JP2010260974A - 絶縁性樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板及び多層配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性といった特性に優れるほか、折り曲げ加工性に優れ、しかも塵の発生が極めて少ないという特性が得られる絶縁性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】絶縁性樹脂組成物は、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂を含有し、(C)フェノキシ樹脂の含有割合が、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂の固形分の合計質量に対して5〜30質量%である絶縁性樹脂組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁性樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板及び多層配線板に関する。
プリント配線板の製造において、プリント回路をサブトラクティブ法により形成する場合には、金属箔張積層板(金属張積層板)が用いられる。この金属箔張積層板は、一般に、電気絶縁性を有する樹脂組成物(絶縁性樹脂)をマトリックスとするプリプレグを所定枚数重ね、その表面に銅箔等の金属箔を重ねて加熱加圧することによって製造される。絶縁性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等のような熱硬化性樹脂が汎用されるが、フッ素樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂等のような熱可塑性樹脂が用いられることもある。
フェノール樹脂やエポキシ樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いたプリプレグは、材料が安価なこともあり、金属箔張積層板の材料として広く普及している。特に、エポキシ樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いたプリプレグは、樹脂成分の改良が行われており、高耐熱化、ハロゲンフリーでの難燃化、低誘電率化、低誘電損失化等が進んでいる。
これらの従来の絶縁性樹脂は、比較的分子量の小さい樹脂によって構成されるため、従来、Bステージ状態のプリプレグに対して切断等の加工を行うと、樹脂に由来する粉状物等の塵が発生し易い傾向にあった。そのため、加工後のプリプレグを用いて金属箔張積層板等を製造する際には、この塵によって積層する銅箔等の金属箔が汚染されないように注意を払う必要があった。
ところで、このような金属箔張積層板を用いて得られたプリント配線板は、種々の電子機器に搭載される。近年では、パーソナルコンピュータや携帯電話等の情報端末機器の普及に伴って、これらに搭載されるプリント配線板は、小型化、高密度化が進んでいる。そして、プリント配線板におけるチップ部品(チップ)の実装形態は、ピン挿入型から表面実装型へ、さらにはプラスチック基板を使用したBGA(ボールグリッドアレイ)に代表されるエリアアレイ型へと変わりつつある。
例えば、BGAのようなベアチップを直接実装する場合、チップと基板との接続は、熱超音波圧着によるワイヤボンディングで行われるのが一般的である。この場合、ベアチップを実装する基板は、150℃以上の高温にさらされることとなる。そのため、基板の構成材料であるプリプレグに用いられる絶縁性樹脂には、ある程度の耐熱性が必要とされる。
ところが、従来の絶縁性樹脂を用いたプリプレグを用い、特に多層配線板を作製すると、はんだリフロー時の熱により、コア基材と多層化層の樹脂との間や、内層回路と多層化層の樹脂との間で剥離が生じ易い傾向にあった。
そこで、上記のような要求を満たすべく、耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性に優れ、微細配線形成性も向上し得るプリプレグとして、繊維基材にポリアミドイミド樹脂を必須成分とする樹脂組成物を含浸してなるプリプレグが開示されている(特許文献1参照)
最近では、さらなる電子機器等の小型化、高性能化に伴い、限られた空間内にチップ部品等の実装が施されたプリント配線板を収納することが必要となってきている。その手法としては、複数のプリント配線板を多段に配し、これらをワイヤーハーネスやフレキシブル配線板によって接続する方法が知られている。また、プリプレグをベースとするフレキシブル基板を多層化してリジッド部とフレキシブル部を有するリジッド−フレックス基板を作り、そのフレキシブル部分において折り曲げを行う方法も知られている(特許文献2参照)。
特開2003−55486号公報 特開2006−237555号公報
しかしながら、上述したように限られた空間内において高密度にプリント配線板を収納しようとする場合、プリプレグの加工時において生じた絶縁性樹脂に由来する塵が、プリント配線板(例えば、金属箔からなる回路等)に与える悪影響が大きくなり易い傾向にあった。そのため、プリプレグに対しては、このような塵の発生が極めて少ないことが要求されつつある。さらに、上記のように、収納のためにプリント配線板を折り曲げることもあることから、高いフレキシビリティを有しており、折り曲げ性が良好であることも求められる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、硬化した状態で耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性といった特性に優れるほか、塵の発生が極めて少なく、かつ薄いシート状にして硬化させた状態で良好なフレキシビリティを発揮し折り曲げ性に優れるという特性も有する、金属箔張積層板やプリント配線板用に好適な絶縁性樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明はまた、かかる絶縁性樹脂組成物を用いたプリプレグ、このプリプレグを用いて得られる金属箔張積層板、プリント配線板及び多層配線板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂を含有する絶縁性樹脂組成物を提供する。
上記本発明の絶縁性樹脂組成物は、ポリアミドイミド樹脂に加え、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂を組み合わせて含むものである。従来、フェノキシ樹脂は、ポリアミドイミド樹脂への相溶性が低いため均質に混合させることが困難であり、ポリアミドイミド樹脂と組み合わせて良好な塗膜を得るのが困難なものであった。これに対し、本発明の絶縁性樹脂組成物は、エポキシ樹脂の共存下、ポリアミドイミド樹脂にフェノキシ樹脂を混合することによって、均質な樹脂組成物となり得る。さらに、本発明の絶縁性樹脂組成物は、このような配合によって、プリプレグや金属箔張積層板とした場合、優れた耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性が得られるのみならず、フレキシビリティがあって折り曲げ性が良好であるとともに、塵の発生をも大幅に抑制できるようになる。
本発明の絶縁性樹脂組成物において、(C)フェノキシ樹脂の含有割合は、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計質量に対して5〜30質量%であると好ましい。これにより、上述した特性が更に良好に得られるようになる。
また、(C)フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、又は、ビスフェノールAとビスフェノールFとの共重合型フェノキシ樹脂が好ましい。
さらに、(A)ポリアミドイミド樹脂としては、下記一般式(1)で表される構造、下記一般式(2)で表される構造、下記一般式(3a)で表される構造、下記一般式(3b)で表される構造及び下記一般式(4)で表される構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含むものが好ましい。
Figure 2010260974

[式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に2価の脂肪族炭化水素基、R13、R14、R17及びR18は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の脂肪族炭化水素基、R15及びR16は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数であって、1≦m+n≦50を満たす整数である。]
Figure 2010260974

Figure 2010260974

[式(3a)及び式(3b)中、X31は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基、単結合、下記一般式(31a)で表される2価の基又は下記一般式(31b)で表される2価の基を示し、X32は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基又はカルボニル基を示し、R31、R32、R33、R34、R35及びR36は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、メトキシ基、メチル基又はハロゲン化メチル基を示す。
Figure 2010260974

ただし、式(31a)中、Zは、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示す。]
Figure 2010260974

[式(4)中、X41は、メチレン基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示し、R41及びR42は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、pは1〜50の整数である。]
また、本発明は、繊維基材と、この繊維基材に含浸された絶縁性樹脂とを有するプリプレグであって、絶縁性樹脂が、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂を含有する絶縁性樹脂組成物を用いて形成されたものであるプリプレグを提供する。
本発明のプリプレグは、上記本発明の絶縁性樹脂組成物を用いた絶縁性樹脂を含むことから、例えば硬化して絶縁層を形成した際に、耐熱性及び耐リフロー性が得られるのみならず、フレキシビリティを有し折り曲げ性に優れるとともに、塵の発生を大幅に抑制できるようになる。また、例えば金属箔張積層板としたときに、金属箔との接着性に優れるものとなる。
また、本発明のプリプレグにおいて、繊維基材は、厚さが5〜50μmであると好ましい。このように薄い繊維基材を有するプリプレグは、プリント配線板の小型化に好適であったが、従来、プリプレグに求められる上記の特性が十分に得られ難い傾向にもあった。これに対し、本発明は、上述した絶縁性樹脂組成物を用いることから、このように薄い基材であっても十分な各特性が得られるものとなる。
本発明はまた、上記本発明のプリプレグを用いて得られる金属箔張積層板を提供する。すなわち、本発明の金属箔張積層板は、上記本発明のプリプレグの硬化物からなる絶縁層と、この絶縁層の少なくとも片面上に設けられた金属箔とを備えることを特徴とする。かかる金属箔張積層板は、上記本発明のプリプレグを用いて得られた絶縁層を有するものであるため、耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性に優れ、フレキシビリティがあって折り曲げ性が良好であり、しかも塵の発生が少ないため、高密度で収納可能な多層配線板を製造することができる。
本発明はさらに、上記本発明の金属箔張積層板における金属箔を加工し配線を形成して得られたプリント配線板を提供する。また、かかるプリント配線板と、このプリント配線板の配線上に形成された接着層と、接着層上に形成された配線とは異なる配線とを少なくとも備える多層配線板を提供する。これらのプリント配線板及び多層配線板は、上記本発明の絶縁性樹脂組成物を用いて形成されたプリプレグの硬化物からなる層(絶縁層)を備えることから、優れた耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性を有し、更に塵の発生が極めて少ないものとなる。
本発明によれば、耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性といった特性に優れるほか、フレキシビリティがあって折り曲げ性が良好であるとともに、塵の発生が極めて少ないという特性も有するプリプレグを形成可能な絶縁性樹脂組成物を提供することが可能となる。また、この絶縁性樹脂組成物を用いて得られる、上記特性を有するプリプレグ、並びに、上記特性を有し、且つ高密度に収納可能な金属箔張積層板、プリント配線板及び多層配線板を提供することが可能となる。
本発明の好適な実施形態に係るプリプレグを模式的に示す斜視図である。 好適な実施形態に係る金属箔張積層板の断面構成を模式的に示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
[絶縁性樹脂組成物]
本発明の絶縁性樹脂組成物は、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂を含有する。このような組成を有することにより、プリプレグにしたときに優れた耐熱性、耐リフロー性を有しつつ、フレキシビリティがあって折り曲げ性が良好であるとともに、塵の発生を更に抑制できるようになる。また、金属箔張積層板としたときには、優れた金属箔との接着性が得られる。かかる絶縁性樹脂組成物においては、(C)フェノキシ樹脂の含有割合が、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計に対して5〜30質量%であると、上記の特性に特に優れるため、好ましい。
(ポリアミドイミド樹脂)
(A)ポリアミドイミド樹脂は、繰り返し単位中にアミド基及びイミド基を有する高分子化合物である。ポリアミドイミド樹脂としては、ジアミンと無水トリメリット酸とを反応させて得られるジイミドジカルボン酸と、ジイソシアネートとを反応させる製造方法により得られるものが好ましい。
ポリアミドイミド樹脂は、その構造中に下記一般式(1)、(2)、(3a)、(3b)及び(4)で表される構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含むものであると好ましい。
Figure 2010260974

[式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に2価の脂肪族炭化水素基、R13、R14、R17及びR18は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の脂肪族炭化水素基、R15及びR16は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数であって、1≦m+n≦50を満たす整数である。]
Figure 2010260974

Figure 2010260974

[式(3a)及び式(3b)中、X31は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基、単結合、下記一般式(31a)で表される2価の基又は下記一般式(31b)で表される2価の基を示し、X32は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基又はカルボニル基を示し、R31、R32、R33、R34、R35及びR36は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、メトキシ基、メチル基又はハロゲン化メチル基を示す。
Figure 2010260974

ただし、式(31a)中、Zは、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示す。]
Figure 2010260974

[式(4)中、X41は、メチレン基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示し、R41及びR42は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、pは1〜50の整数である。]
これらの構造は、上述した製造方法において、ジアミンとしてこれらの構造を含むものを用いることによって好適に導入される。
すなわち、まず、上記一般式(1)で表される構造は、下記一般式(5)で表されるジアミンを用いることによって得られる。なお、式中の符号は、いずれも上記一般式(1)と同義である。
Figure 2010260974
上記一般式(5)で表されるジアミンは、シロキサンジアミンである。一般式(5)で表されるシロキサンジアミンとしては、X−22−161AS(アミン当量450)、X−22−161A(アミン当量900)、X−22−161B(アミン当量1500)X−22−9409(アミン当量700)、X−22−1660B−3(アミン当量2200)、反応性シリコーンオイルKF8010(アミン当量430)(以上、信越化学工業株式会社製、商品名)、BY16−853(アミン当量650)、BY16−853B(アミン当量2200)、(以上、東レダウコーニングシリコーン株式会社製、商品名)等が例示できる。
上記一般式(2)で表される構造は、下記一般式(6)で表されるジアミンを用いることによって得られる。下記一般式(6)で表されるジアミンは、ワンダミン(新日本理化株式会社製、商品名)として入手可能である。
Figure 2010260974
上記一般式(3a)及び(3b)で表される構造は、それぞれ下記一般式(7a)及び(7b)で表されるジアミンによって得られる。なお、式中の符号は、いずれも上記一般式(3a)及び(3b)と同義である。
Figure 2010260974
上記一般式(7a)及び(7b)で表されるジアミンは、芳香族ジアミンである。このような芳香族ジアミンとしては、例えば2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,6,2’,6’−テトラメチル−4,4’−ジアミン、5,5’−ジメチル−2,2’−スルホニルビフェニル−4,4’−ジアミン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル−4,4’−ジアミン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルスルホン、(4,4’−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3’―ジアミノ)ベンゾフェノン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルメタン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(3,3’―ジアミノ)ジフェニルエーテル等が例示できる。
上記一般式(4)で表される構造は、下記一般式(8)で表されるジアミンにより得られる。
Figure 2010260974
上記一般式(8)で表されるジアミンは、脂肪族ジアミンである。一般式(8)中の符号は、いずれも上記一般式(4)と同義である。R41及びR42としては、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基が好ましい。置換フェニル基においてフェニル基に置換した置換基としては、炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
また、上記一般式(8)で表されるジアミンにおいて、X41で表される基は、低弾性率及び高Tgを両立させる観点から、エーテル基であることが好ましい。このような脂肪族ジアミンとしては、ジェファーミンD−400(アミン当量200)、ジェファーミンD−2000(アミン当量1000)(以上、三井化学ファイン株式会社製、商品名)等が例示できる。
ポリアミドイミド樹脂は、上記一般式(1)、(2)、(3a)、(3b)及び(4)で表される構造のうち、少なくとも上記一般式(3a)又は(3b)で表される構造を有していると好ましく、これらと上記一般式(1)又は(4)で表される構造を組み合わせて有しているとより好ましく、さらに加えて上記一般式(2)で表される構造を有していると一層好ましい。ポリアミドイミド樹脂中、上記一般式(3a)又は(3b)で表される構造は、2〜25質量%含まれると好ましく、上記一般式(1)又は(4)で表される構造は、20〜55質量%含まれると好ましく、上記一般式(2)で表される構造は、0〜5質量%含まれると好ましい。
(A)ポリアミドイミド樹脂は、上述したようなジアミン(複数種類用いる場合はジアミンの混合物)と無水トリメリット酸とを反応させて得られるジイミドジカルボン酸と、ジイソシアネートとを反応させて得ることができる。好適なジイソシアネートとしては、下記一般式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010260974
式(9)中、Dは、少なくとも1つの芳香環を有する2価の有機基、又は、2価の脂肪族炭化水素基である。このような基としては、―C―CH―C―で表される基、トリレン基、ナフチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基及びイソホロン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基が好ましい。
上記一般式(9)で表されるジイソシアネートとしては、Dが芳香環を有する2価の有機基である芳香族ジイソシアネート、及びDが2価の脂肪族炭化水素基である脂肪族ジイソシアネートの両方を適用できるが、少なくとも芳香族ジイソシアネートを用いることが好ましい。
芳香族ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。なかでも、MDIを用いることが好ましい。芳香族ジイソシアネートとしてMDIを用いることにより、得られるポリアミドイミドの可とう性を向上させることができ、その結果、プリプレグの可とう性も向上する傾向にある。具体例としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン株式会社製、商品名)等が挙げられる。
一方、脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示できる。ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネートと脂肪族ジイソシアネートとを組み合わせて用いてもよい。併用する場合には、脂肪族ジイソシアネートを芳香族ジイソシアネートに対して5〜10モル%程度添加することが得られるポリアミドイミドの耐熱性をさらに向上でき、好ましい。
(エポキシ樹脂)
(B)エポキシ樹脂としては、種々のエポキシ樹脂を適用することができるが、なかでも2つ以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂であると好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノール又は1,4−ブタンジオール等の多価アルコールと、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル、アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体、或いは脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂の具体例としては、YD128、YD8125、YD907、YDCN−704、YDCN−700−10(東都化成株式会社製、商品名)、Ep815、Ep828(油化シェルエポキシ株式会社製、商品名)、DER337(ダウケミカル日本株式会社製、商品名)、EPICLON153、N−673−80M、N−680−75M、N−690−75M、HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)、EX−212L、EX−214L(ナガセケムテックス株式会社製、商品名)、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業株式会社製、商品名)、EPPN−502H、NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)などが挙げられる。
エポキシ樹脂は、良好な熱的、機械的、電気的な特性を得る観点からは、上記の2つ以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂に、硬化剤や硬化促進剤を組み合わせて含むものであるとより好適である。
エポキシ樹脂の硬化剤は、エポキシ樹脂と反応するものであれば制限なく用いることができる。例えば、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物類などが挙げられる。アミン類としては、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが例示できる。多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化合物や、ホルムアルデヒドとの縮合物であるノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが例示できる。酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸などが例示できる。イミダゾール類としては、アルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化剤の具体例としては、KS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)、CSD−40(日立化成コーテッドサンド株式会社製、商品名)、FG−2000(帝人化成株式会社製、商品名)等が挙げられる。
硬化剤の配合量は、硬化剤がアミン類の場合、アミンの活性水素の当量と、エポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量であることが好ましい。硬化剤がイミダゾールの場合、単純に活性水素との当量比とはならないが、経験的にエポキシ樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部程度であると好ましい。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エポキシ樹脂1当量に対して、それらのフェノール性水酸基やカルボキシル基が0.6〜1.2当量となる量が好ましい。硬化剤の配合量は、少なければ未硬化のエポキシ樹脂が残り、Tg(ガラス転移温度)が低くなる傾向にある。一方、多すぎると、未反応の硬化剤が残り、絶縁性が低下する傾向にある。なお、ポリアミドやポリアミドイミドについては、硬化剤としてだけでなく、本発明の絶縁性樹脂組成物の主たる成分として配合することもできる。この場合、これらは、エポキシ樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01〜500質量部、より好ましくは0.1〜400質量部まで配合することができ、それでもTgの低下や絶縁性の低下などは生じ難い。
また、エポキシ樹脂の硬化促進剤は、エポキシ樹脂と反応するものであれば制限なく用いることができる。例えば、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物類が使用できる。アミン類としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素などが挙げられる。多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化合物や、ホルムアルデヒドとの縮合物であるノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸などが挙げられる。イミダゾール類としては、アルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾールなどが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
硬化促進剤の具体例としては、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ−CN)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−1−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
硬化促進剤の配合量は、硬化促進剤がアミン類の場合、アミンの活性水素の当量と、エポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量であることが好ましい。硬化促進剤がイミダゾールの場合、単純に活性水素との当量比とはならず、経験的にエポキシ樹脂100質量部に対して、0.001〜10質量部であると好ましい。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エポキシ樹脂1当量に対して、それらのフェノール性水酸基やカルボキシル基が0.6〜1.2当量となる量が好ましい。
硬化促進剤の配合量が、上記の好適な量よりも少なすぎると、未硬化のエポキシ樹脂が残り、硬化後のTg(ガラス転移温度)が低くなる傾向にある。一方、多すぎると、未反応の硬化促進剤が残り、硬化後の絶縁性が低下する傾向にある。
(フェノキシ樹脂)
(C)フェノキシ樹脂としては、公知のフェノキシ樹脂を制限なく適用することができるが、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させて合成されるポリヒドロキシポリエーテルが挙げられ、下記一般式(10a)で表されるビスフェノールA型、又は下記一般式(10b)で表されるビスフェノールAとビスフェノールFとの共重合型の構造を有するものが好適である。
Figure 2010260974

[式中、q、r及びsは、それぞれ独立に正の整数である。]
これらのフェノキシ樹脂を含む絶縁性樹脂組成物による膜形成性や、硬化物の可とう性及び強靭性などの優れた特性を得る観点から、フェノキシ樹脂は、その平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算で求めた重量平均分子量)が、20000以上であると好ましく、30000以上であるとより好ましい。ただし、分子量が大きすぎると、ポリアミドイミド樹脂との分離によって耐熱性が低下する不都合があることから、フェノキシ樹脂の平均分子量の上限は、80000程度であると好ましい。なお、フェノキシ樹脂の平均分子量をGPCによって求める場合には、例えば、GPCの溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)が用いられ、カラムとしては、TSKgel G4000HとTSKgel G3000H(いずれも東ソー株式会社製、商品名)をつないだものを用いて求めることができる。
このようなフェノキシ樹脂としては、例えば、PKHH、PKHJ(以上、Union Carbide社製、商品名)、YP−70、YP−50、YP−50EK35、YP−55U、ZX−1356−2(以上、東都化成社製、商品名)等が挙げられる。
(絶縁性樹脂組成物における各成分の配合量)
絶縁性樹脂組成物中の主な成分の好適な含有量は、次の通りである。すなわち、まず、(A)ポリアミドイミド樹脂の含有割合は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計質量に対して35〜70質量%であると好ましく、50〜70質量%であるとより好ましい。ポリアミドイミド樹脂の含有量がこれよりも多すぎると、成形性が低下する場合があり、一方、少なすぎると、可とう性が低下したり、発塵が起こり易くなったりするおそれがある。
また、(B)エポキシ樹脂の含有割合は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計質量に対して15〜35質量%であると好ましく、15〜25質量%であるとより好ましい。エポキシ樹脂の含有量がこれよりも多すぎると、可とう性が低下したり、発塵が起こり易くなったりするおそれがあり、一方、少なすぎると、成形性や耐熱性が低下する傾向がある。
さらに、(C)フェノキシ樹脂の含有割合は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計質量に対して5〜30質量%であることが好ましい。フェノキシ樹脂の割合が5質量%未満であると、絶縁性樹脂組成物の硬化物の可とう性が不十分となる傾向にある。一方、30質量%を超えると、絶縁性樹脂組成物の硬化物の可とう性が低下するほか、耐熱性も不十分となる場合がある。(C)フェノキシ樹脂の含有割合は、5〜25質量%であるとより好ましく、15〜25質量%であるとさらに好ましい。フェノキシ樹脂の割合がこのような範囲内であると、特に、プリプレグを作製して加工した際に塵の発生が効果的に抑制される傾向にある。
さらにまた、(A)成分と(C)成分の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の合計質量中の(C)フェノキシ樹脂の含有割合は、10〜40質量%の範囲であると好ましい。この含有割合が10質量%未満であると、折り曲げ性が悪くなる場合がある。一方、40質量%を超えると耐熱性、折り曲げ性が悪くなるほか、発塵も起こり易くなる場合がある。
(その他成分)
絶縁性樹脂組成物は、(A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂に加えてその他の成分を更に含んでいてもよい。その他の成分としては、絶縁性樹脂組成物の硬化物、ひいてはプリプレグの難燃性の向上を目的として、難燃剤を更に含むと好ましい。難燃剤としては、リン含有フィラー、水酸化アルミニウム、反応性リン含有環状化合物、メラミン系難燃剤、モリブデン酸化合物等が挙げられる。具体的には、リン含有フィラーとしてOP930(クラリアント株式会社製、商品名)、水酸化アルミニウムとしてHP−360(昭和電工株式会社製、商品名)、反応性リン含有環状化合物としてHCA−HQ(三光株式会社製、商品名)、メラミン系難燃剤としてポリリン酸メラミンPMP−100、PMP−200、PMP−300(以上、日産化学株式会社製、商品名)、モリブデン酸化合物としてケムガード911A(シャーウィン・ウィリアムズ株式会社製、商品名)などが挙げられる。
また、絶縁性樹脂組成物は、その他、酸化防止剤、流動調整剤、カップリング剤、無機フィラー等を更に含んでいてもよい。なお、絶縁性樹脂組成物におけるその他成分の含有量は、本発明の効果を阻害しない範囲であることが好ましく、例えば、その他の成分の合計で、上記(A)〜(C)の成分の100質量部に対して、1〜40質量部程度であると好適である。
[プリプレグ]
以上、絶縁性樹脂組成物について詳細に説明したが、以下、このような絶縁性樹脂組成物を用いたプリプレグの好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態に係るプリプレグを模式的に示す斜視図である。図1に示すプリプレグ100は、繊維基材と、この繊維基材に含浸された絶縁性樹脂とから構成され、全体としてシート状の形状を有している。プリプレグ100において、絶縁性樹脂は、好ましくは、上述した絶縁性樹脂組成物を繊維基材に含浸させた後、乾燥して一部硬化させた状態、すなわちB−ステージ状態としたものであり、一部硬化させたことによる接着機能を有している。
プリプレグ100において、繊維基材としては、金属箔張積層板やプリント配線板を製造する際に一般的に用いられるものであれば特に制限なく適用できる。繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機物や、アラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、カーボン、セルロース等の有機物が挙げられる。繊維基材は、これらのうちの単独からなるものでも、これらを組み合わせてなるものでもよい(混抄系)。繊維基材の形態としては、特に制限はなく、織布でも不織布でもよいが、織布が好ましく、ガラスクロス(ガラス繊維の織布)がより好ましく用いられる。ガラスクロスの具体例としては、WEX−1017、WEX−1027、WEX−1037(旭シュエーベル株式会社製、商品名)等が挙げられる。
繊維基材の厚みは、一般には5〜100μmであるが、本発明においては5〜50μmであると好ましい。このような厚みの繊維基材を用いることで、上述の絶縁性樹脂組成物と組み合わせた際に、極めて容易に、任意に折り曲げ可能なプリント配線板を得ることができ、製造プロセス上での温度、吸湿等に伴う寸法変化を小さくすることが可能となる。また、上述した絶縁性樹脂組成物との組み合わせにより、このように薄い繊維基材としても、加工時において塵の発生が少ないプリプレグが得られる。
プリプレグ100自体の厚みは、一般には5〜120μmであるが、本発明においては5〜60μmであると好ましい。これは、上述の繊維基材と上述の絶縁性樹脂組成物とを組み合わせて得られる厚さである。このようにして得られたプリプレグにより、極めて容易に、任意に折り曲げ可能なプリント配線板を得ることができ、また製造プロセス上での温度、吸湿等に伴う寸法変化を小さくすることが可能となる。
プリプレグ100において、繊維基材に含浸させる絶縁性樹脂組成物の割合(質量基準、固形分(溶剤以外の成分)換算)は、プリプレグ全体(繊維基材及び樹脂組成物の合計)に対して30〜85質量%であると好ましく、60〜80質量%であるとより好ましい。絶縁性樹脂組成物の割合が30質量%未満であると、繊維基材への絶縁性樹脂組成物の含浸量が足りずに空隙が残ったままとなり、金属箔張積層板の製造時に金属箔との積層が困難となる場合がある。一方、85質量%を超えると、絶縁性樹脂組成物が多すぎて均一な厚みのプリプレグが得られなかったり、後述するような絶縁性樹脂組成物のワニスとして用いた場合に、プリプレグ中の揮発分の残存量が多くなり、金属箔張積層板としたときに耐熱性が不十分となったりする傾向にある。
上述のような構成を有するプリプレグ100は、例えば、絶縁性樹脂組成物を繊維基材に塗工し、含浸させることにより製造することができる。
絶縁性樹脂組成物は、溶剤を含まないこともあり得るが、溶剤に各成分が溶解又は分散したワニスの状態であってもよい。この場合、溶剤としては、樹脂組成物の良好な溶解性や分散性が得られるものであれば特に制限されないが、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
プリプレグ100の製造において溶剤を含む絶縁性樹脂組成物を用いる場合は、繊維基材への含浸後、加熱することにより溶剤を揮発させて乾燥させることが好ましい。乾燥させる際の加熱条件は、絶縁性樹脂組成物が硬化せず、且つ、溶剤の80質量%程度が除去されるような条件とすることが好ましい。例えば、温度は80〜180℃とすることができる。時間は、絶縁性樹脂組成物のゲル化時間との兼ね合いで設定することが好ましい。乾燥時には、プリプレグとしての使用が不可能とならない範囲で絶縁性樹脂組成物が一部硬化していてもよい。
[金属箔張積層板]
図2は、好適な実施形態に係る金属箔張積層板の断面構成を模式的に示す図である。図2に示すように、金属箔張積層板200は、プリプレグ100が複数(ここでは3枚)積層された基板30と、この基板30の両表面上に設けられた金属箔10とから構成される。なお、金属箔張積層板はこのような形態に限られず、例えば、プリプレグ100が一層のみであってもよく、また、金属箔10が基板30の片面にのみ配置されていてもよい。
金属箔張積層板の厚みは、一般には10〜800μmであるが、本発明においては、10〜200μmであると好ましい。このような厚みの金属箔張積層板を用いることで、任意に折り曲げ可能なプリント配線板を得ることができる。
金属箔張積層板200において、プリプレグ100は、上述したものと同様であるが、硬化した状態のもので、その状態から加熱しても新たに接着力を発現しない硬化物(すなわち、C−ステージ状態)である。なお、プリプレグ100の硬化物とは、プリプレグに含まれる絶縁性樹脂組成物が硬化した状態のものである。また、金属箔10としては、プリント配線板の回路の構成材料として用いられるものを特に制限無く適用でき、例えば、5〜200μmの厚さを有するものを適用できる。例えば、銅箔やアルミニウム箔のほか、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両面に0.5〜15μmの銅層と10〜300μmの銅層を設けた3層構造の複合箔や、あるいはアルミニウムと銅箔を複合した2層構造複合箔を用いることができる。
金属箔10は、その表面が粗化処理されたものであってもよい。例えば、プリプレグ100が配置される側の面が粗化処理されていると、プリプレグ100の硬化物からなる基板30との密着性が良好に得られ、信頼性が高く、また微細な回路の形成等が可能となる。粗化処理された面における十点平均粗さ(Rt)は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。なお、十点平均粗さ(Rt)とは、JIS B0601−1994に定義された十点平均粗さ(Rt)をいうものとする。このような表面粗さを有する金属箔10を備える金属箔張積層板200は、金属箔10からなる導電層とプリプレグ100の硬化物からなる絶縁層との接着を十分なレベルとしつつ、得られるプリント配線板の高周波伝送特性を更に向上することができる。
このような金属箔張積層板200は、例えば、金属箔10、基板30(プリプレグ100又はプリプレグ100を複数積層したもの)及び金属箔10をこの順に積層し、これを好ましくは150〜280℃、より好ましくは180〜250℃の温度範囲、及び、好ましくは0.5〜20MPa、より好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で積層方向に加熱加圧成形することによって製造することができる。なお、この例は両面金属箔張積層板の例であるが、片面金属箔張積層板の場合、一方の金属箔10は積層しない。こうして得られた金属箔張積層板は、上述した絶縁性樹脂組成物を用いたプリプレグにより形成されるため、耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性に優れ、塵の発生が少ない。また、基板の厚さが折り曲げ可能なフレキシビリティを有する厚さである場合は、折り曲げ性にも優れる。
[プリント配線板及び多層配線板]
上述したプリプレグ100及び金属箔張積層板200は、プリント配線板や多層配線板の製造に用いることができる。
例えば、金属箔張積層板200は、その表面に有する金属箔10を加工し、配線を形成することで、プリント配線板とすることができる。金属箔10の配線加工は、公知の方法により行うことができる。
また、例えば、プリプレグ100は、内層用の回路(内層回路)が形成された内層用のプリント配線板上に、プリプレグ100及び銅箔をこの順に重ね、好ましくは150〜280℃、より好ましくは170〜240℃の温度範囲、及び、好ましくは0.5〜20MPa、より好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で加熱加圧する等の方法により、プリント配線板の多層化に用いることができる。こうして得られた多層配線板は、内層回路上にプリプレグからなる接着層を有し、その上に更に配線が設けられた構造を有するものとなる。
また、内層回路を有する2つ以上のプリント配線板を準備し、これらの間にプリプレグ100を挟んで加熱加圧成形を行うことで、プリント配線板の多層化を行うこともできる。積層されたプリント配線板間を接続する必要がある場合は、接続部位に合わせて各プリント配線板の位置合わせを行うことが好ましい。この際、層間に複数枚のプリプレグ100を用いてもよい。
プリプレグ100を介して重ねられた複数のプリント配線板は、例えば、好ましくは150〜280℃、より好ましくは170〜240℃の温度範囲、及び、好ましくは0.5〜20MPa、より好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で加熱加圧して密着させることにより多層化することができる。こうして得られる多層配線板は、耐熱性及び耐リフロー性に優れ、塵の発生が少ないものとなる。
さらに、内層用の回路(内層回路)が形成された内層用のプリント配線板上にプリプレグではない樹脂フィルムと、銅箔とをこの順に重ね、好ましくは150〜280℃、より好ましくは170〜240℃の温度範囲、及び、好ましくは0.5〜20MPa、より好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で加熱加圧する等の方法により、プリント配線板を多層化することもできる。
さらにまた、銅箔の片面に樹脂を塗布した樹脂付き銅箔を、この樹脂付き銅箔の銅箔面が外側になるように内層用のプリント配線板上に重ね、好ましくは150〜280℃、より好ましくは170〜240℃の温度範囲、及び、好ましくは0.5〜20MPa、より好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で加熱加圧する等の方法により、プリント配線板を多層化することもできる。
これらにより得られた多層配線板も、本発明のプリプレグを用いた金属箔張積層板から形成したプリント配線板を内層用のプリント配線板として用いることにより、耐熱性及び耐リフロー性に優れ、塵の発生が少ないものとなる。
さらに、金属箔張積層板200が折り曲げ可能な厚さである場合は、例えば、金属箔張積層板200が表面に有している金属箔を加工して所定の回路とすることにより、折り曲げ可能なプリント配線板とすることができる。このようなプリント配線板は、他の折り曲げ可能なプリント配線板と組み合わせて用いることもできる。組み合わせる折り曲げ可能なプリント配線板としては、エスパネックス(新日鐵化学株式会社製、商品名)などのフレキシブル配線板が挙げられる。
また、本発明のプリント配線板は、一般のリジッド基板上に積層することによって、プリント配線板の多層化に用いてもよい。
以上のようにして、本発明のプリプレグや金属箔張積層板を用いて得られる多層配線板は、耐熱性、耐リフロー性及び金属箔との接着性に優れ、塵の発生が少ないものとなる。さらに、折り曲げて使用することができるため、高密度に収納可能である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[ポリアミドイミドの合成]
(合成例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計及び撹拌器を備えた5リットルのセパラブルフラスコに、BAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)287.4g(0.70mol)、反応性シリコーンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製、商品名、アミン当量415)249.0g(0.30mol)、TMA(無水トリメリット酸)385.2g(2.005mol)、及び非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)2400gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。
それから、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン600mlを投入し、温度を上げて約160℃で4時間環流させた。水分定量受器に水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約180℃まで温度を上げ、トルエンを除去した。
その後、溶液を80℃以下に冷却し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)252.8g(1.01mol)を投入して、150℃で3時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.9質量%)を得た。
(合成例2)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計及び撹拌器を備えた5リットルのセパラブルフラスコに、BAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)110.8g(0.27mol)、KF−8010(信越化学工業株式会社製、商品名、アミン当量415)373.5g(0.45mol)、ワンダミン(新日本理化株式会社製、商品名)37.9g(0.18mol)、TMA(無水トリメリット酸)346.6g(1.805mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)2400gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。
それから、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン600mlを投入し、温度を上げて約160℃で4時間環流させた。水分定量受器に水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約180℃まで温度を上げ、トルエンを除去した。
その後、溶液を80℃以下に冷却し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)227.5g(0.909mol)を投入して、150℃で3時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分31.4質量%)を得た。
(合成例3)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計及び撹拌器を備えた5リットルのセパラブルフラスコに、KF−8010(信越化学工業株式会社製、商品名、アミン当量415)365.2g(0.440mol)、DDS(ジアミノジフェニルスルホン)65.6g(0.264mol)、ワンダミン(新日本理化株式会社製、商品名)37.0g(0.176mol)、TMA(無水トリメリット酸)338.9g(1.764mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)2400gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。
それから、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン600mlを投入し、温度を上げて約160℃で4時間環流させた。水分定量受器に水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約180℃まで温度を上げ、トルエンを除去した。
その後、溶液を80℃以下に冷却し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)222.5g(0.889mol)を投入して、150℃で3時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分30.0質量%)を得た。
(合成例4)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計及び撹拌器を備えた5リットルのセパラブルフラスコに、DDS(ジアミノジフェニルスルホン)77.0g(0.310mol)、ワンダミン(新日本理化株式会社製、商品名)48.9g(0.233mol)、ジェファーミンD2000(三井化学ファイン株式会社製、商品名、アミン当量1000)465.0g(0.233mol)、TMA(無水トリメリット酸)298.5g(1.554mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)2400gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。
それから、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン600mlを投入し、温度を上げて約160℃で4時間環流させた。水分定量受器に水の留出が見られなくなっていることを確認したら、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約180℃まで温度を上げ、トルエンを除去した。
その後、溶液を80℃以下に冷却し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)195.9g(0.783mol)を投入して、150℃で3時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分31.1質量%)を得た。
[絶縁性樹脂組成物(樹脂ワニス)の調整]
以下の方法により、所定の成分を組み合わせて含む絶縁性樹脂組成物を調製した。
(調製例1)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分30.0質量%)であるCSD−40(日立化成コーテッドサンド株式会社製、商品名)93.3g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(重量平均分子量60000−80000、ビスフェノールA型、東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例2)
合成例1のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.9質量%)85.1g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例3)
合成例2のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分31.4質量%)89.2g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例4)
合成例3のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分30.0質量%)93.3g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例5)
合成例4のポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分31.1質量%)90.0g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例6)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)4.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例7)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例8)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)12.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例9)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)131.3g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)6.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)6.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)6.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)17.1g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)6.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)6.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.09gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例10)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)4.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)34.3g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例11)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)4.0g、フェノキシ樹脂YP−50EK35(東都化成株式会社製、商品名、固形分35質量%のメチルエチルケトン溶液)45.7g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例12)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5gとエポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)4.0g、フェノキシ樹脂YP−55U(ビスフェノールA型、重量平均分子量40000−45000、東都化成株式会社製、商品名)をメチルエチルケトンに溶解したワニス(固形分35質量%)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例13)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)87.5gとエポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)4.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)4.0g、フェノキシ樹脂ZX−1356−2(ビスフェノールAとビスフェノールFの共重合型、重量平均分子量60000−80000、東都化成株式会社製、商品名)をメチルエチルケトンに溶解したワニス(固形分35質量%)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.06gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例14)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)75.0gとエポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)5.3g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)5.3g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)5.3g、フェノキシ樹脂ZX−1356−2(東都化成株式会社製、商品名)をメチルエチルケトンに溶解したワニス(固形分35質量%)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.08gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(調製例15)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)100.0gとエポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)2.7g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)2.7g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)2.7g、フェノキシ樹脂ZX−1356−2(東都化成株式会社製、商品名)をメチルエチルケトンに溶解したワニス(固形分35質量%)22.9g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)4.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)4.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.04gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(比較調製例1)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)131.3g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)6.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)6.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)6.0g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)6.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)6.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.09gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
(比較調製例2)
ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂固形分32.0質量%)であるKS9900B(日立化成工業株式会社製、商品名)175.0g、エポキシ樹脂NC−3000H(日本化薬株式会社製、商品名)8.0g、エポキシ樹脂EPPN−502H(日本化薬株式会社製、商品名)8.0g、エポキシ樹脂HP−4032D(DIC株式会社製、商品名)8.0g、フェノール樹脂KA−1165(DIC株式会社製、商品名、水酸基当量120)16.0g、難燃剤OP930(クラリアント株式会社製、商品名)8.0g、難燃剤HP−360(昭和電工株式会社製、商品名)8.0g、及び硬化促進剤1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.12gを混合し、樹脂が均一になるまで約1時間攪拌して絶縁性樹脂組成物を得た。
[プリプレグ及び両面銅箔張積層板の作製]
調製例1〜15及び比較調製例1〜2で調製した絶縁性樹脂組成物を用い、以下の方法にしたがって実施例1〜15及び比較例1〜2のプリプレグ及び両面銅箔張積層板をそれぞれ作製した。なお、調製例1〜15の絶縁性樹脂組成物を用いた場合がそれぞれ実施例1〜15に該当し、比較調製例1〜2の絶縁性樹脂組成物を用いた場合がそれぞれ比較例1〜2に該当する。
(プリプレグの作製)
絶縁性樹脂組成物を、厚さ19μmのガラスクロスWEX−1027(旭シュエーベル株式会社製、商品名)に、乾燥後のプリプレグの厚みが50μmになるように塗工し、140℃で15分加熱することにより、それぞれの絶縁性樹脂組成物から形成された絶縁性樹脂がガラスクロスに含浸された各種のプリプレグを得た。
(両面銅箔張積層板の作製)
プリプレグの両側に、厚さ12μmの電解銅箔(古河金属株式会社製、商品名F3−WS−12、表面粗さ(十点平均粗さRt):2.4μm)を、銅箔の粗化面がプリプレグと向き合うようにして重ね、積層体を得た。この積層体をプレス機のプレス部に裁置し、プレス部の真空度を40hPaとした後、成形圧力4MPa、昇温速度5℃/分で積層体の加圧加熱を開始し、成形温度が200℃に達したところで60分維持(成型時間)した。その後、加圧加熱をやめ、空冷した後、プレス部を大気圧に戻して、両面銅箔張積層板を得た。得られた両面銅張積層板の厚みは70μmであった。
[プリプレグ及び両面銅箔張積層板の特性評価]
上記で得られた実施例1〜15及び比較例1〜2のプリプレグ及び両面銅箔張積層板について、次のような評価を行った。得られた結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2には、各プリプレグに用いた絶縁性樹脂組成物の組成、及び当該絶縁性樹脂組成物におけるフェノキシ樹脂の含有率を併せて示した。ここで、フェノキシ樹脂の含有率は、絶縁性樹脂組成物に含まれるポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂の固形分(成分中における溶剤を除いた量)の総質量に対するフェノキシ樹脂の質量%である。
(1)銅箔引き剥がし強さ(銅箔接着強度)
両面銅箔張積層板について、幅5mm×長さ10cmに切り出し、銅箔の90度方向の引き剥がし試験を行い、そのときの強度を銅箔引き剥がし強さ(銅箔接着強度)とした。
(2)はんだ耐熱性
両面銅箔張積層板を288℃に加熱したはんだ浴に浮かべ、300秒後の積層板の状態を目視にて観察し、ふくれ等の異常が発生した程度に基づいてはんだ耐熱性を評価した。なお、結果については、ふくれ等の異常が見られなかった場合を「○」で、異常が見られた場合はその異常の内容を示した。
(3)吸湿耐熱性
両面銅箔張積層板の片面の銅をエッチングにより除去したサンプルを、飽和型PCT装置にて121℃、2気圧の条件で2時間処理した後に、260℃に加熱したはんだ浴に20秒間浸漬する処理を行った。この処理後のサンプルの状態を目視にて観察し、ふくれ等の異常が発生した程度に基づいて吸湿耐熱性を評価した。なお、結果については、ふくれ等の異常が見られなかった場合を「○」で、異常が見られた場合はその異常の内容を示した。
(4)折り曲げ試験
両面銅箔張積層板の銅をエッチングにより除去し、これを試験用基板とした。この試験用基板の屈曲部にピンゲージ(0.10mmφ又は0.38mmφ)を挟んで180度折り曲げ、指で強く押さえつけながら折り曲げ部に沿って指を移動させた後、試験用基板を元に戻した。この操作後の試験用基板を観察し、折り曲げ部分でクラックや破断が生じているか否かを確認して、折り曲げ性を評価した。なお、クラック発生及び破断発生が見られない場合を「OK」で、クラック発生又は破断発生が見られた場合を「NG」で示した。
(5)発塵性
プリプレグをカッター(オルファ社製)で幅1cm長さ25cmに10枚切断して、樹脂組成物に由来する粉状物(塵)の発生(発塵)の有無を確認した。
Figure 2010260974
Figure 2010260974
表1及び表2より、実施例1〜15のプリプレグは、いずれも塵の発生がなく、銅箔を積層した両面銅箔張り積層板のはんだ耐熱性や吸湿耐熱性が良好であった。また、ふくれ等の発生が見られず、耐折り曲げ性も良く、特に0.10mmφのピンゲージで折り曲げを行ってもクラックの発生が見られなかった。
一方、フェノキシ樹脂を含まない比較例1〜2では、はんだ耐熱性や吸湿耐熱性は良好であったが、0.10mmφのピンゲージで行った折り曲げ試験で試験用基板屈曲部分にクラックが発生した。
10…金属箔、30…基板、100…プリプレグ、200…金属箔張積層板。

Claims (9)

  1. (A)ポリアミドイミド樹脂、(B)エポキシ樹脂及び(C)フェノキシ樹脂を含有する、絶縁性樹脂組成物。
  2. 前記(C)フェノキシ樹脂の含有割合が、前記(A)ポリアミドイミド樹脂、前記(B)エポキシ樹脂及び前記(C)フェノキシ樹脂の固形分の合計質量に対して5〜30質量%である、請求項1記載の絶縁性樹脂組成物。
  3. 前記(C)フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、又は、ビスフェノールAとビスフェノールFとの共重合型フェノキシ樹脂である、請求項1又は2記載の絶縁性樹脂組成物。
  4. 前記(A)ポリアミドイミド樹脂が、下記一般式(1)で表される構造、下記一般式(2)で表される構造、下記一般式(3a)で表される構造、下記一般式(3b)で表される構造及び下記一般式(4)で表される構造からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造を含むものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の絶縁性樹脂組成物。
    Figure 2010260974

    [式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に2価の脂肪族炭化水素基、R13、R14、R17及びR18は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の脂肪族炭化水素基、R15及びR16は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜40の整数であって、1≦m+n≦50を満たす整数である。]
    Figure 2010260974

    Figure 2010260974

    [式(3a)及び式(3b)中、X31は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基、単結合、下記一般式(31a)で表される2価の基又は下記一般式(31b)で表される2価の基を示し、X32は、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基又はカルボニル基を示し、R31、R32、R33、R34、R35及びR36は、それぞれ独立に水素原子、水酸基、メトキシ基、メチル基又はハロゲン化メチル基を示す。
    Figure 2010260974

    ただし、式(31a)中、Zは、炭素数1〜3の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3の2価のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示す。]
    Figure 2010260974

    [式(4)中、X41は、メチレン基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合を示し、R41及びR42は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、pは1〜50の整数である。]
  5. 繊維基材と、該繊維基材に含浸された絶縁性樹脂と、を有するプリプレグであって、
    前記絶縁性樹脂が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の絶縁性樹脂組成物を用いて形成されたものである、プリプレグ。
  6. 前記繊維基材は、厚さが5〜50μmである、請求項5記載のプリプレグ。
  7. 請求項5又は6記載のプリプレグの硬化物からなる絶縁層と、
    前記絶縁層の少なくとも片面上に設けられた金属箔と、
    を備える金属箔張積層板。
  8. 請求項7記載の金属箔張積層板における前記金属箔を加工し配線を形成して得られたプリント配線板。
  9. 請求項8記載のプリント配線板と、該プリント配線板の配線上に形成された接着層と、該接着層上に形成された前記配線とは異なる配線と、を少なくとも備える、多層配線板。
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