JP7009962B2 - モードフィールド変換器の設計方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力された光のモードフィールド径を変換して出力するモードフィールド変換器に関する。
近年、光通信における情報伝送量の急速な増加に伴い、光部品の高集積化に対する要求が高まっている。光部品の高集積化を実現する技術として、シリコンを材料として光集積回路を作るシリコンフォトニクスが知られている。
シリコンフォトニクスでは、従来の石英系導波路と比較して高屈折率差を有する導波路を用いるため、屈曲半径を小さくすることができ、電子回路との集積化が可能である。また、シリコンフォトニクスにおいては、集積回路と同様の半導体製造装置が利用されるため、高い生産性が得られる。このような利点から、シリコンフォトニクスは、光部品の更なる小型化および低コスト化を実現する要素技術として、その研究開発が活発に行われている。
シリコンフォトニクスでは、シリコン(Si)から形成されるコアと、二酸化珪素(SiO2)から形成されるクラッドとによって導波路を構成する。Si導波路単体では、すべての光機能を実現することは現状困難であるため、レーザダイオード(LD)や増幅器等の能動部品、フォトダイオードや光ファイバ等の受動部品等と結合することが不可欠となる。
また、Si導波路のモードフィールドと、結合対象の導波路のモードフィールドはそれぞれ異なるため、これらの導波路を高効率で結合するためには、そのスポットサイズを整合させる構造が必要である。
そこで、特許文献1は、Si導波路と化合物半導体のLD、または石英系光ファイバとの光接続構造において、光の伝搬方向に沿って形状がテーパ状に変化したコアが基板上に形成され、そのコアを取り囲むようにクラッド層が形成されたモードフィールド変換器を開示している。
また、特許文献2は、Si導波路と化合物半導体のLD、または石英系光ファイバとの光接続構造において、基板上に形成され、幅寸法および厚み寸法それぞれが単調に減少する形状を有するコアと、コアの厚み寸法を規定するように形成されたクラッド層とを有するモードフィールド変換器を開示している。
このように、特許文献1、2に記載のモードフィールド変換器では、テーパ状に形成されたコアを有する導波路により、モードフィールドのスポットサイズをテーパ状のコアを導波させる過程で変換して、結合効率を向上させている。
特開平8-234062号公報 特開2005-70557号公報
しかし、特許文献1および特許文献2に記載された技術においては、テーパ状のコアによって変換されたモードフィールドの成分は、その大部分が導波モードとして後段に接続される導波路との光接続に寄与するものの、光接続に寄与しない放射モードも含まれている。このような、光接続に寄与しない放射モードが結合効率の向上を抑制させる原因の一つであった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、Si導波路と光ファイバとの結合効率が向上したモードフィールド変換器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るモードフィールド変換器の設計方法は、光導波路と第1の接着層を介して接続されるモードフィールド変換器であって、前記光導波路に向かってテーパ状に形成されたコアと、前記コアの前記光導波路側の外周面を覆う制御層と、前記コアと前記制御層とを覆うクラッド層と、を備え、前記コアは、光の伝搬方向に垂直な方向の断面積が前記光導波路に向かって単調減少するテーパ状の第1のコアと、前記第1のコアと前記第1の接着層との間に形成された第2のコアとを含み、前記制御層は前記第2のコアの外周面の少なくとも一部を覆い、前記制御層の屈折率は、前記クラッド層の屈折率より大きく、前記第2のコアの屈折率より小さい値に設定されるモードフィールド変換器の設計方法において、前記光導波路のモードフィールドと前記光導波路の固有モードとの結合効率を、式(2)によって近似される、前記制御層の屈折率n3および前記第1の接着層の屈折率n5を独立変数とする関数f(n3,n5)によって表し、前記制御層の屈折率n3と前記第1の接着層の屈折率n5とを前記関数f(n3,n5)が所定の結合効率となる点(n3,n5)の集合によって規定される閉曲線内の値にそれぞれ設定することを特徴とする。
但し、p、qは0~5の整数、c(p,q)は表1に示された値である。
本発明によれば、光導波路に向かってテーパ状に形成されたコアの光導波路側の外周面を覆う制御層を有するので、テーパ状のコアで変換されたモードフィールドの放射モードを抑制し、Si導波路と光ファイバとの結合効率を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態係るモードフィールド変換器を含む光接続構造の概略斜視図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係るモードフィールド変換器の平面模式図である。 図3Aは、本発明の第1の実施の形態に係るモードフィールド変換器の媒体分布の説明図である。 図3Bは、本発明の第1の実施の形態に係るモードフィールド変換器のフィールド分布の説明図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態に係るモードフィールド変換器を含む光接続構造における光ファイバのモード分布と固有モードの説明図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態に係る結合効率と屈折率を説明する図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る制御層の幅と結合効率の関係を説明する図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係るモードフィールド変換器の平面模式図である。 図8は、従来のモードフィールド変換器の平面模式図である。 図9Aは、従来のモードフィールド変換器の媒体分布の説明図である。 図9Bは、従来のモードフィールド変換器におけるフィールド分布の説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図7を参照して詳細に説明する。各図について共通する構成要素には、同一の符号が付されている。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態係るモードフィールド変換器100を含む光接続構造の概略斜視図である。本実施の形態に係る光接続構造は、基板140上に形成されたモードフィールド変換器100と、光ファイバ120(光導波路)と、モードフィールド変換器100と光ファイバ120とを接続する接着層130(第1の接着層)とを備える。
図2は、モードフィールド変換器100の平面模式図である。なお、図2において、x、y、z軸は互いに直交し、鉛直方向をy軸、水平方向をx軸、光の伝搬方向、すなわち光軸に沿った方向をz軸とする。
モードフィールド変換器100は、コア101と、制御層104と、コア101および制御層104を覆うクラッド層105とを備える。
コア101は、光ファイバ120に向かってテーパ状に形成されており、第1のコア102および第2のコア103を有する。
第1のコア102は、光の伝搬方向(z軸)に垂直なx軸方向の断面積が光ファイバ120に向かって単調減少するテーパ状に形成されている。第1のコア102は、例えば、x軸方向のコア径が、光の伝搬方向(z軸)に沿って単調減少するように形成され、y軸方向のコア径が一定値であってもよい。なお、第1のコア102は、x軸方向のコア径と同様に、y軸方向のコア径が光の伝搬方向(z軸)に沿って単調減少するように形成されてもよい。第1のコア102は、Si材料によって形成される。
第2のコア103は、第1のコア102の光ファイバ120側の端部から連続して形成されている。すなわち、第2のコア103の一端は、第1のコアの光ファイバ120側の端面aと光学的に接続されている。また、第2のコア103の他端は、後述する第1の接着層130を介して光ファイバ120のコア121と対向する。第2のコア103は、後述する制御層104によって少なくとも一部が覆われている。
第2のコア103は、例えば、光の伝搬方向(z軸)に沿って、x軸方向の断面形状が一定に維持される。例えば、第2のコア103は直方体形状を有し、第1のコア102の端面aからモードフィールド変換器100の光ファイバ120側の端面にわたって形成されている。
また、第2のコア103は、少なくとも平面視でz軸方向に沿って一定形状を維持するように形成されていればよく、例えば、テーパ状の第1のコア102から連続的に、光の伝搬方向(z軸)に沿ってx軸方向のコア径が単調減少するように形成されていてもよい。この場合、コア101は、全体としてテーパ状に形成される。第2のコア103は、Si材料によって形成される。
制御層104は、コア101の光ファイバ120側の外周面を覆うように形成されている。より詳細には、制御層104は、第2のコア103が第1のコア102と光学的に接続する第1のコア102の端面aの近傍から、光の伝搬方向(z軸)に沿って、第2のコア103を覆い、モードフィールド変換器100の光ファイバ120側の端面まで形成されている。制御層104の材料は、後述するクラッド層105の屈折率を基準として決定される。なお、制御層104の材料の決定方法については後述する。
クラッド層105は、コア101と制御層104とを覆うように形成されている。クラッド層105は、石英系材料から形成される。
光ファイバ120は、接着層130を介してモードフィールド変換器100に接続されている。光ファイバ120は、コア121と、コア121を覆うクラッド層122とを備える。光ファイバ120には、例えば、石英系材料が用いられる。なお、光ファイバ120は、石英系材料だけでなく、他の無機材料、または有機材料(例えば、ポリマー)によって形成されてもよい。本実施の形態では、光ファイバ120のカットオフ波長として、1.5[μm]が用いられる。
コア121は、光ファイバ120の中心部に設けられ、モードフィールド変換器100によってモードフィールドが変換された光を伝搬する。図2に示すように、コア121のx軸方向のコア径cは、制御層104のx軸方向の径bより大きい。本実施の形態では、コア121のコア径として4[μm]が用いられる。なお、コア121は、図1に示すような円形断面を有する場合に限られず、例えば、平面光波回路のように矩形状であってもよい。
クラッド層122は、コア121の外周面を覆うように形成されている。クラッド層122の屈折率としては、例えば、1.44を用いる。
接着層130は、光ファイバ120とモードフィールド変換器100とを接続する。より詳細には、接着層130は、テーパ状のコア101の先端側における第2のコア103と、第2のコア103を覆う制御層104とがクラッド層105に覆われた断面構造を有するモードフィールド変換器100の端面と、コア121がクラッド層122に覆われた断面構造を有する光ファイバ120の端面との間に充填される。モードフィールド変換器100の第2のコア103を伝搬する光は、接着層130を介して光ファイバ120に結合する。なお、接着層130の詳細は後述する。
モードフィールド変換器100に含まれる第1のコア102、第2のコア103、制御層104、およびクラッド層105は、同一基板140上に公知の堆積技術、フォトリソグラフィ技術、およびエッチング技術により順次形成される。
次に、モードフィールド変換器100に含まれる各構成の屈折率について説明する。
まず、第1のコア102の屈折率をn1、第2のコア103の屈折率をn2、制御層104の屈折率をn3、クラッド層105の屈折率をn4と定義する。また、モードフィールド変換器100と光ファイバ120とを接続する接着層130の屈折率をn5と定義する。
前述したように、第1のコア102および第2のコア103はSi材料で形成される。また、クラッド層105は、例えば、SiO2から形成される。このようなSi導波路(コア101およびクラッド層105)では、第1のコア102の屈折率n1と第2のコア103の屈折率n2とは、ともに3.5であり(n1=n2=3.5)、クラッド層105の屈折率n4は、1.4~1.5の範囲の値である。なお、制御層104の屈折率については後述する。
本実施の形態に係るモードフィールド変換器100は、第2のコア103を覆う制御層104を備える点で、図8に示す従来のモードフィールド変換器100Bと異なる。従来のモードフィールド変換器100Bは、図8および図9Aに示すように、テーパ状のコア101のみを有し、本実施の形態に係るモードフィールド変換器100が備える制御層104に相当する層は形成されていない。
一方、本実施の形態に係るモードフィールド変換器100、および図8に示す従来のモードフィールド変換器100Bは、ともにテーパ状に形成されたコア101と、コア101を覆うクラッド層105を有する点で共通する。
テーパ状のコア101を有するモードフィールド変換器100および従来のモードフィールド変換器100Bにおいては、コア101を伝搬する光は、テーパ状のコア101の先端部に達する前の位置から徐々にモードフィールド径が拡大され、モードフィールド変換器100の端面に光接続される光ファイバ120に光結合して導波する。
なお、本実施の形態においてコア101はSi材料によって形成されており、Siは、波長1.3~1.6[μm]の光に対して透明であることから、モードフィールド変換器100に入力される光の波長を1.55[μm]とする。
図9Bに示す、従来のモードフィールド変換100Bにおける、xz面内のフィールド分布の計算結果からわかるように、従来のモードフィールド変換器100Bにおいても、モードフィールド径が拡大され、端面に到達した光は、第2のコア103から放射されて、接着層130を介して光ファイバ120に光結合している。
しかし、前述したように、テーパ状のコア101のみを有する従来のモードフィールド変換器100Bでは、モードフィールドに放射モードが含まれるため、テーパ状のコア101によって変換されたモードフィールド径と光ファイバ120の固有モードとの結合効率ηの向上が抑制される。本実施の形態に係るモードフィールド変換器100では、制御層104を設けて、テーパ状のコア101により変換されたモードフィールドと光ファイバ120の固有モードとの結合効率ηを改善する。以下、制御層104の構造パラメータの設定について説明する。
まず、結合効率ηは、モードフィールドをφ1、光ファイバ120の固有モードをφ2としたときに、次の式(1)で表される。
Figure 0007009962000001
上式(1)において、xはx軸方向の長さ、yはy軸方向の長さを示す。
上式(1)を考慮して制御層104のx軸方向およびy軸方向の径の大きさを設定する。制御層104は、前述したように、第2のコア103の周囲を覆うように形成される。特に、コア101のテーパ傾斜方向に対する軸、すなわちx軸方向の制御層104の径bは、第2のコア103における第1のコア102から光が伝搬する過程で遷移する放射モードが、制御層104の内部に結合し、光ファイバ120に結合するモードフィールドの放射成分が抑制されるように調整される。
本実施の形態では、制御層104のx軸方向の径bが、第2のコア103のx軸方向のコア径dより大きく、光ファイバ120のコア121におけるコア径cより小さくなるように設定される。なお、制御層104のy軸方向の径(図示しない)は、x軸方向の径bと同じ大きさに設定される。
制御層104の屈折率n3は、第2のコア103の屈折率n2より小さく(例えば、屈折率n2の0.5倍以下)、クラッド層105の屈折率n4より大きい値に設定される。したがって、制御層104の材料は、クラッド層105の屈折率n4を基準として、例えば、n4=1.4~1.6の値とすることが好ましい。このような制御層104の材料として、例えば、酸窒化シリコン(SiON)などを用いてもよい。
図3Aは、上述した制御層104を含むモードフィールド変換器100のxz面内の媒体分布を示す図である。また、図3Bは、制御層104を有するモードフィールド変換器100のxz面内のフィールド分布の計算結果を示す図である。図3Bに示すように、制御層104が形成されたモードフィールド変換器100においては、図9Bの従来のモードフィールド変換器100Bの場合と比較して、テーパ状のコア101を伝搬するモードフィールドの放射状の拡がりが抑えられた状態で光ファイバ120に結合している。
図4は、モードフィールド変換器100を含む光接続構造における光ファイバ120のモード分布と固有モードの説明図である。光ファイバ120の端面の内側におけるモード分布p2は、図4の実線で示されている。また、光ファイバ120の固有モードLP01は、図4の点線で示されている。図4に示すように、制御層104が形成されたモードフィールド変換器100を用いた場合の光ファイバ120のモード分布p2は、光ファイバ120の固有モードLP01に比較的一致している。
次に、制御層104が形成されたモードフィールド変換器100のモードフィールドと、光ファイバ120の固有モードとの結合効率は、制御層104の屈折率n3と接着層130の屈折率n5の大きさに依存して変化する。そのため、制御層104の屈折率n3の値は、接着層130の屈折率n5の値を考慮して設定される。
接着層130の屈折率n5は、光ファイバ120のコア121の屈折率の近傍であればよいが、本実施の形態では、屈折率において、0.1倍の精度を仮定して、光ファイバ120のコア121の屈折率の0.95倍~1.05倍の範囲の値に設定される。
前述したように、制御層104の屈折率n3は、クラッド層105の屈折率n4より大きく、第2のコア103の屈折率n2より小さい値に設定される。そのため、制御層104の屈折率n3と、接着層130の屈折率n5との最適値を以下のように設定する。
まず、制御層104の屈折率n3と接着層130の屈折率n5とをそれぞれ1.4から1.6の範囲の値で変化させ、光ファイバ120の端面より内側のモードフィールドと、光ファイバ120の固有モードLP01との結合効率ηをフィールド分布から算出する。
次に、結合効率ηを従属変数、制御層104の屈折率n3と接着層130の屈折率n5を独立変数として、結合効率ηを表す曲面関数をf(n3,n5)とすると、曲面関数をf(n3,n5)は次の式(2)で近似される。
Figure 0007009962000002
上式(2)において、p、qは、0~5の整数である。
上式(2)のp、qそれぞれの値に応じた曲面関数f(n3,n5)の値は、次の表1における係数c(p,q)によって示される。
Figure 0007009962000003
図5は、曲面関数f(n3,n5)に基づいて描かれた、結合効率ηの等高線図である。図5において、横軸は接着層130の屈折率n5を示し、縦軸は、制御層104の屈折率n3を示す。等高線(閉曲線)は、0.02[dB]間隔で描かれている。また、図5に示す矢印が指す方向に沿って、結合効率ηの値は増加している。
制御層104の屈折率n3および接着層130の屈折率n5それぞれの値は、所定の結合効率ηの値に対応する、図5の等高線(閉曲線)に囲まれた領域を満たすような値に設定される。
所定の結合効率η、すなわち目標値として結合効率η>-0.1[dB]と定めた場合、例えば、制御層104の屈折率n3=1.53、接着層130の屈折率n5=1.50は、図5に示す、結合効率η=-0.1[dB]に対応する右下がりの閉曲線内部にそれぞれ含まれることから、上記結合効率ηの目標値を満たす屈折率の値である。なお、曲面関数f(n3,n5)の次数は、結合効率ηの変化率に応じて任意に選択しても構わない。
図6は、制御層104のx軸方向の径bと結合効率ηの関係を示す図である。なお、制御層104の屈折率n3として1.55、接着層130の屈折率n5として1.51が用いられている。図6に示すように、制御層104のx軸方向の径bは、結合効率η>-0.1[dB]を満たす条件では、光ファイバ120のコア径cの40%から90%以下の範囲内の値であることが好ましい。制御層104のy軸方向の径についても、x軸方向の径bの大きさと同程度の値とすればよい。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、モードフィールド変換器100は、テーパ状のコア101の光ファイバ120側に含まれる第2のコア103の外周面を覆う制御層104を有し、制御層104の屈折率n3が、クラッド層105の屈折率n4より大きく、第2のコア103の屈折率n2より小さい値に設定される。また、制御層104のx軸方向の径bが、光ファイバ120のコア121のx軸方向のコア径cの0.4倍から0.9倍以下の範囲の値に設定される。
このような構成により、モードフィールド変換器100は、テーパ状のコア101で変換されたモードフィールドに含まれる放射成分を抑制し、コア101とクラッド層105で構成されるSi導波路と光ファイバ120との結合効率を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、上述した第1の実施の形態と同じ構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第1の実施の形態では、コア101に含まれる第1のコア102と第2のコア103とは同一の基板上に形成される場合について説明した。これに対し、第2の実施の形態では、第1のコア102と、制御層104に覆われた第2のコア103とはそれぞれ異なる基板上に形成される。
図7は、第2の実施の形態に係るモードフィールド変換器100aを含む光接続構造の平面模式図である。図7に示すように、モードフィールド変換器100aは、クラッド層105に覆われたテーパ状の第1のコアの光ファイバ120側の端面と、クラッド層106に覆われた第2のコア103の第1のコア102側の端面との間に形成される接着層107(第2の接着層)をさらに備える。
テーパ状に形成された第1のコア102と制御層104に覆われた第2のコア103とは、接着層107を介して光結合する。接着層107の屈折率および厚さ(z軸方向の長さ)は、第1のコア102を覆うクラッド層105から第2のコア103および制御層104を覆うクラッド層106への透過率が0.9以上を満たすような値にそれぞれ設定すればよい。
本実施の形態では、テーパ状の第1のコア102と、クラッド層105とは、同一の基板上に形成される。また、第2のコア103と、制御層104と、クラッド層106とは、第1のコア102が形成される基板とは異なる基板上に形成される。
例えば、第2のコア103および制御層104を含む導波部について、異なる品種のものを複数作成し、結合効率を最適化するような第2のコア103および制御層104を含む導波部を選択し、第1のコア102を含む導波部と組み合わせてモードフィールド変換器100aを構成してもよい。
なお、制御層104の屈折率n3と接着層130の屈折率n5は、第1の実施の形態と同様に、結合効率の等高線図を作成し、所定の結合効率の等高線に沿った値にそれぞれ設定すればよい。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、クラッド層105に覆われたテーパ状の第1のコア102と、クラッド層106に覆われた、第2のコア103および制御層104とを互いに異なる基板上に形成する。これにより、モードフィールド変換器100aは、結合効率をより最適化することができる。
以上、本発明のモードフィールド変換器における実施の形態について説明したが、本発明は説明した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明の範囲において当業者が想定し得る各種の変形を行うことが可能である。
説明した実施の形態では、第1のコア102および第2のコア103は、Si材料によって形成される場合について説明したが、第1のコア102および第2のコア103の材料はSiに限られず、例えば、化合物半導体など、その他の半導体材料、無機材料、および有機材料のいずれかによって形成されてもよい。
また、説明した実施の形態では、クラッド層105は、石英系材料から形成される場合について説明したが、例えば、化合物半導体など、その他の半導体材料、無機材料、および有機材料のいずれかによって形成されてもよい。
また、説明した実施の形態では、Si導波路(コア101およびクラッド層105)から光ファイバ120に向かって伝搬する光のモードフィールド径を変換する構造を有する場合について説明したが、光ファイバ120からSi導波路に向かって導波させる構成を採用してもよい。
100、100a、100B…モードフィールド変換器、101、121…コア、102…第1のコア、103…第2のコア、104…制御層、105、106、122…クラッド層、107、130…接着層、120…光ファイバ、140…基板。

Claims (1)

  1. 光導波路と第1の接着層を介して接続されるモードフィールド変換器であって、
    前記光導波路に向かってテーパ状に形成されたコアと、
    前記コアの前記光導波路側の外周面を覆う制御層と、
    前記コアと前記制御層とを覆うクラッド層と、
    を備え、
    前記コアは、光の伝搬方向に垂直な方向の断面積が前記光導波路に向かって単調減少するテーパ状の第1のコアと、前記第1のコアと前記第1の接着層との間に形成された第2のコアとを含み、
    前記制御層は前記第2のコアの外周面の少なくとも一部を覆い、
    前記制御層の屈折率は、前記クラッド層の屈折率より大きく、前記第2のコアの屈折率より小さい値に設定されるモードフィールド変換器の設計方法において、
    前記光導波路のモードフィールドと前記光導波路の固有モードとの結合効率を、式()によって近似される、前記制御層の屈折率n3および前記第1の接着層の屈折率n5を独立変数とする関数f(n3,n5)によって表し、前記制御層の屈折率n3と前記第1の接着層の屈折率n5とを前記関数f(n3,n5)が所定の結合効率となる点(n3,n5)の集合によって規定される閉曲線内の値にそれぞれ設定する
    ことを特徴とするモードフィールド変換器の設計方法。
    Figure 0007009962000004
    但し、p、qは0~5の整数、c(p,q)は下表に示された値である。
    Figure 0007009962000005
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