JP2010278222A - 両面配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

両面配線回路基板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】両面の配線パターンの接続信頼性の高い両面配線回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁層10の下面に中間層5を介して配線パターン20が形成される。さらに、絶縁層10には、配線パターンに達する複数の孔部150が形成される。絶縁層10の上面ならびに孔部150の内周面および底面にシード層30および電解めっき層40の積層構造からなる配線パターン50が形成される。配線パターン50は配線部50aとランド50bからなる。孔部150の底面の配線パターン20の表面における酸素元素比率積分値が120%以上530%以下に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁基板の両面に導体パターンが形成された両面配線回路基板およびその製造方法に関する。
従来から、種々の電気機器または電子機器(以下、電子機器等という。)に配線回路基板が用いられている。配線回路基板は、絶縁層の材料により、フレキシブル配線回路基板とリジット配線回路基板とに分類される。フレキシブル配線回路基板の絶縁層は、ポリイミド等の柔軟性に富む材料により形成される。一方、リジット配線回路基板の絶縁層は、ガラスエポキシ等の硬度の高い材料から形成される。
また、配線回路基板には、絶縁層の一面に配線パターンが形成された片面配線回路基板、および絶縁層の両面に配線パターンが形成された両面配線回路基板がある。両面配線回路基板における両面の配線パターンは、例えば、絶縁層の一面側に開口するブラインドビアホール(以下、ブラインドビアと呼ぶ)によって電気的に接続されている。
ブラインドビアを有する両面配線回路基板は、次のような工程で製造される(例えば、特許文献1参照)。まず、ポリイミド等の絶縁層上に銅等の導体層が積層された2層テープを用意する。次に、この2層テープの絶縁層を他面から選択的にエッチングすることにより、絶縁層に孔部を形成する。この場合、絶縁層の孔部は導体層により閉塞される。次に導体層を選択的にエッチングすることにより、絶縁層上に配線パターンを形成する。次に、絶縁層の下面、孔部の内周面および孔部で露出する導体層の上面にスパッタリングおよび電解めっきにより銅等からなる配線パターンを形成する。これにより、絶縁層の上面の配線パターンと下面の配線パターンとが孔部内で電気的に接続される。
特開平2001−144441
上記両面配線回路基板は、電子機器等の小型化および軽量化に貢献している。しかしながら、ブラインドビアでの両面の配線パターン間の接続信頼性のさらなる向上が要求されている。
本発明の目的は、両面の配線パターンの接続信頼性の高い両面配線回路基板およびその製造方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る両面配線回路基板は、一面から他面に達する孔部を有する絶縁層と、絶縁層の一面上に孔部の開口を閉塞するように形成された第1の配線パターンと、絶縁層の他面上、孔部の内面上および孔部の底面状に延びるように形成された第2の配線パターンを備え、孔部の底面の第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%以上530%以下であるものである。
その両面配線回路基板においては、絶縁層の一面上に孔部の開口を閉塞するように形成された第1の配線パターンと、絶縁層の他面上、孔部の内面上および孔部の底面上に延びるように形成された第2の配線パターンとが、孔部の底面で互いに接触する。この場合、孔部の底面の第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下であることにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が高くなる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が向上する。
(2)第2の配線パターンは、絶縁層の他面上、孔部の内面上および孔部の底面上に延びるように形成されたシード層と、シード層上に形成された電解めっき層とを含んでもよい。
この場合、第1の配線パターンとシード層とが孔部の底面で互いに接触する。第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下であることにより、第1の配線パターンとシード層との密着性が高くなる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が向上する。
(3)両面配線回路基板は、絶縁層の一面と第1の配線パターンとの間に形成された防錆機能を有する中間層をさらに備え、孔部は中間層を貫通するように設けられてもよい。
この場合、孔部の底面で第1の配線パターンと第2の配線パターンとが確実に接触する。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が十分に確保される。したがって、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が十分に向上する。
(4)酸素元素比率積分値は、オージェ分光分析により測定された孔部の底面の深さ方向の元素比率の分布から求められた値であってもよい。
この場合、オージェ分光分析により測定された酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下であることにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が十分に高くなる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が十分に向上する。
(5)第2の発明に係る両面配線回路基板の製造方法は、絶縁層とその絶縁層の一面の形成された導体層との積層構造を有する基材を用意する工程と、絶縁層の他面から絶縁層に達する孔部を形成する工程と、孔部の底面の導体層の表面における酸素元素比率積分値が120%・nm以上530%・nmとなるように孔部内の底面を処理する工程と、絶縁層の他面上、孔部の内面上および孔部の底面上にスパッタリング法によりシード層を形成する工程と、導体層をエッチングすることにより第1の配線パターンを形成し、電解めっき層およびシード層をエッチングすることにより第2の配線パターンを形成する工程とを備えるものである。
その製造方法においては、絶縁層とその絶縁層の一面に形成された導体層との積層構造を有する基材が用いられ、その基材の絶縁層の他面から導体層に達する孔部が形成される。そして、孔部の底面の導体層の表面における酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下となるように孔部内の底面が処理される。また、絶縁層の他面上、孔部の内面上および孔部の底面上にスパッタリング法によりシード層が形成され、そのシード層上に電解めっき層が形成される。その後、導体層をエッチングすることにより第1の配線パターンが形成され、電解めっき層およびシード層をエッチングすることにより第2の配線パターンが形成される。このようにして、両面配線回路基板が製造される。
その両面配線回路基板においては、第1の配線パターンと第2の配線パターンとが絶縁層の孔部の底面で互いに接触する。この場合、孔部の底面の第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下であることにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が高くなる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が向上する。
(6)孔部内の底面を処理する工程は、孔部内の底面を酸化作用を有するエッチング液を用いてエッチングしてもよい。
この場合、孔部の底面の導体層の表面における酸素元素比率積分値を容易に120%nm以上530%nm以下にすることができる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性を容易に向上させることができる。
(7)両面配線回路基板の製造方法は、孔部の形成後に、孔部の底面にプラズマによるアッシング処理を行う工程をさらに備えてもよい。
この場合、孔部の形成時に発生するスミア(残渣)が、プラズマによるアッシング処理によって除去される。それにより、スミアによる第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性の低下が防止される。
(8)基材は、絶縁層と導体層との間に防錆機能を有する中間層をさらに有し、孔部内の底面を処理する工程は、孔部内の底面に導体層が露出するように中間層の部分を除去するとともに、孔部内に露出した導体層の表面をエッチングすることを含んでもよい。
この場合、孔部内の底面における中間層の部分が除去されることにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとが確実に接触する。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が十分に確保される。したがって、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が十分に向上する。
本発明によれば、孔部の底面の第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%nm以上530%nm以下であることにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの密着性が高くなる。それにより、第1の配線パターンと第2の配線パターンとの接続信頼性が向上する。
両面配線回路基板の断面図と上面図である。 両面配線回路基板の製造方法を説明するための模式的工程断面図である。 両面配線回路基板の製造方法を説明するための模式的工程断面図である。 ブラインドビアホールの底面のSEM写真である。 ブラインドビアホールの底面のオージェ分光分析の測定結果である。 ブラインドビアホールの底面のSEM写真である。 ブラインドビアホールの底面のオージェ分光分析の測定結果である。 導体層の酸素元素比率積分値と配線パターンのピール強度との関係を示す図である。 導体層の表面あらさと配線パターンのピール強度との関係を示す図である。 実施例5のサンプルとして作製した両面配線回路基板の一部を示す模式的断面図である。 実施例5および比較例4〜6における孔部の底面のSEM写真である。 実施例5におけるオイルディップ作業を行う前の配線パターンの初期抵抗測定結果を示す図である。 比較例4におけるオイルディップ作業を行う前の配線パターンの初期抵抗測定結果を示す図である。 比較例5におけるオイルディップ作業を行う前の配線パターンの初期抵抗測定結果を示す図である。 実施例5においてオイルディップ作業を50回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 実施例5においてオイルディップ作業を100回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 実施例5においてオイルディップ作業を200回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 実施例5においてオイルディップ作業を300回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例4においてオイルディップ作業を50回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例4においてオイルディップ作業を100回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例5においてオイルディップ作業を50回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例5においてオイルディップ作業を100回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例5においてオイルディップ作業を200回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例5においてオイルディップ作業を300回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例6においてオイルディップ作業を50回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。 比較例6においてオイルディップ作業を100回行ったときの配線パターンの抵抗変化率を示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る両面配線回路基板およびその製造方法について図面を参照しながら説明する。
(1)両面配線回路基板
図1(a),(b)は本発明の一実施の形態に係る両面配線回路基板の断面図および上面図である。
図1(a)に示すように、両面配線回路基板1は、例えばポリイミドからなる絶縁層10を有する。絶縁層10の下面に、中間層5を介して、例えば銅からなる配線パターン20が形成されている。中間層5は、例えばシランカップリング剤、クロム、亜鉛およびニッケルからなる。
絶縁層10には、上面から配線パターン20に達する複数の円形の孔部150が形成される。各孔部150の底面には配線パターン20が露出している。各孔部150は、上面から下面にかけて漸次径小となるテーパ形状を有する。
絶縁層10の上面ならびに孔部150の内周面および底面に延びるようにシード層30および電解めっき層40の積層構造からなる配線パターン50が形成されている。シード層30は例えば、ニッケル、クロム、ニッケル−クロム合金および銅からなる。電解めっき層40は、例えば銅からなる。図1(b)に示すように、配線パターン50は線状の配線部50aおよび円環状のランド50bからなる。
孔部150、その孔部150内のシード層30および電解めっき層40の部分がブラインドビアホール(以下、ブラインドビアと呼ぶ)60を構成する。
ブラインドビア60の底面のシード層30の部分が配線パターン20に接触している。それにより、絶縁層10の上面の2つの配線パターン50が絶縁層10の下面の配線パターン20に電気的に接続される。
本実施の形態に係る両面配線回路基板においては、孔部150の底面の配線パターン20の表面における酸素元素比率積分値が120%以上530%以下に設定される。それにより、後述するように、配線パターン20と配線パターン50との接続信頼性が高くなる。
ここで、酸素元素比率積分値とは、オージェ分光分析により測定された深さ方向の元素比率の分布において酸素の比率の積分値である。
なお、配線パターン20が第1の配線パターンの例であり、配線パターン50が第2の配線パターンの例である。
(2)両面配線回路基板の製造方法
図2および図3は両面配線回路基板1の製造方法を説明するための模式的工程断面図である。
最初に、図2(a)に示すように、絶縁層10の下面に中間層5を介して導体層20aが形成された基材を用意する。導体層20aの材料としては、銅を用いることが好ましい。絶縁層10の材料としては、ポリイミドを用いることが好ましい。中間層5の材料としては、接着効果を有するシランカップリング剤ならびに防錆効果を有するクロム、亜鉛およびニッケルの積層体を用いることが好ましい。
この場合、導体層20a(例えば銅箔)の表面にクロム、亜鉛、コバルト、およびニッケルが積層されることにより、絶縁層10(ポリイミド)の硬化処理時およびラミネート時における錆びの発生が防止される。また、導体層20aと絶縁層10との密着性を向上させるため、導体層20aの上面(絶縁層10との接触面)に粗面化処理が施されてもよい。導体層20aに用いる銅箔としては、例えば古河電気工業株式会社製F−WSシリーズおよびFV−WSシリーズ、日本電解株式会社製HLA箔およびHLB泊、ならびに圧延箔である日鉱金属株式会社製HA箔等がある。
絶縁層10の厚みは2μm以上75μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましい。導体層20aの厚みは1μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがより好ましい。中間層4の厚みは0.001μm以上5μm以下であることが好ましく、0.001μm以上3μm以下であることがより好ましい。
次に、図2(b)に示すように、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット第3高調波レーザ(UV−YAGレーザ)を絶縁層10の上面に照射する。これにより、図2(c)に示すように、絶縁層10の上面から中間層5に達する複数の円形の孔部150aを形成する。各孔部150aは、上面から下面にかけて漸次径小となるテーパ形状を有する。
孔部150aの形成後には、絶縁層10の溶融残渣等(以下、スミアと呼ぶ。)15が孔部150aの底面に残留する。このスミア15を酸素および四フッ化メタンの混合ガスのプラズマを用いてアッシング除去する。なお、酸素プラズマを用いてスミア15を除去してもよく、または、アルカリ性エッチング液を用いたエッチングによりスミア15を除去してもよい。
次に、孔部150aの底面に露出した中間層5および導体層20aの上面を硫酸過酸化水素系エッチング液、過硫酸カリウム系エッチング液、塩化第2鉄系ソフトエッチング液またはニッケルクロムエッチング液によりソフトエッチングする。これにより、図2(d)に示すように、絶縁層10の上面から導体層20aに達する複数の孔部150が形成される。その後、孔部150内で露出する導体層20aの表面を十分に洗浄処理する。この場合、孔部150内で露出する導体層20aの表面における酸素比率積分値が120%以上530%以下となるようにエッチング条件およびプラズマ条件を設定する。
なお、図2(c)におけるスミア15の除去処理および図2(d)におけるエッチング処理を繰り返し複数回行ってもよい。また、図2(d)におけるエッチング処理後に、例えば窒素プラズマを用いて孔部150内で露出する導体層20aの部分の表面処理を行ってもよい。
孔部150の上端部の直径は5μm以上200μm以下であることが好ましく、10μm以上100μm以下であることがより好ましい。
次に、図3(e)に示すように、スパッタリングにより絶縁層10の上面ならびに孔部150の内周面および底面に延びるように、シード層30を形成する。シード層30は、例えば、ニッケル膜、クロム膜、ニッケル−クロム膜および銅膜の積層構造を有する。シード層30の厚みは0.01μm以上0.05μm以下であることが好ましく、15μm以上40μm以下であることがより好ましい。
次に、図3(f)に示すように、電解めっきにより、シード層30上に電解めっき層40を形成する。電解めっき層40の材料としては、銅を用いることが好ましい。電解めっき層40の厚みは1μm以上30μm以下であることが好ましく、2μm以上20μm以下であることがより好ましい。
次に、図3(g)に示すように、電解めっき層40およびシード層30の所定領域をエッチングにより除去することにより、図1(b)示したように、線状の配線部50aおよび円環状のランド50bからなる配線パターン50を形成する。また、導体層20aの所定領域をエッチングにより除去することにより配線パターン20を形成する。
以上の工程を経て、本実施の形態に係る両面配線回路基板1が完成する。
(3)実施例および比較例
(3−1)孔部150a、150の底面の状態
ここで、図2(a)〜(d)の工程により絶縁層10に孔部150を形成した。絶縁層10の厚みは20μmであり、中間層5の厚みは2.5μmであり、孔部150a、150の上部の直径は50μmである。図2(c)の工程では、孔部150aの底面に残留したスミア15を酸素および四フッ化メタンの混合ガスのプラズマを用いてアッシング除去した。また、図2(d)の工程では、孔部150の底面を過硫酸カリウム系エッチング液を用いて40℃で45秒ソフトエッチングし、中間層5を取り除いた。
そして、図2(c)の工程の孔部150aの底面の状態および図2(d)の工程後の孔部150の底面の状態をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察した。また、図2(c)の工程後の孔部150aの底面の深さ方向の元素比率の分布および図2(d)の工程後の孔部150の底面の深さ方向の元素比率の分布をオージェ分光分析装置を用いて測定した。
オージェ分光分析では、孔部150a,150の底面をアルゴンイオンを用いて深さ方向にエッチングしながら元素の比率を測定した。この場合、表面から深さ20nm未満の範囲では、2.5nmの深さごとに元素比率を測定し、深さ20nm以上50nm未満の範囲では5nmの深さごとに元素比率を測定し、深さ50nm以上では10nmごとに元素比率を測定した。
図4は図2(c)の工程後の孔部150aの底面のSEM写真であり、図5は図2(c)の工程後の孔部150aの底面のオージェ分光分析の測定結果を示す図である。また、図6は図2(d)の工程後の孔部150の底面のSEM写真であり、図7は図2(d)の工程後の孔部150の底面のオージェ分光分析の測定結果を示す図である。なお、図5および図7において、横軸は配線パターン20(導体層20a)および中間層5の深さ方向における位置を示し、縦軸は元素比率を示す。
図4に示すように、孔部150aの底面上に粒状物が観察される。また、図5に示すように、孔部150aの底面の浅い領域では炭素の比率が高く、銅の比率が低くなっている。酸素の比率は検出限界以下である。これにより、孔部150aの底面上の粒状物は有機物からなるスミア15であると考えられる。この結果から、図2(c)の工程後には、孔部150aの底面上にスミア15が残留していることがわかる。
図6に示すように、孔部150の底面は平坦な状態になっている。また、図7に示すように、孔部150の底面の極めて浅い領域のみで炭素が検出され、極めて浅い領域から銅の比率が増加している。また、孔部150の底面の浅い領域で酸素が検出されている。この結果から、図2(d)の工程後には、孔部150の底面上にほとんどスミア15が存在しないことがわかる。また、孔部150の底面の浅い領域に酸素が存在することがわかる。
上記の酸素元素比率積分値は、オージェ分光分析の測定結果における酸素の比率を深さ方向に積算する(酸素の比率の分布を表す曲線の下の面積を求める)ことにより算出することができる。
(3−2)実施例1〜4および比較例1〜3
以下の条件で実施例1〜4および比較例1〜3のサンプルを作製し、導体層の表面粗さおよび酸素元素比率積分値、ならびに配線パターンのピール強度を調べた。
(3−2−1)実施例1
銅からなる導体層の表面に防錆剤が添加された基材(古河電工株式会社製銅箔)を用意した。この基材の表面に、硫酸過酸化水素系エッチング液(1Lあたり過酸化水素水を40mL、硫酸を100g、上村工業株式会社製MSE−7を50mLおよび純水を855mL含む)を用いてエッチングを行うことにより、導体層上の防錆剤を除去するとともに、導体層の表面のソフトエッチングを行った。この場合、エッチング温度を40℃とし、エッチング時間を1分とした。その後、導体層の表面を十分に水洗いした後に乾燥した。
次に、導体層の表面にスパッタリングによって20nmの厚みのニッケル−クロム合金膜および130nmの厚みの銅膜を順に形成した。この場合、ニッケル−クロム合金膜および銅膜によりシード層が構成される。そして、電解めっきにより、銅からなる30μmの厚みの電解めっき層を形成した。その後、シード層および電解めっき層の所定領域をエッチングすることにより、導体層上に1mm幅の配線パターンを形成した。このようにしてピール強度測定用のサンプルを得た。
(3−2−2)実施例2
硫酸過酸化水素系エッチング液による基材のエッチング時間を3分とした点を除いて、上記実施例1と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−3)実施例3
硫酸過酸化水素系エッチング液による基材のエッチング時間を5分とした点を除いて、上記実施例1と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−4)実施例4
硫酸過酸化水素系エッチング液の代わりに過硫酸カリウム系エッチング液(メルテックス社製AD−485)を用いた。また、過硫酸カリウム系エッチング液による基材のエッチング温度を40℃とし、エッチング時間を30秒とした。これらの点を除いて、上記実施例1と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−5)比較例1
過硫酸カリウム系エッチング液による基材のエッチング温度を20℃とし、エッチング時間を10分とした点を除いて、上記実施例4と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−6)比較例2
硫酸過酸化水素系エッチング液を用いて基材のエッチングを行う代わりに、1.4kwの酸素プラズマを用いて基材の表面処理を行った。この場合、酸素プラズマによる処理時間を3分とした。これらの点を除いて、上記実施例1と同様に、ピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−7)比較例3
酸素プラズマを用いた基材の表面処理時間を5分とした点を除いて、上記比較例2と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−2−8)酸素元素比率積分値、表面粗さおよびピール強度の測定
実施例1〜4および比較例1〜3において、基材表面のエッチング処理または酸素プラズマ処理を行った後、導体層の表面を十分に清浄した状態で、Beeco社製光干渉顕微鏡を用いて導体層の表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra)を計測した。
また、基材表面のエッチング処理または酸素プラズマ処理を行った後、導体層の表面を十分に清浄にした状態で、導体層の深さ方向の元素比率の分布をオージェ分光分析装置を用いて測定した。この場合、導体層の表面をアルゴンイオンを用いて深さ方向にエッチングしながら元素比率の分布を測定し、酸素元素比率積分値を算出した。
導体層の表面から深さ20nm未満の範囲では、深さ2.5nmごとに元素の比率を測定し、深さ20nm以上50nm未満の範囲では、深さ5nmごとに元素の比率を測定し、深さ50nm以上では、深さ10nmごとに元素の比率を測定した。
また、実施例1〜4および比較例1〜3において作製したサンプルを用いて配線パターン50のピール強度を測定した。具体的には、90°の引き剥がし角度、および25mm/minの速度で配線パターンを引き剥がすときの力を計測した。
表1に、実施例1〜4および比較例1〜3における導体層の表面粗さ、酸素元素比率積分値およびピール強度を示す。なお、実施例1〜4および比較例1に関しては、硫酸過酸化水素系エッチング液または過硫酸カリウム系エッチング液による導体層のエッチング量が表1に示される。また、図8は導体層の酸素元素比率積分値と配線パターン50のピール強度との関係を示す図である。さらに、図9は導体層の表面粗さとピール強度との関係を示す図である。
Figure 2010278222
表1に示すように、実施例1〜4では、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下の範囲内であった。この場合、ピール強度が2.0〜3.5[kn/m]と高かった。
一方、比較例1では、酸素元素比率積分値が120[%・nm]より小さく、比較例2,3では、酸素元素比率積値が530[%・nm]より大きかった。この場合、ピール強度が0.0〜0.95[kn/m]と低かった。
図8から、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下の範囲内である場合にピール強度が1.5[kn/m]以上になることがわかる。
一方、図9から、導体層の表面粗さはピール強度と直接的に関係していないことがわかった。
これにより、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下である場合には、ピール強度が高くなることがわかった。
(3−3)実施例5および比較例4〜6
以下の条件で実施例5および比較例4〜6のサンプルを作製し、導体層の表面粗さ、酸素元素比率、および抵抗変化率を調べた。
(3−3−1)実施例5
図2および図3に示した製造方法に基づいて、以下に示す両面配線回路基板を作製した。
図10は、実施例5のサンプルとして作製した両面配線回路基板1aの一部を示す模式的断面図である。なお、図10においては、中間層5の図示が省略される。
図10の両面配線回路基板1aについて、図1の両面配線回路基板1と異なる点を説明する。図10の両面配線回路基板1aにおいては、絶縁層10の下面に複数の配線パターン20が形成される。各配線パターン20の一端部上および他端部上における絶縁層10の部分に孔部150がそれぞれ形成される。
隣り合う配線パターン20を互いに電気的に接続するように、2つの孔部150の内周面および底面ならびに絶縁層10の上面に沿うように配線パターン50が形成される。この場合、各配線パターン50の一端部は、一方の配線パターン20上に形成された孔部150の内周面および底面に沿うように形成され、他端部は、他方の配線パターン20上に形成された孔部150の内周面および底面に沿うように形成される。
これにより、複数の配線パターン20,50が互いに電気的に接続される。本例では、ブラインドビアの総数が120個になるように、配線パターン20,50の数がそれぞれ設定される。
なお、図2(a)の工程における基材として、厚み12μmの銅膜と厚み20μmのポリイミド膜とが中間層5を介して積層された基材(新日鐵化学株式会社製エスパネックスM2層CCL)を用いた。また、シード層30の材料として、ニッケルおよびクロムからなる合金を用い、導体層20aおよび電解めっき層40の材料として銅を用いた。また、孔部150a、150の上部の直径を50μmとした。
図2(b)の工程においては、UV−YAGレーザを用いて孔部150aを形成した。また、図2(c)の工程において、酸素プラズマを用いてスミア15を除去した。また、図2(d)の工程において、過硫酸カリウム系エッチング液(メルテックス製AD−485)を用いて孔部150aの底面に露出した中間層5および導体層20aの上面をエッチングした。エッチング温度を40℃とし、エッチング時間を30秒とした。この場合、酸素プラズマによるスミア15の除去処理および過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理を繰り返し2回行った。その後、窒素プラズマを用いて導体層20aの表面処理を行った。
(3−3−2)比較例4
酸素プラズマによるスミア15の除去処理、過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理、および窒素プラズマによる処理を行わない点を除いて、上記実施例5と同様に図10のサンプルを作製した。
(3−3−3)比較例5
酸素プラズマによるスミア15の除去処理を1回のみ行い、過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理および窒素プラズマによる処理を行わない点を除いて、上記実施例5と同様に図10のサンプルを作製した。
(3−3−4)比較例6
酸素プラズマによるスミア15の除去処理および過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理を1回のみ行う点を除いて、上記実施例5と同様に図10のサンプルを作製した。
(3−3−5)孔部底面の観察、ならびに表面粗さ、酸素元素比率、初期抵抗値および抵抗変化率の測定
実施例5および比較例4〜6において、孔部150,150aの底面の状態をSEMで観察した。この場合、実施例5および比較例6においては、窒素プラズマによる処理を行った後に孔部150の底面の状態を観察した。比較例4においては、UV−YAGレーザの照射後に孔部150aの底面の状態を観察した。比較例5においては、酸素プラズマによるスミア15の除去処理を行った後に孔部150aの底面の状態を観察した。
図11は、実施例5および比較例4〜6における孔部150,150aの底面のSEM写真である。なお、図11には、孔部150,150aの1000倍のSEM写真および5000倍のSEM写真がそれぞれ示される。
図11に示すように、実施例5の孔部150の底面は、スミアおよび中間層5が除去されて清浄であるとともに、滑らかな状態であった。一方、比較例4の孔部150aの底面には、スミアおよび中間層5が残留していた。比較例5の孔部150aの底面には、中間層5が残留していた。比較例6の孔部150の底面は、スミアおよび中間層5が除去されて清浄であるが、粗面状態であった。
また、実施例5および比較例4〜6において、SEMによる観察を行ったときと同じ状態で、孔部150,150aの底面の表面粗さおよび酸素元素比率積分値を計測した。なお、表面粗さおよび酸素元素比率積分値の計測方法は、上記実施例1〜4および比較例1〜3と同様とした。
また、実施例5および比較例4,5において、配線パターン50のランド50b(図1参照)の径を120μm、160μm、200μmおよび250μmにそれぞれ設定し、比較例6において、配線パターン50のランド50bの径を200μmおよび250μmに設定し、配線パターン20,50の抵抗変化率を調べた。この場合、作製した両面配線回路基板1aを260℃のオイルおよび25℃のオイルに交互に10秒ずつ浸す作業(以下、オイルディップ作業と呼ぶ)を繰り返し行った。実施例5および比較例5では、オイルディップ作業を300回行い、比較例4,6では、オイルディップ作業を100回行った。
図12〜図14は、実施例5および比較例4,5において、オイルディップ作業を行う前の配線パターン20,50の初期抵抗値の測定結果を示す図である。
図15〜図18は、実施例5において、オイルディップ作業を50回、100回、200回および300回行ったときの配線パターン20,50の抵抗変化率をそれぞれ示す図である。図19および図20は、比較例4において、オイルディップ作業を50回および100回行ったときの配線パターン20,50の抵抗変化率をそれぞれ示す図である。図21〜図24は、比較例5において、オイルディップ作業を50回、100回、200回および300回行ったときの配線パターン20,50の抵抗変化率をそれぞれ示す図である。図25および図26は、比較例6において、オイルディップ作業を50回および100回行ったときの配線パターン20,50の抵抗変化率をそれぞれ示す図である。
表2に、実施例5および比較例4〜6における孔部150内の導体層20aのエッチング量、表面粗さ、酸素比率積分値および抵抗変化率を示す。
Figure 2010278222
表2に示すように、実施例5では、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下の範囲内であった。
また、図12、図15〜図18および表2に示すように、実施例5では、抵抗変化率が0.2%と低かった。
一方、表2に示すように、比較例4,6では、酸素元素比率積分値が120[%・nm]より小さく、比較例5では、酸素元素比率積分値が530[%・nm]より大きかった。
また、図13、図14、図19〜図26および表2に示すように、比較例4〜6では、抵抗変化率が40〜129.4%と高かった。
これにより、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下である場合には、配線パターン20,50の抵抗変化率が低いことがわかった。この結果から、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下である場合には、配線パターン20,50の接続信頼性が良好であることがわかった。
(3−4)実施例6および比較例7〜9
以下の条件で実施例6および比較例7〜9のサンプルを作製し、配線パターンのピール強度を調べた。
(3−4−1)実施例6
厚み12μmの銅膜と厚み20μmのポリイミド膜とが中間層5を介して積層された基材(新日鐵化学株式会社製エスパネックスM2層CCL)を用意した。この基材のポリイミド膜にUV−YAGレーザを用いて1mmの幅および50mmの長さを有する長尺状の孔部を形成した。
次に、孔部内において、上記実施例5と同様の処理(酸素プラズマによるスミアの除去処理、過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理、および窒素プラズマによる処理)を行った(図2(b)〜図2(d)の工程)。この場合、孔部の底面の酸素元素比率積分値が上記実施例5の孔部150の底面の酸素元素比率積分値と等しくなる。
次に、スパッタリングによってポリイミド層の表面および孔部の側面および底面にシード層としてニッケル−クロム合金膜および銅膜を順に形成した。その後、電解めっきにより、シード層上に銅からなる電解めっき層を形成した。このようにしてピール強度測定用のサンプルを得た。
(3−4−2)比較例7
孔部内において、上記比較例4と同様に、酸素プラズマによるスミアの除去処理、過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理、および窒素プラズマによる処理を行わなかった。この場合、孔部の底面の酸素元素比率積分値が上記比較例4の孔部150aの底面の酸素元素比率積分値と等しくなる。この点を除いて、上記実施例6と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−4−3)比較例8
孔部内において、上記比較例5と同様に、酸素プラズマによるスミアの除去処理を1回のみ行い、過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理および窒素プラズマによる処理を行わなかった。この場合、孔部の底面の酸素元素比率積分値が上記比較例5の孔部150aの底面の酸素元素比率積分値と等しくなる。この点を除いて、上記実施例6と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−4−4)比較例9
孔部内において、上記比較例6と同様に、酸素プラズマによるスミア15の除去処理および過硫酸カリウム系エッチング液によるエッチング処理を1回のみ行わなかった。この場合、孔部の底面の酸素元素比率積分値が上記比較例6の孔部150の底面の酸素元素比率積分値と等しくなる。この点を除いて、上記実施例6と同様にピール強度測定用のサンプルを作製した。
(3−4−5)ピール強度の測定
実施例6および比較例7〜9のサンプルを用いて、シード層および電解めっき層からなる導体層のピール強度を測定した。ピール強度の測定条件は、上記実施例1〜4および比較例1〜3と同様とした。
表3に、実施例6および比較例7〜9における導体層のピール強度を示す。
Figure 2010278222
表3に示すように、実施例6においては、ピール強度が3.1[kN/m]と高く、比較例7〜9においては、ピール強度が0.01〜1.3[kN/m]と低かった。これにより、酸素元素比率積分値が120[%・nm]以上530[%・nm]以下である場合には、ピール強度が高くなることがわかった。
本発明は種々の電子機器等に利用することができる。
1 両面配線回路基板
5 中間層
10 絶縁層
15 スミア
20、50 配線パターン
20a 導体層
30 シード層
40 電解めっき層
50a 配線部
50b ランド
60 ブラインドビアホール
150、150a 孔部

Claims (8)

  1. 一面から他面に達する孔部を有する絶縁層と、
    前記絶縁層の一面上に前記孔部の開口を閉塞するように形成された第1の配線パターンと、
    前記絶縁層の他面上、前記孔部の内面上および前記孔部の底面状に延びるように形成された第2の配線パターンを備え、
    前記孔部の底面の前記第1の配線パターンの表面における酸素元素比率積分値が120%以上530%以下であることを特徴とする両面配線回路基板。
  2. 前記第2の配線パターンは、
    前記絶縁層の他面上、前記孔部の内面上および前記孔部の底面上に延びるように形成されたシード層と、
    前記シード層上に形成された電解めっき層とを含むことを特徴とする請求項1記載の両面配線回路基板。
  3. 前記絶縁層の前記一面と前記第1の配線パターンとの間に形成された防錆機能を有する中間層をさらに備え、
    前記孔部は前記中間層を貫通するように設けられることを特徴とする請求項1または2記載の両面配線回路基板。
  4. 前記酸素元素比率積分値は、オージェ分光分析により測定された前記孔部の底面の深さ方向の元素比率の分布から求められた値であることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の両面配線回路基板。
  5. 絶縁層とその絶縁層の一面の形成された導体層との積層構造を有する基材を用意する工程と、
    前記絶縁層の他面から前記絶縁層に達する孔部を形成する工程と、
    前記孔部の底面の前記導体層の表面における酸素元素比率積分値が120%・nm以上530%・nmとなるように前記孔部内の底面を処理する工程と、
    前記絶縁層の他面上、前記孔部の内面上および前記孔部の底面上にスパッタリング法によりシード層を形成する工程と、
    前記導体層をエッチングすることにより第1の配線パターンを形成し、前記電解めっき層および前記シード層をエッチングすることにより第2の配線パターンを形成する工程とを備えることを特徴とする両面配線回路基板の製造方法。
  6. 前記孔部内の底面を処理する工程は、前記孔部内の底面を酸化作用を有するエッチング液を用いてエッチングすることを特徴とする両面配線回路基板の製造方法。
  7. 前記孔部の形成後に、前記孔部の底面にプラズマによるアッシング処理を行う工程をさらに備えることを特徴とする請求項6記載の両面配線回路基板の製造方法。
  8. 前記基材は、前記絶縁層と前記導体層との間に防錆機能を有する中間層をさらに有し、
    前記孔部内の底面を処理する工程は、前記孔部内の底面に前記導体層が露出するように前記中間層の部分を除去するとともに、前記孔部内に露出した前記導体層の表面をエッチングすることを含むことを特徴とする請求項6または7記載の両面配線回路基板の製造方法。
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