JP2010264406A - アンモニア分解筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】 GaN系化合物半導体製造工程から排出されるような高濃度のアンモニアを含む排ガスの処理であっても、内径の大きいアンモニア分解筒を使用する場合であっても、分解筒内の触媒が充分に加熱され、アンモニアを分解する能力を充分に発揮できるような装置を提供する。
【解決手段】 分解筒の外壁のヒーターのほか、さらに分解筒の内部に、分解筒と中心軸が同一となるように円筒形状のヒーターを内蔵した容器を設置してなるアンモニア分解筒とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はアンモニア分解筒に関する。さらに詳細には、アンモニアを含む排ガスを、加熱下でアンモニア分解触媒と接触させて、アンモニアを窒素と水素に分解するアンモニア分解筒に関する。
半導体製造工場をはじめ、各種化学製品の製造工場においては、多種の有害成分が使用されている。これらの工場から各種の有害成分を含んだ排ガスを大気中に放出するに先立って、これらの有害成分毎に定められたTLV−TWA(時間荷重平均の暴露限界濃度)以下の濃度になるように、排ガスから有害成分を除去し浄化する必要がある。
例えば、窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体製造工程の下流からは、アンモニアを10〜40体積%含む排ガスが、毎分数十リットルから数百リットルの流量で排出される。アンモニアのTLV−TWAは25ppmであり、特異な刺激臭を有するため、排ガスを大気中へ放出する際にはアンモニアの濃度を前記のTLV−TWA以下まで除去する必要がある。
このような多量のアンモニアを効率よく処理する方法としては、特許文献1〜3に示すように、アンモニアを含む排ガスを、加熱下でアンモニア分解触媒と接触させて、アンモニアを窒素と水素に分解する方法がある。アンモニア分解触媒としては、例えば、無機質担体にニッケル、鉄、パラジウム、白金、ルテニウムを担持した触媒が用いられている。
前記のアンモニア分解処理を行なうための装置としては、排ガスの導入口、アンモニア分解触媒の充填部、処理されたガスの排出口、及び外壁にヒーターを備えた円筒形状を有するアンモニア分解筒がある。
特開平8−57256号公報 特開平8−84910号公報 特開2000−233177号公報
近年、GaN系化合物半導体の増産に伴い、半導体製造工場からのアンモニアの排出量が増加した結果、アンモニア分解筒の大型化が必要となっている。
しかしながら、前述のアンモニア分解反応は吸熱反応であり、ヒーターから触媒に加えた熱の一部が分解反応に消費され、ヒーターから離れた部分の触媒には熱が伝わりにくい。そのため、外壁部のヒーターのみで分解筒内を加熱し、該分解筒にアンモニアを含む排ガスを流通した場合、筒中心部の触媒は、筒壁周辺部の触媒ほどは温度が上昇せず、内径の大きいアンモニア分解筒になるほど、筒中心部と筒壁周辺部との触媒の温度差が大きくなる。
ここで、外壁周辺の触媒を適温にするように加熱すれば、分解筒中心部の触媒は温度が充分に上昇せず、触媒本来のアンモニアを分解する能力が充分に発揮されなくなる。逆に、分解筒中心部の触媒を適温にするように加熱すれば、ヒーターの設定温度を前記の場合よりも大幅に高くする必要が発生するため、ヒーターでの消費電力が増大し、しかもヒーターの寿命が短くなるという不都合を生じる。
従って、本発明が解決しようとする課題は、例えばGaN系化合物半導体製造工程から排出されるような高濃度のアンモニアを含む排ガスの処理であっても、内径の大きいアンモニア分解筒を使用する場合であっても、分解筒内の触媒が充分に加熱され、アンモニアを分解する能力を充分に発揮できるような装置を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、アンモニア分解筒内全体の触媒が充分かつ均一に加熱されるように、従来通り分解筒外壁に設置したヒーターに加えて、分解筒内部に別のヒーターを設置することにより、分解筒内の少なくとも出口側の触媒が、目標とする温度に概ね均一に到達し、触媒がアンモニアを分解する能力を充分に発揮できることを見出し、本発明のアンモニア分解筒に到達した。
すなわち本発明は、アンモニアを含む排ガスの導入口、アンモニア分解触媒の充填部、処理されたガスの排出口、及び外壁にヒーターを備えた円筒形状を有するアンモニア分解筒であって、さらに該分解筒の内部に、該分解筒と中心軸が同一となるように円筒形状のヒーターを内蔵した容器を設置してなることを特徴とするアンモニア分解筒である。
本発明により、GaN系化合物半導体製造工程から排出される高濃度のアンモニアを分解する場合であっても、内径の大きいアンモニア分解筒によりアンモニアを分解する場合であっても、分解筒内の少なくとも出口側に充填されたアンモニア分解触媒が、目標とする温度に概ね均一に到達するため、ヒーターによる消費電力を無駄にすることなく、アンモニア分解触媒がアンモニアを分解する能力を充分に発揮できるようになった。
本発明は、アンモニアを含む排ガスを、加熱下でアンモニア分解触媒と接触させて、アンモニアを窒素と水素に分解するアンモニア分解筒、特に内径が150mm以上であるアンモニア分解筒に適用される。
以下、本発明のアンモニア分解筒を、図1〜図4に基づいて説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
尚、図1〜図3は、各々本発明のアンモニア分解筒の一例を示す垂直断面図である。また、図4は、図2のa−a’断面における水平断面図である。
本発明のアンモニア分解筒は、図1〜図3に示すように、アンモニアを含む排ガスの導入口1、アンモニア分解触媒の充填部2、処理されたガスの排出口3、及び外壁にヒーター4を備えた円筒形状を有するアンモニア分解筒であって、さらに該分解筒の内部に、該分解筒と中心軸が同一となるように円筒形状のヒーター4’を内蔵した容器5を設置してなるアンモニア分解筒である。本発明において、容器5は、アンモニア分解触媒を充分に加熱できるように、アンモニア分解触媒の充填部2と接触面積が大きくなるように設置される。
本発明のアンモニア分解筒における容器は、分解筒の内径がやや大きい場合(150〜350mm)は、図1に示すように、外形が円柱形であることが好ましく、分解筒の内径が大きい場合(200〜500mm)は、図3に示すように、外形が円筒形であることが好ましい。その理由は、容器の挿入により、アンモニア分解触媒の充填部が狭くなるが、分解筒の内径がやや大きい場合は、容器の設置によるアンモニア分解触媒の充填量の減少が少なく、分解筒の内径が大きい場合は、アンモニア分解触媒の充填量の減少が大きくなるので、アンモニア分解触媒の充填量の減少が大きくならないように、容器を円筒形にして内部にアンモニア分解触媒を充填できるようにするためである。
尚、分解筒の外壁6と容器5の間隙は、150mm以下であることが好ましく、さらに120mm以下であることがより好ましい。分解筒の外壁6と容器5の間隙が150mmを越える場合は、ヒーターから最も離れた部分のアンモニア分解触媒とヒーター周辺部のアンモニア分解触媒との温度差が大きくなり、アンモニアの分解に不都合を生じる虞がある。同様の理由で、図3に示すような外形が円筒形である容器を用いる場合、容器の内部(アンモニア分解触媒の充填部)の径は150mm以下であることが好ましく、さらに120mm以下であることがより好ましい。
また、容器5の外径は、分解筒の内径の1/4倍以上かつ3/4倍以下であることが好ましい。容器の外径が分解筒の内径の1/4倍よりも小さい場合は、容器の壁面の面積が小さすぎるので、容器内のヒーターからのアンモニア分解触媒に対する加熱の効果が小さく、アンモニア分解触媒の温度が充分に上昇しない虞がある。容器の外径が分解筒の内径の3/4倍よりも大きい場合は、アンモニア分解触媒の充填部が狭くなり、効率よくアンモニアを分解できなくなる虞がある。
また、容器5はヒーターを被覆し、腐食性ガスであるアンモニアがヒーターと接触することを防止する構成であることが好ましい。このような構成としては、例えば、図1、図2に示すように、容器を一端が閉じられた袋状としてこの中にヒーターを設置することができる。外形が円筒形である容器も同様であるが、この場合は、さらに容器の内部のアンモニア分解触媒の充填部に、アンモニアを含む排ガスが流通するような構成にする必要がある。このような構成としては、例えば、外形が円筒形である容器を分解筒の上蓋から吊るす構成、分解筒の底部から支える構成とすることができる。
本発明において、容器及び前記の周辺部材(容器を分解筒に固定するための部材)の構成材料は、耐腐食性材料であることが好ましく、例えば、SUS316、SUS316L、インコネル、ハステロイ等、分解筒の外壁の構成材料と同一のものも用いることができる。容器の厚みは、通常は1〜5mmである。さらに容器は、アンモニア分解触媒を効率よく加熱するために、アンモニア分解触媒の充填部の最上部から最下部までを貫通している構成とすることが好ましい。
本発明のアンモニア分解筒においては、さらに、分解筒内部の所定箇所における温度を測定できるようにしてもよい。例えば、図2に示すように、アンモニア分解筒の上蓋に、直径3〜7mm程度の穴を開け、穴の部分に片側の先端が閉じられたステンレス鋼製などの細管7を、閉じられた端が分解筒内部に入る向きに溶接し、熱電対8をその先端が温度を測定したい箇所に達するまで挿入することができる。
本発明のアンモニア分解筒に充填されるアンモニア分解触媒は、例えば、無機質担体にニッケル、鉄、パラジウム、白金、ルテニウムを担持した触媒である。
これらの形状および大きさについては、アンモニア分解筒の仕様や排ガスの流通条件等により一概に限定されない。しかし、通常は、球形、円柱形などであり、球形であれば直径が2〜12mm、円柱形(ペレット)では直径が1〜10mm、高さが2〜10mm程度の範囲とされる。
本発明のアンモニア分解筒により、排ガスに含まれるアンモニアを窒素と水素に分解する際は、本発明のアンモニア分解筒の外壁のヒーター及び容器内のヒーターを昇温し、アンモニア分解触媒を加熱した後、アンモニアを含む排ガスを、アンモニア分解筒の導入口から導入することによりアンモニアの分解が行なわれる。排ガス中のアンモニアをアンモニア分解触媒に接触させて分解する際の温度は、触媒の種類や排ガスの流通条件などにより異なり、通常は300℃〜800℃である。しかし、例えば限定されたアンモニア分解触媒の種類等の条件下では、上記よりも狭い範囲に限定される。
例えば、窒化ガリウム系化合物半導体製造工程から排出されるアンモニア(10〜40体積%)を含む排ガスを、無機質担体にルテニウムを担持した触媒を用いて分解する場合は、排ガスと触媒の接触温度が540〜700℃、好ましくは550〜650℃となるように設定される。排ガスと触媒の接触温度が540℃未満の場合は、アンモニアの分解率が低下する不都合がある。また、700℃を超える場合は、ヒーターが早く劣化して寿命が短くなり、アンモニアの分解率の向上は小さく、ヒーターの消費電力が増大するだけで、エネルギーの無駄になり、さらに有害な窒素酸化物の発生が懸念される。
本発明のアンモニア分解筒は、前述のような構成なので、窒化ガリウム系化合物半導体製造工程から排出される高濃度のアンモニアの分解処理においても、アンモニア分解反応による吸熱反応の悪影響を大幅に緩和することができ、少なくとも充填部出口側のアンモニア分解触媒の温度を比較的に均一に保持することが可能である。その結果、アンモニアの分解触媒が、アンモニアを分解する能力を充分に発揮することができ、効率よくアンモニアを分解することができる。
尚、本発明においては、アンモニア分解筒の前に、排ガスを加熱するための予熱器を設けたり、アンモニア分解筒の後に、活性炭、ゼオライト等の吸着剤が充填された浄化筒を設けることができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
[実施例1]
(アンモニア分解筒の製作)
内径300mm、高さ1840mmのステンレス鋼製の円筒を筒壁とする図1に示すようなアンモニア分解筒を製作した。容器としては、外径150mm、高さ1660mmで、上端が開放、下端が閉止されたステンレス鋼製の容器(外形が円柱形の容器)を製作した。触媒充填部(高さ1400mm)の最下部を、容器最下部から90mm上の位置にしたため、内筒は触媒充填部の最上部から最下部までを貫通する構成となった。また、外筒の外壁及び容器の触媒充填部に面した部分全体に、触媒を加熱するためのマイクロシースヒーターを設置した。また、アンモニア分解筒に導入する前のガスを加熱するための予熱器を設けた。
(アンモニア分解触媒の調製及び充填)
粒径約3mmの球状のαアルミナの担体に、塩化ルテニウムの水溶液を含浸させた後、水素還元することにより、ルテニウムの担持量が2.0重量%、比表面積20m/gのアンモニア分解触媒を得た。このアンモニア分解触媒を、前記のアンモニア分解筒の外壁と容器の間隙に充填長が1400mmとなるように充填した。充填密度は1.0g/mlであった。
さらに、図2に示すような構成となるように、外径6.4mm、長さ1670mmのステンレス鋼製の細管を2本準備し、熱電対3本ずつを挿入した。熱電対の先端の挿入位置は、触媒充填部の最上部から下に、100mm、500mm、1300mmの計3箇所ずつとした。
(アンモニア分解試験)
予熱器のヒーター及びアンモニア分解筒のヒーターの設定温度を620℃に設定するとともに、窒素及び水素を各々225L/minの流量で予熱器からアンモニア分解筒に導入した。その結果、アンモニア分解触媒の熱電対の先端部の温度は、いずれも600℃近辺で安定した。次に、導入ガスを変更し、窒素、水素、及びアンモニアを各々150L/minの流量で予熱器からアンモニア分解筒に導入した。
窒素、水素、及びアンモニアからなるガスを導入した後、一時的に熱電対の先端部の温度は変動したが、最終的にほぼ一定の温度で安定した。また、アンモニア分解筒の排出口において処理後のガスをサンプリングし、アンモニアの濃度を測定した。これらの結果を表1に示す。尚、表1において、触媒充填部の最上部から下に、100mm、500mm、1300mmの箇所の温度を、各々、熱電対温度 上、熱電対温度 中、熱電対温度 下と表示する。また、温度はその箇所の平均値を示す。
[実施例2]
実施例1のアンモニア分解筒の製作において、アンモニア分解筒の内径を200mm、容器の外径を100mmに変更したほかは実施例1と同様にアンモニア分解筒を製作した。このアンモニア分解筒を用いたほかは実施例1と同様にしてアンモニア分解試験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1のアンモニア分解試験において、窒素、水素、及びアンモニアからなるガスの流量を各々120L/minに変更したほかは実施例1と同様にしてアンモニア分解試験を行なった。その結果を表1に示す。
[実施例4]
(アンモニア分解筒の製作)
内径300mm、高さ1840mmのステンレス鋼製の円筒を筒壁とする図3に示すようなアンモニア分解筒を製作した。容器としては、外径150mm、高さ1660mmで、上端及び下端が開放されたステンレス鋼製の容器(外形が円筒形の容器)を製作した。触媒充填部(高さ1400mm)の最下部を、容器最下部から90mm上の位置にしたため、内筒は触媒充填部の最上部から最下部までを貫通する構成となった。また、外筒の外壁及び容器の触媒充填部に面した部分全体に、触媒を加熱するためのマイクロシースヒーターを設置した。尚、ステンレス鋼製の容器内に設置したヒーターはアンモニアと接触しないようにした。また、アンモニア分解筒に導入する前のガスを加熱するための予熱器を設けた。
(アンモニア分解触媒の調製及び充填)
実施例1と同様にアンモニア分解触媒を調製し、前記のアンモニア分解筒の外壁と容器の間隙及び容器の空洞部に充填長が1400mmとなるように充填した。充填密度は1.0g/mlであった。
さらに、中央のアンモニア分解触媒充填部に設定するために、外径6.4mm、長さ1670mmのステンレス鋼製の細管を1本準備し、熱電対3本を挿入した。熱電対の先端の挿入位置は、実施例1と同様に、触媒充填部の最上部から下に、100mm、500mm、1300mmの計3箇所ずつとした。
(アンモニア分解試験)
予熱器のヒーター及びアンモニア分解筒のヒーターの設定温度を620℃に設定するとともに、窒素及び水素を各々225L/minの流量で予熱器からアンモニア分解筒に導入した。その結果、アンモニア分解触媒の熱電対の先端部の温度は、いずれも600℃近辺で安定した。
次に、導入ガスを変更し、窒素、水素、及びアンモニアを各々150L/minの流量で予熱器からアンモニア分解筒に導入した。その結果、一時的に熱電対の先端部の温度は変動したが、最終的にほぼ一定の温度で安定した。また、アンモニア分解筒の排出口において処理後のガスをサンプリングし、アンモニアの濃度を測定した。これらの結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例4のアンモニア分解試験において、窒素、水素、及びアンモニアからなるガスの流量を各々200L/minに変更したほかは実施例4と同様にしてアンモニア分解試験を行なった。その結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1のアンモニア分解筒の製作において、容器を用いなかったほかは実施例1と同様にアンモニア分解筒を製作した。このアンモニア分解筒を用いたほかは実施例1と同様にしてアンモニア分解試験を行なった。(アンモニア分解触媒及びその充填長等は実施例1と同様)その結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2のアンモニア分解筒の製作において、容器を用いなかったほかは実施例2と同様にアンモニア分解筒を製作した。このアンモニア分解筒を用いたほかは実施例2と同様にしてアンモニア分解試験を行なった。(アンモニア分解触媒及びその充填長等は実施例2と同様)その結果を表1に示す。
Figure 2010264406
アンモニア分解処理においては、アンモニアとアンモニア分解触媒の接触により吸熱反応が起こり、触媒充填部のヒーターと離れた入口側の箇所で急激な温度低下が起こるが、本発明の実施例では、前述のように、触媒充填部の出口側で温度が上昇し、アンモニアの分解率低下を防止することができる。一方、比較例(従来例)では、触媒充填部の出口側で温度が充分に上昇せず、アンモニアの分解率低下を防止することができない。このような状況は、図5に示す触媒の位置と温度の関係で表される。(図5のX軸方向は、触媒充填部の入口側(上流側)から出口側(下流側)へ向かう変位を示すものである。)
以上のように、本発明のアンモニア分解筒は、GaN系化合物半導体製造工程から排出される高濃度のアンモニアを分解する場合であっても、内径の大きいアンモニア分解筒によりアンモニアを分解する場合であっても、分解筒内の少なくとも出口側に充填されたアンモニア分解触媒が、目標とする温度に概ね均一に到達するため、ヒーターによる消費電力を無駄にすることなく、アンモニアを効率よく分解することができる。
本発明のアンモニア分解筒の一例を示す垂直断面図 本発明の図1以外のアンモニア分解筒の一例を示す垂直断面図 本発明の図1、図2以外のアンモニア分解筒の一例を示す垂直断面図 図2のa−a’断面における水平断面図 実施例及び比較例におけるアンモニア分解の際の触媒の位置と温度の関係を示すグラフ
1 アンモニアを含む排ガスの導入口
2 アンモニア分解触媒の充填部
3 処理されたガスの排出口
4 ヒーター
4’ヒーター
5 円筒形状のヒーターを内蔵した容器
6 分解筒の外壁
7 熱電対を挿入するための細管
8 熱電対

Claims (8)

  1. アンモニアを含む排ガスの導入口、アンモニア分解触媒の充填部、処理されたガスの排出口、及び外壁にヒーターを備えた円筒形状を有するアンモニア分解筒であって、さらに該分解筒の内部に、該分解筒と中心軸が同一となるように円筒形状のヒーターを内蔵した容器を設置してなることを特徴とするアンモニア分解筒。
  2. 分解筒の内径が150〜350mmであり、容器の外形が円柱形である請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  3. 分解筒の内径が200〜500mmであり、容器の外形が円筒形である請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  4. 容器の外径が、分解筒の内径の1/4倍以上かつ3/4倍以下である請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  5. 分解筒の外壁と容器の間隙が、150mm以下である請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  6. 容器が、アンモニア分解触媒の充填部の最上部から最下部までを貫通している請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  7. 容器の構成材料が、分解筒の外壁の構成材料と同一である請求項1に記載のアンモニア分解筒。
  8. 容器内のヒーターが、アンモニアと接触しないように構成された請求項1に記載のアンモニア分解筒。
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