JP2010269787A - 摺動式エアバッグ固定装置 - Google Patents

Abstract

【課題】容易に確実に取り付けできる自動車用ウィンドウエアバッグ固定装置を提供すること。
【解決手段】エアバッグ（１）を、容易に取り付けられ、かつ、確実な方法で自動車の車体（３）に固定できることが望ましい。このため、エアバッグ（１）を固定でき、かつ、取り付けスタッド（８）を通すことができる開口部を有する保持装置（４、５）を含むエアバッグ（１）、具体的にウィンドウバッグの固定装置（２）が提供される。保持装置（４、５）には、開位置から固定位置まで摺動することができる摺動要素（６）が固定される。摺動要素（６）は、固定位置において開口部に突出する。
【選択図】図１

Description

本発明は、エアバッグを固定することができ、かつ、取り付けスタッドを通すことができる開口部を有する保持装置を備えた、自動車のエアバッグ、具体的にはウィンドウバッグ（ウィンドウ・エアバッグ）の固定装置に関する。

固定装置を用いてウィンドウバッグを自動車車体に固定することは周知である。固定装置は、ウィンドウバッグを保持する保持装置を有する。保持装置は、その一部分として円形開口部を有し、これを用いて該保持装置がＴ字型取り付けスタッド上に配置される。Ｔ字型スタッドは、スタッド溶接システムにより自動車車体に溶接される。金属ピンが保持装置に挿入され、これによりＴ字型スタッドの下に把持される。この手法により、保持装置、結果的にエアバッグを含む固定装置全体が、車体に強固に取り付けられる。本プロセスにおいて、ピンは、Ｘ軸方向、つまり車両走行方向に保持装置内に押し込まれる。一般に、この固定方法は、取り付け者が手作業でしか行えず、不便である。

さらに、ウィンドウバッグの固定はＡクラスの重要保安項目であるため、その品質は、１００％管理されなければならない。現在用いられている固定方法においては、これは第２の作業者が行っている。この方法でのみ、ウィンドウバッグの車体への最適な取り付けが達成されたことを保証することができる。しかしながら、取り付けの労力全体は膨大である。

従って、本発明の目的は、エアバッグを、具体的にはウィンドウバッグを、容易にしかし確実に車両車体に固定することである。
本発明によれば、この目的は請求項１に記載の固定装置によって達成される。本発明のさらなる発展形態は、従属項から明らかである。

従って、エアバッグを固定することができ、かつ取り付けスタッドを通すことができる開口部を有する保持装置を含む、自動車のエアバッグ、具体的にはウィンドウバッグ（ウィンドウ・エアバッグ）のための固定装置が提供される。保持装置には開位置から固定位置に摺動できる摺動要素が固定される。さらに、摺動要素は、固定位置において開口部内に突出する。摺動要素を用いて、エアバッグの車体への容易で確実な固定が保証される。

保持装置は、プラスチックから射出成形されることが好ましい。摺動要素も同様にプラスチックから射出成形することができる。さらに、摺動要素は、固定位置にラッチ止めされることが望ましい。同様に、摺動要素が固定位置で保持装置の開口部内に突出する半円形部分を有することは有利である。最後に、摺動要素を下から上に垂直に車両の固定位置まで押し上げると、かかる固定装置によりエアバッグを車両車体に固定することができる。

図面を参照して、以下に本発明を詳細に説明する。

本発明の保持装置が取り付けられた状態のエアバッグの平面図である。 取り付けスタッドを有する固定装置の摺動要素との噛み合いの概略図である。

以下に詳細に説明する例示的実施態様は、本発明の好ましい実施形態を表す。

図１は、固定装置２により車体３に固定されたウィンドウバッグ１を示す。固定装置２は、本例では本質的に２つの部品４及び５からなる保持装置を有する。この２つの部品４及び５は、概ね板状であり、ウィンドウバッグ１はその間にクランプ止めされる。このため、２つの部品４及び５は、一緒にスナップ止めされるか別の様式で一緒に固定される。例えば、２つの部品は互いにヒンジで接合することもできる。２つの部品はプラスチック射出成形により作成されることが好ましいが、金属で作成することもできる。

摺動要素６がここで保持装置の上部部品５に固定される。摺動要素６は、矢印７の方向に部品５に沿って摺動可能である。図１において、摺動要素６は、固定位置又は閉位置に配置され、この位置でウィンドウバッグ１を含む固定装置２は、車体３に強固に取り付けられる。この閉位置において、摺動要素６は、下部部品４の部分にラッチ止めされる。

保持装置の部品４の中央に開口部１１が配置され、これを通って取り付けスタッド８が伸びる。取り付けスタッド８は、車体３に溶接される（図２も参照されたい）。

開口部９も、保持装置上部部品５に設けられ、この開口部を通して、開口部を有する下部部品４及び取り付けスタッド８を見ることができる。図１に示す固定位置において、摺動要素６は、上部部品５の大きい開口部９の中に延びるだけでなく、下部部品４の小さい開口部１１の中にも延びる。この文脈において、「中に延びる」とは、平面図において、摺動要素６が部品４の開口部１１の領域内に突出することを意味する。

摺動要素６が取り付けスタッド８と噛み合う方法は、図２から明らかである。取り付けスタッド８はＴ字型であり、頭部１０を有し、脚部は車体３に溶接される。固定装置２は、保持装置の下部部品４の開口部１１を通って取り付けスタッド８上に配置される。摺動要素６は、これもプラスチックから射出成形されることが望ましく、取り付けスタッド８の周りに半円形に形成され、取り付けスタット８の頭部１０の下を把持する突出部１２を有する。この方法により、摺動要素６が閉位置にあるときに、固定装置２が取り付けスタッド８から上方に外れるのが防止される。上述のように、摺動要素６は、固定位置にラッチ止めされる。

図示される固定装置２を用いると、取り付けが以下のステップ、すなわち、
−保持装置４、５（クリップとも呼ばれる）をウィンドウバッグ１上に予め取り付けるステップ、
−作業者が、自動車の車体３の車体構造開口部内にウィンドウバッグを取り付けるステップ、
−固定装置２の摺動部又は摺動要素６を動かすのに用いられる取り付け工具を車両上にラッチ止めするステップ、
−取り付け工具が手で起動され、摺動要素６を摺動方向７に閉位置まで摺動させるステップ、
−摺動要素６の正確な摺動量を、取り付け工具の移動量照会により中央コンピュータに伝送するステップ、
−当てはまる場合は、車両上で動かされる必要がある摺動要素の数が、カウンタによって照会されるステップ、
−取り付け工具のラッチを外すステップ、
により進行する場合には、ウィンドウバッグの取り付けの二重制御の原則を不要にすることができる。

この取り付け工程に代わるものとして、摺動要素は、手で又はプライヤで取り付け位置へ押し込むこともできる。

１：ウィンドウバッグ
２：固定装置
３：車体
４：下部部品
５：上部部品
６：摺動要素
７：矢印
８：取り付けスタッド
９、１１：開口部
１０：頭部
１２：突出部

Claims (6)

1. 自動車のエアバッグ（１）、具体的にウィンドウバッグの固定装置（２）であって、
   前記エアバッグ（１）を固定することができ、かつ、取り付けスタッド（８）を通すことができる開口部（１１）を有する保持装置（４、５）を含み、
   開位置から固定位置まで摺動することができる摺動要素（６）が前記保持装置（４、５）に固定されることと、
   前記摺動要素（６）は前記固定位置において前記開口部（１１）内に突出すること、
   により特徴づけられる固定装置。
2. 前記保持装置（４、５）はプラスチックから射出成形されることを特徴とする、請求項１に記載の固定装置（２）。
3. 前記摺動要素（６）は、プラスチックから射出成形されることを特徴とする、請求項１又は請求項２に記載の固定装置（２）。
4. 前記摺動要素（６）は固定位置にラッチ止めされることを特徴とする、前記請求項のいずれか１項に記載の固定装置（２）。
5. 前記摺動要素（６）は前記固定位置において前記保持装置（４、５）の前記開口部（１１）内に突出する半円形部分を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか１項に記載の固定装置（２）。
6. 前記請求項のいずれか１項に記載の固定装置（２）を用いて自動車の車体（３）に固定されたエアバッグ（１）を有する自動車であって、前記摺動要素（６）は、車両上の固定位置へ下から上に垂直に前記自動車上の固定位置まで押し込まれることを特徴とする自動車。

Images