JP2010276874A - 逆波長分散型位相差フィルムの製造方法と逆波長分散型位相差フィルム - Google Patents

逆波長分散型位相差フィルムの製造方法と逆波長分散型位相差フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、逆波長分散性と光学特性に極めて優れる逆波長分散型位相差フィルムとその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る逆波長分散型位相差フィルムの製造方法は、カルバゾールとアセチレンを反応させることにより、N−ビニルカルバゾールを製造する工程;上記N−ビニルカルバゾールを含むモノマーを重合させることによりポリマーを得る工程;上記ポリマーを成形して成形フィルムを得る工程;および、上記フィルムを延伸して延伸フィルムを得る工程を含み;特定の手段により、波長が短くなるほど複屈折率が小さくなる波長分散性のフィルムを得ることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、逆波長分散型位相差フィルムを製造するための方法と、当該方法で製造される逆波長分散型位相差フィルムに関するものである。
近年、液晶ディスプレイの適用範囲は、電卓やデジタル時計などの表示板からコンピュータディスプレイや液晶テレビなどにまで広がっており、我々の生活に欠かせないものとなりつつある。
液晶ディスプレイは、一般的に液晶セルを二枚の偏光板により挟む構成を有しており、入射側の偏光板を経た偏光を液晶セルでねじり、出射側の偏光板を通す。この際、液晶セルに対する電圧負荷の有無により、光制御を行う。
ここで、液晶ディスプレイの表示方式としては、STN方式、TN方式、VA方式、IPS方式、OCB方式などが知られている。特にテレビ用途では、VA方式とIPS方式が広く用いられている。また、TN方式は、高速応答が可能であるためノートパソコンやカーナビゲーションなどのディスプレイに適用されているが、比較的高価である。一方、STN方式は比較的安価である上に高精彩であることから、TN方式よりも生産量が多い。しかし、STN方式には光学補償が必須である。
詳しくは、STN方式では液晶セルにおけるツイスト角が180〜270°と大きいことから、入射側の偏光板を経た直線偏光は液晶のねじれに追従することができず、また、液晶の複屈折性により入射光の位相にずれが生じるために、液晶セルを経た光は直線偏光ではなく楕円偏光となってしまう。さらに、かかる位相のずれは、入射光の波長により異なる。よって、入射光の波長に依存して、液晶セルを経た光の楕円偏光の形、ひいては液晶セルの光透過率が異なることになる。かかる現象は波長分散といわれる。この波長分散の結果、STN方式の液晶ディスプレイは着色することになり、オン/オフのコントラストが低下するという問題に至る。
上記の問題を解消するには、液晶セルを通過した楕円偏光を直線偏光へ変換すればよい。そのために、当該液晶セルと同じツイスト角で且つ逆方向に偏光をねじる液晶セルを組合せ、光学補償を行う液晶ディスプレイが考案されている。かかるディスプレイは着色が抑制されており、オン/オフの表示色が白/黒という高コントラストのものとなる。しかし、2枚の液晶セルを組合わせることから当然に高コストとなる。
より簡便な光学補償の手段としては、波長に応じた位相のずれを軽減するために、光の波長が短いほど複屈折が小さくなるという波長分散性、即ち逆波長分散性を示す位相差フィルムを組合わせることが考えられる。
その他、最近、液晶ディスプレイの大型化が進んでいるが、それに伴って視野角の低減が問題となっている。即ち、液晶ディスプレイでは2枚の偏光子の配向を直交させることで光の透過を遮断するが、特に大型ディスプレイでは、四隅への方向は斜めとなるために偏光子同士の配向方向が90°からずれてくるため光漏れが起こる。特に液晶テレビに広く用いられているVA方式では、偏光軸角度に依存する光漏れを解消するためλ/4板などの位相差フィルムが用いられるが、一般的な位相差フィルムでは長波長となるに従い面内位相差が小さくなるためにカラーシフトを抑制することが難しい。一方、逆波長分散型の位相差フィルムでは、長波長となるに従い面内位相差が大きくなるため、かかる問題を解消することが可能になる。
逆波長分散型の位相差フィルムとしては、ノルボルネン鎖など正の固有屈折率を示す分子鎖とスチレン系鎖など負の固有屈折率を示す分子鎖とを含む共重合体からなるものが特許文献1に開示されている。また、特許文献2には、ノルボルネン系樹脂等とスチレン系樹脂等の混合物からなる逆波長分散型位相差フィルムが開示されている。これら特許文献には、逆波長分散型位相差フィルムの逆波長分散性が極めて優れていることを示す実験データが記載されている。
しかし、シクロオレフィン成分とスチレン成分の共重合体や混合物からなるフィルムに逆波長分散性を付与することは極めて難しいというのが当業界の一般的な常識である。特に、負の固有複屈折性を示す成分としてスチレン成分を用いても、十分な逆波長分散性を得ることは難しい。よって、上記フィルムが本当に上記公報に記載されているほどの逆波長分散性を示すか、疑問が残るところである。
ところで、N−ビニルカルバゾールはラジカル重合性を有することから、ポリマー原料として用いられる。N−ビニルカルバゾールを重合させたポリマーは、光伝導性や正孔輸送性を示し高屈折率であることから、光学フィルムの材料として利用される。このN−ビニルカルバゾールは、特許文献3に記載されている技術のようにカルバゾールとアセチレンを反応させるレッペ法や、特許文献4に記載されている技術のようにN−(2−ヒドロキシエチル)カルバゾールを気相で分子内脱水する気相脱水法により製造される。
特開2001−235622号公報 特開2001−337222号公報 特開昭48−68564号公報 国際公開第2006/046540号パンフレット
上述したように、従来、光の波長が短いほど複屈折が小さくなるという波長分散性(逆波長分散性)を示す位相差フィルムが知られていた。
しかし、液晶ディスプレイの大型化や薄化に伴って、より一層優れた逆波長分散性と光学特性を有する逆波長分散型位相差フィルムが切望されている。
そこで本発明の目的は、逆波長分散性と光学特性に極めて優れる逆波長分散型位相差フィルムとその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を進めた。その結果、レッペ法により製造したN−ビニルカルバゾールの重合体を負の固有複屈折性を示すフィルムの材料として用いれば、少なくとも可視光域において非常に優れた逆波長分散性を示し且つ着色が抑制されている位相差フィルムが得られることを見出して、本発明を完成した。
本発明に係る逆波長分散型位相差フィルムの製造方法は、カルバゾールとアセチレンを反応させることにより、N−ビニルカルバゾールを製造する工程;上記N−ビニルカルバゾールを含むモノマーを重合させることによりポリマーを得る工程;上記ポリマーを成形して成形フィルムを得る工程;および、上記フィルムを延伸して延伸フィルムを得る工程を含み;下記(1)〜(5)から選択される一以上の手段により、波長が短くなるほど複屈折率が小さくなる波長分散性のフィルムを得ることを特徴とする。
(1) 上記N−ビニルカルバゾールと、重合性の炭素−炭素二重結合を含む環構造を有するモノマーまたはオリゴマーを共重合させる
(2) 上記ポリマーの主鎖に環構造を導入する
(3) 上記ポリマーと、主鎖中に環構造を有するポリマーを混合し、当該混合ポリマーを成形してフィルムを得る
(4) 主鎖中に環構造を有するポリマーからなるフィルムと、上記成形フィルムとを積層した上で延伸する
(5) 上記延伸フィルムと、主鎖中に環構造を有するポリマーからなる延伸フィルムとを積層する。
本発明方法においては、主鎖中の環構造を、ラクトン環、イミド環、ラクタム環、環状酸無水物構造、脂肪族炭化水素環および環状エーテル構造からなる群より選択される1以上とすることが好ましい。構造中にこれら環構造を含むポリマーからなる延伸フィルムは、正の固有複屈折性を示すので、これら環構造を利用することにより良好な逆波長分散性を示す位相差フィルムを得ることができる。
本発明に係る逆波長分散型位相差フィルムは、上記本発明方法で製造されたことを特徴とし、良好な逆波長分散性を示すと共に着色が抑制されている。
本発明の逆波長分散型位相差フィルムとしては、着色が抑制されているものとして、具体的にはYI値が12.0以下であるものが好適である。
本発明方法によれば、逆波長分散性に極めて優れた逆波長分散型位相差フィルムを製造することができる。また、本発明方法で製造された逆波長分散型位相差フィルムは、着色が非常に少なく光学特性に優れている。よって本発明は、液晶ディスプレイの性能向上に寄与するものとして、産業上極めて有用である。
逆波長分散型位相差フィルムは、固有複屈折が正の部分と負の部分の両方を含み、それぞれの配向方向(光軸)が直交しているので、それぞれの重合体の遅相軸または進相軸が直交するために、互いの固有複屈折が打ち消しあう。ここで、複屈折が打ち消しあう程度は入射光の波長が短くなるほど大きくなるので、結果として入射光の波長が短いほど複屈折が小さくなる。かかる特性を逆波長分散性という。
本発明に係る製造方法では、位相差フィルムにかかる逆波長分散性を付与するために、下記(1)〜(5)から選択される一以上の手段を行う。
(1) 上記N−ビニルカルバゾールと、重合性の炭素−炭素二重結合を含む環構造を有するモノマーまたはオリゴマーを共重合させる
(2) 上記ポリマーの主鎖に環構造を導入する
(3) 上記ポリマーと、主鎖中に環構造を有するポリマーを混合し、当該混合ポリマーを成形してフィルムを得る
(4) 主鎖中に環構造を有するポリマーからなるフィルムと、上記成形フィルムとを積層した上で延伸する
(5) 上記延伸フィルムと、主鎖中に環構造を有するポリマーからなる延伸フィルムとを積層する。
以下、先ず本発明方法を実施の順番に従って説明する。
1. N−ビニルカルバゾールの製造
本発明では、原料モノマーの一つであるN−ビニルカルバゾールを、例えばN−(2−ヒドロキシエチル)カルバゾールを分子内脱水するといった方法ではなく、アルカリ触媒の存在下、カルバゾールとアセチレンを気相または液相で反応させる方法により製造する。
本反応で使用するアルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの強塩基類;酸化亜鉛などの金属酸化物;カルバゾールのカリウム塩;金属ナトリウムや金属カリウムなどのアルカリ金属;ナトリウムエトキシドやカリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドなどを用いることができる。触媒の使用量は、適宜調整すればよい。なお、カルバゾールのカリウム塩は、触媒としてのみでなく原料化合物としても用いることができる。
本反応では、溶媒を用いてもよい。使用できる溶媒は、カルバゾールとアセチレンを適度に溶解できるものであり且つ反応を阻害しないものであれば特に制限されないが、例えば、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、デカヒドロナフタレンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼンやトルエンなどの芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコールなどの多価アルコール類;ジメチルホルミアミドやジメチルアセトアミドなどのアミド類を挙げることができる。溶媒の使用量は適宜調整すればよいが、例えば、カルバゾールとアセチレンの合計濃度が10質量%以上、50質量%以下程度となるようにすればよい。
一般的に、カルバゾールよりもアセチレンの方が安価であり、また、残留したアセチレンは目的化合物であるN−ビニルカルバゾールと容易に分離できるので、カルバゾールに対してアセチレンを過剰に用いることが好ましい。例えば、アセチレンをカルバゾールに対して2モル倍以上、10モル倍以下程度用いることができる。アセチレンは、反応混合液に継続的に流入させるようにしてもよい。
反応温度は適宜調整すればよいが、例えば100℃以上、200℃以下程度とすることができる。反応温度が反応液の沸点を超える場合には、溶媒が蒸発しないよう圧力を負荷する。
反応時間も適宜調整すればよいが、例えば、1時間以上、15時間以下程度とすることができる。具体的には、原料化合物であるカルバゾールの残留量をクロマトグラフィなどで確認したり、予備実験などにより決定すればよい。
反応終了後は、常法によりN−ビニルカルバゾールを単離精製することができる。例えば、反応混合液を攪拌しつつメタノールなどの貧溶媒を添加していき、目的化合物であるN−ビニルカルバゾールを析出させることができる。また、N−ビニルカルバゾールは蒸留することも可能である。但し、過剰に加温するとN−ビニルカルバゾールが重合するおそれもあり得るので、好適には減圧蒸留する。高純度のN−ビニルカルバゾールを得るためには、再結晶などによりさらに精製してもよい。
2. 重合反応
次に、上記反応により得たN−ビニルカルバゾールを含むモノマーを重合させ、ポリマーを得る。
本発明に係るポリマーの主鎖は、基本的にポリエチレン鎖とすることができる。
本発明の位相差フィルムは逆波長分散性を示す。この逆波長分散性は、フィルムの材料であるポリマー中に正の複屈折性の部分と負の複屈折性の部分とを設けるか、正の固有複屈折性ポリマーと負の固有複屈折性ポリマーを混合してフィルム材料とするか、或いは正の固有複屈折性を示す延伸フィルムと負の固有複屈折性を示す延伸フィルムを積層することによりフィルムに特性として付与されることになる。
フィルムの材料であるポリマー中に正の複屈折性の部分と負の複屈折性の部分とを設けるには、正の固有複屈折性ポリマーの原料であるモノマーと負の固有複屈折性ポリマーの原料であるモノマーとを混合して重合させるか、或いは、重合後に正の複屈折性の部分または負の複屈折性の部分を導入すればよい。
ここで、正の複屈折性の部分とは、当該部分を構成するモノマーのホモポリマーをフィルムとして延伸した場合に、当該延伸フィルムが正の固有複屈折性を示すものをいう。正の固有複屈折性ポリマーの原料であるモノマー等も同様である。
例えば、N−ビニルカルバゾールの重合体、即ち側鎖としてカルバゾール基を有するホモポリマーからなる延伸フィルムの固有複屈折は負となる。ここで、N−ビニルカルバゾールなど窒素原子を含むモノマーの重合体は、着色し易い。特にN−ビニルカルバゾールの重合体は層状の結晶となり易く、層間に着色不純物が存在すると、精製しても着色を軽減し難い。しかし本発明においては、上記のとおりカルバゾールとアセチレンを反応させることにより得たN−ビニルカルバゾールをモノマーとして用いることにより、ポリマーの着色を抑制することが可能となる。
カルバゾール基の他、ポリマーに負の固有複屈折性を与える側鎖置換基としては、例えば、2−オキソピロリジニル基、アントラセニル基、フルオレニル基を挙げることができる。よって、上記手段(3)〜(4)において、固有複屈折が負の延伸フィルムの材料であるポリマーを得るためには、N−ビニルカルバゾールに加えて、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−ω−ヘプタラクタム、ビニルアントラセン、ジベンゾフルベン、メタクリル酸メチル、スチレンなどをモノマーとして用い、重合させればよい。
上記手段(1)〜(2)のとおり、ポリマーの混合やフィルムの積層を伴わずに逆波長分散型位相差フィルムを得るために、負の複屈折性のためのN−ビニルカルバゾールに加えて、正の複屈折性のためのモノマーまたはオリゴマーを加えて重合させるか、或いは、将来、ポリマーの主鎖に環構造を導入するための置換基を有するモノマーを加えて重合させてもよい。
正の複屈折性のための主鎖中の環構造としては、ラクトン環、イミド環、ラクタム環、環状酸無水物構造、脂肪族炭化水素環およびセルロースからなる群より選択される1以上を挙げることができる。より具体的には、ラクトン環、グルタルイミド構造、無水グルタル酸構造、N−置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造である。当該環構造としては、ラクトン環およびグルタルイミド構造が好適であり、ラクトン環がより好ましい。
ラクトン環構造としては、以下の構造を例示することができる。
[上記式中、R1〜R3は、それぞれ独立して水素原子、または炭素数1〜20の有機残基を示す。当該有機残基は、酸素原子を含んでいてもよい]
上記有機残基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などC1-20アルキル基;エテニル基やプロペニル基などのC1-20不飽和脂肪族炭化水素基;フェニル基やナフチル基などのC6-20芳香族炭化水素基を挙げることができる。上記基においては、1以上の水素原子が、水酸基、カルボキシ基、エーテル基およびエステル基からなる群より選択される1以上の基により置換されていてもよい。
上記ラクトン環構造は、例えば、メタクリル酸メチル(MMA)と2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)とを含む単量体群を共重合した後、得られた共重合体における隣り合ったMMA単位とMHMA単位とを脱アルコール環化縮合させて形成できる。この場合、R1は水素原子であり、R2とR3はメチル基である。
グルタルイミド構造および無水グルタル酸構造としては、以下の構造を例示することができる。
[上記式中、R4とR5は、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を示し、X1は酸素原子または窒素原子を示す。但し、X1が酸素原子であるときR6は存在せず、X1が窒素原子であるとき、R6は水素原子、C1-6直鎖アルキル基、C3-8シクロアルキル基またはC6-10芳香族炭化水素基を示す。]
3-8シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基を挙げることができる。C1-6直鎖アルキル基としては、前述したC1-20アルキル基のうち直鎖で且つ炭素数が1〜20であるものを挙げることができる。C6-10芳香族炭化水素基としては、前述したC6-20芳香族炭化水素基のうち炭素数が6〜10であるものを挙げることができる。
上記式において、X1が窒素原子のとき、上記構造はグルタルイミド構造となる。グルタルイミド構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル重合体をメチルアミンなどのイミド化剤によりイミド化して形成できる。
上記式において、X1が酸素原子のとき、上記構造は無水グルタル酸構造となる。無水グルタル酸構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体を分子内で脱アルコール環化縮合させて形成できる。
N−置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造としては、以下の構造を例示することができる。
[上記式中、R7とR8は、それぞれ独立して水素原子またはメチル基を示し、X2は酸素原子または窒素原子を示す。但し、X2が酸素原子であるときR9は存在せず、X2が窒素原子であるとき、R9は水素原子、C1-6直鎖アルキル基、C3-8シクロアルキル基またはC6-10芳香族炭化水素基を示す。]
1-6直鎖アルキル基、C3-8シクロアルキル基およびC6-10芳香族炭化水素基としては、前述したものと同様のものを挙げることができる。
上記式において、X2が窒素原子のとき、上記構造はグルタルイミド構造となる。グルタルイミド構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル重合体をメチルアミンなどのイミド化剤によりイミド化して形成できる。
上記式において、X2が酸素原子のとき、上記構造は無水マレイン酸構造となる。無水マレイン酸構造は、例えば、無水マレイン酸と(メタ)アクリル酸エステルとを共重合させて形成できる。
正の複屈折性のためのモノマーとしては、その構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を含むシクロオレフィンを挙げることができる。例えば、テトラシクロドデセンなどのノルボルネン系モノマー;シクロへキセンなどのシクロオレフィンを挙げることができる。その他、エチレンやプロピレンなどのオレフィンなどの鎖状オレフィンも、正の複屈折性のためのモノマーである。
また、将来、ポリマーの主鎖に環構造を導入するための置換基を有するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルと2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとの組合せを挙げることができる。これらモノマー単位を含むポリマーは、隣り合った(メタ)アクリル酸エステル単位と2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位とを脱アルコール環化縮合することにより、主鎖へラクトン環を導入することが可能になる。
本発明方法において、負の固有複屈折性を示すフィルムを得る場合であっても、フィルム全体として負の固有複屈折性を示せば、オレフィンなど正の固有複屈折性を示すモノマーを共重合させたり、かかるモノマーからなるホモポリマー、即ち正の固有複屈折性を示すポリマーを材料として添加してもよい。また、上記手段(4)〜(5)において、正の固有複屈折性を示すフィルムが必要な場合も同様であり、その材料として負の固有複屈折性のためのポリマーを添加してもよい。
上記手段(3)において用いられる、主鎖中に環構造を有するポリマーや、上記手段(4)〜(5)における正の固有複屈折性を示すフィルムの材料としては、セルロースおよびその誘導体など環状エーテル構造を有するポリマーを用いることができる。セルロースおよびその誘導体としては、トリアセチルセルロースなど、市販のものを用いることができる。
重合反応で用いる溶媒としては、モノマーなどを適度に溶解することができ、且つ重合反応を阻害しないものであれば特に制限無く用いることができる。例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒;アセトンなどのケトン溶媒;酢酸エチルや酢酸ブチルなどのエステル溶媒;これらの混合溶媒などを用いることができる。また、光重合を行う場合には、N−ビニルピロリドンなどの反応性溶媒を用いてもよい。溶媒の使用量は、モノマーに対する溶解性などに応じて適宜調整すればよい。
重合反応で用いる重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ化合物、および過酸化水素と金属塩との混合物などを用いることができる。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,1’−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチレンシクロヘキサン、1,3−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピルベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルヒドロペルオキシドを挙げることができる。これら有機過酸化物の中では、t−ブチルヒドロペルオキシドおよびt−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ましく、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエートが特に好ましい。有機過酸化物は、1種のみ選択して使用してもよいし、2種以上を選択して併用してもよい。
アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二水和物、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)を挙げることができる。これらアゾ化合物の中では、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩が好ましい。アゾ化合物は、1種のみ選択して使用してもよいし、2種以上を選択して併用してもよい。
また、重合反応としては、いわゆる光重合反応を行ってもよい。光重合反応のための重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ビス−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、ビス−N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類およびその塩;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシシクロチオキサントンなどのチオキサントン類およびその塩;エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノンなどのアントラキノン類;アセトフェノン類;ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル類;ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル類;2,4,6−トリハロメチルトリアジン類;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体などのイミダゾール類;ベンジルジメチルケタール、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェナントレンキノン、9,10−フェナントレンキノン、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン類;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ペプタンなどのアクリジン誘導体;ビスアシルフォスフィンオキサイド、ビスフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイドなどのフォスフィンオキサイド類;4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンおよびそのエチレンオキサイド類などを挙げることができる。
重合開始剤の使用量は、モノマーの種類や濃度などに応じて適宜調整すればよく特に制限されないが、例えば、モノマー100質量部に対して0.001質量部以上、3質量部以下とすることができ、0.005質量部以上、2質量部以下が好ましい。
重合のための反応混合液には、必要に応じ、連鎖移動剤、pH調整剤、緩衝剤などを添加することができる。
重合反応は、反応液の温度を上げたり、また、紫外線や電子線などを照射することで開始することができる。通常、重合反応の開始のためには反応液を100℃程度まで昇温する。反応開始後における反応温度も、60℃以上、200℃以下程度で維持すればよい。反応温度が反応液の沸点を超える場合には、圧力をかけてもよい。
反応時間は特に制限されず、反応の進行状況をクロマトグラフィで確認したり、予備実験などにより適宜決定すればよいが、通常、1時間以上、20時間以下程度とすることができる。
反応終了後は、常法によりポリマーを分離すればよい。例えば、反応液から溶媒を減圧留去し、さらに常圧または減圧下で加熱乾燥してもよい。
上記手段(2)のとおり、得られたポリマーの主鎖に環構造を導入する場合には、ポリマーを分離する前の反応液へ、ポリマーの側鎖官能基に応じた環化剤を添加すればよい。例えば、N−ビニルカルバゾールに加えて(メタ)アクリル酸エステルと2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとの組合せを含むモノマーを重合させた場合には、隣り合った(メタ)アクリル酸エステル単位と2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステル単位とを脱アルコール環化縮合するために、リン酸オクチル/ジオクチル混合物を添加すればよい。かかる環化剤の使用量は、ポリマーの主鎖に環構造を導入するために用いたモノマーの量に応じて決定すればよい。
なお、ポリマーの主鎖に導入された環構造の割合は、特開2001−151814号公報に記載のダイナミックTG法により求めることができる。
上記手段(3)のとおり、N−ビニルカルバゾールを含むモノマーを重合させたポリマー、即ち延伸フィルムに負の固有複屈折を付与するためのポリマーと、主鎖中に環構造を有するポリマー、即ち延伸フィルムに正の固有複屈折を付与するためのポリマーを混合する場合には、各ポリマーをそれぞれ調製する。つまり、N−ビニルカルバゾールなど負の固有複屈折を付与するためのモノマーのみ、或いは当該モノマーと固有複屈折に影響を与えないモノマーとの混合物を重合させたポリマーと、その構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を含むシクロオレフィンなどのモノマーのみ、或いは当該モノマーと固有複屈折に影響を与えないモノマーとの混合物を重合させたポリマーとを、それぞれ調製する。
また、上記手段(4)〜(5)の場合、即ち、負の複屈折率性のためのフィルムと、正の複屈折率性のためのフィルムとを積層する場合にも、各ポリマーをそれぞれ調製する。
次いで、上記手段(3)の場合には、これらポリマーを混合する。混合方法は特に制限されず、常法を用いることができる。例えば、トルエンなどこれらポリマーに対する溶解能を有する溶媒にこれらポリマーを溶解した上で当該溶液から溶媒を減圧留去したり、或いは溶融混合すればよい。但し、温度を上げ過ぎるとポリマーが着色するおそれがあるため、好適には溶媒を用いる。
また、得られたポリマーには、紫外線吸収剤、酸化防止剤、フィラー、相溶化剤、安定化剤などを添加してもよい。
なお、得られたポリマーの固有複屈折の正負は、ポリマー分子鎖が配向したフィルムにおいて、当該フィルムの主面へ垂直に入射した光のうち、当該フィルムにおける分子鎖の配向方向(配向軸)に平行な振動成分に対するフィルムの屈折率n1から、配向軸に垂直な振動成分に対するフィルムの屈折率n2を引いた値(n1−n2)に基づいて判断できる。固有複屈折の値は、それぞれの重合体について、その分子構造に基づく計算により求めることができる。ポリマー混合物の固有複屈折率の正負は、当該混合物に含まれる各ポリマーの固有複屈折の兼ね合いにより決定される。
3. フィルム成形
次に、得られたポリマーをフィルム状に成形する。
成形手段は特に制限されず、常法を用いることができる。例えば、ポリマーを溶媒に溶解して得られた溶液を基板に塗布した後に乾燥してフィルムとするキャスト法や、ポリマーを溶融した上でフィルム状に押出成形する溶融押出成形法などを採用することができる。
4. 延伸
次に、得られたフィルムを延伸することにより、逆波長分散型位相差フィルムを得るか、或いは負の固有屈折率を有する延伸フィルムと正の固有屈折率を有する延伸フィルムをそれぞれ得る。即ち、上記手段(1)〜(3)を用いた場合には、フィルムを延伸することによりそのまま逆波長分散型位相差フィルムが得られる。一方、上記手段(4)〜(5)を用いた場合は、各成形フィルムまたは延伸フィルムを積層する必要がある。上記手段(4)の場合には、積層した上で延伸する。
上記手段(1)〜(3)の場合には、本発明に係る位相差フィルムは単層でありながら逆波長分散性を示す。このため、当該位相差フィルムはより薄くすることが可能であり、液晶ディスプレイの小型化や軽量化に寄与する。また、フィルムを積層する場合に比べ、各フィルムの接合角度の調整が不要であることから生産性が高い。
成形フィルムは、一軸延伸してもよいし、二軸延伸してもよい。延伸倍率は適宜調整すればよいが、通常、1.1倍以上、5倍以下程度とすることができる。また、二軸延伸する場合、二方向へ逐次延伸してもよいし、同時に延伸してもよい。
上記手段(4)〜(5)においては、負の固有複屈折率を示すフィルムと正の固有複屈折率を示すフィルムを積層する。その際、両フィルムの配向方向(光軸)を直交させる。また、両フィルムの接着方法としては、接着剤や粘着剤を用いる方法や、共押出しフィルムを延伸する方法を挙げることができる。
なお、上記手段(1)〜(5)のいずれかにより得られたフィルムが逆波長分散性を示さない場合には、さらに上記手段(1)〜(5)から選択される一以上の手段を行うことにより、逆波長分散性を示すフィルムを製造すればよい。
上記本発明方法で製造された逆波長分散型位相差フィルムは、優れた逆波長分散性を有する上に、特に、原料として用いるN−ビニルカルバゾールがカルバゾールとアセチレンを反応させて得られたものであることから、着色が抑制されている。より具体的には、本発明の逆波長分散型位相差フィルムのYI値は、12.0以下まで抑えられている。よって本発明の逆波長分散型位相差フィルムは、液晶ディスプレイの光学補償に用い得る。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
(1) レッペ法によるビニルカルバゾールの製造
密閉反応器にカルバゾール(9.0g)、カルバゾールのカリウム塩(1.0g)、ジメチルホルムアミド(37.3g)およびアセチレン(8.0g)を入れ、圧力をかけつつ190℃で4時間反応させた。反応終了後、反応液を常温まで放冷した。ジメチルホルムアミドを減圧留去した後、貧溶媒であるメタノールを滴下することにより、ビニルカルバゾールを析出させた。そのまま一晩静置した後、析出した結晶を濾別し、メタノールで洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥した。
(2) 重合反応
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた反応装置に、上記(1)で得られたビニルカルバゾール(7質量部)、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸(25質量部)、メタクリル酸メチル(68質量部)およびトルエン(90質量部)を入れた。当該反応容器に窒素ガスを導入しながら反応液を105℃まで昇温して加熱還流を開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富社製,ルペロックス570,0.04質量部)を添加した。また、同時に、トルエン(10質量部)にt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富社製,ルペロックス570,0.08質量部)を溶解した溶液を、約105〜110℃で加熱還流しつつ3時間かけて滴下した。滴下後、さらに同温度で4時間反応を継続し、重合させた。
得られた重合体溶液に、リン酸オクチル/ジオクチル混合物(0.9質量部)を添加し、80〜105℃で2時間加熱還流することにより環化縮合反応を行った。さらに、オートクレーブ中、重合体溶液を240℃で1時間加熱した後、240℃で1時間減圧乾燥することにより、主鎖にラクトン環構造を有する透明な重合体(以下、当該重合体を「A−1」という)を得た。当該重合体A−1の重量平均分子量を測定したところ、14万であった。
また、当該重合体A−1のガラス転移温度(Tg)をJIS K7121に準拠して測定した。具体的には、示差操作熱量計(リガク社製,DSC−8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgの試料を昇温速度:20℃/分で常温から200℃まで昇温し、得られたDSC曲線から中点法によりガラス転移点を求めた。リファレンスにはα−アルミナを用いた。その結果、ガラス転移温度は143℃であった。
さらに、耐熱性の評価として5%重量減少温度を測定した。具体的には、示差熱量天秤(リガク社製,TG−8120)を用い、窒素雰囲気下、10mgの試料を昇温速度:10℃/分で昇温していき、試料の重量が5%減少した時点の温度を求めた。その結果、5%重量減少温度は375℃であった。
(3) フィルムの製造
上記重合体A−1を、プレス成形機により250℃でプレス成形して、厚さ:140μmのフィルムとした。得られたフィルムをオートグラフ(島津製作所社製)にて延伸倍率が2倍となるように149℃で延伸し、厚さ:約100μmの一軸延伸フィルムを得た。
得られた延伸フィルムのフィルム面内位相差の波長分散性を、全自動複屈折計(王子計測機器社製,KOBRA−WR)を用いて評価した。波長分散性の評価結果を表1に示す。なお、表1および以降の各表では、測定波長を590nmとしたときの面内位相差を基準(R0)とし、その他の波長における位相差ReとR0との比(Re/R0)を併せて示す。また、各表に示す面内位相差は、膜厚:100μm当たりの値である。
表1のとおり、実施例1で得られた延伸フィルムは、光の波長が短くなるほどその位相差が小さくなるという逆波長分散性を示すことが実証された。
比較例1
(1) 気相脱水法によるビニルカルバゾールの製造
硝酸リチウム(3.45g)を水(250g)に溶解し、90℃で加熱撹拌しながら酸化ケイ素(30g)を加えた後、加熱濃縮してから空気雰囲気中120℃で20時間乾燥した。得られた固体を9〜16メッシュに破砕し、更に空気中500℃で2時間焼成することにより、酸素を除く組成がLi1Si10からなる触媒を得た。当該触媒(30ml)を内径15mmのステンレス製反応管内に充填した後、その上(原料装入側)に気化拡散のためのシリカゲルボールを充填した。この反応管を溶融塩(亜硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの質量比1/1混合物)浴に浸漬して430℃に加熱し、当該反応管に、トルエンで3モル%に希釈したN−(2−ヒドロキシエチル)カルバゾール溶液を、空間速度(GHSV)4.5hr-1、圧力は200torr(約27kPa,絶対圧)で供給した。反応管内に供給された原料は、入側のシリカゲルボール充填部で即座に気化して触媒充填層方向へ送られ、分子内脱水反応が進行する。反応開始から1時間後に、反応管からの出口ガスを抜き出して凝縮・捕集した。得られた粗ビニルカルバゾールをジメチルホルムアミドに溶解し、当該溶液を攪拌しながら貧溶媒であるメタノールを滴下することにより、ビニルカルバゾール結晶を析出させた。メタノールを添加した後、そのまま一晩静置した。析出した結晶を濾別し、メタノールで洗浄した。得られた結晶を減圧乾燥した。
(2) 重合反応
レッペ法で製造したビニルカルバゾールの代わりに、上記(1)のとおり気相脱水法で製造したニルカルバゾールを用いた以外は上記実施例1(2)と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有する透明な重合体(以下、当該重合体を「B−1」という)を得た。当該重合体B−1の重量平均分子量は14万であり、ガラス転移温度は143℃、5%重量減少温度は374℃であった。
(3) フィルムの製造
上記重合体B−1を、プレス成形機により250℃でプレス成形して、フィルムとした。
試験例1 YI値の測定
上記実施例1または比較例1で得たフィルムをクロロホルムに溶解し、15質量%の溶液を調製し、当該溶液のYI値を測定した。結果を表2に示す。
上記結果のとおり、レッペ法により製造したビニルカルバゾールを原料として用いた重合フィルムは、気相脱水法により製造したビニルカルバゾールを用いた場合に比べ、着色が顕著に抑制されていることが実証された。
実施例2
(1) 重合反応
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた反応装置に、上記実施例1(1)と同様にレッペ法により製造されたビニルカルバゾール(10質量部)、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸(18質量部)、メタクリル酸メチル(72質量部)およびトルエン(80質量部)を入れた。当該反応容器に窒素ガスを導入しながら反応液を105℃まで昇温して加熱還流を開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート(0.1質量部)を添加した。また、同時に、トルエン(10質量部)にt−アミルパーオキシイソノナノエート(0.2質量部)を溶解した溶液を、約105〜110℃で加熱還流しつつ2時間かけて滴下した。滴下後、さらに同温度で4時間反応を継続し、重合させた。
得られた重合体溶液へ、リン酸オクチル/ジオクチル混合物(0.9質量部)をトルエン(10質量部)に溶解した溶液を添加し、80〜105℃で2時間加熱還流することにより環化縮合反応を行った。さらに、当該重合体溶液を240℃で1時間減圧乾燥することにより、主鎖にラクトン環構造を有する透明な重合体(以下、当該重合体を「A−2」という)を得た。
(2) フィルムの製造
上記重合体A−2を、プレス成形機により250℃でプレス成形して、厚さ:約70μmのフィルムとした。得られたフィルムを、精密万能試験機オートグラフ(島津製作所社製)により、延伸倍率:2倍、延伸温度:142℃で自由端一軸延伸することにより、厚さ:45μmの延伸フィルム1を得た。
得られた延伸フィルム1のみのYI値を上記試験例1と同様に測定したところ、9.8であった。また、延伸フィルム1のみのフィルム面内位相差の波長分散性を、上記実施例1と同様にして測定した。結果を表3に示す。
表3のとおり、単独の延伸フィルム1は、逆波長分散性を示すものではなかった。
そこで別途、シクロオレフィン重合体フィルム(日本ゼオン社製,ゼオノアZF14)を、上記精密万能試験機オートグラフにより、延伸倍率:2倍、延伸温度:142℃で自由端一軸延伸することにより、厚さ:63μmの延伸フィルム2を得た。
上記延伸フィルム1と延伸フィルム2を、それぞれの配向方向(光軸)が直交するようアクリル系接着剤により接着して、積層フィルムを得た。
得られた延伸フィルムのフィルム面内位相差の波長分散性を、上記実施例1と同様にして測定した。結果を表4に示す。
表4のとおり、実施例2で得られた積層フィルムは、光の波長が短くなるほどその位相差が小さくなるという逆波長分散性を示すことが実証された。
比較例2
(1) 重合反応
レッペ法で製造したビニルカルバゾールの代わりに、上記比較例1(1)と同様に気相脱水法により製造されたビニルカルバゾールを用いた以外は上記実施例2(1)と同様にして、主鎖にラクトン環構造を有する透明な重合体(以下、当該重合体を「B−2」という)を得た。
(2) フィルムの製造
上記重合体B−2を、プレス成形機により250℃でプレス成形して、厚さ:約72μmのフィルムとした。得られたフィルムを、精密万能試験機オートグラフ(島津製作所社製)により、延伸倍率:2倍、延伸温度:142℃で自由端一軸延伸することにより、厚さ:46μmの延伸フィルム3を得た。
別途、シクロオレフィン重合体フィルム(日本ゼオン社製,ゼオノアZF14)を、上記精密万能試験機オートグラフにより、延伸倍率:2倍、延伸温度:142℃で自由端一軸延伸することにより、厚さ:60μmの延伸フィルム4を得た。
上記延伸フィルム3と延伸フィルム4を、それぞれの配向方向(光軸)が直交するようアクリル系接着剤により接着して、積層フィルムを得た。
試験例2 逆波長分散性の確認と色相(b値)の測定
上記実施例2または比較例2で得た延伸フィルム積層体の位相差(面内位相差)の波長分散性を評価したところ、光の波長が短くなるほど位相差が小さくなる逆波長分散性を示した。
また、延伸フィルム積層体の色相(b値)を色差計(日本電色工業社製,ZE6000)により測定した。結果を表5に示す。
上記結果のとおり、レッペ法により製造したビニルカルバゾールを原料として用いた重合フィルムは、気相脱水法により製造したビニルカルバゾールを用いた場合に比べ、着色が顕著に抑制されていることが実証された。
比較例3
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた反応装置に、スチレン(21質量部)、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸(10.7質量部)、メタクリル酸メチル(68.3質量部)およびトルエン(90質量部)を入れた。当該反応容器に窒素ガスを導入しながら反応液を105℃まで昇温して加熱還流を開始したところで、重合開始剤としてt−アミルパーオキシイソノナノエート(0.04質量部)を添加した。また、同時に、トルエン(10質量部)にt−アミルパーオキシイソノナノエート(0.08質量部)を溶解した溶液を、約105〜110℃で加熱還流しつつ3時間かけて滴下した。滴下後、さらに同温度で4時間反応を継続し、重合させた。
得られた重合体溶液へ、リン酸オクチル/ジオクチル混合物(0.9質量部)を添加し、80〜105℃で2時間加熱還流することにより環化縮合反応を行った。さらに、当該重合体溶液を240℃で1.5時間減圧乾燥することにより、主鎖にラクトン環構造を有する透明な重合体(以下、当該重合体を「B−3」という)を得た。
上記重合体B−3を用い、上記実施例2と同様にプレス成形と一軸延伸を行い、延伸フィルムを得た。得られた延伸フィルムの面内位相差の波長分散性を、上記実施例1と同様に評価した。結果を表6に示す。
上記結果のとおり、上記延伸フィルムは、単独では逆波長分散性を示すものではなかった。そこで、上記実施例2と同様にしてシクロオレフィン重合体からなる延伸フィルム2を製造し、それぞれの配向方向(光軸)が直交するようアクリル系接着剤により上記延伸フィルムと接着して、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムの面内位相差の波長分散性を、上記実施例1と同様にして測定した。結果を表7に示す。
上記結果のとおり、モノマーとしてビニルカルバゾールを用いる本発明に比べ、スチレンを用いた場合には、スチレンを過剰量用いたにもかかわらずフィルムは逆波長分散性を示さず、さらにフィルムを積層しても逆波長分散性は得られなかった。よって、スチレンを用いる場合では、十分な逆波長分散性は期待できないことを証明することができた。

Claims (4)

  1. 逆波長分散型位相差フィルムを製造するための方法であって;
    カルバゾールとアセチレンを反応させることにより、N−ビニルカルバゾールを製造する工程;
    上記N−ビニルカルバゾールを含むモノマーを重合させることによりポリマーを得る工程;
    上記ポリマーを成形して成形フィルムを得る工程;および
    上記フィルムを延伸して延伸フィルムを得る工程を含み;
    下記(1)〜(5)から選択される一以上の手段により、波長が短くなるほど複屈折率が小さくなる波長分散性のフィルムを得ることを特徴とする製造方法。
    (1) 上記N−ビニルカルバゾールと、重合性の炭素−炭素二重結合を含む環構造を有するモノマーまたはオリゴマーを共重合させる
    (2) 上記ポリマーの主鎖に環構造を導入する
    (3) 上記ポリマーと、主鎖中に環構造を有するポリマーを混合し、当該混合ポリマーを成形してフィルムを得る
    (4) 主鎖中に環構造を有するポリマーからなるフィルムと、上記成形フィルムとを積層した上で延伸する
    (5) 上記延伸フィルムと、主鎖中に環構造を有するポリマーからなる延伸フィルムとを積層する
  2. 主鎖中の環構造を、ラクトン環、イミド環、ラクタム環、環状酸無水物構造、脂肪族炭化水素環および環状エーテル構造からなる群より選択される1以上とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法で製造されたことを特徴とする逆波長分散型位相差フィルム。
  4. YI値が12.0以下である請求項3に記載の逆波長分散型位相差フィルム。
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