JP2010270261A - カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物およびカラーフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カルボキシル基およびアミノ基含有重合体は、下記式1の構造で表され、数平均分子量が3000〜50000であり、下記式1中のk、m、nのモル分率がそれぞれ、kが5〜20mol%、mが60〜90mol%、nが5〜20mol%である。
(式1中のR1、R2、R4はそれぞれ水素原子もしくはメチル基であり、R3は炭素数6〜12の環状炭化水素基であり、R5は炭素数1〜8のアルキレン基であり、R6およびR7は炭素数1〜3のアルキル基である。)
【選択図】なし
Description
〔1〕下記式1の構造で表されるカルボキシル基およびアミノ基含有重合体であって、数平均分子量が3000〜50000であり、下記式1中のk、m、nのモル分率がそれぞれ、kが5〜20mol%、mが60〜90mol%、nが5〜20mol%であるカルボキシル基およびアミノ基含有重合体。
〔2〕1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物1〜10質量%、エポキシ基と反応しうる硬化剤1〜10質量%、顔料1〜20質量%、顔料分散剤1〜20質量%、および溶剤40〜95質量%を含むカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物において、該組成物中にさらに上記〔1〕のカルボキシル基およびアミノ基含有重合体1〜20質量%を含有することを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物。
〔3〕前記〔2〕のエポキシ化合物のエポキシ基と反応しうる硬化剤が下記式2で表される構造を有するブロック化カルボン酸硬化剤であることを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物。
〔4〕前記〔2〕または〔3〕に記載のカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物の顔料は、中心金属が亜鉛原子(Zn)のフタロシアニン系顔料を含むことを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物。
〔5〕前記〔2〕から〔4〕のいずれか1項に記載のカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物を硬化してなる層を有するカラーフィルター。
〔6〕(1)基板上の所定領域に、前記カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物をインクジェット方式によって選択的に付着させて、インク層を形成する工程と、
(2)当該インク層を加熱することにより硬化させて、所定パターンの硬化層を形成する工程と
を含むカラーフィルターの製造方法により製造される〔5〕に記載のカラーフィルター。
〔カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物〕
本発明のカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物(以下、単にインク組成物ともいう)は1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物、エポキシ基と反応しうる硬化剤、顔料、顔料分散剤、溶剤および下記式1の構造のカルボキシル基およびアミノ基含有重合体を含有するものである。
本発明に係るインク組成物は、上記カルボキシル基およびアミノ基含有重合体の作用により、優れた顔料分散性を保持したまま画素部の硬化膜物性を向上させることが可能となる。これにより、高い色性能を維持したまま、カラーフィルターとしての膜物性を向上させることが可能となる。さらに、画素上にポリイミド溶液をコーティングするプロセスにおいて、顔料が溶剤に溶出するのを抑制する効果も有する。この様なカルボキシル基およびアミノ基含有重合体を用いたインク組成物を用いることにより、非常に微細化された顔料を用いた場合でも、顔料の持つ色特性を損なうことなく、高い色性能を維持したまま、信頼性の高い、高品質なカラーフィルターを製造することが可能となる。
<カルボキシル基およびアミノ基含有重合体>
本発明に係るカルボキシル基およびアミノ基含有重合体は下記式1の構造で表されるカルボキシル基およびアミノ基含有重合体であって、数平均分子量が3000〜50000であり、下記式1中のk、m、nのモル分率がそれぞれ、kが5〜20mol%、mが5〜20mol%、nが60〜90mol%であるカルボキシル基およびアミノ基含有重合体である。
カルボキシル基およびアミノ基含有重合体は(A)(メタ)アクリル酸と、(B)アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステルと、(C)環状炭化水素基を含有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体である。
mが60mol%より小さい場合、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体溶液の粘度が非常に大きくなるため、インク組成物のインクジェット吐出性が低下する。一方、mが90mol%より大きい場合、インク組成物の顔料分散性が低下する。
<エポキシ化合物>
本発明のインク組成物に用いるエポキシ化合物は、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物である。エポキシ化合物としては、エポキシ基含有(共)重合体あるいは市販のエポキシ樹脂を用いることができる。
<硬化剤>
本発明のインク組成物における硬化剤は従来公知のカルボン酸化合物を使用できる。
(ブロック化カルボン酸硬化剤)
ブロック化カルボン酸硬化剤は多価カルボン酸化合物のカルボキシル基をビニルエーテル化合物でブロック化した下記式2で示される化合物である。
このブロック化カルボン酸硬化剤は、特開2008−076855号公報の段落番号[0072]〜[0082]に記載の多価カルボン酸誘導体と同様のものを使用することができる。ブロック化カルボン酸硬化剤は、加熱することでビニルエーテル化合物が脱離し、カルボン酸化合物が生成する。生成したカルボン酸化合物はエポキシ化合物と反応する。
<顔料>
本発明のインク組成物における顔料は、有機顔料あるいは無機顔料のいずれも使用することができる。
顔料として中心金属が亜鉛原子のフタロシアニン系顔料である亜鉛顔料は、従来の銅顔料と比較して色性能(輝度、コントラスト)の観点で性能が向上するという優位点がある一方、NMP浸漬により顔料の溶出が起こり易いという課題があるが、本発明のカルボキシル基およびアミノ基含有重合体を適用することにより、分散剤量の低減と架橋密度の向上という効果を発揮することができる。
<顔料分散剤>
本発明のインク組成物における顔料分散剤としては、例えばカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系などの界面活性剤を使用することができる。これらの中でも好ましくは脂肪族系多価カルボン酸、リン酸エステル系界面活性剤などの低分子型顔料分散剤、不飽和カルボン酸ポリアミノアマイド、酸性重合体のアルキルアンモニウム塩、変性アクリル系ブロック共重合体、極性酸エステルと高分子アルコールの組み合わせ、変性ポリウレタン、変性ポリエステルポリアミド、ポリエステルのアミン塩、ポリエーテルエステル型アニオン系界面活性剤、ポリエステル変性ポリアリルアミン、ポリアミド変性ポリアリルアミンなどの高分子型顔料分散剤を使用することができる。これらの顔料分散剤の市販品としては、特開2008−076855号公報の段落番号[0034]に記載の顔料分散剤と同様のものを使用することができる。
<溶剤>
本発明のインク組成物における溶剤は、従来公知のインクジェットインク組成物用の溶剤を使用することができる。溶剤としては、例えばジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが用いられる。
<その他成分>
さらに、本発明のインク組成物には、本発明の目的とする物性を損なわない範囲で、その他の添加剤を1種または2種以上配合することができる。そのような成分としては、次のようなものを例示できる。
c)密着促進剤:例えば、シランカップリング剤などである。具体的には例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどである。
e)凝集防止剤:例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどである。
<インク組成物中の各成分の配合割合>
本発明のインク組成物のうち固形分は好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。本発明で示すところの固形分とはインク組成物のうち溶剤を除いたもの全ての割合を指し、具体的にはカルボキシル基およびアミノ基含有重合体、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物、エポキシ化合物と反応しうる硬化剤、顔料、顔料分散剤、その他成分などの合計の割合を指す。従って、インク組成物において、溶剤の含有量は40〜95質量%であることが好ましく、70〜90質量%であることがさらに好ましい。
<インク組成物の製造方法>
インク組成物は、顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、有機溶剤および必要に応じてその他の成分を公知の方法で混合することにより調製することができる。
<用途>
インク組成物は、カラーフィルターにおいて画素やブラックマトリックス等、所定のパターンを有する膜を形成するのに特に好適に用いられる。カラーフィルターは、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の画像出力装置に用いられるカラーフィルター、或いは固体撮像素子等の画像入力装置に用いられるカラーフィルターのいずれにも好適に用いることができる。
(カラーフィルターの製造方法)
本発明のカラーフィルターの製造方法は、基板上の所定領域に、前記インク組成物をインクジェット方式によって選択的に付着させて、インク層を形成する工程と、当該インク層を加熱することにより硬化させて、所定パターンの硬化層を形成する工程とを含む。
〔実施例1〕
(合成例1〜4および比較合成例1〜8:カルボキシル基およびアミノ基含有重合体の合成)
温度計、還流冷却器、攪拌機および滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、表1に示す配合割合に従って初期仕込み溶剤を仕込み、攪拌しながら加熱して75℃に昇温した。次いで、75℃の温度で表1に記載した組成の単量体、重合開始剤および溶剤の混合物(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、75℃で5時間保持したところで反応を終了することにより、表1に記載の特性を有するカルボキシル基およびアミノ基含有重合体が得られた。
MAA:メタクリル酸
AA:アクリル酸
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
IBoMA:イソボルニルメタクリレート
BzMA:ベンジルメタクリレート
BMA:n−ブチルメタクリレート
DMAEMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート
NASMA:β−ヒドロキシナフトエ酸(m−メタクリロイルアミノ)アニリド
パーヘキシルPV:tert−ヘキシルパーオキシピバレート〔日油(株)製商品名〕
性状:目視による外観を示す。
数平均分子量:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で求めた値である。
(合成例5および6:エポキシ基含有重合体の合成)
温度計、還流冷却器、攪拌機および滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、表2に示す配合割合に従って、水酸基を含有しない溶剤を44.0質量部仕込み、攪拌しながら加熱して115℃に昇温した。次いで、115℃の温度で表2に記載した組成の単量体、重合開始剤および水酸基を含有しない上記溶剤BCAの混合物(滴下成分)56.0質量部を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、115℃で2.5時間保持した後、125℃に昇温し、2時間保ったところで反応を終了することにより、表2に記載の特性を有するエポキシ基含有重合体が得られた。
GMA:グリシジルメタクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
パーヘキシルI:tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート〔日油(株)製商品名〕
性状:目視による外観を示す。
エポキシ当量:過剰の0.2N塩酸ジオキサン溶液でエポキシ基の開環反応を行った後、未反応の塩酸を0.1N・KOHエタノール溶液にて逆滴定し、エポキシ当量を算出した。
重量平均分子量:GPCによるポリスチレン換算の値である。
(合成例7および8:ブロック化カルボン酸硬化剤の合成)
温度計、還流冷却器および攪拌機を備えた4つ口フラスコに、表3に示す配合割合に従って各成分を仕込み、攪拌しながら加熱し70℃に昇温した。次いで、その温度を保ちながら攪拌し続け、混合物の酸価が3.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了することにより、表3記載の特性を有するブロック化カルボン酸硬化剤が得られた。
溶液の酸価:0.1NのKOHエタノール溶液で滴定し、算出した。溶液の酸価は、JIS K 0070:1992「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価および不けん化物の試験方法」の酸価の測定方法に準じて、テトラヒドロフラン(THF)溶液に、一定量のブロック化カルボン酸硬化剤溶液を溶解させ、フェノールフタレインを指示薬としてKOH/エタノール溶液にて滴定し、測定を行った。
ブロック酸固形分:仕込んだカルボン酸と当量のビニルエーテル化合物が反応して生成したブロック化カルボン酸硬化剤の反応物中の割合を示す。
(実施例B1〜B4:カラーフィルター用青色インクジェットインクの調製)
サンプル瓶にフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、以下同様)で被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。このサンプル瓶の中に、表4に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロック化カルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用青色インクジェットインクを得た。
(比較例B5〜B8:カラーフィルター用青色インクジェットインクの調製)
実施例B1と同様に、表4に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロック化カルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用青色インクジェットインクを得た。
jER157S70:商品名、ジャパンエポキシレジン(株)製、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量200〜220
BCA:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
EEP:3−エトキシプロピオン酸エチル
(実施例R1〜R3:カラーフィルター用赤色インクジェットインクの調製)
サンプル瓶にフッ素樹脂で被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。このサンプル瓶の中に、表5に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロック化カルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用赤色インクジェットインクを得た。
(比較例R4〜R7:カラーフィルター用赤色インクジェットインクの調製)
実施例R1と同様に、表5に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロック化カルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用赤色インクジェットインクを得た。
(実施例G1〜G3:カラーフィルター用緑色インクジェットインクの調製)
サンプル瓶にフッ素樹脂で被覆した回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。このサンプル瓶の中に、表6に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロック化カルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用緑色インクジェットインクを得た。
(比較例G4〜G8:カラーフィルター用緑色インクジェットインクの調製)
実施例G1と同様に、表6に示す配合割合に従って顔料、顔料分散剤、カルボキシル基およびアミノ基含有重合体、前記製造例記載のエポキシ基含有重合体、エポキシ基含有化合物、前記製造例記載のブロックカルボン酸硬化剤および熱潜在性触媒を加え、室温で十分に攪拌溶解し、粘度調整のために希釈溶剤を加えて攪拌溶解した。これを濾過してカラーフィルター用緑色インクジェットインクを得た。
表4〜6中の各試験方法は以下の通りである。
1.顔料分散液経時安定性、インク経時安定性
各顔料分散液の調製直後および密閉容器中に25℃保存で1週間後の粘度と1週間後の平均粒子径を測定した。また、インクの調製直後および密閉容器中に25℃保存で1ヶ月後の粘度と平均粒子径を測定した。
<粘度>
粘度は山一電機(株)製回転振動型粘度計、ビスコメイトVM−1Gで23℃にて測定した。
<平均粒子径>
平均粒子径は、各顔料分散液を各種溶剤で100倍に希釈した後、粒度分布計〔日機装(株)製、MICROTRAC UPA〕を用いて、動的光散乱法により、23℃で、測定時間を360秒として測定した。ここで平均粒子径は、50%平均粒子径、すなわち体積基準中位径である。
[評価用塗膜の作製]
各インクジェットインクを用いて評価するための塗膜を作製した。
2.ITO耐性
上記各色インクジェットインクを用いて上記評価用塗膜を形成した基板を、イソプロピルアルコールに5分間浸漬させ、次いでイソプロピルアルコール蒸気にて乾燥を行い、洗浄した後、基板設定温度120℃にて、7.98×10−1Pa(6×10−3Torr)の真空下でITO(酸化インジウムスズ)電極を120nmの厚さになるように成膜した。240℃、30分間の耐熱試験後において、下記基準に従って評価した。また、成膜されたITO膜の表面粗度(Ra)をAFM(原子間力顕微鏡)で測定した。AFMは日本ビーコ(株)のNanoScopeIIIaを用いた。
<評価基準>
○:ITO電極にしわやクラックなどの異常が観測されなかった。
×:ITO電極にしわやクラックなどの異常が全面に観測された。
3.黄変性
上記各色インクジェットインクを用いて上記評価用塗膜を形成した基板を、240℃で1時間加熱し、加熱前後の色差ΔEabをCIE1976規格に基づき算出して評価した。色差ΔEabの測定は、オリンパス光学工業(株)製顕微分光測定装置、OSP200を用いた。
<評価基準>
○:ΔEab<3
×:3≦ΔEab
4.密着性
上記各色インクジェットインクを用いて上記評価用塗膜を形成した基板に、カッターで直交する縦横11本ずつの切り傷を1mm間隔でつけた。さらに、セロハンテープをパターンに指で軽く密着させ、すばやくテープを剥がし、傷の状態を観察し、以下の基準で判定した。
<評価基準>
8点:切り傷の交線にわずかな剥がれがあり、欠損部の面積は全正方形面積の5%未満。
4点:切り傷による剥がれの幅が広く、欠損部の面積が全正方面積の15%以上35%未満。
0点:剥がれの面積は、全正方形面積の65%以上。
5.耐溶剤性
上記各色インクジェットインクを用いて上記評価用塗膜を形成した基板を、液温40℃のN−メチルピロリドンに1時間浸漬させ、浸漬前後の色差ΔEabをCIE1976規格に基づき算出した。測定は、オリンパス光学工業(株)製顕微分光測定装置、OSP200を用いた。
<評価基準>
○:ΔEab<1
△:1≦ΔEab<3
×:3≦ΔEab
6.硬度
上記各色インクジェットインクを用いて上記評価用塗膜を形成した基板をJIS K5600−5−4引っかき硬度(鉛筆法)に基づいて測定した。
[インクジェットインクの輝度およびコントラストの評価]
上記で得られた実施例B1、B2および比較例B5、B8の青色インクジェットインク;実施例R1、R2および比較例R4、R7の赤色インクジェットインク;実施例G1、G2および比較例G4、G5の緑色インクジェットインクについて、以下のように輝度およびコントラストを評価した。各評価結果を表7に示す。
各インクジェットインクを用いて上記と同様に評価用塗膜(着色層)を作製した。
(1)輝度
顕微分光測定器〔オリンパス(株)製、OSP−200〕を使用して測定した。
(2)コントラスト
本発明におけるコントラストは、以下のように測定した場合の値である。
〔実施例2:カラーフィルターの作製〕
カラーフィルター用ガラス材として用いられている厚み0.7mm、横370mm、縦470mmのCorning社製EAGLE2000を用意し、このガラス基材上にフォトリソグラフィー法にて樹脂製のブラックマトリクスを形成することによりカラーフィルター用基板を作製した。このとき、ブラックマトリクスは開口部が100μm×300μm、遮光部分の線幅が20μmとなるように形成し、横方向に120μmピッチ、縦方向に320μmピッチにて縦480画素、横1320画素ずつ配置されるものとした。またこの際、遮光部分の膜厚は平均2.2μmとした。
Claims (6)
- 1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物1〜10質量%、硬化剤1〜10質量%、顔料1〜20質量%、顔料分散剤1〜20質量%、および溶剤40〜95質量%を含むカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物において、該組成物中にさらに請求項1のカルボキシル基およびアミノ基含有重合体1〜20質量%を含有することを特徴とするカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物。
- 前記カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物の顔料は、中心金属が亜鉛原子(Zn)のフタロシアニン系顔料を含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物。
- 請求項2から4のいずれか1項に記載のカラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物を硬化してなる層を有するカラーフィルター。
- (1)基板上の所定領域に、前記カラーフィルター用熱硬化性インクジェットインク組成物をインクジェット方式によって選択的に付着させて、インク層を形成する工程と、
(2)当該インク層を加熱することにより硬化させて、所定パターンの硬化層を形成する工程と
を含むカラーフィルターの製造方法により製造される請求項5に記載のカラーフィルター。
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