JP2010259332A - シュガーレスハードキャンディ、これを組み合わせたキャンディ及びその製造方法 - Google Patents

シュガーレスハードキャンディ、これを組み合わせたキャンディ及びその製造方法 Download PDF

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【課題】ソルビトールを主成分としたシュガーレスハードキャンディの欠点である固化時間を飛躍的に短縮し、連続生産可能にすることと、シュガーレスキャンディの欠点である耐熱性が弱いという問題点を克服したシュガーレスキャンディ、これを組み合わせたキャンディ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ソルビトールを主成分とするキャンディであって、マンニトールを20〜50重量%含有し、且つソルビトール及びマンニトールの総量に対してシュガーエステル以外の乳化剤を0.1〜5重量%で含有することを特徴としたシュガーレスハードキャンディ。また、該シュガーレスハードキャンディAは、別のキャンディBと組み合わせることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソルビトールを主成分とするシュガーレスハードキャンディ、これを組み合わせたキャンディ及びその製造方法に関するものである。
シュガーレスのハードキャンディの製造方法については既に数多くの知見が得られている。例えばシュガーレスハードキャンディの成分としてデンプン加水分解物、アラビアガム、CMC(カルボキシメチルセルロース)を添加する事により、キャンディの変形現象を克服し且つ短時間で硬化させることが出来るハードキャンディを提案している。(特許文献1)
しかしながら、この方法では吸湿性は改善され、飴の低温での変形が克服されているものの、やはり夏場の車の中や倉庫といった非常に高温な環境下ではやはり飴の変形が起きてしまいシュガーレスキャンディの欠点が完全に克服されたものではない。
また、シュガーレスキャンディの成分としてキシリトール、エリスリトール又はマンニトールを含有するキャンディ及びその製造方法に関する技術も公開されている(特許文献2)。
この技術はキシリトール層とキャンディ層の2層からなるキャンディを工業的生産ラインで製造可能にしており、その内容は、融解温度の低いキシリトール層のキャンディにエリスリトール及び/又はマンニトールを配合することにより、溶融してしまったキシリトールが再結晶化し、キシリトール層のキャンディとキシリトールを含まないキャンディ層が並列に配列されたキャンディを製造することが出来るとしている。
しかしながら、これにおいても出来たキャンディが高温化にさらされた場合、やはりキシリトール層が溶融してしまい、べた付きが起こると同時に変形が起こってしまうという欠点は克服されていない。
またシュガーレスキャンディとして、キシリトールを主成分とし、これにソルビトールを併用することで、キシリトールの結晶化をコントロールし、工業的にキシリトールのキャンディを生産する方法が開示されている(特許文献3)。
この方法では確かにキシリトールの結晶化がソルビトールによりコントロールされ、工業的に連続生産可能なキャンディを製造可能にしているが、出来たキシリトールのキャンディが高温で変形してしまい、保形性をなくしてしまうという欠点は克服されていない。
ソルビトールを主成分とするシュガーレスハードキャンディの製造方法もいくつか開示されている。例えば、水分が約2%より高くないソルビトール、又は、ソルビトールとマンニトールの混合物を連続的に攪拌しながら約60℃〜66℃まで冷却し、成型容器にいれて相対湿度が約50%より高くない環境の中でさらに室温まで冷却して、固化速度を短縮できるとしたものが開示されている(特許文献4)
また、150℃〜240℃に加熱した水分0〜5%のソルビトール溶融物を90℃〜110℃まで1〜30分間で冷却し、型に流し込み、更に室温まで3〜24時間かけて徐々に冷却固化させ、透明なソルビトールキャンディを得るとしたものが開示されている(特許文献5)。
また、水分が10%以下であり示差走査熱量分析計による融解熱が80J/g以上であり、そのピークトップ温度が66℃以上76℃以下であり、他に融解熱のピークを認めず、そしてこれを核種としてソルビトール溶融物に添加する時、短時間に同じ物性を有する低融点ソルビトールを再生するとしたものが開示されている(特許文献6)。
また、ソルビトールを主成分とする水溶液を常圧ないし真空化で煮詰めた後、結晶ソルビトール及びマルチトールを加え、得られた混合物を型に注入して急速に冷却固化することを特徴とし、連続生産が可能になるとしているものが開示されている(特許文献7)。
また、約3重量%より少ないマンニトールを含有するソルビトール溶液を、それから得られる塊が約5.0%より少ないが、約0.5%より多い水分を含有するまで加熱し、該塊を、約30分以下のハードキャンディ固化時間を達成するのに十分な結晶核形成部位を与える前に、約160°F(71.1℃)〜約200°F(93.3℃)の温度範囲に冷却し、所望により、いずれかのフレーバーを添加する、ソルビトール水溶液からの透明で無定形な糖非配合ハードキャンディの製造方法を特徴としたものが開示されている(特許文献8)。
これらの方法では透明感の有る清涼感の高いソルビトールキャンディの製造を可能にしているが、得られたキャンディではやはり75℃では溶けてしまいその形状を保てなくなるという問題が未解決であり、また、30分以内でキャンディが固化したとしても、固化に30分も時間がかかってしまっては現実として連続生産は不可能で、少なくとも固化時間を15分以内にすることが、ラインの効率上、必須の条件であると言える。
他に、シュガーレスのキャンディとして、マンニトールを主成分とする針状微細結晶及びマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質を必須成分として所要量含むことを特徴とするマンニトールファンダンが公開されている。(特許文献9)
この特許文献9ではマンニトールのフォンダン及びその製造法がついて論じられており、シュガーレスハードキャンディについての応用例ではない。また結晶化の調節剤として非結晶性糖質を必須成分としている。
かかる状況において、シュガーレスハードキャンディのカテゴリーでは、耐熱性に優れたハードキャンディ及びその製造方法の開発が望まれている。その中でも、ソルビトールを主成分とするキャンディに於いては、約15分程度の短時間で固化し、デモールドできることが、強く望まれてはいるものの、これらの問題に関連した技術はいまだに知られていない。
特開昭58−201945号公報 特開2005−333946号公報 特許第3460187号公報 特開昭50−46865号公報 特許第2631684号公報 特開平2−288839号公報 特開平5−8653号公報 特開昭59−63138号公報 特開2007−215450号公報
前記のようなソルビトールを主成分とするシュガーレスハードキャンディに関しては、先行・改良技術自体が多くないのが現状であり、その理由について本発明者らが検討したところ、ソルビトールキャンディを製造する際に、その固化に時間がかかることから、連続生産が出来ず、生産非効率であることや、シュガーレスキャンディの耐熱性が弱いという問題があるためと推測される。
そこで、本発明は、ソルビトールを主成分としたシュガーレスハードキャンディの欠点である固化時間を飛躍的に短縮し、連続生産可能にすることと、シュガーレスキャンディの欠点である耐熱性が弱いという問題点を克服したシュガーレスキャンディ、これを組み合わせたキャンディ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、
(1)ソルビトールを主成分としたキャンディであって、マンニトールを20〜50重量%含有し、且つソルビトール及びマンニトールの総量に対してシュガーエステル以外の乳化剤を0.1〜5重量%で含有することを特徴としたシュガーレスハードキャンディ、
(2)請求項1記載のシュガーレスハードキャンディからなる層と別のキャンディ層とが組み合わされたキャンディ、
(3)ソルビトールとマンニトールとシュガーエステル以外の乳化剤とからなるシュガーレスハードキャンディ生地と別のキャンディ生地とを組み合わせる工程を有する、前記(2)記載のキャンディを製造する方法
に関する。
本発明のシュガーレスハードキャンディは、製造時においてキャンディの固化が有意に早くなり、しかも滑らかでデモールド可能なキャンディである。また、本発明のシュガーレスハードキャンディは、別のキャンディと組み合わせることが可能で、組み合わせ次第では、いかなる味、いかなる機能を持たせたキャンディとすることも出来る。
図1は、シュガーレスキャンディ部Aと別のキャンディ部Bとが同じ厚みで積層された、直方体形状の組み合わせキャンディ1aの概略説明図である。 図2は、シュガーレスキャンディ部Aが別のキャンディ部Bに設けられた十字型の溝に充填された、直方体形状の組み合わせキャンディ1bの概略説明図である。 図3は、円柱型の組み合わせキャンディ1cの概略説明図であって、シュガーレスキャンディ部Aが別のキャンディ部Bとが前記キャンディ1cの円周方向に縞状に交互に配置されている。
本発明のシュガーレスハードキャンディは、ソルビトールを主成分としたキャンディであって、マンニトールを20〜50重量%含有し、且つソルビトール及びマンニトールの総量に対してシュガーエステル以外の乳化剤を0.1〜5重量%で含有することを特徴としている。
本発明のシュガーレスハードキャンディとは、ソルビトールを47.6〜76.2重量%含有しているものであり、且つキャンディ100g中に単糖類又は二糖類の糖類が0.5g未満であり、水分値が5%以下のものである。
ソルビトールは、液体状のソルビトールでも粉末状のソルビトールであっても良いが、液体状のソルビトールの場合は予め水分を5%以下に濃縮して、マンニトールと混合することが必要である。また、粉末のソルビトールの場合は、最初から粉末ソルビトールとマンニトールを混合すればよい。
マンニトールの含有量としては、シュガーレスハードキャンディ中において
20〜50重量%である。ここでマンニトールの含有量が20重量%未満では得られるキャンディの耐熱性が弱くなるだけでなく、キャンディの固化時間も長くなることから好ましくない。またマンニトールの含有量が50重量%を超えるとキャンディの固化が早すぎて、結晶コントロールが難しく該キャンディ製造には不適である。安定した結晶コントロールをするためには、マンニトールの含有量としては、好ましくは35重量%以上45重量%以下、より好ましくは38重量%以上42重量%以下であることが適当である。
本発明のシュガーレスハードキャンディでは、前記2成分の総量に対してシュガーエステル以外の乳化剤を0.1〜5重量%含有する点に大きな特徴がある。
本発明者らは、ソルビトールとマンニトールとを含有するシュガーレスキャンディに配合可能な各種の添加剤を検討した結果、シュガーエステル以外の乳化剤を混合することで、驚くべきことに、固化時間を飛躍的に短縮し、連続生産できるだけでなく、耐熱性も顕著に向上することが可能になることを当該分野で初めて見出した。
本発明で使用するシュガーエステル以外の乳化剤の例としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン等が挙げられる。特にソルビタン脂肪酸エステルが固化を早める効果に優れるため好ましい。なお、本発明でシュガーエステルとは、後述のHLBが1〜16の範囲のショ糖脂肪酸エステルをいう。
前記シュガーエステル以外の乳化剤の含有量としては、ソルビトールとマンニトールの全量に対して0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜1重量%、より好ましくは0.3〜0.5重量%である。その含有量が0.1重量%未満ではその効果が弱く、また、5重量%を超えると、乳化剤の風味が出て、出来上がったキャンディに不快な風味を残すため、好ましくない。
なお、HLBが1〜16の範囲の如何なるショ糖脂肪酸エステルを乳化剤として使用した場合には、原因は解らないが、固化速度は速くならないばかりか、同時に固化速度を速める効果の有るシュガーエステル以外の乳化剤と併用しても、固化速度が速くならず、逆に固化を邪魔する傾向があり、シュガーエステルは本発明の目的では使用できない。
前記の組成を有する本発明のシュガーレスハードキャンディは、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、ソルビトールとマンニトールとシュガーエステル以外の乳化剤とを混合した後、混合物を、マンニトールの結晶が溶融する158〜165℃に加熱して、透明な溶液とする。
次にこの溶液を100℃まで冷却し、液全体を攪拌することにより白濁した結晶を析出させる。
次に得られた結晶物を徐々に加熱して結晶を再溶解し、温度を125〜135℃に調整してモールドに充填し、これを冷却することで本発明のキャンディを製造することができる。
モールドとしては、耐熱性のある金属モールド、耐熱性のある樹脂モールド等が挙げられる。また、モールドへの充填は、常法に準じて行えばよい。
また、前記モールドにキャンディ生地を充填後、5分以内にキャンディ表面のべた付きが無くなり、約15分でキャンディは型から取り出せる程度の固さとなり、容易に型から取り出すことが出来るようになる。
以上のようにして得られるシュガーレスハードキャンディは、耐熱性に優れており、例えば、品温が100℃になっても表面が溶け出したり、変形したりすることは無いものであり、ソフトキャンディ、ハードキャンディ等の別のキャンディと組み合わせることができる。
即ち、本発明は、前記シュガーレスハードキャンディからなる層と別のキャンディ層とが組み合わされたキャンディに関する。
このようなキャンディは、ソルビトールとマンニトールとシュガーエステル以外の乳化剤とからなるシュガーレスハードキャンディ生地と別のキャンディ生地とを組み合わせる工程により製造することができる。
例えば、ソルビトールとマンニトールとシュガーエステル以外の乳化剤とからなるシュガーレスハードキャンディ生地を直接モールドに流し込むこむ代わりに、予め成型された別のキャンディの上に充填して、2層状キャンディとすることも出来るし(図1を参照)、予め凹形の形状を持った通常キャンディを成型し、その凹形部分に該キャンディを流し込んで複合キャンディとすることも出来る(図2を参照)。また、シュガーレスハードキャンディ生地を別の流し込みキャンディ生地と同時に型に流し込むことも可能で、その際に複雑な模様のキャンディも成型可能である(例えば、図3を参照)。
なお、前記キャンディで使用される、ソフトキャンディ及びハードキャンディは、公知の材料・手法により製造できるものであればよく、特に限定はない。また、これらのキャンディの味やキャンディの形状も特に限定はない。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
糖質としてソルビトール粉末(MERCK社製「ParteckSI150」(商品名))600g、マンニトール粉末(ROQUETTE社製 「MANNITOL60」)400g、ソルビタン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製 「S-301V」)5gを混合し、165℃まで加熱溶解させる。これを100℃まで冷却し、攪拌装置付のミキサーに移し入れ、攪拌を開始する。溶融液は白く白濁し始め、ついには白い結晶物が析出して固化物を得た。次にこれを再加熱して温度が130℃まで昇温させ、白い溶融物とし、これをキャンディ用のアルミ製モールドの型に流し込んで冷却し、シュガーレスハードキャンディを得た。
出来上がったシュガーレスハードキャンディは、15分後にこのモールドから容易に取り出すことが可能であった。またこのシュガーレスハードキャンディを段階的に加熱して溶解する温度(耐熱温度)を測定したところ107℃まで溶解することなく、キャンディの形状を留めた。
(実施例2)
実施例1に於いて、ソルビタン脂肪酸エステルの代わりにグリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン社製 「ポエムB-100」)を使用し、同様な結晶物を得て、キャンディモールド型に流し込み、シュガーレスハードキャンディを得た。シュガーレスハードキャンディは約15分でデモールド可能であり、キャンディの硬さは実施例1ほど硬くは無いものの型から取り出すには十分であった。次に、実施例1同様にシュガーレスハードキャンディの耐熱温度を測定したところ、やはり107℃までは溶解することなく、キャンディの形状を留めた。
(実施例3)
実施例1に於いて、使用する乳化剤をプロピレングリコール脂肪酸エステル(理研ビタミン社製 「リケマールPS-100」)に置き換えて同様なシュガーレスハードキャンディを作製した。これも約15分でキャンディモールド型から取り出すことが出来たが、キャンディの硬さは実施例1のソルビタン脂肪酸エステルを使用した時ほど、硬くは無かった。シュガーレスハードキャンディの耐熱温度を測定したところ107℃と実施例1と変わりはなかった。
(実施例4)
実施例1に於いて、使用する乳化剤をレシチンに置き換えて同様な実験を行ったところ、シュガーレスハードキャンディは15分後に取り出すことが出来た。また、シュガーレスハードキャンディの耐熱温度を測定したところ107℃であり、実施例1と変わりは無かった。
(実施例5)
実施例1に於いて、ソルビトールとマンニトールの使用量を変え、ソルビトール500g、マンニトール500gにして同様な実験を行った。この場合は結晶化が早く100℃で攪拌すると同時に結晶化した。また、この結晶物を135℃まで昇温させ、結晶を溶解させてキャンディモールド型に流し込んだところ、すばやく固化し、しかもキャンディーモールド型からスムーズに取り出せた。また、キャンディは107℃まで溶解することなく、その形状を留めた。
(比較例1)
実施例1に於いて、使用する乳化剤をHLBが7のシュガーエステル(三菱化学フーズ株式会社製 「リョートーシュガーエステルS−770」)に置き換えて同様な実験を行った。結果は、1時間経過してもキャンディモールド型からキャンディを取り出すことが出来なかった。
(比較例2)
比較例1に於いて、使用する乳化剤をHLB11のシュガーエステル(三菱化学フーズ株式会社製 「リョートーシュガーエステルS−1170」)に置き換えて同様な実験を行った。結果は比較例1と同じく1時間経過してもキャンディモールド型からキャンディを取り出すことが出来なかった。
(比較例3)
比較例1に於いて、使用する乳化剤をHLB3のシュガーエステル(三菱化学フーズ株式会社製 「リョートーシュガーエステルS−370」)に置き換えて同様な実験を行った。結果は比較例1と同じく1時間経過してもキャンディモールド型からキャンディを取り出すことが出来なかった。
(比較例4)
実施例1に於いて、ソルビトールとマンニトールの使用量を変え、ソルビトール810g、マンニトール190gにして同様な実験を行った。この場合、攪拌装置付きミキサーで溶融物を結晶化させる段階で、その結晶化時間は長くなる傾向があった。出来上がった結晶物を再加熱して130℃にてキャンディモールド型に流し込んでその固化時間を検討した結果、15分では固化せず、キャンディモールド型より取り出すことが出来なかった。この場合約25分経過後にやっとモールドから取り出すことが可能になり、ソルビトールとマンニトールの比率が固化時間に影響することが解った。出来上がったキャンディの耐熱性を検討したところ107℃では完全に溶解してしまい、弱くなっていることが判明した。
(比較例5)
実施例1に於いて、添加するソルビタン脂肪酸エステルの添加量を51gとして同様な実験を行った。キャンディの固化は約30分でやっと固化し、型から取り出すことが出来た。シュガーレスハードキャンディの耐熱性に関しては実施例1同様、キャンディは107℃まで溶解することなく、その形状を留めた。しかしながら、ソルビタン脂肪酸エステル由来の風味、色のため、出来上がったキャンディは茶褐色となり、また風味が悪くなり、キャンディとしては不適であった。
(比較例6)
実施例1に於いて、添加するソルビタン脂肪酸エステルの添加量を0.9gとして同様な実験を行った。シュガーレスハードキャンディの固化は15分では不十分で約30分後にキャンディモールド型から取り出せることが出来た。
なお、実施例1〜5、比較例1〜6で得られたシュガーレスハードキャンディの水分値は、減圧乾燥法で測定したところ、いずれも5重量%以下のものであった。
実施例1〜5、比較例1〜6の結果を表1、2に示す。表1の結果より、実施例1〜5のシュガーレスハードキャンディが、15分以内で固化するものであることがわかる。
Figure 2010259332
次に、実施例1〜5のシュガーレスハードキャンディの耐熱試験の結果を表2に示す。また、市場で売られている他社シュガーレスハードキャンディを比較キャンディ1〜4として示す。
表2の結果より、実施例1〜5で得られたシュガーレスハードキャンディは、市販品と比べて、有意に高い耐熱温度を有していることがわかる。
Figure 2010259332
(実施例6)
砂糖、水飴を主原料とするキャンディ生地を140℃で煮詰めてキャンディモールド型に流し込み、その後続いて、実施例1のシュガーレスハードキャンディの生地をほぼ同量となるように130℃で流し込んだ。出来たキャンディは、図1に示すように、下2層のキャンディとなり、美しい見栄えのキャンディが出来た。
ここで、砂糖、水飴を主原料とするキャンディとしては、ハードキャンディ、ソフトキャンディのいずれもが使用可能であった。以下、通常のキャンディと略称する。
(実施例7)
予め凹型部分を持った通常のキャンディを成型し、そこに実施例1のシュガーレスハードキャンディの生地を流し込んで出来上がる複合キャンディを作成した。凹型のくぼみ部分に実施例1のキャンディが流れ込み、見た目にも綺麗な複合キャンディが完成した。
その形状例を図2に示す。図中の十字部分が実施例1のキャンディであり、その他の部分が通常キャンディである。
(実施例8)
通常のキャンディ生地と実施例1のシュガーレスハードキャンディの生地を別々のノズルでキャンディ型に同時に流し込み、複雑なキャンディを成型することも出来る。その形状例を図3に示す。通常キャンディと実施例1のキャンディがマーブル状に組み合わさって、見るからに複雑なキャンディとなった。
1a 1b 1c 組み合わせキャンディ
A シュガーレスキャンディ部
B 別のキャンディ部

Claims (3)

  1. ソルビトールを主成分とするキャンディであって、マンニトールを20〜50重量%含有し、且つソルビトール及びマンニトールの総量に対してシュガーエステル以外の乳化剤を0.1〜5重量%で含有することを特徴としたシュガーレスハードキャンディ。
  2. 請求項1記載のシュガーレスハードキャンディからなる層と別のキャンディ層とが組み合わされたキャンディ。
  3. ソルビトールとマンニトールとシュガーエステル以外の乳化剤とからなるシュガーレスハードキャンディ生地と別のキャンディ生地とを組み合わせる工程を有する、請求項2記載のキャンディを製造する方法。
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