケース部材12との間にスプリング33が挿入されている。
ノブ40は、その突部40aが第2ケース部材12に設けられた孔12eを挿通し、スライダ32の連結孔32cに連結されている。スライダ32は、ラッチ31に掛止されており、ラッチ31に設けられたラッチ爪31a,31bの各先端が第2ケース部材12の窓部12a,12bの各々から突出する。スライダ32には、第2ケース部材12との間にスプリング33が挿入されている。
3.パック電池1の回路構成
パック電池1の回路構成について、図3および図4を用い説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係るパック電池1は、上記のように、2つの電池コア51,52を以って構成された電池コアセット50を備える。電池コアセット50の正極側には、配線L1が接続され、配線L1は、スイッチング部205の一端に接続されている。スイッチング部205の他端は、配線L2を介して外部コネクタ21の端子21aに接続されている。電池コアセット50の負極側は、配線L3,L4および電流検出部204を介して、外部コネクタ21の端子21bに接続されている。なお、スイッチング部205および電流検出部204は、回路基板20に実装されている。
パック電池1の回路構成について、図3および図4を用い説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係るパック電池1は、上記のように、2つの電池コア51,52を以って構成された電池コアセット50を備える。電池コアセット50の正極側には、配線L1が接続され、配線L1は、スイッチング部205の一端に接続されている。スイッチング部205の他端は、配線L2を介して外部コネクタ21の端子21aに接続されている。電池コアセット50の負極側は、配線L3,L4および電流検出部204を介して、外部コネクタ21の端子21bに接続されている。なお、スイッチング部205および電流検出部204は、回路基板20に実装されている。
回路基板20には、A/D変換部201、制御・演算部202および通信処理部203が形成されており、通信処理部203は、外部コネクタ21における端子21c,21dに接続されている。また、A/D変換部201には、電池コアセット50に対して隣接配置された温度検出部23からの温度データ、および電池コア50の正極側から配線L5により、電池電圧に関するデータの入力を受けることができるようになっている。
電池コアセット50や回路基板20などは、外装ケース10(図3では、第2ケース部材12だけを図示。)の内方空間に収納され、外部コネクタ21の一部が外装ケース12の窓部から外部に露出している。
また、パック電池1においては、回路基板20における回路のグランドと、金属材料から構成された第2ケース部材12との間が、配線L6,L7およびバリスタ206を介した状態で接続されている。バリスタ206は、図4の等価回路で示すように、2−ツェナーダイオード2061と容量成分2062とが並列接続されてなる。
また、パック電池1においては、回路基板20における回路のグランドと、金属材料から構成された第2ケース部材12との間が、配線L6,L7およびバリスタ206を介した状態で接続されている。バリスタ206は、図4の等価回路で示すように、2−ツェナーダイオード2061と容量成分2062とが並列接続されてなる。
バリスタ206は、印加電圧が一定以下であれば電流を通さないが、一定電圧(バリスタ電圧)を超えると、急に抵抗値が低下し、大電流を通すようになる。バリスタ電圧は、採用する製品によって種々であるが、本実施の形態では、例えば、28[V]とした。また、ピーク電流については、10[A]のものを用いた。なお、バリスタ206の選定においては、静電気よりも低いバリスタ電圧のものであれば十分に効果を奏することができる。
4.パック電池1の優位性
パック電池1の優位性について、図5を用い説明する。図5は、パック電池1を装着機器500に装着した状態を示すブロック図である。
図5に示すように、パック電池1は、外部コネクタ21を装着機器500の外部コネクタ521に対して接続することにより、装着機器500に装着される。装着機器500では、外部コネクタ521における各端子521a〜521dが制御・電源手段501に接続され、制御・電源手段501から負荷502に電力が供給される。
パック電池1の優位性について、図5を用い説明する。図5は、パック電池1を装着機器500に装着した状態を示すブロック図である。
図5に示すように、パック電池1は、外部コネクタ21を装着機器500の外部コネクタ521に対して接続することにより、装着機器500に装着される。装着機器500では、外部コネクタ521における各端子521a〜521dが制御・電源手段501に接続され、制御・電源手段501から負荷502に電力が供給される。
ここで、ユーザがパック電池1を装着機器500に装着する際には、パック電池1の外装ケース10(図5では、第2ケース部材12だけを図示。)を把持して外部コネクタ21を装着機器500の外部コネクタ521に挿入するが、この際に、静電気(ESD:Electrostatic Discharge)により外装ケース10および回路基板20が帯電してしまうことがある。具体的には、外装ケース10に正または負の電荷が帯電し、回路基板20には、これと反対の極性の電荷が帯電する。
本実施の形態に係るパック電池1では、回路基板20における回路のグランドである配線L4(図3を参照。)と、外装ケース10における第2ケース部材12との間がバリスタ206を介した状態で、配線L6,L7により接続されている。バリスタ206は、定常時には配線L6と配線L7との間を絶縁状態としているが、上記のように、静電気により閾値以上の電圧が印加されると、導通状態となる。即ち、パック電池1においては、バリスタ206がサージ抑制素子として機能する。このため、パック電池1では、静電気の影響により回路基板20に帯電した電荷が、金属材料からなる第2ケース部材12へと逃げて行く。
例えば、本実施の形態に係るパック電池1では、気中ESDが±25[kV]でも回路基板20の回路などに誤作動を生じない。
また、上記のように、バリスタ206は、静電気の影響を受けず、回路基板20における回路のグランドと第2ケース部材12との間の電圧が低い場合には、電気抵抗が高く、絶縁状態を維持している。このため、パック電池1では、装着機器500などとの間での短絡や、自己放電の促進などといった問題を生じ難い。
また、上記のように、バリスタ206は、静電気の影響を受けず、回路基板20における回路のグランドと第2ケース部材12との間の電圧が低い場合には、電気抵抗が高く、絶縁状態を維持している。このため、パック電池1では、装着機器500などとの間での短絡や、自己放電の促進などといった問題を生じ難い。
[変形例1]
変形例1に係るサージ抑制素子246について、図6を用い説明する。
図6に示すように、本変形例では、サージ抑制素子246として、コンデンサ2461を採用する。コンデンサ2461からなるサージ抑制素子246を、上記バリスタ206の代わりに用いた場合にも、コンデンサ2461がサージ電圧を抑制する。このため、本変形例の場合においても、上記実施の形態に係るパック電池1と同様の効果を得ることができる。本変形例に係るサージ抑制素子246のコンデンサ2461としては、例えば、50[V]耐圧、容量10[pF]のCH特性を有するものを採用することができる。
変形例1に係るサージ抑制素子246について、図6を用い説明する。
図6に示すように、本変形例では、サージ抑制素子246として、コンデンサ2461を採用する。コンデンサ2461からなるサージ抑制素子246を、上記バリスタ206の代わりに用いた場合にも、コンデンサ2461がサージ電圧を抑制する。このため、本変形例の場合においても、上記実施の形態に係るパック電池1と同様の効果を得ることができる。本変形例に係るサージ抑制素子246のコンデンサ2461としては、例えば、50[V]耐圧、容量10[pF]のCH特性を有するものを採用することができる。
例えば、本変形例に係るサージ抑制素子246を用いる場合には、気中ESDが±15[kV]でも回路基板20の回路などに誤動作を生じない。
[変形例2]
変形例2に係るサージ抑制素子256について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、本変形例では、サージ抑制素子256として、ツェナーダイオード2561を採用する。ツェナーダイオード2561からなるサージ抑制素子256を、上記バリスタ206あるいはサージ抑制素子246(コンデンサ2461)の代わりに用いた場合にも、ツェナーダイオード2561がサージ電圧を抑制する。このため、本変形例の場合においても、上記実施の形態に係るパック電池1と同様の効果を得ることができる。
[変形例2]
変形例2に係るサージ抑制素子256について、図7を用いて説明する。
図7に示すように、本変形例では、サージ抑制素子256として、ツェナーダイオード2561を採用する。ツェナーダイオード2561からなるサージ抑制素子256を、上記バリスタ206あるいはサージ抑制素子246(コンデンサ2461)の代わりに用いた場合にも、ツェナーダイオード2561がサージ電圧を抑制する。このため、本変形例の場合においても、上記実施の形態に係るパック電池1と同様の効果を得ることができる。
なお、ツェナーダイオード2561としては、ツェナー電圧が18[V]のローノイズ用のものを採用することができる。
[その他の事項]
上記実施の形態では、サージ抑制素子としてバリスタ206を採用し、変形例1,2では、それぞれコンデンサ2461,ツェナーダイオード2561を採用したが、それ以外にも、例えば、電流ヒューズ、シリコン・サージ防護素子、ガス避雷管などを採用することもできる。ただし、電流ヒューズを採用する場合には、一度短絡が発生すると、ヒューズが溶断する。このため、溶断後は、静電気対策としての機能を失う。
[その他の事項]
上記実施の形態では、サージ抑制素子としてバリスタ206を採用し、変形例1,2では、それぞれコンデンサ2461,ツェナーダイオード2561を採用したが、それ以外にも、例えば、電流ヒューズ、シリコン・サージ防護素子、ガス避雷管などを採用することもできる。ただし、電流ヒューズを採用する場合には、一度短絡が発生すると、ヒューズが溶断する。このため、溶断後は、静電気対策としての機能を失う。
また、図1および図2に示すパック電池1の外観形状については、一例を示すものであって、これ以外の種々の形態を採用することも可能である。また、上記実施の形態では、第2ケース部材12が金属材料から構成され、第1ケース部材11が樹脂材料から構成されるものとしたが、第1ケース部材11についても金属材料から構成されることとしてもよい。また、用いる金属材料に関しても、アルミニウム合金以外にも、種々の金属材料、例えば、マグネシウム合金やチタン合金、あるいは、ニッケル鋼板にメッキを施したもの等を用いることもできる。
また、第2ケース部材12については、外面の全てを金属材料からなる構成とせず、一部が金属材料から構成されることとしてもよい。この場合には、金属材料から構成された部分に対して、サージ抑制素子の一端を接続するようにすればよい。
本発明は、外装ケースに静電気が印加された場合にも、正常動作が確保されるパック電池を実現するのに有効である。
1.パック電池
10.外装ケース
11.第1ケース部材
12.第2ケース部材
20.回路基板
21.外部コネクタ
22.基板ホルダ
23.温度検出部
31.ラッチ
32.スライダ
33.スプリング
50.電池コアセット
51,52.電池コア
201.A/D変換部
202.制御・演算部
203.通信処理部
204.電流検出部
205.スイッチング部
206.バリスタ
246,256.サージ抑制素子
500.装着機器
501.制御・電源手段
502.負荷
521.外部コネクタ
2061.2−ツェナーダイオード
2062.容量成分
2461.コンデンサ
2561.ツェナーダイオード
10.外装ケース
11.第1ケース部材
12.第2ケース部材
20.回路基板
21.外部コネクタ
22.基板ホルダ
23.温度検出部
31.ラッチ
32.スライダ
33.スプリング
50.電池コアセット
51,52.電池コア
201.A/D変換部
202.制御・演算部
203.通信処理部
204.電流検出部
205.スイッチング部
206.バリスタ
246,256.サージ抑制素子
500.装着機器
501.制御・電源手段
502.負荷
521.外部コネクタ
2061.2−ツェナーダイオード
2062.容量成分
2461.コンデンサ
2561.ツェナーダイオード
Claims (3)
- 1または複数の素電池と、
前記1または複数の素電池に電気的に接続された回路が形成された回路基板と、
外表面の少なくとも一部が金属材料で構成され、内部空間に前記1または複数の素電池と、前記回路基板とを収納する外装ケースと、
を備え、
前記回路基板の前記回路におけるグランドと、前記外装ケースにおける金属材料から構成された部分とが、サージ抑制素子を介して接続されている
ことを特徴とするパック電池。 - 前記サージ抑制素子は、バリスタ、コンデンサおよびツェナーダイオードの中から選択される一種である
ことを特徴とする請求項1に記載のパック電池。 - 前記外装ケースは、ともに浅皿状をした第1ケース部材と第2ケース部材とが、互いの開口縁同士を突き合わせた状態で接合された構成を有しており、
前記第1ケース部材は、少なくとも外表面部分が樹脂材料から構成され、前記第2ケース部材は、少なくとも外表面部分が金属材料から構成されており、
前記サージ抑制素子の一端は、前記第2ケース部材における前記外表面部分に対して接続されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のパック電池。
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