JP2010261936A - 反射光除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮遊微粒子を高感度に可視化するための反射光除去装置を提供する。
【解決手段】反射光除去装置10は、シート状の出射光SLを浮遊微粒子Pcに照射して、これらの浮遊微粒子Pcの散乱光を測定する測定装置9に用いられる。反射光除去装置10は、光導入部1、光反射体2、及び円筒状の光封鎖部3を備える。光導入部1は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1a、第1開口1aに対向する第2開口1b、及び出射光SLが通過する通路1cを有する。光反射体2は、光導入部1の第2開口1bの奥に配置しており、出射光SLが第2開口に進入しないように、出射光SLを所定の方向に反射する。光封鎖部3は、光反射体2を内部に配置して、光反射体2の反射光を包囲している。光封鎖部3の内壁は、光吸収手段となる黒色に彩色又は着色されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、反射光除去装置に関する。本発明は、特に、空中に浮遊する微粒子を高感度に可視化するための反射光除去装置に関する。
例えば、塗料、食品、フィルム、液晶、半導体などを製造又は使用する工場では、空中に浮遊する微粒子(浮遊微粒子)を常時、若しくは定期的又は不定期に測定して、不要な微粒子が製品に混入及び付着しない対策を施している。
これらの浮遊微粒子は、粒子径が微細になると肉眼での観察が不可能であるので、室内の清浄度を感覚的に把握することは困難である。このような困難を解決するために、光の投射によって可視化された浮遊微粒子を観察又は記録して測定する装置が提案されている。
上述した装置としては、光源と、この光源の光を照射する部分に浮遊する微粒子からの反射光を検出する受光素子と、この受光素子の受光部分の軸線延長上に配置された黒紙と、受光素子が受光した反射光の量の変化を検出する検出回路と、を備える検出装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による検出装置は、検出に不要なバックグラウンドの反射光を受光素子に入射させないように、黒紙が光源の照射範囲外の領域に設けられている。このようにして、光源の照射範囲外の光の反射量を減少させることにより、塵や埃などの透過性の高い微粒子を検出できる、としている。
一方、特許文献1に開示された、壁面を単に黒色とした可視化空間と比べ、はるかに反射光や散乱光を低減し、可視化感度の向上により極小微粒子を可視化できる可視化空間を実現する壁面構造が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2による壁面構造は、浮遊微粒子に光を投射して可視化を図る可視化空間において、この可視化空間を構成する壁面の内の少なくとも一部を可視化空間側に開口として臨ませると共に、少なくとも可視化空間側部分が黒色とされる筒状要素の集合体(例えば、ハニカムボード)からなる壁面によって構成されている。
特許文献2による壁面構造においては、光源から投射された入射光が各筒状要素の内部に進入し、筒状要素空間内で反射を繰り返し、反射の過程で吸収及び減衰が行われ、光エネルギーが十分に低減された後、光が可視化空間内に戻されるため、光の反射及び散乱による可視化空間の照度増加が抑えられ、光の可視化感度の向上が図られる、とされている。
特開平9−89755号公報 特開2005−140740号公報
しかしながら、例えば、クリーンルーム内の清浄度レベルを測定するために、特許文献2による壁面構造を施工することは、費用対効果を考えれば、実用的ではない。可搬型の微粒子測定装置を用いて、クリーンルーム内の清浄度レベルを必要に応じて、又は定期的に測定することが経済的であり、好ましい。
又、特許文献2には、上下面を開口して、かつ内壁を筒状要素で囲んだ可搬装置が開示されており、この可搬装置を浮遊微粒子が発生する場所に設置すれば、浮遊微粒子の可視化を図ることができる、とされている。
しかしながら、上述した可搬型の可視化装置では、室内の浮遊微粒子を部分的にしか測定できないという問題がある。一方、シート状の光を空間に広範囲に出射し、微粒子によって散乱された反射光を検出して、微粒子を測定する測定装置(可搬型の測定装置)が既に実用化されている。このような測定装置を使用すれば、室内の浮遊微粒子を広範囲に一度で測定できる。
一方、前述したような測定装置は、前記出射光が略直進するために、光源に対向する壁面、障害物及び浮遊微粒子に散乱した反射光が測定対象の周辺空間を明るくして、浮遊微粒子の高感度測定を困難にするという問題があった。
前述した問題の対策としては、特許文献1に開示されているように、光源に対向する壁面に黒紙又は黒テープを貼り付けて反射光を吸収することが考えられる。しかし、特許文献2にも開示されているように、黒色の面のみで光の反射や散乱を減少するのは、一定の限界がある。又、十分な大きさの壁面を室内に確保することは、現実問題として、困難な場合が多いのである。
又、前述した問題の対策としては、特許文献2に開示されているように、黒色の筒状要素の連設体が配置されるスクリーンを光源に対向して配置することが考えられる。しかし、特許文献2による筒状要素は、この開口から斜めに入射した光を吸収できても、開口から直進的に進入した光は、その一部を、開口の奥に配置された黒色面で吸収するだけなので、結局は、特許文献1に開示された効果以上は期待できない。
ここで、シート状の出射光が、対面側や障害物で反射することなく、除去される装置を実現できれば、室内の環境に限定されることなく、浮遊微粒子を高感度に可視化できる。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
したがって、本発明は、空中に浮遊する微粒子を高感度に可視化するための反射光除去装置を提供することを目的とする。
本発明による反射光除去装置は、シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置であって、前記出射光が入射する帯状の第1開口、この第1開口に対向する第2開口、及び前記第1開口から前記第2開口へと前記出射光が通過する通路を有する光導入部と、前記光導入部の前記第2開口の奥に配置して、前記第2開口を通過した前記出射光が当該第2開口に進入しないように、当該出射光を所定の方向に反射する光反射体と、この光反射体を内部に配置して、当該光反射体の反射光を包囲する内壁を有する光封鎖部と、前記光封鎖部の内壁に設ける光吸収手段と、を備えることを特徴とする。
前記光導入部は、前記第1開口を設ける端部が前記光封鎖部の外部に突出していることが好ましい。
前記光導入部は、前記第2開口を設ける端部が前記光封鎖部の内部に突出していてもよい。
本発明による反射光除去装置は、シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置であって、前記出射光が入射する帯状の第1開口、この第1開口に対向する第2開口、及び前記第1開口から前記第2開口へと前記出射光が通過する通路を有する光導入部と、前記光導入部の前記第2開口の奥に配置して、前記第2開口を通過した前記出射光が照射される光吸収体と、この光吸収体を内部に配置して、当該光吸収体の反射光を包囲する内壁を有する光封鎖部と、前記光封鎖部の内壁に設ける光吸収手段と、を備えることを特徴とする。
前記光導入部は、前記第1開口を設ける端部が前記光封鎖部の外部に突出していることが好ましい。
前記光導入部は、前記第2開口を設ける端部が前記光封鎖部の内部に突出していることが好ましい。
前記測定装置は、シート状の光を出射する光源と、この光源の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を撮像する撮像カメラと、この撮像カメラの撮像データが送信されて、前記浮遊微粒子の散乱光を斑点状の画像データに変換する画像処理装置と、この画像処理装置の前記画像データが送信されて、当該画像データから所定の粒径の前記浮遊微粒子の数を測定する本体と、を備えることが好ましい。
本発明によれば、シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置において、光導入部の第1開口に入射したシート状の出射光が第2開口を通過した後に第2開口に進入しないように、当該出射光を所定の方向に反射する光反射体を備えている。そのためシート状の出射光を導入して反射光を外に出さないため、測定対象空間から反射光を除去できる。したがって、本発明による反射光除去装置は、室内の環境に限定されることなく、浮遊微粒子を高感度に可視化できる。
又、本発明によれば、シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置において、光導入部の通路に入射したシート状の出射光が照射される光吸収体、及びこの光吸収体の反射光を包囲する光封鎖部が光吸収手段を有するので、反射光を除去できる。したがって、本発明による反射光除去装置は、室内の環境に限定されることなく、浮遊微粒子を高感度に可視化できる。
本発明の反射光除去装置に係る測定装置の一実施形態の構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による反射光除去装置の外観を示す斜視図である。 前記第1実施形態による反射光除去装置の正面図である。 前記第1実施形態による反射光除去装置を左側面から観た斜視図である。 前記第1実施形態による反射光除去装置の横断面図である。 前記第1実施形態の変形例による反射光除去装置の横断面図である。 本発明の第2実施形態による反射光除去装置の外観を示す斜視図である。 前記第2実施形態による反射光除去装置の正面図である。 前記第2実施形態による反射光除去装置の横断面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
最初に、本発明の反射光除去装置に係る測定装置の構成を説明する。図1は、本発明の反射光除去装置に係る測定装置の一実施形態の構成を示す斜視図である。
図1を参照すると、測定装置9は、光源91と撮像カメラ92を備えている。光源91は、シート状の光(以下、出射光という)SLを広範囲に出射できる。撮像カメラ92は、浮遊微粒子Pcが光源91の出射光SLで照射されてその結果発生する散乱光を撮像している。なお、本実施形態では、出射光SLは、レーザー光であるが、照度の大きい照明光であってもよい。
又、図1を参照すると、測定装置9は、画像処理装置93と本体94を備えている。画像処理装置93は、撮像カメラ92の撮像データを受信して、浮遊微粒子Pcが発生する散乱光を斑点状の画像データに変換する。本体94は、浮遊微粒子Pcの画像データから、所定の粒径の浮遊微粒子Pcの数を測定できる。なお、本体94は、画像処理装置93で得られた浮遊微粒子Pcの散乱光の画像データを表示するモニタ画面94aを備えている。又、本体94は、画像処理装置93で得られた浮遊微粒子Pcの散乱光の画像データを記録する記録装置を内部に備えている。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態による反射光除去装置10の構成を説明する。図2は、本発明の第1実施形態による反射光除去装置の外観を示す斜視図である。図3は、前記第1実施形態による反射光除去装置の正面図である。図4は、前記第1実施形態による反射光除去装置を左側面から観た斜視図である。図5は、前記第1実施形態による反射光除去装置の横断面図である。
図2から図5を参照すると、反射光除去装置10は、出射光SLを浮遊微粒子Pcに照射して、これらの浮遊微粒子Pcの散乱光を測定する測定装置9に用いられる(図1参照)。
図2から図5を参照すると、反射光除去装置10は、箱状の光導入部1を備えている。光導入部1は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1a、第1開口1aに対向する第2開口1b、及び第1開口1aから第2開口1bへと出射光SLが通過する通路1cを有している。
図2から図5を参照すると、反射光除去装置10は、光反射体2と円筒状の第1光封鎖部(光封鎖部)3を備えている。光反射体2は、光導入部1の第2開口1bの奥に配置している。そして、光反射体2は、第2開口1bを通過した出射光SLが第2開口1bに進入しないように、出射光SLを所定の方向に反射している。図示された光反射体2は、三角プリズムであってよく、鋭角に開角した一対の鏡であってもよい。光反射体2の頂点は、帯状の第2開口1bに対向している。又、光反射体2は、第1開口1aの長さ以上に延びている。
なお、光反射体2は、三角プリズムや三角鏡などの実施態様に限定されない。出射光SLが第2開口1bに進入しないように、出射光SLを所定の方向に反射するのであれば、光反射体2は、出射光SLに対して所定の角度で傾斜して配置した平板の鏡であってもよく、頂点が出射光SLに対向する凸面鏡であってもよい。
図5を参照すると、第1光封鎖部3は、内部に光反射体2を配置している。又、第1光封鎖部3の内壁は、光反射体2の反射光を包囲している。そして、光導入部1の内壁(通路1cの内壁)及び第1光封鎖部3の内壁は、光吸収手段となる光沢のないつや消しの黒色に彩色又は着色されていてもよく、表面に細かい凹凸を付けたものであってもよく、両者の組合せであってもよい。つまり、反射光除去装置10は、第1光封鎖部3の内壁に、光吸収手段を備えている。
なお、光導入部1及び第1光封鎖部3は、黒色の素材で構成してもよく、光導入部1及び第1光封鎖部3の内壁を黒色に彩色又は着色してもよく、光導入部1及び第1光封鎖部3の内壁に反射防止の光沢のないつや消し黒色テープを貼着してもよい。更に、黒色の素材の着色面は、細かい凹凸(ざらつき)のある面でもよい。
図2から図5を参照すると、光導入部1は、第1開口1aを有する端部が、第1光封鎖部3の外部に突出している。又、光導入部1は、第2開口1bを有する端部が、第1光封鎖部3の内部に突出している。第1光封鎖部3が床面などに立設できるように、第1光封鎖部の底面は、所定の面積を有している。又、光導入部1の先端部には、支持脚11が設けられている。
次に、本発明の第1実施形態による反射光除去装置10の作用を説明する。
図2から図5を参照すると、反射光除去装置10には、出射光SLが第1開口1aに入射する。そして、第2開口1bを通過した出射光SLは、光反射体2で二方向に分断されるように反射されて、第2開口1bから通路1cには全く又は殆ど進入しない。
又、図2から図5を参照すると、光反射体2で反射した反射光は、光吸収手段となる黒色で彩色若しくは着色されているか又は凹凸のある面に加工された光導入部1及び第1光封鎖部3の内壁に、全て又は殆ど吸収されるので、第2開口1bから通路1cに進行することができないか又は困難である。したがって、第1開口1aに入射した出射光SLの反射光は、第1開口1aから出射することができないか又は困難である。
このように、本発明の第1実施形態による反射光除去装置10は、光源91からの出射光SLと対向して配置して、出射光SLの反射を除去する構成を備えている。又、本発明の第1実施形態による反射光除去装置10は、可搬型となっており、移動が容易である。
図2から図5を参照すると、第1実施形態による反射光除去装置10は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1aを有する光導入部1の第2開口1bの奥に、出射光SLを所定の方向に反射させる光反射体2を配置している。又、光反射体2は、第1光封鎖部3の内面の一部から形成される一体物でもよい。更に、光反射体2は、出射光SLに垂直で、出射光SLの光路方向に光が戻るような平面又は反射面でなければよい。又、反射光除去装置10は、光反射体2の反射光を包囲する第1光封鎖部3を備えている。
第1実施形態による反射光除去装置10は、出射光SLを入射させて、その反射光を封鎖することで、バックグラウンドの空中に浮遊する微粒子に入射して反射光となる可能性のある光成分を除去している。このように、可視化空間へ入射する反射光を除去することで、可視化空間での浮遊微粒子Pcの検出感度を上げることができる。
第1実施形態による反射光除去装置10の効果を実測すると、次のような結果が得られた。測定装置9の光源91に対向する壁面に黒色テープを貼着した比較例を用いた場合には、測定装置9が検出できる浮遊微粒子Pcの粒径は、50μm以上であった。測定条件は同じままで、第1実施形態による反射光除去装置10を用いた場合には、測定装置9が検出できる浮遊微粒子Pcの粒径範囲は、0.1μm以上に大幅に拡大された。光源にバックグラウンドから入射する反射光が除去されて、浮遊微粒子Pcの検出感度を上げることができた、と考えられる。
更に、上記と同じ測定条件で、光源91に対向する壁面に黒色テープを用いた場合(従来技術)の反射光と、第1実施形態の反射光除去装置10を用いた場合の反射光とを比較した。従来技術においては、黒色テープを貼着した周囲の壁面(黒色テープから横方向へ数cm離れた位置)及び床面(出射光SLのライン直下から数cm離れた床面)の2カ所で反射光の照度を測定した。第1実施形態においては、第1光封鎖部3の周囲の壁面(第1光封鎖部3から横方向へ数cm離れた位置)及び床面(出射光SLのライン直下から数cm離れた床面)の2カ所で反射光の照度を測定した。反射光の照度を測定する位置は、出射光SLが直接当たらない位置とした。その結果、黒色テープのときの反射光の照度を「100」とすると、第1実施形態のときの反射光の照度は「1」以下であった。したがって、第1実施形態によれば、黒色テープの場合と比べ、99%以上の反射光を除去できるという効果が得られることが確認された。
[第1実施形態の変形例]
次に、本発明の第1実施形態の変形例による反射光除去装置20の構成を説明する。図6は、前記第1実施形態の変形例による反射光除去装置の横断面図である。
なお、以下の説明において、第1実施形態の説明で用いた符号と同じ符号の構成品は、その作用を同一とするので説明を割愛する場合がある。又、図6に示された第1光封鎖部4は、形状が四角の筒状に変更された点だけが、円筒状の第1光封鎖部3とは異なる。
図6を参照すると、反射光除去装置20は、箱状の光導入部1、光反射体2、及び四角の筒状の第1光封鎖部4を備えている。光導入部1は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1a、第1開口1aに対向する第2開口1b、及び第1開口1aから第2開口1bへと出射光SLが通過する通路1cを有している。
図6を参照すると、光反射体2は、光導入部1の第2開口1bの奥に配置されている。そして、光反射体2は、第2開口1bを通過した出射光SLが第2開口1bに進入しないように、出射光SLを所定の方向に反射している。図示された光反射体2は、三角プリズムであってよく、鋭角に開角した一対の鏡であってもよい。光反射体2は、その頂点が帯状の第2開口1bに対向した帯状の構造をしている。又、光反射体2は、第1開口1aの長さ以上に長く延びている。
図6を参照すると、第1光封鎖部4は、内部に、光反射体2を配置している。又、第1光封鎖部4は、光反射体2の反射光を包囲している。そして、光導入部1の内壁及び第1光封鎖部4の内壁は、光吸収手段となるように、黒色に彩色又は着色されている。
なお、光導入部1及び第1光封鎖部4は、黒色の素材で構成してもよく、光導入部1及び第1光封鎖部4の内壁を黒色に彩色又は着色してもよく、光導入部1及び第1光封鎖部4の内壁に黒色テープを貼着してもよい。
図6を参照すると、光導入部1は、第1開口1aを有する端部が、第1光封鎖部4の外部に突出している。又、光導入部1は、第2開口1bを有する端部が、第1光封鎖部4の内部に突出していない。第2開口1bは、第1光封鎖部4の内壁と略面一になっている。なお、図6に示された実施形態に限定されることなく、光導入部1は、第2開口1bを有する端部が、第1光封鎖部4の内部に長く突出することが好ましい。そして、第2開口1bを有する端部は、光反射体2に近接することが好ましく、これにより、反射光をより除去できる。
次に、本発明の第1実施形態の変形例による反射光除去装置20の作用を説明する。
図6を参照すると、反射光除去装置20は、出射光SLが第1開口1aに入射する。そして、第2開口1bを通過した出射光SLは、光反射体2で二方向に分断されるように反射して、第2開口1bから通路1cには全く又は殆ど進入しない。
又、図6を参照すると、光反射体2で反射した反射光は、光吸収手段となる黒色で彩色又は着色された光導入部1の内壁に、全く又は殆ど吸収されるので、第2開口1bから通路1cに進行することができないか又は困難である。したがって、第1開口1aに入射した出射光SLの反射光は、第1開口1aから出射することができないか又は困難である。
このように、本発明の第1実施形態の変形例による反射光除去装置20は、光源91からの出射光SLと対向して配置して、出射光SLのバックグラウンドからの反射成分を除去する構成を備えている。又、本発明の第1実施形態の変形例による反射光除去装置20は、可搬型となっており、移動が容易である。
図6を参照すると、第1実施形態の変形例による反射光除去装置20は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1aを有する光導入部1の第2開口1bの奥に、出射光SLを所定の方向に反射させる光反射体2を配置している。又、反射光除去装置10は、光反射体2の反射光を包囲する第1光封鎖部4を備えている。
第1実施形態の変形例による反射光除去装置20は、出射光SLを入射させて、その反射光を封鎖することで、バックグラウンドから反射する光を除去して、空中に浮遊する微粒子の観察空間(測定対象空間)に入射する反射光を除去している。このように、バックグラウンドから可視化空間へ入射する反射光を除去することで、可視化空間での浮遊微粒子Pcの検出感度を上げることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による反射光除去装置30の構成を説明する。図7は、本発明の第2実施形態による反射光除去装置の外観を示す斜視図である。図8は、前記第2実施形態による反射光除去装置の正面図である。図9は、前記第2実施形態による反射光除去装置の横断面図である。
図7から図9を参照すると、反射光除去装置30は、出射光SLを浮遊微粒子Pcに照射して、これらの浮遊微粒子Pcの散乱光を測定する測定装置9に用いられる(図1参照)。
図7から図9を参照すると、反射光除去装置30は、箱状の光導入部1、光吸収体5a、及び四角の筒状の第2光封鎖部(光封鎖部)5を備えている。光導入部1は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1a、第1開口1aに対向する第2開口1b、及び第1開口1aから第2開口1bへと出射光SLが通過する通路1cを有している。
図9を参照すると、光吸収体5aは、光導入部1の第2開口1bの奥に配置している。そして、光吸収体5aには、第2開口1bを通過した出射光SLが、出射光SLの進行方向と直交する面で照射されている。図示された光吸収体5aは、第2光封鎖部5の一つの内壁を構成している。又、光吸収体5aは、第1開口1aの長さ以上に延びている。
図9を参照すると、第2光封鎖部5は、内部に光吸収体5aを配置している。又、第2光封鎖部5の内壁は、光吸収体5aの反射光を包囲している。そして、光導入部1の内壁及び第2光封鎖部5の内壁は、光吸収手段となるように黒色に彩色又は着色されている。つまり、反射光除去装置30は、第2光封鎖部5の内壁に、光吸収手段を備えている。
なお、光導入部1及び第2光封鎖部5は、黒色の素材で構成してもよく、光導入部1及び第2光封鎖部5の内壁を黒色に彩色又は着色してもよく、光導入部1及び第2光封鎖部5の内壁に黒色テープを貼着してもよい。更に、光導入部1及び第2光封鎖部5の内壁における光吸収手段を細かな凹凸のある面で形成してもよい。
図9を参照すると、光導入部1は、第1開口1aを有する端部が、第2光封鎖部5の外部に突出している。又、光導入部1は、第2開口1bを有する端部が、第2光封鎖部5の内部に突出している。
次に、本発明の第2実施形態による反射光除去装置30の作用を説明する。
図7から図9を参照すると、反射光除去装置30は、出射光SLが第1開口1aに入射する。そして、第2開口1bを通過した出射光SLは、光吸収体5aで吸収されて、第2開口1bから通路1cには全く又は殆ど進入しない。
又、図9を参照すると、光吸収体5aで反射した反射光は、光吸収手段となる黒色で彩色又は着色された第2光封鎖部5の内壁に全く又は殆ど吸収されるので、第2開口1bから通路1cに進行することができないか又は困難である。したがって、第1開口1aに入射した出射光SLの反射光は、第1開口1aから出射することができないか又は困難である。
このように、本発明の第2実施形態による反射光除去装置30は、光源91からの出射光SLと対向して配置して、出射光SLのバックグラウンドからの反射を除去する構成を備えている。又、本発明の第2実施形態による反射光除去装置30は、可搬型となっており、移動が容易である。
図7から図9を参照すると、第2実施形態による反射光除去装置30は、出射光SLが入射する帯状の第1開口1aを有する光導入部1の第2開口1bの奥に、出射光SLを吸収する光吸収体5aを配置している。又、反射光除去装置30は、光吸収体5aの反射光を包囲する第2光封鎖部5を備えている。
第2実施形態による反射光除去装置30は、出射光SLを入射させて、その反射光を封鎖することで、空中に浮遊する微粒子に入射する反射光を除去している。このように、バックグラウンドから可視化空間へ入射する反射光を除去することで、可視化空間での浮遊微粒子Pcの検出感度を上げることができる。
ここで、本発明の実施形態による反射光除去装置と測定装置を用いて、浮遊微粒子の可視化システムを構築できる。
この浮遊微粒子の可視化システムは、あるタイミングでしか発塵しないような瞬時の現象を捉えることができる。又、この浮遊微粒子の可視化システムは、一部の場所でしか発塵していないような、局所的な発塵の現象を捉えることができる。更に、この浮遊微粒子の可視化システムは、発生した塵芥・微粒子がどのような挙動を示しているかを直感的に把握することができる。
1 光導入部
1a 第1開口
1b 第2開口
1c 通路
2 光反射体
3、4 第1光封鎖部(光封鎖部)
9 測定装置
10 反射光除去装置
Pc 浮遊微粒子
SL 出射光(シート状の光)

Claims (7)

  1. シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置であって、
    前記出射光が入射する帯状の第1開口、この第1開口に対向する第2開口、及び前記第1開口から前記第2開口へと前記出射光が通過する通路を有する光導入部と、
    前記光導入部の前記第2開口の奥に配置して、前記第2開口を通過した前記出射光が当該第2開口に進入しないように、当該出射光を所定の方向に反射する光反射体と、
    この光反射体を内部に配置して、当該光反射体の反射光を包囲する内壁を有する光封鎖部と、
    前記光封鎖部の内壁に設ける光吸収手段と、を備えることを特徴とする反射光除去装置。
  2. 前記光導入部は、前記第1開口を設ける端部が前記光封鎖部の外部に突出していることを特徴とする請求項1記載の反射光除去装置。
  3. 前記光導入部は、前記第2開口を設ける端部が前記光封鎖部の内部に突出していることを特徴とする請求項1記載の反射光除去装置。
  4. シート状の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を測定する測定装置に用いられる反射光除去装置であって、
    前記出射光が入射する帯状の第1開口、この第1開口に対向する第2開口、及び前記第1開口から前記第2開口へと前記出射光が通過する通路を有する光導入部と、
    前記光導入部の前記第2開口の奥に配置して、前記第2開口を通過した前記出射光が照射される光吸収体と、
    この光吸収体を内部に配置して、当該光吸収体の反射光を包囲する内壁を有する光封鎖部と、
    前記光封鎖部の内壁に設ける光吸収手段と、を備えることを特徴とする反射光除去装置。
  5. 前記光導入部は、前記第1開口を設ける端部が前記光封鎖部の外部に突出していることを特徴とする請求項4に記載の反射光除去装置。
  6. 前記光導入部は、前記第2開口を設ける端部が前記光封鎖部の内部に突出していることを特徴とする請求項4に記載の反射光除去装置。
  7. 前記測定装置は、
    シート状の光を出射する光源と、
    この光源の出射光を浮遊微粒子に照射して、これらの浮遊微粒子の散乱光を撮像する撮像カメラと、
    この撮像カメラの撮像データが送信されて、前記浮遊微粒子の散乱光を斑点状の画像データに変換する画像処理装置と、
    この画像処理装置の前記画像データが送信されて、当該画像データから所定の粒径の前記浮遊微粒子の数を測定する本体と、を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の反射光除去装置。
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