JP2010260281A - インクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出安定性が良好で硬化性、かつ、印字後の印刷物の耐候性にも優れる硬化膜を形成できるインクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置1におけるインクジェット記録ヘッド3のノズルプレートの撥インク膜が、主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたノズルプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置1及びそれを用いたインクジェット画像形成方法。
【選択図】図1
【解決手段】インクジェット記録装置1におけるインクジェット記録ヘッド3のノズルプレートの撥インク膜が、主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたノズルプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置1及びそれを用いたインクジェット画像形成方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法に関する。
従来、紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化する活性光線硬化型組成物は、プラスチック、紙、木工及び無機質材等の塗料、接着剤、印刷インキ、印刷回路基板及び電気絶縁関係等の種々の用途に実用化されている。
また、これらの重合性組成物を使用したインクジェット用インクシステムとしては、紫外線で硬化する紫外線硬化型インクジェットインクがあるが、この紫外線硬化インクを用いたインクジェット方式は、速乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点で、近年注目されつつある。紫外線硬化型インクジェットインクの中でもカチオン重合性化合物を用いたインクは、酸素による重合阻害を受けないため薄膜硬化性に優れ、また、硬化膜の柔軟性に一般的に優れる点で特に注目されつつある(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、それらのインクは保存安定性・硬化性などは改善されたものの、形成される硬化膜(印刷物)の屋外耐候性がまだまだ足りないため、限られた記録材料・用途への対応しかできないという問題があった。
更に、紫外線硬化型インクジェットインクの中でもカチオン重合性化合物を用いたインクで画像形成する場合、記録ヘッドのノズルの周縁部に記録液の液溜りが生じやすく吐出が安定しないばかりでなく、その液溜まりがある状態で紫外線の漏れ光が照射されることにより、ノズル周辺部の撥液処理層が破壊されて剥がれてしまうという問題があることがわかった。
従来からノズルの周辺部に撥液処理を施した撥液処理層を形成し、上述の液溜まりの問題を解決せんとする提案が開示されている(例えば、特許文献4〜6参照)が、紫外線漏れ光の影響を考慮されたものではなく不十分であった。この撥液処理に用いる撥液処理剤としては、例えばシリコン系ポリマーやオリゴマー、さらにフッ素系ポリマーやオリゴマーなど種々のものが挙げられている。
本発明の目的は、活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、吐出安定性が良好で硬化性、かつ、印字後の印刷物の耐候性にも優れる硬化膜を形成できるインクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.インクジェット記録装置におけるインクジェット記録ヘッドのノズルプレートの撥インク膜が、主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたノズルプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置。
2.少なくとも、光酸発生剤と、カチオン重合性化合物と、顔料とを含有する活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、ノズルプレートの撥インク膜が主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたインクジェット記録ヘッドから吐出することにより画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
3.前記カチオン重合性化合物の少なくとも一つが、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする前記2に記載のインクジェット画像形成方法。
(式中、R1は、炭素数1〜10のカチオン重合可能な基を表す。R2は、メチル基、エチル基、プロピル基から選択される基を表す。nは、0、1、2のいずれかを表す。)
4.前記カチオン重合性化合物の少なくとも一つが、ビニルエーテル化合物であることを特徴とする前記2または3に記載のインクジェット画像形成方法。
4.前記カチオン重合性化合物の少なくとも一つが、ビニルエーテル化合物であることを特徴とする前記2または3に記載のインクジェット画像形成方法。
5.前記顔料が、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 213、のいずれかであることを特徴とする前記2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
6.前記含フッ素ポリマーが、非晶質であることを特徴とする前記2〜5のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
7.前記ノズルプレートが、ポリイミドからなることを特徴とする前記2〜6のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
本発明によれば、活性光線硬化型インクジェットインクを用いて、吐出安定性が良好で硬化性、かつ、印字後の印刷物の耐候性にも優れる硬化膜を形成できるインクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法を提供することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
従来、光酸発生剤、カチオン重合性化合物、顔料、を含有する活性光線硬化型インクジェットインク組成物(以後、活性光線硬化型インク組成物、インクジェットインク組成物、インク組成物ともいう)は、記録ヘッドのノズルプレートに非常に濡れやすく記録ヘッドのノズルの周縁部にインク組成物の液溜りが生じやすく吐出が安定しない(液滴の曲がり、吐出欠、が生じる)問題があった。このノズル周辺部の液溜まりに関しては、従来から特許文献4〜6に開示されているような方法が検討されていた。
更に、この問題に加えて、該インク組成物を用いた場合特有に発生する問題として、ノズル周辺部に液溜まりがある状態で画像形成中に紫外線の漏れ光が照射されることにより、ノズル周辺部の撥インク膜が破壊されて剥がれてしまい、公知技術のように吸収体やゴムブレードを用いたインク液の抜き取りでは回復できない吐出不良につながる、という新たな問題(一般には知られていない問題)に本発明者は直面していた。原因はよくわかっていないが、単純に漏れ光によりインク組成物が硬化したためではなく、該インク組成物がノズル周辺部の撥インク膜中に徐々に浸透し撥インク膜が膨潤、その状態で漏れ光が照射されることにより光酸発生剤から発生した強酸の影響で撥インク膜の凝集破壊が生じている可能性が考えられる。
本発明者は、これらの問題に対して、該インク組成物を用いたインクジェット画像形成方法において、いかに安定に良好な画像を継続的に形成できるかを鋭意検討した結果、主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成された撥インク膜をノズルプレートに持つインクジェット記録ヘッドを用いて画像形成することが、特異的に該インク組成物を用いた画像形成方法において吐出安定性を向上できることを見出した。
本発明のインク組成物について詳細に説明する。
本発明のインク組成物には、カチオン重合性化合物と併用して、一般に知られているカチオン重合性基を有する化合物であれば、モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず使用することができる。カチオン重合性化合物としては、例えば、以下に例示する化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、公知のカチオン重合性化合物であれば問題なく使用することができる。
カチオン重合性化合物としては、公知のカチオン重合性化合物を用いられ、スチレン誘導体、ビニルエーテルの他に、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、ラクタム、ラクトンなどが用いられる。中でも、オキシラン、オキセタン、ビニルエーテルまたはスチレン誘導体が好ましく用いられ、特にオキシラン、オキセタンが好ましい。
オキシラン基を有する化合物としては、あらゆる公知のエポキシ化合物を併用することができる。
本発明で用いられる単官能エポキシドの例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
多官能エポキシドの例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′−エポキシ−6′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
オキセタン環を有する化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を併用することができる。
本発明で用いられるオキセタン化合物には、単官能オキセタンの例としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
また多官能オキセタンとしては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3′−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等の多官能オキセタンが挙げられる。
ビニルエーテル基を有する化合物としては、あらゆる公知のビニルエーテル化合物を併用することができる。
本発明で用いられる単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
多官能ビニルエーテルの例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
本発明者は、形成した画像の耐候性を向上するために、該カチオン重合性化合物として前記一般式(1)の化合物または前記ビニルエーテル化合物を用いることが特に有効であることを見出していたが、それら化合物を用いた場合、前期ノズル周辺部の液溜まり及び漏れ光による撥インク膜破壊の問題が顕著であった。しかし、このように画像性能が良好となる一般式(1)の化合物またはビニルエーテル化合物を用いた場合にあっても、本発明の構成とすることにより、安定に画像を形成できることをも見出した。
ここで画像の耐候性を判断する方法としては、実際に屋外に印刷物を放置して画像濃度・色差の変動を測定する代替評価として、紫外線照射サイクルと結露サイクルを繰返し行う促進耐候試験機Q−Lab Corporation製 QUVを用いて、印刷物の画像濃度変動を測定した。例えば、特許文献1〜3の実施例に開示されているカチオン重合性インクを用いて画像を形成(印刷物を作成)しQUV試験機に投入した場合、硬化膜=印刷物が徐々に低分子量化して流れ出し、結果として画像濃度低下、光沢度の低下が起こる(カーボンアーク式試験機、キセノンランプ式試験機、などでの色材自体の退色(耐光性)とは異なる)。
<一般式(1)で表される化合物>
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク組成物には、カチオン重合性化合物として一般式(1)で表される化合物が用いられる。
本発明の活性光線硬化型インクジェットインク組成物には、カチオン重合性化合物として一般式(1)で表される化合物が用いられる。
ここでR1は、炭素数1〜10のカチオン重合可能な基を表す。カチオン重合可能な基としては、ビニルエーテル構造を有する基、エポキシ構造を有する基、オキセタン構造を有する基が好ましく、下記Ra、Rb、Rcのいずれかであることが特に好ましい。
耐候性向上のためには、一般式(1)で示されるように、Si原子にアルコキシ基およびカチオン重合可能な基の両方が結合していることが有効であり、nは、好ましくは0または1である。
一般式(1)のインク組成物中の含有量としては、耐候性と硬化性の点からインクジェットインク組成物全体に対して3〜16質量%であることが好ましい。
一般式(1)で表されるカチオン重合性化合物の好ましい具体例を示す。
本発明において、光開始剤としては、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されているあらゆる公知の光開始剤を用いることができる。
本発明では、光重合開始剤として光酸発生剤を使用することが好ましい。光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C6F5)4 −、PF6 −、AsF6 −、SbF6 −、CF3SO3 −塩を挙げることができる。
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
特に、本発明のインク組成物においては、光酸発生剤としては、トリアリールスルホニウム塩を含有する化合物であることが好ましい。
光酸発生剤は、カチオン重合性化合物100質量部に対して、0.2〜20質量部の比率で含有させることが好ましい。
光酸発生剤の含有量が0.2質量部未満では硬化物を得ることが困難であり、20質量部を越えて含有させてもさらなる硬化性向上効果はない。
これら光酸発生剤は、1種または2種以上を選択して使用することができる。
<顔料>
本発明の活性光線硬化型インク組成物には、各種公知の顔料を含有しているが、染料を含有してもよい。
本発明の活性光線硬化型インク組成物には、各種公知の顔料を含有しているが、染料を含有してもよい。
本発明で好ましく用いることのできる顔料を、以下に列挙する。
C.I Pigmen Yellow−1、2、3、12、13、14、16、17、42、73、74、75、81、83、87、93、95、97、98、109、114、120、128、129、138、150、151、154、155、180、185、213
C.I Pigmen Orange−16、36、38、
C.I Pigmen Red−5、7、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、112、122、123、144、146、168、184、185、202、
C.I Pigmen Violet−19、23、
C.I Pigmen Blue−1、2、3、15:1、15:2、15:3、15:4、18、22、27、29、60、
C.I Pigmen Green−7、36、
C.I Pigmen White−6、18、21、
C.I Pigmen Black−7、等を挙げることができる。
C.I Pigmen Orange−16、36、38、
C.I Pigmen Red−5、7、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、101、112、122、123、144、146、168、184、185、202、
C.I Pigmen Violet−19、23、
C.I Pigmen Blue−1、2、3、15:1、15:2、15:3、15:4、18、22、27、29、60、
C.I Pigmen Green−7、36、
C.I Pigmen White−6、18、21、
C.I Pigmen Black−7、等を挙げることができる。
本発明の構成は、有機顔料を用いた場合に効果が大きく、特にYellow顔料、中でもC.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 213、を用いている場合には、格段に吐出安定性が向上する。その原因はよくわかっていないが、これら顔料を用いた場合、紫外線の影響を受けやすくなるためと考えている。これら本発明の構成での効果が大きく見られるY顔料の具体例としては、C.I.Pigment Yellow 150:LANXESS社製 E4GN−GT CH20015、C.I.Pigment Yellow 151:Clariant社製 Hostaperm Yellow H4G、C.I.Pigment Yellow 154:Clariant社製 Hostaperm Yellow H3G、C.I.Pigment Yellow 155:Clariant社製 Hostaperm Yellow 3GP、C.I.Pigment Yellow 213:Clariant社製 Hostaperm Yellow H5G、などが挙げられるがこの限りでない。
上記顔料の分散には、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に、分散剤を添加することも可能である。分散剤としては、高分子分散剤を用いることが好ましく、高分子分散剤としてはAvecia社のSolsperseシリーズや、味の素ファインテクノ社のPBシリーズが挙げられる。また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージストを用いることも可能である。これらの分散剤および分散助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加することが好ましい。分散媒体は、溶剤または重合性化合物を用いて行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクでは、インク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であることが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よって、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中でも最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上好ましい。
顔料の分散は、顔料粒子の平均粒径を0.08〜0.2μmとすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を適宜設定する。この粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、インクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持することができる。
本発明に係るインクジェットインクにおいては、色材濃度としては、インク全体の1質量%乃至10質量%であることが好ましい。
本発明のインクジェットインクにおいては、25℃における粘度が7〜100mPa・sであることが、良好な硬化性を得るために好ましい。本発明における粘度とは、Physica社製粘弾性測定装置MCR300にて測定したシェアレート1000(1/s)の値である。
<インクジェット記録ヘッド>
本発明は、ノズル周辺部に本発明に特有の化合物で処理して撥インク処理を施した撥インク膜を形成することにより安定なインクジェット記録をいつまでも行う事ができる。
本発明は、ノズル周辺部に本発明に特有の化合物で処理して撥インク処理を施した撥インク膜を形成することにより安定なインクジェット記録をいつまでも行う事ができる。
本発明において、含フッ素ヘテロ環状構造とは、化学構造式でヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環の有機物である。
ヘテロ原子とは、炭素(C)以外の原子であり、具体的には、酸素(O)、チッ素(N)、イオウ(S)、リン(P)等が用いられ、特に酸素(O)が化学的安定性、安全性の面から好適に用いられる。
本発明において、ヘテロ環構造を有する含フッ素ポリマーは、撥インク(接触角)の面からフッ素の含有率が、10質量%以上、より好適には25質量%以上、さらに好適には50質量%以上のものが良い。
また、主鎖における環構造の割合は、目的とする被膜の強さや溶剤への溶解性、あるいは基材との密着性等の面から10%以上より好適には20%以上、さらに好適には30%以上が良い。
本発明において、ヘテロ環構造を有する含フッ素ポリマーのうち特に、非晶質なポリマーを用いることが好ましい。非晶質なポリマーは、膜強度、基材への密着性、膜の均一性等が優れているため本発明の効果をより一層発揮することができる。
本発明において、主鎖にヘテロ環構造を有する含フッソ素ポリマーとしては例えば、米国特許第3,418,302号、米国特許第3,978,030号、特開昭63−238111号公報、特開昭63−238115号公報、特開平1−131214号公報、特開平1−131215号公報等に記載されているポリマーが好適に用いられる。
これらのうち、次の如きヘテロ環構造を有するポリマーが代表的である。ただし、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではない。
式中、ただし、Rf1は酸、エステル、アルコール、アミン、アミド等の官能機を末端に有する含フッ素有機置換基、Rf2は含フッ素アルキル、含フッ素エーテルである。
更に、基材との密着性の向上やTg、溶剤への溶解性をコントロールするためには主鎖に下記一般式の構造を導入してもよい。
式中、R3、R4、R5はそれぞれH、F、Cl、Rf(フッ素含有アルキル)である。Xは、H、F、Cl、Rf1、Rf2である。これらの構造は以下のコモノマーと共重合することにより得られる。
CF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、
CF2=CF−O−CF2CF2CF2COOCH3、
CF2=CF−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F
以上示したような特定な化学構造をもち、撥インク処理剤として適しているものとして、サイトップCTX−105(商品名 旭硝子製)またはサイトップCTX−805(商品名 旭硝子製)またはテフロン(登録商標)AF(商品名 デュポン)があげられる。
CF2=CF−O−CF2CF2CF2COOCH3、
CF2=CF−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F
以上示したような特定な化学構造をもち、撥インク処理剤として適しているものとして、サイトップCTX−105(商品名 旭硝子製)またはサイトップCTX−805(商品名 旭硝子製)またはテフロン(登録商標)AF(商品名 デュポン)があげられる。
本発明のノズルプレートはポリイミドからなることが好ましく、ポリイミドからなるノズルプレートに酸素プラズマ処理を施し前述の撥インク層を塗布することにより、撥インク膜の接着性が著しく向上し、前記撥インク膜破壊の問題が低減されることを見出した。
ヘッド作製工程の具体例としては、前述の特定の環構造を有するポリマーを含有する溶液をスプレー塗布、スピンコート塗布、ワイヤーバー塗布、など一般的な塗布方法により酸素プラズマ処理が施されたポリイミド上に塗布し乾燥させる。
該ポリマーを含有する溶液に用いられる溶媒としては、本発明のポリマーを溶解するものであれば限定はないがパーフルオロベンゼン、“アフルード”(商品名:旭硝子製のフッ素系溶剤)、“フロリナートFC−75”(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液体)等の含フッ素溶剤が好適である。炭化水素系、塩化炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、その他の有機溶剤も併用できる。溶液濃度は0.01質量%〜50質量%で、好ましくは0.01質量%〜20質量%である。
また、塗布乾燥後、焼成を行うことが好ましく、焼成温度は溶媒の沸点及びこのポリマーのガラス転移点及び基材の耐熱温度によって決定される。すなわち、溶媒の沸点及びこのポリマーのガラス転移点より高く、基材の耐熱温度より低い温度を選べばよい。ポリマーのガラス転移点は、その構造によって異なる。たとえば、前記一般式(6)〜(8)の構造のものは、50〜110℃ぐらいのものが多いため、熱処理条件は、温度は120〜170℃、時間は30分〜2時間ぐらいが好ましい。また、主鎖中に(2)の構造と
−CF2−CF2−
の構造を有するコポリマーは“テフロン(登録商標)AF”という商標名でデュポン社より出されているものである。このテフロン(登録商標)AFは、その共重合比を変える事によりさまざまなガラス転移温度を有する事ができる。すなわちPDD[パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)]成分の比率が高くなるにつれて、ガラス転移点は上昇する。その成分比により80℃〜330℃ぐらいまで存在し、市販されているのは160℃(AF1600)と240℃(AF2400)のものである。たとえば160℃のものの熱処理温度は、基材の耐熱温度も考え165℃〜180℃ぐらいが好ましい。
−CF2−CF2−
の構造を有するコポリマーは“テフロン(登録商標)AF”という商標名でデュポン社より出されているものである。このテフロン(登録商標)AFは、その共重合比を変える事によりさまざまなガラス転移温度を有する事ができる。すなわちPDD[パーフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)]成分の比率が高くなるにつれて、ガラス転移点は上昇する。その成分比により80℃〜330℃ぐらいまで存在し、市販されているのは160℃(AF1600)と240℃(AF2400)のものである。たとえば160℃のものの熱処理温度は、基材の耐熱温度も考え165℃〜180℃ぐらいが好ましい。
本発明において、撥インク膜の膜厚は0.05−3.00μmであれば前記目的を十分達成し得る。その後エキシマレーザーを用いて撥インク膜を塗布したノズルプレートにノズル穴加工を行うが、レーザー加工性の関係上、撥インク膜の膜厚は2.00μm以下であることがより好ましい。
次に、本発明のインクジェット画像形成方法について説明する。
本発明の画像形成方法においては、上述のインクと記録ヘッドを用いてインクジェット記録方式により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの活性光線を照射してインクを硬化させる。
(インクの吐出条件)
本発明のインクを用いて画像形成する場合、インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
本発明のインクを用いて画像形成する場合、インクの吐出条件としては、記録ヘッド及びインクを35〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変動による粘度変動幅が大きく、粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こすため、インク温度を上げながらその温度を一定に保つことが必要である。インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃である。
(インク着弾後の光照射条件)
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
本発明の画像形成方法においては、活性光線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性光線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。高精細な画像を形成するためには、照射タイミングが出来るだけ早いことが特に重要となる。
活性光線の照射方法として、その基本的な方法が特開昭60−132767号に開示されている。これによると、ヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査する。照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われることになる。更に、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させる。米国特許第6,145,979号では、照射方法として、光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されている。本発明の画像形成方法においては、これらの何れの照射方法も用いることが出来る。
次いで、本発明のインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、本発明の記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。尚、図面の記録装置はあくまでも本発明の記録装置の一態様であり、本発明の記録装置はこの図面に限定されない。
図1は本発明の記録装置の要部の構成を示す正面図である。記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。この記録装置1は、記録材料Pの下にプラテン部5が設置されている。プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録材料Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録材料Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行う。
ヘッドキャリッジ2は記録材料Pの上側に設置され、記録材料P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1では記録ヘッドを6個(11〜16)搭載したヘッドキャリッジを描画示している。例えば11と16にホワイト(W)、12にイエロー(Y)、13にマゼンタ(M)、14にシアン(C)、15にブラック(K)、の記録ヘッド3を収納するなどして、印字を行う。実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性光線硬化型インク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録材料Pに向けて吐出する。記録ヘッド3により吐出されるUVインクは色材、重合性モノマー、開始剤等を含んで組成されており、紫外線の照射を受けることで開始剤が触媒として作用することに伴なうモノマーの架橋、重合反応によって硬化する性質を有する。
記録ヘッド3は記録材料Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録材料Pの他端まで移動するという走査の間に、記録材料Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行い、1領域の着弾可能領域に向けてUVインクの吐出を行った後、搬送手段で記録材料Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行う。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段及び搬送手段と連動して記録ヘッド3からUVインクを吐出することにより、記録材料P上にUVインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプ及び特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザー、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能である。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録材料Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録材料Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録材料Pとの距離h2を小さくしたり(h1>h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にすると更に好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプ又はフィルターを交換することで適宜変更することができる。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
《記録ヘッドの作製》
<記録ヘッドA>
ノズルプレートとして厚さ125μmのポリイミドシート(宇部興産製、ユーピレックス)を用い、酸素プラズマ処理(13.56MHz、200W、10Pa、3分)を施してから、CTX−805AP(旭硝子社製、サイトップ(パーフルオロ非晶質樹脂):分子量標準タイプ、溶媒CT−solv.180(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点180℃)、濃度5%、標準グレード、精密濾過品)を(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点180℃)で更に0.5質量%に希釈した塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が0.8μmになる様に塗布し、150℃で2時間焼成して撥インク処理を行った。
<記録ヘッドA>
ノズルプレートとして厚さ125μmのポリイミドシート(宇部興産製、ユーピレックス)を用い、酸素プラズマ処理(13.56MHz、200W、10Pa、3分)を施してから、CTX−805AP(旭硝子社製、サイトップ(パーフルオロ非晶質樹脂):分子量標準タイプ、溶媒CT−solv.180(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点180℃)、濃度5%、標準グレード、精密濾過品)を(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点180℃)で更に0.5質量%に希釈した塗布液をワイヤーバーで乾燥膜厚が0.8μmになる様に塗布し、150℃で2時間焼成して撥インク処理を行った。
エキシマレーザーにより直径20μmノズル口を複数形成し、吐出圧発生素子を有する基板と貼り合せを行い記録ヘッドAを作製した。
同様に下記塗布液と焼成条件にて、記録ヘッドB、C、比較記録ヘッドa、bを作製した。
<記録ヘッドB>
塗布液としてAF1600(三井・デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)AF:非晶性フッ素樹脂(アモルファスフロロポリマー)、ガラス転移点160℃)をFluorinert Electronic Liquids FC−84(3M社製、フッ素系不活性液体、沸点80℃)で0.5質量%まで希釈したものを使用、165℃2時間焼成して記録ヘッドBを作製した。
塗布液としてAF1600(三井・デュポンフロロケミカル社製、テフロン(登録商標)AF:非晶性フッ素樹脂(アモルファスフロロポリマー)、ガラス転移点160℃)をFluorinert Electronic Liquids FC−84(3M社製、フッ素系不活性液体、沸点80℃)で0.5質量%まで希釈したものを使用、165℃2時間焼成して記録ヘッドBを作製した。
<記録ヘッドC>
CTX−105AP(旭硝子社製、サイトップ(パーフルオロ非晶質樹脂):分子量標準タイプ、溶媒CT−solv.100(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点100℃)、濃度5%、標準グレード、精密濾過品)をCT−solv.100(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点100℃)で0.5質量%に希釈して使用、150℃2時間焼成して記録ヘッドCを作製した。
CTX−105AP(旭硝子社製、サイトップ(パーフルオロ非晶質樹脂):分子量標準タイプ、溶媒CT−solv.100(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点100℃)、濃度5%、標準グレード、精密濾過品)をCT−solv.100(旭硝子製、化審法登録:6−2092、沸点100℃)で0.5質量%に希釈して使用、150℃2時間焼成して記録ヘッドCを作製した。
<比較記録ヘッドa>
塗布液としてネオフロンND−1(ダイキン工業(株)製、FEP(四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン共重合体樹脂)の水性分散液)10質量部と水90質量部を混合したものを使用、350℃2時間焼成して記録ヘッドaを作製した。
塗布液としてネオフロンND−1(ダイキン工業(株)製、FEP(四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン共重合体樹脂)の水性分散液)10質量部と水90質量部を混合したものを使用、350℃2時間焼成して記録ヘッドaを作製した。
<比較記録ヘッドb>
塗布液としてKP801(信越化学工業社製、フロロアルキルシランC8F17C2H4SiNH2)の3質量%溶液をダイフロンS3(ダイキン工業社製、主成分フロン113:クロロフルオロ炭化水素)で1質量%まで希釈したものを使用、150℃2時間焼成して記録ヘッドbを作製した。
塗布液としてKP801(信越化学工業社製、フロロアルキルシランC8F17C2H4SiNH2)の3質量%溶液をダイフロンS3(ダイキン工業社製、主成分フロン113:クロロフルオロ炭化水素)で1質量%まで希釈したものを使用、150℃2時間焼成して記録ヘッドbを作製した。
《インクジェット出力画像評価》
《分散液の調製》
以下の組成で顔料を分散した。
《分散液の調製》
以下の組成で顔料を分散した。
以下2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱撹拌溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製、高分子系顔料分散剤) 9部
OXT−221(東亞合成社製、オキセタン化合物) 71部
室温まで冷却した後これに下記顔料20部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて下記時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去した。
OXT−221(東亞合成社製、オキセタン化合物) 71部
室温まで冷却した後これに下記顔料20部を加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて下記時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去した。
顔料1:Pigment Black 7(三菱化学社製、#52) 10時間
顔料2:Pigment Blue 15:4(大日精化社製、クロモファインブルー6332JC) 9時間
顔料3−1:Pigment Yellow 180(大日精化社製、クロモファインイエロー6280JC) 9時間
顔料3−2:Pigment Yellow 150(LANXESS社製、E4GN−GT CH20015) 8時間
顔料3−3:Pigment Yellow 151(Clariant社製、Hostaperm Yellow H4G) 10時間
顔料3−4:Pigment Yellow 154(Clariant社製、Hostaperm Yellow H3G) 10時間
顔料3−5:Pigment Yellow 155(Clariant社製、Hostaperm Yellow 3GP) 10時間
顔料3−6:Pigment Yellow213(Clariant社製、Hostaperm Yellow H5G) 10時間
顔料4:Pigment Red 122(大日精化社製、クロモファインレッド6112JC) 10時間
また、OXT−221(東亞合成社製)に替えてトリエチレングリコールジビニルエーテル(日本カーバイト社製)を用いた以外は同様に、顔料5を作製した。
顔料2:Pigment Blue 15:4(大日精化社製、クロモファインブルー6332JC) 9時間
顔料3−1:Pigment Yellow 180(大日精化社製、クロモファインイエロー6280JC) 9時間
顔料3−2:Pigment Yellow 150(LANXESS社製、E4GN−GT CH20015) 8時間
顔料3−3:Pigment Yellow 151(Clariant社製、Hostaperm Yellow H4G) 10時間
顔料3−4:Pigment Yellow 154(Clariant社製、Hostaperm Yellow H3G) 10時間
顔料3−5:Pigment Yellow 155(Clariant社製、Hostaperm Yellow 3GP) 10時間
顔料3−6:Pigment Yellow213(Clariant社製、Hostaperm Yellow H5G) 10時間
顔料4:Pigment Red 122(大日精化社製、クロモファインレッド6112JC) 10時間
また、OXT−221(東亞合成社製)に替えてトリエチレングリコールジビニルエーテル(日本カーバイト社製)を用いた以外は同様に、顔料5を作製した。
顔料5:Pigment Yellow 180(大日精化社製、クロモファインイエロー6280JC) 7時間
《インク組成物の調製》
表1〜3に記載のインク組成でインクを作製し、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。各インク粘度は表に示す通りである。
《インク組成物の調製》
表1〜3に記載のインク組成でインクを作製し、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行った。各インク粘度は表に示す通りである。
《インクジェット画像形成方法》
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置において、表に記載の通りに記録ヘッドを搭載し、上記調製した各インク組成物を装填した。巾600mm、長さ500mの長尺のPVC(3M社製IJ180)へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで加熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、4plの液滴を1440×1440dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出し、単色ベタ画像を連続印字した。着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより瞬時(着弾後2秒未満)に硬化される。本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
ピエゾ型インクジェットノズルを備えた図1に記載の構成からなるインクジェット記録装置において、表に記載の通りに記録ヘッドを搭載し、上記調製した各インク組成物を装填した。巾600mm、長さ500mの長尺のPVC(3M社製IJ180)へ、下記の画像記録を連続して行った。インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タンクからヘッド部分まで加熱して50℃の加温を行った。ピエゾヘッドは、4plの液滴を1440×1440dpiの解像度で吐出できるよう駆動して、各インクを連続吐出し、単色ベタ画像を連続印字した。着弾した後、キャリッジ両脇のランプユニットにより瞬時(着弾後2秒未満)に硬化される。本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
1時間連続画像形成後の記録ヘッドノズルプレート面でのUV漏れ光量を、日油技研工業株式会社製「UVラベル」Sタイプ(超高感度タイプ)、を用いて測定した。
《撥インク膜への濡れ性(液溜まり)の評価》
1時間連続でベタ画像を作成した後の、ベタ画像中の白ヌケの様子からノズル曲がり・欠の様子を評価した。
1時間連続でベタ画像を作成した後の、ベタ画像中の白ヌケの様子からノズル曲がり・欠の様子を評価した。
○:白ヌケ無し
△:1、2箇所白ヌケ有り
×:白ヌケ多数発生。
△:1、2箇所白ヌケ有り
×:白ヌケ多数発生。
《撥インク膜の耐久性》
4時間連続でベタ画像を作成/日、7日間実施した後の、ノズル周囲をSEM観察した。
4時間連続でベタ画像を作成/日、7日間実施した後の、ノズル周囲をSEM観察した。
○:ノズル周囲に剥がれ無し
△:1、2個のノズル周囲に剥がれが見られる
×:ほとんどのノズル周囲に剥がれが見られる。
△:1、2個のノズル周囲に剥がれが見られる
×:ほとんどのノズル周囲に剥がれが見られる。
《画像(硬化膜)耐候性試験》
促進耐候試験機Q−Lab Corporation製QUVを用いて、印刷物の画像濃度変動を測定。QUV試験機では、
照射:照度0.68W/m2(UVA−340ランプ)、60℃、8時間
照射なし、50℃結露、4時間の繰り返しサイクルを行い、total2000時間投入前後の濃度変動を評価した。
促進耐候試験機Q−Lab Corporation製QUVを用いて、印刷物の画像濃度変動を測定。QUV試験機では、
照射:照度0.68W/m2(UVA−340ランプ)、60℃、8時間
照射なし、50℃結露、4時間の繰り返しサイクルを行い、total2000時間投入前後の濃度変動を評価した。
○:濃度残存率85〜100%(QUV試験投入前の濃度100%とする)
△:濃度残存率70〜85%
×:濃度残存率70%未満。
△:濃度残存率70〜85%
×:濃度残存率70%未満。
《画像(硬化膜)耐光性試験》
また、参考データとして、キセノンランプ式試験機を用いてランプ照射のみでtotal時間2000時間投入した場合の濃度変動(耐光性)についても表に記載した(色材自体の耐光性によって変動値が決まる)。
また、参考データとして、キセノンランプ式試験機を用いてランプ照射のみでtotal時間2000時間投入した場合の濃度変動(耐光性)についても表に記載した(色材自体の耐光性によって変動値が決まる)。
○:濃度残存率85〜100%(試験投入前の濃度100%とする)
△:濃度残存率70〜85%
×:濃度残存率70%未満
以上の結果は表4、表5に示す。
△:濃度残存率70〜85%
×:濃度残存率70%未満
以上の結果は表4、表5に示す。
本発明の構成により、安定にインクジェット画像が形成でき、また、得られた画像の耐候性も優れることがわかる。
1 記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
8 照射光源
11〜16 各記録ヘッド
P 記録材料
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
8 照射光源
11〜16 各記録ヘッド
P 記録材料
Claims (7)
- インクジェット記録装置におけるインクジェット記録ヘッドのノズルプレートの撥インク膜が、主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたノズルプレートであることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 少なくとも、光酸発生剤と、カチオン重合性化合物と、顔料とを含有する活性光線硬化型インクジェットインク組成物を、ノズルプレートの撥インク膜が主鎖にヘテロ原子を1〜2個含む5〜8員環構造を持つ含フッ素ポリマーを用いて形成されたインクジェット記録ヘッドから吐出することにより画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
- 前記カチオン重合性化合物の少なくとも一つが、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット画像形成方法。
- 前記カチオン重合性化合物の少なくとも一つが、ビニルエーテル化合物であることを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット画像形成方法。
- 前記顔料が、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 155、C.I.Pigment Yellow 213、のいずれかであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
- 前記含フッ素ポリマーが、非晶質であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
- 前記ノズルプレートが、ポリイミドからなることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載のインクジェット画像形成方法。
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---|---|---|---|
JP2009113383A JP2010260281A (ja) | 2009-05-08 | 2009-05-08 | インクジェット記録装置及びインクジェット画像形成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018126953A (ja) * | 2017-02-09 | 2018-08-16 | 株式会社リコー | 液体を吐出する装置 |
US11898042B2 (en) | 2011-07-08 | 2024-02-13 | Seiko Epson Corporation | Photocurable ink composition for ink jet recording and ink jet recording method |
-
2009
- 2009-05-08 JP JP2009113383A patent/JP2010260281A/ja active Pending
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