JP2010281838A - 測定方法、解析方法、測定装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

測定方法、解析方法、測定装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】解析に要する時間と解析精度とをバランス良く両立させる。
【解決手段】エリプソメータ1は試料Sのいずれかのポイントに対し第1分光器8及び第2分光器9で測定を行う。第1分光器8の測定結果を用いて解析を行うと共に第2分光器9の測定結果を用いて解析を行い、第2分光器9に係る解析結果を第1分光器8に係る解析結果へ近似する近似式を算出する。試料Sの残りのポイントに対しては、第2分光器9で測定を行い、その結果を用いた解析の結果を近似式に基づき補正する。第2分光器9は第1分光器8に比べて測定精度は低いが測定時間が短いため全体の測定時間は短くなり、また、第2分光器9に係る解析結果を補正するため解析精度は向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は複数箇所に対して相異する方式で測定、又は測定と解析とを行うことにより、測定等に要する時間を短縮した上で所要精度の結果を得ることを可能にした測定方法、解析方法、測定装置、及びコンピュータプログラムに関する。
従来、一つの試料における複数箇所を測定する場合、同一方式で各箇所を順次測定していくことが多い。この場合、同一方式で各箇所を測定するため、各箇所毎の測定精度は、通常同等になる。例えば、試料に偏光した光を照射し、反射した光の偏光状態をエリプソメータで測定する場合、試料の各箇所における測定精度は同程度になる。
また、一つの試料における複数箇所の測定結果に基づき、各箇所の物性を解析することもある。この場合も同一の解析方法を用いると各箇所毎の解析精度は同等になる。例えば、エリプソメータに解析用コンピュータを設けて、薄膜を有する試料の膜厚、屈折率及び薄膜の組成等を物性として解析することがある。このようなエリプソメータでは、試料に応じたモデルを形成し、このモデルと測定結果とを比較演算して各種解析を行うものが存在している(特許文献1、2参照。)。
特開2002−340789号公報 特開2002−340528号公報
同一の試料の複数箇所を高精度で測定する場合、一般に高精度の測定は時間を要するため全箇所の測定に長時間を要すると云う問題がある。例えば、エリプソメータで試料の50箇所を測定する場合、1箇所当たりの測定に5分を要すると、250分以上の長時間を測定に要することになる。一方、測定時間を短縮するために各箇所当たりの測定時間を縮めると測定精度が低下する場合があるため、信頼できる測定結果を得ることが困難になることもある。
また、同一の試料の複数箇所を高精度で解析する場合も、上述した測定のときと同様に解析に要する時間が多大になると云う問題がある。例えば、エリプソメータが有する解析用コンピュータで各箇所毎にモデルを形成し測定結果と比較演算するのに10分を要する場合、試料の50箇所に対して解析を行うには計500分以上要することになる。なお、解析においても各種演算に要する時間を短縮することも可能であるが、時間を短縮すると解析精度が低下する場合があるため、短時間の解析処理を採用することは現実的に困難であるとみなされる傾向になっている。なお、上述した各問題は測定箇所及び解析箇所が多いほど顕著になる。
本発明は、斯かる問題に鑑みてなされたものであり、相異した方式の測定を組み合わせることで、所要精度の測定結果を従来の高精度測定より短縮した測定時間で得られるようにした測定方法、測定装置、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、相異した方式の測定に加えて相異した方式による解析も組み合わせることにより、所要精度の解析結果を従来の高精度の解析時間より短縮して得られるようにした解析方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る測定方法は、複数の方式で測定することが可能な測定装置により同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定方法であって、被測定材のいずれかの箇所に対して第1ラマン分光装置を用いて測定を行う第1ステップと、前記いずれかの箇所に対して前記第1ステップに係る前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて、レーザ光の状態を調整することにより短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を用いた方式で測定を行う第2ステップと、該第2ステップの測定結果を前記第1ステップの測定結果へ近似する近似式を算出する第3ステップと、残りの箇所に対して前記第2ステップに係る方式で測定を行う第4ステップと、該第4ステップの測定結果を前記近似式に基づき補正する第5ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る解析方法は、複数の方式で測定及び解析を行うことが可能な解析装置により同一被解析材の複数箇所に対して被解析材の物性を測定し、被解析材を解析する解析方法であって、被解析材のいずれかの箇所に対して第1ラマン分光装置を用いて測定を行う第1ステップと、該第1ステップの測定結果に基づき前記いずれかの箇所に対して解析を行う第2ステップと、前記いずれかの箇所に対して前記第1ステップに係る前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて、レーザ光の状態を調整することにより短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を用いた方式で測定を行う第3ステップと、該第3ステップの測定結果に基づき前記いずれかの箇所に対して前記第2ステップに係る解析に比べて短時間で解析することが可能な方式で解析を行う第4ステップと、該第4ステップの解析結果を前記第2ステップの解析結果へ近似する近似式を算出する第5ステップと、残りの箇所に対して前記第3ステップに係る方式で測定を行う第6ステップと、該第6ステップの測定結果に基づき前記残りの箇所に対して前記第4ステップに係る方式で解析を行う第7ステップと、該第7ステップの解析結果を前記近似式に基づき補正する第8ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る測定装置は、同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定装置において、被測定材のいずれかの箇所を測定する第1測定手段と、該第1測定手段に比べて短時間で測定することが可能な方式で複数箇所を測定する第2測定手段と、該第2測定手段による前記いずれかの箇所に対する測定結果を前記第1測定手段の測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、前記第2測定手段による複数箇所の残りの箇所に対する測定結果を前記近似式に基づき補正する補正手段とを備え、前記第1測定手段は第1ラマン分光装置を備え、前記第2測定手段はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置に比べて短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに同一被測定材の複数箇所の測定に係る値を算出させるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、被測定材のいずれかの箇所に対する第1測定結果を受け付ける第1受付手段と、被測定材の複数箇所に対する前記第1測定結果に係る測定に比べて短時間で測定された第2測定結果を受け付ける第2受付手段と、該第2測定結果の中の前記いずれかの箇所に係る結果を前記第1測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、前記第2測定結果の中の残りの箇所に係る結果を前記近似式に基づき補正する補正手段として機能させ、前記第1測定結果は第1ラマン分光装置を用いて得られた結果であり、前記第2測定結果はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて短時間で測定される第2ラマン分光装置を用いて得られた結果であることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに同一被解析材の複数箇所の測定結果の受付を行わせて被解析材を解析させるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、被解析材のいずれかの箇所に対する第1測定結果を受け付ける第1受付手段と、被解析材の複数箇所に対する前記第1測定結果に係る測定に比べて短時間で測定された第2測定結果を受け付ける第2受付手段と、被解析材の物性に係る複数のパラメータを有する第1モデルを形成する第1モデル形成手段と、前記第1モデルに比べてパラメータの数が少ない第2モデルを形成する第2モデル形成手段と、前記第1測定結果及び前記第1モデルに基づき前記いずれかの箇所に対して被解析材に係る基準値を算出する基準算出手段と、前記第2測定結果の中の前記いずれかの箇所に係る結果及び前記第2モデルに基づき前記いずれかの箇所に対して被解析材に係る第1解析値を算出する第1算出手段と、該第1解析値を前記基準値へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、前記第2測定結果の中の残りの箇所に係る結果及び前記第2モデルに基づき該残りの箇所に対して被解析材に係る第2解析値を算出する第2算出手段と、該第2解析値を前記近似式に基づき補正する補正手段として機能させ、前記第1測定結果は第1ラマン分光装置を用いて得られた結果であり、前記第2測定結果はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて短時間で測定される第2ラマン分光装置を用いて得られた結果であることを特徴とする。
本発明に係る測定装置は、同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定装置において、被測定材のいずれかの箇所を測定する第1測定手段と、該第1測定手段に比べて短時間で測定することが可能な方式で複数箇所を測定する第2測定手段と、該第2測定手段による前記いずれかの箇所に対する測定結果を前記第1測定手段の測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、前記第2測定手段による複数箇所の残りの箇所に対する測定結果を前記近似式に基づき補正する補正手段とを備え、前記第1測定手段は複数の波長を同時に測定する第1分光器を備え、前記第2測定手段は前記第1分光器に比べて短時間で測定可能であり複数の波長を同時に測定する第2分光器を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、いずれかの箇所を測定に要する時間が相異する方式で測定すると共に短時間で測定した結果を他の測定結果に近似する近似式を算出し、残りの箇所を短時間に係る方式で測定した結果を近似式により補正するため、短時間で測定した場合に比べて良好な精度を有する測定結果を、高精度で測定する場合に比べて短時間で得られるようになる。
一般に、短時間で測定する方式は簡易な測定となり、長時間で測定する場合に比べて測定精度が低くなる傾向がある。しかし、本発明では、同一箇所を高精度の測定結果を得やすい測定方式と、該測定方式に比べて短い時間で測定できる方式との二通りの方式で測定するため、両者の測定結果が相異する程度を把握できる。さらに、本発明では、短時間の測定に係る結果を高精度が得やすい方式の測定結果へ近似する近似式を算出するため、他の箇所における短時間で測定した結果が上述した同一箇所と同様の傾向で相異すると仮定すれば、前記近似式を用いることにより短時間で測定した結果を補正できる。この場合、全ての箇所の測定に係る時間は、高精度で測定した場合に比べて短縮され、また、測定結果を補正することで、高精度による測定結果に近い精度を得られるようになる。
本発明にあっては、同一箇所を相異する方式で測定を行うことに加えて、各測定結果に基づき同一箇所を相異する方式で解析して解析結果を得て、異なる方式による解析結果の差を近似する近似式を算出し、残りの箇所を短時間で行える方式で測定及び解析を行って得た結果を近似式により補正するため、高精度で測定及び解析する場合に比べて、所要精度の解析結果を短時間で得られる。
本発明にあっては、パラメータ数の多い第1モデルとパラメータ数が少ない第2モデルとを作成し、同一箇所では両モデルに基づき解析を行い、第2モデルを用いた解析結果を第1モデルを用いた解析結果へ近似する近似式を算出するため、残りの箇所を第2モデルを用いて解析を行っても、近似式により解析結果を補正できる。その結果、高精度に近い精度の解析結果を高精度解析に要する時間に比べて短い時間で得ることができ、解析結果の精度と解析に要する時間とのバランスを高次元で維持して効率的な解析を実現できる。
本発明にあっては、第1測定手段が分光器を備えると共に、第2測定手段が複数波長を同時測定できる測定部を備えるため、第2測定手段は、第1測定手段に比べて確実に短時間で測定を行える。なお、第2測定手段が備える測定部としては各波長用の測定に対応した複数の光電子倍増管、又はCCD(Charge Coupled Device)等を用いることが好適である。
本発明にあっては、コンピュータに相異する方式による測定結果を受け付けさせて両者の差を近似する近似式を算出することで、短時間で測定された結果を精度が上昇する方向へ補正できるようになる。そのため、複数箇所の残りの箇所を短時間で測定された場合でも所要の精度へ補正でき、所要精度を得られるようにした上で測定に係る時間の短縮に貢献できる。
本発明にあっては、コンピュータに相異する方式による測定結果を受け付けさせると共にパラメータ数の相異するモデルを形成させることで、相異する精度の2通り方式で解析を行え、パラメータ数の少ない第2モデルによる解析結果をパラメータ数の多い第1モデルによる解析結果へ近似する近似式を算出できるようになる。さらに、コンピュータによる解析では、パラメータ数が多くなると解析に係る計算時間も増加するが、第12発明では、計算時間も算出した近似式を用いてパラメータ数の少ない第2モデルによる残りの箇所に対する解析結果を補正できるため、全体として高精度に近い精度の解析結果を短時間で得ることに貢献できる。
本発明にあっては、いずれかの箇所を相異する方式で測定することで2通りの精度の測定結果を得て、相異する測定方式の各測定結果に対する近似式を得ることで短時間で測定した結果を補正できるため、測定結果の精度と測定に要する時間とを高次元で両立できる。
本発明にあっては、相異する方式による測定及び解析結果に基づき近似式を算出し、残りの箇所に対する解析結果を補正するため、高精度に近い精度の解析結果を短時間で得られる。
本発明にあっては、いずれかの箇所を相異する方式で測定すると共に相異するパラメータ数のモデルを形成し解析することで近似式を算出するため、残りの箇所もパラメータ数の少ないモデルに基づき解析した結果を近似式で補正し解析精度と解析時間とのバランスが取れた効率的な解析を行える。
本発明にあっては、第2測定手段で同時に複数の波長に対する測定を行えるため、第1測定手段に比べて確実に短時間で測定できる。
本発明にあっては、コンピュータに相異する測定方式による結果を受け付けさせて両者の差を近似する近似式を算出させることで、短時間で測定した結果を精度が上昇する方向へ補正でき、複数箇所を短時間で測定しても所要の測定精度を確保できるようになり、測定精度及び測定時間を両立した測定の実現に貢献できる。
本発明にあっては、コンピュータに相異する測定方式の結果を受け付けさせると共にパラメータ数の異なるモデルに基づき解析を行わせることで、パラメータ数の少ない第2モデルによる解析結果を補正する近似式を算出でき、複数箇所を第2モデルに基づき解析しても所要精度の解析結果を短時間で得ることができる。
本発明の実施形態に係るエリプソメータの全体構成図である。 試料の断面図である。 (a)は試料におけるグリッドの形態を示す平面図であり、(b)(c)は他のグリッドの形態を示す平面図である。 第1分光器の内部構成を示す概略図である。 第2分光器の内部構成を示す概略図である。 エリプソメータを用いた解析方法の全体的な処理手順を示す第1フローチャートである。 膜厚及び光学定数を求める処理に対する手順を示す第2フローチャートである。 本発明の測定方法に係る処理手順を示す第3フローチャートである。 本発明に係るラマン分光装置の概略構成図である。
図1は本発明の実施形態に係るエリプソメータ1の全体的な構成を示す概略図である。エリプソメータ1は解析装置に相当し、図2に示すように基板Saに膜層Sbを形成した試料S(被解析材)に偏光した光を照射して反射光の偏光状態を試料Sの物性として測定し、その測定結果から試料Sの膜層Sbの膜厚d及び光学定数(屈折率n、消衰係数k)等を解析するものである。
エリプソメータ1は、キセノンランプ2及び光照射器3を第1光ファイバケーブル13aで接続し、ステージ4上に載置した試料Sへ偏光した状態の光を照射すると共に、試料Sで反射した光を光取得器5で取り込むようにしている。光取得器5は切替器7を備えており、切替器7は第2光ファイバケーブル13b及び第3光ファイバケーブル13cで第1分光器8及び第2分光器9に夫々接続されて、光取得器5で取り込んだ光の偏光状態を第1分光器8又は第2分光器9のいずれかで測定する。各分光器8、9は測定した偏光状態をアナログ信号としてデータ取込機10へ伝送し、データ取込機10でアナログ信号を所要値に変換し、コンピュータ11が膜厚及び光学定数を試料Sの物性として解析する。
なお、ステージ4、光照射器3、光取得器5及び第1分光器8には、第1モータM1〜第6モータM6が夫々設けられており、各モータM1〜M6の駆動は、コンピュータ11と接続されたモータ制御機12により制御される。なお、モータ制御機12は、後述するようにコンピュータ11のCPU11eから出力される指示に基づき各モータM1〜M6の制御を行う。
本実施形態のエリプソメータ1は、図3(a)に示すように、試料Sの表面Sc上に測定箇所として複数の箇所(以下、ポイントと称す)をコンピュータ11で特定し、各ポイントt1〜tnに対して測定及び解析を行う。なお、ポイントt1〜tnの集合体はグリッドと称され、グリッドの形態は、図3(a)のように格子状に限定されるものではなく、図3(b)に示す渦巻状、図3(c)に示すZ字状のような多様な形態を設定できる。また、解析対象になる試料Sには、シリコン、ガラス及び石英等の材質からなる基板だけのもの、図2に示すように基板Sa上に単層又は複数層の膜層Sb(薄膜、超薄膜層等)を形成したもの等を適用できる。
エリプソメータ1のキセノンランプ2は多数の波長成分を含む白色光源であり、発生させた白色光を第1光ファイバケーブル13aを通じて光照射器3へ送っている。
光照射器3は円弧状のレール6上に配置され、内部には偏光子3aを有しており、送られた白色光を偏光子3aで偏光し試料Sへ照射を行う。また、光照射器3は、第4モータM4が駆動されることでレール6に沿って移動し、移動することで照射された光の試料Sの表面Scの垂線Hに対する角度(入射角度φ)を調節できるようにしている。
ステージ4は、第1モータM1〜第3モータM3の駆動により試料Sを載置する載置面4aにおいて90度相異する方向であるX、Y方向(図1、図3(a)参照)及び高さ方向となるZ方向へ夫々移動可能にしている。このようにステージ4を移動させることで、図3(a)に示す試料Sの各ポイントt1〜tnに光が順次当たるようにしている。
光取得器5は光照射器3と同様にレール6上に配置されており、PEM(Photo Elastic Modulator:光弾性変調器)5a及び検光子5bを内蔵し、試料Sで反射された光をPEM5aを介して検光子5bへ導いている。また、光取得器5は、第5モータM5によりレール6に沿って移動可能であり、試料Sで反射した光を確実に捉えられるようにしている。光取得器5の移動は光照射器3の移動に連動するようにモータ制御機12で制御されており、反射角度φと入射角度φとが同角度になる。なお、光取得器5に内蔵されたPEM5aは、取り込んだ光を所要周波数(例えば50kHz)で位相変調することにより直線偏光から楕円偏光を得ており、このような偏光を得ることで測定速度及び測定精度の向上を図っている。また、検光子5bは、PEM5aで位相変調された各種偏光の中から特定の偏光を透過させている。
切替器7は、コンピュータ11の制御に基づき光取得器5で取得された偏光状態の光を第1分光器8又は第2分光器9のいずれかに振り分ける制御を行っている。
第1分光器8は第1測定手段を構成し、図4に示すように反射ミラー8a、回折格子8b、フォトマルチプライヤー(PMT:光電子倍増管)8c及び制御ユニット8dを備えており、切替器7より送られた光を反射ミラー8aで反射して回折格子8bへ導いている。回折格子8bは図1で示す第6モータM6により角度を変更できるようにされており、角度変更により導かれた光の回折方向が変わるため、回折格子8bで出射する光の波長を変更できるようにしている。なお、図4では図示していないが、回折格子8bの変更した角度に対応した波長を数字的に示せるように、回折格子8bの角度を機械的にsin変換してダイヤル表示を行うサインバー機構が連携されている。また、フォトマルチプライヤー8cとフォトダイオードアレイ(PDA)とを組み合わせて用いることも可能である。
回折格子8bで出射された光はPMT8cで測定され、制御ユニット8dでは、測定された波長に応じたアナログ信号を生成してデータ取込機10へ送出する。このように第1分光器8では、回折格子8bの角度を可変にして各波長の測定を行うため、測定に要する時間は長くなるが、測定精度は良好となる。その結果、第1分光器8は、試料が有する膜層の膜厚に応じて波長を変更して測定でき、例えば、膜厚が厚いときには細かいステップで波長を変更できる。
図5は、第2測定手段を構成する第2分光器9の概略的な構造を示している。第2分光器9は回折格子9aを中心に測定部に相当する計32個のフォトマルチプライヤーP1〜P32を扇状に配列した構成にしている。回折格子9aは切替器7及び図示しない鏡を介して導かれた光を各フォトマルチプライヤーP1〜P32へ向けて反射しており、反射の際に光が有する波長毎に反射方向を振り分けている。
各フォトマルチプライヤーP1〜P32は、回折格子9aが反射した特定の波長に対して測定を行うものであり、第2分光器9は計32個のフォトマルチプライヤーP1〜P32を有することより32ch(チャンネル)の同時測定を実現している。このように第2分光器9は、複数の波長を同時に測定するため第1分光器8に比べて測定時間の短縮を図っているが、測定対象の波長が32種類となるため第1分光器8に比べて測定精度は低くなる。なお、各フォトマルチプライヤーP1〜P32で測定された内容に係る信号がデータ取込機10へ送出される。
データ取込機10は、各分光器8、9からの信号に基づき測定された反射光の偏光状態(p偏光、s偏光)の位相差Δ及び振幅比Ψを算出し、算出した結果をコンピュータ11へ送出する。なお、位相差Δ及び振幅比Ψは、p偏光の振幅反射係数Rp及びs偏光の振幅反射係数Rsに対し以下の数式(1)の関係が成立する。
Rp/Rs=tanΨ・exp(i・Δ)・・・(1)
但し、iは虚数単位である(以下同様)。また、Rp/Rsは偏光変化量ρと云う。
コンピュータ11は、コンピュータ本体11a、ディスプレイ11b、キーボード11c及びマウス11d等から構成されており、コンピュータ本体11aは内部にCPU11e、記憶部11f、RAM11g、ROM11h等を内部バスで接続した構成にしている。CPU11eは記憶部11fに記憶された各種コンピュータプログラムに従って後述する種々の処理を行うものである。RAM11gは処理に係る各種データ等を一時的に記憶し、ROM11hにはコンピュータ11の機能に係る内容等を記憶している。なお、記憶部11fには、各種コンピュータプログラムに加えて、試料Sの製造工程に係る既知のデータ、解析に係る過去の光学定数のデータ(パラメータ)及び入力された項目データ等が記憶されている。
本実施形態のコンピュータ11は、データ取込機10で算出された位相差Δ及び振幅比Ψから、試料Sの周囲と基板Saの複素屈折率を既知とした場合に、記憶部11fに予め記憶されているモデリングプログラムを用いて膜層Sbの膜厚d及び膜層Sbの複素屈折率Nを算出する。なお、試料Sが基板のみで形成されている場合、コンピュータ11は基板の複素屈折率N0 を算出する。また、複素屈折率Nは、試料Sに係る屈折率n及び消衰係数kとすると、以下の光学式で表した数式(2)の関係が成立する。
N=n−ik・・・(2)
さらに、光照射器3が照射する光の波長をλとすると、データ取込機10で算出された位相差Δ及び振幅比Ψは、膜厚d、屈折率n及び消衰係数kと以下の数式(3)の関係が成立する。
(d,n,k)=F(ρ)=F(Ψ(λ,φ),Δ(λ,φ))・・・(3)
また膜層Sbの偏光状態の変化を示す測定スペクトル(ΨE (λi )、ΔE (λi ))は、基板Saの屈折率n、消衰係数kの情報、及び膜層Sbの膜厚d、屈折率n、消衰係数kの情報の全てを含んでいるが、上記測定スペクトルからから基板Saの屈折率n、消衰係数kの情報、及び膜層Sbの膜厚d、屈折率n、消衰係数kの情報の唯一の組み合わせを算出できない。そのためコンピュータ11は、基板Saの屈折率n、消衰係数kの情報、及び膜層Sbの膜厚d、屈折率n、消衰係数kの情報を利用してモデルを形成し、唯一の組み合わせを探す処理を行う。
コンピュータ11は、図2、図3(a)に示すような試料Sの材料構造と同様なモデルを形成しており、具体的には試料Sの物性に係る複数のパラメータとして基板Sa(例えばシリコン)の光学定数(屈折率n、消衰係数k)、膜層Sbの膜厚d、及び膜層Sbの光学定数(屈折率n、消衰係数k)等の項目に係るデータを有するモデルを形成する。本実施形態では、コンピュータ11は2種類のモデルを形成し、図3(a)に示す中央のポイントtcに対して複数のパラメータを有する第1モデルと、この第1モデルに比べてパラメータ数の少ない第2モデルとを形成している。
さらにコンピュータ11は、膜厚と誘電率の波長依存性を示す分散式を用いてポイントtcに対し第1モデルから理論的に得られるモデルスペクトル(ΨM (λi )、ΔM (λi ))と、第1分光器8の測定結果に係る測定スペクトル(ΨE (λi )、ΔE (λi ))との違いが最小になるように膜厚と分散式のパラメータを変化させ、両スペクトルの違いが最小となった場合の膜厚d及び分散式のパラメータより屈折率n、消衰計数kを求める解析処理を行う。なお、この解析処理では、分散式等を用いる以外にリファレンス(既知のテーブルデータ)や、以前の測定データ及び試料Sに似たような材質の単層薄膜の光学定数等を用いることでも行える。
また、分散式に係る誘電率は、近赤外から紫外線領域では材料の構成原子の結合様式から決定される。このような分散式としては、調和振動子を元にした計算式、量子力学を元にした計算式、及び経験式等が知られており、分散式は通常2以上のパラメータを含む。上述した各モデルが有する未知数(各層の膜厚、分散式パラメータ、混合比等)を変化させながら、測定データに合わせて調整することをフィッティングと称し、フィッティングの結果、膜厚等が求まり、分散式パラメータからは材料の複素誘電率ε(λ)を求めることができ、複素誘電率ε(λ)と複素屈折率Nは下記の数式(4)の関係が成立する。
ε(λ)=N2 (λ)・・・(4)
なお、フィッティングの内容について説明すると、T個の測定データ対をExp(i=1,2...,T)とし、上述のモデルに対応するT個のモデルの計算データ対をMod(i=1,2...,T)とした場合、測定誤差は正規分布するとして、標準偏差をσi としたとき平均二乗誤差χ2 は下記の数式(5)で求められる。なお、Pはパラメータの数である。平均二乗誤差χ2 の値が小さいときは、測定結果と形成したモデルの一致度が大きいことを意味するため、複数のモデルについて比較するときに、平均二乗誤差χ2 の値が最も小さいものがベストモデルに相当する。
Figure 2010281838
さらに、コンピュータ11はポイントtcに対し、今度は第2モデルから理論的に求められるモデルスペクトルと、第2分光器9の測定結果に係る測定スペクトルとを用いて上述した内容と同様な解析処理を行い、この解析処理により得た結果を第1モデル及び第1分光器8の測定結果に基づく解析結果へ近似する近似式を算出する処理を行う。
さらに、また、コンピュータ11は、中央のポイントtc以外の他のポイントに対して第2モデルを流用し、この第2モデルから理論的に求められるモデルスペクトルと、中央のポイントtc以外のポイントに対する第2分光器9の測定結果に係る測定スペクトルとを用いて上記と同様な解析処理を行い、この解析処理により得た結果を算出した近似式を用いて補正する。このようにすることで、第1分光器8の測定を用いた解析による精度に近い解析結果を短時間で得られるようにしている。
上述したコンピュータ11が行う一連の処理は、記憶部11fに記憶された解析用の第1コンピュータプログラムに規定されており、第1コンピュータプログラムは以下の複数の内容を有している。
第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11を第1受付手段として機能させるために、データ取込機10から試料Sの測定対象となるいずれかの箇所(本実施形態では中央のポイントtc)に対して第1分光器8の測定に基づく結果を第1測定結果として受け付けさせる内容を有している。また、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11を第2受付手段として機能させるために、データ取込機10から試料Sの各ポイントt1〜tnに対して第2分光器9で測定に基づく結果を第2測定結果として受け付けさせる内容を有している。
さらに、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを第1モデル形成手段として機能させるために、CPU11eで上述した第1モデルを中央のポイントtcに対して形成させる内容を有している。さらに、また、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eに第2モデル形成手段として機能させるために、CPU11eで上述した第2モデルを中央のポイントtcに対して形成させる内容を有している。
また、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを基準算出手段として機能させるために、前記第1測定結果及び前記第1モデルに基づき試料Sのいずれかの箇所(ポイントtc)に対する膜厚d及び光学定数(n、k)に係る基準値を、上述した分散式を用いた解析処理によりCPU11eで算出させる内容を有する。
さらに、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを第1算出手段として機能させるために、第2測定結果の中のいずれかの箇所(ポイントtc)に対する結果及び第2モデルに基づき膜厚d及び光学定数(n、k)に係る第1解析値を、上述した分散式を用いた解析処理によりCPU11eで算出させる内容を有している。さらに、また、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを近似式算出手段として機能させるために、算出した第1解析値を基準値へ近似する近似式をCPU11eで算出させる内容を有している。
また、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを第2算出手段として機能させるために、第2測定結果の中のポイントtc以外の各ポイントに対する結果及び流用する第2モデルに基づき膜厚d及び光学定数(n、k)に係る第2解析値を、上述した分散式を用いた解析処理によりCPU11eで算出させる内容を有している。なお、第2解析値はポイントtc以外のポイント数だけ存在する。最後に、第1コンピュータプログラムは、コンピュータ11のCPU11eを補正手段として機能させるために、算出した各第2解析値を近似式に基づき補正してCPU11eで補正値を算出させる内容を有している。
また、コンピュータ11の記憶部11fは、測定用の第2コンピュータプログラムも記憶している。第2コンピュータプログラムは、測定段階に応じて各モータM1〜M6を駆動させる内容及び切替器7に対する制御等が規定されている。例えば、試料Sのポイントtcに係る測定が行えるように第4モータM4及び第5モータM5を駆動させて反射角度φと入射角度φとを所要角度に設定すると共に、光照射器3から照射された光がポイントtcに当たるように第1モータM1〜M3を駆動させてステージ4を移動させる指示をCPU11eからモータ制御機12へ出力させる内容が規定されている。また、このときは切替器7が光取得器5で取り込まれた光を第1分光器8へ導くよう指示をCPU11eから切替器7へ出力する内容も規定されている。さらに、第2コンピュータプログラムは、切替器7が第1分光器8へ光を導いている場合、第1分光器8の第6モータM6を所要角度で駆動させる指示をCPU11eからモータ制御機12へ出力させる内容も規定している。なお、第6モータM6が適宜駆動されることで、第1分光器8は取り込まれた光を波長毎に測定する。
また、第2コンピュータプログラムは、上述した指示により第1分光器8で測定が終了すると、試料Sの各ポイントtc、t1、t2〜tnに光が順次当たるように第1モータM1〜M3を駆動させる指示をCPU11eからモータ制御機12へ出力させる内容も規定している。この内容に連動して、第2コンピュータプログラムは、光取得器5で取り込まれた光を第2分光器9へ導くように切替器7へ指示を出力する内容も規定している。
コンピュータ11の記憶部11fは、上述した第1及び第2コンピュータプログラム以外にも、現在の処理状況及び解析結果等をディスプレイ11bで表示する表示用のコンピュータプログラム等も記憶している。
また、コンピュータ11は、図1に示すキーボード11c又はマウス11dにより測定及び解析に係る各種項目、モデル形成に係るパラメータの各種項目等を設定できるようにしており、さらに、手動で各機器3、5、7等を移動させる操作もキーボード11c又はマウス11dで行えるようにしている。
次に、上述したエリプソメータ1による試料Sに対する測定及び解析の方法に係る一連の処理手順を図6の第1フローチャートに基づき説明する。
先ず、エリプソメータ1のステージ4に試料Sを載置する(S1)。次に、解析に係る項目として試料Sの測定対象となるポイントt1〜tnの座標位置、入射角度φ、各モデルの形成に必要なパラメータ、平均二乗誤差に対する許容範囲等の各項目をコンピュータ11に入力する(S2)。なお、このような準備状態では、切替器7は第1分光器8へ光を導くように設定されている。
エリプソメータ1は、入射角度φ及び反射角度φが入力された数値になるように光照射器3及び光取得器5を移動させると共にステージ4を移動して、設定されたグリッドの各ポイントt1〜tcの中から中央のポイントtcに偏光した光を照射し、光取得器5で取り込まれた反射光の偏光状態を第1分光器8で波長毎に測定する(S3)。なお、第1分光器8で測定された結果に基づきデータ取込機10が波長毎の位相差Δ及び振幅比Ψに係る測定スペクトル(ΨE (λi )、ΔE (λi ))を算出し、この算出結果をコンピュータ11へ出力する。
次に、エリプソメータ1は、中央のポイントtcに対し入力された項目及び記憶部11fに記憶されているデータ(パラメータ)等を用いて第1モデルをコンピュータ11で形成する(S4)。それから、エリプソメータ1のコンピュータ11は、第1分光器8の測定により得られた測定スペクトル(ΨE (λi )、ΔE (λi ))及び第1モデルから理論的に得られるモデルスペクトル(ΨM (λi )、ΔM (λi ))に基づき上述した数式(5)の平均二乗誤差χ2 の値が最小となるように膜厚と分散式のパラメータをフィッティングする処理により中央のポイントtcに対し膜厚d、屈折率n及び消衰係数kに係る基準値を算出する(S5)。
なお、基準値を算出する処理(S5)の具体的な内容は、図7の第2フローチャートに示すものとなる。先ず測定スペクトルとモデルスペクトルとの平均二乗誤差を上述した数式(5)に基づき算出し(S20)、算出した平均二乗誤差が最初に設定した許容範囲内になるか否かをコンピュータ11が判断する(S21)。平均二乗誤差が許容範囲内でない場合(S21:NO)、コンピュータ11は形成した第1モデルに係るパラメータの内容を変更し(S22)、測定スペクトルとモデルスペクトルとの平均二乗誤差を算出する段階へ戻り(S20)、平均二乗誤差が許容範囲内になるまで上記処理(S20〜S22)を繰り返す。また、平均二乗誤差が許容範囲内になった場合は(S21:YES)、その時の各スペクトルに係る内容及び分散式のパラメータに基づき基準値として膜厚d及び光学定数(屈折率n、消衰係数k)をコンピュータ11が求める(S23)。
図6の第1フローチャートへ戻り説明を続けると、次にエリプソメータ1は、切替器7で光を導く側を第2分光器9へ切り替え、中央のポイントtcに対して第2分光器9で測定を行う(S6)。なお、第2分光器9は、図5に示すように32種類の波長に対して一度に測定を行うため、第2分光器9の測定に要する時間は、第1分光器8による測定時間に比べて大幅に短縮される。また、第2分光器9の測定結果に基づきデータ取込機10が各波長の測定スペクトルを算出して結果をコンピュータ11へ出力する。
それから、エリプソメータ1は、コンピュータ11で中央のポイントtcに対し第1モデルに比べてパラメータの数が少ない第2モデルを形成し(S7)、第2モデルに係るモデルスペクトル及び第2分光器9による測定から得た測定スペクトルに基づき、図7の第2フローチャートに示す処理内容に従い膜厚d及び光学定数(n、k)に係る第1解析値を算出する(S8)。さらに、エリプソメータ1は、算出した第1解析値を基準値へ近似する近似式をコンピュータ11で算出する(S9)。
また、エリプソメータ1は、中央のポイントtc以外の残りのポイントt1〜tnを第2分光器9で順次測定を行い(S10)、各ポイントに対応した波長毎の測定スペクトルをコンピュータ11が得る。さらに、コンピュータ11は、先の段階(S7)で形成した第2モデルを流用し、この第2モデルに係るモデルスペクトル及び各ポイントの測定スペクトルに基づき残りの各ポイントに対応する第2解析値を夫々算出する(S11)。最後にコンピュータ11は、各第2解析値を前記近似式を用いて補正し、第2解析値の補正値を算出する(S12)。
このように本実施形態に係るエリプソメータ1は、同一箇所に対し精度が相異する2通りの方式で測定及び解析を行うことで近似式を得る一方、残りの箇所に対しては短時間で測定できる低精度の方式で測定すると共に前の段階の第2モデルを流用することで測定及び解析に係る時間の短縮を図り、近似式により第2解析値を補正して解析結果の精度も向上させている。それにより測定及び解析に係る時間と解析結果の精度とのバランスを高次元で両立させている。なお、予め形成した第1モデル及び第2モデルをコンピュータ11に入力しておくことも可能であり、この場合は、図6の第1フローチャートにおける第1モデルを形成(S4)及び第2モデルを形成(S7)の処理は省略でき、一連の処理手順の自動化を一層高めることができる。
なお、本実施形態に係るエリプソメータ1は、上述した形態に限定されるものではなく、種々の変形例の適用が可能である。例えば、近似式を求めるに当たり測定及び解析の対象となるポイントは、中央のポイントtcに限定されず、他のポイントを用いてもよく、また、複数のポイントを用いるようにしてもよい。また、図1に示すようにPEM5aは光取得器5の内部に配置しているが、光照射器3の中の偏光子3aより試料S側へ設けるようにしてもよい。さらに、第2分光器9は、フォトマルチプライヤー(光電子倍増管)P1〜P32を用いる代わりに、CCD(Charge Coupled Device)を用いて、複数の波長毎の測定を同時に行えるようにしてもよい。
また、エリプソメータ1におけるモデル形成に係る解析処理を省略して測定のみを行う構成にすることも可能である。このような変形例のエリプソメータでは、例えば、中央のポイントtcに対する第1分光器8による測定結果(測定スペクトル)へ第2分光器9による測定結果(測定スペクトル)を近似する近似式をコンピュータ11で算出し、残りのポイントに対する第2分光器9の測定結果を近似式でコンピュータ11により補正するような構成となる。
このような測定のみを行う構成のエリプソメータの処理は、図8の第3フローチャートに示す手順になる。即ち、ステージ4に試料S(被測定材に相当)を載置し(S30)、測定に係る各項目をコンピュータ11に入力し(S31)、いずれかのポイント(例えば、ポイントtc)に対し第1分光器8で測定し(S32)、同じいずれかのポイントに対し第2分光器9で測定し(S33)、第2分光器9による測定結果を第1分光器8による測定結果へ近似する近似式をコンピュータ11で算出する(S34)。また、残りのポイントに対して第2分光器9で測定し(S35)、この測定結果を近似式で補正する(S36)。このように測定方法を行うことで、全ポイントを第1分光器8で測定する場合に比べて測定時間を短縮できると共に、補正により得られた結果は、第2分光器9で測定された結果に比べて精度が上昇し、測定時間及び測定精度をバランスの良いレベルで両立できる。
さらに、図1に示すエリプソメータ1において、切替器7を省略して第1分光器8又は第2分光器9のいずれかのみで測定を行う構成にすることも可能である。この構成における処理手順は、先ず、いくつかのポイント(例えば、ポイントtc)に対して測定を行う場合、試料Sにとって最も感度の良くなる角度(ブリュースター角と云う。例えば、試料Sがシリコンであれば約76度)に入射角度φ及び反射角度φを設定して測定を行い、次に前記角度と相異した角度(例えば、約75度)に入射角度φ及び反射角度φを設定して測定を行う。
なお、このような入射角度を相異させて測定を行う方式は、図1に示す2つの分光器8、9を備えるエリプソメータ1に適用することも可能であり、測定のみを行うエリプソメータの構成にも適用できる。
また、上述した測定において、試料Sにとって最も感度の良くなる入射角度φ(例えば約76度)に設定することが好適であるが、エリプソメータ1の構成では、試料Sの最適な入射角度に設定しようとすると、光照射器3とステージ4とが干渉し、最適な入射角度に設定できないこともある。このようなときも、上述したように、いくつかのポイントに対して測定を行い、各測定結果を近似式を用いて補正することにより、少なくとも測定に係る精度だけでも向上することが可能になる。
さらに、また、本発明に係る内容はエリプソメータ以外にも、光を照射して測定を行う測定装置及び解析装置、さらには複数の方式で測定行う測定装置、解析装置に適用可能であり、また、解析装置においてもモデルを形成しない方式で解析を行うものにも適用することができる。
例えば、図9に示すラマン分光装置20に対しても、複数の方式による測定及び解析を行うことで波形分離に係る解析結果を効率良く行うことが可能になる。図9のラマン分光装置20はレーザ光を照射して測定を行うものであり、ラマン分光装置20は試料へ向けてレーザ光を照射するレーザ光源21、試料からの錯乱光の中のラマン錯乱光を分光する回折格子22、分光された波長毎の光を電気信号に変換するCCD23及び変換された電気信号から波形分離を行う解析部24を備えている。
このようなラマン分光装置20においても試料の一部へ照射されるレーザ光の状態を調整することで測定時間が相異する2種類の測定を行い、各測定の結果に基づき解析時間が相異する2種類の解析を解析部24で行うことにより、一方の解析結果を他方の解析結果を近似する近似式を算出するようにしている。また、近似式を算出した後は、短時間の測定できる方式で残りの部分を測定して解析を行い、その結果を近似式で補正することにより解析精度及び解析時間をバランス良く高次元で維持した解析を行える。
1 エリプソメータ
3 光照射器
4 ステージ
5 光取得器
5a PEM
7 切替器
8 第1分光器
8b 回折格子
9 第2分光器
10 データ取込機
11 コンピュータ
11e CPU
11f 記憶部
20 ラマン分光装置
S 試料
Sa 基板
Sc 膜層
t1〜tn ポイント
P1〜P32 フォトマルチプライヤー

Claims (6)

  1. 複数の方式で測定することが可能な測定装置により同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定方法であって、
    被測定材のいずれかの箇所に対して第1ラマン分光装置を用いて測定を行う第1ステップと、
    前記いずれかの箇所に対して前記第1ステップに係る前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて、レーザ光の状態を調整することにより短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を用いた方式で測定を行う第2ステップと、
    該第2ステップの測定結果を前記第1ステップの測定結果へ近似する近似式を算出する第3ステップと、
    残りの箇所に対して前記第2ステップに係る方式で測定を行う第4ステップと、
    該第4ステップの測定結果を前記近似式に基づき補正する第5ステップと
    を備えることを特徴とする測定方法。
  2. 複数の方式で測定及び解析を行うことが可能な解析装置により同一被解析材の複数箇所に対して被解析材の物性を測定し、被解析材を解析する解析方法であって、
    被解析材のいずれかの箇所に対して第1ラマン分光装置を用いて測定を行う第1ステップと、
    該第1ステップの測定結果に基づき前記いずれかの箇所に対して解析を行う第2ステップと、
    前記いずれかの箇所に対して前記第1ステップに係る前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて、レーザ光の状態を調整することにより短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を用いた方式で測定を行う第3ステップと、
    該第3ステップの測定結果に基づき前記いずれかの箇所に対して前記第2ステップに係る解析に比べて短時間で解析することが可能な方式で解析を行う第4ステップと、
    該第4ステップの解析結果を前記第2ステップの解析結果へ近似する近似式を算出する第5ステップと、
    残りの箇所に対して前記第3ステップに係る方式で測定を行う第6ステップと、
    該第6ステップの測定結果に基づき前記残りの箇所に対して前記第4ステップに係る方式で解析を行う第7ステップと、
    該第7ステップの解析結果を前記近似式に基づき補正する第8ステップと
    を備えることを特徴とする解析方法。
  3. 同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定装置において、
    被測定材のいずれかの箇所を測定する第1測定手段と、
    該第1測定手段に比べて短時間で測定することが可能な方式で複数箇所を測定する第2測定手段と、
    該第2測定手段による前記いずれかの箇所に対する測定結果を前記第1測定手段の測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、
    前記第2測定手段による複数箇所の残りの箇所に対する測定結果を前記近似式に基づき補正する補正手段とを備え、
    前記第1測定手段は第1ラマン分光装置を備え、前記第2測定手段はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置に比べて短時間で測定することが可能な第2ラマン分光装置を備える
    ことを特徴とする測定装置。
  4. コンピュータに同一被測定材の複数箇所の測定に係る値を算出させるためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータを、
    被測定材のいずれかの箇所に対する第1測定結果を受け付ける第1受付手段と、
    被測定材の複数箇所に対する前記第1測定結果に係る測定に比べて短時間で測定された第2測定結果を受け付ける第2受付手段と、
    該第2測定結果の中の前記いずれかの箇所に係る結果を前記第1測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、
    前記第2測定結果の中の残りの箇所に係る結果を前記近似式に基づき補正する補正手段として機能させ、
    前記第1測定結果は第1ラマン分光装置を用いて得られた結果であり、前記第2測定結果はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて短時間で測定される第2ラマン分光装置を用いて得られた結果であることを特徴とするコンピュータプログラム。
  5. コンピュータに同一被解析材の複数箇所の測定結果の受付を行わせて被解析材を解析させるためのコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータを、
    被解析材のいずれかの箇所に対する第1測定結果を受け付ける第1受付手段と、
    被解析材の複数箇所に対する前記第1測定結果に係る測定に比べて短時間で測定された第2測定結果を受け付ける第2受付手段と、
    被解析材の物性に係る複数のパラメータを有する第1モデルを形成する第1モデル形成手段と、
    前記第1モデルに比べてパラメータの数が少ない第2モデルを形成する第2モデル形成手段と、
    前記第1測定結果及び前記第1モデルに基づき前記いずれかの箇所に対して被解析材に係る基準値を算出する基準算出手段と、
    前記第2測定結果の中の前記いずれかの箇所に係る結果及び前記第2モデルに基づき前記いずれかの箇所に対して被解析材に係る第1解析値を算出する第1算出手段と、
    該第1解析値を前記基準値へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、
    前記第2測定結果の中の残りの箇所に係る結果及び前記第2モデルに基づき該残りの箇所に対して被解析材に係る第2解析値を算出する第2算出手段と、
    該第2解析値を前記近似式に基づき補正する補正手段として機能させ、
    前記第1測定結果は第1ラマン分光装置を用いて得られた結果であり、前記第2測定結果はレーザ光の状態を調整することにより前記第1ラマン分光装置を用いた測定に比べて短時間で測定される第2ラマン分光装置を用いて得られた結果であることを特徴とするコンピュータプログラム。
  6. 同一被測定材の複数箇所に対して被測定材の物性を測定する測定装置において、
    被測定材のいずれかの箇所を測定する第1測定手段と、
    該第1測定手段に比べて短時間で測定することが可能な方式で複数箇所を測定する第2測定手段と、
    該第2測定手段による前記いずれかの箇所に対する測定結果を前記第1測定手段の測定結果へ近似する近似式を算出する近似式算出手段と、
    前記第2測定手段による複数箇所の残りの箇所に対する測定結果を前記近似式に基づき補正する補正手段と
    を備え、
    前記第1測定手段は複数の波長を同時に測定する第1分光器を備え、前記第2測定手段は前記第1分光器に比べて短時間で測定可能であり複数の波長を同時に測定する第2分光器を備えることを特徴とする測定装置。
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