JP2010261501A - 真空断熱箱体 - Google Patents

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【課題】排気抵抗が高い粉体芯材であっても、速やかに排気することができ、断熱性能、信頼性に優れるとともに、短時間で減圧することを可能とした真空断熱箱体を提供する。
【解決手段】真空断熱箱体1は、それぞれ気体難透過性材料からなる外箱2と外箱蓋3と内箱4とにより形成される空間7内に粉体芯材5を備え、外箱蓋3に空間7を減圧する時に用いる外側に突出した筒状の排気口8を複数備え、空間7が減圧密封されている真空断熱構造を有する真空断熱箱体1であって、粉体芯材5が排気口8と連通する通気性材料6により上下方向に複数に分割されており、外箱2と粉体芯材5との間と、外箱蓋3と粉体芯材5との間と、内箱4と粉体芯材5との間にも、通気性材料6があり、排気口8と連通する通気性材料6と外箱2及び外箱蓋3と粉体芯材5との間の外箱側の通気性材料6と内箱4と粉体芯材5との間の内箱側の通気性材料6とが、つながっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、断熱、保温を必要とするもの、例えば冷蔵庫、保温保冷容器、自動販売機、電気湯沸かし器、車両等の保温容器として使用可能な真空断熱箱体に関するものである。
近年、地球環境問題である温暖化を防止することの重要性から、省エネルギー化が望まれており、民生用機器に対しても省エネルギーの推進が行われている。自動車のエンジンの循環系に組み込まれる保温貯液容器では、昇温冷却水を保温し、有効活用することで、エンジン動作初期からの燃焼効率を確保できる。
また、ジャーポット等の保温容器においては、保温性能をあげることで、省エネルギーに責献する。冷蔵庫などでは熱の進入を遮断し、冷凍システムの稼働率を下げることで、省エネルギーに寄与する。以上のような観点から、断熱性能を向上した真空断熱体が求められている。
空気が介在して熱伝導が行われる場合、断熱性能に影響を及ぼす物性として気体の平均自由行程がある。気体の平均自由行程とは、空気を構成する分子の一つが別の分子と衝突するまでに進む距離のことであり、平均自由行程よりも形成されている空隙が大きい場合は空隙内において分子同士が衝突し、気体による熱伝導が生じるため、熱伝導率は大きくなる。
真空断熱体の断熱原理は、熱を伝える空気をできる限り排除し、気体による熱伝導を低減することである。一方、平均自由行程よりも空隙が小さい場合は、熱伝導率は小さくなる。これは空気の衝突による熱伝導がほとんどなくなるためである。
このような課題を解決する一手段として、空間を保持する芯材と、空間と外気を遮断する外被材によって構成される真空断熱体がある。その芯材として、一般に、粉体材料、繊維材料、連通化した発泡体などが用いられているが、近年では、真空断熱体への要求が多岐にわたってきており、一層高性能な真空断熱体が求められている。
真空断熱体は、主として真空断熱パネルとしての用途が多く、パネルを箱体に貼り付ける手法が多いが、形態の多様化により、容器状の真空断熱箱休も求められている。
例えば、自動車のエンジンの循環系に組み込まれ、冷却水を保温する保温蓄熱タンクでは、金属製の真空二重壁容器を断熱構造として用いられ、エンジンの動作に伴い循環されながら昇温していく冷却水を真空断熱箱体本体内に隔壁を通じ導入して、エンジン停止後、容器内に停滞する昇温冷却水を保温し、次のエンジン始動時に、昇温冷却水が供給され、燃焼効率を確保できる(例えば、特許文献1参照)。
金属製の真空二重容器の断熱構造においては、工業的レベルにおける真空度は10Pa程度であるが、固体伝導はなく、金属製のため外気の侵入はほとんどない。また、100℃以下の低温で使用されるため、幅射の影響もほとんどない。
また、特許文献2においては、冷蔵庫等の断熱箱体においては、外箱と内箱の間に発泡断熱材を充填して成る断熱箱体において、発泡断熱材に連続気泡硬質ポリウレタンフォームを用い、外箱に断熱壁内部と連通した真空インジケー夕と開閉バルブを設け、開閉バルブを介して真空脱気して構成した真空断熱箱体がある。
断熱壁内部と連通した真空インジケ一夕により内部の真空度がモニターできるため、外部から侵入した気体や内部に残留したガスにより真空度が劣化した場合でも、開閉バルブを介して真空脱気することにより、初期の断熱性能を回復することができる。
また、特許文献3においては、ABS、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の合成樹脂性を外容器、内容器の材料に用いた真空断熱容器であって、芯材としてパーライトや合成シリカ、珪藻土等を0.1〜0.4g/cm3の密度で充填し、内部を減圧(0.1Torr以下)にする断熱容器で、これにより減圧において加熱ベーキングを行う際、芯材が支持材になり変形を防ぐとともに、必要な断熱性能を得ることができる。
特開平10−71840号公報 特開平7−148752号公報 特開平2−265513号公報
しかし、特許文献1の構成では、魔法瓶構造を有しているため、形状自由度が低く、また、強度の点から大型化が難しい。また、箱体の材料も断熱性能維持のためには気体難透過性に有利な金属材料に限定され、金属は高熱伝導率を有するため、壁材を通じてのヒートリークが大きくなる問題もある。
また、リークすると、真空空間が大きいため、高真空にする必要があるとともに、わずかの内圧上昇で断熱性能が低下する。さらに、魔法瓶構造では、吸着した水分や気体を取り除くために、封止時に200℃以上に加熱し、その温度で作動する吸着材を用いるが、樹脂材料には適用できず、さらにリークや内部に吸着した気体の脱離といった、継時的な内圧上昇には対応していない。
また、特許文献2の構成では、真空断熱箱体において、外部から侵入したガスや内部から発生したガスを、バルブを通じ再減圧しているが、開閉バルブから箱体内部を減圧するには、排気抵抗が大きく、減圧するために非常に時間がかかる。
また、特許文献3の構成では、特許文献2同様に、排気抵抗が高く、減圧するために時間がかかる問題がある。
真空断熱材に用いられる芯材は、一般的に多孔質材料が用いられる。その理由として、空気が介在して熱伝導が行われる場合、断熱性能に影響を及ぼす物性として気体の平均自由行程がある。気体の平均自由行程とは、空気を構成する分子の一つが別の分子と衝突するまでに進む距離のことであり、平均自由行程よりも形成されている空隙が大きい場合は空隙内において分子同士が衝突し、気体による熱伝導が生じるため、熱伝導率は大きくなる。
真空断熱体の断熱原理は、熱を伝える空気をできる限り排除し、気体による熱伝導を低減することである。一方、平均自由行程よりも空隙が小さい場合は、熱伝導率は小さくなる。これは空気の衝突による熱伝導が、ほとんどなくなるためである。
また、芯材自体の熱伝導率を低減する必要もある。このような条件を満たす芯材として、多孔質材料が用いられるが、このような材料を減圧する際には大きな排気抵抗が生じ、減圧に時間がかかる。
板状の真空断熱材の場合、芯材を外被材内に入れ、外被材全体を減圧し、開口部をシールするため、開口部は大きく、かつ、芯材と外被材は接触していても密着はしていないため、芯材の重力方向に対して上面および側面からも、芯材内奥部の減圧が可能であり、比較的短時間で減圧ができる。
それに対し、特に、容器形状や箱体形状をした真空断熱体の場合、減圧のための開口部は数箇所であり、さらに、開口部は封止やバルブの取り付けにより、小さく作られる。また、芯材と外被材は密着しているため、芯材内奥部の残留ガスを減圧するためには時間がかかる問題がある。
また、開口部を多数設けたり、大きくすることは可能であるが、多数設けることで容器として使用することが困難になったり、開口部の突起や部品が邪魔になったり、箱体として熱伝導率を低下させる要因になる。また、開口部が大きいと、封止が困難になり、気体難透過性が低下する問題も生じる。
本発明の目的は、高い断熱性能を有する真空断熱箱体構造を有した真空断熱箱体であって、真空領域を減圧するために、短時間で減圧できるとともに、長期信頼性を有した高性能真空断熱箱体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の真空断熱箱体は、それぞれ気体難透過性材料からなる外箱と内箱とにより形成される空間内に粉体芯材を備え、前記外箱に前記空間を減圧する時に用いる排気口を少なくとも一つ備え、前記空間が減圧密封されている真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記粉体芯材が前記排気口と連通する通気性材料により分割されていることを特徴とするものである。
真空断熱箱体の芯材には、熱を伝える空気をできる限り排除し気体による熱伝導を低減するために粉体状の多孔質材料が用いられため、減圧時の排気抵抗が大きくなり、減圧に時間がかかるが、本発明では、芯材を分割する形で排気口と連通する通気性材料を設けたことで、排気口の断面積からしか減圧できなかった状態が、通気性材料を通じて、芯材の表面および内部から減圧・排気可能となるため、均一かつ迅速に減圧することができる。
本発明の真空断熱箱体は、粉体芯材を分割し、排気口と連通する通気性材料を設けたことで、通気性材料を通じ、芯材の表面および内部から粉体芯材内部の気体が減圧されることで、排気抵抗が高い粉体芯材であっても、速やかに排気することができ、断熱性能、信頼性に優れるとともに、短時間で減圧することを可能とした真空断熱箱体を提供することができる。
本発明の実施の形態1における真空断熱箱体の縦断面図
第1の発明の真空断熱箱体は、それぞれ気体難透過性材料からなる外箱と内箱とにより形成される空間内に粉体芯材を備え、前記外箱に前記空間を減圧する時に用いる排気口を少なくとも一つ備え、前記空間が減圧密封されている真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記粉体芯材が前記排気口と連通する通気性材料により分割されていることを特徴とするものであり、通気性材料で粉体芯材を分割することで、芯材における排気口と対向する部分以外で芯材を減圧できなかった(芯材全体を排気口の断面積でのみ減圧していた)状態が、通気性材料を通じて、芯材における通気性材料と接触する部分から減圧・排気が可能となるため、均一かつ迅速に減圧を図ることができる。
なお、通気性材料は、芯材に対する接触面積が多い方が好ましい。
また、通気性材料は、特に、材料や構成を限定するものではないが、フラジール通気度が、0,5cm3/cm2/秒以上であることが望ましく、さらに、フラジール通気度が、5cm3/cm2/秒以上であることが、より好ましい。フラジール通気度が0.5cm3/cm2/秒より小さいと、排気速度は大きく変わらず、効率は変わらない。
また、通気性材料と芯材の比率は、通気性材料比率が大きい程、排気速度は速くなるが、通気性材料の特性が断熱性能に影響してくるため、1:1以下(通気性材料の量が芯材の量以下)が好ましい。ただし、芯材および通気性材料の組合せにより、断熱性能への影響度は異なるので、必要性能により、その比率は変化する。
また、通気性材料の空隙は、芯材を構成する粉体のサイズよりも小さい方が、排気系に別途、フィルターを用いる必要がなく、望ましい。
また、芯材は、材料系を特に限定するものではなく、有機あるいは無機繊維、通気性の高い粉体、粉体を固形化したもの、発泡樹脂など、特に限定するものではない。
例えば繊維を用いた芯材では、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等の無機繊維、あるいは木綿等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン等の合成紙推等の有機繊維など、公知の材料を使用することができる。
繊維を使用するには、繊維を圧縮もしくは加熱圧縮、水やバインダーを用いての圧縮もしくは加熱圧縮、ニードリング、スパンレース、抄造等の方法がある。
特に、ガラス繊維は通気性、強度に優れるだけでなく、減圧した際に優れた断熱性能を示すため、断熱体として性能が低下しないため好ましい。
また、ガラス繊維は、平均繊維径が0.1μm以上10μm以下のものがよく、芯材の密度が100kg/m3以上240kg/m3以下であることが望ましい。
芯材に用いる無機繊維の平均繊維径が、0.1μm未満であれば、工業的生産は困難で実用上不向きであり、平均繊維径が10μmより大きいと、繊維間の空隙が大きくなり、初期性能に優れた真空断熱材を得ることができない。
また、芯材の密度が100kg/m3未満であれば、大気圧縮による変形が大きくなり、また、400kg/m3より大きいと固体熱伝導の影響が大きくなり初期性能が悪化する。
一方、粉体を用いた芯材では、シリカ、パーライト、カーボンブラック等の無機粉体、あるいは合成樹脂粉体等の有機粉体、あるいはそれらの混合物などを、粉体そのままで充填、あるいは通気性のある袋に充填して用いる、あるいは繊維バインダーあるいは無機や有機の液状バインダーにて固形化する等の方法がある。
粉体芯材の固形化手段としては、平均一次粒子径100nm以下である乾式シリカに、平均繊維径10μm以下の無機繊維材料を、含有量が0.5〜40wt%となるように混合して加圧成形したものは、バインダー等を用いないため、アウトガスが発生せず好ましい。
平均一次粒子径100nm以下の乾式シリカと平均繊維径10μm以下の無機繊維材料を用いて成形体とすることで、乾式シリカの固形化を図れ、取り扱い性を向上させ、さらに気相率が高いため真空断熱特性に優れ、さらに、乾式シリカの粒子径が100nm以下と、非常に小さいため、粒子間の空隙間距離が小さく、気体熱伝導の影響が非常に小さくなり、圧力依存性に優れた真空断熱材を得ることができる。
乾式シリカが固形化する要因としては、粒子径の小さい粉体同士であるため分子間力が働き粉体同士が付着する、あるいは乾式であるため、表面官能基が少なく相互反発が少ないため粉体同士が付着しやすい、あるいはシリカと無機繊維という親和性のよい組合せであるため相互に付着しやすい、さらに無機繊維の繊維径が小さいため比表面積が大きくなる、すなわち表面エネルギーが大きくなり、粉体と結びつきやすくなる、あるいは、それらの相互作用によること等が考えられる。
さらに、粒子径の非常に細かい乾式シリカと繊維径の小さい無機繊維材料を用いることにより、粉立ちのほとんどない成形体を得られる。
この要因は、上記のように粒子径の小さい粉体同士の分子間力、表面官能基が少ないことによる粉体同士の付着、シリカと無機繊維との良好な親和性、細い繊維材料の大きな表面エネルギー等が考えられる。
また、上記組合せにより強固な成形体とともに、弾性も有しているため可換性をも有する成形体を得ることができる。
この理由は、平均繊維径が10μm以下の繊維を用いているため、曲げ弾性が向上し、可撓性を有することができる等が考えられる。
また、密度は、50kg/m3以上400kg/m3以下にすることにより、粒子間の空隙径を減少させ、初期性能、信頼性の面から最適な空隙径を保持した芯材を得ることができ、断熱性能に優れ、長期信頼性を確保した真空断熱箱体を作製することができる。
また、発泡樹脂ではウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォーム等を使用することができる。
また、通気性材料の固体熱伝導率は、小さい方が真空断熱箱体の熱伝導率が小さくなるため、断熱性能を向上させるためには好ましい。
また、粉体芯材、特に、乾式シリカ粉体に、導電性材料を、1〜30wt%混合することで固体熱伝導率が低減し、真空断熱性能が向上する。
導電性材料の添加量は、1〜30wt%がよい。これは、添加量が少なすぎると、断熱性能向上の効果がなく、多すぎると、断熱性能が導電性材料に依存するようになり、断熱性能が悪化することや、減圧下でガス発生が多くなり、経時的に断熱性能が悪化するからである。
また、導電性材料は、カーボンブラックであることが好ましく、さらに断熱性能が向上する。
導電性材料によっては、密度が高い材料も有り、密度が向上することで、熱伝導率の向上が小さい材料も存在するが、乾式シリカに粉体状カーボン材料を混合した場合、密度には影響はなく、芯材を真空断熱箱体に用いることで、断熱性能が格段に向上する。
カーボンブラックの混合量は、乾式シリカに対して、4.5〜16wt%の添加量が性能向上効果は大きく、好ましい。
断熱性能向上のために、シリカに添加する粉体として、例えば、カーボンブラックや酸化チタンなどは高温域で塙射防止材として働くことが知られているが、低温域でも、カーボンブラック添加により、大きな断熱性能向上が見られる。
この理由は定かではないが、シリカ粉体とカーボンブラックとの何らかの作用により、固体熱伝導が低減されるためと考える。
また、気体難透過性材料は、金属材料は非常に優れており、樹脂材料としては、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリプチレンテレフタレート、ポリプチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフツ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンフルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアクリル酸系樹脂といったものが、気体難透過性に優れており、単体、もしくは複合して用いる。
また、金属と樹脂を複合化してもよい。
さらに、樹脂材料に金属、SiO2、Al23、ダイヤモンドライクカーボン等からなる皮膜をコーティングすることで、樹脂材料の気体難透過性を向上させることができる。
また、第2の発明は、特に、第1の発明において、前記外箱と前記粉体芯材との間と前記内箱と前記粉体芯材との間にも前記通気性材料があり、前記排気口と連通する通気性材料と前記外箱と前記粉体芯材との間の外箱側通気性材料と前記内箱と前記粉体芯材との間の内箱側通気性材料とが、つながっていることを特徴とするものであり、箱体と粉体芯材の間に位置する通気性材料により排気経路を設けることで、排気速度を向上するとともに、粉体内部の残存空気量を減らすことができる。
以下、本発明の真空断熱箱体の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における真空断熱箱体を左右または前後に2分割するように切断した場合の切断面を示す縦断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の真空断熱箱体1は、それぞれ気体難透過性材料からなる外箱2と外箱蓋3と内箱4とにより形成される空間7内に粉体芯材5を備え、外箱蓋3に空間7を減圧する時に用いる外側に突出した筒状の排気口8を複数備え、空間7が減圧密封されている真空断熱構造を有する真空断熱箱体1であって、粉体芯材5が排気口8と連通する通気性材料6により上下方向に複数に分割されており、外箱2と粉体芯材5との間と、外箱蓋3と粉体芯材5との間と、内箱4と粉体芯材5との間にも、通気性材料6があり、排気口8と連通する通気性材料6と外箱2及び外箱蓋3と粉体芯材5との間の外箱側の通気性材料6と内箱4と粉体芯材5との間の内箱側の通気性材料6とが、つながっているものである。
また、外箱2と外箱蓋3とは、溶着により接合されている。また、粉体芯材5の内部には気体吸着材9および水分吸着材10が設置されている。
以上のように構成された本実施の形態の真空断熱箱体1の製造方法について、以下に説明する。
外箱2と外箱蓋3と内箱4は、結晶性シンジオタクチックポリスチレンを用い、射出成型により、それぞれ成形した。内箱4も、蓋部と本体とを別々に射出成型した。また、外箱2と外箱蓋3には溶着しやすいように外周方向に突出するリブを設けた。
その後、外箱2と外箱蓋3と内箱4に、それぞれ無電解メッキを施し、気体難透過性機能を付与する。無電解メッキはCu:3μm/Ni:5μmとする。
次に、粉体芯材5には、平均一次粒径が100nm以下の乾式シリカ95wt%とカーボンブラック5wt%を混合した粉体芯材を用いる。また、通気性材料6は、グラスウールを用いる。外箱2の内側周辺部に通気性材料6を設置し、外箱2の底部の通気性材料6の上に、気体吸着材9および水分吸着材10を設置する。気体吸着材9は、Cuイオン交換したZSM−5型ゼオライトを用い、水分吸着材10は酸化力ルシウムを用いる。その上に粉体芯材5と通気性材料6を交互に設置し、通気性材料6を外側に設置した内箱4を設置する。そして、側面部および上面部に粉体芯材5と通気性材料6を交互に充填する。
また、排気口8の粉体芯材5側に不織布を貼っておくことで、外箱2と外箱蓋3と内箱4を溶着後、減圧する際、粉体芯材5が、真空断熱箱体1の外側にもれないようにする。
そして、外箱蓋3と外箱2および内箱4を熱溶着により溶着する。溶着完了後、排気口8から真空ポンプにて空間7を、13Pa以下になるまで減圧し、排気口8をピンチして封止し、真空断熱箱体1が完成する。
真空ポンプにて空間7を減圧する際、以上のように作製した本実施の形態の真空断熱箱体1では、13Paまで減圧するのに、約30分で完了するが、通気性材料6を設置せず、粉体芯材5のみで空間7を充填した場合は、13Paまで減圧するのに、3時間以上かかり、工程が長くなることが確認された。
以上のようにして作製した本実施の形態の真空断熱箱体1の開口部(図示せず)から、95℃のお湯を入れ、開口部を塞ぎ、24時間放置したところ、湯温は75℃であり、良好な保温特性を有する。また、同様の評価を30回線り返しても保温特性に差は見られなかった。
本発明にかかる真空断熱箱体は、短時間で減圧できるため製造が容易で、長期に渡って優れた断熱性能を維持できるので、冷蔵庫のような保冷機器や、電気湯沸かし器、炊飯器、保温調理器、給湯器等の保温機器に使用すれば長期に渡って優れた省エネ効果を示す。また、コンテナボックスやクーラーボックス等の保冷が必要な用途への適用も可能である。また、自動車用の蓄熱式暖気装置の効率向上や同様の技術を用いることで、ヒートポンプ用保温タンク等の温熱機器や、熱や寒さから保護したい物象などの様々な断熱用途に適用できる。
1 真空断熱箱体
2 外箱
3 外箱蓋
4 内箱
5 粉体芯材
6 通気性材料
7 空間
8 排気口

Claims (2)

  1. それぞれ気体難透過性材料からなる外箱と内箱とにより形成される空間内に粉体芯材を備え、前記外箱に前記空間を減圧する時に用いる排気口を少なくとも一つ備え、前記空間が減圧密封されている真空断熱構造を有する真空断熱箱体であって、前記粉体芯材が前記排気口と連通する通気性材料により分割されていることを特徴とする真空断熱箱体。
  2. 前記外箱と前記粉体芯材との間と前記内箱と前記粉体芯材との間にも前記通気性材料があり、前記排気口と連通する通気性材料と前記外箱と前記粉体芯材との間の外箱側通気性材料と前記内箱と前記粉体芯材との間の内箱側通気性材料とが、つながっていることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱箱体。
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