JP2004168943A - 接着剤層付きプリプレグ、金属張積層板の製造方法及び金属張積層板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プリプレグと、プリプレグ上に形成された硬化性樹脂からなる接着剤層と、を備える接着剤層付きプリプレグであって、硬化性樹脂は、主鎖にシロキサン構造を有するポリアミドイミドとアミド反応性化合物とを含んでおり、ポリアミドイミド100重量部に対する、前記アミド反応性化合物の重量部Xは、前記ポリアミドイミド中のアミド基量をA重量%、ケイ素量をC重量%、前記アミド反応性化合物中のアミド基量をB重量%、ケイ素量をD重量%としたときに、以下の式(I)及び(II)、を満たすことを特徴とする接着剤層付きプリプレグ。
4≦(A×100+B×X)/(100+X)≦10 ・・・(I)
1≦(C×100+D×X)/(100+X)≦15 ・・・(II)
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、接着剤層付きプリプレグ、金属張積層板の製造方法及び金属張積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板用の基板としては、ガラスクロス等の強化繊維に電気絶縁性を有する樹脂を含浸させてなるプリプレグを複数枚積層し、加熱及び加圧することにより一体化させて得られたものが多く用いられている。このような基板上に、配線パターンを有する導体層を形成するための方法として、サブトラクティブ法が知られている。かかる方法においては、上記のようなプリプレグを複数枚積層して積層体を得た後、その表面(片面又は両面)に、金属箔を積層して一体化させた金属張積層板が用いられており、この金属張積層板における金属箔をエッチング等することにより配線パターンの形成を行っている。
【0003】
そして、金属張積層板に使用される電気絶縁性の樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等のような熱硬化性樹脂や、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等のような熱可塑性樹脂が用いられている。
【0004】
従来の金属張積層板は、金属箔のプリプレグに対する接着面を電気的又は化学的に粗面化処理を行って表面に微細な凹凸形状を形成させ、かかる金属箔の凹凸に上記のようなプリプレグに含まれている樹脂をしみこませることによりアンカー効果を発現させ、金属箔と積層体との接着力を向上させていた(例えば非特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
電子材料編集部編、「高密度プリント配線板技術」、工業調査会、昭和61年5月20日、p.149−157
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、導体層中に流れる電流の付近に発生した磁力線は、特に導体の中心部に干渉するため、かかる干渉により電流が導体の表面に集中するという表皮効果が現れ、このために導体における抵抗が増加することが知られている。表皮効果による抵抗の増加は、導体層表面が粗面化されているほど顕著であるため、上記従来技術のように粗面化された金属箔を用いた場合には、伝達する信号の高周波数化が困難となり、処理速度を向上させるための障害となっていた。
【0007】
従って、処理速度向上のためには、導体層の表面平滑化が必要となるが、導体層の表面を平滑にすることによりアンカー効果が得られなくなり、金属張積層板における積層体と金属箔との接着性が低下して導体層の剥離が生じるなど、積層体と金属箔との接着性と、導体層表面の平滑性の特性を両立させることは困難であった。
【0008】
また、電子機器の処理速度の高速化に伴って、実装されるMPUのI/O数が増加しており、MPUをワイヤボンディング法により接続するための端子数も増加している。従って、配線パターンを微細化して端子幅を狭小化することにより端子数の増加に対応する必要があるが、従来の金属張積層板では、かかる微細化により導体層が積層体から剥離してしまう問題があった。
【0009】
更に、情報端末機器の小型化、高密度化に伴って、これらに搭載されるプリント配線板に実装部品を実装する形態は、ピン挿入型から表面実装型へと移行し、近年ではBGA(ボールグリッドアレイ)に代表されるエリアアレイ型が主流となってきている。BGAのような実装部品は、熱及び音波により圧着を行うワイヤボンディング法によって基板上に実装されるが、かかる実装方法においては、基板全体が150℃以上の高温に晒されることから、基板に使用される電気絶縁性の樹脂には、高温においてもふくれ等を発生することのない高い耐熱性が要求されている。
【0010】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、金属張積層板の製造にあたり、粗面化処理されていない平滑な表面を有する導体層を用いた場合でも、導体層と積層体との接着性を良好にすることができ、微細な配線パターンを形成する際にも導体層の剥離を生じず、また高温条件下におけるふくれの発生を低減することが可能な接着剤層付きプリプレグを提供することを目的とする。また、本発明はかかる接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板の製造方法及びかかる製造方法により得られた金属張積層板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定の接着剤層がプリプレグ上に形成された接着剤層付きプリプレグにより上記目的が達成可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
すなわち、本発明の接着剤層付きプリプレグは、Bステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグと、該プリプレグ上に形成された第2の硬化性樹脂からなる接着剤層と、を備える接着剤層付きプリプレグであって、前記第2の硬化性樹脂は、主鎖にシロキサン構造を有するポリアミドイミドと該ポリアミドイミドのアミド基と反応を生じる官能基を有するアミド反応性化合物とを含んでおり、前記ポリアミドイミド100重量部に対する、前記アミド反応性化合物の重量部Xは、前記ポリアミドイミド中のアミド基量をA重量%、前記アミド反応性化合物中のアミド基量をB重量%、前記ポリアミドイミド中のケイ素量をC重量%、前記アミド反応性化合物中のケイ素量をD重量%としたときに、以下の式(I)及び(II)、
4≦(A×100+B×X)/(100+X)≦10 ・・・(I)
1≦(C×100+D×X)/(100+X)≦15 ・・・(II)
を満たすことを特徴とする。
【0013】
上記の接着剤層付きプリプレグは、上記の組成の第2の硬化性樹脂からなる接着剤層をプリプレグ上に有しているため、かかる接着剤層付きプリプレグを、金属箔に接着剤層を隣接させて加熱及び加圧することにより、導体層に表面が平滑な金属箔を用いた場合であっても、金属箔とプリプレグが強固に接着した金属張積層板を得ることができる。そして、第2の硬化性樹脂に含まれるポリアミドイミドは高い耐熱性を有していることから、接着剤層は高温に晒されてもふくれ等の異常を生じることが少ない。
【0014】
上記プリプレグとしては、強化繊維が配されているプリプレグを用いることが好ましい。強化繊維が配されているプリプレグを用いることにより、かかる場合の接着剤層付きプリプレグを用いて得られる金属張積層板の強度を向上させることができる。
【0015】
本発明の接着剤層付きプリプレグにおいては、上記接着剤層の厚さは30μm以下であることが好ましい。接着剤層の厚さを30μm以下とすることにより、金属張積層板に用いる際に生じる接着剤層のそり等の発生を大幅に低減することが可能となる。
【0016】
上記ポリアミドイミドは、下記一般式(1)で表される芳香族ジアミン及び下記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸とを反応させて得られるジイミドジカルボン酸に、芳香族ジイソシアネートを反応させてなるポリアミドイミドであることが好ましい。
【化4】
【化5】
[式中、Xは、下記一般式(3a)又は(3b)で表される官能基であり、R1はアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基、R2はアルキレン基、フェニレン基又は置換フェニレン基、nは1〜15の整数を示す。
【化6】
但し、Yは、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合であり、複数存在するR1及びR2のそれぞれは同一であっても異なっていてもよい。]
【0017】
かかる反応により得られるポリアミドイミドを本発明の接着剤層付きプリプレグにおける第2の硬化性樹脂に含有させることにより、金属箔と積層体との接着性を更に向上させることができる。
【0018】
上記アミド反応性化合物は、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物であることが好ましく、上記接着剤層の硬化後の弾性率は500〜2500MPaであることが好ましい。かかる構成を採用することにより、接着性及び耐熱性を更に向上させることができる。
【0019】
また本発明は、金属箔とプリプレグとをそれぞれ少なくとも一枚用いて、前記金属箔の少なくとも片面に前記プリプレグが接するように積層し、加熱及び加圧する金属張積層板の製造方法において、前記金属箔の少なくとも一枚は、粗面化処理されていない金属箔であり、少なくとも前記金属箔に隣接させて加熱及び加圧するプリプレグは、前記接着剤層が前記金属箔と接するように配置された上記本発明の接着剤層付きプリプレグであることを特徴とする金属張積層板の製造方法及びかかる製造方法により得られた金属張積層板を提供する。
【0020】
上記の製造方法により得られた金属張積層板は、上記本発明の接着剤層付きプリプレグを用いたものであるため、金属箔とプリプレグとの接着性に優れ、また耐熱性にも優れるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0022】
まず、本発明の接着剤層付きプリプレグにおけるプリプレグを構成する成分について説明する。
【0023】
本発明の接着剤層付きプリプレグにおけるプリプレグは、強化繊維を含有しないBステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグであってもよく、強化繊維を配したBステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグであってもよいが、強化繊維を配したBステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグであることが好ましい。
【0024】
強化繊維を配していないBステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグは、第1の硬化性樹脂をフィルム形状として半硬化状態(Bステージ)にすることにより得ることができ、また、強化繊維を配したBステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグは、強化繊維に硬化性樹脂を含浸させた後、含浸させた樹脂を半硬化状態(Bステージ)にすることにより得ることができる。第1の硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。強化繊維としては、Eガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス等からなるガラス繊維、ポリイミド、ポリエステル、テトラフルオロエチレン等からなる有機繊維、及びこれらを混合した繊維が例示できる。これらの繊維は、例えば、織布、不織布、ロービング、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状で強化繊維として用いることができる。
【0025】
プリプレグとしては、市販のプリプレグを用いることができ、またプリプレグを複数層備えたものを用いてもよい。適用可能な市販のプリプレグとしては、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂をガラス繊維織布であるガラスクロスに含浸させたプリプレグ(E−67、E−679、E−679F、日立化成工業社製)、ポリイミドに熱硬化成分を配合した樹脂組成物をガラスクロスに含浸させたプリプレグ(GEA−I−671、日立化成工業社製)が挙げられる。
【0026】
強化繊維を配したプリプレグにおける第1の硬化性樹脂と強化繊維の配合比は、重量比で硬化性樹脂/強化繊維=20/80〜80/20であることが好ましく、40/60〜60/40であることがより好ましい。
【0027】
次に本発明の接着剤層付きプリプレグにおける接着剤層を構成する成分について説明する。
【0028】
接着剤層はポリアミドイミド及びアミド反応性化合物を含む第2の硬化性樹脂から構成されるが、かかる第2の硬化性樹脂においては、ポリアミドイミド100重量部に対する、アミド反応性化合物の重量部Xは、ポリアミドイミド中のアミド基量をA重量%、アミド反応性化合物中のアミド基量をB重量%、ポリアミドイミド中のケイ素量をC重量%、アミド反応性化合物中のケイ素量をD重量%としたときに、上記式(I)及び(II)を満たさなければならない。これらの式の少なくとも一方が満たされない場合は、得られる金属張積層板の接着強度及び耐熱性が不十分となる。
【0029】
なお、アミド基量とは、アミド基を含む化合物の重量に占めるアミド基(CONH)の重量%をいい、ケイ素量も同様に、アミド基を含む化合物の重量に占めるケイ素原子(Si)の重量%をいう。
【0030】
上記式(I)及び(II)の条件を具備する場合には、ポリアミドイミド及びアミド反応性化合物の混合物中の全アミド基量が4〜10重量%となり、全ケイ素量が1〜15重量%となる。
【0031】
上記式(I)及び(II)の条件を具備するポリアミドイミドを含む第2の硬化性樹脂は、有機溶媒を用いてワニスとした場合における当該溶媒の揮発速度が速く、第2の硬化性樹脂の硬化を促進しない温度において、極めて容易に残存有機溶媒分を5重量%以下にできるという特徴を有する。また、かかる第2の硬化性樹脂を接着剤層に用いた接着剤層付きプリプレグを金属張積層板に適用することにより、金属箔との接着性及び耐熱性の優れた金属張積層板を得ることができる。これは、主に耐熱性の高いポリアミドイミド中にシロキサン構造を導入したポリアミドイミドに起因するものである。そして、上述のように式(I)及び(II)の条件を具備させることで、残存有機溶媒を低減できるので、銅箔との積層工程において有機溶媒の揮発によるふくれの発生が少なく、金属張積層板のはんだ耐熱性を向上できる。
【0032】
上記特性をより向上させることが可能なことから、上記式(I)における(A×100+B×X)/(100+X)の下限は6が好ましく、上限は8が好ましい。そして同様の観点から上記式(II)における(C×100+D×X)/(100+X)の下限は5が好ましく、上限は10が好ましい。
【0033】
接着剤層を構成するポリアミドイミドは、主鎖にシロキサン構造、アミド結合及びイミド結合を有するポリマーであるが、シロキサン構造とは、−SiO−結合を有する構造をいう。なお、Siには一価の有機基が2つ結合していることが好ましい。
【0034】
ポリアミドイミドは、例えば、上記一般式(1)で表される芳香族ジアミン及び上記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸と、を反応させてジイミドジカルボン酸を得、得られたジイミドジカルボン酸に芳香族ジイソシアネートを反応させて得ることができる。
【0035】
上記一般式(1)で表される芳香族ジアミンにおけるY、すなわち炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基は、−C(CH3)2−であることが好ましく、炭素数1〜3のハロゲン化脂肪族炭化水素基は−C(CF3)2−であることが好ましい。また、上記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンにおいては、R1は炭素数1〜6のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキル基であることがより好ましく、R2は、炭素数1〜6のアルキレン基であることが好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基であることがより好ましい。
【0036】
上記一般式(1)で表される芳香族ジアミンとしては、例えば、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼンが例示できる。
【0037】
芳香族ジアミンとしては、下記一般式(4)で表される化合物を用いることが好ましく、BAPPを用いることがより好ましい。なお、式中、Yは上記と同義である。
【化7】
【0038】
上記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンとしては、ジメチルシロキサン系両末端アミンを用いることが好ましく、かかる化合物はアミノ変性シリコーンオイルX−22−161AS(アミン当量450)、X−22−161A(アミン当量840)、X−22−161B(アミン当量1500)(以上、信越化学工業社製)、BY16−853(アミン当量650)、BY−16−853B(アミン当量2200)(以上、東レダウコーニングシリコーン社製)等として商業的に入手可能である。なお、これらは単独で、または組み合わせて用いることができる。
【0039】
上述の芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンのジアミン混合物と、無水トリメリット酸とを反応させることによりジイミドジカルボン酸を得ることができる。得られるジイミドジカルボン酸には、下記一般式(5a)及び下記一般式(5b)で表される化合物が含まれる。
【化8】
【0040】
式中、Zは、上記一般式(1)で表される化合物のアミノ基を除いた残基であり、R1、R2及びnは上記と同義である。
【0041】
芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸の反応においては、芳香族ジアミンのモル数をA、シロキサンジアミンのモル数をB、無水トリメリット酸のモル数をCとすると、(A+B)/Cの値が1.0/2.0〜1.0/2.2となるようにして反応させることが好ましい。AとBとの混合比率A/Bは99.9/0.1〜0/100であることが好ましく、かかる混合比率は、Bのアミン当量に応じて決定することが好ましい。例えば、シロキサンジアミンのアミン当量が400〜500の場合、A/Bは99.9/0.1〜0/100、アミン当量が800〜1000の場合、A/Bは99.9/0.1〜60/40、アミン当量が1500〜1600場合、A/Bは99.9/0.1〜60/40とすることが好ましい。A、B及びCを上記範囲内にすることにより、上記一般式(5a)及び(5b)で表されるジイミドジカルボン酸がより生成しやすくなり、生成するポリアミドイミドにおける全アミド基量及び全ケイ素量について上記式(I)及び(II)を具備させやすくなる。
【0042】
ジイミドジカルボン酸は、まず、芳香族ジアミン及びシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と無水トリメリット酸とを非プロトン性極性溶媒中、50〜90℃で反応させた後に、水と共沸可能な芳香族炭化水素を加え、120〜180℃で更に反応させて脱水閉環反応を生じさせることにより製造することが好ましい。非プロトン性極性溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、4−ブチロラクトン、スルホラン等が例示でき、N−メチル−2−ピロリドンを用いることがより好ましい。
【0043】
また、水と共沸可能な芳香族炭化水素としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン等が例示でき、トルエンを用いることが好ましい。かかる芳香族炭化水素は非プロトン性極性溶媒に対して、重量比で0.1〜0.5となる重量を加えることが好ましい。そして、脱水閉環反応の終了後、更に温度を約190℃に上昇させて水と共沸可能な芳香族炭化水素を除去しておくことが好ましい。
【0044】
上記の反応により得られたジイミドジカルボン酸に、芳香族ジイソシアネートを反応させることにより、ポリアミドイミドを得ることができる。
【0045】
芳香族ジイソシアネートとしては、下記一般式(6)で表される化合物を用いることができる。
【化9】
【0046】
式中、Wは少なくとも1つの芳香環を有する2価の有機基であり、−C6H4−CH2−C6H4−で表される基、トリレン基及びナフチレン基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基であることが好ましい。
【0047】
上記一般式(6)で表される化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示できる。
【0048】
得られるポリアミドイミドは、下記一般式(7a)及び下記一般式(7b)で表される繰り返し単位を有する化合物である。かかる繰り返し単位は、ブロック的に結合していてもよく、ランダム的に結合していてもよい。なお、式中、Z、W、R1、R2及びnは上記と同義である。
【化10】
【0049】
ジイミドジカルボン酸と芳香族ジイソシアネートとの反応は、水と共沸可能な芳香族炭化水素を除去した後、いったん溶液を室温まで冷却させてから、芳香族ジイソシアネートを加えて、約190℃で2時間程度反応させることが好ましい。かかる反応においては、生成したジイミドジカルボン酸1当量に対する芳香族ジイソシアネートの添加量は1.0〜1.5当量であることが好ましく、1.1〜1.3当量であることがより好ましい。芳香族ジイソシアネートの添加量が1.0当量未満であると、得られる接着剤層の可撓性が低下する傾向があり、また1.5当量を超えても、同様に得られる接着剤層の可撓性が低下する傾向がある。
【0050】
次に、接着剤層を構成するアミド反応性化合物について説明する。アミド反応性化合物としては、アミド基と反応を生じる官能基を備えた熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、多官能エポキシ化合物、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等が例示でき、多官能エポキシ化合物を用いることが好ましい。アミド反応性化合物として多官能エポキシ化合物を用いることにより、得られる第2の硬化性樹脂からなる接着剤層の耐熱性だけでなく機械的特性及び電気的特性を向上させることができる。
【0051】
多官能エポキシ化合物としては2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物を用いることが好ましく、3個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物を用いることがより好ましい。
【0052】
2個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノールとエピクロルヒドリンとを反応させてなるエポキシ樹脂;1,4−ブタンジオール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンとを反応させてなるエポキシ樹脂;フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとを反応させてなるポリグリシジルエステル;アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体;脂環式エポキシ樹脂等が例示できる。
【0053】
3個以上のグリシジル基を有する多官能エポキシ化合物としては、ZX−1548−2(東都化成社製)、DER−331L(ダウケミカル社製ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、YDCN−195(東都化成社製クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)等が例示できる。
【0054】
アミド反応性化合物の配合量は、アミド基と反応を生じる官能基の数に応じて決定することができ、ポリアミドイミド100重量部に対するアミド反応性化合物の重量部Xは、ポリアミドイミド中のアミド基量をA重量%、アミド反応性化合物中のアミド基量をB重量%、ポリアミドイミド中のケイ素量をC重量%、アミド反応性化合物中のケイ素量をD重量%としたときに、上記の式(I)及び(II)を満たすように決定する。
【0055】
アミド反応性化合物として多官能エポキシ化合物を用いる場合、第2の硬化性樹脂中に、更に多官能エポキシ化合物の硬化剤、硬化促進剤等を加えることが好ましい。多官能エポキシ化合物の硬化剤としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等のアミン類;イミダゾール類;ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化物、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等の多官能フェノール類;無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等の酸無水物類等が挙げられ、また硬化促進剤としては、アルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール類が挙げられる。
【0056】
上記の硬化剤の配合量は、多官能エポキシ化合物におけるエポキシ当量に応じて決定することができ、例えば硬化剤としてアミン化合物を用いる場合、アミンの活性水素の当量と、多官能エポキシ化合物のエポキシ当量が等しくなるように配合する。また、硬化剤として多官能フェノール類又は酸無水物類を用いる場合、配合量は、多官能エポキシ化合物1当量に対して、フェノール性水酸基又はカルボキシル基が0.6〜1.2当量となるようにすることが好ましい。硬化促進剤を用いる場合は、硬化促進剤の配合量は多官能エポキシ化合物100重量部に対して、0.001〜10重量部であることが好ましい。これらの硬化剤又は硬化促進剤の配合量が上記範囲より少ない場合は多官能エポキシ化合物の硬化が不充分となり、第2の硬化性樹脂の硬化後のガラス転移温度が低下する傾向があり、多い場合は残存の硬化剤又は硬化促進剤により第2の硬化性樹脂の硬化後の電気的特性が低下する傾向がある。
【0057】
第2の硬化性樹脂中には、更に、硬化を阻害しない範囲で、充填剤、カップリング剤、難燃剤等をその他の成分として添加することができる。
【0058】
次に、本発明の接着剤層付きプリプレグの構成について、図面を参照しつつ、好適な実施形態を説明する。
【0059】
図1は本発明の接着剤層付きプリプレグの一実施形態を示す断面図である。図1に示す接着剤層付きプリプレグ1は、プリプレグ2と、プリプレグ2上に形成されたポリアミドイミド及びアミド反応性化合物を含む第2の硬化性樹脂からなる接着剤層4とを備えている。ここで、プリプレグ2における第1の硬化性樹脂と、接着剤層4を構成する第2の硬化性樹脂は、同一であってもよく、異なっていてもよいが、異なることが好ましい。
【0060】
接着剤層付きプリプレグ1においては、プリプレグ2の厚さは、20〜250μmであることが好ましい。また、接着剤層の厚さは30μm以下とすることが好ましく、5〜20μmとすることがより好ましい。接着剤層の厚さを30μm以下とすることにより、接着剤層付きプリプレグを金属張積層板に用いた際に生じるそりを大幅に低減することが可能となる。そして、接着剤層の硬化後の弾性率は500〜2500MPaであることが好ましく、800〜1500MPaであることがより好ましい。接着剤層の硬化後の弾性率を上記範囲内とすることにより、接着性及び耐熱性が更に優れるようになる。
【0061】
かかる接着剤層付きプリプレグ1は、例えば、以下のようにして得ることができる。すなわち、Bステージ状態の第1の硬化性樹脂を含むプリプレグ上に、第2の硬化性樹脂を積層し接着剤層とする製造方法であって、硬化が完結しないようにプリプレグ及び第2の硬化性樹脂を加熱しつつ、プリプレグ上に第2の硬化性樹脂を積層することにより得ることができる。
【0062】
第2の硬化性樹脂は、公知の加熱手段(温風加熱、赤外線加熱、加熱圧着等)を用いて、加熱された状態でプリプレグ上に積層するが、かかる積層時には、プリプレグ及び第2の硬化性樹脂の両方の硬化が完結しないように加熱を行うことが好ましい。プリプレグに積層する接着剤層は、第2の硬化性樹脂を硬化が完結しないようにフィルム状にしたフィルム状硬化性樹脂とし、それを積層することが好ましい。
【0063】
上記のフィルム状硬化性樹脂を用いた接着剤層付きプリプレグの作製方法は、具体的には次のようにして実施することができる。すなわち、まず、離型性の支持体上に上述の第2の硬化性樹脂からなる接着剤層を形成させて接着剤層付きフィルムを得る。次にこの接着剤層付きフィルムの接着剤層がプリプレグに接するように積層させ、プリプレグが完全に硬化しない程度に加熱及び加圧を行う。そして積層後、上記支持体を剥離することにより接着剤層付きプリプレグを得ることができる。
【0064】
離型性の支持体としては、ポリエチレンテレフタレートやアルミ箔等が例示でき、これらの表面に離型処理を施したものがより好適である。特に、厚さ30μm〜200μmのポリエチレンテレフタレートに離型処理を施したものを用いることが好ましい。
【0065】
支持体上に接着剤層を形成させる方法としては、第2の硬化性樹脂を支持体上に塗布する方法が挙げられ、かかる塗布は、第2の硬化性樹脂を有機溶媒中に溶解又は分散させたワニスの状態で行うことが好ましい。かかるワニスに用いる有機溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0066】
接着剤層付きフィルムをプリプレグに積層させる方法としては、例えばロールラミネートによる方法が挙げられる。すなわち接着剤層付きフィルムの接着剤層がプリプレグに接するように重ね、加熱されたロールの間を加圧しながら通過させることにより積層させる。かかる方法におけるロールの温度は150℃以下であることが好ましく、80〜130℃であることがより好ましい。ロールの温度が150℃以上である場合、第2の硬化性樹脂の硬化が過度に進行してしまう場合があり、また支持体の剥離が困難となる傾向がある。
【0067】
次に本発明の金属張積層板の製造方法について、図2を参照しつつ、好適な実施形態を説明する。
【0068】
図2(a)は、2枚の粗面化処理されていない金属箔22と、3枚の積層体形成用プリプレグ10と、2枚の接着剤層付きプリプレグ1とを積層する工程を模式的に示す断面図である。同工程においては、3枚の積層体形成用プリプレグ10を互いに隣接するように積層し、積層された積層体形成用プリプレグ10の上面と下面に、接着剤層付きプリプレグ1を介して金属箔22を積層する。この場合において、接着剤層付きプリプレグ1における接着剤層4は、金属箔22と接するように配置する。
【0069】
金属箔22としては、銅箔やアルミニウム箔等の金属箔を用いることができ、厚さは5〜200μmであることが好ましい。また、厚さ0.5〜15μmの銅箔層と厚さ10〜300μmの銅箔層の間に、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等からなる中間層を設けた3層構造の複合箔や、アルミニウムと銅箔を複合した2層構造の複合箔を用いることもできる。金属箔22の表面粗さはRz=5μm以下であることが好ましく、Rz=2μm以下であることがより好ましい。なお、Rzは、JIS B 0601に規定された十点平均粗さをいう。
【0070】
上述のようにして積層が終了した後に、全体を加熱及び加圧することにより、金属張積層板を得ることができる。図2(b)は、得られた金属張積層板30を模式的に示す断面図である。同図に示す金属張積層板30は、積層体形成用プリプレグ10の硬化物である積層体形成用プリプレグ硬化物20の3層を中心層として、この上面及び下面に、接着剤層付きプリプレグ1の硬化物(プリプレグ硬化物12と接着剤層硬化物14とから構成される。)と金属箔22とがこの順に積層された構成を有している。
【0071】
なお、積層及び硬化は、真空プレス等を用いて行うことができ、硬化の際の温度は、150〜280℃であることが好ましく、180〜250℃であることがより好ましい。また圧力は0.5〜20MPaであることが好ましく、1〜8MPaであることがより好ましい。
【0072】
金属張積層板30においては、金属箔22が接着剤層硬化物14を介してプリプレグ硬化物12に接着され、また硬化によりプリプレグ硬化物12と積層体形成用プリプレグ硬化物20が一体化され積層体を形成していることから、金属箔22は金属張積層板30において上記積層体と強固に接着しており、金属張積層板30に微細な配線パターンを形成させた場合においても、金属箔22からなる導体層の剥離を生じることが極めて少なくなる。また、接着剤層硬化物14は、本発明の接着剤層付きプリプレグ1における接着剤層4の硬化物であるため、高い耐熱性を有しており、高温に晒されたときにふくれ等の発生が大幅に低減される。
【0073】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0074】
[ポリアミドイミドの合成]
(合成例1)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとして2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)43.1g(0.105mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF8010(信越化学社製、アミン当量445)40.1g(0.045mol)、無水トリメリット酸(TMA)60.5g(0.315mol)、非プロトン性極性溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)440gを入れ、80℃で30分間攪拌した。
【0075】
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約5.4mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認した後、水分定量受器中の水を除去しながら温度を190℃まで上昇させ、トルエンを除去した。
【0076】
フラスコの溶液を室温まで戻した後、芳香族イソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイイソシアネート(MDI)45.1g(0.18mol)を加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させ、アミド基量8.1重量%、ケイ素量6.9重量%のポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
【0077】
(合成例2)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPP41.1g(0.10mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF8010の90.0g(0.10mol)、TMA80.7g(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMP505gを入れ、80℃で30分間攪拌した。
【0078】
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約7.2mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認した後、水分定量受器中の水を除去しながら温度を190℃まで上昇させ、トルエンを除去した。
【0079】
フラスコの溶液を室温まで戻した後、芳香族イソシアネートとしてMDI60.1g(0.24mol)を加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させ、アミド基量7.4重量%、ケイ素量10.9重量%のポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
【0080】
(合成例3)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPP55.4g(0.135mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161B(信越化学工業社製、アミン当量1560)46.8g(0.015mol)、TMA60.5g(0.315mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMP485gを入れ、80℃で30分間攪拌した。
【0081】
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン100mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約5.4mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認した後、水分定量受器中の水を除去しながら温度を190℃まで上昇させ、トルエンを除去した。
【0082】
フラスコの溶液を室温まで戻した後、芳香族イソシアネートとしてMDI45.1g(0.18mol)を加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させ、アミド基量7.2重量%、ケイ素量9.0重量%のポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
【0083】
(比較合成例1)
還流冷却器を連結したコック付き25mLの水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた2Lのセパラブルフラスコに、芳香族ジアミンとしてBAPP24.6g(0.06mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161A(信越化学工業社製、アミン当量805)225.4g(0.14mol)、TMA80.7g(0.42mol)、非プロトン性極性溶媒としてNMP725gを入れ、80℃で30分間攪拌した。
【0084】
攪拌終了後、水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mLを加え、温度を160℃に上昇させて2時間還流させた。水分定量受器に水が約7.2mL以上たまり、水の留出が見られなくなっていることを確認した後、水分定量受器中の水を除去しながら温度を190℃まで上昇させ、トルエンを除去した。
【0085】
フラスコの溶液を室温まで戻した後、芳香族イソシアネートとしてMDI60.1g(0.24mol)を加え、温度を190℃に上昇させて2時間反応させ、アミド基量4.9重量%、ケイ素量21.7重量%のポリアミドイミドのNMP溶液を得た。
【0086】
[第2の硬化性樹脂の調製]
(調製例1)
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2(東都化成社製、リン含有多官能エポキシ樹脂)20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量7.3重量%、全ケイ素量6.3重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0087】
(調製例2)
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液267g(固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2の40g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量6.4重量%、全ケイ素量5.6重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0088】
(調製例3)
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるDER−331L(ダウケミカル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量7.3重量%、全ケイ素量6.3重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0089】
(調製例4)
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるYDCN−195(東都化成社製、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.2gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量7.3重量%、全ケイ素量6.3重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0090】
(調製例5)
合成例2で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(固形分35重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2の20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量6.5重量%、全ケイ素量9.8重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0091】
(調製例6)
合成例3で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2の20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量4.4重量%、全ケイ素量8.1重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0092】
(比較調製例1)
比較合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液300g(樹脂固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2の20g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量3.2重量%、全ケイ素量19.5重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0093】
(比較調製例2)
合成例1で得られたポリアミドイミドのNMP溶液133g(樹脂固形分30重量%)、アミド反応性化合物としてエポキシ樹脂であるZX−1548−2の120g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、2−エチル−4−メチルイミダゾール1.2gを配合し、組成物が均一になるまで約1時間攪拌した後、脱泡のため24時間室温で静置して、全アミド基量2.0重量%、全ケイ素量2.8重量%の第2の硬化性樹脂のワニスを得た。
【0094】
[接着剤層付きプリプレグの作製]
(実施例1)
調製例1で得られた第2の硬化性樹脂のワニスを、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、ピューレックス、帝人社製)に、接着剤層の乾燥後の厚さが15μmとなるように塗布し、130℃で20分間加熱、乾燥することにより、揮発成分を5〜7重量%含む接着剤層付きフィルムを得た。
【0095】
次に、得られた接着剤層付きフィルムを、接着剤層が接触するようにプリプレグ(GEA−I−671、日立化成工業社製)上に重ねて、温度120℃、速度0.2m/分の条件でホットロールラミネータによりラミネートを行った後、PETフィルムを剥離して、プリプレグ上に接着剤層が形成された実施例1の接着剤層付きプリプレグを得た。
【0096】
(実施例2〜6、比較例1〜2)
調製例1で得られた第2の硬化性樹脂のワニスに替えて調製例2〜6、比較調整例1〜2の第2の硬化性樹脂のワニスを用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜6、比較例1〜2の接着剤層付きプリプレグを得た。なお、調製例2〜6の第2の硬化性樹脂のワニスを用いた場合が実施例2〜6に、比較調整例1〜2の第2の硬化性樹脂のワニスを用いた場合が比較例1〜2にそれぞれ該当する。
【0097】
(実施例7〜11)
調製例1で得られた第2の硬化性樹脂のワニスを、接着剤層の乾燥後の厚さが5、10、20、30、50μmとなるように塗布した以外は、実施例1と同様にして実施例7〜11のプリプレグを得た。なお、接着剤層の乾燥後の厚さを5、10、20、30、50μmとしたものがそれぞれ実施例7、8、9、10、11に該当する。
【0098】
[接着強度、はんだ耐熱性及び弾性率の測定]
実施例1〜6、比較例1〜2の接着剤層付きプリプレグを、3枚のプリプレグ(GEA−I−671)を積層した積層体の両面にプリプレグが接触するようにして積層した後、最外層両面の接着剤層にそれぞれ表面粗さの異なる銅箔であるF0−WS−12(古河電工社製、Rz=1.8μm)、SLP−12(日本電解社製)の光沢面(Rz=2.0μm)又はGTS−12(古河サーキットフォイル社製、Rz=8.0μm)を積層させ、真空プレスを用いて230℃、90分、4.0MPaの条件でプレスを行うことにより金属張積層板を得た。
【0099】
得られたそれぞれの金属張積層板における銅箔を、それぞれ90度方向に引き剥がす際の引き剥がし強さ(90°剥離強さ、JIS C6481に準拠)を測定することにより接着強度の測定を行った。
【0100】
次に、上記でRz=1.8μmの銅箔を用いて得られた金属張積層板を、20mm×20mmに切断したものをはんだ耐熱性試験用の試料とし、この試料を260℃及び288℃のはんだ浴にそれぞれ浸漬して、ふくれ又は金属箔の剥がれが生じていないかを目視により確認してはんだ耐熱性の評価を行った。なお、はんだ耐熱性の評価は、はんだ浴に試料を浸漬してからふくれ又は金属箔の剥がれが見られるまでの時間を測定し、得られた時間を測定値とした。
【0101】
また、接着剤層を有していないプリプレグを用いた場合との比較を行うため、参考例1として5枚のプリプレグ(GEA−I−671)を積層した積層体の両面に、Rz=1.8μmの銅箔を積層させ、真空プレスを用いて230℃、90分、4.0MPaの条件でプレスを行って得られた金属張積層板を用いて上記と同様に接着強度及びはんだ耐熱性の測定を行った。
【0102】
更に、接着剤層の硬化後の弾性率を測定するため、以下の試験を行った。まず、調製例1〜6、比較調製例1〜2で得られた第2の硬化性樹脂のワニスを厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に乾燥後の厚さが80μmとなるようにそれぞれ塗布し、130℃で30分間加熱して溶媒を揮発させるとともに硬化させた。硬化後、PETフィルムを剥離して第2の硬化性樹脂の硬化物を得、得られた第2の硬化性樹脂の硬化物をSUS製の枠に挟んで、更に230℃で90分の加熱を行い、厚さが80μmであるフィルム状硬化性樹脂を得た。そして、得られたフィルム状硬化性樹脂の30℃における弾性率を動的粘弾性測定装置(レオロジー社製)を用いて測定した。
【0103】
上記接着強度及びはんだ耐熱性の測定により得られた結果を合わせて表1に示す。また、弾性率の測定結果を、同様の第2の硬化性樹脂のワニスを用いたプリプレグの欄に記載した。
【表1】
【0104】
表1に示すように、実施例1〜6の接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板では、いずれの表面粗さを有する銅箔であっても0.8〜1.4kN/mの接着強度を示し、また、いずれの温度のはんだ浴に浸漬しても、3分以上ふくれ又は金属箔の剥がれ等の異常の発生は見られなかったのに対し、比較例1〜2の接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板及び参考例1では、0.2〜0.6kN/mの接着強度を示し、また、いずれもはんだ浴に浸漬してから30秒以内でふくれ又は金属箔の剥がれが見られた。
【0105】
[接着剤層の厚さによる影響の評価]
実施例7〜11の接着剤層付きプリプレグを、その接着剤層が接触するようにして3枚のプリプレグを積層した積層体の片面に積層させた後、接着剤層に銅箔としてF0−WS−12(Rz=1.8μm)又はSLP−12の光沢面(Rz=2.0μm)を積層させ、真空プレスを用いて230℃、90分、4.0MPaの条件でプレスを行うことにより金属張積層板を得た。
【0106】
得られた金属張積層板をそれぞれ用い、そりの発生の確認及び接着強度の測定を行った。なお、そりの発生は、金属張積層板にそりが発生しているか否かを目視により確認し、接着強度の測定は上述の方法と同様に行った。
【0107】
得られたそりの発生の確認及び接着強度の測定の結果をまとめて表2に示す。なお、表2においては、そりの発生の見られなかったものを○で示し、そりの発生の見られたものを×で示した。
【表2】
【0108】
表2に示すように、いずれの接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板でも、0.6〜1.1kN/mの接着強度を示したが、接着剤層の厚さが50μmである接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板は、銅箔を内側にするように表面にそりが発生した。
【0109】
[回路形成性の評価]
実施例1、6及び比較例1の接着剤層付きプリプレグを、そのプリプレグが接触するようにして4枚のプリプレグを積層した積層体の両面に積層した後、一方の接着剤層にSLP−100(日本電解社製)を積層し、もう一方の接着剤層に表面粗さの異なる銅箔(Rz=1.8μm、Rz=2.0μm又はRz=8.0μm)をそれぞれ積層させ、真空プレスを用いて230℃、90分、4.0MPaの条件でプレスを行うことにより金属張積層板を得た。
【0110】
得られた金属張積層板をそれぞれ用い、金属張積層板における一方の面に存在するSLP−100表面に全面レジストを形成し、また、他方の面に存在するそれぞれ表面粗さの異なる銅箔上に、ライン幅/スペース幅(L/S)が、20μm/20μm、30μm/30μm、40μm/40μm又は50μm/50μmである櫛型レジストパターンをそれぞれ形成した。そして、塩化第二鉄溶液を用いてエッチングを行うことにより未保護の銅箔を除去した後、レジストを剥離して配線パターンを形成させた。
【0111】
配線パターンが形成された金属張積層板の回路形成性の評価は、顕微鏡を用いて行い、この評価は回路形成が可能であったライン幅/スペース幅(L/S)の最小値を回路形成性の値とした。
【0112】
また、接着剤層を有していないプリプレグを用いた場合との比較を行うため、参考例2として5枚のプリプレグ(GEA−I−671)を積層した積層体の両面に、上記と同様に銅箔を積層して得られた金属張積層板を用い、上記と同様にして回路形成性の評価を行った。
【0113】
得られた回路形成性の評価結果をまとめて表3に示す。
【表3】
【0114】
表3に示すように、実施例1又は6の接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板では、比較的平滑な金属箔表面(Rz=1.8μm又は2.0μm)を有する銅箔を用いた金属張積層板であっても、エッチング時の残銅の除去を短時間で行うことができ、ライン幅/スペース幅=20μm/20μmで断面形状が矩形に近い良好な配線パターンが得られた。それに対して、比較例1の接着剤層付きプリプレグを用いた金属張り積層板又は参考例2では、Rz=1.8μm又は2.0μmの銅箔を用いた場合において銅箔が一部剥離した。なお、Rz=8.0μmの銅箔を用いた場合は、いずれの金属張積層板でも剥離は生じなかったが、エッチング時に銅箔面上の残銅の除去に長時間を要したために、ラインの上部が細い蒲鉾型となる傾向が見られた。このため、ライン幅/スペース幅は40μm/40μmが良好な配線パターンの得られる限界であった。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の接着剤層付きプリプレグによれば、粗面化処理されていない金属箔を用いた場合であっても、金属箔と積層体との接着性に優れ、微細な配線パターンを形成させた場合にも導体層の剥離が生じず、なおかつ耐熱性に優れる金属張積層板を得ることが可能となる。また、本発明によれば、本発明の接着剤層付きプリプレグを用いた金属張積層板の製造方法及びかかる方法により得られた金属張積層板を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接着剤層付きプリプレグの一実施形態を示す断面図である
【図2】(a)は、2枚の粗面化処理されていない金属箔22と、3枚の積層体形成用プリプレグ10と、2枚の接着剤層付きプリプレグ1とを積層する工程を模式的に示す断面図であり、(b)は、得られた金属張積層板40を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・接着剤層付きプリプレグ、2・・・プリプレグ、4・・・接着剤層、10・・・積層体形成用プリプレグ、12・・・プリプレグ硬化物、14・・・接着剤層硬化物、20・・・積層体形成用プリプレグ硬化物、22・・・金属箔、30・・・金属張積層板。
Claims (8)
- Bステージ状態の第1の硬化性樹脂からなるプリプレグと、該プリプレグ上に形成された第2の硬化性樹脂からなる接着剤層と、を備える接着剤層付きプリプレグであって、
前記第2の硬化性樹脂は、主鎖にシロキサン構造を有するポリアミドイミドと該ポリアミドイミドのアミド基と反応を生じる官能基を有するアミド反応性化合物とを含んでおり、
前記ポリアミドイミド100重量部に対する、前記アミド反応性化合物の重量部Xは、
前記ポリアミドイミド中のアミド基量をA重量%、前記アミド反応性化合物中のアミド基量をB重量%、前記ポリアミドイミド中のケイ素量をC重量%、前記アミド反応性化合物中のケイ素量をD重量%としたときに、
以下の式(I)及び(II)、
4≦(A×100+B×X)/(100+X)≦10 ・・・(I)
1≦(C×100+D×X)/(100+X)≦15 ・・・(II)
を満たすことを特徴とする接着剤層付きプリプレグ。 - 前記プリプレグは強化繊維が配されているプリプレグであることを特徴とする請求項1記載の接着剤層付きプリプレグ。
- 前記接着剤層の厚さが、30μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の接着剤層付きプリプレグ。
- 前記ポリアミドイミドは、
下記一般式(1)で表される芳香族ジアミン及び下記一般式(2)で表されるシロキサンジアミンを含むジアミン混合物と、無水トリメリット酸とを反応させて得られるジイミドジカルボン酸に、
芳香族ジイソシアネートを反応させてなるポリアミドイミドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤層付きプリプレグ。
- 前記アミド反応性化合物は、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤層付きプリプレグ。
- 前記接着剤層の硬化後の弾性率が500〜2500MPaであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤層付きプリプレグ。
- 金属箔とプリプレグとをそれぞれ少なくとも一枚用いて、前記金属箔の少なくとも片面に前記プリプレグが接するように積層し、加熱及び加圧する金属張積層板の製造方法において、
前記金属箔の少なくとも一枚は、粗面化処理されていない金属箔であり、
少なくとも前記金属箔に隣接させて加熱及び加圧するプリプレグは、前記接着剤層が前記金属箔と接するように配置された請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着剤層付きプリプレグであることを特徴とする金属張積層板の製造方法。 - 請求項7記載の金属張積層板の製造方法により得られることを特徴とする金属張積層板。
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