JP2010277048A - 光導波路 - Google Patents

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Abstract

【課題】光導波路を、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえる構造とする。
【解決手段】光導波路を、第1の幅を有する第1導波路コア部1と、第1の幅よりも広い第2の幅を有する第2導波路コア部2と、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを接続するテーパ状導波路コア部3とを備えるものとし、テーパ状導波路コア部3を、第1導波路コア部1から第2導波路コア部2へ向けて幅が広くなるテーパ形状を有するものとし、第1導波路コア部1に接続される側の幅を第1の幅と同一にし、第2導波路コア部2に接続される側の幅を第2の幅よりも狭くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば高速、大容量の信号伝送を必要とする情報通信系の装置内において光信号を伝達するのに用いて好適の光導波路(光配線)に関する。
光信号は高速、大容量の信号伝送に適しており、長距離の基幹通信システムでは、光信号を用いるものがすでに実用化されている。また、コンピュータなどの情報系装置も信号の高速化により、装置間ではすでに光信号を用いるものが実用化されており、装置内、ボード内においても光信号を用いることが視野に入ってきている。
通常、光導波路(光配線)は、単にデータを送るだけではなく、さまざまな機能が求められる。その一つが、コアの大きさが異なる光導波路を接続する場合のスポットサイズ変換である。
例えば光導波路が基板上に形成される場合、幅方向のスポットサイズ変換、高さ方向のスポットサイズ変換、及び、幅と高さの両方向のスポットサイズ変換を行なうことが求められる。
幅方向のスポットサイズ変換を行なうために、導波路コアの幅をテーパ状にすることが考えられる。また、高さ方向のスポットサイズ変換を行なうために、導波路コアの厚さをテーパ状にすることが考えられる。さらに、幅と高さの両方向のスポットサイズ変換を行なうために、導波路コアの幅及び厚さをテーパ状にした複合構造にすることが考えられる。
最もシンプルな変換構造は、図19に示すように、コアの大きさが異なる2つの光導波路間を直線テーパ導波路で接続するものである。このほか、図20に示すような放物線テーパ導波路で接続することや指数関数テーパ導波路などによって接続することも提案されている。また、変換部を細分化し、数値計算で個々の幅を最適化した構造も提案されている。
特許第2875286号公報 特開平8−171020号公報 特開平11−64653号公報
W. K. Burns et al., "Optical waveguide parabolic coupling horns", APPLIED PHYSICS LETTERS, Vol.30, No.1, pp.28-30, 1 January 1977 Osamu Mitomi et al., "Design of a Single-Mode Tapered Waveguide for Low-Loss Chip-to-Fiber Coupling", IEEE JOURNAL OF QUANTUM ELECTRONICS, Vol.30, No.8, pp.1787-1793, August 1994 Michael M. Spuhler et al., "A Very Short Planar Silica Spot-Size Converter Using a Nonperiodic Segmented Waveguide", JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.16, No.9, pp.1680-1685, September 1998 Bert Luyssaert et al., "Efficient Nonadiabatic Planar Waveguide Tapers", JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, Vol.23, No.8, pp.2462-2468, August 2005
しかしながら、上述の直線テーパ導波路を用いる場合、形成が容易な反面、テーパ長、即ち、直線テーパ導波路の長さを長くすることが必要である。
また、上述の放物線テーパ導波路や指数関数テーパ導波路を用いる場合、特にスポットサイズ変換の変換比が大きくなると、直線テーパ導波路を用いる場合と同様に、テーパ導波路の長さを長くすることが必要である。
また、上述の変換部を細分化し、数値計算で個々の幅を最適化した構造を用いる場合、得られる形状は複雑であるが、変換効率が高く、短い距離でもスポットサイズ変換が可能になる。しかしながら、大量の数値計算が必要になる。また、最適化に用いた波長や偏光状態からずれた場合の変換効率の低下が、直線テーパ導波路や放物線テーパ導波路等を用いる場合よりも大きい。計算上は変換部を細かく分割するほど変換効率が上がるが、実際にその形状を再現できる加工精度が得られない場合もある。
そこで、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえる構造を実現したい。
このため、本光導波路は、第1の幅を有する第1導波路コア部と、第1の幅よりも広い第2の幅を有する第2導波路コア部と、第1導波路コア部と第2導波路コア部とを接続するテーパ状導波路コア部とを備え、テーパ状導波路コア部は、第1導波路コア部から第2導波路コア部へ向けて幅が広くなるテーパ形状を有し、第1導波路コア部に接続される側の幅が第1の幅と同一になっており、第2導波路コア部に接続される側の幅が第2の幅よりも狭くなっていることを要件とする。
したがって、本光導波路によれば、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえるという利点がある。
第1実施形態にかかる光導波路の構成を示す模式的平面図である。 第1実施形態にかかる光導波路の構成を示す模式的斜視図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第1実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 (A)〜(D)は、第1実施形態にかかる光導波路の製造方法を説明するための模式的斜視図である。 (A)〜(D)は、第1実施形態にかかる光導波路の製造方法を説明するための模式的斜視図である。 (A)〜(E)は、各実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第2実施形態にかかる光導波路の構成を示す模式的平面図である。 第2実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第3実施形態にかかる光導波路の構成を示す模式的平面図である。 第3実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状のシミュレーションにおいて用いるパラメータを説明するための図である。 第3実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 第3実施形態にかかる光導波路に含まれるテーパ状導波路コア部のテーパ形状による効果を説明するための図である。 従来の直線テーパを用いて接続した光導波路を示す模式的平面図である。 従来の放物線テーパを用いて接続した光導波路を示す模式的平面図である。
以下、図面により、本実施形態にかかる光導波路について説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態にかかる光導波路について、図1〜図12を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光導波路は、コアの大きさが幅方向で異なる2つの光導波路(細い光配線と太い光配線)を有し、幅方向のスポットサイズ変換機能(スポットサイズ変換構造;スポットサイズ変換器)を有するものである。
なお、光は可逆である(相反性を有する)ため、ここでは、幅方向のスポットサイズを拡大する方向へ光が伝搬する場合、即ち、小さいスポットサイズから大きいスポットサイズへ変換する場合を例に挙げて説明する。
本光導波路は、図1、図2に示すように、第1の幅W1を有する第1導波路コア部1と、第1の幅W1よりも広い第2の幅W2(W1<W2)を有する第2導波路コア部2と、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを接続するテーパ状導波路コア部3(スポットサイズ変換器)とを備える。
これらの第1導波路コア部1、第2導波路コア部2及びテーパ状導波路コア部3からなるコア(導波路コア)6はクラッド層5,8によって覆われており[図11(D)参照]、光導波路を構成している。なお、第1導波路コア部1がクラッド層5,8によって覆われている部分を第1光導波路部といい、第2導波路コア部2がクラッド層5,8によって覆われている部分を第2光導波路部といい、テーパ状導波路コア部3がクラッド層5,8によって覆われている部分をテーパ状光導波路部という。
ところで、単にエネルギーを伝えたいのであれば、第1光導波路部と第2光導波路部とをそのまま接続しても、第1光導波路部から第2光導波路部へ向かう方向では十分機能する場合もある。但し、第2光導波路部から第1光導波路部へ向かう方向では損失が発生する。
一方、スポットサイズ変換を行なう場合、第1光導波路部を伝搬する光の基本モードと第2光導波路部を伝搬する光の基本モードとを高効率に変換することが必要になる。例えば、第1光導波路部がシングルモードであり、第2光導波路部がマルチモードである場合、第2光導波路部から第1光導波路部へ光が伝搬するときに、マルチモードの中に含まれる基本モードが第1光導波路部に結合するように、スポットサイズ変換を行なう必要がある。
また、スポットサイズ変換の変換比RをR=W2/W1と定義すると、変換比Rが1に近い場合は、スポットサイズ変換が容易であり、あまり問題にならない。しかしながら、変換比Rが大きくなると、高効率に変換するのが難しく、短い距離で変換を行なうことができなくなる。
このため、幅方向のスポットサイズ変換において、変換比が大きい場合であっても、基本モード間の変換が高効率に行なわれ、短い距離で変換を行なえるようにしたい。
短い距離で変換するためには、変換初期に光の進行方向を大きい角度に広げることが有効である。一方、光は直進性が強いため、そのままでは広がる一方になってしまうため、変換後半では逆に角度を抑制することが必要である。
そこで、本実施形態では、図1、図2に示すように、テーパ状導波路コア部3を、第1導波路コア部1から第2導波路コア部2へ向けて幅が広くなるテーパ形状を有するものとし、第1導波路コア部1に接続される側の幅W3を第1導波路コア部1の幅W1と同一にし(W3=W1)、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を第2導波路コア部2の幅W2よりも狭くしている(W4<W2)。
このように、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を第2導波路コア部2の幅W2よりも狭くすることで、コアへ光が集中する効果により、光の広がりが抑制されるようにしている。
一方、第1導波路コア部1に接続される側の部分(前側部分)は、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを直線で結んだ直線テーパ導波路(図19参照)の広がり角よりも大きい広がり角を持つテーパ形状になっている。
本実施形態では、テーパ状導波路コア部3は、曲線テーパ形状を有する。つまり、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とが、曲線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3によって接続されている。
具体的には、テーパ状導波路コア部3は、長さ(テーパ長)をLとし、第1導波路コア部1に接続される側の幅をW3とし、第2導波路コア部2に接続される側の幅をW4として、長さ方向位置zと幅xとの関係が、次式(1)で定義される放物線(二次曲線)テーパ形状を有する。
Figure 2010277048
特に、本実施形態では、このような放物線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3は、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2の第2導波路コア部2の幅W2に対して約50%〜約85%の幅になっている。つまり、テーパ状導波路コア部3の第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を、W2×約0.50〜約0.85とした放物線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3を備える。ここで、第2導波路コア部2の幅W2に対する、テーパ状導波路コア部3の第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の割合W4/W2を、W4の縮小率とすると、縮小率を約50%〜約85%の範囲としていることになる。
以下、シミュレーションの結果について、図3〜図9を参照しながら説明する。
ここでは、等価屈折率法を用いた2次元ビーム伝搬法(BPM:Beam Propagation Method)を用いた。クラッドの屈折率は石英と同じ1.45とし、比屈折率差Δが0.5%〜10.0%となるようにコアの屈折率を設定した。波長は1.31μmである。第1導波路コア部1はシングルモードとなる正方形コアとし、第2導波路コア部2はこれの幅を拡大したものとした。シミュレーションにおける第2導波路コア部2の出力光と第2導波路コア部2の基本モードとの間の重なり積分を求め、これを変換効率とした。
まず、図3は、変換効率が0.5dB(=89%)となる各種テーパの長さ(各種テーパの0.5dB変換に必要な長さ)を求め、テーパ長(変換部の長さ)(μm)と変換比W2/W1との関係として示したものである。なお、比屈折率差Δは1.0%とした。
図3に示すように、変換効率0.5dBを得るのに、従来の直線テーパと従来の放物線テーパとはほぼ同じテーパ長が必要であることが分かる。
一方、本実施形態のテーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3は、従来の直線テーパや放物線テーパよりも短いテーパ長で変換効率0.5dBが得られており、短い距離で変換できることが分かる。なお、縮小率は図5に示されているシミュレーション結果と同じである。
次に、図4〜図8は、本実施形態のテーパ状導波路コア部3を用いた場合の変換効率0.5dBとなるテーパ長及び縮小率W4/W2のシミュレーション結果を示したものである。なお、図4〜図8は、比屈折率差Δを0.5%〜10.0%の範囲で変化させた場合のシミュレーション結果をそれぞれ示している。つまり、図4は比屈折率差Δ0.5%の場合、図5は比屈折率差Δ1.0%の場合、図6は比屈折率差Δ2.0%の場合、図7は比屈折率差Δ5.0%の場合、図8は比屈折率差Δ10.0%の場合のそれぞれのシミュレーション結果を示している。また、第2導波路コア部2の幅W2を固定し、第1導波路コア部1の幅W1を変化させた場合のシミュレーション結果を示している。
ここで、図4〜図8中、実線Aは、直線テーパのテーパ長を1とした場合の直線テーパのテーパ長に対する本実施形態のテーパ状導波路コア部3のテーパ長の割合(本テーパ長/直線テーパ長;短縮率)を、変換比W2/W1との関係で示したものである。なお、直線テーパのテーパ長は、直線テーパを用いた場合の変換効率0.5dBとなるテーパ長を用いている。
図4〜図8中、実線Bは、第2導波路コア部2の幅W2を1とした場合の第2導波路コア部2の幅W2に対する本実施形態のテーパ状導波路コア部3の第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の割合(縮小率W4/W2)を、変換比W2/W1との関係で示したものである。なお、縮小率W4/W2は、同一テーパ長で最も変換効率が良くなるもの(最適値)を示している。この最適値については、光導波路の条件に依存するため、シミュレーションにて求めることが必要であるが、一般的に用いられているBPMにて簡便に求めることができる。
図4〜図8に示すように、本実施形態のテーパ状導波路コア部3では、直線テーパの半分程度の長さ[本テーパ長/直線テーパ長が約0.45〜約0.60の範囲(約45%〜約60%の範囲)]で変換効率0.5dBが得られ、短いテーパ長で変換が可能であることが分かる。
また、図4〜図8に示すように、それぞれの場合の縮小率W4/W2は、約0.55〜約0.70の範囲(約55%〜約70%の範囲)となっていることが分かる。
また、図4〜図8に示すように、どの比屈折率差Δでも同様の結果となっているため、広い条件で応用可能な構造であることが分かる。
次に、図9は、図4中、符号Xで示す範囲に含まれるデータ(シミュレーション結果)における縮小率と変換効率との関係を示したものである。
ここで、図4中、符号Xで示す範囲に含まれるデータは、変換効率0.5dBとなるテーパ長及び縮小率のうち、縮小率(最適値)が約72%の場合、即ち、同一変換比W2/W1、同一テーパ長で、最も変換効率が良くなる縮小率が約72%の場合のシミュレーション結果を示している。
この場合、同一変換比W2/W1、同一テーパ長で、縮小率W4/W2(%)(ここではW4)を変化させると、変換効率(dB)は、図9に示すように変化する。つまり、図9に示すように、縮小率約72%で変換効率が最も良くなり、変換効率0.5dBが得られている。また、縮小率約50%〜約85%の範囲で、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率が得られている。つまり、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率、即ち、1.0dB以内の変換効率が得られるのは、縮小率約50%〜約85%の範囲となっている。そして、この範囲内では、変換効率が比較的フラットであるものの、この範囲から外れると、急に変換効率が低下することが分かる。なお、他の条件においても同様の範囲に含まれる。
したがって、本実施形態では、上述のように、縮小率を約50%〜約85%の範囲としている。つまり、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2導波路コア部2の幅W2に対して約50%〜約85%の幅になるようにしている。
次に、本実施形態にかかる光導波路の製造方法について、図10を参照しながら説明する。
なお、本実施形態のテーパ状導波路コア部3を備える光導波路は、従来の直線テーパや放物線テーパを備えるものと導波路構造は同じであるため、材料や形成法はそのまま適用できる。
また、光導波路の材料は、特に制限はなく、例えば、石英、ガラス、シリコン、樹脂(例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリシラン、シリコーン樹脂など)を使うことができる。ここでは、例えばポリイミド樹脂(OPI、日立化成工業)を用いている。
まず、図10(A)に示すように、平滑な基板4(例えば石英、ガラス、シリコン、セラミックス、樹脂など)の上に、クラッド用樹脂(下部クラッド層)5(例えばOPI−N3205)を例えばスピンコートにて塗布し、例えば350℃で硬化させる。
次いで、図10(B)に示すように、コア用樹脂(コア層)6(例えばOPI−N3305又はOPI−N3405)を同様にして塗布・硬化させる。
次に、図10(C)に示すように、例えば金属の薄膜(金属膜)7を、例えばスパッタ、蒸着などによって形成した後、例えばレジストを塗布し、例えばフォトリソグラフィ法にて、図10(D)に示すように、コア形状を有するレジストパターン8を形成する。
次いで、図11(A)に示すように、例えばウェットエッチングによってレジストパターン8を金属膜7に転写する。
そして、図11(B)に示すように、金属膜7をエッチングマスクとして、例えばドライエッチングによってコア層6を加工し、第1導波路コア部1、テーパ状導波路コア部3及び第2導波路コア部2からなるコアパターンを形成する。
最後に、図11(C)に示すように、金属膜7を除去した後、図11(D)に示すように、コア層6の上方に、再び、クラッド用樹脂(上部クラッド層)8を塗布・硬化させて、光導波路が完成する。
したがって、本実施形態にかかる光導波路によれば、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえるという利点がある。
特に、本実施形態にかかる光導波路によれば、従来の直線テーパや放物線テーパを用いた場合と比較して、ほぼ半分の長さで幅の異なる光導波路を接続することができる。また、同じ長さであれば、より高品質な接続が可能となる。
ここで、図12は、従来の直線テーパ及び放物線テーパ、及び、各実施形態におけるテーパ形状について、同じ縮尺(縦横比W:H=8:1)で示したものである。つまり、ここでは、長さを1/8にして示している。なお、比屈折率差Δは1.0%、変換比は14.3である。
図12(A),(B),(C)に示すように、本実施形態における放物線テーパ形状によれば、従来の直線テーパや放物線テーパと比較して、短い距離で幅の異なる光導波路を低損失で接続することが可能であることが分かる。
これにより、光回路の小型化や高品質化(低損失化)に寄与することができる。また、設計(シミュレーション)や製造についても、従来の直線テーパや放物線テーパに関する技術で十分対応できる形状である。
なお、上述の実施形態では、テーパ状導波路コア部3を、放物線テーパ形状(曲線テーパ形状)を有するものとして説明しているが、これに限られるものではない。例えば、上述の実施形態の放物線テーパ形状に近似する形状、例えば折れ線テーパ形状を有するものとしても良く、この場合も同様の作用・効果が得られる。
[第2実施形態]
第2実施形態にかかる光導波路について、図13、図14を参照しながら説明する。
本実施形態では、上述の第1実施形態のものに対し、テーパ状導波路コア部のテーパ形状が異なる。
本実施形態にかかる光導波路は、図13に示すように、第1の幅W1を有する第1導波路コア部1と、第1の幅W1よりも広い第2の幅W2(W1<W2)を有する第2導波路コア部2と、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを接続するテーパ状導波路コア部3A(スポットサイズ変換器)とを備える。なお、図13では、上述の第1実施形態のもの(図1参照)と同一のものには同一の符号を付している。
特に、テーパ状導波路コア部3Aを、第1導波路コア部1から第2導波路コア部2へ向けて幅が広くなるテーパ形状を有するものとし、第1導波路コア部1に接続される側の幅W3を第1導波路コア部1の幅W1と同一にし(W3=W1)、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を第2導波路コア部2の幅W2よりも狭くしている(W4<W2)。
本実施形態では、テーパ状導波路コア部3Aは、曲線テーパ形状を有する。つまり、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とが、曲線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3Aによって接続されている。
具体的には、テーパ状導波路コア部3Aは、長さ(テーパ長)をLとし、第1導波路コア部1に接続される側の幅をW3とし、第2導波路コア部2に接続される側の幅をW4として、長さ方向位置zと幅xとの関係が、次式(2)で定義され、次数αが−1〜−3の範囲の指数関数テーパ形状(曲線テーパ形状)を有する。
Figure 2010277048
特に、本実施形態では、このような指数関数テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3Aは、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2導波路コア部2の幅W2に対して約60%〜約80%の幅になっている。つまり、テーパ状導波路コア部3Aの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を、W2×約0.6〜約0.8とした指数関数テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3Aを備える。ここで、第2導波路コア部2の幅W2に対する、テーパ状導波路コア部3Aの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の割合W4/W2を、W4の縮小率とすると、縮小率を約60%〜約80%の範囲としていることになる。
以下、上述の第1実施形態の場合と同様に行なったシミュレーションの結果について、図14を参照しながら説明する。
図14は、本実施形態のテーパ状導波路コア部3Aを用いた場合の変換効率0.5dB(=89%)となるテーパ長及び縮小率W4/W2のシミュレーション結果を示したものである。なお、図14は、比屈折率差Δ1.0%、変換比14.3の場合のシミュレーション結果を示している。
ここで、図14中、実線Aは、直線テーパのテーパ長を1とした場合の直線テーパのテーパ長に対する本実施形態のテーパ状導波路コア部のテーパ長の割合(本テーパ長/直線テーパ長;短縮率)を、変換比W2/W1との関係で示したものである。なお、直線テーパのテーパ長は、直線テーパを用いた場合の変換効率0.5dBとなるテーパ長を用いている。
図14中、実線Bは、第2導波路コア部2の幅W2を1とした場合の第2導波路コア部2の幅W2に対する本実施形態のテーパ状導波路コア部3Aの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の割合(縮小率W4/W2)を、変換比W2/W1との関係で示したものである。なお、縮小率W4/W2は、同一テーパ長で最も変換効率が良くなるもの(最適値)を示している。
図14に示すように、本実施形態のテーパ状導波路コア部3Aでは、直線テーパの半分程度の長さ[本テーパ長/直線テーパ長が約0.35〜約0.55の範囲(約35〜約55%の範囲)]で変換効率0.5dBが得られ、短いテーパ長で変換が可能であることが分かる。
また、図14に示すように、それぞれの場合の縮小率W4/W2は、約0.60〜約0.80の範囲(約60〜約80%の範囲)となっていることが分かる。
このように、テーパ状導波路コア部3Aを指数関数テーパ形状を有するものとした場合、上記式(2)における次数αで形状が定義されることになるが、α=−2を中心としたα=−1〜−3の範囲で効果があり、上述の第1実施形態の放物線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3を用いる場合よりも短いテーパ長での変換が可能となる。
なお、その他の詳細は、上述の第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
したがって、本実施形態にかかる光導波路によれば、上述の第1実施形態の場合と同様に、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえるという利点がある。
特に、本実施形態にかかる光導波路によれば、従来の直線テーパや放物線テーパを用いた場合と比較して、ほぼ半分の長さで幅の異なる光導波路を接続することができる。また、同じ長さであれば、より高品質な接続が可能となる。
図12(A),(B),(D)に示すように、本実施形態におけるテーパ形状によれば、従来の直線テーパや放物線テーパと比較して、短い距離で幅の異なる光導波路を低損失で接続することが可能であることが分かる。
これにより、光回路の小型化や高品質化(低損失化)に寄与することができる。また、設計(シミュレーション)や製造についても、従来の直線テーパや放物線テーパに関する技術で十分対応できる形状である。
なお、上述の実施形態では、テーパ状導波路コア部3Aを、指数関数テーパ形状(曲線テーパ形状)を有するものとして説明しているが、これに限られるものではない。例えば、上述の実施形態の指数関数テーパ形状に近似する形状、例えば折れ線テーパ形状を有するものとしても良く、この場合も同様の作用・効果が得られる。
[第3実施形態]
第3実施形態にかかる光導波路について、図15〜図18を参照しながら説明する。
本実施形態では、上述の第1実施形態のものに対し、テーパ状導波路コア部のテーパ形状が異なる。
本実施形態にかかる光導波路は、図15に示すように、第1の幅W1を有する第1導波路コア部1と、第1の幅W1よりも広い第2の幅W2(W1<W2)を有する第2導波路コア部2と、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを接続するテーパ状導波路コア部3B(スポットサイズ変換器)とを備える。なお、図15では、上述の第1実施形態のもの(図1参照)と同一のものには同一の符号を付している。
特に、本実施形態では、テーパ状導波路コア部3Bは、折れ線テーパ形状を有する。つまり、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とが、折れ線テーパ形状を有するテーパ状導波路コア部3Bによって接続されている。
具体的には、テーパ状導波路コア部3Bは、第1導波路コア部1の側から第2導波路コア部2の側へ向けて幅が広くなる第1直線テーパ形状部3Baと、第1直線テーパ形状部3Baに連なり、第1導波路コア部1の側から第2導波路コア部2の側へ向けて幅が狭くなる第2直線テーパ形状部3Bbとを有する。なお、第1直線テーパ形状部3Baを、順テーパ形状部、あるいは、前段テーパ形状部ともいう。また、第2直線テーパ形状部3Bbを、逆テーパ形状部、あるいは、後段テーパ形状部ともいう。これにより、後半の逆テーパ形状が一種のプリズム的な効果を示すことで、高効率な変換が可能となる。
そして、第1直線テーパ形状部3Baは、第1導波路コア部1に接続される側の幅W3が第1導波路コア部1の幅W1と同一になっている(W3=W1)。
また、第2直線テーパ形状部3Bbは、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2導波路コア部2の幅W2よりも狭くなっている(W4<W2)。
ここでは、第2直線テーパ形状部3Bbは、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2導波路コア部2の幅W2に対して約0%〜約40%の幅になっている。つまり、テーパ状導波路コア部3Bの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4を、W2×約0〜約0.4としたテーパ形状を有する第2直線テーパ形状部3Bbを備える。ここで、第2導波路コア部2の幅W2に対する、第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の割合W4/W2を、W4の縮小率とすると、縮小率を約0%〜約40%の範囲としていることになる。なお、縮小率0%の場合、第2直線テーパ形状部3Bbの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4がない、即ち、第2直線テーパ形状部3Bbと第2導波路コア部2とが接続されていないことになる。
さらに、第1導波路コア部1の側から折れ線テーパの屈曲部(屈曲点)までの長さL1、即ち、第1導波路コア部1と第1直線テーパ形状部3Baとの接続部(接続点)から第1直線テーパ形状部3Baと第2直線テーパ形状部3Bbとの接続部(接続点)までの長さL1は、テーパ長Lの約45%〜約90%の範囲になっている。つまり、テーパ長Lに対する屈曲部までの長さL1の割合(L1/L;屈曲部位置)が約45%〜約90%の範囲になっている。要するに、屈曲部までの長さL1を、テーパ長L×約0.45〜約0.9とした折れ線テーパ形状(第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bb)を備える。
また、折れ線テーパの屈曲部の幅W11、即ち、第1直線テーパ形状部3Baと第2直線テーパ形状部3Bbとの接続部における幅W11は、直線テーパで接続した場合の屈曲部における幅W10に対して約55%〜約80%の幅になっている。つまり、屈曲部における直線テーパ幅W10に対する、屈曲部における第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbの幅W11の割合(W11/W10;屈曲部の幅)が約55%〜約80%の範囲になっている。要するに、屈曲部における第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbの幅W11を、直線テーパ幅W10×約0.55〜約0.80としたテーパ形状(第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bb)を備える。
以下、上述の第1実施形態の場合と同様に行なったシミュレーションの結果について、図16〜図18を参照しながら説明する。
ここでは、図16に示すように、第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbを含むテーパ状導波路コア部3Bの長さ(テーパ長)をLとし、第1導波路コア部1の側から折れ線テーパの屈曲部までの長さ、即ち、第1導波路コア部1と第1直線テーパ形状部3Baとの接続部から第1直線テーパ形状部3Baと第2直線テーパ形状部3Bbとの接続部までの長さをL1とし、第1導波路コア部1の幅をW1とし、第2導波路コア部2の幅をW2(W1<W2)とし、第1直線テーパ形状部3Baの第1導波路コア部1に接続される側の幅をW3とし、第2直線テーパ形状部3Bbの第2導波路コア部2に接続される側の幅をW4とし、屈曲部の幅、即ち、屈曲部における第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbの幅をW11とし、第1導波路コア部1と第2導波路コア部2とを直線テーパで接続した場合の屈曲部における幅をW10としている。
ここで、図17は、本実施形態のテーパ状導波路コア部3Bを用いた場合に変換効率0.5dB(=89%)を得るための条件のシミュレーション結果を示したものである
図17に示すように、比屈折率差Δ0.5%の場合、変換効率0.5dBを得るためには、変換比W2/W1を9.8にし、テーパ長Lを355μmにし、屈曲部の位置、即ち、テーパ長Lに対する屈曲点までの長さL1の割合L1/Lを69%にし、第2直線テーパ形状部3Bbの終端幅、即ち、第2直線テーパ形状部3Bbの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4の縮小率W4/W2を19%にし、屈曲部の幅、即ち、直線テーパで接続した場合の屈曲部における幅W10に対する、屈曲部における第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbの幅W11の割合(屈曲部における幅W11の縮小率)W11/W10を67%にすれば良い。
また、比屈折率差Δ1.0%の場合、変換効率0.5dBを得るためには、W2/W1を14.3にし、Lを288μmにし、L1/Lを77%にし、W4/W2を24%にし、W11/W10を69%にすれば良い。
また、比屈折率差Δ2.0%の場合、変換効率0.5dBを得るためには、W2/W1を20.8にし、Lを224μmにし、L1/Lを79%にし、W4/W2を25%にし、W11/W10を71%にすれば良い。
また、比屈折率差Δ5.0%の場合、変換効率0.5dBを得るためには、W2/W1を35.7にし、Lを178μmにし、L1/Lを85%にし、W4/W2を24%にし、W11/W10を79%にすれば良い。
また、比屈折率差Δ10.0%の場合、変換効率0.5dBを得るためには、W2/W1を62.5にし、Lを183μmにし、L1/Lを90%にし、W4/W2を26%にし、W11/W10を92%にすれば良い。
次に、図18は、図17に含まれる比屈折率差Δ0.5%の場合のデータ(シミュレーション結果)において、L1/L、W4/W2、W11/W10のいずれかを変化させた場合の縮小率と変換効率との関係を示したものである。
W2/W1、L、L1/L、W11/W10を同一にし、縮小率W4/W2(%)(ここではW4)を変化させると、変換効率(dB)は、図18中、実線Aで示すように変化する。つまり、図18中、実線Aで示すように、縮小率約19%で変換効率が最も良くなり、変換効率0.5dBが得られている。また、縮小率約0%〜約40%の範囲で、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率が得られている。つまり、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率、即ち、変換効率1.0dBが得られるのは、縮小率約0%〜約40%の範囲となっている。そして、この範囲内では、変換効率が比較的フラットであるものの、この範囲から外れると、急に変換効率が低下することが分かる。なお、他の条件においても同様の範囲に含まれる。
したがって、本実施形態では、上述のように、縮小率を約0%〜約40%の範囲としている。つまり、第2直線テーパ形状部3Bbの第2導波路コア部2に接続される側の幅W4が第2導波路コア部2の幅W2に対して約0%〜約40%の幅になるようにしている。
また、W2/W1、L、W4/W2、W11/W10を同一にし、L1/L(%)(ここではL1)を変化させると、変換効率(dB)は、図18中、実線Bで示すように変化する。つまり、図18中、実線Bで示すように、L1/L約69%で変換効率が最も良くなり、変換効率0.5dBが得られている。また、L1/L約45%〜約90%の範囲で、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率が得られている。つまり、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率、即ち、変換効率1.0dBが得られるのは、L1/L約45%〜約90%の範囲となっている。そして、この範囲内では、変換効率が比較的フラットであるものの、この範囲から外れると、急に変換効率が低下することが分かる。なお、他の条件においても同様の範囲に含まれる。
したがって、本実施形態では、上述のように、L1/Lを約45%〜約90%の範囲としている。つまり、第1導波路コア部1の側から折れ線テーパの屈曲部までの長さL1、即ち、第1導波路コア部1と第1直線テーパ形状部3Baとの接続部から第1直線テーパ形状部3Baと第2直線テーパ形状部3Bbとの接続部までの長さL1は、テーパ長Lの約45%〜約90%の範囲になっている。
さらに、W2/W1、L、W4/W2、L1/Lを同一にし、W11/W10(%)(ここではW11)を変化させると、変換効率(dB)は、図18中、実線Cで示すように変化する。つまり、図18中、実線Cで示すように、W11/W10約67%で変換効率が最も良くなり、変換効率0.5dBが得られている。また、W11/W10約55%〜約80%の範囲で、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率が得られている。つまり、最適変換効率0.5dBから0.5dBの範囲内の変換効率、即ち、変換効率1.0dBが得られるのは、W11/W10約55%〜約80%の範囲となっている。そして、この範囲内では、変換効率が比較的フラットであるものの、この範囲から外れると、急に変換効率が低下することが分かる。
したがって、本実施形態では、上述のように、W11/W10を約55%〜約80%の範囲としている。つまり、直線テーパで接続した場合の屈曲部における幅W10に対して、屈曲部における第1直線テーパ形状部3Ba及び第2直線テーパ形状部3Bbの幅W11が約55%〜約80%の幅になるようにしている。
なお、その他の詳細は、上述の第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
したがって、本実施形態にかかる光導波路によれば、上述の第1実施形態の場合と同様に、容易に形成でき、例えばスポットサイズ変換の変換比が大きい場合であっても、変換効率が高く、短い距離でスポットサイズ変換を行なえるという利点がある。
特に、本実施形態にかかる光導波路によれば、従来の直線テーパや放物線テーパを用いた場合と比較して、ほぼ半分の長さで幅の異なる光導波路を接続することができる。また、同じ長さであれば、より高品質な接続が可能となる。
図12(A),(B),(E)に示すように、本実施形態におけるテーパ形状によれば、従来の直線テーパや放物線テーパと比較して、短い距離で幅の異なる光導波路を低損失で接続することが可能であることが分かる。
これにより、光回路の小型化や高品質化(低損失化)に寄与することができる。また、設計(シミュレーション)や製造についても、従来の直線テーパや放物線テーパに関する技術で十分対応できる形状である。
[その他]
なお、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
1 第1導波路コア部
2 第2導波路コア部
3,3A,3B テーパ状導波路コア部
3Ba 第1直線テーパ形状部
3Bb 第2直線テーパ形状部
4 基板
5 クラッド層
6 コア層
7 金属膜
8 クラッド層

Claims (5)

  1. 第1の幅を有する第1導波路コア部と、
    前記第1の幅よりも広い第2の幅を有する第2導波路コア部と、
    前記第1導波路コア部と前記第2導波路コア部とを接続するテーパ状導波路コア部とを備え、
    前記テーパ状導波路コア部は、前記第1導波路コア部から前記第2導波路コア部へ向けて幅が広くなるテーパ形状を有し、前記第1導波路コア部に接続される側の幅が前記第1の幅と同一になっており、前記第2導波路コア部に接続される側の幅が前記第2の幅よりも狭くなっていることを特徴とする光導波路。
  2. 前記テーパ状導波路コア部は、曲線テーパ形状を有することを特徴とする、請求項1記載の光導波路。
  3. 前記テーパ状導波路コア部は、放物線テーパ形状、指数関数テーパ形状、又は、これらに近似する折れ線テーパ形状を有することを特徴とする、請求項1記載の光導波路。
  4. 前記テーパ状導波路コア部は、前記第2導波路コア部に接続される側の幅が前記第2の幅に対して50%〜85%の幅になっていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光導波路。
  5. 前記テーパ状導波路コア部は、前記第1導波路コア部の側から前記第2導波路コア部の側へ向けて幅が広くなる第1直線テーパ形状部と、前記第1直線テーパ形状部に連なり、前記第1導波路コア部の側から前記第2導波路コア部の側へ向けて幅が狭くなる第2直線テーパ形状部とを有し、
    前記第1直線テーパ形状部は、前記第1導波路コア部に接続される側の幅が前記第1の幅と同一になっており、
    前記第2直線テーパ形状部は、前記第2導波路コア部に接続される側の幅が前記第2の幅よりも狭くなっていることを特徴とする、請求項1記載の光導波路。
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