JP2010280860A - 高充填樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本本発明は、一定以下の軟質性と耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性、ガスバリア性に優れる硬化体を与えることが出来る高充填樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】特定の共重合体とラジカル重合性ビニル化合物と無機充填材を含む高充填樹脂組成物であり、流動性を有し、硬化剤により硬化することが可能で、一定以下の軟質性と耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性、ガスバリア性に優れる硬化体を与えることが出来て、特に高温動作型電子デバイス用の封止材、絶縁材として有用である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高充填樹脂組成物及びその硬化体、用途に関する。
近年、発熱性電子部品の高密度化、高集積化により発熱量が増大し、電子部品の温度上昇を極力抑えるため、発生した熱を効率良く放熱する要求が益々高まっている。また、携帯用パソコンなどの電子機器は小型化、薄型化、軽量化が進み、これらに用いられる部材、筐体も良放熱性のものが要求されている。従来、それらに用いられる部材の放熱性を向上させる方法として、例えば、部材をアルミニウム等の金属製にする方法や、部材表面に高熱伝導率塗料を塗布する方法、高熱伝導性フィラーとして酸化アルミニウム粉末を樹脂やゴムに高濃度で配合する方法等が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、金属製の場合は、部品の小型化に適合する上で、軽量性や成形加工性の面で難があり、樹脂材料への代替が進んでいる。塗布型の場合は、部材の成形の後に更に塗布処理工程が必要でコストアップとなる場合があるという問題、フィラーをゴム等に高濃度に配合する場合は成形加工が難しくなる場合があるという問題があり、力学物性や熱伝導性も十分とは言えない。また、半導体パッケージあるいは半導体からの放熱を効率よく行うため、半導体パッケージおよび配線基板は、熱伝導性シート等の放熱部材を介して放熱フィンや放熱板等のヒートシンクに取り付けられている。熱伝導性シートとしては、シリコーンに無機物のフィラー等の高熱伝導性フィラーを分散含有させたものが広く使用されているが、シリコーンは水蒸気透過率が高い等の課題を有している。
特開昭64−24859号公報
本発明は、一定以下の軟質性と耐熱性、熱伝導性、電気絶縁性、水蒸気バリア性に優れる硬化体を与えることが出来る高充填樹脂組成物、及び硬化体を提供することである。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)の条件を満たすことを特徴とするエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体10〜90質量部、ラジカル重合性ビニル化合物90〜10質量部の合計100質量部に対して、無機充填材を、500質量部を超えて2000質量までの範囲で含むことを特徴とする高充填樹脂組成物
(1)オレフィンが、炭素数3以上20以下のαオレフィン、炭素数5以上20以下の環状オレフィン、炭素数8以上20以下の芳香族ビニル化合物から選ばれる一種以上である。
(2)炭化水素系ポリエンが、分子内にビニル基及び/又はビニレン基を複数有する炭素数5以上20以下の炭化水素系ポリエンから選ばれる一種以上である。
(3)エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の数平均分子量が1000以上5万以下、重量平均分子量/数平均分子量が1.5以上5以下であり、かつ、炭化水素系ポリエン単位含有量が、数平均分子量あたり1個以上10個未満であることを満足する。
であり、本高充填樹脂組成物から得られる硬化体である。
本発明の高充填樹脂組成物から得られる硬化体は耐熱性、熱伝導性、耐衝撃性、軟質性、ガスバリア性に優れ、電子材料用絶縁材料、太陽電池封止材として好適に使用できる。
以下にさらに詳細に説明する。
<エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体>
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体は、エチレン、オレフィンと炭化水素系ポリエン(本明細書中では単にポリエンと記載する場合がある)を共重合して得られる。用いられるオレフィンとしては、炭素数3以上20以下のαオレフィン、炭素数5以上20以下の環状オレフィン、又は炭素数8以上20以下の芳香族ビニル化合物から選ばれる一種以上である。
炭素数3以上20以下のαオレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デカン、1−ドデカン、4−メチル−1−ペンテン、3,5,5−トリメチル−1−ヘキセンが例示できる。
炭素数5以上20以下の環状オレフィンとしては、ノルボルネン、シクロペンテンが例示できる。
炭素数8以上20以下の芳香族ビニル化合物としては、スチレン、パラメチルスチレン、パライソブチルスチレン、各種ビニルナフタレン、各種ビニルアントラセンが例示できる。
用いられる炭化水素系ポリエンとしては、その分子内にビニル基及び/又はビニレン基を複数有する炭素数8以上20以下の炭化水素系ポリエンであり、オルト、メタ、パラの各種ジビニルベンゼン又はこれらの混合物、ジビニルナフタレン、ジビニルアントラセン、p−2−プロペニルスチレン、p−3−ブテニルスチレンなどの芳香族ビニル構造を有する化合物、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、各種ビニルシクロヘキセン等の環状構造を有する化合物である。この中で好ましくは、オルト、メタ、パラの各種ジビニルベンゼン、又はこれらの混合物が用いられ、最も好ましくはメタ及びパラジビニルベンゼンの混合物が用いられる。本明細書ではこれらジビニルベンゼンをジビニルベンゼン類と記す。
炭化水素系ポリエンとしてジビニルベンゼン類を用いた場合、硬化処理を行う際に硬化効率が高く、硬化が容易であるため好ましい。
以上のオレフィン、炭化水素系ポリエンには、他に極性基、例えば酸素原子、窒素原子等を含むαオレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物や炭化水素系ポリエンを総質量の5質量%未満、好ましくは1質量%未満含んでいても良い。
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の組成は、オレフィン単位含有量が5モル%以上70モル%以下、好ましくは、10モル%以上50モル%以下である。複数のオレフィンを用いている場合には本オレフィン単位含有量はその合計を示す。
オレフィン単位含有量が5モル%未満では、エチレン結晶性が発現し、最終的に得られる硬化体の耐衝撃性、しなやかさが失われてしまう場合がある。オレフィン単位含有量が70モル%より高いと得られる硬化体の低温特性が悪化したり、耐衝撃性、しなやかさが失われてしまう場合がある。
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の軟質性と低温特性を考慮すると、結晶化度は一定値以下であり、かつガラス転移温度が室温以下であることが望ましい。より正確には、DSC測定により30℃〜300℃に観測される結晶融解ピ−クの結晶融解熱が25J/g−ポリマ−以下であることが望ましい。またDSC測定(接線法)によるガラス転移温度は10℃以下、好ましくは5℃以下、更に好ましくは−20℃以下で−150℃以上が望ましい。これら条件を満たすオレフィン単位含有量の範囲はオレフィンの種類により異なるが、当業者らは文献、公開特許、ハンドブック等からデ−タを入手し、本含有量の範囲を特定することが可能である。具体的に例示すると、オレフィンとしてスチレンのみが採用される場合には、スチレン単位含有量は10モル%以上、35モル%以下である。オレフィンとしてプロピレンが採用される場合、プロピレン単位含有量は15モル%以上85モル%以下である。
複数のオレフィンを用いる場合には、モノマ−分率を元に加成性に従い計算で予測するか、数点組成を代えて試作を行い、適当な含有量の範囲について判断することが出来る。
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の数平均分子量は1000以上5万以下、好ましくは5000以上3万以下、重量平均分子量/数平均分子量は1.5以上5以下であり、かつ、炭化水素系ポリエン単位含有量が、数平均分子量あたり1個以上10個未満、好ましくは1.5以上5個未満であることを満足し、オレフィン単位含有量が5モル%以上70モル%以下であり、残部がエチレン単位である。炭化水素系ポリエン含量がより少ないと、最終的に得られる硬化体の耐熱性が不足する場合があり、また炭化水素系ポリエン含量がより高いと最終的に得られる硬化体の耐衝撃性や軟質性が不足する場合がある。
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体として好適なのは、エチレン−プロピレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−ブテン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−1−オクテン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−パラメチルスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−ノルボルネン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−1−ブテン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−1−オクテン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−スチレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−ノルボルネン−ジシクロペンタジエン共重合体である。
さらに、本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体及びラジカル重合性ビニル化合物としてスチレンを含む高充填樹脂組成物の硬化体を得る場合、上記低温特性及び、エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体とスチレンの親和性を考慮すると、本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体としては、エチレン−スチレン−αオレフィン−ジビニルベンゼン共重合体が好ましい。ここでいうαオレフィンは上記規定と同じである。このような例としては、エチレン−スチレン−プロピレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−1−ブテン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−1−ヘキセン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−1−オクテン−ジビニルベンゼン共重合体、エチレン−スチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−スチレン−1−ブテン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−スチレン−1−ヘキセン−ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン−スチレン−1−オクテン−ジシクロペンタジエン共重合体が挙げられる。
<シングルサイト配位重合触媒>
本エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体を合成するには、エチレン、オレフィン、ポリエンの各モノマ−を一般式(1)、又は(2)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒を用いることで、コモノマ−、特にポリエンの組成が均一であり本高充填樹脂組成物として好適なエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体を得ることが出来る。さらに下記一般式(1)、又は(2)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒を用いることで、炭化水素系ポリエンを高い効率で共重合できるため本発明には好適である。
Figure 2010280860

式中、A、Bは同一でも異なっていてもよく、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換インデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、又は非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基であり、少なくともA,Bのうち1個は非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換インデニル基から選ばれる基である。ここで置換ベンゾインデニル基、置換インデニル基、置換シクロペンタジエニル基、又は置換フルオレニル基とは、置換可能な水素の1個以上が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、ハロゲン原子、OSiR基、SiR基、又はPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)で置換されたベンゾインデニル基、インデニル基、シクロペンタジエニル基、又はフルオレニル基である。
YはA、Bと結合を有し、他に置換基として水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基(1〜3個の窒素、酸素、硫黄、燐、珪素原子を含んでもよい)を有するメチレン基、硼素基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yは環状構造を有していてもよい。
Xは、水素、水酸基、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、又は炭素数1〜20の炭化水素置換基を有するアミド基である。2個のXは結合を有しても良い。
Mはジルコニウム、ハフニウム、又はチタンである。
Figure 2010280860

式中、Cpは非置換もしくは置換シクロペンタフェナンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換もしくは置換インデニル基、又は非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基である。Y’は、Cp、Zと結合を有し、他に水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基を有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲルミレン基、硼素残基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Y’は環状構造を有していてもよい。Zは窒素、酸素、又はイオウを含み、窒素、酸素、又はイオウでM’に配位する配位子でY’と結合を有し、他に水素、炭素数1〜15の置換基を有する基である。
M’はジルコニウム、ハフニウム、又はチタンである。
X’は、水素、ハロゲン、炭素数1−15のアルキル基、炭素数6−10のアリール基、炭素数8−12のアルキルアリール基、炭素数1−4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1−10のアルコキシ基、又は炭素数1−6のアルキル置換基を有するジアルキルアミド基である。
nは、1、又は2の整数である。
従来の固体状チタン化合物を用いたチ−グラ−ナッタ触媒の場合、活性サイトの性能の不均一さに起因して、特に炭化水素系ポリエン含有量の不均一性が発現し、また自己架橋の発生によるゲル分が出来やすく、不均一なエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体が出来やすい。この様な共重合体をラジカル重合性ビニル化合物や硬化剤と混合し硬化体を得た場合、力学物性や耐熱性が低下するだけでなく、表面の平滑性や硬化性にも問題が生じる場合がある。さらに、上記一般式(1)、又は(2)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒以外のシングルサイト配位重合触媒、例えば2個の置換基を有しても良いシクロペンタジエニル基が架橋されていないジルコノセン触媒、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドなどを用いた場合、又は架橋基Yが置換シリレン構造の触媒、例えば、ジメチルシリレンビス(1-インデニル)ジルコニウムジクロリドや1,2−エタンジイルビス(1-インデニル)ジルコニウムジクロリドを用いた場合、スチレンや炭化水素系ポリエン(特にジビニルベンゼン)の共重合において、発明を満たすような高いスチレン含有量、炭化水素系ポリエン含有量を与えることが困難であったり、得られたポリマ−の炭化水素系ポリエンが自己架橋し、共重合体の段階でゲル化、成形加工性、表面性の不良をもたらしてしまう。もちろん、本発明の条件を満たさない触媒を用い、重合温度、モノマ−組成比等極端に厳しい条件を採用した場合、本発明の条件を満たすエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体を得ることは不可能ではない場合もあるが、その場合、活性、生産性は著しく低下し、工業的価値は失われてしまうと考えられる。
本発明において、さらに好ましくは、上記一般式(1)表される遷移金属化合物が用いられ、更に好ましいのは、上記一般式(1)表される遷移金属化合物のなかで、式中のA、Bは同一でも異なっていてもよく、共に非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換インデニル基から選ばれる基であり、かつYはA、Bと結合を有し、他に置換基として水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基(1〜3個の窒素、酸素、硫黄、燐、珪素原子を含んでもよい)を有するメチレン基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよいし環状構造を有しても良い。本条件を満たす遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒を用いることで、炭化水素系ポリエンとして各種ジビニルベンゼン、又はこれらの混合物、4−プロペニルスチレン、4−ブテニルスチレンなどの芳香族ビニル構造を有する炭化水素系ポリエンを採用した場合、特異的に高い共重合効率を示すことができ、かつ活性も高いので本発明には最も好適である。
また、本条件を満たす遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒を用いることで、特に炭化水素系ポリエンとしてジビニルベンゼン類を用いた場合、自己架橋が少ない(ゲル分が少ない)エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体を極めて高い活性で得ることが出来る。すなわち、ジビニルベンゼンのひとつのビニル基が共重合された後にもう一方のビニル基が重合されずに保持できるという特異的な機能を示すため、後硬化体を得るためのエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体としてはきわめて有用である。ゲル分の定量は、ASTM-D-2765-84に記載された方法により行うことが出来る。すなわち、精密に秤量されたポリマ−をSUS製網袋(100メッシュ)に入れ、沸騰キシレン中12h処理し、網袋残留分質量をゲル分として、ゲル分質量%を求めるものである。本発明により得られるエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体に含まれるゲル分質量%は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、最も好ましくは0.1質量%以下である。
本発明のシングルサイト配位重合触媒において、助触媒としては従来遷移金属化合物と組み合わせて用いられている公知の助触媒を使用することができる。そのような助触媒として、メチルアルミノキサン(又はメチルアルモキサン又はMAOと記す)等のアルモキサン、又は硼素化合物が好適に用いられる。必要に応じて、これらアルモキサンや硼素化合物と共に、トリイソブチルアルミニウムやトリエチルアルミニウム等のアルキルアルミニウムを用いてもよい。かかる助触媒の例としては、EP−0872492A2号公報、特開平11−130808号公報、特開平9−309925号公報、WO00/20426号公報、EP0985689A2号公報、特開平6−184179号公報に記載されている助触媒やアルキルアルミニウム化合物が挙げられる。
アルモキサン等の助触媒は、遷移金属化合物の金属に対し、アルミニウム原子/遷移金属原子比で0.1〜100000、好ましくは10〜10000の比で用いられる。0.1より小さいと有効に遷移金属化合物を活性化出来ず、100000を超えると経済的に不利となる。助触媒として硼素化合物を用いる場合には、硼素原子/遷移金属原子比で0.01〜100の比で用いられるが、好ましくは0.1〜10、特に好ましくは1で用いられる。0.01より小さいと有効に遷移金属化合物を活性化出来ず、100を超えると経済的に不利となる。遷移金属化合物と助触媒は、重合設備外で混合、調製しても、重合時に設備内で混合してもよい。
<エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の製造>
本発明のエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体は、エチレン、オレフィン、炭化水素系ポリエンの各原料モノマ−と上記遷移金属化合物及び助触媒からなるシングルサイト配位重合触媒を接触させる。その順序、方法については公知の任意の方法が用いられる。例えば、WO00/37517号公報にはエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の好適な製造方法が記載されている。
製造方法としては溶媒を用いずに液状モノマー中で重合させる方法、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロホルム等の飽和脂肪族、又は芳香族炭化水素、又はハロゲン化炭化水素の単独、又は混合溶媒を用いる方法がある。好ましくは混合アルカン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、エチルベンゼン等を用いる。重合形態は溶液重合、スラリ−重合いずれでもよい。また、必要に応じ、バッチ重合、連続重合、予備重合、多段式重合等の公知の方法を用いることが出来る。
単数や連結された複数のタンク式重合缶やリニアやル−プの単数、連結された複数のパイプ重合設備を用いることも可能である。パイプ状の重合缶には、動的、あるいは静的な混合機や除熱を兼ねた静的混合機等の公知の各種混合機、除熱用の細管を備えた冷却器等の公知の各種冷却器を有してもよい。また、バッチタイプの予備重合缶を有していてもよい。さらには気相重合等の方法を用いることができる。
重合温度は、−78℃〜200℃が適当である。−78℃より低い重合温度は工業的に不利であり、200℃を超えると遷移金属化合物の分解が起こるので適当ではない。さらに工業的に好ましくは、0℃〜160℃、特に好ましくは30℃〜160℃である。
重合時の圧力は、0.1気圧〜100気圧が適当であり、好ましくは1〜30気圧、特に工業的に特に好ましくは、1〜10気圧である。
<高充填樹脂組成物>
本発明においては、上記条件を満たすエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体10〜90質量部、ラジカル重合性ビニル化合物90〜10質量部の合計100質量部、好ましくはエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体20〜80質量部、ラジカル重合性ビニル化合物80〜20質量部の合計100質量部に対して、無機充填材を、500質量部を超えて2000質量部までの範囲で含むことを特徴とする高充填樹脂組成物である。
ここで、エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体がエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体とラジカル重合性ビニル化合物の合計に対して10質量部または20質量部より低いと、最終的に得られる硬化体の軟質性が失われてしまう恐れがあり、80質量部または90質量部より高いと高充填樹脂組成物の成形加工性(封止性)が低下してしまう場合がある。
本発明においては、上記範囲でエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体とラジカル重合性ビニル化合物の質量比を変更することで、本高充填樹脂組成物の粘度、流動性を、その目的、成形方法にあわせて調整することが出来る。例えは、高充填樹脂組成物として封止後に硬化させる必要がある場合には、ラジカル重合性ビニル化合物の量を増加させることで流動性を向上させることが出来る。また、あらかじめシートに成形し、他の部材と積層した後に加熱溶融させ充填密着させた後に硬化させる(いわゆるBステージ法)場合、取り扱い容易なシ−ト形状とするためにはラジカル重合性ビニル化合物の量を減じ、エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の組成、分子量を調整し、無機充填材の量を適宜変更し、さらに滑材を必要に応じて添加することで達成することが可能である。また、複数の硬化剤及び/または硬化条件を採用することで、本高充填樹脂組成物の粘度、流動性、性状を制御することができる。すなわち、第一段階の硬化(部分硬化)により、本高充填樹脂組成物を取扱容易な柔軟シート状に成形し、これを積層し圧着、封止させた後に第二段階の硬化(完全硬化)を行い、最終形状とすることも可能である。
さらに、本発明においては、種類の異なる複数のエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体からなる混合物を用いても良い。流動性や軟質性の異なるエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体からなる混合物を用いることで、最終的に得られる硬化体の物性をより広い範囲で調節することが可能となる。
<ラジカル重合性ビニル化合物>
本明細書で規定され、本発明に用いられるラジカル重合性ビニル化合物とは、その分子内にラジカル重合性ビニル基、ビニレン基、ビニリデン基、あるいはアリル基を1個以上有する公知のラジカル重合性をしめす化合物である。本発明に用いられるラジカル重合性ビニル化合物の例としては、芳香族ビニル化合物、環状オレフィン、炭化水素系ポリエン、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、マレイミド及びその誘導体、無水マレイン酸等の2価カルボン酸無水物が例示できる。
芳香族ビニル化合物としては、炭素数8以上20以下が好ましく、例えばスチレン、パラメチルスチレン、パライソブチルスチレン、各種ビニルナフタレン、各種ビニルアントラセンが例示できる。環状オレフィンとしては炭素数5以上20以下が好ましく、ノルボルネン、シクロペンテンが例示できる。
用いられる炭化水素系ポリエンとしては、その分子内にビニル基及び/又はビニレン基を複数有する炭素数8以上20以下の炭化水素系ポリエンであり、オルト、メタ、パラの各種ジビニルベンゼン又はこれらの混合物、ジビニルナフタレン、ジビニルアントラセン、p−2−プロペニルスチレン、p−3−ブテニルスチレンなどの芳香族ビニル構造を有する化合物、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、各種ビニルシクロヘキセン等の環状構造を有する化合物である。この中で好ましくは、オルト、メタ、パラの各種ジビニルベンゼン、又はこれらの混合物が用いられ、最も好ましくはメタ及びパラジビニルベンゼンの混合物が用いられる。
以上のラジカル重合性ビニル化合物は、単独で、または複数で用いられる。
好ましくは本炭化水素系ポリエンから選ばれる一種以上を0〜80質量部、好ましくは0〜30質量部、残部は本炭化水素系ポリエン以外のラジカル重合性ビニル化合物で合計100質量部である。特に、最終的に得られる高充填樹脂組成物の硬化体が、引張試験による引張破断伸びが、25℃において3%以上であり、または初期引張弾性率が300MPa以下であるためには、ラジカル重合性ビニル化合物中の本炭化水素系ポリエンは1質量部未満であること、好ましくは0質量部である。
また、最終的に得られる高充填樹脂組成物の硬化体が高度の水蒸気バリア性を有するためには、用いるラジカル重合性ビニル化合物は、炭化水素系のビニル化合物であることが好ましく、ラジカル重合性ビニル化合物合計100質量部のうち、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上が、芳香族ビニル化合物、環状オレフィン、炭化水素系ポリエンから選ばれるラジカル重合性ビニル化合物である。
また本発明の後硬化性樹脂組成物には、力学物性改良のため共役ジエン系の重合体を本後硬化性樹脂組成物の総質量の5質量%未満含むことができる。5質量%以上では、成形加工性が低下してしまう。共役ジエン系の重合体としては、ポリブタジエン、ブロックまたはランダムのスチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ブロックまたはランダムのスチレン−イソプレン共重合体が例示できる。これら共役ジエン系の重合体の重量平均分子量1万以上である。
<無機充填材>
本発明に用いられる無機充填材としては、公知の無機充填材が用いられる。この様な例としては球状アルミナ、板状アルミナ、破砕アルミナ、繊維状アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、溶融シリカ、結晶シリカ、球状シリカ、無定形シリカ、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、炭化ケイ素等の炭化物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭素繊維、カ−ボンナノチューブ、アセチレンブラック等の炭素材料、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル等の金属充填材;チタン等の金属合金充填材及びこれら金属系充填材の表面を酸化あるいは窒化した充填材、等が挙げられる。熱伝導性付与の観点からは、球状アルミナ、破砕アルミナ、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムが好ましい。ガスバリア性付与という観点からは、ゲル状無定形シリカが好ましい。これらの無機充填材は1種または2種以上を使用することができる。
また、以上の無機充填材の粒子径、粒度分布は任意であるが、一般的にはその最大粒子径やメジアン径は0.1ミクロンから100ミクロンの範囲である。また、0.1ミクロン以下、数ナノメ−トルの粒子径を有する、いわゆるナノ粒子も用いることが可能である。無機充填材を含む樹脂組成物の流動性や熱伝導性、ガスバリア性を改善するために、公知文献に示される粒度分布制御を行っても良い。
無機充填材は、エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体とラジカル重合性ビニル化合物の合計100質量部に対して、500質量部を超えて2000質量部までの範囲で用いられる。500質量部以下の場合、得られる硬化体の熱伝導率が低くなってしまい、2000質量部より高い場合、得られる硬化体の力学物性が低下してしまう。
<表面変性剤>
本発明の高充填樹脂組成物に対し、表面変性剤を用いることができる。表面変性剤としては、公知のシラン系(シランカップリング剤)やチタネート系(チタネート系カップリング剤)、アルミ系(アルミネート系カップリング剤)が例示できる。シランカップリング剤は、例えば信越化学(株)、東レ・ダウコーニング(株)、東京化成工業(株)から、チタネート系カップリング剤やアルミネート系カップリング剤は味の素ファインテクノ(株)から購入することができる。
好ましくは、用いる無機充填材100質量部当たり、ラジカル反応性を有する上記表面変性剤を0.01〜30質量部の範囲で用いる。本表面変性剤は、高充填樹脂組成物に対して添加、混合しても良く、または、あらかじめ無機充填材に対し公知の方法で添加して用いても良い。ラジカル反応性を有する表面変性剤としては、上記の表面変性剤(カップリング剤)のうち、置換基にラジカル重合性ビニル基を有するものやラジカル反応性官能基、例えば−SH基等を有するものである。
<硬化剤>
本発明には、公知のラジカル重合開始剤、開始方法を用いることが出来る。好ましくは、上記に例示したラジカル重合性ビニル化合物の重合又は硬化に使用できる公知のラジカル重合開始剤、又は硬化剤、方法を用いることが出来る。過酸化物系(パ−オキサイド)、アゾ系重合開始剤や光開始剤、酸化還元系開始剤等、用途、条件に応じて自由に選択することが出来る。
そのような例は、日本油脂カタログ有機過酸化物organic peroxides第10版がhttp://www.nof.co.jp/business/chemical/pdf/product01/Catalog_all.pdfからダウンロ−ド可能である。和光純薬社カタログ等にも記載されている。本発明に用いられる硬化剤はこれらの会社より入手することが出来る。
硬化剤の使用量に特に制限はないが、一般的には高充填樹脂組成物100質量部に対し、0.01〜10質量部用いる。過酸化物系(パ−オキサイド)、アゾ系重合開始剤等の硬化剤を用いる場合には、その半減期を考慮し、適切な温度、時間で硬化処理を行う。この場合の条件は、硬化剤に合わせて任意であるが、一般的には50℃から200℃程度の温度範囲が適当である。
本発明の高充填樹脂組成物は、無機充填材と比較的低分子量のエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体と液状のモノマ−であるラジカル重合性ビニル化合物から構成されるため、高充填であってもスラリ−状の液体または可塑性の半固体状を示し、室温で、あるいは適切な加熱温度条件で良好な成型加工性を示すことができる。このようなスラリ−状液体から半固体状の性状は、各種トランスファー成形(圧入成形)や、基板や半導体デバイス材料の上、又は間に塗布、ラミネ−ション、又は圧入した後に硬化して充填体や絶縁層を形成する上で非常に都合がよい。
本発明の高充填樹脂組成物は、エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体、ラジカル重合性ビニル化合物、無機充填材、硬化剤、及び必要に応じて表面変性剤を混合し、分散、溶解して得られるが、混合・溶解の方法、順序は任意の公知の方法が採用できる。
<高充填樹脂組成物から得られた硬化体>
本発明の高充填樹脂組成物から得られた硬化体(以下単に硬化体と記す)は、比較的軟質であり、力学物性と耐熱性、熱伝導性、水蒸気バリア性に優れる特徴がある。
具体的には、引張試験による引張破断伸びが、25℃において3%以上、好ましくは5%以上であり、さらに初期引張弾性率が500MPa以下、好ましくは300MPa以下である。
本発明の硬化体は、高い熱伝導率を示し、具体的には1.5W/m・K以上20W/m・K以下、好ましくは2W/m・K以上20W/m・K以下である。
さらに本発明の硬化体は高い耐熱性を示し、粘弾性測定から得られる貯蔵弾性率は300℃において1×10Pa以上、好ましくは5×10Pa以上である。
また、本発明の硬化体の厚さ0.5mmシ−トにおける水蒸気透過率は、1g/m・24h以下、好ましくは0.5g/m・24h以下である。
また、本発明の硬化体の体積抵抗率は、好ましくは1×1010Ω・m以上であり、さらに好ましくは1×1012Ω・m以上である。
<高充填樹脂組成物から得られた硬化体の用途>
本発明の高充填樹脂組成物から得られた硬化体は、その軟質性、耐熱性、熱伝導性から、電子デバイス用絶縁封止材料として好適である。特にその耐熱性と熱伝導性から高温動作パワーデバイス用の封止材、例えば最高温度150℃で動作するシリコン系や、特に最高動作温度200〜250℃の炭化ケイ素(SiC)系のパワーデバイス用の封止材として有用である。このようなデバイスでは、素材−封止材間の熱膨張率の差による応力発生とそれによる界面剥離、そり等が問題になる場合があるが、本硬化体による封止材は、その軟質性によりこのような応力を緩和できる利点がある。
また、上記と同様な理由により、パワ−デバイス等の高温動作環境に耐える配線基板絶縁層として有用である。
本発明の高充填樹脂組成物から得られた硬化体の優れた成形加工性、軟質性、ガスバリア性は、次世代太陽光発電(PV)セルとして期待されるアモルファスシリコン系、化合物系、有機半導体系の薄膜型セルの封止材として有用である。これらは、透明基板やガラス上に形成されたセルとセル裏面と配線を封止する封止材から主に構成される。これら薄膜型太陽光発電セルにおいては、その長期的信頼性を確保するために水蒸気や酸素を高度にバリアする必要があり、本硬化体の高いガスバリア性が生かされると考えられる。セル製造の際には、流動性、充填性に優れた高充填樹脂組成物をセルと透明基板またはガラス、配線上に充填した後に所定の温度、時間加熱硬化することで簡単に封止することが可能であり製造上のメリットが大きい。
以下、実施例により、本発明を説明するが、本発明は、以下の実施例に限定して解釈されるものではない。
合成例、比較合成例で得られた共重合体の分析は以下の手段によって実施した。
共重合体中のスチレン、ヘキセン、ジビニルベンゼンの単位含有量の決定は、H−NMRで行い、機器は日本電子社製α−500を用いた。重1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶解し、測定は、80〜100℃で行った。
分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求めた。測定は以下の条件で行った。
カラム:TSK−GEL MultiporeHXL-M φ7.8×300mm(東ソ−社製)を2本直列に繋いで用いた。
カラム温度:40℃
溶媒:THF
送液流量:1.0ml/min.
DSC測定は、セイコー電子社製DSC200を用い、窒素気流下で行った。すなわち樹脂組成物10mgを用い、昇温速度10℃/分で−50℃から240℃までDSC測定を行い、融点、結晶融解熱及びガラス転移点を求めた。ガラス転移温度は、接線法で求めた。
<引張試験>
JIS K−6251に準拠し、フィルムシートを2号1/2号型テストピース形状にカットし、オリエンテック社製テンシロンUCT−1T型を用い、23℃、引張速度500mm/minにて測定した。
<粘弾性の測定>
動的粘弾性測定装置(レオメトリックス社RSA−III)を使用し、周波数1Hz、温度領域−60℃〜+300℃の範囲で測定した。厚み約0.1から0.2mmのフィルムから測定用サンプル(3mm×40mm)を切り出した。
<ハンダ耐熱性>
溶融したハンダ浴にフィルムを2分間浸漬し、状態の変化を観察した。
○大きな変化無し、△一部変形、×大きく変形
<水蒸気透過率>
水蒸気透過率は、0.5mm厚さフィルムを用い、JISZ0208 カップ法、に従い、40℃、湿度90%の条件で100時間まで測定した。
<熱伝導率>
厚さ1mmの硬化体シートから切り出して調整したサンプルを用い、NETZSCH社製キセノンフラッシュアナライザーLFA447により熱伝導率を求めた。
<体積抵抗率>
0.5mm厚さフィルムを用い、JISK6911に従い室温で測定した。
<ジビニルベンゼン>
以下の実施例で用いたジビニルベンゼンは、アルドリッチ社製(ジビニルベンゼンとしての純度80%、メタ体、パラ体混合物のメタ体:パラ体質量比は70:30)である。
<触媒(遷移金属化合物)>
以下の実施例では、触媒(遷移金属化合物)として、rac(ラセミ体)−ジメチルメチレンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを用いた。
<アルミナ>
電気化学工業(株)製、球状アルミナDAW−100FC(平均粒径28.6ミクロン、比表面積0.3m/g)を用いた。
<表面変性剤(シランカップリング剤)>
信越化学社製シランカップリング剤KBM503
(γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
信越化学社製シランカップリング剤KBM1403
(パラスチリルトリメトキシシラン)
合成例1
触媒としてrac−ジメチルメチレンビス(4,5ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを用い、以下のように実施した。
容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付のオートクレーブを用いて重合を行った。 トルエン2900ml、スチレン400ml、1−ヘキセン300mlおよび新日鉄化学社製のジビニルベンゼン(メタ、パラ混合品、ジビニルベンゼンとして61.5mmol)を仕込み、乾燥窒素ガスを約50Lバブリングして、内温60℃にて加熱攪拌しオ−トクレ−ブ内及び重合液の水分をパージした。次いで、トリイソブチルアルミニウム8.4mmol、メチルアルモキサン(ファイン・ケム社製、MMAO−3Aトルエン溶液)をAl基準で16.8mmol(表1中ではMAOと記載)加え、ただちにエチレンを導入し、内温105℃、圧力0.4MPaで安定した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから、rac−ジメチルメチレンビス(4,5ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを20μmol、トリイソブチルアルミニウム約1mmolを溶かしたトルエン溶液約30mlをオートクレーブ中に加えた。内温を80℃、圧力を0.4MPaに維持しながら1時間重合を実施した。得られた重合液に、1−イソプロパノールを投入し、その後、大量のメタノールを投入してポリマーを回収した。このポリマーを、50℃で2昼夜真空乾燥し約400gのポリマーを得た。
ASTM-D-2765-84に従い、ポリマ−を正確に秤量し、SUS製網袋(100メッシュ)に入れ、沸騰キシレン中、12h処理し、網袋残留分質量をゲル分質量としてゲル分質量%を求めたが、合成例1で得られた共重合体のゲル分質量%は0.1質量%未満であった。
Figure 2010280860

Figure 2010280860

実施例1〜7
合成例1で得られたポリマ−、スチレン、無機充填材球状アルミナDAW−100FC、信越化学社製シランカップリング剤KBM503またはKBM1403を表3に示す配合比で合計約50gをハイブリッドミキサ−(株式会社THINKYAR−250あわとり練太郎)を用い攪拌混合した。さらに、パ−クミルOを樹脂組成物100質量部に対して1質量部加えてさらに攪拌混合し高充填樹脂組成物を得た。配合条件を表3に示す。得られた高充填樹脂組成物をステンレス製型(枠部分長さ10cm、幅10cm、厚さ0.5mm及び1mm、下部にPETシート入り)に入れ、さらにステンレス板で蓋をして、70℃のプレス機を用い、圧力10MPa、1分で成型した。その後、窒素雰囲気の乾燥機中で80℃3時間、その後100℃で7時間加熱処理した。終了後、型から取り出し、シ−トとして本発明の高充填樹脂組成物の硬化体を得た。得られたシ−トを2号1/2号型テストピース形状にカットし、力学物性を測定した結果を表4に示す。粘弾性スペクトル測定により得られた0℃、300℃の貯蔵弾性率、及びハンダ耐熱性、体積抵抗率、水蒸気透過率、熱伝導率の測定結果についても表4に示す。
比較例1〜4
また、比較例として表3に示す配合比で実施例と同様の手法で組成物を得てその評価を行った。その結果についても表4に示す。
Figure 2010280860

Figure 2010280860

以上の結果より、本発明の高充填樹脂組成物を硬化した成形体は優れた軟質性、一定以上の伸び、一定値以下の弾性率を示し、かつ耐熱性、力学強度と同時に優れた熱伝導率と体積抵抗、低い水蒸気透過率を示すことがわかる。一方、比較例では、無機充填材の割合が低く、所定の熱伝導率を示すことが出来なかった。
本高充填樹脂組成物は流動性を有するので、シ−ト状や各種形状に成形し硬化することで、様々な形状に成形することが容易であり、特に高温動作電子・電力デバイス用の封止材、絶縁層、あるいは太陽光発電セルの封止材として好適に用いることが出来る。

Claims (13)

  1. 以下の(1)〜(3)の条件を満たすことを特徴とするエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体10〜90質量部、ラジカル重合性ビニル化合物90〜10質量部の合計100質量部に対して、無機充填材を、500質量部を超えて2000質量部までの範囲で含むことを特徴とする高充填樹脂組成物。
    (1)オレフィンが、炭素数3以上20以下のαオレフィン、炭素数5以上20以下の環状オレフィン、炭素数8以上20以下の芳香族ビニル化合物から選ばれる一種以上である。
    (2)炭化水素系ポリエンが、分子内にビニル基及び/又はビニレン基を複数有する炭素数5以上20以下の炭化水素系ポリエンから選ばれる一種以上である。
    (3)エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の数平均分子量が1000以上5万以下、重量平均分子量/数平均分子量が1.5以上5以下であり、かつ、炭化水素系ポリエン単位含有量が、数平均分子量あたり1個以上10個未満であることを満足する。
  2. 無機充填材100質量部当たり、ラジカル反応性を有する表面変性剤を0.01〜30質量部含むことを特徴とする請求項1記載の高充填樹脂組成物。
  3. エチレン−オレフィン−ポリエン共重合体の初期引張弾性率が10MPa以下であることを特徴とする請求項1記載の高充填樹脂組成物。
  4. 下記の一般式(1)又は(2)で表される遷移金属化合物と助触媒から構成されるシングルサイト配位重合触媒を用いて、エチレン、オレフィン及び炭化水素系ポリエンから製造されたエチレン−オレフィン−ポリエン共重合体を用いることを特徴とする請求項1記載の高充填樹脂組成物。
    Figure 2010280860


    式中、A、Bは同一でも異なっていてもよく、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換インデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、又は非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基であり、少なくともA,Bのうち1個は非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換インデニル基から選ばれる基である。ここで置換ベンゾインデニル基、置換インデニル基、置換シクロペンタジエニル基、又は置換フルオレニル基とは、置換可能な水素の1個以上が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、ハロゲン原子、OSiR基、SiR基、又はPR基(Rはいずれも炭素数1〜10の炭化水素基を表す)で置換されたベンゾインデニル基、インデニル基、シクロペンタジエニル基、又はフルオレニル基である。

    YはA、Bと結合を有し、他に置換基として水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基(1〜3個の窒素、酸素、硫黄、燐、珪素原子を含んでもよい)を有するメチレン基、硼素基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Yは環状構造を有していてもよい。
    Xは、水素、水酸基、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、又は炭素数1〜20の炭化水素置換基を有するアミド基である。2個のXは結合を有しても良い。
    Mはジルコニウム、ハフニウム、又はチタンである。
    Figure 2010280860


    式中、Cpは非置換もしくは置換シクロペンタフェナンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換もしくは置換インデニル基、又は非置換もしくは置換フルオレニル基から選ばれる基である。Y’は、Cp、Zと結合を有し、他に水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基を有するメチレン基、シリレン基、エチレン基、ゲルミレン基、硼素残基である。置換基は互いに異なっていても同一でもよい。また、Y’は環状構造を有していてもよい。Zは窒素、酸素、又はイオウを含み、窒素、酸素、又はイオウでM’に配位する配位子でY’と結合を有し、他に水素、炭素数1〜15の置換基を有する基である。
    M’はジルコニウム、ハフニウム、又はチタンである。
    X’は、水素、ハロゲン、炭素数1−15のアルキル基、炭素数6−10のアリール基、炭素数8−12のアルキルアリール基、炭素数1−4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素数1−10のアルコキシ基、又は炭素数1−6のアルキル置換基を有するジアルキルアミド基である。
    nは、1、又は2の整数である。
  5. 請求項1〜4記載の高充填樹脂組成物をラジカル重合により硬化して得られる高充填樹脂組成物硬化体。
  6. 熱伝導率が1.5W/m・K以上20W/m・K以下であることを特徴とする請求項5記載の高充填樹脂組成物硬化体。
  7. 粘弾性測定から得られる貯蔵弾性率が300℃において1×10Pa以上であることを特徴とする請求項5記載の高充填樹脂組成物硬化体。
  8. 厚さ0.5mmのシ−トにおける水蒸気透過率が、1g/m・24h以下であることを特徴とする請求項5記載の高充填樹脂組成物硬化体。
  9. 引張破断伸びが、25℃において3%以上であることを特徴とする請求項5記載の高充填樹脂組成物硬化体。
  10. 初期引張弾性率が500MPa以下であることを特徴とする請求項5記載の高充填樹脂組成物硬化体。
  11. 請求項5記載の硬化体を用いた電子デバイス用絶縁封止材料。
  12. 請求項5記載の硬化体を用いた配線基板絶縁層。
  13. 請求項5記載の硬化体を用いた太陽光発電セル封止材。
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