JP2010270609A - 可変動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性、耐久性の高い可変動弁機構を提供する。
【解決手段】エンジン2の吸気弁又は排気弁をなすバルブ3と、バルブ3を閉弁方向に付勢するスプリング4と、スプリング4の付勢力に抗してバルブ3を開弁方向に押圧するためのカム5と、バルブ3に連結されたピストン6と、ピストン6が挿入されるピストン挿入穴7から構成される制御室8と、制御室8にチェック弁9を介して接続され制御室8に作動流体を供給する供給側流路10と、制御室8に接続され常時に閉弁する逃がし弁11と、逃がし弁11をエンジン回転に応じたタイミングで開く駆動手段12とを備えた可変動弁機構1において、駆動手段12がカム5の動力を受けて逃がし弁11を開方向に駆動するリンク機構40を備えるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンバルブを開閉する動弁機構に係り、特にエンジンバルブの開閉タイミングを調節可能な可変動弁機構に関するものである。
図8に示すように、特許文献1記載の可変動弁機構80は、エンジンバルブ81をバルブスプリング82で閉弁方向に付勢すると共にカム83の回転でエンジンバルブ81を開くカム駆動動弁系84と、エンジンバルブ81の上方に配置されエンジンバルブ81の閉弁方向の移動を規制してエンジンバルブ81の閉弁時期を任意に遅らせる油圧機構85とを備える。
油圧機構85は、エンジンバルブ81に軸方向に連結された油圧ピストン86と、油圧ピストン86を収容するハウジング87と、ハウジング87内の制御室88にチェック弁89を介して接続されたオイルギャラリ90と、制御室88に逃がし弁91を介して接続されオイルギャラリ90にオイルを戻す戻り配管92とを備える。
可変動弁機構の作用について説明する。
通常のカム駆動によりエンジンバルブ81が開弁すると、油圧ピストン86も同時に下方向に引き下げられ、制御室88内の圧力が低下する。これにより、チェック弁89が開弁し、オイルギャラリ90からの作動油が制御室88に流入する。この後、カム83がさらに回動してエンジンバルブ81が閉弁動作に入ると、油圧ピストン86には上向きの力が作用する。これにより、チェック弁89が閉弁されると共に制御室88内の圧力が上昇され、制御室88内の油圧とバルブスプリング82の力が釣り合うことによりエンジンバルブ81の上昇が規制される。これにより、カム83からロッカーアーム93が離れ、エンジンバルブ81はリフトを保持する。この後、任意のタイミングで逃がし弁91を開くことにより制御室88内の作動油が戻り配管92を介してオイルギャラリ90に戻され、制御室88内の油圧が低下され、エンジンバルブ81が閉弁される。すなわち、可変動弁機構80は、通常のカム駆動による閉弁時に逃がし弁91を閉じておくことでエンジンバルブ81の閉弁方向の移動を規制し、閉弁のタイミングを遅らせるようになっている。
特開2007−303438号公報
ところで、上述の可変動弁機構80は、逃がし弁91をソレノイド94で駆動するようになっているため、閉弁のタイミングを電気的に容易に調節できる反面、ソレノイド94が故障・もしくはソレノイド94を動かすための電気系統に何らかの異常が生じた場合、制御室88内の作動油を排出できないためエンジンバルブ81が閉弁動作を開始できず、エンジンバルブ81が上昇してきたピストン(図示せず)と接触してエンジン97の破損を招く可能性があるという課題があった。
また、逃がし弁91を駆動するソレノイド94もしくはソレノイド94に指令を送るECU(エンジンコントロールユニット)95からの配線96が何らかの理由で断線等する虞があり、機械式の可変動弁機構と比較して信頼性、耐久性に欠けるという課題があった。
そこで、本願発明の目的は、上記課題を解決し、信頼性、耐久性の高い可変動弁機構を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、エンジンの吸気弁又は排気弁をなすバルブと、該バルブを閉弁方向に付勢するスプリングと、該スプリングの付勢力に抗して上記バルブを開弁方向に押圧するためのカムと、上記バルブに連結されたピストンと、該ピストンが挿入されるピストン挿入穴から構成される制御室と、該制御室にチェック弁を介して接続され制御室に作動流体を供給する供給側流路と、上記制御室に接続され常時に閉弁する逃がし弁と、該逃がし弁をエンジン回転に応じたタイミングで開く駆動手段とを備えた可変動弁機構において、上記駆動手段が上記カムの動力を受けて上記逃がし弁を開方向に駆動するリンク機構を備えるものとした。
また、上記逃がし弁を上記リンク機構とは独立して開方向に駆動するソレノイドと、該ソレノイドをエンジン回転に応じたタイミングで駆動する制御装置とを備え、上記リンク機構は、上記ソレノイドが上記逃がし弁を開弁する期間内にソレノイドより遅いタイミングで逃がし弁を開弁するように作動し、かつ、ソレノイドより早いタイミングで逃がし弁の閉弁を許容するように設定されるとよい。
上記カムには上記リンク機構を駆動するための強制開弁用カムが設けられ、上記カムの動力が上記強制開弁用カムを介して上記リンク機構に伝達されるようにするとよい。
また、上記逃がし弁がポペットバルブからなり、該ポペットバルブのステム又は該ステムに設けられるスプリングシートが上記リンク機構に開弁方向に押されるようにするとよい。
本発明によれば、可変動弁機構の信頼性、耐久性を向上することができる。
図1は本発明の一実施の形態を示す可変動弁機構の側面図である。 図2は図1の逃がし弁の閉弁状態の説明図である。 図3は図1の逃がし弁の開弁状態の説明図である。 図4は本発明の他の実施の形態を示す可変動弁機構の側面図である。 図5は図4の逃がし弁の閉弁状態の説明図である。 図6は図4の逃がし弁の開弁状態の説明図である。 図7はカムの変形例の説明図である。 図8は従来の可変動弁機構の説明図である。
図1、図2及び図3に可変動弁機構を示す。図2は図1のカム5と閉弁状態の逃がし弁11を拡大した説明図であり、図3は図1のカム5と開弁状態の逃がし弁11を拡大した説明図である。
図1に示すように、可変動弁機構1は、エンジン2の吸気弁又は排気弁をなすエンジンバルブ3と、エンジンバルブ3を閉弁方向(図1の上方向)に付勢するバルブスプリング4と、バルブスプリング4の付勢力に抗してエンジンバルブ3を開弁方向(図1の下方向)に押圧するためのカム5と、エンジンバルブ3に連結されたピストン(プランジャ)6と、ピストン6が挿入されるピストン挿入穴7から構成される制御室(油室)8と、制御室8にチェック弁9を介して接続され制御室8に作動流体を供給する供給側流路10と、制御室8に接続され常時に閉弁するNC(ノーマルクローズ)型の逃がし弁11と、逃がし弁11をエンジン回転に応じたタイミングで開く駆動手段12とを備えて構成される。
エンジンバルブ3は、シリンダヘッド13に昇降自在に支持され上下に延びるバルブステム14と、バルブステム14の下端に設けられ所定高さに上昇したときエンジン2の吸気口又は排気口(図示せず)を塞ぐ弁傘15とを備える。バルブステム14の上端には、バルブリテーナ16が設けられ、バルブスプリング4は、バルブリテーナ16とシリンダヘッド13との間に圧縮状態で配設される。また、エンジンバルブ3には、略T字形状のブリッジ(バルブブリッジ)17が設けられる。ブリッジ17は、シリンダヘッド13に起立して設けられるガイドピン18に昇降自在に支持されると共に複数のエンジンバルブ3に跨って設けられており、降下時に複数のエンジンバルブ3を同時に開くようになっている。
カム5は、エンジン2のクランクシャフト(図示せず)と同期して回転するカムシャフト19に設けられており、エンジン回転に同期するようになっている。また、カム5は、ロッカーアーム20とブリッジ17を介してエンジンバルブ3を下方に押圧するようになっている。ロッカーアーム20はカムシャフト19と平行に延びるシャフト21に回転自在に設けられており、カム5から力を受けることでシャフト21を中心として揺動し、エンジン回転に応じた周期でブリッジ17を下方に押すようになっている。
ピストン6は、ブリッジ17の上部に上方に延びる補助部材22を介して設けられる。補助部材22は門型に形成されており、下部中央の開口23にロッカーアーム20を挿入させるようになっている。ピストン6は補助部材22の上端にバルブステム14と平行に延びるように設けられ、バルブステム14と一体に上下動するようになっている。
制御室8は、シリンダヘッド13に設けられるハウジング24に底面25から上方に延びるピストン挿入穴7を形成し、ピストン挿入穴7内にピストン6を挿入することでピストン挿入穴7内に形成される。すなわち、制御室8は、ピストン挿入穴7内に挿入されたピストン6の上面と、ピストン6より上方のピストン挿入穴7とによって区画形成される。
供給側流路10は、作動流体タンク(オイルギャラリ)26に接続されており、作動流体タンク26からの作動流体をチェック弁9を介して制御室8に供給するようになっている。
図2に示すように、逃がし弁11は、ポペットバルブからなる。具体的には、逃がし弁11は、筒状に形成されて中央に流路30を有する本体27と、本体27に支持部材28を介してスライド自在に設けられたステム29と、ステム29の一端に設けられ流路30を開閉可能に塞ぐための弁体31と、ステム29の他端側に設けられ径方向外方に延びるスプリングシート32と、スプリングシート32と支持部材28の間に設けられステム29を他端側に弾発付勢する第1スプリング33とを備える。本体27は、一端から他端に向かうにつれて多段に拡径するように形成されており、一端の内縁に弁体31を着座させるための着座部34を有すると共に、一端側に半径方向に貫通する孔からなる流路35を有する。支持部材28は、円盤状に形成され第1スプリング23の着座面を形成するシート部36と、シート部36の外周縁から軸方向に延びて形成され本体27の他端側に嵌合される筒状部37とを備える。シート部36の中心部には、ステム29をスライド可能に挿通させる案内孔38が形成されている。
図1に示すように、駆動手段12は、逃がし弁11を開方向に駆動するソレノイド39と、ソレノイド39が故障するなどして逃がし弁11をエンジン回転に応じた所定のタイミングで開弁しないときソレノイド39に代わって逃がし弁11を開弁するリンク機構40とからなる。
ソレノイド39は制御装置41に接続されており、制御装置41からの命令で駆動されるようになっている。制御装置41は、エンジンバルブ3がカムプロフィール(カム山の形状)によって閉弁されるタイミングより所定時間遅れたタイミングでソレノイド39を駆動し、ソレノイド39が逃がし弁11を開弁するようになっている。
図1及び図2に示すように、リンク機構40は、カム5の動力を受けて逃がし弁11を開方向に駆動するようになっている。具体的には、カム5にはリンク機構40を駆動するための強制開弁用カム42が設けられており、カム5の動力が強制開弁用カム42を介してリンク機構40に伝達されるようになっている。強制開弁用カム42は、断面C字状に形成されており、カム5の端面43に軸方向に突出するように設けられる。また特に強制開弁用カム42は、エンジン2のピストン6がエンジンバルブ3の開弁位置に到達する直前のタイミングでリンク機構40を駆動するように形状を決定されており、万一ソレノイド39が電気系統のトラブル等により逃がし弁11を開弁できなかったときであっても確実に逃がし弁11を開弁してエンジンバルブ3の閉弁方向への移動規制を解除するようになっている。リンク機構40は、カムシャフト19と平行な軸回りに回転自在に設けられたレバー44からなる。レバー44は、強制開弁用カム42から力を受ける入力部45と、入力部45から受けた力でスプリングシート32を開弁方向に押す出力部46とを有する。出力部46と支持部材28のシート部36との間には、出力部46をスプリングシート32から離間させる方向に弾発付勢する第2スプリング47が設けられており、入力部45を強制開弁用カム42の外周面に常に当接させるようになっている。
次に本実施の形態の作用を述べる。
エンジンバルブ3は、エンジン回転と同期して回転するカム5によりバルブスプリング4の付勢力に抗して開弁方向に押圧され、カム5のカムプロフィールに従って開弁される。このとき、ピストン6もエンジンバルブ3の開弁方向(下方向)に移動される。逃がし弁11はノーマルクローズ型であるため、エンジンバルブ3の開弁に伴って制御室8内は負圧となり、チェック弁9が開く。これにより、作動流体タンク26内の作動流体が制御室8内に導入(吸引)される。
カム5がさらに回転してカム山がロッカーアーム20から離れると、バルブスプリング4の付勢力によってピストン6が閉弁方向(上方向)に押され、制御室8内の圧力が正圧となる。これにより、エンジンバルブ3の閉弁方向の移動が規制され、逃がし弁11が開弁されるまでエンジンバルブ3が開弁状態に保持される。
ソレノイド39が正常に動作するとき、ソレノイド39はカムプロフィールによる閉弁タイミングより所定時間遅れたタイミングでステム29を押し、逃がし弁11を開弁させる。これにより、エンジンバルブ3の上昇が許容され、エンジンバルブ3が閉弁される。リンク機構40は逃がし弁11が開弁されている最中に強制開弁用カム42により駆動され、元の位置に復帰されるため、逃がし弁11の開閉に影響を及ぼすことはない。
図3に示すように、ソレノイド39が故障、もしくはソレノイド39を動かすための電気系統に何らかの異常が生じてソレノイド39が駆動しない場合、ソレノイド39に代わってリンク機構40が逃がし弁11を開閉する。具体的には、エンジン2のピストン6がエンジンバルブ3の開弁位置に到達する直前のタイミングで強制開弁用カム42がリンク機構40の入力部45を押し、出力部46が逃がし弁11のスプリングシート32を押すことにより逃がし弁11が開弁する。これにより、制御室8内の作動油が逃がし弁11を介して排出され、エンジンバルブ3がバルブスプリング4の付勢力によって閉弁動作に入る。エンジン2のピストン6がエンジンバルブ3に接触することはなく、エンジン2の破損が防止される。また、強制開弁用カム42がさらに回転すると、リンク機構40は第2スプリング47の付勢力により逃がし弁11の閉弁方向に回転され、逃がし弁11が第1スプリング33の付勢力により閉弁される。
このように、駆動手段12がカム5の動力を受けて逃がし弁11を開方向に駆動するリンク機構40を備えるものとしたため、ソレノイド39が故障等により駆動しない場合であってもエンジン2を破損・停止させることなく運転することができ、可変動弁機構1の信頼性、耐久性を高めることができる。
また、可変動弁機構1が、逃がし弁11をリンク機構40とは独立して開方向に駆動するソレノイド39と、ソレノイド39をエンジン回転に応じたタイミングで駆動する制御装置41とを備え、リンク機構40は、ソレノイド39が逃がし弁11を開弁する期間内にソレノイド39より遅いタイミングで逃がし弁11を開弁するように作動し、かつ、ソレノイド39より早いタイミングで逃がし弁11の閉弁を許容するように設定されるものとしたため、特許文献1記載の従来の可変動弁機構1にリンク機構40等の部品を僅かに追加することで可変動弁機構1にフェールセーフ機能を持たせることができる。そして、ソレノイド39が故障したときであっても、最低限修理するまでの間エンジン2を破損・停止させることなく運転することができる。また、ソレノイド39を使用しなくてもよい運転状態ができることにより、可変動弁機構1の駆動損失を低減することも可能となる。また、特許文献1記載の可変動弁機構80は正常に動作しているときであってもポペットバルブを開く動作に入るタイミングでソレノイド94への通電を停止するとエンジンバルブ81とエンジンのピストン(図示せず)が接触する可能性があり、好ましくないが、本実施の形態形態のようにリンク機構40によるフェールセーフ機能を備えた可変動弁機構1では如何なるタイミングであってもソレノイド39への通電を停止することができる。
さらに強制開弁用カム42による逃がし弁11の開弁タイミングをエンジンバルブ3の最大閉弁遅延角度に設定しておくことにより、リンク機構40がソレノイド39より先に逃がし弁11を開弁する可能性がなくなり、ソレノイド39を駆動する制御装置41にて開弁遅延時間を一義に決定することができる。
また、カム5にはリンク機構40を駆動するための強制開弁用カム42が設けられ、カム5の動力が強制開弁用カム42を介してリンク機構40に伝達されるようにしたため、リンク機構40による逃がし弁11の開弁タイミングを簡易な構造で自由に設定できる。
逃がし弁11がポペットバルブからなり、ポペットバルブのステム29に設けられるスプリングシート32がリンク機構40に開弁方向に押されるものとしたため、簡易な構造で容易に逃がし弁11を開弁できる。
なお、出力部46はスプリングシート32を押すものとしたが、ステム29を開弁方向に押すものとしてもよい。
また、強制開弁用カム42は、エンジン2のピストン6がエンジンバルブ3の開弁位置に到達する直前のタイミングでリンク機構40を駆動して逃がし弁11を開弁させるものとしたが、これに限るものではない。強制開弁用カム42は、ソレノイド39が正常に動作しているときに逃がし弁11の開弁・閉弁に影響を与えるものでなければよく、ソレノイド39が逃がし弁11を開弁する期間内に逃がし弁11の開弁方向の動作と閉弁方向の動作とを終了すればよい。すなわち、強制開弁用カム42は、ソレノイド39より遅いタイミングで又はソレノイド39と同じタイミングで逃がし弁11を開弁する方向にリンク機構40を駆動し、かつ、ソレノイド39より早いタイミングで又はソレノイド39と同じタイミングでリンク機構40の復帰方向の移動を許容して逃がし弁11の閉弁を許容するものであればよい。
また、駆動手段12は、逃がし弁11を開方向に駆動するソレノイド39と、ソレノイド39が逃がし弁11を開弁しないとき逃がし弁11を開弁するリンク機構40とを備えるものとしたが、ソレノイド39を省略し、リンク機構40で逃がし弁11を開弁方向に駆動するようにしてもよい。
ソレノイド39を省略した他の実施の形態について述べる。上述の実施の形態と同様の構成については説明を省き、同符号を付す。
図4は他の実施の形態を示す可変動弁機構の側面図であり、図5は図4のカム54と閉弁状態の逃がし弁11を拡大した説明図であり、図6は図4のカム54と開弁状態の逃がし弁11を拡大した説明図である。
図4に示すように、可変動弁機構50は、エンジン51の吸気弁又は排気弁をなすエンジンバルブ52と、エンジンバルブ52を閉弁方向(図4の上方向)に付勢するバルブスプリング53と、バルブスプリング53の付勢力に抗してエンジンバルブ52を開弁方向(図4の下方向)に押圧するためのカム54と、エンジンバルブ52にロッカーアーム55を介して連結されたピストン(プランジャ)56と、ピストン56が挿入されるピストン挿入穴57から構成される制御室(油室)58と、制御室58にチェック弁9を介して接続され制御室58に作動流体を供給する供給側流路10と、制御室58に接続され常時に閉弁するNC(ノーマルクローズ)型の逃がし弁11と、逃がし弁11をエンジン回転に応じたタイミングで開く駆動手段62とを備えて構成される。
エンジンバルブ52は、シリンダヘッド63に昇降自在に支持され上下に延びるバルブステム64と、バルブステム64の下端に設けられ所定高さに上昇したときエンジン51の吸気口又は排気口(図示せず)を塞ぐ弁傘65とを備える。バルブステム64の上端には、バルブリテーナ66が設けられ、バルブスプリング53は、バルブリテーナ66とシリンダヘッド63との間に圧縮状態で配設される。また、エンジンバルブ52には、略T字形状のブリッジ(バルブブリッジ)67が設けられる。ブリッジ67は、シリンダヘッド63に起立して設けられるガイドピン(図示せず)に昇降自在に支持されると共に複数のエンジンバルブ52に跨って設けられており、降下時に複数のエンジンバルブ52を同時に開くようになっている。
カム54は、エンジン回転に同期して回転するようになっている。また、カム54は、ロッカーアーム55とブリッジ67を介してエンジンバルブ52を下方に押圧するようになっている。ロッカーアーム55はカム54の中心軸と平行に延びるシャフトに回転自在に設けられており、カム54から力を受けることでシャフト68を中心に揺動し、エンジン回転に応じた周期でブリッジ67を下方に押すようになっている。
ピストン56は、ロッカーアーム55に回転自在に連結されており、ロッカーアーム55と連動して上下動するようになっている。
制御室58は、シリンダヘッド63に設けられるハウジング78に底面から上方に延びるピストン挿入穴57を形成し、ピストン挿入穴57内にピストン56を挿入することでピストン挿入穴57内に形成される。すなわち、制御室58は、ピストン挿入穴57内に挿入されたピストン56の上面と、ピストン56より上方のピストン挿入穴57とによって区画形成される。
供給側流路10は、作動流体タンク26に接続されており、作動流体タンク26からの作動流体をチェック弁9を介して制御室58に供給するようになっている。
駆動手段62は、カム54の動力を受けて逃がし弁11を開方向に駆動するリンク機構69を備える。リンク機構69は、シリンダヘッド63に設けられた支軸70を中心(支点)として揺動するレバー71からなる。支軸70を境とするレバー71の一端側には、カム54からの力を受ける入力部72が形成され、レバー71の他端側には、入力部72からの力を逃がし弁11を開弁すべく出力する出力部73が形成される。レバー71の入力部72には、カム54に当接するアーム74が第3スプリング75を介して設けられ、出力部73には、逃がし弁11のステム29を開弁側に押すためのプッシュロッド76が当接されるようになっている。プッシュロッド76は、逃がし弁11のステム29と直列に列ぶように配置されると共にハウジング78に軸方向スライド可能に支持されている。アーム74は、カム54の回転方向側のロッカーアーム55に近接する位置に配置されており、ロッカーアーム55がカム54から押された直後にカム54によって押されるようになっている。また、第3スプリング75は、逃がし弁11の第1スプリング33より硬く設定されており、カム54によって径方向外方に押されたとき、カム54から受ける衝撃を吸収すると共にカム54から受ける力をレバー71、プッシュロッド76を介してステム29に伝達し、第1スプリング33の付勢力に抗して逃がし弁11を開弁するようになっている。
次に本実施の形態の作用を述べる。
図4に示すように、エンジン回転と同期して回転するカム54によってロッカーアーム55が押され、エンジンバルブ52が開くことで作動流体タンク26内の作動流体が制御室58内に導入される。この後、カム山がロッカーアーム55から離れ、バルブスプリング53の付勢力によってピストン56が閉弁方向(上方向)に押されると、チェック弁9と逃がし弁11が閉じた状態にあるため、制御室58内の圧力が正圧となり、エンジンバルブ52は閉弁せずに遅閉じ動作に入る。この後、さらにカム54が回転してアーム74を押すことによりレバー71が支軸70を中心として揺動され、プッシュロッド76が逃がし弁11のステム29を押す。これにより逃がし弁11が開弁され、制御室58内の作動流体が逃がし弁11から排出されることでエンジンバルブ52が閉弁する。
エンジンバルブ52の閉弁タイミングは、カム54がアーム74を押し始める点を変更することで調節でき、可変動弁機構としての機能を機械的に実現することが可能となる。具体的には、図5に示すアーム74の位置を上方又は下方に移動することにより、逃がし弁11の開弁タイミングを変更することができる。通常の直列型のエンジンであれば、カムシャフトに平行に1本のアーム74を配置し、モーター等で全気筒分同時に駆動すればよい。
閉弁タイミングを調節できない従来のカム駆動動弁機構(図示せず)に対しては、ピストン56、制御室58、チェック弁9、逃がし弁11を備える油圧部分と、リンク機構69をシリンダヘッド63に取り付けるだけで、エンジンバルブの閉弁時期を遅角させることが可能である。図7に示すように、カム54のカムプロフィール自体に変更を加えたカム77を用いればエンジンバルブの遅閉じだけでなく、早閉じも可能となりバルブタイミングの自由度が向上する。
このように、駆動手段62がカム54の動力を受けて逃がし弁11を開方向に駆動するリンク機構69を備えるため、信頼性、耐久性を向上できる。そして、ソレノイドを使用しなくてもよいため、可変動弁機構50の駆動損失を低減することも可能となる。
また、図8に示す従来の可変動弁機構では、ソレノイドの駆動エネルギーを必要とし、ソレノイドの推力と逃がし弁のリフト量とを共に大きくする必要がある場合、ソレノイドが大型化してしまい、コストや実機への搭載性が問題となる懸念があるのに対し、本実施の形態に係る可変動弁機構50は、バルブ閉弁時期の調節の自由度を損なうことなく容易に小型化でき、コストを低減でき、実機への搭載性も格段に向上できる。
1 可変動弁機構
2 エンジン
3 エンジンバルブ
4 バルブスプリング
5 カム
6 ピストン
7 ピストン挿入穴
8 制御室
9 チェック弁
10 供給側流路
11 逃がし弁
12 駆動手段
29 ステム
32 スプリングシート
39 ソレノイド
40 リンク機構
41 制御装置
42 強制開弁用カム

Claims (4)

  1. エンジンの吸気弁又は排気弁をなすバルブと、該バルブを閉弁方向に付勢するスプリングと、該スプリングの付勢力に抗して上記バルブを開弁方向に押圧するためのカムと、上記バルブに連結されたピストンと、該ピストンが挿入されるピストン挿入穴から構成される制御室と、該制御室にチェック弁を介して接続され制御室に作動流体を供給する供給側流路と、上記制御室に接続され常時に閉弁する逃がし弁と、該逃がし弁をエンジン回転に応じたタイミングで開く駆動手段とを備えた可変動弁機構において、上記駆動手段が上記カムの動力を受けて上記逃がし弁を開方向に駆動するリンク機構を備えることを特徴とする可変動弁機構。
  2. 上記逃がし弁を上記リンク機構とは独立して開方向に駆動するソレノイドと、該ソレノイドをエンジン回転に応じたタイミングで駆動する制御装置とを備え、上記リンク機構は、上記ソレノイドが上記逃がし弁を開弁する期間内にソレノイドより遅いタイミングで逃がし弁を開弁するように作動し、かつ、ソレノイドより早いタイミングで逃がし弁の閉弁を許容するように設定された請求項1記載の可変動弁機構。
  3. 上記カムには上記リンク機構を駆動するための強制開弁用カムが設けられ、上記カムの動力が上記強制開弁用カムを介して上記リンク機構に伝達されるようにした請求項1又は2記載の可変動弁機構。
  4. 上記逃がし弁がポペットバルブからなり、該ポペットバルブのステム又は該ステムに設けられるスプリングシートが上記リンク機構に開弁方向に押されるようにされた請求項1〜3のいずれかに記載の可変動弁機構。
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