JP2010284406A - 衣服用ハンガー及び衣服掛け - Google Patents

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Abstract

【課題】衣服を落下させることなく安定的に掛けることができる衣服用ハンガー及び衣服掛けを提供する。
【解決手段】中央部から左右に張り出したアーム2a,2bを有するハンガー本体4Aと、ハンガー本体4Aの中央部から上方に突出するように配置された吊り下げ部材6Aと、を備え、吊り下げ部材6Aが、横幅が狭い幅狭部8Aと、幅狭部8Aと連続するように、幅狭部8Aより吊り下げ部材6Aの先端側に形成された、幅狭部8Aに比して横幅が広い幅広部10Aと、を有するものである衣服用ハンガー1A。
【選択図】図1A

Description

本発明は、衣服用ハンガー及び衣服掛けに関するものである。
従来、衣服用ハンガーとしては、中央部から左右に張り出したアームを有するハンガー本体と、そのハンガー本体の中央部から上方に突出するように配置された、鉤状の吊り下げフックと、を備えた衣服用ハンガーが知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
前記のような衣服用ハンガーは、鉤状の吊り下げフックを、壁に設置されたハンガーフックの他、クローゼットや店舗の陳列棚に設置されたハンガーパイプ等に引っ掛けることにより、前記ハンガーフック等に対して吊り下げることができる。
特開2009−39241号公報 特開2009−50357号公報 実用新案登録第3150061号公報 実用新案登録第3147711号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載されるような衣服用ハンガーに衣服を掛けると、吊り下げフックを支点としてアームが前後左右に揺れ易く、その揺れに伴って掛けた衣服がアームから落下し易いという問題があった。
即ち、特許文献1〜4に記載されるような衣服用ハンガーは、衣服を落下させることなく安定的に掛けるという点で未だ解決すべき課題を残すものであった。
本発明は、前記のような従来技術が有する課題を解決するためになされたものであり、衣服を落下させることなく安定的に掛けることができる衣服用ハンガー及び衣服掛けを提供するものである。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、吊り下げフックに代えて、横幅が狭い幅狭部と、その幅狭部より先端側(上方)に形成された、幅狭部に比して横幅が広い幅広部と、を有する吊り下げ部材を用いることで、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明によれば、以下の衣服用ハンガー及び衣服掛けが提供される。
[1]中央部から左右に張り出したアームを有するハンガー本体と、前記ハンガー本体の中央部から上方に突出するように配置された吊り下げ部材と、を備え、前記吊り下げ部材が、横幅が狭い幅狭部と、前記幅狭部と連続するように、前記幅狭部より前記吊り下げ部材の先端側に形成された、前記幅狭部に比して横幅が広い幅広部と、を有するものである衣服用ハンガー。
[2]前記吊り下げ部材は、前記ハンガー本体側から当該吊り下げ部材の先端側に向かって徐々に横幅が広がる楔部を有しており、前記楔部によって前記幅狭部及び前記幅広部が形成されている前記[1]に記載の衣服用ハンガー。
[3]前記吊り下げ部材に、ハンガーフック挿入用の貫通孔が形成されている前記[1]又は[2]に記載の衣服用ハンガー。
[4]前記吊り下げ部材が、弦楽器のネック及びヘッドの形状を呈するものであり、前記ネックによって前記幅狭部が形成され、前記ヘッドによって前記幅広部が形成されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の衣服用ハンガー。
[5]前記吊り下げ部材に、前記幅広部に着脱可能に挟み込まれた、キャラクターの顔のアクセサリーが付設されている前記[1]〜[4]のいずれかに記載の衣服用ハンガー。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかに記載の衣服用ハンガーと、左右一対の固定部を有し、前記固定部が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたハンガー固定具と、を備えた衣服掛け。
[7]前記ハンガー固定具が、左右一対の棒状部を有し、前記棒状部が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである前記[6]に記載の衣服掛け。
[8]前記ハンガー固定具が、二股に分岐した棒状体を備え、前記棒状体のうち分岐部分の間隔が、前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭く形成されたものである前記[7]に記載の衣服掛け。
[9]前記ハンガー固定具が、平行するように配置された二本のレールを備え、前記二本のレールが、前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである前記[6]に記載の衣服掛け。
[10]前記二本のレールが、平行するように配置された二本の波型レールである前記[9]に記載の衣服掛け。
[11]前記ハンガー固定具が、左右一対の板状体を有し、前記板状体が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである前記[6]に記載の衣服掛け。
本発明の衣服用ハンガー及び衣服掛けは、衣服を落下させることなく安定的に掛けることができる。
本発明の衣服用ハンガーの一の実施形態を模式的に示す正面図である。 本発明の衣服用ハンガーの別の実施形態を模式的に示す正面図である。 本発明の衣服用ハンガーの更に別の実施形態を模式的に示す正面図である。 本発明の衣服掛けの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服掛けの別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服掛けの更に別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服掛けの更にまた別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの更に別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図4Aに示す衣服用ハンガーの使用態様を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図5Aに示す衣服用ハンガーの使用態様を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの更に別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図6Aに示す衣服用ハンガーを組み立てた状態を模式的に示す正面図である。 図6Bに示す衣服用ハンガーの使用態様を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服用ハンガーの別の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服掛けの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 本発明の衣服掛けの別の実施形態を模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の衣服用ハンガー及び衣服掛けを実施するための形態について図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える衣服用ハンガー及び衣服掛けを広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、図面において、吊り下げ部材の幅広部と幅広部を区分する一点鎖線を付す場合がある。これは説明の便宜上、付したものであって、両部分が別個の部材により構成されていることを示すものではない。
[1]本発明の衣服用ハンガーの特徴:
本発明の衣服用ハンガーは、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aのように、中央部から左右に張り出したアーム2a,2bを有するハンガー本体4Aと、ハンガー本体4Aの中央部から上方に突出するように配置された吊り下げ部材6Aと、を備え、吊り下げ部材6Aが、横幅が狭い幅狭部8Aと、幅狭部8Aと連続するように、幅狭部8Aより吊り下げ部材6Aの先端側に形成された、幅狭部8Aに比して横幅が広い幅広部10Aと、を有する点に特徴がある。
衣服用ハンガー1Aは、吊り下げ部材6Aに横幅が狭い幅狭部8Aと、この幅狭部8Aに比して横幅が広い幅広部10Aとを有するため、図2Aに示す衣服掛け50Aのような、吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置された左右一対の固定部32a,32bを有するハンガー固定具30Aに対して係止することができる。
このように、本発明の衣服用ハンガーは左右一対の固定部を有するハンガー固定具に対して係止するため、ハンガーは吊り下げ部材の幅広部の少なくとも二点で支持されることになる。従って、鉤状の吊り下げフックの一点でハンガーを支持する従来の衣服用ハンガーとは異なり、衣服を掛けた際にアームが前後左右に揺れ難く、その揺れに伴って掛けた衣服がアームから落下することも少ない。即ち、衣服を落下させることなく安定的に掛けることができる。
[2]本発明の衣服用ハンガーの構成:
本発明の衣服用ハンガーは、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aのように、必須構成要素として、ハンガー本体4Aと、ハンガー本体4Aの中央部から上方に突出するように配置された吊り下げ部材6Aと、を備える。以下、部材毎に説明する。
[2−1]ハンガー本体:
図1Aに示すように、ハンガー本体4Aは、中央部から左右に張り出したアーム2a,2bを有する部材である。このハンガー本体としては、従来公知のハンガー形状を適用することができる。
アームはハンガー中央部から左右に張り出した構造を有している限り、左右のアームが相互に独立していても、一体的に構成されていてもよい。
例えば、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aは、左右のアーム2a,2bが相互に独立した構造の例である。衣服用ハンガー1Aにおいては、相互に独立した左右一対のアーム2a,2bがハンガー中央部に存する吊り下げ部材6Aを介して結合されている。
また、アームは左右に張り出したアームが一直線となるように構成されていてもよいし、ハンガー中央部から左右の縁部に向かってアームがハンガー下側に傾斜するように構成してもよい。
例えば、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aは、左右一対のアーム2a,2bの左右の側縁部が下がるように傾斜しており、アーム2a,2bに対して上着の両肩部を掛け易いように構成されている。
また、ハンガー本体はアームに加えて、衣服を掛けるための他の部材、具体的には、スラックス、スカート等を挟んで固定するためのピンチ、或いはスラックス、ネクタイ等を掛けるためのバー等を備えていてもよい。
例えば、図1Bに示す衣服用ハンガー1Bは、アーム2c,2dの側縁部に薄板状のピンチ固定材12が付設されており、更にこのピンチ固定材12にスラックス、スカート等を挟んで固定するためのピンチ14が付設されている例である。
一方、図1Cに示す衣服用ハンガー1Cは、アーム2a,2bの側縁部に棒状のバー支持体16が付設されており、更にこのバー支持体16にスラックス、ネクタイ等を掛けるためのバー18が付設されている例である。
[2−2]吊り下げ部材:
図1Aに示すように、吊り下げ部材6Aは、ハンガー本体4Aの中央部から上方に突出するように配置された部材である。この吊り下げ部材は、従来の吊り下げフックに代わり、ハンガー固定具に対してハンガーを係止する機能を果たす部材である。
図1Aに示すように、吊り下げ部材6Aは、横幅が狭い幅狭部8Aと、幅狭部8Aと連続するように、幅狭部8Aより吊り下げ部材6Aの先端側に形成された、幅狭部8Aに比して横幅が広い幅広部10Aと、を有する。このように、吊り下げ部材の先端側(上方)に幅広部、末端側(下方)に幅狭部を形成することで、吊り下げ部材の先端側(上方)において、幅広部の一部が幅狭部の側縁からはみ出すことになる。本発明の衣服用ハンガーは、従来の吊り下げフックに代えて、このはみ出し部(幅狭部と幅広部の横幅のギャップ)を利用してハンガーを固定するものである。従って、吊り下げフックを必ずしも必要とせず、鉤状に突出した鋭利な吊り下げフックによって使用者が怪我をしたり、デリケートな衣服が傷つけられたりするおそれがなく、使用者や衣服に対する安全性の面で優れる。
幅広部は、幅狭部に比して横幅が広く構成される。吊り下げ部材を確実にハンガー固定具に係止するため、幅狭部の両側縁から幅広部の両側縁が左右1cm以上はみ出していることが好ましい。幅狭部及び幅広部の具体的な横幅については特に限定されず、衣服用ハンガーの形態や大きさに見合うように適宜決定すればよい。
図1Aに示すように、幅広部10Aは、幅狭部8Aより吊り下げ部材6Aの先端側に形成される。即ち、吊り下げ部材6Aの上方に幅広部10A、下方に幅狭部8Aが形成される。こうすることで、前記はみ出し部の側面又は下面でハンガー及び衣服の荷重を支えることが可能となる。また、幅広部10Aは幅狭部8Aと連続するように形成される。これにより、幅狭部と幅広部の横幅のギャップが生じ、はみ出し部が形成される。
なお、図3Aに示す衣服用ハンガー1Dのように、吊り下げ部材6Bが、ハンガー本体4B側から吊り下げ部材6Bの先端側に向かって徐々に横幅が広がる楔部20を有しており、楔部20によって幅狭部及び幅広部が形成されているものも本発明の範囲に含まれる。このような形態は楔部の最大幅部分から最小幅部分に至るまでのいかなる部分においてもハンガー固定具に係止することができる。即ち、一対の固定部の間隔が異なるハンガー固定具に対しても係止することができるという利点があり好ましい。
吊り下げ部材はハンガー本体の中央部から上方に突出し、前記のような幅狭部及び幅広部を有するものである限り、その形状は特に限定されない。例えば、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aのような板状であってもよいし、図3Aに示す衣服用ハンガー1Dのような棒状であってもよい。
また、吊り下げ部材は左右一対のアームが一体的に構成されたハンガー本体の頂部に付設してもよいし、相互に独立した左右一対のアームの間に挟み込むように付設してもよい。例えば、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aは、相互に独立した左右一対のアーム2a,2bの中央部に挟み込まれるように吊り下げ部材6Aを固定した構造の例である。
但し、本発明の衣服用ハンガーは、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aのように、吊り下げ部材6Aが、弦楽器のネック22A及びヘッド24Aの形状を呈するものであり、ネック22Aによって幅狭部8Aが形成され、ヘッド24Aによって幅広部10Aが形成されていることが好ましい。
弦楽器のネックは表側が概ねフラットで裏側は幅方向中央部が膨らんだラウンド形状を呈しており、手で握るのに適した構造を有している。従って、ネックの部分を掴み易く、衣服用ハンガーを後述するハンガー固定具に掛け易いという利点がある。また、通常、弦楽器のヘッドは弦巻等を設置する都合上、ネックより幅広に形成されていることが多い。従って、ネックを吊り下げ部材の幅狭部として、ヘッドを吊り下げ部材の幅広部として好適に利用することができる。
図1Aに示すように、弦楽器のヘッド24Aはネック22Aの先端に配置される。ヘッドをネックと別部材として構成し、事後的に結合してもよいが、大きな吊り下げ荷重に耐え得るものとするため、図1Aに示す吊り下げ部材6Aのように、ヘッド24Aとネック22Aを一体的に構成することが好ましい。
弦楽器の種類は、ネックとヘッドを有する弦楽器であれば特に限定されない。例えば、ギター、チェロ、バイオリン、ウッドベース等を挙げることができる。なお、「弦楽器」には、エレキギター、エレキベース等の電子楽器も含まれる。
本発明の衣服用ハンガーの吊り下げ部材を弦楽器のネック及びヘッドの形状とすることにより、日用品である衣服用ハンガーに意匠的な効果を付与することができる。従って、展示会等において衣服を展示するための高級ハンガーとして好適に用いることができる。
例えば、図1Aに示す衣服用ハンガー1Aは、ネック22A及びヘッド24Aをエレキギターのネック及びヘッドの形状を呈するように構成したものである。このような衣服用ハンガーは、ハードなロックファッションの衣服等を展示する際に好適に用いることができる。よりリアルなテイストを出すために、ヘッドの部分に弦巻、ネックの部分にブリッジを付設し、或いはストリングを張る等して、衣服用ハンガーを実際のエレキギターに近似した形態とすることも好ましい形態の一つである。
また、ネック及びヘッドをチェロやバイオリン等のクラシック音楽に用いられる弦楽器のネック及びヘッドの形状とした衣服用ハンガーは、衣服に高級感を醸し出すことができる。従って、高級ブランドのスーツ、ドレス等の衣服を展示する際に好適に用いることができる。
本発明の衣服用ハンガーの吊り下げ部材は、前記のような幅狭部及び幅広部を有する限り、ハンガーの目的に応じ、又は意匠性を付与するために、弦楽器のネック及びヘッドの形状のみならず、様々な形状を採用することができる。
例えば、図3Aに示す衣服用ハンガー1Dは、吊り下げ部材6Bをスコップの取っ手の形状とした例、図3Bに示す衣服用ハンガー1Eは、吊り下げ部材6Cをハンマーの形状とした例、図3Cに示す衣服用ハンガー1Eは、吊り下げ部材6Dを釘の頭部の形状とした例である。
また、図4Aに示す衣服用ハンガー1Gは、吊り下げ部材6Eをピストルのグリップの形状とした例、図5Aに示す衣服用ハンガー1Hは、吊り下げ部材6Fをライフルのストック(銃床)の形状とした例である。
なお、図4B及び図5Bは、衣服用ハンガー1G,1Hの使用態様図であり、図4Aに示す衣服用ハンガー1G又は図5Aに示す衣服用ハンガー1Hを、図2Aに示すハンガー固定具30Aに係止して、衣服掛け50G,50Hを構成した状態を示す斜視図である。
本発明の衣服用ハンガーにおいては、図6A及び図6Bに示すように、吊り下げ部材6Dの幅広部10Dに着脱可能に挟み込まれた、キャラクターの顔のアクセサリー26が付設されていることも好ましい形態の一つである。このような形態は、使用者の性別や年齢層に応じてアクセサリー(キャラクターの顔)を交換して、ハンガーのデザインを変更することができるため、ハンガーの意匠性の向上に資する。また、アクセサリーを幅広部に付設すると、幅狭部に付設した場合と比較して、1)吊り下げ部材をハンガー固定具に係止する際にアクセサリーが邪魔にならず、ハンガー固定具に対して確実に係止することができ、また、2)幅広部を包み込むようにアクセサリーを固定することで、アクセサリーが脱落し難くなり、確実に固定することができる。
図6A及び図6Bは、図3Cに示す衣服用ハンガー1Fに対し、前後方向に2分割されたアクセサリー26a,26bを、吊り下げ部材6Dにおける幅広部10Dの前後方向から挟み込み、アクセサリー26a,26bに形成された凹凸部分を嵌合させることで、着脱可能に固定したものである。
なお、図6Cは、図3C,図6A及び図6Bに示す衣服用ハンガー1Fの使用態様図であり、図6Bに示すように、アクセサリー26が固定された衣服用ハンガー1Fを、図2Aに示すハンガー固定具30Aに係止して、衣服掛け50Iを構成した状態を示す斜視図である。
[2−3]その他の吊り下げ手段:
後述するように、本発明の衣服用ハンガーは、所定形状のハンガー固定具と一体となって衣服掛けを構成する。従って、通常のハンガーフック等にも掛けられるように、ヘッド以外の吊り下げ手段を備えていることも好ましい。
具体的には、図7Aに示す衣服用ハンガー1Iのように、鉤状の吊り下げフック28を更に備えている形態を挙げることができる。鉤状の吊り下げフックを備えていることにより、通常のハンガーフック等にも本発明の衣服用ハンガーを掛けることが可能となる。
図7Aに示す衣服用ハンガー1Iは、吊り下げ部材6Aの頂部に吊り下げフック28を付設した例である。図7Aに示すハンガー固定具30Gは、ハンガーフック48と、ハンガーフック48が固定されたプレート36とからなるものであり、ネジ38によって壁に対して固定されている。衣服用ハンガー1Iは、吊り下げフック28をハンガーフック48に対して引っ掛けて係止することにより、衣服を掛けることができる。
但し、既に述べたように、鉤状の吊り下げフックは使用者又はデリケートな衣服に対する安全性の面で問題を生ずるおそれもある。従って、本発明の衣服用ハンガーとしては、図7Bに示す衣服用ハンガー1Jのように、吊り下げ部材6Aに、ハンガーフック挿入用の貫通孔54Aが形成されていることが好ましい。この形態も図7Aに示す鉤状の吊り下げフック28を備えた形態と同様に、通常のハンガーフック等に本発明の衣服用ハンガーを掛けることが可能となる。また、吊り下げフックを有していないため、吊り下げフックに伴う不具合、吊り下げフックの揺れに伴って掛けた衣服がアームから落下し易い、使用者に鋭利なフックが引っ掛かって怪我をする、鋭利なフックによってデリケートな衣服が傷つけられる、といった問題を生ずることがない。
図7Bに示す衣服用ハンガー1Jは、吊り下げ部材6Aにハンガーフック48挿入用の貫通孔54Aを形成した例である。図7Bには、図7Aにも示したハンガーフック48を有するハンガー固定具30Gが示されている。衣服用ハンガー1Jは、貫通孔54Aにハンガーフック48を挿通して係止することにより、衣服を掛けることができる。
なお、図3Aに示す衣服用ハンガー1Dも、楔部20を構成しているスコップの取っ手状の部分の中央に貫通孔54Bが形成されており、ハンガーフックを挿入し得る構造となっている。
[3]本発明の衣服掛けの構成:
本発明の衣服掛けは、図2Aに示す衣服掛け50Aのように、本発明の衣服用ハンガー1Aと、左右一対の固定部32a,32bを有し、固定部32a,32bが吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置されたハンガー固定具30Aと、を備えたものである。即ち、本発明の衣服用ハンガーは前記のようなハンガー固定具と組み合わせることによって、衣服を掛けることが可能となる。
図2Aに示すように、ハンガー固定具30Aは、左右一対の固定部(棒状部32a,32b)を有し、固定部(棒状部32a,32b)が吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置されたものである。この左右一対の固定部によって、本発明の衣服用ハンガーの吊り下げ部材を左右から二点で支持し、係止することができる。
左右一対の固定部としては、本発明の衣服用ハンガーの吊り下げ部材における幅広部、より具体的には幅広部のうち幅狭部の両側縁からはみ出した部分(はみ出し部)をその下側から支持し得る構造であれば、特にその構造は限定されない。例えば、一対の棒状部材を左右に配置して固定部としてもよいし、一対の板状部材を左右に配置して固定部としてもよい。
図2Aに示す衣服掛け50Aは、衣服用ハンガー1Aと、ハンガー固定具30Aと、を備えた衣服掛け50Aである。この衣服掛け50Aは、ハンガー固定具30Aが左右一対の棒状部32a,32bを有し、棒状部32a,32bが吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置されている。
本発明の衣服掛けは、左右一対の棒状部が別個独立の部材である必要はなく、一体的に構成されていてもよい。例えば、図2Aに示す衣服掛け50Aのように、ハンガー固定具30Aが、二股に分岐した棒状体34Aを備え、棒状体34Aのうち分岐部分の間隔が、吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭く形成されたものも好ましい。
図2Aに示す衣服掛け50Aを構成するハンガー固定具30Aは、二股(Y字型)に分岐した棒状体34Aを備え、棒状体34Aのうち分岐部分の間隔が、吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭く形成された例である。この例では、ハンガー固定具30Aがプレート36と、プレート36に固定された棒状体34Aとから構成されており、ハンガー固定具30Aはネジ38によって壁に固定されている。
また、図2Bに示す衣服掛け50Bを構成するハンガー固定具30Bは、二股(U字型)に分岐した棒状体34Bを備え、棒状体34Bのうち分岐部分の間隔が、吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭く形成された例である。この例では、ハンガー固定具30Bが棒状体34Bと、これを支持するポール40と、ポール40を支持する4本の脚42によって構成されたスタンド形状を呈するものである。
また、本発明の衣服掛けは、ハンガー固定具が、平行するように配置された二本のレールを備え、二本のレールが、吊り下げ部材の幅狭部の横幅より広く、かつ、吊り下げ部材の幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものであることも好ましい。
図2Cに示す衣服掛け50Cを構成するハンガー固定具30Cは、平行するように配置された二本のレール44Aを備え、二本のレール44Aが、衣服用ハンガー1A,1Bの吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置された例である。この例では、ハンガー固定具30Cが、二本のレール44Aと、レール44Aを支持する逆U字状の2本の脚46によって構成されたスタンド形状を呈するものである。
前記形態においては、図2Dに示す衣服掛け50Dを構成するハンガー固定具30Dのように、二本のレールが、平行するように配置された二本の波型レール44Bであることが好ましい。レールを波型とし、レールの波底部分に吊り下げ部材を係止すれば、より安定的にハンガーを係止することができる。この形態においては、衣服用ハンガーを係止し易くするため、二本の波型レール44Bの同一の波長とし、二本の波型レール44Bを波型の周期が同期するように平行に配置することが好ましい。
また、本発明の衣服掛けは、図8Aに示す衣服掛け50Eを構成するハンガー固定具30Dのように、ハンガー固定具30Eが、左右一対の板状体52a,52bを有し、板状体52a,52bが吊り下げ部材6Aの幅狭部8Aの横幅より広く、かつ、吊り下げ部材6Aの幅広部10Aの横幅より狭い間隔に配置されたものであることが好ましい。
なお、図8Aに示す形態では、1つの衣服用ハンガー1Aを係止する目的で比較的幅の狭い板状体52a,52bを用いているが、板状体はこのような形状のものに限定されるものではない。例えば、図8Bに示す衣服掛け50Fを構成するハンガー固定具30Fは、比較的幅が広い板状体52c,52dを用い、複数の衣服用ハンガー1Aを係止し得るように構成した例である。
本発明の衣服用ハンガー及び衣服掛けは、スーツ、ジャケット、スラックス、スカート、ネクタイ等の衣服を掛けるためハンガーとして好適に用いることができる。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J:衣服用ハンガー、2a,2b,2c,2d,2e,2f:アーム、4A,4B,4C:ハンガー本体、6A,6B,6C,6D,6E,6F,6G:吊り下げ部材、8A,8B,8C,8D,8E,8F:幅狭部、10A,10B,10C,10D,10E,10F:幅広部、12:ピンチ固定材、14:ピンチ、16:バー支持体、18:バー、20:楔部、22A:ネック、24A:ヘッド、26,26a,26b:アクセサリー、28:吊り下げフック、30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G:ハンガー固定具、32a,32b,32c,32d,32e,32f:棒状部、34A,34B:棒状体、36:プレート、38:ネジ、40:ポール、42:脚、44A:レール、44B:波型レール、46:脚、48:ハンガーフック、50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H:衣服掛け、52a,52b,52c,52d:板状体、54A,54B:貫通孔。

Claims (11)

  1. 中央部から左右に張り出したアームを有するハンガー本体と、
    前記ハンガー本体の中央部から上方に突出するように配置された吊り下げ部材と、を備え、
    前記吊り下げ部材が、横幅が狭い幅狭部と、前記幅狭部と連続するように、前記幅狭部より前記吊り下げ部材の先端側に形成された、前記幅狭部に比して横幅が広い幅広部と、を有するものである衣服用ハンガー。
  2. 前記吊り下げ部材は、前記ハンガー本体側から当該吊り下げ部材の先端側に向かって徐々に横幅が広がる楔部を有しており、前記楔部によって前記幅狭部及び前記幅広部が形成されている請求項1に記載の衣服用ハンガー。
  3. 前記吊り下げ部材に、ハンガーフック挿入用の貫通孔が形成されている請求項1又は2に記載の衣服用ハンガー。
  4. 前記吊り下げ部材が、弦楽器のネック及びヘッドの形状を呈するものであり、前記ネックによって前記幅狭部が形成され、前記ヘッドによって前記幅広部が形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の衣服用ハンガー。
  5. 前記吊り下げ部材に、前記幅広部に着脱可能に挟み込まれた、キャラクターの顔のアクセサリーが付設されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の衣服用ハンガー。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の衣服用ハンガーと、
    左右一対の固定部を有し、
    前記固定部が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたハンガー固定具と、を備えた衣服掛け。
  7. 前記ハンガー固定具が、左右一対の棒状部を有し、
    前記棒状部が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである請求項6に記載の衣服掛け。
  8. 前記ハンガー固定具が、二股に分岐した棒状体を備え、
    前記棒状体のうち分岐部分の間隔が、前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭く形成されたものである請求項7に記載の衣服掛け。
  9. 前記ハンガー固定具が、平行するように配置された二本のレールを備え、
    前記二本のレールが、前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである請求項6に記載の衣服掛け。
  10. 前記二本のレールが、平行するように配置された二本の波型レールである請求項9に記載の衣服掛け。
  11. 前記ハンガー固定具が、左右一対の板状体を有し、
    前記板状体が前記吊り下げ部材の前記幅狭部の横幅より広く、かつ、前記吊り下げ部材の前記幅広部の横幅より狭い間隔に配置されたものである請求項6に記載の衣服掛け。
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