JP2010270795A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補機負荷が生じている場合であってもフューエルカット制御を、補機負荷がない場合と同様に長期に亘って継続する。
【解決手段】補機が連結されている内燃機関の出力側に変速機が連結され、その内燃機関に対する駆動要求がない状態でその内燃機関に対する燃料の供給の再開を判断するための復帰判断用回転数が予め定めた復帰回転数以上の場合にフューエルカット制御を行う制御装置であって、前記復帰判断用回転数の所定時間後の回転数を予測する回転数予測手段(ステップS5)と、その予測された前記復帰判断用回転数が燃料の供給を再開するべき回転数として予め定めた復帰回転数以下となることが判断された場合に前記補機による負荷を停止した状態で前記変速機の変速比を増大させるダウンシフトを実行するダウンシフト指示手段(ステップS6,S8)とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、減速時に内燃機関に対する燃料の供給を停止するいわゆるフューエルカット制御(F/C)を行うように構成された車両の制御装置に関するものである。
いわゆるフューエルカット制御は、車両が減速している場合に、車両の慣性力によって内燃機関を強制的に回転させ、その間は内燃機関に対する燃料の供給を停止する制御である。これは、燃料の供給を再開すれば、内燃機関の自律回転を再開できることを前提もしくは予定して行われ、したがってそのような自律回転が可能な回転数以上の状態で燃料の供給が停止され、自律回転を再開できる予め定めた最低回転数になった場合に、燃料の供給が再開される。その燃料の供給を再開する回転数はフューエルカット復帰回転数と称されている。
一方、減速時の内燃機関の回転数は、変速比と車速との積として求められる回転数であるから、減速時の内燃機関の回転数をフューエルカット復帰回転数(以下、単に復帰回転数と記す)より高回転数に維持するために、変速機で適宜にダウンシフト制御して変速比を車速の低下に応じて次第に増大させることが好ましい。こうすることにより、フューエルカット制御の実行継続時間を長くして燃費効率を向上させることができる。
また、減速時に内燃機関の回転数を低下させる要因として、オルタネータやエアコンなどの補機による負荷があり、内燃機関がストールしたり、その回転数が不安定になったりすることがないようにするためにはこれらの補機負荷を考慮した制御が要求される。そこで例えば特許文献1に記載された装置は、補機による負荷が変動した場合に復帰回転数を高回転数側に変更するように構成されており、その復帰回転数を変更する場合には、補機負荷を一旦停止し、その状態でダウンシフトを実行してエンジン回転数を増大させ、その結果、エンジン回転数が高回転数側に変更した復帰回転数を超えた後に、補機を再度起動させるように構成されている。
また、特許文献2には、補機の負荷の増大に伴って復帰回転数を変更するように構成された装置であって、その変更後の復帰回転数の予測値とエンジン回転数との差が予め定めたしきい値より小さくなる場合には、復帰回転数の変更を禁止した状態でダウンシフトを実行し、エンジン回転数を増大させるように構成された装置が記載されている。さらに、特許文献3には、減速時にロックアップクラッチを締結する際にショックを防止するために、補機負荷を低減できる場合には補機負荷を低減した状態でロックアップクラッチを締結し、かつフューエルカット制御を実行するように構成された装置が記載されている。
特開2007−245752号公報 特開2004−346867号公報 特開2005−112080号公報
特許文献1あるいは特許文献2に記載されている装置では、補機負荷の変化によって復帰回転数を上昇させる場合、ダウンシフト制御を先行させてエンジン回転数を増大させるので、フューエルカット制御が一時的に中断したり、エンジン回転数が不安定になったりすることを回避することができる。しかしながら、補機負荷が生じていたり、補機負荷が変化したりする場合、復帰回転数が上昇するために、エンジン回転数が比較的高回転数の状態で、すなわちエンジン回転数が通常時の復帰回転数に近付く以前に、ダウンシフトを実行することになる。そのため、エンジン回転数が高く維持されることにより、エンジンフリクションが大きくなり、そのためエンジン回転数の低下が速く進行してフューエルカット制御の継続時間が相対的に短縮され、燃費効率の改善効果が少なくなり、またいわゆるエンジンブレーキ力が必要以上に増大してしまう可能性がある。
なお、特許文献3に記載されている装置では、フューエルカット制御を継続するためにエアコンなどの補機を停止させることとしているので、車室内の環境を良好にすることと燃費の改善とを両立させることができなくなる可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、補機負荷が生じている場合であっても、原動機の回転数が不安定になるなどのことがなくフューエルカット制御を可及的に長時間継続し、燃費効率を向上させることができる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、補機が連結されている内燃機関の出力側に変速機が連結され、その内燃機関に対する駆動要求がない状態でその内燃機関に対する燃料の供給の再開を判断するための復帰判断用回転数が予め定めた復帰回転数以上の場合にその内燃機関に対する燃料の供給を停止する車両の制御装置において、前記復帰判断用回転数の所定時間後の回転数を予測する回転数予測手段と、その回転数予測手段で予測された前記復帰判断用回転数が燃料の供給を再開するべき回転数として予め定めた復帰回転数以下となることが判断された場合に前記補機による負荷を停止した状態で前記変速機の変速比を増大させて前記内燃機関の回転数を上昇させるダウンシフトを実行するダウンシフト指示手段とを備えていることを特徴とするものである。
この発明における前記回転数予測手段が予測する所定時間の回転数は、請求項2に記載してあるように、前記ダウンシフトに要する時間に基づいて定められた時間後の回転数とすることができる。
また、この発明における復帰判断用回転数は、請求項3に記載してあるように、前記所定時間後における前記変速機の出力回転数と変速比とから求まる回転数と、前記所定時間後の前記内燃機関の回転数とのいずれか小さい方の回転数とすることができる。
この発明の制御装置によれば、内燃機関に対する駆動要求がない場合すなわち減速時の復帰判断用回転数が復帰回転数以上であれば、内燃機関に対する燃料の供給が停止される。その状態で所定時間後の復帰判断用回転数が予測され、その予測された回転数が復帰回転数を下回ることが判断された場合にダウンシフトが指示される。したがって、実際の復帰判断用回転数あるいは内燃機関の回転数が復帰回転数に近付くまで低下する以前にそのような状態になることを知ることができ、そのタイミングに合わせてダウンシフトを実行できるので、補機負荷が生じている状態であっても、復帰回転数を上昇させる必要がなく、また内燃機関の回転数が不安定になったり、ストールに到ったりすることを回避できる。
特にダウンシフトに要する時間後の回転数を予測するように構成すれば、復帰判断用回転数もしくは内燃機関の回転数が復帰回転数を下回ることを回避しつつ、その回転数を復帰回転数に最も近づけることができ、そのため燃料の供給停止期間を長くして燃費効率を向上させることができる。また、ダウンシフトは内燃機関の回転数が十分に低下した際に実行することになるので、内燃機関の回転数が相対的に低回転数になり、それに伴いフリクションが相対的に小さくなるので、いわゆるエンジンブレーキ力が必要以上に大きくなったり、内燃機関の回転数の低下が促進されたりすることを回避もしくは抑制することができる。
さらに、復帰判断用回転数として、所定時間後の出力回転数と変速比とから求まる回転数と、内燃機関の所定時間後の回転数との小さい方の回転数を採用するように構成すれば、内燃機関と変速機との間にトルクコンバータなどの伝動機構を介在させた場合であっても、内燃機関の回転数が不安定になったり、ストールに到ったりすることを未然に防止もしくは抑制することができる。
この発明に係る制御装置で実行される制御の一例を説明するためのフローチャートである。 ダウンシフト時間を求めるためのマップの一例を模式的に示す図である。 図1に示す制御を実行した場合のエンジン回転数および車速の変化を、従来制御による変化と併せて示すタイムチャートである。 変速を制御するためのダウンシフト線と補機負荷の変化とを本発明例と従来制御例とについて模式的に示す線図である。 この発明で対象とすることのできる車両の駆動系統を模式的に示す図である。
この発明で対象とする車両は、内燃機関を駆動力源とし、その内燃機関が出力する駆動力を変速機を介して駆動輪に伝達するように構成された車両である。その例を図5に模式的に示してあり、ここに示す例では、内燃機関1の出力側に自動変速機2が連結され、その出力軸3がデファレンシャル4を介して駆動輪5に連結されている。その内燃機関1は、ガソリンや軽油あるいはLPG(液化天然ガス)などの燃料を燃焼して動力を発生する熱機関であり、自律回転するためには所定の回転数以上の回転数を維持する必要がある熱機関である。この種の内燃機関としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン、ガスエンジンなどを挙げることができる。そして、内燃機関1は、燃料の供給およびその停止を電気的に制御できるように構成されている。例えば電気的に制御される燃料噴射装置を備えている。なお、以下の説明では、内燃機関1をエンジン1と記す。また、図には内燃機関1をE/Gと記す。エンジン1には、補機類が連結されている。この補機類は通常の車両用エンジンに連結されているものと同様であり、空調装置(エアコン)あるいはそのコンプレッサー6やオルタネータ7などである。
このエンジン1の出力側に連結された自動変速機2は、外部から指令信号により、あるいは手動操作されて変速比を大小に変化させる伝動機構であり、従来の一般的な車両に搭載されている自動変速機であってよい。すなわち、有段式の自動変速機や変速比を連続的に変化させることのできる無段変速機などを採用することができる。また、この自動変速機2は、ロックアップクラッチ付のトルクコンバータなどの伝動機構8を備えていてもよい。
上記のエンジン1や自動変速機2は電気的に制御できるように構成されており、その制御のためのエンジン用電子制御装置(E−ECU)9および自動変速機用電子制御装置(T−ECU)10が設けられている。これらの電子制御装置9,10はマイクロコンピュータを主体として構成されており、各種のセンサから入力されたデータおよび予め記憶しているデータならびに演算プログラムによって演算を行い、その演算の結果を指令信号としてエンジン1や自動変速機2に出力し、所定の制御を実行するように構成されている。それらのデータを例示すると、エンジン回転数、アクセル開度、エンジン油温、排気浄化触媒温度、補機類のオン・オフなどのデータがエンジン用電子制御装置9に入力されている。また、車速、出力軸3の回転数、自動変速機2の油温、アクセル開度、シフトレンジなどのデータが自動変速機用電子制御装置10に入力されている。なお、これらの電子制御装置9,10は相互にデータ通信できるように接続されている。
上述した駆動系統を備えている車両は、減速時にフューエルカット制御を実行するように構成されている。このフューエルカット制御は、アクセル開度がゼロあるいはアイドルスイッチがオンであるなど、エンジン1の駆動要求がない状態で、エンジン回転数などの復帰判断用回転数が予め定めた復帰回転数より高回転数の場合に、エンジン1への燃料の供給を停止し、復帰判断用回転数が復帰回転数以下になる場合に、燃料の供給を再開してエンジン1を自律回転させる制御である。この発明に係る制御装置は、フューエルカット制御を以下に説明するように実行する。
図1はこの発明に係る制御装置で実行されるフューエルカット制御の一例を説明するためのフローチャートであり、このルーチンは所定の短時間毎に繰り返し実行される。図1に示す制御例は、車両が既に減速状態になっており、アクセル開度が「0」になっているなどエンジン1に対する駆動要求がなく、また車速がある程度速く、エンジン回転数もしくは復帰判断用回転数が復帰回転数以上の状態での制御例であり、先ず、情報が取得される(ステップS1)。その情報は、車両の状態を示す上述した各種のデータであり、車速やエンジン回転数、あるいはこれらの変化率などが含まれる。
つぎに、取得した情報に基づいて、車両の減速度ΔNo が算出される(ステップS2)。この演算は、例えば図1に示すルーチンを実行する都度、前記出力軸3の回転数を保持しておき、前回値と今回値との差を、それらを取得した時間差で除算することにより行えばよい。また一方、エンジン回転数の減速度ΔNe が算出される(ステップS3)。この演算も上記の車両の減速度ΔNo についての演算と同様にして行えばよい。
さらに、ダウンシフト時間t_sf1が算出される(ステップS4)。このダウンシフトとは、車速の低下に伴ってエンジン1の回転数が低下するので、エンジン回転数あるいは復帰判断用回転数が復帰回転数を下回らないように自動変速機2の変速比を増大させる変速である。したがって、そのダウンシフトは、現在時点の変速比から予め定めた変速比に切り替える制御になり、有段変速機の場合には、変速段を1段、低速側の変速段に切り替える変速である。なお、無段変速機においても変速比がステップ的に異なる変速段を予め決めておき、有段変速機における場合と同様に変速比を変更することができる。
自動変速機2における変速は、エンジン1やトルクを伝達する部材の回転数の変化を伴う制御であるから、慣性トルクが発生したり、トルクの増幅割合が変化するなどのことによりショックが生じる可能性がある。そのため、変更するべき変速比や変速時点の車速などに応じて変速速度を変え、エンジン回転数や駆動トルクの変化を滑らかにして、ショックを緩和するように制御している。このように変速の開始から終了までの時間の長さは、ショックの防止あるいは自動変速機2の耐久性の維持などの要因で決められている。上記のステップS5で求めるダウンシフト時間t_sf1はこのようにして決められている時間であり、したがって例えばマップを利用して求めることができる。図2はそのマップの一例を示しており、高車速ほど、またハイギヤ(高車速側の変速比)ほど、ダウンシフト時間t_sf1が短くなるように設定されている。
上記の各減速度ΔNo ,ΔNe およびダウンシフト時間t_sf1に基づいて、復帰判断用回転数の予測値Ne_ft1 が求められる(ステップS5)。ここで説明している具体例における復帰判断用回転数は、エンジン回転数と前記伝動機構8を構成しているタービンの回転数とのうちの小さい方の回転数であり、ステップS5ではダウンシフト時間t_sf1が経過した時点におけるこれらの回転数を予測し、その小さい方の回転数が採用される。具体的に説明すると、タービン回転数は、その時点の回転数No から、前記減速度ΔNo とダウンシフト時間t_sf1との積(ダウンシフト時間t_sf1の間に低下する回転数)を減算してダウンシフト時間t_sf1が経過した時点の回転数を算出し、その値に変速比を掛けてダウンシフト時間t_sf1が経過した時点のタービン回転数を求める。その演算式の一例は、図1のステップS5に記載してあるとおりである。一方、エンジン回転数は、その時点の回転数Ne から、前記減速度ΔNe とダウンシフト時間t_sf1との積(ダウンシフト時間t_sf1の間に低下する回転数)を減算してダウンシフト時間t_sf1が経過した時点の回転数を算出する。ステップS5では、こうして求めた値のうちの小さいほうの値を、復帰判断用回転数とする。その演算式の一例は、図1のステップS5に記載してあるとおりである。
フューエルカット制御における復帰回転数は、エンジン1の形式や容量など車両の仕様に基づいて予め決められている。その要因は、主として燃料の供給再開によって、エンジンストールに到ることなく安定して自律回転させ得ることである。上記のようにして求められた復帰判断用回転数すなわち前記予測値Ne_ft1が、予め定められた復帰回転数と比較される(ステップS6)。復帰判断用回転数が復帰回転数より高回転数であることによりステップS6で肯定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくリターンする。すなわち、現在時点にダウンシフトを実行したと仮定し、そのダウンシフトを行ったとした場合の変速時間経過後の回転数(上記の予測値Ne_ft1)が復帰回転数を超えるのであれば、未だダウンシフトを実行する必要がなく、フューエルカット制御を継続できることになる。したがって、ステップS6で肯定的に判断された場合には、特に制御を行うことなくリターンすることにより、フューエルカット制御を継続することとしたのである。
これに対して復帰判断用回転数が復帰回転数以下であれば、ステップS6で否定的に判断され、この場合は、復帰判断用回転数を増大させるためのダウンシフト制御が行われる。具体的には、エアコン6などの補機類の負荷が生じている場合には、その補機負荷が停止される(ステップS7)。例えば図示しないクラッチを解放してコンプレッサー6をエンジン1から遮断し、あるいは発電を停止してオルタネータ7を空転させる。これは、ダウンシフト制御の間にエンジン回転数が過度に低下したり、不安定になったりすることを回避し、あるいはダウンシフトを所期通りに円滑に実施するためである。ついで、補機負荷を停止した状態でダウンシフトの指令信号が出力されてダウンシフトが実行される(ステップS8)。その結果、エンジン回転数が変速比の増大に応じて上昇し、フューエルカット制御を継続できる状態になる。
なお、図1に示す例では、ダウンシフトの直後に再度のダウンシフトの必要性を判断するように構成されている。すなわち、減速度が比較的大きい場合やダウンシフトによる変速比の増大の割合が比較的小さい場合などにはダウンシフト後の復帰判断用回転数と復帰回転数との差が小さく、上述したステップS1ないしステップS8のルーチンを繰り返したのでは、フューエルカット制御を中止して燃料の供給を再開しなければならない事態が生じる可能性がある。そこで、ステップS8でダウンシフトの指令あるいはダウンシフトを実行した直後に、そのダウンシフト後の変速比から次の低速段側の変速比に対するダウンシフトの時間t_sf2が算出される(ステップS9)。これは、前述したステップS4での演算と同様に、図2に示すマップを使用して行うことができる。
そのダウンシフト時間t_sf2が経過した時点の復帰判断用回転数の予測値Ne_ft2 が求められる(ステップS10)。この演算は前述したステップS5での演算と同様の演算であり、エンジン回転数と前記伝動機構8を構成しているタービンの回転数とのうちの小さい方の回転数が求められる。すなわち、ステップS10ではダウンシフト時間t_sf2が経過した時点におけるこれらの回転数を予測し、その小さい方の回転数が採用される。具体的に説明すると、タービン回転数は、その時点の回転数No から、前記減速度ΔNo とダウンシフト時間t_sf2との積(ダウンシフト時間t_sf2の間に低下する回転数)を減算してダウンシフト時間t_sf2が経過した時点の回転数を算出し、その値に変速比を掛けてダウンシフト時間t_sf2が経過した時点のタービン回転数を求める。その演算式の一例は、図1のステップS10に記載してあるとおりである。一方、エンジン回転数は、その時点の回転数Ne から、前記減速度ΔNe とダウンシフト時間t_sf2との積(ダウンシフト時間t_sf2の間に低下する回転数)を減算してダウンシフト時間t_sf2が経過した時点の回転数を算出する。ステップS10では、こうして求めた値のうちの小さいほうの値を、復帰判断用回転数とする。その演算式の一例は、図1のステップS10に記載してあるとおりである。
さらに、上記のようにして求められた復帰判断用回転数すなわち前記予測値Ne_ft2が、予め定められた復帰回転数と比較される(ステップS11)。復帰判断用回転数が復帰回転数より高回転数であることによりステップS11で肯定的に判断された場合には、上記のステップS7で停止した補機負荷を再開する(ステップS12)。すなわち、前記コンプレッサー6をエンジン1に連結して空調を再開し、あるいはオルタネータ7による発電を再開する。その後、リターンする。結局、この場合は、ダウンシフトによってエンジン1の回転数を増大させ、その結果、復帰判断用回転数が復帰回転数を相対的に大きく上回ることによりフューエルカット制御を継続することになる。
これに対してステップS11で否定的に判断された場合すなわち再度のダウンシフトを行うと仮定した場合のそのダウンシフト時間t_sf2後における復帰判断用回転数の予測値Ne_ft2が復帰回転数以下の場合、ステップS8に戻ってダウンシフトが実行される。再度のダウンシフトを実行しないとフューエルカット制御を継続できなくなるからである。
この発明に係る上記の制御を行った場合のエンジン回転数Ne および車速の変化を図3にタイムチャートで示してある。ここに示す例は、ロックアップクラッチを係合させてエンジン1と自動変速機2とをいわゆる直結し、かつ第8速(8th)で走行している状態で減速し、フューエルカット制御が実行されている例を示しており、太線が本発明例である。図3に示すように、時間の経過と共に車速およびエンジン回転数Ne が次第に低下し、その過程で前述した予測値Ne_ft1が逐次求められている。その予測値Ne_ft1が復帰回転数以下の判断が成立した時点に、補機負荷が停止させられるとともに、ダウンシフト指令が出力され、ダウンシフトが開始される(T1 時点)。変速が開始されると、変速比の変化に応じてエンジン回転数Ne が次第に増大する。
ダウンシフトが進行すると自動変速機2による伝達トルク容量が元の容量に戻るので、従前のエンジンブレーキ力が作用し、車速の低下勾配も元に戻る。そして、そのダウンシフトに要する時間t_sf1が経過した時点(T2 時点)に変速比が第7速(7th)となり、エンジン回転数Ne はその変速比に出力軸3の回転数を掛けた回転数になる。また、補機負荷が再開される。その後、車速の低下に伴ってエンジン回転数Ne が次第に低下するが、復帰回転数を下回ることがないので、フューエルカット制御が継続される。
図3には、補機負荷が生じている場合に復帰回転数を増大させる従来の制御を行った場合の例を細い実線で示してある。この従来制御では、エンジン回転数Ne が未だ高い場合であっても、復帰回転数が高く設定されているので、比較的速い時期であるT3 時点にダウンシフトが実行される。それに伴いいわゆるエンジンブレーキ力が大きくなるので、車速の低下勾配が大きくなる。ダウンシフト後の変速比(第7速)に応じた回転数にエンジン回転数Ne が引き上げられてフューエルカット制御が継続され、その状態で車速の低下に応じてエンジン回転数Ne が次第に低下する。そして、エンジン回転数Ne が未だある程度高いものの、補機負荷が生じていることにより上昇させられている復帰回転数に近付くと、再度、ダウンシフトが実行される(T4 時点)。したがってこの場合も、エンジン回転数Ne が引き上げられてフューエルカット制御が継続されるものの、車速の低下勾配が増大する。
したがって、この発明におけるダウンシフト線と上記の従来制御における補機ON時のダウンシフト線とを示せば図4の(a)のとおりである。すなわち、図4の(a)において細い実線は補機負荷が生じていない場合に採用されるダウンシフト線を模式的に示しており、この発明においては、アクセル開度papがほぼゼロの状態で出力軸回転数No が低下してダウンシフト線を横切ると、1段低速側の変速段(変速比)へのダウンシフトが実行される。これは、補機負荷の有無に拘わらず、同様に実行されるが、ダウンシフトが実行される際には、その前後に亘って補機負荷が停止される。その状態を図4の(b)に模式的に示してある。これに対して、上記の従来制御の例では、補機負荷が生じている場合には、図4の(a)に示すように、ダウンシフト線が、復帰回転数の上昇に合わせて高車速側(出力軸3の高回転数側)に移動させられており、そのため相対的に高車速の状態でダウンシフトが生じ、エンジン回転数が高回転数になる。したがって従来制御では図4の(b)に細い実線で示すように、補機負荷はONの状態に維持される。
上記のように、従来制御では、補機負荷が生じていることにより、エンジンストールやエンジン回転数が不安定になることを避けるために復帰回転数を上昇させており、そのためにフューエルカット制御を継続するべく早期にダウンシフトを実行することになり、かつそのダウンシフトの頻度が高くなる。これに対して、この発明によれば、復帰判断用回転数を予測し、その予測値に基づいてダウンシフトの必要性を判断し、またダウンシフトを実行するので、復帰回転数を補機負荷の有無に応じて異ならせる必要がなく、補機負荷が生じている場合であっても、補機負荷のない通常時と同様に低回転数まで、ダウンシフトを行うことなくフューエルカット制御を継続できる。そのため、この発明によれば、フューエルカット制御を継続するためのダウンシフトの頻度を低くすることができる。
また、従来制御のように補機負荷がある場合に復帰回転数を上昇させると、減速時のエンジン回転数を相対的に高回転数に維持することになるので、そのフリクションによってエンジン回転数および車速の低下勾配が大きくなり、その結果、エンジンブレーキ力が過剰になって違和感の原因となったり、早期に低車速となってフューエルカット制御を継続できる期間が短くなったりする。これに対して、この発明によれば、エンジン回転数を相対的に低回転数に維持できるので、エンジンブレーキ力が過剰になることがなく、またフューエルカット制御の実行期間を長くして、燃費効率を向上させることができる。
なおここで、上述した具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、図1に示すステップS5の制御を実行する機能的手段が、この発明における回転数予測手段に相当し、またステップS6およびステップS8の制御を実行する機能的手段が、この発明におけるダウンシフト指示手段に相当する。
なお、上述した具体例では、エンジン回転数の予測値とタービン回転数の予測値との小さい方の値を復帰判断用回転数とする例を説明したが、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、これらのいずれかの回転数を復帰判断用回転数としてもよい。また、この発明では、ダウンシフト時間に替えて、予め定めた一定時間後の回転数を求めることとしてもよい。
1…エンジン、 2…自動変速機、 3…出力軸、 6…コンプレッサー、 7…オルタネータ、 9…エンジン用電子制御装置、 10…自動変速機用電子制御装置。

Claims (3)

  1. 補機が連結されている内燃機関の出力側に変速機が連結され、その内燃機関に対する駆動要求がない状態でその内燃機関に対する燃料の供給の再開を判断するための復帰判断用回転数が予め定めた復帰回転数以上の場合にその内燃機関に対する燃料の供給を停止する車両の制御装置において、
    前記復帰判断用回転数の所定時間後の回転数を予測する回転数予測手段と、
    その回転数予測手段で予測された前記復帰判断用回転数が燃料の供給を再開するべき回転数として予め定めた復帰回転数以下となることが判断された場合に前記補機による負荷を停止した状態で前記変速機の変速比を増大させて前記内燃機関の回転数を上昇させるダウンシフトを実行するダウンシフト指示手段と
    を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記回転数予測手段が予測する所定時間の回転数は、前記ダウンシフトに要する時間に基づいて定められた時間後の回転数を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記復帰判断用回転数は、前記所定時間後における前記変速機の出力回転数と変速比とから求まる回転数と、前記所定時間後の前記内燃機関の回転数とのいずれか小さい方の回転数を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制御装置。
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