JP2010283005A - 金属電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミ電解コンデンサ本体1は、アルミニウムよりなる有底筒状の金属ケース2内にコンデンサ素子を内蔵してなる。このコンデンサ素子からは、一対のリード線3a,3bが導出されている。そして、金属ケース2の天板部2aには略十字形状の薄肉部からなる防爆弁4が形成されている。このようなコンデンサ本体1に上方からケーシングとして有底円筒形状のキャップ6を取り付ける。このキャップ6の天板部(有底部)6aには複数個の小孔7,7・・・が形成され、かつ、キャップ6とコンデンサ本体1の天板部2aとの間の空間部Sには、不織布、濾紙等の透過性繊維素材8により包まれた吸収材9が配置されている。
【選択図】図1
Description
φ16mm×31.5mm、400V、33μFの規格の市販のアルミ電解コンデンサを使用し、このアルミ電解コンデンサに電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4が開成し、駆動用電解液等の激しい噴出が見られた。
参考例1のアルミ電解コンデンサをコンデンサ本体1として、このコンデンサ本体1に該コンデンサ本体1の金属ケース2の約1.4倍の高さのキャップ6をテープで固定装着してコンデンサとした。このときキャップ6には、吸収材9として、α−シクロデキストリン1.03gを充填した。
実施例1において、キャップ6にα−シクロデキストリンを充填しなかった以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、キャップ6の小孔7から気化した駆動用電解液等の激しい噴出が激しい噴出が見られ、キャップ6だけでは駆動用電解液等の流出を防止することができないことがわかった。
実施例1において、キャップ6にデオキシコール酸1.21gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン1.12gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン1.06gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質シリカ0.52gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質ケイ酸カルシウム0.25gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質メタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.03gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質アルミナ1.43gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質酸化マグネシウム0.67gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質ケイ酸マグネシウム1.12gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例1において、キャップ6に多孔質ケイ酸アルミニウム1.32gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から電気を100V、1Aで逆印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
参考例1のアルミ電解コンデンサに、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4が開成し、駆動用電解液等の激しい噴出が見られた。
実施例1において、キャップ6にα−シクロデキストリン1.03gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6にα−シクロデキストリンを充填しなかった以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、キャップ6の小孔7から気化した駆動用電解液等の激しい噴出が激しい噴出が見られ、キャップ6だけでは駆動用電解液等の流出を防止することができないことがわかった。
実施例12において、キャップ6にデオキシコール酸1.21gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン1.12gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン1.06gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質シリカ0.52gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質ケイ酸カルシウム0.25gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質メタケイ酸アルミン酸マグネシウム1.03gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質アルミナ1.43gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質酸化マグネシウム0.67gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質ケイ酸マグネシウム1.12gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
実施例12において、キャップ6に多孔質ケイ酸アルミニウム1.32gを充填した以外は、同様にしてコンデンサを作製し、このコンデンサに対し、電源装置から600V、2Aの過電圧を印加したところ、コンデンサ本体1の防爆弁4は開成したが、駆動用電解液等の噴出量はわずかに噴出する程度に低減されることがわかった。
2…金属ケース
2a…天板部
4…防爆弁
6…キャップ
6a…天板部(有底部)
7…小孔
8…透過性繊維素材
9…吸収材
Claims (6)
- 駆動用電解液を含浸させたコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子を内蔵する有底筒状の金属ケースと、前記コンデンサ素子より導出された一対のリード線とを備え、前記金属ケースの天板部に防爆弁が形成され、電気的異常時に前記防爆弁が開成して駆動用電解液等を噴出する金属電解コンデンサにおいて、
前記防爆弁の上方に、前記駆動用電解液を吸収する吸収材を配置したことを特徴とする金属電解コンデンサ。 - 前記吸収材が、前記防爆弁の上方に取り付けられたケーシング内に内在されていることを特徴とする請求項1に記載の金属電解コンデンサ。
- 前記ケーシングに、駆動用電解液等の噴出に伴う内圧上昇を緩和するための小孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の金属電解コンデンサ。
- 前記吸収材が、前記駆動用電解液と分子化合物を形成することで該駆動用電解液等の噴出量を低減することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属電解コンデンサ。
- 前記吸収材が、有機系、無機系、又は有機・無機複合系素材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属電解コンデンサ。
- 前記吸収材が、無機系多孔質素材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属電解コンデンサ。
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