JP2010283939A - 電線の固定構造及びその固定方法 - Google Patents

電線の固定構造及びその固定方法 Download PDF

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康弘 ▲高▼木
Yasuhiro Takagi
Hirohito Hayashi
裕人 林
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Abstract

【課題】本発明の目的は、電線を安定して固定することである。
【解決手段】電線10u,10v,10wは仮想点P2を中心に放射状に配置されており、各電線10u,10v,10w断面の長軸10ua,10va,10waの成す角度はそれぞれ120°である。圧着端子2は長手軸2bが電線10u,10v,10wと平行に配置されており、角部2aは、短辺面10ub,10vb,10wbと対応して配置されている。圧着端子2は電線10u,10v,10wの長辺面10uc,10vc,10wcにおいて圧着端子2に囲繞された領域の全てと接触し、電線10u,10v,10wの端部を結線した中性点であるN1が形成されている。電線10u,10v,10wの周面と圧着端子2を大きな面積で接触できるため、電線10u,10v,10wを安定して固定することができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、電線の固定構造及び固定方法に関する。
従来、高電圧で使用される複数本の電線の固定方法として、電線束を巻き込むように端子で包み、端子をかしめることで電線を接続すると共に電線に溶接を施す方法が採用されている。
特許文献1では、三相モータの中性点結合構造及び結合方法が開示されている。各相電線の巻き終わり部には銅製の丸端子が装着されており、丸端子は平板状の支持部材の上に所定の間隔で配置されている。2つの電極が丸端子と支持部材とを挟むように設けられており、電極間に電流を流すと共に支持部材と丸端子を加圧することで支持部材と丸端子が接続されている。
特許文献2に開示された圧縮機用電動機では、開口部を有した略U字状の横断面形状であり、内面側に凹凸部が形成された圧着端子に対して、中性線が開口部から挿入されている。圧着端子を専用の工具又は装置によって中性線の周囲と圧着するようにかしめることで、中性線が接続されている。
また、図12に示す従来技術では、電線200の断面の長軸200aが同じ方向となるように重ねて配置された平角線である3本の電線200に対し、電線200を囲繞して圧着端子201が配置されている。圧着端子201を電線200の側にかしめることで電線が固定されている。
特開2003−204646号公報 特開2000−232745号公報
特許文献1では、電線が支持部材の上に直線状に並んで配置されているため、電線と支持部材の接触面積が小さく、安定して接触させることができない。特許文献2では、断面形状が円形の電線を使用しており、圧着端子と電線の間に隙間が生じる。そのため、圧着端子と電線とが十分密着しておらず電線の位置が安定しない。このように従来技術では、電線の固定構造を高電圧で使用する場合には、端子をかしめることに加え、固定部分を溶接する必要がある。
また図12に示すように、電線200の断面の長軸200aが同じ方向となるように重ねて配置された電線200においては、圧着端子201を電線200側にかしめた場合に圧着端子201と電線200の間に隙間が生じやすい。特に、圧着端子201を電線200における断面の長軸200aに対して垂直な方向へかしめた場合は、中央の電線200(電線200の長軸200aと平行な周面が圧着端子201と接触されない電線200)の位置が安定しない。そのため、圧着端子201を電線200側にかしめても圧着端子201と電線200の短辺面(電線200の断面における短辺を通り電線200の断面に対して垂直な平面)が接触されるにすぎず、電線200と圧着端子201の接触面積が小さくなり電線200を安定して固定できないという問題がある。
本発明の目的は、電線を安定して固定することである。
請求項1に記載の本発明は、3本以上の電線と圧着端子からなる電線の固定構造であって、前記電線の断面は長軸と短軸を有し、前記電線は前記電線の断面と平行な面である同一仮想面で隣り合う電線における前記長軸が前記同一仮想面において異なる方向となりかつ全ての前記電線における前記長軸が1点あるいは1つの所定領域を中心として放射状に配置されており、前記圧着端子は、全ての前記電線において前記長軸の方向の周面と前記圧着端子の少なくとも一部が接触しながら前記電線を囲繞していることを特徴とする。
なお、長軸と短軸を有する断面とは、四角形及び長円形並びに四角形において角部が曲面状に形成された角丸四角形を指す。四角形とは平行四辺形、菱形及び台形を含む。
また、四角形のように長辺と短辺を有する場合においての長軸とは電線の断面において長辺と平行であり、電線の断面の中心を通る直線を指す。四角形のように長辺と短辺を有する場合においての短軸とは電線の断面において短辺と平行であり、電線の断面の中心を通る直線を指す。なお、中心とは電線の断面において対角線の交点を指す。
さらに、長円形のように長辺及び短辺を有さない場合においての長軸とは電線の断面の成す直径において最も長いものを指し、長円形のように長辺及び短辺を有さない場合においての短軸とは電線の断面の成す直径において最も短いものを指す。
長軸が1点あるいは1つの所定領域を中心として放射状に配置されるとは、全ての電線の長軸が1点で交わる場合だけでなく、電線のうちいずれか2本の電線の長軸が交わる1点に対し、他の電線の長軸は前記1点を必ずしも通らず、前記1点の近傍を通る場合を指し、電線の長軸の交点がずれている場合を指す。
請求項1に記載の本発明によれば、電線における長軸の方向の周面と圧着端子とを大きな面積で接触できるため、電線を安定して固定することができる。
請求項2に記載の本発明は、電線は三相モータの中性点の接続に用いられることを特徴とする。従って、電線と圧着端子からなる中性点の結合構造に適した電線の固定構造を提供することができる。
請求項3に記載の本発明は、圧着端子は導電性であることを特徴とするため、電線同士を接触させなくても、電線を電気的に接続して固定できる。
請求項4に記載の本発明は、電線は、隣り合う電線の長軸が成す角度が同じであることを特徴とする。電線の配置に対称性があることで、電線が固定された圧着端子において重心が圧着端子の中央に位置し、安定性が良い。また、電線間の角度が全て等しいために電線と圧着端子を接触させ易く、電線と圧着端子とを確実に面接触させることが可能になる。
請求項5に記載の本発明は、電線は平角線であることを特徴とするため、電線と圧着端子を接触させる場合、電線と圧着端子の間の隙間を小さくすることができる。なお、平角線とは電線の断面が四角形及び角丸四角形であるものを指す。
請求項6に記載の本発明は、3本以上の電線と圧着端子からなる電線の固定方法であって、断面が長軸と短軸を有する前記電線を前記電線の断面と平行な面である同一仮想面で隣り合う前記電線における前記長軸が前記同一仮想面において異なる方向となりかつ全ての前記電線における前記長軸が1点あるいは1つの所定領域を中心として放射状に配置する電線配置工程と、前記圧着端子を前記電線に通して配置する圧着端子配置工程と、前記圧着端子をかしめ、全ての前記電線における前記長軸の方向の周面と接触させるかしめ工程と、を有することを特徴とする。よって、圧着端子を電線側にかしめることで、電線を安定して固定することができ、固定方法が容易である。
本発明は、電線を圧着端子と安定して固定できる。また、電線と圧着端子を安定して固定できる固定方法である。
本発明の第1の実施形態に係る中性点N1を示す模式結線図である。 本発明の第1の実施形態に係るモータ1を説明する断面模式図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る電線10uの断面形状を示す模式図、(b)は電線10u,10v,10wの配置例を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る電線10u,10v,10w及び圧着端子2の接触状態を示す斜視図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る結線絶縁部32の斜視図、(b)は結線絶縁部32の断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態に係る電線10u,10v,10w及び第1の治具4並びに第2の治具5の配置を示す構成図、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る第1の治具4における収容部6を説明する構成図、(c)は、本発明の第1の実施形態に係る電線10u,10v,10wに対する圧着端子2の取り付け方向を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る電線10u,10v,10w及び圧着端子2の配置を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る電線7及び圧着端子8の配置を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る電線7及び圧着端子8の接触状態を示す構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る部材9の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係る電線20及び圧着端子21の配置を示す構成図である。 従来の固定構造を示す斜視図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る電線の固定構造を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、電線10u,10v,10wはそれぞれモータ1におけるU相,V相,W相のコイル11u,11v,11wの端部である。電線10u,10v,10wは中性点N1で一箇所に接続されておりY結線している。電線10u,10v,10wはいずれも平角線であり全ての電線において断面形状は同じである。
図2に示すように、モータ1は三相の回転モータであり、コイル11u,11v,11wへ図示しない電源から通電することによって、ロータ12が回転する。モータ1を構成するステータ13におけるティース14にコイル11u,11v,11wが装着されている。
図3(a)に示すように、電線10uの断面は2mm×1mmの四角形である。なお、電線10v及び電線10wはいずれも電線10uと同一の断面形状をした平角線である。
また、同一仮想面で隣り合う電線10u,10v,10wは長軸10ua,10va,10waが同一仮想面において異なる方向となっている。つまり、図3(b)に示すように、全ての電線の断面を通る平面において隣り合う電線が、長軸10ua,10va,10waの交点である仮想点P1を起点として異なる方向となる配置を含む。
図4に示すように、電線10u,10v,10wは仮想点P2を中心に放射状に配置されており、各電線10u,10v,10w断面の長軸10ua,10va,10waの成す角度はそれぞれ120°である。圧着端子2は長手軸2bが電線10u,10v,10wと平行に配置されており、角部2aは、短辺面10ub,10vb,10wbと対応している。ここで長手軸2bとは、圧着端子2の断面に対して垂直である直線を指し、対応しているとは、圧着端子2の角部2aの内側と短辺面10ub,10vb,10wbとが向き合う位置関係であることを指す。また、短辺面10ub,10vb,10wbとは、電線10u,10v,10wの断面が成す辺における短辺を通り、電線10u,10v,10wの断面に対して垂直な平面を指す。電線10u,10v,10wの端部は圧着端子2に囲繞されている。
図4に示すように、圧着端子2は電線10u,10v,10wの長辺面10uc,10vc,10wcにおいて圧着端子2に囲繞された領域の全てと接触しており、電線10u,10v,10wが結線された中性点N1が形成されている。ここで長辺面10uc,10vc,10wcとは、電線10u,10v,10wの断面が成す辺における長辺を通り、電線10u,10v,10wの断面に対して垂直な平面を指す。
電線10u,10v,10w及び圧着端子2のモータ1への取り付け構造を、図5(a),(b)に従って説明する。
図5(a),(b)に示すように、ホルダ3は、モータ1を構成するステータ13と固定されるための部材である。ホルダ3は樹脂性であり環状に形成されている。ホルダ3は、円環状の基幹部30と、基幹部30に一体形成された腕部31を備えている。図5(a),(b)に示すように、腕部31には有底円筒形状の結線絶縁部32が一体形成されている。結線絶縁部32は、複数の抜け止め弾性片33を備えている。図5(b)に示すように、電線10u,10v,10wが固定された圧着端子2が結線絶縁部32の筒内において、抜け止め弾性片33により抜け止め状態に保持されている。
次に、電線10u,10v,10wの固定方法について図6(a)〜(c)に従って説明する。
電線配置工程として、図6(a)に示すように、電線10u,10v,10wは第1の治具4及び第2の治具5により形成される収容部6に挿入される。第1の治具4は電線10u,10v,10wが保持される分割可能な筒材である。図6(b)に示すように、第1の治具4の外周面は凸形状をした3つの収容部6を有する。各収容部6の断面は略コの字型であり、各開口部が中心を向いている。ここで開口部とは、略コの字型の収容部6断面において開いた領域を指す。第1の治具4の断面において、3つの収容部6は略Y字型を成し、等間隔の放射状に配置されている。
図6(a)に示すように、収容部6に挿入されている電線10u,10v,10wは、各電線10u,10v,10w断面の長軸10ua,10va,10waの成す角度がそれぞれ120°であるように仮想点P2を中心に等間隔の放射状に配置されている。3つの収容部6における開口部と面して、第1の治具4の中心には、断面が六角形である柱材の第2の治具5が配置されている。収容部6に挿入された電線10u,10v,10wの片面は第2の治具5に接している。図6(c)に示すように、圧着端子2は、断面が正三角形の筒状に形成された長さ10mmの導電性部材であり、正三角形の角部2aは曲面に形成されている。第1の治具4及び第2の治具5は電線10u,10v,10wよりも短く形成されており、第1の治具4及び第2の治具5から電線10u,10v,10wの端部が突出している。
圧着端子配置工程として、図6(c)に示すように、圧着端子2は、電線10u,10v,10wにおいて第1の治具4及び第2の治具5から突出した端部に電線10u,10v,10wの長軸10ua,10va,10waの方向へ通される。圧着端子2は、圧着端子2の長手軸2bが電線10u,10v,10wの断面に対して垂直となる方向(図6(c)に矢印で示す方向)で通される。圧着端子2が電線10u,10v,10wに通された後、第1の治具4は分割されて電線10u,10v,10wから外される。図7に示すように、圧着端子2が通された電線10u,10v,10wにおいて、圧着端子2の角部2aは、短辺面10ub,10vb,10wbと対応している。
かしめ工程として、圧着端子2の各辺部2cは図示しない専用工具により、電線10u,10v,10w側にかしめられる。かしめは3つの辺部2cの全てにおいて同時に行われる。ここで辺部2cとは、圧着端子2の断面の成す辺を通り、圧着端子2の断面に対して垂直である平面を指す。図4に示すようにかしめにより、圧着端子2は電線10u,10v,10wの長辺面10uc,10vc,10wcにおいて圧着端子2に囲繞された領域の全てと接触される。かしめ工程でかしめられた後、第2の治具5は電線10u,10v,10wの断面に対して垂直な方向に引き抜かれる。
電線10u,10v,10w及び圧着端子2のモータ1への取り付け方法を説明する。
取り付け工程として、図5(b)に示すように、電線10u,10v,10wが固定された圧着端子2が結線絶縁部32の筒内に嵌め合わされる。図5(a),(b)に示すように、結線絶縁部32はホルダ3と一体形成されており、圧着端子2はステータ13の所定の位置に装着され、中性点N1がステータ13に固定される。
第1の実施形態における電線10u,10v,10wの固定構造の作用を説明する。電線10u,10v,10wの断面は2mm×1mmの四角形であり、電線10u,10v,10wは仮想点P2を中心に各電線10u,10v,10wにおける断面の長軸10ua,10va,10waの成す角度がそれぞれ120°である等間隔の放射状に配置されている。圧着端子2は、電線10u,10v,10wを囲繞して配置され、圧着端子2は長辺面10uc,10vc,10wcにおいて圧着端子2に囲繞された領域の全てと接触されている。従って、電線10u,10v,10wと圧着端子2とが大きな面積で接触されるため、電線10u,10v,10wを安定して固定することができる。
図12に示すように電線200は電線10uと同じ断面形状である。電線の長軸200aが同じ方向となるように重ねて配置された電線200が、長さ10mmの導電性部材である圧着端子201で固定された場合、電線200と圧着端子201の接触面積の最大値は電線1本当たり20mm(=電線200の短辺の長さ1mm×圧着端子201の長さ10mm×短辺2辺)で、電線3本当たり60mm(=20mm×3本)である。これに対し、図4で示す第1の実施形態では、電線10u,10v,10wと圧着端子2の接触面積の最大値は電線1本当たり40mm(=電線10u,10v,10wの長辺の長さ2mm×圧着端子2の長さ10mm×長辺2辺)、電線3本当たり120mm(=40mm×3本)である。電線10uの断面において長辺と短辺の長さの比が2:1であるため、第1の実施形態においては図12に示した従来の固定構造に比べて接触面積が2倍となる。
電線10u,10v,10wはモータ1のU相、V相、W相のコイル11u,11v,11wの端部である。本実施形態によれば、電線10u,10v,10wと圧着端子2を安定して固定できる。また、U相、V相、W相から中性点N1への配線距離を同一にでき、U相、V相、W相の電線10u,10v,10wから中性点N1までの長さにおいて差を生じにくいため、中性点N1の形成に適している。さらに、電線10u,10v,10wと圧着端子2の接触面積を大きくできるため、三相で200V以上の高圧で使用される場合でも、電線の固定する工程において、電線10u,10v,10wの安定性を得るために、さらに溶接等の工程を実施する必要がない。
圧着端子2は導電性であり、圧着端子2が各電線10u,10v,10wと接触されていれば、電線10u,10v,10w同士を接触させることなく、電気的に接合できる。電線10u,10v,10wを中心で接触させた場合、電線10u,10v,10wの接触部は角形状を成すが、圧着端子2においてかしめられた変形部は歪曲した形状となる。そのため、電線10u,10v,10wの接触部において、電線10u,10v,10wと圧着端子2を完全に密着させることが困難である。これに対し、本実施形態においては、各電線10u,10v,10w同士を接触させる必要がないため、圧着端子2における変形部を逃がして電線10u,10v,10wを配置することで、圧着端子2と電線10u,10v,10wの長辺面10uc,10vc,10wcを隙間なく密着させることができる。
電線10u,10v,10wは、隣り合う電線の長軸10ua,10va,10waが全て120°であり、電線の配置に対称性がある。そのため、電線10u,10v,10wが固定された圧着端子2において重心が圧着端子2の中央に位置し、安定性が良い。また、電線間の角度が全て等しいために電線10u,10v,10wと圧着端子2を接触させ易い。そのため、電線10u,10v,10wと圧着端子2とを確実に面接触させることができる。
圧着端子の辺部2cは平面であるため、電線10u,10v,10wの断面が円形であると隙間を生じる。第1の実施形態において、電線10u,10v,10wは平角線であり、長辺面10uc,10vc,10wcは垂直平面を成す。そのため、電線10u,10v,10wと圧着端子2を接触させる場合、電線10u,10v,10wにおける長辺面10uc,10vc,10wcと圧着端子2における辺部2cの隙間を小さくすることができる。
圧着端子2は、樹脂性である結線絶縁部32に形成された複数の抜け止め弾性片33の成す隙間に挿入することで、結線絶縁部32と固定されている。そのため、圧着端子2を容易に絶縁させることができる。
圧着端子2が取り付けられた結線絶縁部32はステータ13に固定されたホルダ3と一体形成されている。よって、圧着端子2を結線絶縁部32に嵌め合わせるだけで、圧着端子2をモータ1に固定でき、モータ1において中性点N1の位置がずれるのを防止できる。
上述した第1の実施形態は以下の作用効果を有する。
(1)電線10u,10v,10wは、仮想点P2を中心に、長軸10ua,10va,10waが同一仮想面において異なる方向に放射状に配置されている。従って、電線10u,10v,10wと圧着端子2の接触面積を大きくでき、電線10u,10v,10wを安定して固定できる。
(2)圧着端子2は、樹脂性である結線絶縁部32と固定されている。そのため、圧着端子2を結線絶縁部32に嵌め合わせるだけで、モータ1等の他の部材と容易に絶縁させることができる。
(3)モータ1の各相のコイル11u,11v,11wの端部である電線10u,10v,10wと圧着端子2を安定して固定できる。また、図12に示す従来の固定方法と比べて、各相の電線において長さの差を生じにくいため、中性点N1の形成に適している。さらに、中性点N1において電線10u,10v,10wと圧着端子2を安定して固定できるため、三相で200V以上のような高圧で使用される場合でも、溶接等の工程を必要とせずに、中性点N1を形成できる。
(4)圧着端子2は導電性であるため、電線10u,10v,10w同士を接触させなくても、電線10u,10v,10wを電気的に接合させることができる。また、長辺面10uc,10vc,10wcと圧着端子2を隙間なく接触させることができる。
(5)電線10u,10v,10wは、隣り合う電線の長軸10ua,10va,10waの成す角度が全て等しく配置されている。そのため、電線10u,10v,10wを圧着端子2と対称性のある配置に固定でき、確実に面接触させることができる。また、圧着端子2の重心が圧着端子2の中央に位置するため、安定性が良い。
(6)電線10u,10v,10wは平角線であるため、電線10u,10v,10wと圧着端子2を接触させる場合、長辺面10uc,10vc,10wcと圧着端子2の隙間を小さくすることができる。
(7)圧着端子2が取り付けられた結線絶縁部32はステータ13に固定されたホルダ3と一体形成されている。よって、圧着端子2を結線絶縁部32に嵌め合わせるだけで、圧着端子2とモータ1を固定でき、モータ1において中性点N1の位置がずれるのを防止できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図8〜図10に従って説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、電線7の断面は長円形である。電線7は4本であり、隣り合う電線7の長軸7aの成す角度が90°となるように、仮想点P3を中心に放射状に配置されている。各電線7は仮想点P3で接触されている。圧着端子8における角部8aの内周面と電線7の断面の成す短辺面7bの曲率は一致している。圧着端子8は電線7の長辺面7cの一部と接触されると共に、角部8aにおいて短辺面7bの一部と接触されている。
次に第2の実施形態における電線7の固定方法を説明する。
図9に示すように、圧着端子8は、断面が正方形の筒状に形成された絶縁性部材であり、正方形の角部8aは曲面に形成されている。電線配置工程として、電線7は仮想点P3を中心として放射状に配置される。圧着端子配置工程として、圧着端子8は電線7の断面において垂直な方向から、仮想点P3を中心として放射状に保持された電線7に通される。電線7に通された圧着端子8においては、長軸7aが角部8aを向き、電線7は圧着端子8に囲繞される。次に、かしめ工程として、電線7が保持された状態において、圧着端子8の各辺部8bは図示しない装置によって電線7側にかしめられる。
図10に示すように、部材9には溝9aが形成されている。溝9aの断面は、圧着端子8の断面と合致する十字型であり、部材9の片側底面に形成されている。溝9aの深さは圧着端子8の長さと等しくなっている。取り付け工程として、圧着端子8は部材9の断面に対し垂直な方向から部材9に嵌め合わされる。圧着端子8は部材9の溝9a内に保持される。
従って、この実施形態によれば、第1の実施形態における(1)及び(2)と同様の効果の他に次の効果を得ることができる。
(8)圧着端子8は絶縁性であるため、電線7を他の部材と容易に絶縁させることができる。
(9)短辺面7bと角部8aの内周面は曲率が同じであるため、圧着端子8の角部8aを電線7の短辺面7bと接触され、電線7と圧着端子8の接触面積を大きくできる。
(10)部材9は他の部材と一体形成されていないため、部材9を他の部材に固定する場合に、固定箇所を自由に選択できる。また、テープ、接着材等により部材9を他の部材に用意に固定できる。
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図11に従って説明する。なお、第1あるいは第2の実施形態と同一の構成については、詳細な説明を省略する。
図11に示すように、電線20は3本であり、電線20の断面は2mm×1mmの四角形である。3本の電線20は、1本の電線20の断面の長軸20aを延長した線が、他の2本の電線20の断面の長軸20aを延長した線と互いに異なる仮想点P4,P5で交差する位置に配置されている。従って、全ての電線20の断面における長軸20aは、仮想点P4及び仮想点P5を含みかつ全ての電線20の断面を含まない領域である仮想領域Aを中心として放射状に配置されている。なお、仮想領域Aは1つの所定領域としての領域である。全ての電線20において、長辺面20cは導電性である圧着端子21と接触している。
従って、この実施形態によれば、第1の実施形態における(4)及び(6)と同様の効果の他に次の効果を得ることができる。
(11)2本の電線20の長軸20aが交わる仮想点P4に対し、他の1本の電線20の長軸20aは仮想点P4を通らずに仮想点P4の近傍を通る。そのため、電線20を配置する際に、全ての電線20の断面における長軸20aが厳密に1点で交わるように配置する必要がなく、電線20を配置する精度が低くても良い。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
○第1の実施形態において電線10u,10v,10wの長軸10ua,10va,10waの成す角度は異なっても良い。また、第2の実施形態において電線7の長軸7aの成す角度は異なっても良い。
○第1の実施形態において、電線10u,10v,10wの断面は2mm×1mmの四角形でなくても良い。電線10u,10v,10wの断面は辺の長さの異なる四角形であっても良く、長円形あるいは角丸四角形であってもよい。また、電線10u,10v,10wで断面形状が異なっていても良い。
○第1の実施形態において、圧着端子2をかしめてから第1の治具4を外しても良く、第2の治具5を外してから圧着端子2をかしめても良い。また、電線配置工程及び圧着端子配置工程並びにかしめ工程のいずれかが並行して行われても良い。
○第1の実施形態において、電線10u,10v,10wの本数は3本に限らず4本以上であっても良い。また、第2の実施形態において、電線7の本数は4本に限らず5本以上であっても良く、第3の実施形態において、電線20の本数は3本に限らず4本以上であっても良い。
○第1の実施形態において、圧着端子2の断面は角部2aが曲面に形成された正三角形でなくても良い。また第2の実施形態において、圧着端子8の断面は角部8aが曲面に形成された正四角形でなくても良い。固定される電線の本数と等しい数の角部を有する形状であれば良い。
○第1の実施形態において、電線10u,10v,10wの端部が第1の治具4から突出していなくても良い。圧着端子2が第1の治具4を囲繞するように通された後、第1の治具4が外されても良い。
○第1の実施形態において、結線絶縁部32は抜け止め弾性片33を備えていなくても良い。結線絶縁部32に圧着端子2が嵌め合わされる穴、溝、切れ目等が形成されていれば良い。また、結線絶縁部32は樹脂性でなくても良い。例えばゴム等の絶縁性の材料であれば良い。
○第1の実施形態において、結線絶縁部32はホルダ3と一体形成されていなくても良い。結線絶縁部32がテープあるいは接着剤等の手段でモータ1に固定されても良い。
○第1の実施形態において、モータ1は三相の回転モータでなくても良い。リニアモータのような直線型のモータであっても良い。また、コイル11u,11v,11wは全てのコイルが同じ形状をした分布巻きのコイルを用いたものでなくても良い。インナーコイルとアウターコイルのように形状の違うコイルを用いたものであっても良い。
○第1の実施形態において、U相、V相、W相から中性点N1への配線距離が同一であっても良い。
○第2の実施形態において、短辺面7bと角部8aの内周面の曲率が同じでなくても良い。第2の実施形態において、電線7の断面が長円形でなくても良く、四角形あるいは角丸四角形であっても良い。
○第2の実施形態において、電線7同士の接触は仮想点P3で成されていなくても良く、圧着端子8の断面における長軸7aの交点からずれた位置で接触していても良い。
○第2の実施形態において、部材9は円筒状でなくても良い。また、部材9の片底面に形成される溝9aの断面は十字型でなくても良い。例えば断面が円形の穴で、周囲に切り込みを有する等、圧着端子8を嵌め合わすことができ、圧着端子8の抜け落ちを防止できれば良い。
○第2の実施形態において電線7に圧着端子8が通された後に、電線7が配置されるように、圧着端子配置工程の後で電線配置工程が行われても良い。
1 モータ
10u,10v,10w 電線
10ua,10va,10wa 長軸
10ub,10vb,10wb 短辺面
10uc,10vc,10wc 長辺面
11u,11v,11w コイル
12 ロータ
13 ステータ
14 ティース
N1 中性点
2 圧着端子
2a 角部
2b 長手軸
2c 辺部
P1,P2,P3,P4,P5 仮想点
3 ホルダ
30 基幹部
31 腕部
32 結線絶縁部
33 抜け止め弾性片
4 第1の治具
5 第2の治具
6 収容部
7 電線
7a 長軸
7b 短辺面
7c 長辺面
8 圧着端子
8a 角部
8b 辺部
9 部材
9a 溝
20 電線
20a 長軸
20b 短辺面
20c 長辺面
A 仮想領域
21 圧着端子
200 電線
200a 長軸
201 圧着端子

Claims (6)

  1. 3本以上の電線と圧着端子からなる電線の固定構造であって、
    前記電線の断面は長軸と短軸を有し、
    前記電線は前記電線の断面と平行な面である同一仮想面で隣り合う電線における前記長軸が前記同一仮想面において異なる方向となりかつ全ての前記電線における前記長軸が1点あるいは1つの所定領域を中心として放射状に配置されており、
    前記圧着端子は、全ての前記電線において前記長軸の方向の周面と前記圧着端子の少なくとも一部が接触しながら前記電線を囲繞していることを特徴とする電線の固定構造。
  2. 前記電線は三相モータの中性点の接続に用いられることを特徴とする請求項1に記載の電線の固定構造。
  3. 前記圧着端子は導電性であることを特徴とする請求項1及び2のいずれか1項に記載の電線の固定構造。
  4. 前記電線は、隣り合う電線の前記長軸が成す角度が同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線の固定構造。
  5. 前記電線は平角線であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電線の固定構造。
  6. 3本以上の電線と圧着端子からなる電線の固定方法であって、
    断面が長軸と短軸を有する前記電線を前記電線の断面と平行な面である同一仮想面で隣り合う前記電線における前記長軸が前記同一仮想面において異なる方向となりかつ全ての前記電線における前記長軸が1点あるいは1つの所定領域を中心として放射状に配置する電線配置工程と、
    前記圧着端子を前記電線に通して配置する圧着端子配置工程と、
    前記圧着端子をかしめ、全ての前記電線における前記長軸の方向の周面と接触させるかしめ工程と、を有することを特徴とする電線の固定方法。
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