JP2010261542A - 管継手および管継手に設けられるシール材およびシール材に取り付けられる位置ずれ確認片およびシール材の位置ずれ確認方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方の管12の受口13に他方の管14の挿口15が挿入され、受口13の内部に、受口内周面と挿口外周面との間をシールする環状のシール材35が設けられた管継手11であって、シール材35に、正常な取付状態の場合に受口13の開口端面40から外部へ露出する位置ずれ確認片39が設けられ、位置ずれ確認片39は、受口13の開口端面40から外部へ露出する露出部41と、シール材35のヒール部24と露出部41との間に連設された連設部42とを有している。
【選択図】図3
Description
ロックリング溝19には、金属製の周方向一つ割りのロックリング20が装着されており、ロックリング20は、弾性的な縮径力を有することで、挿口15の外周面に弾性的に抱き付くように構成されている。ロックリング20の外周面とロックリング溝19の底面との間には心出しゴム体21が配置されており、挿口15が受口13に挿入されていないときにロックリング20を受口13に対して心出し状態に保持可能である。また、挿口15の先端部の外周には、ロックリング20に受口奥側から係合可能な突部22が形成されている。
これによると、受口13の内周面と挿口15の外周面との間がシール材23によって全周にわたりシールされるため、管12,14内を流れる流体の漏洩を防止することができる。また、地震等により挿口15に離脱方向の力Fが作用した場合、挿口15の突部22がロックリング20に受口奥側から係合することにより、挿口15が受口13から離脱してしまうのを防止することができる。
尚、上記のようにして受口13に挿口15を挿入して接合した際、作業者は、シール材23の取付状態に異常が無いかを、下記のような方法で確認する。すなわち、作業者は、目盛りが付記された薄板状のゲージ27を外部から受口13の開口端部の内周と挿口15の外周との間の間隙28へ差し込み、ゲージ27の先端がシール材23に当接すると、その時のゲージ27の目盛りを読んで入り込み量Aを測定する。
本発明は、シール材の取付状態の確認作業を容易に行うことが可能な管継手、および、管継手に設けられるシール材、および、シール材に取り付けられる位置ずれ確認片、および、シール材の位置ずれ確認方法を提供することを目的とする。
受口の内部に、受口内周面と挿口外周面との間をシールする環状のシール材が設けられた管継手であって、
シール材に、正常な取付状態の場合に受口の開口端面から外部へ露出する位置ずれ確認片が設けられているものである。
シール材は、弾性材からなり、嵌込溝に嵌め込まれるヒール部と、受口内周面と挿口外周面との間に挟まれるバルブ部とを有し、
ヒール部の硬度がバルブ部の硬度よりも高く、
位置ずれ確認片は、管軸方向の一端がヒール部に設けられ、他端が受口内周面と挿口外周面との間を通って受口の開口端面から外部へ露出するものである。
これによると、位置ずれ確認片をシール材から取り外した状態で、シール材を受口の内部に挿入して設けることができる。したがって、シール材を受口内にセットするときに、位置ずれ確認片が邪魔にならず、位置ずれ確認片が損傷することはない。
本第6発明における管継手は、位置ずれ確認片に係合部が設けられ、
シール材の内周側に被係合部が設けられ、
係合部を被係合部に係合することにより、位置ずれ確認片がシール材に取り付けられるものである。
正常な取付状態の場合に受口の開口端面から外部へ露出する位置ずれ確認片を備えたものである。
本第9発明における位置ずれ確認片は、上記第8発明に記載のシール材に取り付けられるものである。
挿口を受口に挿入して接合した際、シール材の取付状態が正常であれば、位置ずれ確認片が受口の開口端面から外部へ露出し、シール材の取付位置が正常な取付位置よりも受口奥側へずれてシール材の取付状態が異常であれば、位置ずれ確認片が受口の開口端面から外部へ露出しないものである。
図1〜図3に示すように、シール材35は、ゴム(弾性材の一例)からなり、嵌込溝17に嵌め込まれるヒール部36と、受口13の内周面と挿口15の外周面との間に挟まれるバルブ部37とを有している。ヒール部36は横断面形状(周方向に対して垂直な断面の形状)が方形をした環状の部材である。バルブ部37は、環状の部材であり、互いに接合された第1バルブ37aおよび第2バルブ37bとを備えている。尚、ヒール部36の硬度はバルブ部37の硬度よりも高く設定されている。
受口13に挿口15を挿入して接合する時、図3に示すように、先ず、ロックリング溝19に心出しゴム体21とロックリング20とを配置し、シール材35のヒール部36を嵌込溝17内に嵌め込んで、シール材35を受口13の内部に据え付けておく。このとき、シール材35の凹部43(図1参照)に受口13の開口端部44が嵌め込まれ、位置ずれ確認片39の連設部42が開口端部44の内周に当接するとともに、露出部41が受口13の開口端面40から外部へ露出して開口端面40の外側に当接する。
これによると、受口13の内周面と挿口15の外周面との間がシール材35のバルブ部37によって全周にわたりシールされる。
上記第1の実施の形態では、図1,図2に示すように、位置ずれ確認片39は、シール材35と一体に全周にわたり形成されているが、周方向に所定間隔をあけてシール材35の複数箇所に分割して形成されてもよい。
受口13に挿口15を挿入して接合する時、先ず、ロックリング溝19に心出しゴム体21とロックリング20とを配置する。さらに、図10に示すように、各係合突起部46を溝47から離脱させることにより、位置ずれ確認片39をシール材35から取り外しておき、この状態で、シール材35を受口13の内部に挿入し、シール材35のヒール部36を嵌込溝17内に嵌め込んで、シール材35を受口13の内部に据え付けることができる。
その後、図11に示すように、各係合突起部46を溝47に嵌め込んで係合することにより、位置ずれ確認片39をシール材35に取り付ける。この際、係合突起部46にテーパ面48が形成されているため、容易に係合突起部46を溝47に嵌め込むことができる。この状態で、挿口15を受口13に挿入し、この際、挿口15の突部22がシール材35の内周とロックリング20の内周とを受口13の奥側へ通過する。これにより、受口13と挿口15とが接合され、受口13の内周面と挿口15の外周面との間がシール材35のバルブ部37によって全周にわたりシールされる。
次に、第3の実施の形態では、図14に示すように、係合突起部46は複数の抜け出し防止用の爪49を有している。これらの爪49は係合突起部46の端面から挿口15の挿入方向Jへ突出している。
12 一方の管
13 受口
14 他方の管
15 挿口
17 嵌込溝
28 間隙
35 シール材
36 ヒール部
37 バルブ部
39 位置ずれ確認片
40 開口端面
41 露出部
42 連設部
46 係合突起部(係合部)
47 溝(被係合部)
C 管軸方向
P1,P2 取付位置
Claims (10)
- 互いに接続される一方の管の端部に形成された受口に、他方の管の端部に形成された挿口が挿入され、
受口の内部に、受口内周面と挿口外周面との間をシールする環状のシール材が設けられた管継手であって、
シール材に、正常な取付状態の場合に受口の開口端面から外部へ露出する位置ずれ確認片が設けられていることを特徴とする管継手。 - 位置ずれ確認片は、管軸方向におけるシール材の取付位置のずれ量が許容量以下の場合に露出し、上記ずれ量が許容量を超えた場合に受口と挿口との間の間隙に退入することを特徴とする請求項1記載の管継手。
- 受口内周面に嵌込溝が形成され、
シール材は、弾性材からなり、嵌込溝に嵌め込まれるヒール部と、受口内周面と挿口外周面との間に挟まれるバルブ部とを有し、
ヒール部の硬度がバルブ部の硬度よりも高く、
位置ずれ確認片は、管軸方向の一端がヒール部に設けられ、他端が受口内周面と挿口外周面との間を通って受口の開口端面から外部へ露出することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の管継手。 - 位置ずれ確認片は、受口の開口端面から外部へ露出する露出部と、シール材のヒール部と露出部との間に連設された連設部とを有していることを特徴とする請求項3記載の管継手。
- 位置ずれ確認片はシール材に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の管継手。
- 位置ずれ確認片に係合部が設けられ、
シール材の内周側に被係合部が設けられ、
係合部を被係合部に係合することにより、位置ずれ確認片がシール材に取り付けられることを特徴とする請求項5記載の管継手。 - 互いに接続される一方の管の端部に形成された受口に、他方の管の端部に形成された挿口を挿入した管継手の受口の内部に設けられ、且つ、受口内周面と挿口外周面との間をシールする環状のシール材であって、
正常な取付状態の場合に受口の開口端面から外部へ露出する位置ずれ確認片を備えたことを特徴とするシール材。 - 位置ずれ確認片が着脱自在であることを特徴とする請求項7記載のシール材。
- 上記請求項8に記載のシール材に取り付けられることを特徴とする位置ずれ確認片。
- 上記請求項1に記載の管継手におけるシール材の位置ずれ確認方法であって、
挿口を受口に挿入して接合した際、シール材の取付状態が正常であれば、位置ずれ確認片が受口の開口端面から外部へ露出し、シール材の取付位置が正常な取付位置よりも受口奥側へずれてシール材の取付状態が異常であれば、位置ずれ確認片が受口の開口端面から外部へ露出しないことを特徴とするシール材の位置ずれ確認方法。
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