JP2010275396A - タイヤ - Google Patents
タイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010275396A JP2010275396A JP2009128150A JP2009128150A JP2010275396A JP 2010275396 A JP2010275396 A JP 2010275396A JP 2009128150 A JP2009128150 A JP 2009128150A JP 2009128150 A JP2009128150 A JP 2009128150A JP 2010275396 A JP2010275396 A JP 2010275396A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- rubber
- vulcanization
- reaction
- rubber composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
【課題】タイヤの加硫時間を短縮し、タイヤ表面部の過加硫を抑制する。
【解決手段】示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部(10)に有することを特徴とするタイヤ(1)である。
【選択図】図1
【解決手段】示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部(10)に有することを特徴とするタイヤ(1)である。
【選択図】図1
Description
本発明は、転がり抵抗に優れたタイヤに関するものである。
一般的に、ゴムの加硫は低温で行うほど良好なゴム物性を得ることができる。そのため、タイヤの性能の向上を図る技術として、タイヤの加硫工程において、ゴムを低温で加硫する方法が知られている。
通常、タイヤの加硫を行う際には、タイヤ内の加硫反応の均一化のため、ゴムの厚さを考慮し、表面部の加硫速度が遅く、また、内部ほど加硫速度が早くなるよう設計するのが通例である。しかし、タイヤの性能の向上を所期して低温にて加硫を行うと、加硫反応の速度差により、タイヤ内部が適正加硫に到達しても、加硫反応の遅いトレッド部などのタイヤ表面部の加硫が不十分である場合がある。
ところで、車両の燃費に支配的なタイヤの転がり抵抗は使用するゴムのロス特性に依存することが知られており、また、ゴムのロス特性は、タイヤの加硫の進行度に左右される。即ち、ロス特性は、ゴムの加硫反応の進行とともに減少し、最適加硫時に最も小さくなる。そのため、上記のようにタイヤ表面部のゴムが未加硫であると、ロス特性が大きく、転がり抵抗を増大させてしまう。
これに対し、タイヤの加硫時間を延長して未加硫部分を失くす方法も容易に想到し得るが、この方法は、生産性に優れないとともに、タイヤ内部が過加硫状態となり、タイヤの耐久性能を損ねてしまう。
尚、タイヤの転がり抵抗を低減させる方法として、例えば、特許文献1では、タイヤの断面形状を工夫することによる方法が提案されている。この提案によって、確かに転がり抵抗を低減させることが可能であるが、他性能、とりわけ優れた耐久性との両立を考えた場合、より詳細なタイヤ設計が求められる。
そこで、本発明の目的は、加硫時間を延長することなくタイヤ表面部の加硫を最適化し、以って、転がり抵抗の低減を可能としたタイヤを提供することにある。
本発明者は、加硫中に発生するゴムの加硫反応の熱を利用して熱伝導を補助することに着眼し、より反応熱量の大きなゴム組成物から成るゴム部材を生タイヤの適切な部分に配置することによって、タイヤ内部を効果的に加熱し、加硫を促進できることを知見し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のタイヤは、示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部に有することを特徴とする。
ここで、上記において「トレッド部」とは、タイヤにおいて路面と直接接するキャップトレッド部および該キャップトレッド部の下層として存在するベーストレッド部を含む。
また、上記において、トレッド部に「有する」とは、上記のゴム組成物で構成したゴム部材を、トレッド部の一部または全てに内在させることを含む。
本発明の好適例においては、前記ゴム組成物において、前記反応熱量が20〜500J/gである。
本発明の他の好適例においては、前記ゴム組成物において、前記反応開始温度が120℃以上である。
本発明によれば、加硫時間を延長することなくタイヤ表面部の加硫を最適化し、以って、転がり抵抗の低減を可能としたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に従うタイヤの幅方向断面図である。図示例では、タイヤ1は、一対のビード部8間にトロイダル状に跨るカーカス4を骨格とし、ビード部8のビードコア2からタイヤ径方向に延びるスティフナー3を具え、カーカス4のクラウン部の径方向外側にベルト7およびトレッド10を配置する。尚、前記ベルト7は、傾斜ベルト層5a,5bおよび周方向ベルト層6より成る。
本発明のタイヤは、示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部10に有することを特徴とする。
トレッド部10に、上記のゴム組成物から成るゴム部材を配置することにより、トレッド部10の加硫反応を促進することが可能である。これにより、低温での加硫を行う際の、トレッド部10とタイヤ内部との加硫反応の速度差を是正し、タイヤ表面部の未加硫を防止することができる。これによって、加硫時間を延長して生産性を低下させることなく、従来タイヤよりも転がり抵抗に優れたタイヤを得ることができる。
なお、反応熱量が高いほど加硫時間の短縮に効果的であるが、タイヤのゴム部材として要求される弾性率、ヒステリシスロス特性、破壊特性等の特性を考慮すると、20〜500J/gの範囲内であることが好ましい。
また、反応開始温度が100℃未満であると、タイヤ成型に使用するためのゴム部材を加工する工程においてゴム組成物が加硫してしまい、好ましくない場合がある。より良好な加工性を確保する観点から、反応開始温度は120℃以上であるのが好ましい。
ここで、本発明において、示差走査型熱量計(DSC)による反応熱量および反応開始温度の測定は、以下のようにして行われる。好ましくは、6〜10mgのゴム組成物のペレットの試料を示差走査型熱量計中に置く。それから試料を3℃/分で加熱し、200〜230℃の最終温度まで到達させる。反応熱量は、典型的には120℃〜175℃で最大となり、60℃と230℃の温度間に現れる試料の反応ピーク下の面積として記録され、反応熱の尺度としてジュールで測定される。また、反応開始温度は、反応ピークの立ち上がりの温度として測定される。
上記のような反応熱量と反応開始温度を有するゴム組成物を得るには、硫黄の配合量を増量したり、加硫促進剤としてチウラム系化合物を使用することが考えられる。チウラム系化合物としては、テトラキス(2−エチルヘキシル)チラウムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
本発明に用いるゴム組成物に用いるゴム成分は特に限定されず、天然ゴムや合成ジエン系ゴムが挙げられる。合成ジエン系ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、シス−1,4−ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴムは、一種でも二種以上のブレンドでもよい。
また、本発明に用いるゴム組成物には、前記各成分の他に、通常ゴム業界で用いられるカーボンブラック等の無機充填剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、その他の加硫促進剤等の各種配合剤を適宜配合することができる。
また、本発明のタイヤは、常法によってロールなどの開放式混練機やバンバリーミキサーなどの密閉式混練機等の混練り機械を用いて混練りすることによって得られた上記ゴム組成物をタイヤのゴム部材に成形加工後、該ゴム部材をトレッド部に配置した生タイヤを形成し、加硫を行なうことで得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
表1に示す配合処方のゴム組成物を混練して得、下記の方法によって反応熱量および反応開始温度を測定した。また、図1に示す構造に従って上記ゴム組成物から成るゴム部材をタイヤのトレッド部に用いたサイズ11R22.5のトラック・バス用ラジアルタイヤを試作し、試作タイヤを作製する際に要した加硫時間、試作タイヤのドラム耐久性および転がり抵抗を下記の方法によって評価した。評価結果を表1に示す。
表1に示す配合処方のゴム組成物を混練して得、下記の方法によって反応熱量および反応開始温度を測定した。また、図1に示す構造に従って上記ゴム組成物から成るゴム部材をタイヤのトレッド部に用いたサイズ11R22.5のトラック・バス用ラジアルタイヤを試作し、試作タイヤを作製する際に要した加硫時間、試作タイヤのドラム耐久性および転がり抵抗を下記の方法によって評価した。評価結果を表1に示す。
(1)反応熱量および反応開始温度
セイコーインスツル株式会社製示差走査熱量計を用いて、各ゴム組成物の試料10mgを3℃/分で加熱し、温度60〜230℃における反応熱量および反応開始温度を測定した。
セイコーインスツル株式会社製示差走査熱量計を用いて、各ゴム組成物の試料10mgを3℃/分で加熱し、温度60〜230℃における反応熱量および反応開始温度を測定した。
(2)加硫時間
試作タイヤを加硫した際の加硫最遅延部の加硫度の変化を測定し、その加硫最遅延部の加硫度を比較例に合わせて加硫時間を求めて、比較例1の加硫時間を100として指数表示した。指数値が低いほど加硫時間が短く、好ましいことを示す。
試作タイヤを加硫した際の加硫最遅延部の加硫度の変化を測定し、その加硫最遅延部の加硫度を比較例に合わせて加硫時間を求めて、比較例1の加硫時間を100として指数表示した。指数値が低いほど加硫時間が短く、好ましいことを示す。
(3)ドラム耐久性
リム組みした試作タイヤに正規内圧を充填して荷重6000kgfを負荷したドラム上走行試験において、ビード部故障(プライ端またはワイヤチェーファー端のセパレーション)等によって走行不能になるまでの走行距離を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が高いほどドラム耐久性に優れていることを示す。
リム組みした試作タイヤに正規内圧を充填して荷重6000kgfを負荷したドラム上走行試験において、ビード部故障(プライ端またはワイヤチェーファー端のセパレーション)等によって走行不能になるまでの走行距離を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が高いほどドラム耐久性に優れていることを示す。
(4)転がり抵抗
試作タイヤをリムサイズ7.5×22.5の標準リムに装着し、750kPaの内圧を充填し、2500kgfの負荷荷重の下、速度80km/hの速度における転がり抵抗を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が低いほど転がり抵抗が小さく、優れていることを示す。
試作タイヤをリムサイズ7.5×22.5の標準リムに装着し、750kPaの内圧を充填し、2500kgfの負荷荷重の下、速度80km/hの速度における転がり抵抗を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が低いほど転がり抵抗が小さく、優れていることを示す。
*1 天然ゴム RSS#3.
*2 シス−1,4−ポリブタジエンゴム
*3 N330.
*4 N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド,大内新興化学工業株式会社製.
*5 テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド,大内新興化学工業株式会社製.
*6 6C,N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン.
*2 シス−1,4−ポリブタジエンゴム
*3 N330.
*4 N,N’-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド,大内新興化学工業株式会社製.
*5 テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド,大内新興化学工業株式会社製.
*6 6C,N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン.
表1に示す結果より、DSCにより測定した反応熱量および反応開始温度が本発明で規定する範囲内であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部に配置した実施例1は、該ゴム部材を配置していない従来のタイヤを通常の加硫時間により加硫した実施例1よりも転がり抵抗に優れていることがわかる。また、上記実施例1は、実施例1と同一のタイヤについて通常の加硫時間よりも長く加硫した実施例2よりも転がり抵抗に優れている。
上記評価結果を下に、上記実施例および比較例の各タイヤにおける、加硫時間によるロス特性の変動を導出したものを図2に示す。図2より、上記実施例のタイヤは、比較例のタイヤよりも加硫時間を短縮し、ロス特性を低減していることが明らかである。以上の結果から、本発明により、従来のタイヤの加硫時間を延長することなく、転がり抵抗に優れたタイヤを提供することができたと言える。
0 タイヤの赤道面
1 タイヤ
2 ビードコア
3 スティフナー
4 カーカス
5a 傾斜ベルト層
5b 傾斜ベルト層
6 周方向ベルト層
7 ベルト
8 ビード部
10 トレッド部
1 タイヤ
2 ビードコア
3 スティフナー
4 カーカス
5a 傾斜ベルト層
5b 傾斜ベルト層
6 周方向ベルト層
7 ベルト
8 ビード部
10 トレッド部
Claims (3)
- 示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をトレッド部に有することを特徴とするタイヤ。
- 前記ゴム組成物において、前記反応熱量が20〜500J/gである請求項1記載のタイヤ。
- 前記ゴム組成物において、前記反応開始温度が120℃以上である請求項1記載のタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009128150A JP2010275396A (ja) | 2009-05-27 | 2009-05-27 | タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009128150A JP2010275396A (ja) | 2009-05-27 | 2009-05-27 | タイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010275396A true JP2010275396A (ja) | 2010-12-09 |
Family
ID=43422664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009128150A Withdrawn JP2010275396A (ja) | 2009-05-27 | 2009-05-27 | タイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010275396A (ja) |
-
2009
- 2009-05-27 JP JP2009128150A patent/JP2010275396A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4997038B2 (ja) | 更生タイヤ用トレッド及び更生タイヤ | |
JP4703384B2 (ja) | ランフラットタイヤ | |
KR20110035875A (ko) | 공기 타이어 | |
JP2009292309A (ja) | チェーファーパッド用ゴム組成物及び空気入りラジアルタイヤ | |
JP2005068240A (ja) | トレッドゴム組成物およびこれを用いたタイヤ | |
JP5887321B2 (ja) | 台タイヤの製造方法及びタイヤの製造方法 | |
JP5130651B2 (ja) | ゴム組成物および空気入りタイヤ | |
JP6434745B2 (ja) | トレッド用ゴム組成物およびタイヤ | |
JP2009120739A (ja) | チェーファーゴム組成物および空気入りタイヤ | |
JP2010115958A (ja) | 空気入りタイヤ | |
US11453251B2 (en) | Pneumatic tire | |
JP2005059834A (ja) | タイヤおよびその製造方法 | |
JP4882064B2 (ja) | チェーファー用ゴム組成物およびそれからなるチェーファーを有するタイヤ | |
WO2010137143A1 (ja) | タイヤ | |
JP6316289B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010275396A (ja) | タイヤ | |
JP2010275454A (ja) | タイヤ | |
JP5857031B2 (ja) | タイヤの製造方法 | |
JP5073271B2 (ja) | チェーファー用ゴム組成物およびそれを用いたチェーファーを有するタイヤ | |
JP5307632B2 (ja) | タイヤ | |
JP2009039883A (ja) | スタッドレスタイヤおよびスタッドレスタイヤの製造方法 | |
JP5232454B2 (ja) | タイヤ | |
JP2010274742A (ja) | タイヤ | |
JP2007210297A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
US10059070B2 (en) | Tire, tread for retread tire, method for manufacturing the tread for retread tire, retread tire having the tread for retread tire, and method for manufacturing the retread tire |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120807 |