JP2010275454A - タイヤ - Google Patents

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JP2010275454A JP2009130331A JP2009130331A JP2010275454A JP 2010275454 A JP2010275454 A JP 2010275454A JP 2009130331 A JP2009130331 A JP 2009130331A JP 2009130331 A JP2009130331 A JP 2009130331A JP 2010275454 A JP2010275454 A JP 2010275454A
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大二郎 永野
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Abstract

【課題】耐久性および転がり抵抗に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナー(11)に有することを特徴とするタイヤ(1)を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐久性および転がり抵抗に優れたタイヤに関するものである。
通常、タイヤの加硫工程において、加熱によってタイヤのゴムの架橋反応を促進させる際、ゴムをカーカスやベルトなどの補強材と結合させる接着反応も同時に促進させる。架橋反応および接着反応の両方が完了した時点で、加硫工程が終了される。その際、両反応に過不足が無いことが好ましい。
一般的に、上記接着反応の反応速度は温度に依存し、低温であるほど進行が遅いのが通例である。一方、ゴムの架橋反応は、加硫工程が低温で行われるほど好ましく、タイヤのゴムを低温加硫することによって転がり抵抗に優れたゴムを得られることが知られている。
そのため、タイヤの性能の向上を所期して低温にて加硫を行う際、上記接着反応が架橋反応に対して相対的に遅れを取る結果、加硫時間が長くなり、ゴムが過加硫となってタイヤの転がり抵抗を損ねる場合がある。また、仮に加硫時間を延長しない場合、接着層が十分に生成されず、その結果として、タイヤの耐久性が低下してしまう。従って、低温加硫を行う場合、従来の加硫方法では耐久性と転がり抵抗との両立が困難である。
尚、タイヤの耐久性の向上を所期した技術として、例えば、特許文献1では、タイヤ左右のサイドウォール部のうち一方をホワイトサイドウォールとする等して、特に、高速耐久性を向上したタイヤが記載されている。しかし、上記発明は、他性能との両立に配慮したものではなく、そのため、特に優れた転がり抵抗との両立を達成するためには、より高度な工夫が必要である。
特開2009−090920号公報
そこで、本発明の目的は、加硫時間を延長することなくゴムと補強層との間に接着層を十分に生成し、以って耐久性および転がり抵抗を向上したタイヤ提供することである。
本発明者は、ゴムの加硫反応により生じる反応熱を利用することに着眼し、より反応熱量の大きなゴム組成物から成るゴム部材を、接着反応を生じる部分の近傍に配置することによって、効果的に接着反応を促進できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明のタイヤは、示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナーに有することを特徴とする。
ここで、上記「インナーライナー」とは、チューブレスタイヤにおいて内圧充填時の気体の透過防止を所期してタイヤに設けられる部材を言う。また、上記において、インナーライナーに「有する」とは、上記のゴム組成物で構成したゴム部材を、インナーライナーの一部または全てに内在させることを含む。
本発明の好適例においては、前記ゴム組成物において、前記反応熱量が20〜
500J/gである。
本発明の他の好適例においては、前記ゴム組成物において、前記反応開始温度が120℃以上である。
本発明によれば、加硫時間を延長して生産性を低下させることなく、耐久性および転がり抵抗に優れたタイヤを提供することが可能である。
本発明に従うタイヤの幅方向断面図である。 ゴムの加硫時間と生成される接着層の量との関係を示す図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に従うタイヤの幅方向断面図である。図示例では、タイヤ1は、一対のビード部8間にトロイダル状に跨るカーカス4を骨格とし、ビード部8のビードコア2からタイヤ径方向に延びるスティフナー3を具え、カーカス4のクラウン部の径方向外側にベルト7およびトレッド10を配置し、カーカス4の径方向内側にインナーライナー11を配置する。尚、前記ベルト7は、傾斜ベルト層5a,5bおよび周方向ベルト層6より成る。
本発明のタイヤは、示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナーに有することを特徴とする。
上記のゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナー11に配置することにより、タイヤのゴムと補強層との間の接着反応を促進することが可能である。これにより、タイヤの加硫工程を低温で行った場合においても、接着層の生成を十分に得ることができ、その結果としてタイヤの耐久性を確保することが可能である。
なお、反応熱量がより高いほど接着層の生成を効果的に促進することができるが、タイヤのゴム部材として要求される弾性率、ヒステリシスロス特性、破壊特性等の特性を考慮すると、20〜500J/gの範囲内であることが好ましい。
また、反応開始温度が100℃未満であると、タイヤ成型に使用するためのゴム部材を加工する工程においてゴム組成物が加硫してしまい、好ましくない場合がある。より良好な加工性を確保する観点から、反応開始温度は120℃以上であるのが好ましい。
ここで、本発明において、示差走査型熱量計(DSC)による反応熱量および反応開始温度の測定は、以下のようにして行われる。好ましくは、6〜10mgのゴム組成物のペレットの試料を示差走査型熱量計中に置く。それから試料を3℃/分で加熱し、200〜230℃の最終温度まで到達させる。反応熱量は、典型的には120℃〜175℃で最大となり、60℃と230℃の温度間に現れる試料の反応ピーク下の面積として記録され、反応熱の尺度としてジュールで測定される。また、反応開始温度は、反応ピークの立ち上がりの温度として測定される。
上記のような反応熱量と反応開始温度を有するゴム組成物を得るには、硫黄の配合量を増量したり、加硫促進剤としてチウラム系化合物を使用することが考えられる。チウラム系化合物としては、テトラキス(2−エチルヘキシル)チラウムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。
本発明に用いるゴム組成物に用いるゴム成分は特に限定されず、天然ゴムや合成ジエン系ゴムが挙げられる。合成ジエン系ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、シス−1,4−ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらのゴムは、一種でも二種以上のブレンドでもよい。
また、本発明に用いるゴム組成物には、前記各成分の他に、通常ゴム業界で用いられるカーボンブラック等の無機充填剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、その他の加硫促進剤等の各種配合剤を適宜配合することができる。
また、本発明のタイヤは、常法によってロールなどの開放式混練機やバンバリーミキサーなどの密閉式混練機等の混練り機械を用いて混練りすることによって得られた上記ゴム組成物をタイヤのゴム部材に成形加工後、該ゴム部材をインナーライナーに配置した生タイヤを形成し、加硫を行うことで得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す配合処方のゴム組成物を混練して得、下記の方法によって反応熱量および反応開始温度を測定した。また、図1に示す構造に従って、上記ゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナーに用いたサイズ11R22.5のトラック・バス用ラジアルタイヤを試作し、試作タイヤを作製する際に要した加硫時間、試作タイヤのドラム耐久性、タイヤのゴムおよびコード間の接着力並びにタイヤの転がり抵抗を、下記の方法によって評価した。評価結果を表1に示す。
(1)反応熱量および反応開始温度
セイコーインスツル株式会社製示差走査熱量計を用いて、各ゴム組成物の試料
10mgを3℃/分で加熱し、温度60〜230℃における反応熱量および反応開始温度を測定した。
(2)加硫時間
試作タイヤを加硫した際の加硫最遅延部の加硫度の変化を測定し、その加硫最遅延部の加硫度を比較例に合わせて加硫時間を求めて、比較例1の加硫時間を100として指数表示した。指数値が低いほど加硫時間が短く、好ましいことを示す。
(3)ドラム耐久性
リム組みした試作タイヤに正規内圧を充填して荷重6000kgfを負荷したドラム上走行試験において、ビード部故障(プライ端またはワイヤチェーファー端のセパレーション)等によって走行不能になるまでの走行距離を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が高いほどドラム耐久性に優れていることを示す。
(4)接着力
試作タイヤのプライコードを掘り起こし、ASTM規格に定めるD−2229に準拠してスチールコードを引き抜き、引き抜いたコードの表面のうち、ゴム被覆が残っている部分の表面積の割合を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が高いほど接着力が強いことを示す。
(5)転がり抵抗
試作タイヤをリムサイズ7.5×22.5の標準リムに装着し、750kPaの内圧を充填し、2500kgfの負荷荷重の下、速度80km/hの速度における転がり抵抗を測定した。結果は、比較例1の測定結果を100として指数表示した。指数値が低いほど転がり抵抗が小さく、優れていることを示す。
Figure 2010275454
*1 天然ゴム RSS#3
*2 臭素化ブチルゴム 日本ブチル株式会社 JSR BROMOBUTYL2255*3 N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
*4 テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド,大内新興化学工業株式会社製
表1に示すように、DSCで測定された反応熱量および反応開始温度が本発明で規定する範囲内であるゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナー部に配した実施例1は、該ゴム部材を配置していない従来のタイヤを通常の加硫時間により加硫した比較例1よりもドラム耐久性および接着力に優れていることがわかる。また、上記実施例1は、比較例1と同一のタイヤについて通常の加硫時間よりも長く加硫した比較例2よりも転がり抵抗に優れている。
上記評価結果を下に、上記実施例および比較例の各タイヤにおける、ゴムの加硫時間と、生成される接着層の量との関係を導出したものを図2に示す。図2より、上記実施例のタイヤは、比較例のタイヤよりも短い加硫時間で多くの接着層の生成できることが明らかである。
以上の結果から、本発明により、タイヤの加硫時間を延長することなく、耐久性および転がり抵抗を向上したタイヤを提供することができたと言える。
0 タイヤの赤道面
1 タイヤ
2 ビードコア
3 スティフナー
4 カーカス
5a 傾斜ベルト層
5b 傾斜ベルト層
6 周方向ベルト層
7 ベルト
8 ビード部
10 トレッド
11 インナーライナー

Claims (3)

  1. 示差走査型熱量計(DSC)によって60〜230℃の温度範囲内で測定された反応熱量が15J/g以上であり、反応開始温度が100℃以上であるゴム組成物から成るゴム部材をインナーライナーに有することを特徴とするタイヤ。
  2. 前記ゴム組成物において、前記反応熱量が20〜500J/gである請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記ゴム組成物において、前記反応開始温度が120℃以上である請求項1記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019002780A (ja) * 2017-06-14 2019-01-10 住友ゴム工業株式会社 界面接着力の評価方法

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