JP2010266558A - 画像形成装置および画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】用紙に転写された画像を定着させる上流側の第1定着部および下流側の第2定着部と、前記第1定着部で定着された前記用紙を前記第2定着部による定着に先立って冷却可能な用紙冷却部と、該用紙冷却部における用紙冷却を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記用紙の光沢の強い部分を相対的に強く冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を相対的に弱く冷却する、または/および前記用紙の光沢の強い部分を部分的に冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を部分的に冷却しないように、前記用紙冷却を用紙内で切替え可能とすることにより、第2定着での光沢度アップを調整して第2定着前の生じていた光沢の段差を解消する。
【選択図】図1
Description
また、上記画像形成装置では、第1定着手段と第2定着手段との間に冷却手段を設け、さらに第1定着手段と冷却手段との間に温度検出手段を設け、温度検出手段で検出された温度に基づいて前記冷却手段の冷却能力を切り替え可能にしている。この画像形成装置によれば、無駄な電力消費などを招くことなく、光沢ムラがない高画質な画像が得られるとしている。
上記メモリとは、第2定着部の定着温度(定着ローラや定着ベルトの表面温度)が高い場合、用紙上のWAXの多い部分の一部が剥ぎ取られて、定着ローラや定着ベルトの表面に付着し、2周目に用紙に再転写されてしまう現象である。この際に文字などの画像も一部が転写されてしまう。なお、第2定着の温度が低い場合、トナーからの浸みだしが少なくなって所定の光沢が得られず光沢が不足するという問題があり、第2定着の温度を過度に低くすることもできない。
制御部は、光沢部の検知結果を受けて、光沢の強弱を判定して上記した用紙冷却を用紙内で切り替えすることができる。該強弱の判定では、所定値などを定め、検知結果が該所定値以上か所定値未満かで冷却の切り替え制御を行うことができる。光沢度が所定光沢度を超える場合には、用紙冷却部による冷却を強くするか、部分的に冷却し、光沢度が所定光沢度以下の場合には、用紙冷却部による冷却を弱くするか、部分的に冷却し内容にする。
図1は、該画像形成装置1の構成の概略と機能ブロックを示す図である。
画像形成装置1は、用紙Pが収納された給紙トレイなどを備える紙スタック部2を有しており、該紙スタック部2では、給紙ローラ3によって搬送路4に向けて用紙Pの給紙が可能になっている。
搬送路4は、画像形成部5から、その下流側の第1定着器6および第2定着器7からさらに排紙側(図示しない)へと伸長しており、所定の搬送線速で用紙を搬送することができる。第1定着器6は本発明の第1定着部に相当し、第2定着器7は本発明の第2定着部に相当する。
画像形成装置1は、装置全体を制御する制御CPU10を有しており、本発明の制御部に相当する該制御CPU10によって、上記給紙スタック部2での給紙、上記搬送路4における用紙搬送、前記画像形成部5における画像形成、前記第1定着器6および第2定着器7における定着処理が制御される。
画像形成部5では、上記各感光体で現像された画像を転写する一次転写ローラ52Y、52M、52C、52Kを有しており、該一次転写ローラ52Y、52M、52C、52Kに転写された各色画像が重ね合わされて作像される二次転写ベルト53を備えている。
画像形成部5では、上記感光体、一次転写ローラ52Y、52M、52C、52K、二次転写ベルト53を駆動する作像駆動モータ群54を備えており、該作像駆動モータ群54は、前記制御CPU10によって制御される。これにより該二次転写ベルト53に対する作像タイミングが前記制御CPU10によって制御される。
第1定着器6は、図示しない加熱手段によって加熱される加熱ローラ60と、該加熱ローラ60と対になって圧力を加える加圧ローラ61と、前記加熱ローラ60、加圧ローラ61を駆動して、両者間に送り込まれる用紙を移送する定着駆動モータ62を備えている。加熱ローラ60は本発明の定着ローラに相当する。定着駆動モータ62は、前記制御CPU10に制御可能に接続されている。この結果、第1定着器6における用紙の搬送が制御CPU10により制御される。また、第1定着器6には、ニップ部分の至る前の位置で加熱ローラ60の温度を測定する温度センサ65を備えており、該温度センサ65の測定結果は、前記制御CPU10に送信される。前記温度センサ65により測定される温度が本発明の定着温度に相当する。
制御CPU10では、操作指示などによってジョブを開始して、画像データに基づき画像処理部50で画像処理を行い、画像形成に備えるとともに、紙スタック部2から給紙ローラ3によって用紙Pの給紙および搬送を開始する。画像形成部5では、前記画像処理後、制御CPU10の制御によって所定の書き込みタイミングで、書き込み部51により各色感光体への画像(潜像)書き込みが行われ、さらに現像が行われる。用紙は、搬送路4上を搬送され、レジストローラ40で先端突き合わせされて一時待機し、所定の給紙タイミングで給紙・搬送が行われる。
第1定着器6および第2定着器7では、制御CPU10の制御によって、加熱ローラ60、加熱ローラ70が所定の温度に加熱される。これら加熱ローラ60、加熱ローラ70の温度は、温度センサ65、75により検知され、検知結果が制御CPU10に送信される。制御CPU10では、前記ジョブの開始において、加熱ローラ60、70の温度がそれぞれ所定の温度に達することで、ジョブ実行を可能にする。
画像の定着がされた用紙Pは、第1定着器6を通過した後、搬送路4を搬送される。
該用紙Pは、搬送路に設置された用紙先端センサで用紙先端が検知され、検知結果が制御CPU10に送信されている。制御CPU10では、この検知結果と、用紙の搬送線速とから逐次、用紙位置が把握可能になっている。
搬送路4を搬送される用紙は、第2定着器7の入口付近で、光沢センサ8によって光沢度が検知され、検知結果が制御CPU10に送信されている。
さらに搬送路4を搬送される用紙は、用紙冷却装置9を通過する。この際に用紙冷却装置9は、用紙の冷却が可能であり、用紙内において冷却の強弱、冷却の有無の切替も可能になっている。
該用紙冷却装置9の下流側で、用紙は、第2定着器7の加熱ローラ70および加圧ローラ71間に通紙され、第2の定着がなされた後、排紙される。
この制御方法では、第1定着器6による定着を受けた後で、用紙の先端側で光沢が強く、後端側で光沢が弱いものとして用紙冷却装置の冷却の強弱を切り替えるものである。用紙の先端側として、第1定着器6の加熱ローラ60の一周分の長さLが設定されており、先端側の冷却を強くして用紙冷却温度をAに設定し、後端側の冷却を弱くして用紙冷却温度をB(A<B)に設定している。
トナー像100が転写され、第1定着器6で定着を経た用紙PはWAX101が浸みだしており、該WAX101は、図3に示すように、定着ローラ1周分の長さの領域では多く浸みだして光沢が強くなり、その後方側の領域では浸み出しは少なくて光沢が弱くなっており、光沢に段差が生じている。この用紙の冷却制御を以下の手順により行う。
この例では、光沢度の基準としてkを定め、光沢がkよりも大きい場合、用紙冷却温度をCとし、光沢がk以下の場合、用紙冷却温度をDとしている(C<D)。以下に、制御CPU10による制御手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。
第1定着器で定着された用紙Pは、前記したように、用紙Pに転写されたトナー像100からWAX101が浸みだしており、第1定着器6の定着ローラの1周分にあたるような領域では、WAX101が多く浸みだして光沢が強くなっており、その後方の領域ではWAX101の浸みだしが少なくなっている(図5(a))。
この用紙Pを比較的定着温度の高い第2定着器7に通紙すると、WAXが多く浸みだしている部分でWAX101の一部が剥ぎ取られて加熱ローラ70に付着し、この部分が再度用紙に接触することで用紙に転写されてしまう。この再転写部102には、剥ぎ取られる前の文字などの画像が含まれている場合があり、これが再転写させることでメモリが発生してしまう場合があり、画像品質を低下させる。
この制御手順では、上記メモリ発生の観点から第2定着器7における定着温度の基準値をTに定めており、定着温度がTを上回る場合には、メモリ発生を防止するため用紙冷却温度をEに設定し、定着温度がT以下の場合には、良好な光沢度を維持するため用紙冷却温度Fに設定する。
なお、光沢段差の解消が必要でない場合には、用紙全体を上記用紙冷却温度に冷却するように用紙冷却装置を制御することもできる。
上記切替において定着ローラ1週分にあたる領域や先端側の領域では、用紙が比較的低温(温度E)になるように冷却されており第2の定着においてメモリ発生が防止され、その後方の領域や後方側の領域では、用紙が比較的高温(温度F)になるように冷却されており第2の定着により定着不良が回避されるとともに光沢度がアップする。この冷却切替によって、第1定着器で発生していた光沢の段差も解消される効果がある。
なお、上記実施形態では、画像形成装置に備える構成として説明を行ったが、画像形成システムとして異なる装置間で連携して処理がなされるものなどにおいて上記構成を備えるものであってもよい。
2 紙スタック部
3 給紙ローラ
4 搬送路
40 レジストローラ
5 画像形成部
53 二次転写ローラ
6 第1定着器
60 加熱ローラ
61 加圧ローラ
62 定着駆動モータ
65 温度センサ
7 第2定着器
70 加熱ローラ
71 加圧ローラ
72 定着駆動モータ
75 温度センサ
8 光沢センサ
9 用紙冷却装置
10 制御CPU
Claims (12)
- 用紙に転写された画像を定着させる上流側の第1定着部および下流側の第2定着部と、前記第1定着部で定着された前記用紙を前記第2定着部による定着に先立って冷却可能な用紙冷却部と、該用紙冷却部における用紙冷却を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記用紙の光沢の強い部分を相対的に強く冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を相対的に弱く冷却する、または/および前記用紙の光沢の強い部分を部分的に冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を部分的に冷却しないように、前記用紙冷却を用紙内で切替え可能とすることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記用紙の先端側を相対的に強く冷却し、かつ該用紙の後端側を相対的に弱く冷却する、または/および前記用紙の先端側を冷却し、かつ該用紙の後端側を冷却しないように、前記用紙冷却の用紙内切替を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第1定着部で定着され、前記第2定着部による定着前の用紙の光沢度を検知する光沢検知部を備え、前記制御部は、該光沢検知部の検知結果を受け該検知結果に基づいて前記用紙冷却の用紙内切替を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記光沢検知部によって検知された光沢度が所定光沢度越える搬送方向領域と、前記光沢度が所定光沢以下の搬送方向領域とに区分けして前記用紙冷却の用紙内切替を行うことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記第1定着部の定着ローラまたは定着ベルト1周分の搬送方向領域と、それ以外の搬送方向領域とに区分けして前記用紙冷却の用紙内切替を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 用紙に転写された画像を定着させる上流側の第1定着部および下流側の第2定着部と、前記第2定着部の定着部温度を検知する温度検知部と、前記第1定着部で定着された前記用紙を前記第2定着部による定着に先立って冷却可能な用紙冷却部と、該用紙冷却部における用紙冷却を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、該温度検知部の検知結果を受け該検知結果に基づいて前記用紙冷却を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記温度検知部による検知温度が所定温度を越える場合、前記用紙の温度が相対的に低くなるように用紙冷却し、前記温度検知部による検知温度が所定温度以下の場合、用紙の温度が相対的に高くなるように用紙冷却することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記用紙の光沢の強い部分を相対的に強く冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を相対的に弱く冷却する、または/および前記用紙の光沢の強い部分を部分的に冷却し、かつ該用紙の光沢の弱い部分を部分的に冷却しないように、前記用紙冷却を用紙内で切替え可能とすることを特徴とする請求項6または7に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、定着が行われる用紙の種別または用紙に転写された画像の種類に基づいて前記用紙冷却の切り替えを行うか否かの設定が可能であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 請求項1〜5、9のいずれかに記載の第1定着部および第2定着部と用紙冷却部と制御部とを備えることを特徴とする画像形成システム。
- 請求項3または4に記載の光沢検知部を備えることを特徴とする請求項10記載の画像形成システム。
- 請求項6〜8のいずれかに記載の温度検知部を備えることを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成システム。
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