JP2010284139A - おこわおにぎりの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売されるおこわおにぎりを一貫生産する製造方法に関する。
【解決手段】 蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングする工程と、コーティングされた蒸米を真空冷却機で急速冷却する工程と、急速冷却された蒸米をおにぎり成型機でおにぎりに成型する工程を有する。急速冷却工程前に二度蒸し工程をさらに有する。急速冷却工程で、蒸米の品温を18℃〜29℃に冷却する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、おこわおにぎりの製造方法、特に、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売されるおこわおにぎりの製造方法に関する。
本発明において、蒸米とは、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米を一度蒸し又は二度蒸しした米飯のことをいう。また、おこわとは、赤飯を含め、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米を蒸した米飯のことをいう。
従来、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売されているおにぎりは、大部分を占めるうるち米を主体とした一般のおにぎりと、一部分であるもち米を主体としたおこわおにぎりの2種類に大別され、外観上形に差がないが、種類が異なる米の特性から製法が異なる。
うるち米のおにぎりの製造工程は、図3に示すように、浸漬、水切り、炊き上げ、真空冷却機等による真空冷却、おにぎり成型、ラッピングの製造工程であるのに対して、もち米のおにぎりは、炊飯後、真空冷却をするともち米自体の特性である粘りが強いので、真空冷却時やおにぎり成型時の回転羽によるほぐし工程で米粒が潰れ易く、おにぎり成型時にいわゆるモチ化するので、製造工程を変えなければならない。
尚、うるち米を50重量%程度混ぜたもち米は、うるち米を主体としたおにぎりと同様の製造工程でおにぎりを製造することができるが、これはおこわおにぎりとは言えない。
次に、図4に示すように、一般的に、おこわおにぎりの機械による成型は、一度蒸し又は二度蒸しして炊き上げたおこわを、熱いままおにぎり成型(いわゆるホット成型)した後、手作業1において人手によりおにぎりをトレー・バンジュウ等に取分け、バッチ式でラック等に並べ、真空冷却或いは自然放冷にて十分に冷却し、手作業2において更に人手によりトレー・バンジュウ等からおにぎりをフィルム包装機に供給し、自動ラッピング包装している。
また、炊き上がった熱い米飯をおにぎり成型機で成型した場合、成型したおにぎりをフィルム包装に適した温度まで急速に冷却しないと、フィルム内でおにぎりが蒸れて、水滴が発生して商品とならない上、食中毒菌が増殖するおそれがあった。
すなわち、根本的に製造工程中において、人手によるおにぎりのライン移し変え作業が入り、人手を介さないで制菌上も安全におにぎりを一貫生産する製造方法はなかった。
そこで、35℃で48時間経過しても、品質の劣化又は腐敗しない赤飯おにぎり及びその製造方法として、真空バキューム吸引による第1次冷却で、赤飯の品温を80℃〜70℃に冷却した後、赤飯をおにぎり成型機でおにぎりに成型し、窒素ガス無菌冷風又は無菌冷風吹付けによる第2次冷却で、赤飯おにぎりの表面品温を50℃〜45℃(内部温度65℃)に冷却して、フィルムでラッピング包装することが知られている(特許文献1)。
しかしながら、この赤飯おにぎりの製造方法は、真空バキューム吸引による第1次冷却と窒素ガス無菌冷風又は無菌冷風吹付けによる第2次冷却の2度の冷却工程が必要であり、2度の冷却工程に非常に手間がかかり、設備に多大な費用が必要であった。
また、厚生労働省発行各都道府県が採用する(平成20年6月18日最終改定 食品安全発第0618005号)大量調理施設衛生マニュアル指針による温度条件に合わない。
特開2003−250470号公報
粘度の高いもち米を使用するおこわおにぎりは、真空冷却時やおにぎり成型時の回転羽によるほぐし工程にて米粒が潰れモチ化しやすい為、うるち米のおにぎりと同様の製造工程で製造することは、不可能である。
他方、おこわおにぎりを一貫生産する最適な汎用機械は製造又は販売もされておらず、工場スペース・機械コストの観点から、従来のうるち米のおにぎり成型機、包装機を夫々個別に使用し、熱い状態のままおにぎり成型、おにぎりの放冷及び包装機への供給作業は人手で行っており、一貫生産することは困難であった。
おこわおにぎりのうち、特に、赤飯おにぎりは、コンビニエンスストア等で、人気のあるおにぎりとして、大量に販売、上位6チェーン約40,000店舗の総計にて約30万個/日、年間1億個以上人手を介して、製造販売されている。然しながら、赤飯おにぎりは、消費者に好まれるおにぎりの人気アイテムにも拘らず、上記理由により、大量に供給することが難しく、人手も掛かり手間の掛かる商品であった。
また、上記の従来方法は、一貫生産でない為、自動化作業が断絶され、手作業が多く作業効率が悪く、製造コストも掛かり、且つ必然的に人手によるおこわおにぎりの取扱い作業が多くなり、また、おこわおにぎりを空気に曝す時間が長くなり、その結果、食中毒が発生しやすい等の問題点があった。
本発明は、製造工程において、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングすることにより、真空冷却による蒸米からの過剰な水分の蒸発を抑え、蒸米の乾燥を防ぐことができる。それにより、おこわおにぎりは、水分が失われないでぱさつきもなく、適度な保湿を維持する。
同時に、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングすることにより、もち米本来のもっちりとした感触を保持した上で、一粒一粒の表面には適度な粘着性を維持しながら程よい弾力性があり、真空冷却時の減圧や成型機手前の撹拌工程でも米粒が潰れにくく、いわゆるモチ化を防ぐことができる。
すなわち、うるち米のおにぎり同様、真空冷却後、おにぎり成型による米粒の潰れがなく、米粒同士の適度な粘着性を維持することができ、おにぎり成型機で成型、包装可能にし、工場の人件費を大幅に減少させたおこわおにぎりの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、種々の試行錯誤の結果、もち米本来の粘性を保ちながら、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングすることにより、程よい弾力性を持たせ、二律背反的な両方の要求を満足させる製法にて、一般のうるち米のおにぎりと同様の効率良い(すなわち安価な)製造工程で、もち米を主体とするおこわおにぎりの製造方法を完成したのである。
上記目的を達成するための本発明の第1の構成は、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングする工程と、コーティングされた蒸米を真空冷却機で急速冷却する工程と、急速冷却された蒸米をおにぎり成型機でおにぎりに成型する工程を有することを特徴とする。
本発明の第2の構成は、第1の構成において、急速冷却工程前に二度蒸し工程をさらに有することを特徴とする。
本発明の第3の構成は、第1または2の構成において、急速冷却工程で、蒸米の品温を18℃〜29℃に冷却することを特徴とする。
本発明の第4の構成は、第1〜第3の構成のいずれかの構成において、蒸米は、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米であることを特徴とする。
本発明の第5の構成は、第1〜第4の構成のいずれかの構成において、蒸米は、うるち米を10質量%以下配合されたもち米であることを特徴とする。
本発明の第6の構成は、第1〜第5の構成のいずれかの構成において、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米100質量%に対して、海藻由来の多糖類を含む調味液45〜70質量%を配合することを特徴とする。
本発明は、製造工程において、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングすることにより、真空冷却による蒸米からの過剰な水分の蒸発を抑え、蒸米の乾燥を防ぐことができる。それにより、おこわおにぎりは、水分が失われないでぱさつきもなく、適度な保湿を維持する。
同時に、蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングすることにより、もち米本来のもっちりとした感触を保持した上で、一粒一粒の表面には適度な粘着性を維持しながら程よい弾力性があり、真空冷却時の減圧や成型機手前の撹拌工程でも米粒が潰れにくく、いわゆるモチ化を防ぐことができる。
すなわち、うるち米のおにぎり同様、真空冷却後、おにぎり成型による米粒の潰れがなく、米粒同士の適度な粘着性を維持することができ、おにぎり成型機で成型、包装可能にしたおこわおにぎりを製造することができる。
図3は、従来のおにぎりの製造方法のフローチャートで、図4は、従来のおこわおにぎりの製造方法のフローチャートである。
本発明のおこわおにぎりの製造方法の一例を示すフローチャート。 本発明のおこわおにぎりの製造方法の別の一例を示すフローチャート。 従来のおにぎりの製造方法のフローチャート。 従来のおこわおにぎりの製造方法のフローチャート。
以下、本発明を図1に基づいて詳細に説明する。まず、図1は、本発明のおこわおにぎりの製造方法の一例を示すフローチャートである。
本実施例のおこわおにぎりの製造方法は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で販売するおこわおにぎりの製造に好適に適用される。
まず、おこわおにぎりは、図1に示すように、浸漬工程(ステップS1)、水切り工程(ステップS2)、炊き上げ工程(ステップS3)、コーティング工程(ステップS4)、真空冷却工程(ステップS5)、おにぎり成型工程(ステップS6)、ラッピング工程(ステップS7)を順次経て製造される。
本発明に用いられるもち米は、100%もち米またはうるち米が少量配合されたもち米、例えば、10質量%以下のうるち米が配合されたもち米である。
浸漬工程(ステップS1)
まず、上述の洗米されたもち米を水道水、ミネラルウォーター等の清水が入った容器に所定時間浸漬させてもち米に水分を含浸させる。例えば、温度20℃の清水に1.5〜2.5時間浸漬させる。望ましくは、浸漬前のもち米の質量を1.0とした場合、浸漬工程で得られる水分含浸のもち米は、1.25〜1.35質量にする。
水切り工程(ステップS2)
次いで、水分を含浸させたもち米を金属製のザルに移して十分に水切りをする。
炊き上げ工程(ステップS3)
そして、水切りしたもち米を木綿製の布巾がセットされた蒸籠に入れて、業務用蒸し器で2〜25分間蒸して(蒸し器の出力によって時間差があり)、もち米を一度蒸しで蒸米にする。
コーティング工程(ステップS4)
次に、蒸米を混合容器に移して海藻由来の多糖類を含む調味液をまんべんにふりかけて、攪拌部材(攪拌棒)で約2〜3分間攪拌しながら、蒸米の米粒の表面を均等にコーティングする。もち米またはうるち米が少量配合されたもち米に対して、海藻由来の多糖類を含む調味液の配合量は、好ましくは、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米100質量%に対して、海藻由来の多糖類を含む調味液45〜70質量%を配合する。海藻由来の多糖類を含む調味液の配合量が45質量%未満であると食味が薄く、米粒全体の表面を十分にコーティングすることができず、蒸米の保湿を維持することができない。また、海藻由来の多糖類を含む調味液の配合量が71質量%以上であると食味が濃く、コーティングが強くかかり過ぎて、結果として蒸米の表面の粘着性が弱くなる傾向があり、おにぎり成型機を通した後、型崩れが起き易くなる。
尚、実際の炊き上げ米は、炊飯時の水の量により、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米等の生米質量比150〜170%まで質量が増加するので、海藻由来の多糖類を含む調味液の配合量は、生米対比質量%として配合する。
本発明で配合される海藻由来の多糖類を含む調味液は、海藻原藻、もしくはその乾燥品を、適宜の大きさに切断し、砂等の異物を取り除いた後、水、熱水、アルコール等に浸漬して抽出して得られる抽出液を調味した液であり、更に塩、糖、茶、アミノ酸、有機酸、核酸等で調味されていてもよい。本発明で使用する海藻由来の多糖類は、アルギン酸及びフコイダンの水溶性食物繊維を有効成分とする多糖類を含む。アルギン酸は、昆布やワカメ等の海藻由来の多糖類の一種であり、昆布を水につけると抽出されるヌルヌルとした特有のぬめり成分である。アルギン酸は、ゲル状になりやすく、粘性、保湿性、乳化安定性等がある。
また、フコイダンは、モズク・ワカメ・昆布・ヒジキ等の褐藻類に含まれる多糖類で、アルギン酸と同様のぬめり成分で、硫酸化されたフコースを主な構成糖として含んでいる。海藻のその他の成分として、グルタミン酸ナトリウム、ラミナリン、マンニット、ヨウ素、カリウム、カルシウム等を含有している。
また、本発明に用いる海藻は、褐藻類の中のコンブ科、ワカメ科またはモズク科に属するものであれば特に制限はなく、例えば、真昆布、日高昆布、利尻昆布、長昆布、ガゴメコンブ、ワカメ、茎ワカメ、めかぶ、モズク、イトモズク、オキナワモズク、ウミトラノオ、ヒバマタ、ホンダワラ、ヒジキ、ラッパモク等が挙げられ、その産地、等級も限定されるものではない。これらを単独、あるいは2種類以上組み合わせて使用することも可能である。抽出後の固形分分離あるいは濾過工程を速やかにおこなうためには荒く破砕するかそのまま用いるのが良い。
海藻由来の多糖類のぬめりが米粒の表面に均等にコーティングされることにより、真空冷却による蒸米からの過剰な水分の蒸発を抑え、蒸米の乾燥を防ぐことができる。それにより、おこわおにぎりは、水分が失われないでぱさつきもなく、適度な保湿を維持する。しかも、蒸米を短時間で急速冷却させても、おにぎり成型工程による米粒の潰れがなく、モチ状にならないで米粒同士の適度な粘着性を維持することができ、おにぎり成型機で成型可能にした。
真空冷却工程(ステップS5)
次に、真空冷却装置(三浦工業(株)製)で蒸米の品温が18℃〜29℃、好ましくは24〜28℃になるように30分以内に急速冷却させる。真空冷却で蒸米の品温をこの温度まで短時間で急速冷却させることにより、食中毒菌の増殖を抑え、腐敗を防止することができた。また、真空冷却後もモチ化しにくいため、成型(撹拌・分割・成型)工程に進むことが出来る。
おにぎり成型工程(ステップS6)
そして、真空急速冷却された蒸米を回転羽でほぐしながら、おにぎり成型機(不二精機(株)製)のホッパーに供給して、おにぎり1個分の米飯に分割、所定量計量され、間欠的に円形状、三角形状または俵状のおにぎりを成形することが可能である。おにぎり成型機の成型能力は、1,500〜3,000個/時である。おこわおにぎりは、おにぎり成型機の成形型のみを単に交換するだけで、例えば、三角形、俵形、円形等の所望の形状に成形される。
ラッピング工程(ステップS7)
成形されたおこわおにぎりは、おにぎり成型機からおにぎり1個ずつ離型されて、コンベアを経由して自動フィルム包装機(不二精機(株)製)へ搬送され、透明なフィルム包装材で自動的にフィルム包装される。その後、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等へ出荷される。
次に、図2は、本発明のおこわおにぎりの製造方法の別の一例を示すフローチャートである。図2に示すように、浸漬工程(ステップS11)、水切り工程(ステップS12)、炊き上げ工程(ステップS13)、コーティング工程(ステップS14)、二度蒸し工程(ステップS15)、真空冷却工程(ステップS16)、おにぎり成型工程(ステップS17)、ラッピング工程(ステップS18)を順次経て製造される。コーティング工程(ステップS14)と真空冷却工程(ステップS16)の間に二度蒸し工程(ステップS15)を設けた製造方法である。
二度蒸し工程(ステップS15)
海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングされた蒸米を木綿製の布巾がセットされた蒸籠に入れて、業務用蒸し器で2〜25分間蒸して、さらに蒸米を二度蒸しにする。
真空冷却工程前に二度蒸し工程を追加することにより、米粒自体(表面コーティングの内面)のもっちりとした感触を要求する場合に短時間で行うことができる。
上述のようにして、製造されるおこわおにぎりは、例えば、赤飯おにぎり、栗おこわおにぎり、五目おこわおにぎり、桜おこわおにぎり、松茸おこわおにぎり、ちりめん梅おこわおにぎり、うなぎおこわおにぎり、鶏おこわおにぎり、タケノコおこわおにぎり、山菜おこわおにぎり、カレーおこわおにぎり、蛤おこわおにぎり、かやくおこわおにぎり等の混ぜおこわおにぎりが挙げられる。
上記のおこわおにぎりの製造工程で、おにぎりに具材を入れる工程は、図1のコーティング工程(ステップS4)と同時に、またはその後のおにぎり成型工程(ステップS6)の前に具材を入れてもよい。また、使用するおこわの具材は、予め煮付けされ、おこわの種類によって、適当に選択され、適宜の配合割合で混ぜ合わせる。例えば、赤飯の場合には、煮沸された小豆やささげを混ぜ合わせる。
本発明の実施の一形態である、おこわおにぎりの製造方法を実施例によって説明する。本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
まず、もち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、45質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、海藻由来の多糖類を含む調味液がコーティングされたおこわをおにぎり成型機で成型しておこわおにぎりを得た。このおこわおにぎりを実施例1のサンプルとした。
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、55質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを実施例2のサンプルとした。
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、70質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、さらに20分間二度蒸しを行って、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを実施例3のサンプルとした。
実施例1と同様にもち米90質量%とうるち米10質量%を配合された蒸米に、生米100質量%に対して、45質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように 約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを実施例4のサンプルとした。
(比較例1)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、水55質量%をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを比較例1のサンプルとした。しかしながら、水のみのコーティングでもち米の特性が表面に出てしまい、冷却・成型時にモチ化してしまい、機械生産には適さなかった。
(比較例2)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、約75質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを比較例2のサンプルとした。しかしながら、米粒表面のコーティング効果が強く、ハリが強く出過ぎてしまう。真空冷却はできるもののおにぎり成型時点で粘着性が弱く、簡単に型崩れしてしまう状況となり、これも機械生産に適さなかった。
(比較例3)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、55質量%の海藻由来の多糖類を含む調味液をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が50℃になるように約20分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを比較例3のサンプルとした。しかしながら、実施例2と同様におにぎり成型可能であるが、フィルム包装時に蒸れて、食品衛生面で不適格であった。また、フィルム内に水滴が発生して、商品とならなかった。
(参考例1)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、8質量%のコーンスターチをふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを参考例1のサンプルとした。しかしながら、冷却・成型時に粘性が強すぎて、容易にモチ化してしまい、機械生産には適さなかった上、甘味、ざらつきがあり、食用に適さなかった。
(参考例2)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、8質量%の卵白粉末をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを参考例2のサンプルとした。しかしながら、これも冷却・成型時に粘性が強すぎて、容易にモチ化してしまい、機械生産には適さなかった上、硫黄臭、蛋白変性によるざらつきがあり、食用に適さなかった。
(参考例3)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、8質量%の大豆粉末をふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを参考例3のサンプルとした。しかしながら、参考例1と同様に冷却・成型時に粘性が強すぎて、容易にモチ化してしまい、機械生産には適さなかった。更に、大豆自体の持つ酸素漂白効果から赤飯の色目が薄くなってしまう2次現象が起きた。
(参考例4)
実施例1と同様にもち米100%からなる蒸米に、生米100質量%に対して、8質量%のオリーブオイルをふりかけて約2〜3分間攪拌した後、真空冷却装置で蒸米の品温が25℃になるように約25分間急速冷却した。そして、実施例1と同様にして得たおこわおにぎりを参考例4のサンプルとした。しかしながら、モチ化せずに真空冷却はできるものの、おにぎり成型時粘着性が弱すぎて、おにぎり形状を維持できず、機械生産には適さなかった上、油たっぷりのピラフ状になってしまい、おこわおにぎりと言える状態にならず、食用に適さなかった。
実施例1〜4で得られたサンプルと比較例1〜3で得られたサンプルについて、官能評価を行った。官能評価は、パネラー10名により(1)おこわとしての粘り・モチモチ感(2)米粒同士の粘着性及び(3)食感については、以下の5段階評価を行い、その平均点を表1に示す。また、参考例1〜4で得られたサンプルについても、官能評価を行った。上記と同様にして得た平均点を表2に示す。
(1)おこわとしての粘り・モチモチ感
5点:とても強い。
4点:かなり強い。
3点:ある。
2点:多少ある。
1点:殆ど無い。
(2)米粒同士の粘着性
5点:米粒同士の粘着が程よくある。
3点:米粒同士の粘着が多少ある。
1点:米粒同士の粘着が強すぎる又は弱すぎる。
(3)食感
5点:非常に良い。
4点:かなり良い。
3点:良い。
2点:多少悪い。
1点:非常に悪い。
Figure 2010284139
Figure 2010284139
表1の結果によれば、本発明のもち米100%の実施例1と実施例2のおこわおにぎりは、いずれも良い粘着性と良好な食感が得られた。また、実施例3のおこわおにぎりは、実施例1と実施例2よりも二度蒸し工程分だけ手間すなわち、コストが掛かるが、もち米本来のモチモチ感が強く表れ、おこわおにぎりとして良好な食感が得られた。うるち米が10質量%配合された実施例4のおこわおにぎりは、実施例1よりもモチ米本来の粘着性が弱いが、おこわおにぎりとして成型可能であった。
それに対して、海藻由来の多糖類を含む調味液が配合されていない比較例1のおこわおにぎりは、手で握ればそれなりに美味しいものの、前述のとおり、機械生産には適さなかった。また、海藻由来の多糖類を含む調味液の配合量が多い比較例2のおこわおにぎりは、コーティング効果が強すぎて、逆に米と米の粘着性が弱く、崩れやすい食感になり、おにぎりの形状を保持できず、結果として機械生産には適さなかった。それなりに美味しいが、伝統的なモチモチ感の強いおこわとは言えない上、原料コストが高くなり、本来の目的から外れてしまった。さらに、真空冷却後の蒸米の品温が50℃である比較例3のおこわおにぎりは、おこわ本来の食感は非常に良いが、フィルム包装時に蒸れて、食品衛生面で不適格であった。
次に、表2の結果によれば、参考例1〜4は、本発明で使用する海藻由来の多糖類を含む調味液と異なるコーティング剤を使用したが、参考例1〜3は、おにぎり成型機に適さなく、参考例4は、おにぎり成型を維持することができなかった。前述したとおり、参考例1〜4のいずれのサンプルも食用に適さなかった。

Claims (6)

  1. 蒸米の米粒の表面を海藻由来の多糖類を含む調味液でコーティングする工程と、前記コーティングされた蒸米を真空冷却機で急速冷却する工程と、前記急速冷却された蒸米をおにぎり成型機でおにぎりに成型する工程を有することを特徴としたおこわおにぎりの製造方法。
  2. 前記急速冷却工程前に二度蒸し工程をさらに有することを特徴とした請求項1に記載のおこわおにぎりの製造方法。
  3. 前記急速冷却工程で、前記蒸米の品温を18℃〜29℃に冷却することを特徴とした請求項1または2に記載のおこわおにぎりの製造方法。
  4. 前記蒸米は、もち米またはうるち米が少量配合されたもち米であることを特徴とした請求項1乃至3何れか1項記載のおこわおにぎりの製造方法。
  5. 前記蒸米は、うるち米を10質量%以下配合されたもち米であることを特徴とした請求項1乃至4何れか1項記載のおこわおにぎりの製造方法。
  6. 前記もち米またはうるち米が少量配合されたもち米100質量%に対して、海藻由来の多糖類を含む調味液45〜70質量%を配合することを特徴とした請求項1乃至5何れか1項記載のおこわおにぎりの製造方法。
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