JP2010274767A - タイヤ - Google Patents

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JP2010274767A JP2009128975A JP2009128975A JP2010274767A JP 2010274767 A JP2010274767 A JP 2010274767A JP 2009128975 A JP2009128975 A JP 2009128975A JP 2009128975 A JP2009128975 A JP 2009128975A JP 2010274767 A JP2010274767 A JP 2010274767A
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Tomoaki Nemoto
朋彰 根本
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Abstract

【課題】磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止可能なタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ1のトレッド面2にタイヤ1の周方向に沿って形成された周方向溝と、タイヤ1のトレッド面2にタイヤの幅方向に沿って形成された幅方向溝5と、周方向溝と幅方向溝5とで囲まれて区画形成されたブロック6と、ブロック6の表面からタイヤの中心方向に延長するとともにタイヤの幅方向に沿って形成された複数のサイプ7とを備えたタイヤ1において、1つのブロック6内に第1のサイプ8と第2のサイプ9とを備え、第1のサイプ8は、サイプの溝幅aが一定であり、第2のサイプ9は、サイプの底側の溝幅bがサイプの入口開口側の溝幅cよりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、雪上での加速性能の低下を防止可能なタイヤに関する。
タイヤのトレッド面にタイヤの周方向に沿って形成された周方向溝と、タイヤのトレッド面にタイヤの幅方向に沿って形成された幅方向溝と、周方向溝と幅方向溝とで囲まれて区画形成されたブロックと、ブロックの表面からタイヤの中心方向に延長するとともにタイヤの幅方向に沿って形成された複数のサイプとを備えたタイヤにおいて、1つのブロック内に溝幅の異なる第1のサイプと第2のサイプとを備えた構成のタイヤが知られている(特許文献1等参照)。
また、溝幅の異なる第1のサイプと第2のサイプとが、タイヤの周方向に交互に設けられた構成のタイヤも知られている(特許文献2等参照)。
特開2007−269064号公報 特開平10−29412号公報
従来のタイヤでは、トレッド面が磨耗してくると、ブロックの剛性が高くなり、サイプが開き難くなるので、雪上での加速性能が低下する。
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止可能なタイヤを提供する。
本発明に係るタイヤによれば、タイヤのトレッド面にタイヤの周方向に沿って形成された周方向溝と、タイヤのトレッド面にタイヤの幅方向に沿って形成された幅方向溝と、周方向溝と幅方向溝とで囲まれて区画形成されたブロックと、ブロックの表面からタイヤの中心方向に延長するとともにタイヤの幅方向に沿って形成された複数のサイプとを備えたタイヤにおいて、1つのブロック内に第1のサイプと第2のサイプとを備え、第1のサイプは、サイプの溝幅が一定であり、第2のサイプは、サイプの底側の溝幅がサイプの入口開口側の溝幅よりも大きい構成としたことにより、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。
第2のサイプの溝幅は、サイプの入口開口からサイプの底に近づくに従って漸増するように形成されたので、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。
第1のサイプは、タイヤの幅方向の両端部側のサイプ深さ寸法がタイヤの幅方向の中央部側のサイプ深さ寸法よりも小さい構成としたので、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。
第1のサイプは、タイヤの幅方向の中央部の溝壁に、サイプの底部からサイプの入口開口に向けて延長するスリットを備えたので、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。
第1のサイプと第2のサイプとが、タイヤの周方向に交互に設けられた構成とした。つまり、開き易い第2のサイプと開き難い第1のサイプとが、タイヤの周方向に交互に設けられたことによって、加速時のサイプのワイピング動作でブロック内に擬似的に小さいブロックが形成され、ブロックエッジ効果が大きくなるため、加速性能が向上する。
形態1によるタイヤのブロックの断面図(図4のA−A断面相当図)。 形態1によるタイヤのブロックの断面図(図4のB−B断面相当図)。 形態1によるタイヤのブロックの断面図(図4のC−C断面相当図)。 形態1によるタイヤの1ブロックの平面図。 形態1によるタイヤの周面を見た図。 (a)は形態2のサイプの断面形状を示す図、(b)は形態2の第2のサイプの断面形状を示す図、(c)は形態2の第1のサイプの断面形状を示す図。 (a)は形態3のサイプの断面形状を示す図、(b)は形態3の第2のサイプの断面形状を示す図、(c)は形態3の第1のサイプの断面形状を示す図。 形態4のタイヤの1ブロックの平面図。 図8のD−D断面図。 従来のタイヤと本願のタイヤとの氷上摩擦と氷上制動との違いを示す図(実施例)。 (a)は形態5のタイヤの1ブロックの平面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図。
形態1
図5に示すように、形態1によるタイヤ1は、タイヤ1のトレッド面2に形成された周方向溝4と幅方向溝5とで囲まれて区画形成されたブロック6の表面からタイヤ1の中心方向(図1参照)に延長するとともにタイヤ1の幅方向に沿って形成された複数のサイプ7を備え、ブロック6毎に、第1のサイプ8と第2のサイプ9とを備える。
図1;図3に示すように、第1のサイプ8は、サイプの溝幅aが一定であり、図1;図2に示すように、第2のサイプ9は、サイプの底側の溝幅bがサイプの入口開口9f側の溝幅cよりも大きい構成である。具体的には、第2のサイプ9の溝幅は、サイプの入口開口9fからサイプの底9gに近づくに従って漸増するように形成され、かつ、図4に示すように、第1のサイプ8と第2のサイプ9とが、タイヤ1の周方向に交互に設けられた構成とした。
第1のサイプ8や第2のサイプ9は、グリーンタイヤを図外のタイヤ加硫成型用金型で加硫成型する場合に、タイヤ加硫成型用金型に設置されたブレードと呼ばれる金属薄板によりグリーンタイヤのトレッド部に形成される溝である。本形態1の場合、第1のサイプ8や第2のサイプ9は、タイヤ1の幅方向に沿って千鳥形状(ジグザグ形状)のサイプとした。
本形態1のタイヤ1によれば、第1のサイプ8は、サイプの溝幅aが一定であり、第2のサイプ9は、サイプの入口開口9fからサイプの底9gに近づくに従って漸増するように形成されたので、磨耗によってブロック6の剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。また、サイプの底側の溝幅bがサイプの入口開口側の溝幅cよりも大きい構成としたことにより、磨耗によってブロックの剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できる。また、開き難い第1のサイプ8と開き易い第2のサイプ9とが、タイヤ1の周方向に交互に設けられた構成としたので、加速時のサイプのワイピング動作(往復移動動作)でブロック6内に擬似的に小さいブロックが形成され、ブロックエッジ効果が大きくなるため、加速性能が向上する。
形態2
図6(a)乃至図6(c)に示すように、形態2によるタイヤ1Aは、上記ブロック6毎に、第1のサイプ8と第2のサイプ9aとを備え、図6(a)に示すように、第2のサイプ9aは、サイプ9aの入口開口9fからサイプの底9g方向に所定距離h2隔てた位置を境としてサイプ9aの入口開口9f側の溝幅cとサイプの底側の溝幅bとを異ならせ、サイプの底側の溝幅bをサイプ9aの入口開口9f側の溝幅cよりも大きくし、かつ、第1のサイプ8と第2のサイプ9aとが、タイヤ1Aの周方向に交互に設けられた構成とした。
本形態2のタイヤ1Aによれば、サイプ9aの入口開口9fからサイプの底9g方向に所定距離h2隔てた位置を境としてサイプ9aの入口開口9f側の溝幅cとサイプ9aの底9g側の溝幅bとを異ならせた第2のサイプ9aを備えたので、磨耗によってブロック6の剛性が高くなるのを抑制でき、雪上での加速性能の低下を防止できるので、形態1と同様な効果が得られる。なお、h1はサイプ9aの入口開口9fからサイプ9aの底9gまでのサイプ深さ寸法である。
形態3
形態1の構成、又は、形態2の構成に加え、図7(a)乃至図7(c)に示すように、第1のサイプ8aは、タイヤ1の幅方向の両端部15側のサイプ深さ寸法がタイヤ1の幅方向の中央部16側のサイプ深さ寸法よりも小さい構成とした。即ち、第1のサイプ8aは、タイヤ1Bの幅方向の両端部15側のサイプの底をタイヤ1Bの幅方向の中央部16側のサイプの底より底上げした。尚、図7(a)は図4のA−A断面相当図、図7(b)は図4のB−B断面相当図、図7(c)は図4のC−C断面相当図である。
形態4
形態1の構成、又は、形態2の構成、又は、形態3の構成に加え、図8、図9に示すように、第1のサイプ8bは、タイヤ1Cの幅方向の中央部の溝壁17に、サイプ8bの底8gからサイプ8bの入口開口8fに向けて延長するスリット(溝)18を備えた構成とした。
実施例
ブロック6毎に形態1の第1のサイプ8のみを備えた従来構成Bのタイヤの性能と、形態1と形態3と形態4の構成とを備えた本願構成Aのタイヤの性能とを比較した結果を図10(a)、図10(b)に示す。本願構成Aのタイヤは、新品タイヤ、磨耗時のタイヤのいずれにおいても、従来構成Bのタイヤと比べて氷上摩擦、氷上制動が優れていた。
形態5
上記各形態では、タイヤ1の幅方向に沿って千鳥形状(ジグザグ形状)に形成されたサイプ7を備えたタイヤ1を説明したが、図11(a)乃至図11(c)に示すように、タイヤ1の幅方向及びサイプの深さ方向に真っ直ぐに延長する第1のサイプ8c及び第2のサイプ9cに上記各形態を採用したタイヤ1Dとしてもよい。この場合、図11(a)のA−A断面は、図1と同じである。そして、第1のサイプ8cのタイヤ1の幅方向の両端部15を底上げした形態を採用した場合の図11(a)のB−B断面を図11(b)に示し、この場合の図11(a)のC−C断面を図11(c)に示す。
形態6
タイヤ1の幅方向及びサイプ7の深さ方向に沿って千鳥形状(ジグザグ形状)に形成された第1のサイプ8及び第2のサイプ9に上記各形態を採用してもよい。
上記では、ブロック6毎に、第1のサイプと第2のサイプとが、タイヤ1の周方向に1個ずつ交互に設けられた構成としたが、必ずしも、1個ずつ交互に設けられていなくてもよい。例えば、ブロック6毎に、第1のサイプと第2のサイプとが、タイヤ1の周方向に複数個ずつ交互に設けられた構成、あるいは、一方を1個、他方を複数個という規則的な配置を交互に繰り返すように構成してもよい。
第1のサイプ8と第2のサイプ9とが設けられたブロック6と、第1のサイプ8と第2のサイプ9とが設けられていないブロック6とを備えたタイヤ1としてもよい。
1 タイヤ、2 トレッド面、4 周方向溝、5 幅方向溝、6 ブロック、
7 サイプ、8,8a,8b,8c 第1のサイプ、
9,9a,9c 第2のサイプ、15 両端部、16 中央部、17 溝壁、
18 スリット(溝)、a サイプの溝幅、b サイプの底側の溝幅、
c サイプの入口開口側の溝幅。

Claims (5)

  1. タイヤのトレッド面にタイヤの周方向に沿って形成された周方向溝と、タイヤのトレッド面にタイヤの幅方向に沿って形成された幅方向溝と、周方向溝と幅方向溝とで囲まれて区画形成されたブロックと、ブロックの表面からタイヤの中心方向に延長するとともにタイヤの幅方向に沿って形成された複数のサイプとを備えたタイヤにおいて、1つのブロック内に第1のサイプと第2のサイプとを備え、第1のサイプは、サイプの溝幅が一定であり、第2のサイプは、サイプの底側の溝幅がサイプの入口開口側の溝幅よりも大きいことを特徴とするタイヤ。
  2. 第2のサイプの溝幅は、サイプの入口開口からサイプの底に近づくに従って漸増するように形成されたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 第1のサイプは、タイヤの幅方向の両端部側のサイプ深さ寸法がタイヤの幅方向の中央部側のサイプ深さ寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載のタイヤ。
  4. 第1のサイプは、タイヤの幅方向の中央部の溝壁に、サイプの底部からサイプの入口開口に向けて延長するスリットを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 第1のサイプと第2のサイプとが、タイヤの周方向に交互に設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4894968B1 (ja) * 2011-01-19 2012-03-14 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

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