JP2010269872A - シート分離給紙装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートのめくり動作時等にシートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、不送りが発生するのを防止することができる信頼性の高いシート分離給紙装置およびシート分離給紙装置を備えた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】底板61が無端状ベルト32に近接するように移動されるのに連動して、シート束Sの先端を揃えるようにシート束Sの先端に当接する位置決め板65をシート束Sの先端に当接する当接位置から離隔する離隔位置に移動させるように構成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、シート分離給紙装置および画像形成装置に関し、例えば、静電気を利用してシートを無端状ベルトに吸着して分離するようにしたシート分離給紙装置およびこのシート分離給紙装置を備えた電子写真複写機、ファクシミリ装置、プリンタ装置等からなる画像形成装置に関する。
電子写真複写機、ファクシミリ装置、プリンタ装置等の画像形成装置のシート分離給紙装置としては、ゴム等の高摩擦係数を有する材料で作られたローラやベルトとして形成されたピックアップ部材による摩擦給紙方式が広く採用されている。
摩擦給紙方式は構成が簡単であるが、大きな摩擦力を得るため、バネ等によりピックアップ部材をシート面に圧接させる必要があり、また、ゴム等の高摩擦係数を有する材料は、経時的または環境により、表面の摩擦係数が変化するので、給紙性能の安定性に欠ける。
特に、プリンタ装置においては、ユーザの多様化により、普通紙だけではなく、コート紙やラベル紙等様々な機能の記録用のシートが用いられてきており、その数、種類共に今後も増加の傾向にある。そのような特殊用途のシートは、表面の摩擦係数が極端に小さいものや、温度により摩擦力が変化するもの、吸湿状態により積載されたシート同士が密着したもの等、様々な特性や状態が存在し、従来の摩擦分離方式だけでは、分離することが難しい場合が多々ある。
このように摩擦による分離が難しいシートの場合でも、空気の吸引により負圧部を作りシートを吸着して搬送する空気吸引方式により解決することが可能な場合もあるが、この方式は摩擦給紙方式に比較して給紙性能は安定しているが、空気吸引時の騒音が大きく、装置も大型化し、さらにコストも掛かるために、事務所等で使用する機器に対しては難点がある。
また、積層されたシート束の進行方向端面に対向する方向から空気を吹き付け、シートをさばき、最上位のシートを摩擦ローラにより分離給紙する方式もあるが、上記同様に騒音、装置の大きさ、コスト等に問題がある。
上記と異なる分離方法としては、静電気を利用しシートを吸着させて分離を行う方式がある。
静電気を利用してシートを吸着させて分離を行う方式の一例としては、誘導体からなり、積載されたシート束の上面に対設された給紙方向に移動する無端状ベルトを有し、この無端状ベルト表面に交番する電圧を印加する帯電部材を設け、この帯電部材が無端状ベルト表面に交番する電荷パターンを形成する帯電機能と、無端状ベルトを除電する除電機能とを有するシート分離給紙装置により、無端状ベルト上に帯電電荷を与え、シートを誘電体ベルトに接触させることにより、シートの電位を上げ、シートに無端状ベルトとは反極性の電荷を形成して吸着力を発生させることで、シート束から最上位のシートを分離し給紙方向に移動させることが可能となるものが知られている。
また、櫛歯状の電極が一定ギャップを設けて交互に噛み合った状態で連続的に形成し、この電極間にそれぞれ正負の電圧を印加することにより電界を発生させ、上記の方法と同様に吸着力を発生させ、シート束から最上位のシートを分離し給紙方向に移動させることが可能となる装置等も既に発明されている。
ところが、無端状ベルト上に発生する電界がシートに作用して吸着力を発生させる上記方式の場合、環境条件やシートの抵抗値等により、分離給紙に必要な吸着力を発生させることができない場合や、無端状ベルトとシートが接触してから、ある一定時間は、最上位のシートだけではなく、積載された複数のシートにも、電界による吸着力が発生してしまうこともある。
このように必要な吸着力が得られない場合は、シートの不送りが発生し、また、複数枚のシートに吸着力が働いている状態で、無端状ベルトを給紙方向に移動させると、重送が発生し、確実な分離給紙が行えないこととなる。
このような点に対応するために、分離対象のシート物性値を測定した後、その測定値に応じて、無端状ベルト上に印加する電荷量と電荷間の距離、吸着時間の3つを制御し2枚目以降に作用する吸着力を最小限にするもの(例えば、特許文献1参照)、無端状ベルトにシート搬送経路を挟んで設けられ、静止または反給紙方向に移動可能な阻止部材を有するもの(例えば、特許文献2参照)、または、無端状ベルトとシートを接触させてから分離給紙するまで一定時間経過させた後に動作を行うものが知られている。
ところが、特許文献1に記載されたものは、シートを分離してからシート物性値を測定する必要があり、1枚目のシートに対して、制御を行うことが不可能となる。また、物性の異なるシートの混載に対しては、対応することができない。
また、特許文献2に記載されたものは、無端状ベルトに圧接させた阻止部材を設けているため、複数枚目のシート先端にも上記の電界による吸着力が発生している状態のため、阻止部材で確実にシートを分離することは、幅広い条件を考慮すると困難である。
また、無端状ベルトとシートを接触させてから分離給紙するまで一定時間を経過させた後に動作を行う場合には、接触時間が長い場合には、生産性の低下を招いてしまい、シート分離給紙装置としては商品性に欠けるものとなってしまうおそれがある。
ここで、無端状ベルトとシートを接触させてから分離給紙するまで一定時間を経過させた後に動作を行う場合であるが、この場合、無端状ベルトに与える正電荷と負電荷の間隔が小さい程、シート束の1枚目に作用する吸着力が最大になる時間が早く、また、シート束の2枚目以降に作用する吸着力が最小になる時間が早くなることが、各シートに働く時間毎のマクスウェル応力に基づいて知られている。
ところが、正負の交番電荷の間隔が小さい場合には、隣り合う電位同士が近接しており、シート側に発生する積載方向の電界距離も短くなり、シートに吸着力を与えることができる距離も短くなる。このため、正負の交番電荷の間隔が小さい程、シートは、無端状ベルトから剥がれる方向に対しては、弱くなる。すなわち、少しの剥がれで、吸着力を失うことになる。
このような難点を解消するために、シートのコシ(剛性)によってシート束から最上位のシートの分離を確実にするとともに、分離に要する時間を短縮することが可能なめくり動作を行うものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
図13において、給紙カセットの底板1には複数のシートからなるシート束Sが載置されており、このシート束Sの上方に無端状ベルト2が設けられている。この無端状ベルト2は、駆動ローラ3および従動ローラ4に橋架されており、矢印Rに示す方向に周回移動するようになっている。
また、無端状ベルト2には帯電ブレード5が摺接されており、この帯電ブレード5によって無端状ベルト2上に交番電荷が帯電され、シート束Sの最上位に位置するシートS1が無端状ベルト2に吸着されるようになっている。
また、従動ローラ4は駆動ローラ3を支点として揺動自在となっており、無端状ベルト2は、水平方向と傾斜方向との間で移動するようになっている。また、底板1は、スプリング6によってシート束Sの最上位のシートS1が無端状ベルト2に当接するように付勢されている。
従来のめくり動作としては、無端状ベルト2に最上位のシートS1を吸着させた後、駆動ローラ3を支点として従動ローラ4を上方に傾けることにより、シートS1のコシによってシート束Sから最上位のシートS1を確実に分離することができるとともに、分離に要する時間を短縮することができる。
しかしながら、このような従来のめくり動作を行うものにあっては、シート束Sの先端を揃えるための位置決め板1aが底板1の前方(給紙方向下流側)に設けられているため、最上位のシートS1を吸着するために位置決め板1aと無端状ベルト2が干渉するのを防止するために無端状ベルト2を位置決め板1aに対して後方(給紙方向上流側)に設ける必要がある。
このため、無端状ベルト2に最上位のシートS1を吸着して、駆動ローラ3を支点として従動ローラ4を上方に傾けるめくり動作を行うときに、最上位のシートS1の先端が位置決め板1aに摺接してしまう。
したがって、シートS1の先端が位置決め板1aに摺接する際の摩擦が負荷となって最上位のシートS1が無端状ベルト2から剥がれ易くなってしまい、シートの不送りが発生するおそれがあった。
また、無端状ベルト2に最上位のシートS1を十分な吸着力で密着させるためには、無端状ベルト2と最上位のシートS1が隙間なく密着している必要があり、このためにある程度の押圧力で、無端状ベルト2をシートS1に付勢させる必要がある。
ところが、最上位のシートS1がカールしている場合等には、シートS1の先端が位置決め板1aに当接していることから、無端状ベルト2をシートS1に付勢させたときに、シートS1のカールを除去することができないため、無端状ベルト2にシートS1を充分に密着させることができないという問題があった。
したがって、上述したようにシートS1の先端が位置決め板1aに摺接する際の摩擦が負荷となって最上位のシートS1が無端状ベルト2から剥がれ易くなくなることと、シートS1のカールによる吸着力不足とが相俟ってシートS1の不送りがより助長されるおそれがあった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、シートのめくり動作時等にシートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、不送りが発生するのを防止することができる信頼性の高いシート分離給紙装置および画像形成装置を提供することである。
本発明のシート分離給紙装置は、上記目的を達成するため、(1)複数枚のシートを積載するシート積載部材と、誘導体からなり、周回移動する無端状ベルトと、前記無端状ベルトの表面に交番電荷を与える帯電部材と、複数枚のシートを挟んで前記シート積載部材および前記無端状ベルトの少なくとも一方を近接、離隔させるように前記シート積載部材および前記無端状ベルトの少なくとも一方を移動させる移動手段とを備え、前記無端状ベルトによって前記シート積載部材上の複数枚のシートから最上位に位置するシートを吸着して分離給紙するようにしたシート分離給紙装置において、前記シート積載部材が、前記シート束の給紙方向先端部を揃えるように前記シート束の給紙方向先端部に当接する位置決め部を有し、前記位置決め部が、前記移動手段によって前記シート積載部材と前記無端状ベルトとが近接するように移動されるのに連動して前記当接位置から前記離隔位置に移動するようにしたものから構成されている。
この構成により、シート積載部材が無端状ベルトに近接するように移動されるのに連動して、シート束の先端を揃えるようにシート束の先端に当接する位置決め部がシート束の先端に当接する当接位置からシート束の先端から離隔する離隔位置に移動するので、シート束の先端が位置決め部から開放される。
このため、最上位に位置するシートにカールが発生している場合等に無端状ベルトがシートを押圧したときにカールを除去することができ、無端状ベルトとシートを確実に密着させることができる。
これに加えて、無端状ベルトにシートが吸着されたときに、無端状ベルトの搬送方向下流からシートがはみ出してしまうのを防止することができ、最上位のシートを無端状ベルトに吸着してシート積載部材を無端状ベルトから離隔させることにより、シートのコシによって最上位のシートを分離する、所謂、めくり動作等を行うときに、最上位のシートの先端が位置決め部に摺接して位置決め部とシートの摺接による負荷が生じるのを防止することができる。
このため、シートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、シートの不送りが発生するのを防止することができ、シートを安定して分離給紙することができる信頼性の高いシート分離給紙装置を得ることができる。
また、本発明のシート分離給紙装置は、(2)前記位置決め部が、複数のシートの積載方向以外の方向で前記当接位置から前記離隔位置に移動するものから構成されている。
この構成により、最上位のシートから位置決め部を確実に離隔させることができ、最上位のシートの先端を位置決め部から確実に開放することができる。このため、最上位のシートにカールが発生した場合等でも無端状ベルトにシートをより確実に吸着することができるとともに、めくり動作等を行うときに最上位のシートの先端が位置決め部に摺接して位置決め部とシートの摺接による負荷が生じるのをより確実に防止することができる。
また、本発明のシート分離給紙装置は、(3)前記位置決め部が、前記無端状ベルトのシート搬送方向下流端よりもシート搬送方向上流側に位置するものから構成されている。
この構成により、無端状ベルトが最上位のシートを吸着したときに無端状ベルトの搬送方向下流からシートがはみ出してしまうのを防止して、シートの先端が位置決め部に摺接するのをより確実に防止することができ、めくり動作等を行うときに、最上位のシートの先端が位置決め部に摺接して位置決め部とシートの摺接による負荷が生じるのをより確実に防止することができる。
また、本発明のシート分離給紙装置は、(4)前記移動手段によって前記シート積載部材が前記無端状ベルトに近接するように移動したときに、前記位置決め部が前記無端状ベルトに非接触で前記当接位置から前記離隔位置に移動するものから構成されている。
この構成により、位置決め部が無端状ベルトに非接触で当接位置から離隔位置に移動するので、無端状ベルトに損傷が与えられるのを防止して、無端状ベルトの耐久性を向上させることができ、長期に亘って最上位のシートの不送りが発生するのを防止することができる。
また、本発明の画像形成装置は、上述したシート分離給紙装置を備えた画像形成装置であって、(5)前記シート分離給紙装置によって分離給紙されたシート上に画像を形成する画像形成手段を有するものから構成されている。
この構成により、シートのめくり動作時等にシートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、不送りが発生するのを防止することができる信頼性の高いシート分離給紙装置を備えた画像形成装置を実現することができる。
以上説明したように、シートのめくり動作時等にシートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、不送りが発生するのを防止することができる信頼性の高いシート分離給紙装置およびシート分離給紙装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、複写機の概略構成図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、給紙部の斜視図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置の斜視図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置の側面図と無端状ベルトへの帯電を行う装置の概略図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置の構成図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、帯電電圧および除電電圧の波形を示す図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シートの分離手順を示す図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、無端状ベルト上に形成される電荷によるシートの状態を示す図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置の他の構成を示す側面図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置の他の構成を示す斜視図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、シート分離給紙装置による他の態様のシートの分離手順を示す図である。 本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、他の構成のシート分離給紙装置の斜視図である。 従来のシート分離給紙装置の構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図12は、本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、画像形成装置を電子写真式の複写機に適用した例を示している。
まず、構成を説明する。
図1において、画像形成装置としての複写機10は、原稿トレイ11aに載置された原稿束から原稿を1枚分離して原稿読取部12上のコンタクトガラスに自動給紙する自動原稿搬送装置11と、自動原稿搬送装置11によってコンタクトガラス上に搬送された原稿を読取る原稿読取部12と、給紙部13から給紙されたシートに対して、原稿読取部12によって読取った画像を形成する画像形成部(画像形成手段)14と、複数のシートが積層されたシート束Sを有し、このシート束Sから最上位に位置するシートS1を画像形成部14に給紙する給紙部13とを備えている。なお、本実施の形態では、画像形成部14と給紙部13とは分割可能となっている。
給紙部13は、複数枚のシートS1を積載するシート積載部材としての給紙カセット15(図2参照)と、給紙カセット15上の複数枚のシートS1から最上位に位置するシートを分離して搬送するシート分離給紙装置16とを含んで構成されている。
シート分離給紙装置16によって分離給紙されたシートS1は、搬送経路17上を搬送されるようになっており、搬送経路17上を搬送されるシートS1は、搬送ローラ対18により搬送され、転写ローラ19によって画像形成部14で形成されたトナー画像が転写され、このトナー画像が定着器20によって熱転写され、排紙ローラ対21により排紙トレイ22に排出される。
画像形成部14は、4つの作像部23(23Y(イエロー)、23C(シアン)、23M(マゼンタ)、23BK(ブラック))と、転写ベルトである中間転写ベルト24と、露光装置25とから構成されている。
露光装置25は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等から入力される色分解された画像データや、原稿読取部12によって読取られた原稿の画像データを光源駆動用の信号に変換し、それに従い各レーザ光源ユニット内の半導体レーザを駆動して光ビームを出射するようになっている。
作像部23Y、23C、23M、23BKは、それぞれ異なる色の画像(トナー像)を形成するようになっており、作像部23Y、23C、23M、23BKは、時計回転方向に回転駆動される像担持体である感光体26(26Y、26C、26M、26BK)、感光体26の周囲に配置された帯電部27、現像部28、クリーニング部29等により構成されている。
感光体26は、円筒状に形成され、図示しない駆動源により回転駆動される。感光体26の外周面部には感光層が設けられており、露光装置25から出射された破線で示す光ビームが感光体26の外周面にスポット照射されることにより、感光体26の外周面には画像情報に応じた静電潜像が書き込まれる。
帯電部27は、感光体26の外周面を一様に帯電するもので、感光体26に対して接触方式のものが採用されている。現像部28は、感光体26にトナーの供給を行い、供給されたトナーが感光体26の外周面に書き込まれた静電潜像に付着することにより、感光体26上の静電潜像がトナー像として顕像化させるもので、感光体26に対して非接触方式のものが採用されている。
クリーニング部29は、感光体26の外周面に付着している残留トナーをクリーニングするもので、感光体26の外周面にブラシを接触させるブラシ接触方式のものが採用されている。
中間転写ベルト24は、樹脂フィルム、または、ゴムを基体として形成された無端状ベルトから構成されており、感光体26上に形成されたトナー像が転写され、この中間転写ベルト24に転写されたトナー像が転写ローラ19によってシートS1に転写される。
なお、複写機10として、電子写真方式の他、例えば、インクジェット方式等の他の方式を採用してもよく、また、複写機10として構成する他に、プリンタ装置、ファクシミリ装置、印刷機、または複合機から構成してもよい。
給紙部13は、図2に示すように、複数のシートS1からなるシート束Sを積載する給紙カセット15と、シート分離給紙装置16とを備えており、シート分離給紙装置16は、シートS1の幅に対して短く、シートS1の幅方向の中心付近に配置されている。
なお、シート分離給紙装置16は、シートS1の幅に対して、同等、若しくは、長くてもよい。また、図2において、シート分離給紙装置16は、シートS1の幅方向の中心付近に1つだけ設けられているが、シートS1の幅方向に複数個配置されていてもよい。
また、図3に示すように、シート分離給紙装置16は、駆動ローラ30と従動ローラ31とに巻掛けられた誘電体からなる無端状ベルト32を備えている。無端状ベルト32は、10Ω・cm以上の抵抗を有する誘電体、例えば、厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタレート等のフィルムから構成されている。また、無端状ベルト32には、帯電部材としての所定方向に延在する帯電ブレード33が接している。
図4に示すように、無端状ベルト32は、抵抗が10Ω・cm以上の誘電体からなる表層32aと、抵抗が10Ω・cm以下の導体からなる裏層32bとを有する2層構造から構成されることにより、良好な帯電状態を有している。
帯電ブレード33は、無端状ベルト32の裏層32bを接地された対向電極として使用しているため、無端状ベルト32に電荷を与えるために無端状ベルト32の表層32aに接した位置であれば、無端状ベルト32上のどの位置に設けられていてもよい。また、無端状ベルト32は、シート束Sに対して、最上位に位置するシートS1の吸着面積を充分に取れる位置に設定されている。
駆動ローラ30の表面は、抵抗値が10Ω・cm程度の導電性ゴム層から構成されており、従動ローラ31の表面は、金属から構成されている。また、駆動ローラ30および従動ローラ31は、いずれも接地されている。
駆動ローラ30は、無端状ベルト32からシートS1を曲率により分離するのに適した小径となっている。すなわち、駆動ローラ30の径を小さく設定して曲率を大きくすることにより、無端状ベルト32に吸着されて分離給紙されたシートS1が、駆動ローラ30から離れ、シートS1の搬送方向下流側に設けられた搬送経路17を形成する一対のガイド部材34に搬送できるようになっている。
帯電ブレード33は、無端状ベルト32が駆動ローラ30に巻回された位置の近くで無端状ベルト32に接するように配置されており、帯電ブレード33は、交流を発生する帯電電源35に接続されている。
また、帯電ブレード33の無端状ベルト32の周回移動方向Rの上流側で、かつ、シート束Sと無端状ベルト32の分離位置に対して下流側には、交番電源である除電電源36に接続された除電電極37が無端状ベルト32に当接、または、近接して設置されている。
帯電電源35および除電電源36は、搬送ローラ対18に分離されたシートS1の先端が当接する位置で無端状ベルト32上の吸着力が除去されているように制御されるようになっている。なお、本実施の形態では、除電電極37は必ずしも必要ではないため、省略することもできる。以下、除電電極37を備えないものとして説明を行う。
給紙カセット15の底面とシート束Sの間には、図5に示すように、底板61が介装されており、この底板61の背面にはラック62が設けられているとともに、図示しないモータによって回転駆動されるピニオン63がラック62に噛合されている。このため、底板61は、平行を保ったまま、ラック62およびピニオン63によって上下に移動されるようになっている。
すなわち、本実施の形態では、ラック62およびピニオン63は、シート束Sを挟んで底板61が無端状ベルト32に近接、離隔するように底板61を移動させるようになっており、移動手段を構成している。また、給紙カセット15および底板61がシート積載部材を構成している。
なお、底板61と給紙カセット15との取付け構造としては、ラック62を底板61から突出する筒状部に摺動自在に係合させることにより、底板61をラック62を介して給紙カセット15に取付けたり、底板61の幅方向両端部を給紙カセット15の幅方向両端部の側板に摺動自在に係合させることにより、底板61を給紙カセット15に取付けるようにすればよい。また、モータは、底板61と給紙カセット15の底面との間に設ければよい。
また、無端状ベルト32は、図示しないアクチュエータ等により駆動ローラ30を揺動軸として、矢印R1に示すように従動ローラ31が実線で示す位置と破線で示す位置との間で上下方向に揺動するようになっている。
このアクチュエータとしては、従動ローラ31の従動軸に一端部が取付けられたアームおよびアームの他端部に取付けられたモータから構成され、モータが回転するのに伴ってアームの他端部を支点としてアームの一端部を揺動させることにより、駆動ローラ30を支点として従動ローラ31を揺動させるものが用いられる。
また、給紙部13は、センサ64を備えており、このセンサ64は、最上位のシートS1の上下方向の位置を検知し、図示しないモータ制御回路に検出情報を送信するようになっている。モータ制御回路は、このセンサ64からの検出情報に基づいてモータを制御することで、無端状ベルト32と最上位のシートS1との間隔や接触圧を適正に制御するようになっている。
一方、給紙カセット15の先端には位置決め板(位置決め部)65が設けられており、この位置決め板65は、シートS1の幅方向に亘って延在し、底板61に載置されたシート束Sの給紙方向先端部を揃えるようにシート束Sの給紙方向先端部に当接するようになっている。
この位置決め板65の下端部は、底板61の背面に設けられた支持ブラケット67を介して支持ブラケット67に揺動自在に取付けられており、位置決め板65の下端部は、揺動軸65aを構成している。このため、位置決め板65は、揺動軸65aを支点としてシート束Sの積載方向以外の揺動方向でシート束Sに当接する当接位置とシート束Sから離隔する離隔位置との間で揺動するようになっている。
また、位置決め板65は、板バネやコイルバネ等からなる付勢部材66によって当接位置に付勢されており、この当接位置において位置決め板65は、無端状ベルト32のシート搬送方向下流端(符号32cで示す)よりもシートS1の搬送方向上流側に位置している。
なお、この位置決め板65は、給紙カセット15の下流側の側板から構成してもよい。この場合には、給紙カセット15の下流側の側板と複写機10の筐体との間に給紙カセット15の下流側の側板が当接位置と当接位置との間で揺動可能な空間を設ければよい。
このように構成された給紙部13にあっては、給紙信号により、駆動ローラ30が回転駆動され、周回移動を開始した無端状ベルト32には帯電ブレード33を介して帯電電源35により交番電圧が印加され、無端状ベルト32の表層32aには交流電源周波数と無端状ベルト32の周回移動速度に応じたピッチ(ピッチは、2mm〜15mm程度にするのが好ましい)で交番する電荷パターンが形成される。
帯電電源35は、交流の他直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、本実施の形態では、無端状ベルト32の表層32aに対して3〜4KV(±1.5〜±2)の振幅を持った交流が印加される。
ここで、電圧を制御して帯電および除電を行う場合には、図6(a)に示すように、印加電圧を低くすることによって、無端状ベルト32上の電荷パターンを除去したり、図6(b)に示すように、電源周波数を高くすることによって、無端状ベルト32上に形成する電荷パターンのピッチを細かくすることで、無端状ベルト32のマクスウェル応力に基づく吸着力を低減させることが考えられる。
図6(a)、(b)は、直流電源を交番させた矩形波であるが、図6(c)、(d)に示すように、正弦波を用いる場合も同様である。
このようにした交番電荷が帯電された無端状ベルト32に給紙カセット15のシート束Sから最上位のシートS1を分離するために、モータ駆動回路によってモータを駆動させてピニオン63を一方向に回転させることにより、ラック62を介して底板61を上昇させ、シート束Sを無端状ベルト32に向かって移動させる(図7(a)参照)。
このとき、位置決め板65がシート束Sの先端に当接する当接位置において、位置決め板65が無端状ベルト32のシート搬送方向下流端(符号32cで示す)よりもシートS1の搬送方向上流側に位置しているため、底板61が無端状ベルト32に近接するように移動されるのに連動して無端状ベルト32が位置決め板65の上端に当接し、位置決め板65を付勢部材66の付勢力に抗してシート束Sの積載方向以外の揺動方向で当接位置から離隔位置に移動させる。
このため、シート束Sの先端が位置決め板65から解放され、無端状ベルト32に最上位のシートS1が吸着される(図7(b)参照)。次いで、図7(c)に示すように、アクチュエータによって従動ローラ31を上方に移動させると、最上位のシートS1がその下方のシートS1から分離されるめくり動作が行われる。このとき、付勢部材66によって位置決め板65が当接位置に付勢され、位置決め板65がシート束Sの先端に当接される。
上述したように無端状ベルト32に最上位のシートS1が吸着される際に、表層32aに正負の極性の電荷が交互に帯電された電荷パターンが形成された無端状ベルト32は、従動ローラ31に巻回された位置で最上位のシートS1の上面前端部に当接しているので、誘電体であるシートS1には無端状ベルト32の表層32aの電荷パターンにより形成される不平等電界により、マクスウェル応力が働き、最上位のシートS1のみが無端状ベルト32に吸着、保持されて給紙される。
ここで、図8に基づいて無端状ベルト32にシートS1が静電吸着される原理を説明する。
帯電ブレード33によって、無端状ベルト32の表層32aに正極と負極の電荷が帯電されると、無端状ベルト32の表層32aには無端状ベルト32上の正電荷から負電荷に向かって電気力線が発生する。
この電気力線の影響で無端状ベルト32に接触するシートS1における無端状ベルト32に接触している側とその反対側には同極の電荷が誘電される。シートS1における無端状ベルト32と接触する側の電気力線(仮想線で示す)の密度は高く、無端状ベルト32と接触しない非ベルト接触面側の密度は疎となる。
このとき、シートS1の下側と上側で電荷の差異が生じて、その差異分が無端状ベルト32と吸着する向きに力として作用する。これがマクスウェル応力と呼ばれるもので、正負の極性の帯電の境目で発生する。
このように無端状ベルト32の周回移動方向において、正極と負極の電荷が一定のピッチで帯電されており、この帯電幅が小さいほど、隣り合う電位同士が近接するため、シートS1側に発生するシート束Sの積載方向の電界距離が短くなり、シートS1に吸着力を与えることができる距離が短くなる。このため、帯電幅が小さいほど無端状ベルト32のマクスウェル応力に基づく吸着力が低減されるものと考えられる。
一方、無端状ベルト32に吸着されたシートS1は、無端状ベルト32から曲率により分離され、搬送方向に繰り出され、一対のガイド部材34によって形成された搬送経路17を通って搬送ローラ対18に挟持される。搬送ローラ対18に挟持されたシートS1は、無端状ベルト32の影響を受けることなく、搬送ローラ対18の搬送力のみによって画像形成部14に向かって搬送される。
なお、駆動ローラ30は駆動軸を介して、図示しない駆動源との間に図示しないクラッチ等の駆動伝達遮断機構に連結されており、シートS1が搬送ローラ対18に到達した後には、駆動が遮断され回転自由となり、シート分離給紙装置16により生じる駆動源の負荷が低減されるようになっている。
ここで、電荷パターンによる吸着力は、無端状ベルト32にシートS1を吸着した瞬間からある一定時間は、最上位のシートS1以外にも作用するが、一定時間経過した後には最上位のシートS1と無端状ベルト32の接触時間が長くなり、最上位のシートS1に対する吸着力が増大し、最上位に位置する以外のシートS1に対する吸着力が減少する。
すなわち、最上位のシートS1の接触時間を長くすることで、重送阻止部材を設けなくてもシート束Sから最上位のシートS1を分離することができる。このため、搬送ローラ対18と無端状ベルト32の線速は同一にし、搬送ローラ対18がタイミングを取って間欠駆動されているような場合には無端状ベルト32も間欠駆動されるように制御されることで、最上位のシートS1と無端状ベルト32の接触時間を長くすることができる。
また、無端状ベルト32はシートS1の後端が従動ローラ31の対向位置に達する前に2枚目のシートS1が無端状ベルト32に吸着されないようにしている。
ところで、本実施の形態に示すように、正負の交番電荷の間隔が小さい場合には、隣り合う電位同士が近接しており、シート側に発生する積載方向の電界距離も短くなり、シートに吸着力を与えることができる距離も短くなる。このため、正負の交番電荷の間隔が小さい程、シートは、無端状ベルトから剥がれる方向に対しては、弱くなる。すなわち、少しの剥がれで、吸着力を失うことになる。
本実施の形態では、底板61が無端状ベルト32に近接するように移動されるのに連動して、シート束Sの先端を揃えるようにシート束Sの先端に当接する位置決め板65をシート束Sの先端に当接する当接位置から離隔する離隔位置に移動させるようにしたので、シート束Sの先端を位置決め板61から開放することができる。
このため、最上位に位置するシートS1にカールが発生している場合等に無端状ベルト32がシートS1を押圧したときにカールを除去することができ、無端状ベルト32とシートS1を確実に密着させることができる。
これに加えて、無端状ベルト32にシートS1が吸着されたときに、無端状ベルト32の搬送方向下流からシートS1がはみ出してしまうのを防止することができ(図7(c)参照)、シートのコシによって最上位のシートS1を分離するめくり動作を行うときに、最上位のシートS1の先端が位置決め板65に摺接して位置決め板65とシートS1の摺接による負荷が生じるのを防止することができる。
このため、シートS1が無端状ベルト32から剥がれてしまうのを防止して、シートS1の不送りが発生するのを防止することができる。この結果、シートS1を安定して分離給紙することができ、シート分離給紙装置16の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、交番電荷のピッチを小さくしてめくり動作を行うようにしているため、幅広い環境やシートS1の材質等の条件に対して、極めて安定かつ確実な分離動作を行うことができる。
ここで、環境条件の検知は、例えば、温湿度計を給紙部13に内蔵させることで実現できる。また、シートS1の材質に関する情報の取得は、図示しない操作部からユーザが入力操作または選択操作を行うことにより実現できる。
また、本実施の形態では、位置決め板65が、シート束Sの積載方向以外の方向で当接位置から離隔位置に移動するので、最上位のシートS1から位置決め板65を確実に離隔させることができ、最上位のシートS1の先端を位置決め板65から確実に開放することができる。このため、最上位のシートS1にカールが発生した場合等でも無端状ベルト32にシートS1をより確実に吸着することができるとともに、めくり動作を行うときに最上位のシートS1の先端が位置決め板65に摺接して位置決め板65とシートS1の摺接による負荷が生じるのをより確実に防止することができる。
また、本実施の形態では、位置決め板65が、無端状ベルト32のシート搬送方向下流端よりもシート搬送方向上流側に位置するようにしたので、無端状ベルト32が最上位のシートS1を吸着したときに無端状ベルト32の搬送方向下流からシートS1がはみ出してしまうのを防止して、シートS1の先端が位置決め板65に摺接するのをより確実に防止することができ、めくり動作を行うときに、最上位のシートS1の先端が位置決め板65に摺接して位置決め板65とシートS1の摺接による負荷が生じるのをより確実に防止することができる。
ところで、シート分離給紙装置16の無端状ベルト32に電荷を与えたり除電したりする場合には、無端状ベルト32を周回移動させる必要があるため、無端状ベルト32の周回移動時に、シート束Sに無端状ベルト32が接触していると、帯電動作、除電動作時に最上位のシートS1が送り出されてしまうおそれがある。
本実施の形態では、図5に示すように、初期状態において、底板61を無端状ベルト32から離隔させてシート束Sと無端状ベルト32の間に隙間が形成されるため、無端状ベルト32と最上位のシートS1が接触するのを防止して最上位のシートS1が送り出されてしまうのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、駆動ローラ30の部分の無端状ベルト32からシートS1の分離を曲率分離によって行っているが、分離を一層確実にするために、図9に示すように、分離爪41を設けてもよい。
また、本実施の形態では、静電吸着力を得るために、無端状ベルト32に所定方向に延在する帯電ブレード33を用いて電荷を与えて無端状ベルト32上に電界を発生させるようになっているが、無端状ベルト32に電荷を与える方法はこれに限定されるものではなく、鋸歯状の電極を無端状ベルト32から微小距離だけ離した状態で配置してもよい。
また、図10に示すように、正と負の2つの櫛歯状の電極51を、無端状ベルト32の周回移動方向と直交する方向で向かい合うように無端状ベルト32上に配置してもよい。この場合、無端状ベルト32の幅方向両端には、それぞれパターンを露出した被給電部52を設け、被給電部52を通して正と負の高圧電源53、54によって電極51に正または負の電圧を印加することにより、電界を発生させ、シート束Sから最上位のシートS1を吸着する力を発生させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、従動ローラ31が駆動ローラ30を揺動軸としてR1で示す方向に揺動するようにしているが、これに限らず、図11(a)に示すように、駆動ローラ30と従動ローラ31をシートの給紙方向に対して反対方向に設置し、従動ローラ31が駆動ローラ30を揺動軸としてR2で示す方向に揺動自在とし、従動ローラ31が駆動ローラ30を揺動軸として自重によって下方に位置するようにしてもよい。
この場合のめくり動作としては、モータ駆動回路によってモータを駆動させてピニオン63を一方向に回転させることにより、ラック62を介して底板61を上昇させ、シート束Sを無端状ベルト32に向かって移動させる(図11(a)参照)。
このとき、従動ローラ31がシート束Sに押圧されて駆動ローラ30を支点として時計回転方向に揺動するとともに、底板61が無端状ベルト32に近接するように移動されるのに連動して無端状ベルト32が位置決め板65の上端に当接し、位置決め板65を付勢部材66の付勢力に抗してシート束Sの積載方向以外の揺動方向で当接位置から離隔位置に移動させる。
このため、シート束Sの先端が位置決め板65から解放され、無端状ベルト32に最上位のシートS1が吸着される(図11(b)参照)。次いで、図11(c)に示すように、ピニオン63を他方向に回転させてラック62を介して底板61を下降させると、従動ローラ31が駆動ローラ30を支点として反時計回転方向に揺動し、最上位のシートS1をその下方のシートS1から分離する。このとき、付勢部材66によって位置決め板65が当接位置に付勢され、位置決め板65がシート束Sの先端に当接される。
また、本実施の形態では、無端状ベルト32が位置決め板65を押圧することによって位置決め板65が揺動軸65aを支点として当接位置から離隔位置に揺動するようになっているが、これに限らず、例えば、モータによって底板61が上昇するようにピニオン63が回動させるのに連動して付勢部材66による位置決め板65の付勢を解除する機構を設け、無端状ベルト32と位置決め板65とを非接触にして位置決め板65を当接位置から離隔位置に揺動するようにしてもよい。
また、駆動ローラ30の駆動軸30aに位置決め板65側に向かって突出する軸部材等の押し当て部材68(破線で示す)を設け、無端状ベルト32と底板61が近接する方向に移動したときに、押し当て部材68が位置決め板65を押圧することで無端状ベルト32と位置決め板65とを非接触にして位置決め板65を当接位置から離隔位置に揺動するようにしてもよい。
このように位置決め板65が無端状ベルト32に非接触で当接位置から離隔位置に移動するようにすれば、無端状ベルト32に損傷が与えられるのを防止して、無端状ベルト32の耐久性を向上させることができ、長期に亘って最上位のシートS1の不送りが発生するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、帯電部材としての所定方向に延在する帯電ブレード33を用いているが、これに限らず、図12に示すように、帯電ローラ70を用いてもよい。
以上のように、本発明に係るシート分離給紙装置および画像形成装置は、シートのめくり動作時等にシートが無端状ベルトから剥がれてしまうのを防止して、不送りが発生するのを防止することができ、シート分離給紙装置およびシート分離給紙装置の信頼性を向上させることができるという効果を有し、静電気を利用してシートを無端状ベルトに吸着して分離するようにしたシート分離給紙装置およびこのシート分離給紙装置を備えた電子写真複写機、ファクシミリ装置、プリンタ装置等からなる画像形成装置等として有用である。
10 複写機(画像形成装置)
14 画像形成部(画像形成手段)
15 給紙カセット(シート積載部材)
16 シート分離給紙装置
32 無端状ベルト
33 帯電ブレード(帯電部材)
33a 先端部(摺接部)
61 底板(シート積載部材)
62 ラック(移動手段)
63 ピニオン(移動手段)
65 位置決め板(位置決め部)
70 帯電ローラ(帯電部材)
S1 シート
特許第3927833号公報 特開2002−211777号公報 特開2009−23813号公報

Claims (5)

  1. 複数枚のシートを積載するシート積載部材と、誘導体からなり、周回移動する無端状ベルトと、前記無端状ベルトの表面に交番電荷を与える帯電部材と、複数枚のシートを挟んで前記シート積載部材および前記無端状ベルトの少なくとも一方を近接、離隔させるように前記シート積載部材および前記無端状ベルトの少なくとも一方を移動させる移動手段とを備え、前記無端状ベルトによって前記シート積載部材上の複数枚のシートから最上位に位置するシートを吸着して分離給紙するようにしたシート分離給紙装置において、
    前記シート積載部材が、前記シート束の給紙方向先端部を揃えるように前記シート束の給紙方向先端部に当接する位置決め部を有し、
    前記位置決め部が、前記移動手段によって前記シート積載部材と前記無端状ベルトとが近接するように移動されるのに連動して前記当接位置から前記離隔位置に移動するようにしたことを特徴とするシート分離給紙装置。
  2. 前記位置決め部が、複数のシートの積載方向以外の方向で前記当接位置から前記離隔位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のシート分離給紙装置。
  3. 前記位置決め部が、前記無端状ベルトのシート搬送方向下流端よりもシート搬送方向上流側に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート分離給紙装置。
  4. 前記移動手段によって前記シート積載部材が前記無端状ベルトに近接するように移動したときに、前記位置決め部が前記無端状ベルトに非接触で前記当接位置から前記離隔位置に移動することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のシート分離給紙装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のシート分離給紙装置を備えた画像形成装置であって、
    前記シート分離給紙装置によって分離給紙されたシート上に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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