JP2010264457A - 排水のリン除去方法 - Google Patents
排水のリン除去方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010264457A JP2010264457A JP2010197945A JP2010197945A JP2010264457A JP 2010264457 A JP2010264457 A JP 2010264457A JP 2010197945 A JP2010197945 A JP 2010197945A JP 2010197945 A JP2010197945 A JP 2010197945A JP 2010264457 A JP2010264457 A JP 2010264457A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adsorbent
- phosphorus
- adsorption tower
- phosphoric acid
- aqueous solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Abstract
排水のリン除去方法において、脱着液から薬剤を用いることなく、極めて効率がよくリン酸を回収することであり、回収したリン酸が肥料等に再利用できる排水のリン除去方法を提供する。
【解決手段】
排水を吸着剤を充填した吸着塔に注入してリン酸を吸着剤に吸着させ、吸着剤の吸着飽和に達した場合には吸着塔に水酸化カリウム水溶液を注入してリン酸を脱着し、該脱着した脱着液を液体肥料として回収する排水のリン除去方法である。
【選択図】図1
Description
また、吸着剤を蒸発固化する方法もあるが、熱管理がやっかいで経費も嵩むとう問題点があった。
請求項2に記載の発明によれば、水酸化カリウムの水溶液を吸着塔の底から注入することで、自明のことながら、確実にこれらの水溶液が吸着剤に接触し、リン酸の脱着を促進し、吸着剤中和を促進させて、吸着剤のリン脱着活性化が一層促進される。
[実施例]
本発明の実施例を図1に沿って説明する。
図1において、化学工業、食品工業、医薬工業、肥料工業等の各種工場から出る排水や、下水処理場、し尿処理場等の処理施設から出る排水原液は、まず、原水調整槽(1)に一時貯留され、次に膜分離装置(2)に送られる、 膜分離装置(2)の槽内には、平膜モジュールを備えた濾過膜ユニット(2a) が配置されている。図示は省略するが、前記各平膜モジュールは、対向状に配置された2枚の平膜と、両平膜の周縁部間に配置された額縁状スペーサとよりなる。各平膜モジュールに、その中空部内と連通するように吸引管が接続され、すべての吸引管が1つの吸引ポンプ(3a) に接続されている。
濾過膜ユニット(2) の下には複数の散気管(4) が配され、散気管(4) にブロワにより空気が送り込まれる。
上記構成の膜分離装置(1) によって排水を処理し夾雑物や活性汚泥等を除いた後、この膜透過水を原水流入ラインAに通過して、吸引ポンプ(3a)により二連の内のいずれか一方のリン吸着塔(7)に送る。
ここで、この膜透過水からの原水流入ラインAの流量は、通常、リン吸着塔(7) 内の通水条件がLV=約4.4(m/h)、SV=約2.2(1/h)となるように、一定流量でリン吸着塔(7) に供給されるが、リン吸着塔入口の膜分離処理水のpHは7前後でとしている。
リン吸着塔(7)としては、2塔(7a)(7b)を並列に設置して、一定期間毎に三方弁(5a.5b)で切替えて、交互に稼働させて装置全体としては連続して操業できるようにし、休んでいるリン吸着塔(7a)(7b)側は、この間に後述するように洗滌や吸着剤の活性化等のメンテナンス、および脱着水の回収を行う。
吸着剤(8)としては、ジルコニウム・フェライト(水和物)をベースとする武田薬品工業(株)製の「セブントールP」(登録商標)を使用する。この吸着剤は平均粒径約0.7mmの造粒品である。
この一連の脱着、活性化操作を行うのが、主に、硫酸循環・アルカリ供給ラインCと、逆洗排水・硫酸循環ラインDであり、アルカリ供給ラインCには、洗滌のためのブロワ(10a)と洗滌水槽(10b)と水酸化カリウム水溶液槽(11)と硫酸水溶液槽(12)とが配備され、付随するポンプ(3c〜3b)と各種の二方弁(6a〜6d)が配備され、逆洗排水・硫酸循環ラインDには三方弁(5d)と二方弁(6e,6f)が配備されている。
メンテナンスとともに脱着水の回収を、脱着液ラインEで行うが、この脱着液ラインEには脱着液分離槽(13)とこれに付随する三方弁(5c)と二方弁(6a,6c)が配設されている。
[脱リン処理工程]
(イ)原水調整槽(1)および膜分離装置(2)により処理された排水を、ポンプ(3a)により連続的に吸着塔(7)に供給するが、先ず、リン吸着塔(7a)を稼働させる場合には、上流側の三方弁(5a)はリン吸着塔(7a)側に解放し、リン吸着塔(7b)側を閉じるとともに、下流側の三方弁(5b)はリン吸着塔(7a)側に解放し、リン吸着塔(7b)側を閉解放状態とし、膜透過水を吸引ポンプ(3a)でリン吸着塔(7a)に供給する。
そして、排水を吸着剤(ジルコニウム・フェライト)(8)に接触させ、排水中のリンを吸着剤に吸着させ、リンを除去した処理水として連続して放流させる。
なお、この状態では吸着塔(7b)は休止状態である。
(ロ)リン吸着塔(7a)でのリンの吸着剤の吸着飽和に達し吸着能力が低下すると、上流側の三方弁(5a)はリン吸着塔(7b)側に解放し、リン吸着塔(7a)側を閉じるとともに、下流側の三方弁(5b)はリン吸着塔(7a)側を閉じリン吸着塔(7b)側を解放状態とし、膜透過水を吸引ポンプ(3a)でリン吸着塔(7b)に供給し、吸着塔(7b)が稼働状態となり、吸着塔(7a)が休止状態となる。
(ハ)休止状態にある吸着塔(7a)の内部を洗滌するが、硫酸循環・アルカリ供給ラインCを用いて、洗滌のためのブロワ(10a)と洗滌水槽(10b)から二方弁(6b)を介して、吸着塔(7a)の底から塔内の閉塞防止のためエアーと水とを噴射して、通常の処理水の流れとは逆方向の洗滌を行っている。
この際、洗滌水は吸着塔(7a)に満杯になるが、この洗滌水は吸着塔(7a)の上部に設けられた逆洗排水・硫酸循環ラインDによって、二方弁(6e)および三方弁(5d)を介して、処理工程前段である原水調整槽等に戻される。
(ニ)所定時間・所定量の逆洗滌が終了すると、エアーと水の噴射を止め、吸着塔(7a)に残っている洗滌水は、脱着液ラインEを利用し、二方弁(6a)および三方弁(5c)を介して処理工程前段である排水原液の原水調整槽等に戻される。
(ホ)ポンプ(3b)を稼働させアルカリ水溶液槽(11)から水酸化カリウムを吸着塔(7a)の底から注水し、吸着剤からリン酸を離脱させて脱着液として排出する。
(へ)所定時間・所定量のアルカリ水溶液を吸着塔(7)が満水になるまで注入した後、三方弁(5c)を脱着液貯留槽(13)側に開き、脱着水を脱着液貯留槽(13)に排出する。
(ト)脱着液を排出し終わると三方弁(6a)を閉じ、硫酸水溶液槽(12)からポンプ(3c)を稼働し、硫酸水溶液を吸着塔(7a)の底から、逆洗排水・硫酸循環ラインD
を用いて循環注水させ、吸着剤を中和して活性化させる。
なお、(ホ)〜(ト)において、アルカリ水溶液や硫酸水溶液を吸着塔(7a)の底から注入することで、確実にこれらの水溶液が吸着剤(ジルコニウム・フェライト)(8)に接触し、リン酸の脱着を促進し、中和を促進させる。
(チ)吸着剤を中和して活性化させた後バルブ(6e)を開き、三方弁(5d)を硫酸水溶液槽(12)側に開放し、硫酸水溶液に戻すか、或いは、吸着塔(7a)の底から排出する。
(リ)以上の[洗滌工程]と[吸着剤リン脱着活性化工程]が終了し、リン吸着塔(7b)でのリンの吸着剤の吸着飽和に達し吸着能力が低下すると、再び、(イ)の状態に戻し、連続して脱リン処理された処理水が放流される。
上記のような構成および操作であるので、上記のポンプや三方弁や二方弁は自動制御されるようにして、連続操業を自動化することも可能である。
この場合の着脱液は、濃度を高くして冷却してもK3PO4 の溶解度が高いので晶出するのは困難である。
水酸化カリウム(KOH)の水溶液を使用した、脱着液のリンとカリウムという、肥料の3大要素中の2要素が%のオーダーで含まれているので、この脱着液(回収リン酸塩液)がそのまま、或いは、他の添加物を付加し加工して液体肥料として用いることができる。
1…原水調整槽(処理工程前段)、2…膜分離装置、2a…濾過膜ユニット、
3a,3b,3c…ポンプ、4…散気管、5a,5b.5c,5d…三方弁、
6a,6b,6c,6d,6e,6f…二方弁、(7),7a,7b…リン吸着塔、
8…吸着剤(ジルコニウム・フェライト)、9…PH調整装置、
10…放流槽、10a…ブロワ、10b…洗滌水槽
11…アルカリ水溶液槽、12…硫酸水溶液、13…脱着液貯留槽、
Claims (2)
- 排水のリン除去方法において、排水を吸着剤を充填した吸着塔に注入してリン酸をの吸着剤に吸着させ、吸着剤の吸着飽和に達した場合には逆洗滌し、次にリン酸を吸着させた吸着剤に水酸化カリウムの水溶液を前記吸着塔の底部から注入してリン酸を脱着し、該脱着した脱着液を液体肥料として回収することを特徴とする排水のリン除去方法。
- 請求項1に記載の排水のリン除去方法において、排水をジルコニウム・フェライトの吸着剤を充填した二連の吸着塔のいずれか一方の吸着塔に注入してリン酸をの吸着剤に吸着させ、吸着剤の吸着飽和に達した場合には吸着剤に水酸化カリウムの水溶液を吸着塔の底部から注入してリン酸を脱着すると同時に、他方の吸着塔に排水を注入することを特徴とする排水のリン除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010197945A JP2010264457A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | 排水のリン除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010197945A JP2010264457A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | 排水のリン除去方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001181971A Division JP4618937B2 (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | 排水のリン除去方法。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010264457A true JP2010264457A (ja) | 2010-11-25 |
Family
ID=43361922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010197945A Pending JP2010264457A (ja) | 2010-09-03 | 2010-09-03 | 排水のリン除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010264457A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62289288A (ja) * | 1986-06-10 | 1987-12-16 | Kubota Ltd | リン含有廃液の処理方法 |
JPH1085769A (ja) * | 1996-07-22 | 1998-04-07 | Nippon Parkerizing Co Ltd | 次亜りん酸イオン、亜りん酸イオンを含有する水性廃液の処理方法及びその廃液処理剤 |
JPH11147088A (ja) * | 1997-09-11 | 1999-06-02 | Hitachi Zosen Corp | 排水の脱リン方法 |
-
2010
- 2010-09-03 JP JP2010197945A patent/JP2010264457A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62289288A (ja) * | 1986-06-10 | 1987-12-16 | Kubota Ltd | リン含有廃液の処理方法 |
JPH1085769A (ja) * | 1996-07-22 | 1998-04-07 | Nippon Parkerizing Co Ltd | 次亜りん酸イオン、亜りん酸イオンを含有する水性廃液の処理方法及びその廃液処理剤 |
JPH11147088A (ja) * | 1997-09-11 | 1999-06-02 | Hitachi Zosen Corp | 排水の脱リン方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5157941B2 (ja) | ホウ素含有水の処理方法 | |
CN103214115B (zh) | 一种强酸阳离子交换树脂贫再生的水处理方法 | |
JP5874925B2 (ja) | 焼却プラント排水の処理方法および処理設備 | |
CN104591444A (zh) | 反渗透浓水处理工艺 | |
JP4618937B2 (ja) | 排水のリン除去方法。 | |
KR102013740B1 (ko) | 암모니아 함유 폐수의 처리방법 및 그 장치 | |
CN106422675A (zh) | 有机胺法脱硫工艺有机胺脱硫剂的净化装置及净化方法 | |
JP2015073914A (ja) | 排水処理方法及びテレフタル酸の製造方法 | |
JP2004050069A (ja) | ホウ素含有水の処理方法及び処理装置 | |
JP2010264457A (ja) | 排水のリン除去方法 | |
JP6189422B2 (ja) | 水処理システム | |
JP3845758B2 (ja) | 排水の脱リン方法 | |
WO2018218939A1 (zh) | Scr催化剂再生废水的废水零排放处理系统 | |
JP2016078014A (ja) | アンモニア含有排水の処理方法および処理装置 | |
CN105366861A (zh) | 脱盐水反渗透浓水回收装置 | |
CN103449627B (zh) | 一种废水处理方法 | |
WO2011107524A1 (en) | Improvements in and relating to an effluent treatment assembly | |
KR200211618Y1 (ko) | 이온교환체를 이용한 유해 성분의 흡착, 탈착 및 회수 장치 | |
CN116239268A (zh) | 净化高盐废水并从废水中回收盐的方法和系统 | |
JP2012200669A (ja) | リン除去装置 | |
JP2016203034A (ja) | 排水処理方法及びテレフタル酸の製造方法 | |
JP6407052B2 (ja) | リン回収装置及びリン回収方法 | |
RU2006107189A (ru) | Установка очистки воды | |
KR101474332B1 (ko) | 다단계 인 탈착 회수 시스템 및 그 방법 | |
CN109160656A (zh) | 一种汽车燃油系统生产污水处理系统 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20100927 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20100930 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101013 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20101116 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120601 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121107 |