JP2010283226A - 負荷時タップ切換装置の異常検出のための電力波形表示システム - Google Patents

負荷時タップ切換装置の異常検出のための電力波形表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】負荷時タップ切換装置の異常の有無を電気駆動装置の電力を観測することで判定する際に、起動直後に過大なトルクが発生するような異常も検出できるようにする。
【解決手段】異常検出システム10は、モータ115の起動直後の起動電力を測定可能な入力レンジに設定された起動電力取得部24と、モータ115の定常状態における定常電力を測定可能な入力レンジに設定された定常電力取得部23と、正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形が記録された基準波形データベース34と、起動電力取得部24により測定された起動電力波形と、基準波形データベース34に記録された正常起動時における起動電力波形とを比較可能に出力し、また、定常電力取得部23により測定された定常電力波形と、基準波形データベース34に記録された正常起動時における定常電力波形とを比較可能に画面表示する監視端末50とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、負荷時タップ切換装置の異常を検出するための装置に関する。
従来より、切換開閉器とタップ選択器と転換器とからなる負荷時タップ切換器と、負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置が用いられている。かかる負荷時タップ切換装置の異常を検出する方法として、例えば、特許文献1には、モータの入力電力を利用する方法が開示されている。
特許文献1記載の方法では、負荷時タップ切換装置に異常が生じると軸トルクに変化が生じること、及び軸トルクと駆動軸を起動するモータの入力電力との間に線形関係があることを利用しており、入力電力を測定し、この入力電力を正常駆動時の入力電力と比較して異常の有無を検出している。
ところで、電気駆動装置の起動時には、電気駆動装置のモータには起動時に大きな軸トルクが作用し、これに伴い消費電力が大きくなり、その後、軸トルクの大きさが定常的になるため、消費電力も略一定の大きさとなる。
特開平9―82537号公報
ここで、例えば、樋口 安幸、“状態監視保全による負荷時タップ切換装置点検方法の改善”、電気現場技術、株式会社電気情報社、2002年7月、2002年7月号、p29−34に記載されているように、電気駆動装置の起動直後に過大なトルクが作用する異常が発生することがある。
これに対して、上記の従来の方法では、定常状態における電力波形を測定することにより、異常の有無を検出しているため、電力を測定する手段として、定常時におけるピーク値の差を識別可能な測定レンジの測定装置を用いなければならない。しかしながら、このような測定レンジの測定装置を用いた場合には、起動直後に過大な軸トルクが作用するような異常が発生した場合には、測定される電力が測定レンジ外となってしまい、この異常を検出することができないという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、負荷時タップ切換装置の異常の有無を電気駆動装置の電力を観測することで判定する際に、起動直後に過大なトルクが発生するような異常も検出できるようにすることである。
本発明の負荷時タップ切換装置の異常検出システムは、負荷時タップ切換器と、昇圧又は降圧を指示する制御信号が入力されると前記制御信号に応じてモータが回転し、当該モータの回転を駆動軸を介して伝達することで前記負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置の異常検出システムであって、前記モータの起動直後の入力電力を測定可能な第1の入力レンジに設定された起動電力取得手段と、 前記モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な第2の入力レンジに設定された定常電力取得手段と、前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動直後の入力電力が記録された基準起動電力記録手段と、前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動後の定常状態における入力電力が記録された基準定常電力記録手段と、起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力と、前記基準起動電力記録手段に記録された正常起動時における起動直後の入力電力とを比較可能に出力する第1の比較手段と、定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力と、前記基準定常電力記録手段に記録された正常起動時における起動後の入力電力とを比較可能に出力する第2の比較手段とを備えることを特徴とする。
上記の異常検出システムにおいて、前記第1の入力レンジは、その最大値が、第1の所定値よりも大きな値に設定され、前記第2の入力レンジは、その最大値が、前記第1の所定値よりも小さく、かつ、前記第2の所定値以上の値に設定されていてもよい。
また、前記起動電力取得手段は、前記モータへの入力電流を測定する第1のCTを含んで構成され、前記第1のCTにより測定された入力電流を第1のゲインで増幅する起動電流入力回路と、前記モータに供給される電圧を測定する電圧測定手段と、前記起動電流入力回路により測定された起動直後の入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記起動直後の入力電力を算出する第1の電力算出手段と、により構成され、前記定常電力取得手段は、前記モータへの入力電流を測定する第2のCTを含んで構成され、前記第2のCTにより測定された入力電流を、前記第1のゲインよりも大きな第2のゲインで増幅する定常電流入力回路と、前記電圧測定手段と、前記定常電流入力回路により測定された定常状態における入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記定常状態における入力電力を算出する第2の電力算出手段と、により構成されてもよい。
さらに、前記起動電力取得手段の前記第1のCTと、前記定常電力取得手段の前記第2のCTとは共通のCTからなるものであってもよい。
また、前記制御信号を監視する制御信号監視手段と、前記制御信号監視手段が監視した制御信号に基づき、負荷時タップ切換装置におけるタップ位置及び動作状況を検出するタップ位置検出手段と、を備え、前記基準起動電力記録手段及び前記基準定常電力記録手段には、夫々タップ位置及び動作状況に対応付けて、起動直後の入力電力及び定常状態における入力電力が記録されており、前記第1の比較手段は、起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力と、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応する前記基準起動電力記録手段に記録された正常起動時における起動直後の入力電力とを比較可能に出力し、前記第2の比較手段は、定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力と、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応する前記基準定常電力記録手段に記録された正常起動時における起動後の入力電力とを比較可能に出力してもよい。
本発明によれば、モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な入力レンジに設定された定常電力取得手段とは別個に、モータの起動直後の入力電力を測定可能な入力レンジに設定された起動電力取得手段を設けることにより、起動直後に過大なトルクが発生するような異常も検出できる。
負荷時タップ切換装置の構成を示す図である。 (A)は、電気駆動装置のタップ切換時におけるモータに入力される電力の一例を示すグラフであり、(B)は、縦軸のレンジを(A)に比べて小さくした場合のグラフである。 本実施形態の異常検出システムの構成を示す図である。 定常電流入力回路及び起動電流入力回路の構成を示す回路図である。 異常検出システムにより負荷時タップ切換装置の異常を検出する方法を説明するためのフローチャートである。 一台のCTにより定常状態の電流と、起動時の電流を測定する場合の回路図である。
以下、本実施形態の負荷時タップ切換装置の異常検出装置の一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、負荷時タップ切換装置100の構成を示す図である。同図に示すように、負荷時タップ切換装置100は、切換開閉器111と、タップ選択器112と、転換器113とからなる負荷時タップ切換器110と、負荷時タップ切換器110を駆動する電気駆動装置114と、電気駆動装置114を制御する制御装置117とを備えてなる。
制御装置117は、変圧器の電圧自動制御装置や制御室に設置された電圧制御端末などであり、電気駆動装置114へ信号線120を介してタップ位置の上昇又は下降(すなわち、昇圧又は降圧)を指示する制御信号を送信する。
電気駆動装置114は、制御装置117から制御信号を受信すると、その信号に応じて、現在のタップ位置から昇圧側又は降圧側のタップ位置へ切り換えられるように、モータ115を駆動して駆動軸116を回転させる。
駆動軸116の回転は負荷時タップ切換器110へ伝達される。負荷時タップ切換器110は、駆動軸116の回転により、切換開閉器111、タップ選択器112、及び転換器113が適宜駆動させられ、タップ位置が切り換えられる。
図2(A)は、電気駆動装置114のタップ切換時におけるモータ115に入力される電力の時間変化の一例を示すグラフであり、(B)は、(A)を拡大して示したグラフである。従来技術の欄に記載したように、電気駆動装置114におけるタップ切換時のモータ115における電力負荷は、図2に示すように、起動時において非常に高いピークが出て、その後定常状態となる。本実施形態では、これら起動時における電力波形及び定常状態における電力波形に基づき、負荷時タップ切換装置100の異常を検出するべく、異常検出システムを以下に説明する構成とした。
図3は、本実施形態の異常検出システム10の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態の異常検出システム10は、ネットワーク40を介して送受信可能に接続された測定装置20と、監視端末50とにより構成される。
測定装置20は、アナログインターフェース21と、デジタルインターフェース25と、電圧取得部22と、低レンジ電流取得部23と、高レンジ電流取得部24と、信号検出部26と、電力算出部30と、電力波計記録・取得部31と、電力波形データベース32と、基準波形取得部33と、基準波形データベース34と、タップ位置検出部35と、送受信部36と、メモリ37とを備える。
測定装置20のデジタルインターフェース25には、制御装置117から電気駆動装置114へ制御信号が送信される導線120から分岐した分岐線119が接続されている。
信号検出部26は、デジタルインターフェース25を介して、制御装置117から電気駆動装置114へ送信される制御信号を検出する。
タップ位置検出部35は、予め、負荷時タップ切換装置100のタップ位置が記録されており、信号検出部26が制御信号を検出することにより、負荷時タップ切換装置100の切換動作(昇圧か降圧か)を監視するとともに、動作後のタップ位置を求める。
測定装置20のアナログインターフェース21には、負荷時タップ切換装置100の電気駆動装置のモータ115に電力を供給する電源線118を流れる電流を測定する定常電流入力回路60と、起動電流入力回路61と、電源線118から分岐した分岐線121が接続されている。
図4は、定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61の構成を示す回路図である。定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61は、夫々、CT70、71に複数の抵抗及びアンプが接続されて構成されており、これら複数の抵抗の抵抗値を調整することで、CT70、71を流れる貫通電流と出力電圧との関係を調整し、CT70、71による電流の最大測定レンジを調整することができる。本実施形態では、定常電流入力回路60は、最大測定レンジが電気駆動装置114のモータ115を起動させる際の電流を観測可能なレンジ(すなわち、最大値が正常状態の起動時のピーク値よりも大きなレンジ、以下、起動レンジという)に設定されており、起動電流入力回路61は、最大測定レンジが定常状態における電流を観測可能なレンジ(すなわち、最大値が起動レンジの最大値よりも小さく、かつ、正常状態の定常時の最大値よりも大きなレンジ、以下、定常レンジという)に設定されている。なお、起動レンジは定常レンジの約10分の1のレンジ(すなわち、約10倍のゲイン)に設定されている。
電圧取得部22は、アナログインターフェース21を介して、モータ115に供給される電圧を測定し、測定した電圧信号を出力する。
低レンジ電流取得部23は、アナログインターフェース21を介して、定常電流入力回路60により、モータ115に供給される電流を測定し、測定した電流値を出力する。以下、低レンジ電流取得部23から出力された電流値を低レンジ電流という。
高レンジ電流取得部24は、アナログインターフェース21を介して、起動電流入力回路61により、モータ115に供給される電流を測定し、測定した電流値を出力する。以下、高レンジ電流取得部24から出力された電流値を高レンジ電流という。
電力算出部30は、電圧取得部22及び低レンジ電流取得部23から出力された電圧及び低レンジ電流に基づき電力を求め、この電力の時系列データを定常電力波形として出力する。また、これと同様に、電力算出部30は、電圧取得部22及び高レンジ電流取得部24から出力された電圧及び電流に基づき電力を求め、この電力の時系列データを起動電力波形として出力する。
電力波形記録・取得部31は、電力算出部30が算出した起動電力波形及び定常電力波形をタップ位置検出部35が求めたタップ位置及び動作状況(昇圧か降圧か)に関するタップ動作情報と対応付けて電力波形データベース32に記録する。また、電力波形記録・取得部31は、要求に応じて電力波形データベース32に記録された起動電力波形及び定常電力波形とタップ動作情報とを取得する。
基準波形データベース34には、タップ動作情報に対応付けられて、電気駆動装置114が正常に動作した場合の起動電力波形及び定常電力波形が記録されている。
基準波形取得部33は、基準波形データベース34を参照して、要求に応じて各タップ動作情報に対応する正常起動時の起動電力波形及び定常電力波形を取得する。
なお、これら構成部は、例えば、マイクロコントローラがメモリに記録されたプログラムを実行することで実現され、データベース32、34はハードディスクなどの記憶媒体上に構築される。
以下、異常検出システム10により負荷時タップ切換装置100の異常を検出する方法を図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、図5において、監視端末50による処理は破線により示している。
まず、測定装置20は、常時、電圧取得部22により、電気駆動装置114のモータ115における電圧を監視するとともに、低レンジ電流取得部23及び高レンジ電流取得部24により、モータ115に供給される電流を監視する。また、測定装置20は、常時、信号検出部26により、制御装置117から信号線120を通じて電気駆動装置114へ入力される制御信号の有無を監視している。
制御装置117から電気駆動装置114へ制御信号が送信されると、測定装置20は、信号検出部26によりこの制御信号を検出する(S100)。信号検出部26は制御信号を検出すると、降圧又は昇圧する旨の信号をタップ位置検出部35へと送信する。
タップ位置検出部35は、信号検出部26から受信した信号に基づき、動作状況(昇圧か降圧か)を取得し、さらに、切換後のタップ位置を特定する(S102)。
次に、電気駆動装置114は制御信号を受信すると、受信した制御信号に応じたスイッチ118Aを閉じて、モータ115を駆動する。スイッチ118Aが閉じられると導線118を電流が流れ、測定装置20は低レンジ電流取得部23及び高レンジ電流取得部24により低レンジ電流及び高レンジ電流を測定し、電圧取得部22によりモータにおける電圧を測定する(S104)。これら測定された低レンジ電流、高レンジ電流及び電圧は測定した時間対応付けられてメモリ37に一次的に記録される。
次に、電力算出部30により、メモリ37に記録された低レンジ電流と電圧とに基づいて、定常電力波形を算出し、また、高レンジ電流と電圧とに基づいて起動電力波形を算出する(S106)。
次に、電力波形記録・取得部31により、電力算出部30により算出された起動電力波形及び定常電力波形を、タップ位置検出部35により検出されたタップの動作状況と対応付けて電力波形データベース32に記録する(S108)。
測定装置20は、後述するように監視端末50から情報要求信号を受信するまで上記の工程を繰り返す(S110でNo)ことにより、各タップ動作状況(タップの位置及び昇降)に対応した起動電力波形及び定常電力波形が電力波形データベース32に記録されることとなる。
次に、監視端末50は、作業員による検査開始の入力を受け付けると、ネットワーク40を介して測定装置20へ情報要求信号を送信する。測定装置20は、情報要求信号を受信すると(S110でYes)、電力波形記録・取得部31により電力波形データベース32を参照して各タップ動作状況に対応する起動電力波形及び定常電力波形を取得する(S112)。また、基準波形取得部33により基準波形データベース34を参照して、各タップ動作状況に対応する正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を取得する(S114)。
そして、測定装置20は、送受信部36により取得した各タップ動作状況に対応する起動電力波形、定常電力波形、正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を監視端末50へ送信する(S116)。
監視端末50は、測定装置20から各タップ動作状況に対応する起動電力波形、定常電力波形、正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を受信すると、各タップ動作状況における算出した起動電力波形と、正常起動時における起動電力波形とをディスプレイ等に画面出力し、ディスプレイ上に表示させる(S118)。この際、これらの波形を重ね合わせて表示させるとよい。検査員は、監視端末50により画面表示された測定された起動電力波形と、正常起動時における起動電力波形のピーク値やそのタイミングを比較する。検査員は、これらの波形に誤差がある場合には、負荷時タップ切換装置100に異常が発生していると判断する。
また、監視端末50は、各タップ動作状況における定常電力波形と、正常電力波形とを画面表示する(S120)。検査員は、監視端末50に画面表示された測定された定常電力波形と、正常起動時における定常電力波形のピーク値やそのタイミングを比較する。そして、これらの波形に誤差がある場合には、負荷時タップ切換装置100に異常が発生していると判断する。
本実施形態によれば、測定レンジの異なる定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61を用いることで、定常状態のピーク値が測定可能な低レンジ電流に加えて、起動状態のピーク値が測定可能な高レンジ電流を測定し、これらに基づき算出した電力波形に基づき、異常の有無を判定することができるため、負荷時タップ切換装置100に生じた異常が起動直後の電力波形に現れるような場合であっても、この異常を検出することができる。
また、従来の負荷時タップ切換装置100の異常検出方法では、タップ位置及び駆動状況を検出する方法として、タップ位置検出用の接点を負荷時タップ切換装置100内に設置する必要があったが、本実施形態では、外部の制御装置117から送信される制御信号を観測することによりタップ位置及び駆動状況を検出することとしたため、負荷時タップ切換装置100に接点を取り付ける作業を行う必要がなく、手間を削減できるとともに、コストを削減できる。
なお、本実施形態では、定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61に各々CTを設けるものとしたが、これに限らず、一台のCTにより定常状態の電流と、起動時の電流を測定することもできる。図6は、かかる場合の電流入力の回路図である。同図に示すように、CTからの出力を分岐し、夫々異なる抵抗を付与することにより、低レンジ電流取得部23に接続された側の回路の貫通電流―出力電圧と、高レンジ電流取得部24に接続された側の回路のCTに流れる貫通電流と出力電圧との関係を夫々設定することができる。これにより、1台のCTで起動電流及び定常電流を分解能を落とすことなく、測定することができる。
10 異常検出システム 20 測定装置
21 アナログインターフェース 22 電圧取得部
23 低レンジ電流取得部 24 高レンジ電流取得部
25 デジタルインターフェース 26 信号検出部
30 電力算出部 31 電力波形記録・取得部
32 電力波形データベース 33 基準波形取得部
34 基準波形データベース 35 タップ位置検出部
36 送受信部 40 ネットワーク
50 監視端末 60 定常電流入力回路
61 起動電流入力回路 100 負荷時タップ切換装置
110 負荷時タップ切換器 111 切換開閉器
112 タップ選択器 113 転換器
114 電気駆動装置 115 モータ
116 駆動軸 117 制御装置
本発明は、負荷時タップ切換器と、昇圧又は降圧を指示する制御信号が入力されると前記制御信号に応じてモータが回転し、当該モータの回転を駆動軸を介して伝達することで前記負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置の異常検出のための電力出力システムであって、前記制御信号を監視する制御信号監視手段と、前記制御信号監視手段が監視した制御信号に基づき、負荷時タップ切換装置におけるタップ位置及び動作状況を検出するタップ位置検出手段と、前記モータの起動直後の入力電力を測定可能な第1の入力レンジに設定された起動電力取得手段と、前記モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な第2の入力レンジに設定された定常電力取得手段と、前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動直後の入力電力が、タップ位置及び動作状況に対応付けて記録された基準起動電力記録手段と、前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動後の定常状態における入力電力が、タップ位置及び動作状況に対応付けて記録された基準定常電力記録手段と、起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力と、前記基準起動電力記録手段に、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応付けて記録された正常起動時における起動直後の入力電力とを比較可能に出力する第1の比較手段と、定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力と、前記基準定常電力記録手段に、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応付けて記録された正常起動時における起動後の入力電力とを比較可能に出力する第2の比較手段と、を備えることを特徴とする。
上記の負荷時タップ切換装置の異常検出のための電力出力システムにおいて、前記第1の入力レンジは、その最大値が、第1の所定値よりも大きな値に設定され、前記第2の入力レンジは、その最大値が、前記第1の所定値よりも小さく、かつ、前記第2の所定値以上の値に設定されていてもよい。
また、前記制御信号は、昇圧又は降圧の何れかを指示する信号であり、前記タップ位置検出手段は、前記負荷時タップ切替装置のタップ位置を記録する手段と、該記録されたタップ位置と、前記制御信号が昇圧又は降圧の何れを示しているかとに基づいて、前記制御信号による切替後のタップ位置を特定する手段と、を備えることとしてもよい。
本発明は、負荷時タップ切換装置の異常を検出するための電力波形表示システムに関する。
従来より、切換開閉器とタップ選択器と転換器とからなる負荷時タップ切換器と、負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置が用いられている。かかる負荷時タップ切換装置の異常を検出する方法として、例えば、特許文献1には、モータの入力電力を利用する方法が開示されている。
特許文献1記載の方法では、負荷時タップ切換装置に異常が生じると軸トルクに変化が生じること、及び軸トルクと駆動軸を起動するモータの入力電力との間に線形関係があることを利用しており、入力電力を測定し、この入力電力を正常駆動時の入力電力と比較して異常の有無を検出している。
ところで、電気駆動装置の起動時には、電気駆動装置のモータには起動時に大きな軸トルクが作用し、これに伴い消費電力が大きくなり、その後、軸トルクの大きさが定常的になるため、消費電力も略一定の大きさとなる。
特開平9―82537号公報
ここで、例えば、樋口 安幸、“状態監視保全による負荷時タップ切換装置点検方法の改善”、電気現場技術、株式会社電気情報社、2002年7月、2002年7月号、p29−34に記載されているように、電気駆動装置の起動直後に過大なトルクが作用する異常が発生することがある。
これに対して、上記の従来の方法では、定常状態における電力波形を測定することにより、異常の有無を検出しているため、電力を測定する手段として、定常時におけるピーク値の差を識別可能な測定レンジの測定装置を用いなければならない。しかしながら、このような測定レンジの測定装置を用いた場合には、起動直後に過大な軸トルクが作用するような異常が発生した場合には、測定される電力が測定レンジ外となってしまい、この異常を検出することができないという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、負荷時タップ切換装置の異常の有無を電気駆動装置の電力を検査員が観測することで判定する際に、起動直後に過大なトルクが発生するような異常も検出できるようにすることである。
本発明は、 負荷時タップ切換器と、昇圧又は降圧を指示する制御信号が入力されると前記制御信号に応じてモータが回転し、当該モータの回転を駆動軸を介して伝達することで前記負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置の電力波形表示システムであって、
前記制御信号を監視する制御信号監視手段と、
前記制御信号監視手段が監視した制御信号に基づき、負荷時タップ切換装置におけるタップ位置及び昇圧か降圧かを示す動作状況を検出するタップ位置検出手段と、
前記モータの起動直後の入力電力を測定可能な第1の入力レンジに設定された起動電力取得手段と、
前記モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な、前記第1の入力レンジよりも大きい第2の入力レンジに設定された定常電力取得手段と、
前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動直後の入力電力波形が、タップ位置及び前記動作状況に対応付けて記録された基準起動電力記録手段と、
前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動後の定常状態における入力電力波形が、タップ位置及び前記動作状況に対応付けて記録された基準定常電力記録手段と、
起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力波形と、前記基準起動電力記録手段に、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び前記動作状況に対応付けて記録された正常起動時における起動直後の入力電力波形とを比較可能に表示する第1の表示手段と、
定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力波形と、前記基準定常電力記録手段に、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び前記動作状況に対応付けて記録された正常起動時における起動後の入力電力波形とを比較可能に表示する第2の表示手段と、
を備え
前記制御信号は、昇圧又は降圧の何れかを指示する信号であり、
前記タップ位置検出手段は、
前記負荷時タップ切替装置のタップ位置を記録する手段と、
該記録されたタップ位置と、前記制御信号が昇圧又は降圧の何れを示しているかとに基づいて、前記制御信号による切替後のタップ位置を特定する手段と、
を備えることを特徴とする。
上記の異常検出のための電力波形表示システムにおいて、前記第1の入力レンジは、その最大値が、第1の所定値よりも大きな値に設定され、前記第2の入力レンジは、その最大値が、前記第1の所定値よりも小さく、かつ、前記第2の所定値以上の値に設定されていてもよい。
また、前記起動電力取得手段は、前記モータへの入力電流を測定する第1のCTを含んで構成され、前記第1のCTにより測定された入力電流を第1のゲインで増幅する起動電流入力回路と、前記モータに供給される電圧を測定する電圧測定手段と、前記起動電流入力回路により測定された起動直後の入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記起動直後の入力電力を算出する第1の電力算出手段と、により構成され、前記定常電力取得手段は、前記モータへの入力電流を測定する第2のCTを含んで構成され、前記第2のCTにより測定された入力電流を、前記第1のゲインよりも大きな第2のゲインで増幅する定常電流入力回路と、前記電圧測定手段と、前記定常電流入力回路により測定された定常状態における入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記定常状態における入力電力を算出する第2の電力算出手段と、により構成されてもよい。
さらに、前記起動電力取得手段の前記第1のCTと、前記定常電力取得手段の前記第2のCTとは共通のCTからなるものであってもよい。
本発明によれば、モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な入力レンジに設定された定常電力取得手段とは別個に、モータの起動直後の入力電力を測定可能な入力レンジに設定された起動電力取得手段を設けることにより、起動直後に過大なトルクが発生するような異常も検出できるような波形表示を行うことができる
負荷時タップ切換装置の構成を示す図である。 (A)は、電気駆動装置のタップ切換時におけるモータに入力される電力の一例を示すグラフであり、(B)は、縦軸のレンジを(A)に比べて小さくした場合のグラフである。 本実施形態の異常検出のための電力波形表示システムの構成を示す図である。 定常電流入力回路及び起動電流入力回路の構成を示す回路図である。 異常検出システムにより負荷時タップ切換装置の異常を検出する方法を説明するためのフローチャートである。 一台のCTにより定常状態の電流と、起動時の電流を測定する場合の回路図である。
以下、本実施形態の負荷時タップ切換装置の異常検出のための電力波形表示システムの一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、負荷時タップ切換装置100の構成を示す図である。同図に示すように、負荷時タップ切換装置100は、切換開閉器111と、タップ選択器112と、転換器113とからなる負荷時タップ切換器110と、負荷時タップ切換器110を駆動する電気駆動装置114と、電気駆動装置114を制御する制御装置117とを備えてなる。
制御装置117は、変圧器の電圧自動制御装置や制御室に設置された電圧制御端末などであり、電気駆動装置114へ信号線120を介してタップ位置の上昇又は下降(すなわち、昇圧又は降圧)を指示する制御信号を送信する。
電気駆動装置114は、制御装置117から制御信号を受信すると、その信号に応じて、現在のタップ位置から昇圧側又は降圧側のタップ位置へ切り換えられるように、モータ115を駆動して駆動軸116を回転させる。
駆動軸116の回転は負荷時タップ切換器110へ伝達される。負荷時タップ切換器110は、駆動軸116の回転により、切換開閉器111、タップ選択器112、及び転換器113が適宜駆動させられ、タップ位置が切り換えられる。
図2(A)は、電気駆動装置114のタップ切換時におけるモータ115に入力される電力の時間変化の一例を示すグラフであり、(B)は、(A)を拡大して示したグラフである。従来技術の欄に記載したように、電気駆動装置114におけるタップ切換時のモータ115における電力負荷は、図2に示すように、起動時において非常に高いピークが出て、その後定常状態となる。本実施形態では、これら起動時における電力波形及び定常状態における電力波形に基づき、負荷時タップ切換装置100の異常を検出するべく、異常検出のための電力波形表示システムを以下に説明する構成とした。
図3は、本実施形態の異常検出のための電力波形表示システム10の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態の電力波形表示システム10は、ネットワーク40を介して送受信可能に接続された測定装置20と、監視端末50とにより構成される。
測定装置20は、アナログインターフェース21と、デジタルインターフェース25と、電圧取得部22と、低レンジ電流取得部23と、高レンジ電流取得部24と、信号検出部26と、電力算出部30と、電力波計記録・取得部31と、電力波形データベース32と、基準波形取得部33と、基準波形データベース34と、タップ位置検出部35と、送受信部36と、メモリ37とを備える。
測定装置20のデジタルインターフェース25には、制御装置117から電気駆動装置114へ制御信号が送信される導線120から分岐した分岐線119が接続されている。
信号検出部26は、デジタルインターフェース25を介して、制御装置117から電気駆動装置114へ送信される制御信号を検出する。
タップ位置検出部35は、予め、負荷時タップ切換装置100のタップ位置が記録されており、信号検出部26が制御信号を検出することにより、負荷時タップ切換装置100の切換動作(昇圧か降圧か)を監視するとともに、動作後のタップ位置を求める。
測定装置20のアナログインターフェース21には、負荷時タップ切換装置100の電気駆動装置のモータ115に電力を供給する電源線118を流れる電流を測定する定常電流入力回路60と、起動電流入力回路61と、電源線118から分岐した分岐線121が接続されている。
図4は、定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61の構成を示す回路図である。定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61は、夫々、CT70、71に複数の抵抗及びアンプが接続されて構成されており、これら複数の抵抗の抵抗値を調整することで、CT70、71を流れる貫通電流と出力電圧との関係を調整し、CT70、71による電流の最大測定レンジを調整することができる。本実施形態では、定常電流入力回路60は、最大測定レンジが電気駆動装置114のモータ115を起動させる際の電流を観測可能なレンジ(すなわち、最大値が正常状態の起動時のピーク値よりも大きなレンジ、以下、起動レンジという)に設定されており、起動電流入力回路61は、最大測定レンジが定常状態における電流を観測可能なレンジ(すなわち、最大値が起動レンジの最大値よりも小さく、かつ、正常状態の定常時の最大値よりも大きなレンジ、以下、定常レンジという)に設定されている。なお、起動レンジは定常レンジの約10分の1のレンジ(すなわち、約10倍のゲイン)に設定されている。
電圧取得部22は、アナログインターフェース21を介して、モータ115に供給される電圧を測定し、測定した電圧信号を出力する。
低レンジ電流取得部23は、アナログインターフェース21を介して、定常電流入力回路60により、モータ115に供給される電流を測定し、測定した電流値を出力する。以下、低レンジ電流取得部23から出力された電流値を低レンジ電流という。
高レンジ電流取得部24は、アナログインターフェース21を介して、起動電流入力回路61により、モータ115に供給される電流を測定し、測定した電流値を出力する。以下、高レンジ電流取得部24から出力された電流値を高レンジ電流という。
電力算出部30は、電圧取得部22及び低レンジ電流取得部23から出力された電圧及び低レンジ電流に基づき電力を求め、この電力の時系列データを定常電力波形として出力する。また、これと同様に、電力算出部30は、電圧取得部22及び高レンジ電流取得部24から出力された電圧及び電流に基づき電力を求め、この電力の時系列データを起動電力波形として出力する。
電力波形記録・取得部31は、電力算出部30が算出した起動電力波形及び定常電力波形をタップ位置検出部35が求めたタップ位置及び動作状況(昇圧か降圧か)に関するタップ動作情報と対応付けて電力波形データベース32に記録する。また、電力波形記録・取得部31は、要求に応じて電力波形データベース32に記録された起動電力波形及び定常電力波形とタップ動作情報とを取得する。
基準波形データベース34には、タップ動作情報に対応付けられて、電気駆動装置114が正常に動作した場合の起動電力波形及び定常電力波形が記録されている。
基準波形取得部33は、基準波形データベース34を参照して、要求に応じて各タップ動作情報に対応する正常起動時の起動電力波形及び定常電力波形を取得する。
なお、これら構成部は、例えば、マイクロコントローラがメモリに記録されたプログラムを実行することで実現され、データベース32、34はハードディスクなどの記憶媒体上に構築される。
以下、電力波形表示システム10により負荷時タップ切換装置100の異常を検出するべく電力波形を表示する方法を図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、図5において、監視端末50による処理は破線により示している。
まず、測定装置20は、常時、電圧取得部22により、電気駆動装置114のモータ115における電圧を監視するとともに、低レンジ電流取得部23及び高レンジ電流取得部24により、モータ115に供給される電流を監視する。また、測定装置20は、常時、信号検出部26により、制御装置117から信号線120を通じて電気駆動装置114へ入力される制御信号の有無を監視している。
制御装置117から電気駆動装置114へ制御信号が送信されると、測定装置20は、信号検出部26によりこの制御信号を検出する(S100)。信号検出部26は制御信号を検出すると、降圧又は昇圧する旨の信号をタップ位置検出部35へと送信する。
タップ位置検出部35は、信号検出部26から受信した信号に基づき、動作状況(昇圧か降圧か)を取得し、さらに、切換後のタップ位置を特定する(S102)。
次に、電気駆動装置114は制御信号を受信すると、受信した制御信号に応じたスイッチ118Aを閉じて、モータ115を駆動する。スイッチ118Aが閉じられると導線118を電流が流れ、測定装置20は低レンジ電流取得部23及び高レンジ電流取得部24により低レンジ電流及び高レンジ電流を測定し、電圧取得部22によりモータにおける電圧を測定する(S104)。これら測定された低レンジ電流、高レンジ電流及び電圧は測定した時間対応付けられてメモリ37に一次的に記録される。
次に、電力算出部30により、メモリ37に記録された低レンジ電流と電圧とに基づいて、定常電力波形を算出し、また、高レンジ電流と電圧とに基づいて起動電力波形を算出する(S106)。
次に、電力波形記録・取得部31により、電力算出部30により算出された起動電力波形及び定常電力波形を、タップ位置検出部35により検出されたタップの動作状況と対応付けて電力波形データベース32に記録する(S108)。
測定装置20は、後述するように監視端末50から情報要求信号を受信するまで上記の工程を繰り返す(S110でNo)ことにより、各タップ動作状況(タップの位置及び昇降)に対応した起動電力波形及び定常電力波形が電力波形データベース32に記録されることとなる。
次に、監視端末50は、作業員による検査開始の入力を受け付けると、ネットワーク40を介して測定装置20へ情報要求信号を送信する。測定装置20は、情報要求信号を受信すると(S110でYes)、電力波形記録・取得部31により電力波形データベース32を参照して各タップ動作状況に対応する起動電力波形及び定常電力波形を取得する(S112)。また、基準波形取得部33により基準波形データベース34を参照して、各タップ動作状況に対応する正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を取得する(S114)。
そして、測定装置20は、送受信部36により取得した各タップ動作状況に対応する起動電力波形、定常電力波形、正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を監視端末50へ送信する(S116)。
監視端末50は、測定装置20から各タップ動作状況に対応する起動電力波形、定常電力波形、正常起動時における起動電力波形及び定常電力波形を受信すると、各タップ動作状況における算出した起動電力波形と、正常起動時における起動電力波形とをディスプレイ等に画面出力し、ディスプレイ上に表示させる(S118)。この際、これらの波形を重ね合わせて表示させるとよい。検査員は、監視端末50により画面表示された測定された起動電力波形と、正常起動時における起動電力波形のピーク値やそのタイミングを比較する。検査員は、これらの波形に誤差がある場合には、負荷時タップ切換装置100に異常が発生していると判断する。
また、監視端末50は、各タップ動作状況における定常電力波形と、正常電力波形とを画面表示する(S120)。検査員は、監視端末50に画面表示された測定された定常電力波形と、正常起動時における定常電力波形のピーク値やそのタイミングを比較する。そして、これらの波形に誤差がある場合には、負荷時タップ切換装置100に異常が発生していると判断する。
本実施形態によれば、測定レンジの異なる定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61を用いることで、定常状態のピーク値が測定可能な低レンジ電流に加えて、起動状態のピーク値が測定可能な高レンジ電流を測定し、検査員は、これらに基づき算出した電力波形に基づき、異常の有無を判定することができるため、負荷時タップ切換装置100に生じた異常が起動直後の電力波形に現れるような場合であっても、この異常を検出することができる。
また、従来の負荷時タップ切換装置100の異常検出方法では、タップ位置及び駆動状況を検出する方法として、タップ位置検出用の接点を負荷時タップ切換装置100内に設置する必要があったが、本実施形態では、外部の制御装置117から送信される制御信号を観測することによりタップ位置及び駆動状況を検出することとしたため、負荷時タップ切換装置100に接点を取り付ける作業を行う必要がなく、手間を削減できるとともに、コストを削減できる。
なお、本実施形態では、定常電流入力回路60及び起動電流入力回路61に各々CTを設けるものとしたが、これに限らず、一台のCTにより定常状態の電流と、起動時の電流を測定することもできる。図6は、かかる場合の電流入力の回路図である。同図に示すように、CTからの出力を分岐し、夫々異なる抵抗を付与することにより、低レンジ電流取得部23に接続された側の回路の貫通電流―出力電圧と、高レンジ電流取得部24に接続された側の回路のCTに流れる貫通電流と出力電圧との関係を夫々設定することができる。これにより、1台のCTで起動電流及び定常電流を分解能を落とすことなく、測定することができる。
10 電力波形表示システム 20 測定装置
21 アナログインターフェース 22 電圧取得部
23 低レンジ電流取得部 24 高レンジ電流取得部
25 デジタルインターフェース 26 信号検出部
30 電力算出部 31 電力波形記録・取得部
32 電力波形データベース 33 基準波形取得部
34 基準波形データベース 35 タップ位置検出部
36 送受信部 40 ネットワーク
50 監視端末 60 定常電流入力回路
61 起動電流入力回路 100 負荷時タップ切換装置
110 負荷時タップ切換器 111 切換開閉器
112 タップ選択器 113 転換器
114 電気駆動装置 115 モータ
116 駆動軸 117 制御装置

Claims (5)

  1. 負荷時タップ切換器と、昇圧又は降圧を指示する制御信号が入力されると前記制御信号に応じてモータが回転し、当該モータの回転を駆動軸を介して伝達することで前記負荷時タップ切換器を駆動する電気駆動装置と、を備えてなる負荷時タップ切換装置の異常検出システムであって、
    前記モータの起動直後の入力電力を測定可能な第1の入力レンジに設定された起動電力取得手段と、
    前記モータの起動後の定常状態における入力電力を測定可能な第2の入力レンジに設定された定常電力取得手段と、
    前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動直後の入力電力が記録された基準起動電力記録手段と、
    前記負荷時タップ切換装置の正常作動時における起動後の定常状態における入力電力が記録された基準定常電力記録手段と、
    起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力と、前記基準起動電力記録手段に記録された正常起動時における起動直後の入力電力とを比較可能に出力する第1の比較手段と、
    定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力と、前記基準定常電力記録手段に記録された正常起動時における起動後の入力電力とを比較可能に出力する第2の比較手段とを備えることを特徴とする負荷時タップ切換装置の異常検出システム。
  2. 請求項1記載の付加時タップ切換装置の異常検出システムであって、
    前記第1の入力レンジは、その最大値が、第1の所定値よりも大きな値に設定され、
    前記第2の入力レンジは、その最大値が、前記第1の所定値よりも小さく、かつ、前記第2の所定値以上の値に設定されていることを特徴とする負荷時タップ切換装置の異常検出システム。
  3. 請求項1又は2記載の負荷時タップ切換装置の異常検出システムであって、
    前記起動電力取得手段は、
    前記モータへの入力電流を測定する第1のCTを含んで構成され、前記第1のCTにより測定された入力電流を第1のゲインで増幅する起動電流入力回路と、
    前記モータに供給される電圧を測定する電圧測定手段と、
    前記起動電流入力回路により測定された起動直後の入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記起動直後の入力電力を算出する第1の電力算出手段と、により構成され、
    前記定常電力取得手段は、
    前記モータへの入力電流を測定する第2のCTを含んで構成され、前記第2のCTにより測定された入力電流を、前記第1のゲインよりも大きな第2のゲインで増幅する定常電流入力回路と、
    前記電圧測定手段と、
    前記定常電流入力回路により測定された定常状態における入力電流と、前記電圧測定手段により測定された電圧とに基づき、前記定常状態における入力電力を算出する第2の電力算出手段と、により構成されることを特徴とする負荷時タップ切換装置の異常検出システム。
  4. 請求項3記載の負荷時タップ切換装置の異常検出システムであって、
    前記起動電力取得手段の前記第1のCTと、前記定常電力取得手段の前記第2のCTとは共通のCTからなることを特徴とする負荷時タップ切換装置の異常検出システム。
  5. 請求項1から4のうち何れか1項に記載の負荷時タップ切換装置の異常検出システムであって、
    前記制御信号を監視する制御信号監視手段と、
    前記制御信号監視手段が監視した制御信号に基づき、負荷時タップ切換装置におけるタップ位置及び動作状況を検出するタップ位置検出手段と、を備え、
    前記基準起動電力記録手段及び前記基準定常電力記録手段には、夫々タップ位置及び動作状況に対応付けて、起動直後の入力電力及び定常状態における入力電力が記録されており、
    前記第1の比較手段は、起動電力取得手段により測定された起動直後の入力電力と、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応する前記基準起動電力記録手段に記録された正常起動時における起動直後の入力電力とを比較可能に出力し、
    前記第2の比較手段は、定常電力取得手段により測定された起動後の定常状態における入力電力と、前記タップ位置検出手段により検出されたタップ位置及び動作状況に対応する前記基準定常電力記録手段に記録された正常起動時における起動後の入力電力とを比較可能に出力することを特徴とする負荷時タップ切換装置の異常検出システム。
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