JP2010258380A - ラミネート装置及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

ラミネート装置及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールを、平坦又は所望の湾曲形状にすることができるラミネート装置を提供する。
【解決手段】ラミネート装置10は、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュール1のこのような反りと逆の反りを、加熱時及び真空時に太陽電池モジュール1に付与して成形を行うための反り付与手段20を備えている。この反り付与手段20としては、熱膨張係数の異なる2枚の板材21,22を貼り合わせたバイメタル構造体からなっている。バイメタル構造体20は、金属であるから熱伝導率が高く、太陽電池モジュール1を早期に且つ均一に所定の温度にすることができる。これにより、成形時間の短縮と低コスト化を可能にしている。
【選択図】図5

Description

本発明は、太陽電池モジュールを製造するためのラミネート装置及び太陽電池モジュールの製造方法に関するものである。
従来において、各種ラミネート装置が提案されている。例えば、特開2000−349309号公報、特開2000−101119号公報、特開2004−200518号公報等に記載された発明は、予熱工程やヒータ制御を追加することで温度の均一化を図っている。特開2004−31739号公報に記載された発明のように、モジュール周縁部を真空吸着させたり、特開2004−179261号公報に記載されている発明のように、外周部を爪で固定したりして、加熱時の反りを規制し、ヒータ板との密着性を向上させている。特開2007−242677号公報に記載されている発明では、剛性のある上下プレス体と枠とにより変形を規制している。
特開2000−349309号公報、 特開2000−101119号公報 特開2004−200518号公報 特開2004−031739号公報 特開2004−179261号公報 特開2007−242677号公報 特開2000−101117号公報 特開2001−293783号公報 特開2002−144431号公報
前述した従来のラミネート装置では、ラミネート時にEVA架橋温度が140℃以上の高温で各構成部品が加熱接着される時の反り対策がなされている。しかしながら、太陽光の入射を可能にした前面板(透明板)の材質を、軽量化のために、ガラスに代えてポリカーボネートなどの樹脂にした場合、従来のラミネート装置で加熱成形した太陽電池モジュールは、成形完了後に常温に戻される時、各部材の熱膨張率の差の影響を多大に受けて、反りが発生するといった問題点があった。
本発明は、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールを、平坦又は所望の湾曲形状にすることができるラミネート装置及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールを加熱する加熱手段と、真空下で太陽電池モジュールを加圧する加圧手段とを有するラミネート装置において、
太陽電池モジュールの反りと逆の反りを、加熱時に付与する反り付与手段を備えたことを特徴とする。
このラミネート装置においては、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールのこのような反りと逆の反りを、加熱時及び真空時に装置内で太陽電池モジュールに付与して成形を行っている。従って、ラミネート装置から取り出された太陽電池モジュールは、常温に戻る際に平坦な状態に戻るように変形し、最終的に常温下で平坦な状態になる。また、製品としての太陽電池モジュールは、常温下で平坦なものと湾曲したものとがあり、湾曲状態の調整用として反り付与手段を利用することもできる。なお、反り付与手段によって、ラミネート装置内で太陽電池モジュールをどの程度反らせるかについては、太陽電池モジュールに採用されている部品の熱膨張率によって適宜決定される。
また、反り付与手段は、熱膨張係数の異なる2枚の板材を貼り合わせたバイメタル構造体からなり、バイメタル構造体は、太陽電池モジュールに重なるように固定されると好適である。
反り付与手段としてバイメタル構造体を採用すると、加熱時の反り量を材質の変更によって容易に変えることができ、しかも、構造が簡単で、従来からあるラミネート装置への適用が容易である。さらには、バイメタル構造体は、金属であるから熱伝導率が高く、ラミネート装置内で太陽電池モジュールが反った場合でも、加熱手段の熱を均一に太陽電池モジュールに伝えることができるので、太陽電池モジュールの均一な加熱を可能にし、しかも、太陽電池モジュールと加熱手段との間の熱伝導が改善されることで、太陽電池モジュールを早期に且つ均一に所定の温度にすることができる。これにより、成形時間の短縮と低コスト化を可能にしている。
また、透明板はポリカーボネートからなり、バイメタル構造体は、透明板側の第1の板材と、これに対向する第2の板材とからなり、第1の板材に対して第2の板材の熱膨張係数が大きいと好適である。
透明板にポリカーボネートを採用することで、太陽電池モジュールの軽量化が可能であり、このような材質を利用すると、加熱後に常温状態に置かれた場合に予測される反りは、透明板側が凹むような反りであるから、透明板側の第1の板材の熱膨張係数が小さいバイメタル構造体を利用する。
また、太陽電池モジュールとバイメタル構造体とを重ねあわせた状態で縁部を挟み込むクリップを更に備えると好適である。
クリップによって太陽電池モジュールとバイメタル構造体とを簡単に圧着させることができ、作業効率を向上させることができる。
また、太陽電池モジュールとバイメタル構造体との間に挟み込まれるヒータ板を更に備えると好適である。
このような構成を採用すると、透明板やバイメタル構造体が厚い場合に、熱が封止部に伝わり難くなるので、このような構成は効果的であるといえる。真空工程でヒータ板をOFFにし、プレス工程でヒータ板をONにすると、封止部の架橋を、より確実にすることが可能となる。
また、加熱手段としてのヒータープレートとバイメタル構造体との間に配置されると共に、熱伝導を有し且つ熱により変形可能であるスペーサを更に備えると好適である。
このような構成を採用すると、ヒータープレートとバイメタル構造体との間の隙間をスペーサで埋めることができるので、ヒータープレートの熱をバイメタル構造体に確実に且つ均一に伝達することができ、太陽電池モジュールの成形時間の短縮を可能にする。
本発明は、透明板と封止材と太陽電池セルとを積層した状態で、真空下で加熱及び加圧を行って、太陽電池モジュールを製造する方法において、
加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールの反りと逆に反らせた状態で加熱及び加圧を行うことを特徴とする。
このような製造方法においては、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールのこのような反りと逆の反りを、加熱時及び真空時に装置内で太陽電池モジュールに付与して成形を行っている。従って、ラミネート装置から取り出された太陽電池モジュールは、常温に戻る際に平坦な状態に戻るように変形し、最終的に常温下で平坦な状態になる。また、製品としての太陽電池モジュールは、常温下で平坦なものと湾曲したものとがあり、湾曲状態の調整をも可能にしている。なお、ラミネート装置内で太陽電池モジュールをどの程度反らせるかについては、太陽電池モジュールに採用されている部品の熱膨張率によって適宜決定される。
本発明によれば、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールを、平坦又は所望の湾曲形状にすることができる。
本発明に係るラミネート装置によって製造される太陽電池モジュール及びラミネート装置に利用されるバイメタル構造体を示す分解斜視図である。 本発明に係るラミネート装置の一実施形態を示す断面図である。 バイメタル構造体を示す斜視図である。 クリップを示す側面図である。 太陽電池モジュールの製造工程を示す断面図である。 バイメタル構造体に適用される材料を示す表である。 バイメタル構造体とプレス圧との関係を示すグラフである。 太陽電池モジュールの他の製造方法を示す断面図である。 (a)は、本発明に係るラミネート装置に適用されるヒータ板を示す斜視図、(b)は、ヒータ板を適用したラミネート装置を示す断面図である。 本発明に係るラミネート装置に適用されるスペーサを示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るラミネート装置及び太陽電池モジュールの製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1に示すように、スーパーストレート型太陽電池モジュール1は、自動車のルーフや家屋の屋根などに設置され、汎用性が高く、広範囲な太陽光発電を可能にしている。この太陽電池モジュール1は、太陽光の入射を可能にした透明な前面板2を有する。一般的な前面板2は、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、白板強化ガラスなどのガラス系が利用されているが、この実施形態で利用される前面板2は、軽量化のためにポリカーボネートが採用されている。
この前面板2に固着された封止部3内には、マトリックス状に配列される片面受光型太陽電池セル4が封入され、この封止部3に利用される封止材としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、ポリアリレート、ノルボネン系環状ポリオレフィン等が好ましい。
また、セル4の種類は、単結晶Siセル、多結晶Siセル、薄膜Siセル、III−V族セル、化合物系セル、有機セルなどがある。セル4を等間隔に配列し、幅2mmのニッケルメッキされた銅インターコネクタの両端部を鉛フリーハンダによって各セル4に固定し、セル4を電気的に直列又は並列接続することで、梯子状のストリングSが構成される。
そして、前面板2に対面するように、封止部3の裏面側には、薄い樹脂(PET)製のバックシート5が配置され、防湿対策、電気的保護がなされている。このバックシート5の背面側には、出力取り出し用の端子ボックス等が配置されている。なお、このバックシート5に代えて、ステンレス、アルミ等の金属からなる反射板を封止部3に固着させてもよい。
フィルム状の封止部3は、バックシート5側に固着される第1の封止部3aと、前面板2に固着される第2の封止部3bとからなり、第1の封止部3aと第2の封止部3bとで太陽電池セル4を挟み込むようにして、太陽電池モジュール1内に太陽電池セル4を封止させている。第1及び第2の封止部3a,3bは、Tダイ押出し加工により加熱ロールを用いてフィルム状に成形されている。
図2に示すように、ラミネート装置10は、開閉自在な上蓋11aと下側本体部11bとからなる筐体11を備え、上蓋11aには、ゴムシートからなるダイヤフラム(加圧手段)12の周縁が固定され、下側本体11bには、加熱手段13が固定されている。この加熱手段13は電気ヒータであり、この電気ヒータ13の上面には、ヒータープレート13aが配置されている。
筐体11内のダイヤフラム12を境にした上チャンバー14aと真空ポンプ15とは配管により連結され、この配管の途中には、大気への開放を可能にした切替弁16が設けられている。同様に、ダイヤフラム12を境にした下チャンバー14bと真空ポンプ15とは配管により連結され、この配管の途中には、大気への開放を可能にした切替弁17が設けられている。
更に、このラミネート装置10は、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュール1のこのような反りと逆の反りを、加熱時及び真空時に太陽電池モジュール1に付与して成形を行うための反り付与手段20を備えている。この反り付与手段20としては、図3に示すように、熱膨張係数の異なる2枚の板材21,22を貼り合わせたバイメタル構造体からなっている。
樹脂系の前面板2をもった太陽電池モジュール1は、ラミネート装置で加熱成形した後に常温に戻される時、各部材の熱膨張率の差、特にストリングSとの熱膨張率の差の影響を多大に受けて、反りが発生する。このような反りに対して、従来では、オモリを載せることでその反りを抑制していた。
このオモリの代わりに、ラミネート装置10では、バイメタル構造体20が採用されている。バイメタル構造体20は、低熱膨脹係数の第1の板材21と高熱膨張係数の第2の板材22とを貼り合わせることで、140〜150℃の加熱時に図3(b)に示されるように反る。
この反りを利用して、太陽電池モジュール1の製造が行われる。また、図4に示すように、太陽電池モジュール1とバイメタル構造体20とを重ねあわせた状態で縁部をクリップ23で挟み込むことで、製造時において、太陽電池モジュール1とバイメタル構造体20とが離れることなく、太陽電池モジュール1の前面板2をバイメタル構造体20に常に圧着させておくことができる。
このクリップ23は、弾性を有する耐熱性の樹脂又は金属からなり、U字状に形成されている。クリップ23の両遊端には、凸部23aがそれぞれ形成され、一方の凸部23aは、バックシート5に押圧され、他方の凸部23aは、バイメタル構造体20の周縁に形成された凹部20a内に装着されている。このようなクリップ23を利用することで、太陽電池モジュール1とバイメタル構造体20とをワンタッチで簡単に圧着させることができ、作業効率を向上させることができる。
また、ラミネート装置10は、下チャンバー14b内のヒータープレート13a上でバイメタル構造体20を包囲するように配置された高さ調整台25を備えている。この高さ調整台25の高さは、バイメタル構造体20の反りに合わせるように調整されており、ダイヤフラム12が不必要に伸び過ぎないようにしている。
次に、太陽電池モジュール1の製造方法(ラミネート方法)について説明する。
上蓋11aを開けた後、太陽電池モジュール1の前面板2にバイメタル構造体20を密着させた状態で、ラミネート装置10のヒータープレート13a上に、バイメタル構造体20、前面板2、第2の封止部3b、太陽電池セル4を連結したストリングS、第1の封止部3a、バックシート5をこの順に載置させる。そして、クリップ23でそれぞれの部材を圧着させる。
このような状態で、図5(a)に示すように、上蓋11aを閉める。その後、図5(b)に示すように、ヒータープレート13aを加熱させると同時に、上チャンバー14aを大気に開放した状態で、下チャンバー14bを真空ポンプ15によって真空引きする。これにより、ダイヤフラム12のプレス圧によって太陽電池モジュール1及びバイメタル構造体20は、ヒータープレート13aに強く押し付けられる。
加熱所期状態で、太陽電池モジュール1及びバイメタル構造体20は、反りが無い状態であるが、ヒータープレート13aからの伝熱により、バイメタル構造体20が徐々にバイメタル変形を始め、同じく前面板2も上下面の温度差から同様の反りが開始される。
加熱から、ある時間が経過すると、前面板2の上下面温度差が最大となるポイントがあり、一時的に前面板2の反りがバイメタル構造体20の反りより大きくなる可能性もあるが、クリップ23を利用しているので、変形は規制され、バイメタル構造体20との密着性は確保され、封止部3の温度を均一に保つ効果が得られる。これは、ヒートスポットによる封止部(EVA)3の部分的な流動を防止する。バイメタル構造体20がある場合と無い場合では、バイメタル構造体20で反りを与えた状態の方が、封止部(EVA)3の密着性は良好となって、均一な加熱が促進され、これによって、封止部(EVA)3を確実に脱気することが可能であり、セル4の破損も防止することが出来る。
また、ダイヤフラム12によりプレスする際、真空経過時間が不足している場合には、封止部(EVA)3の脱気不足から、気泡が発生するという不具合があり、封止部(EVA)3が熱で十分に軟質化されていない場合等にはセル4の割れも発生するので、熱伝導率の良いバイメタル構造体20を前面板2と密着させることは、封止部(EVA)3の均一な加熱を確保する上で効果的である。
バイメタル構造体20の利用により、真空工程において封止部(EVA)3の予熱温度の不均一性を防止することができるため、架橋率のバラツキが発生し難く、封止部(EVA)3の剥離に対する耐久信頼性が向上する。
バイメタル構造体20は金属製のため、熱伝導性が前面板2や封止部(EVA)3等よりも非常に良好であることが大きな要因となっている。例えば、バイメタル構造体20はFe系金属からなり、この熱伝導率は、45W/m・K、ポリカーボネートからなる前面板2の熱伝導率は、0.19W/m・K、封止部(EVA)3の熱伝導率は、0.21W/m・Kであることからも分かる。
太陽電池モジュール1をラミネート装置10内で十分に加圧及び加熱した後、下チャンバ14bを大気に開放し、上蓋11aを開けて太陽電池モジュール1とバイメタル構造体20を取り出す。そして、クリップ23を外側に引っ張るように外し、太陽電池モジュール1からバイメタル構造体20を取り外し、この状態で、太陽電池モジュール1を大気中に放置すると、太陽電池モジュール1は、常温に戻る際に平坦な状態に戻るように変形し、最終的に常温下で平坦な状態になる。
なお、バイメタル構造体20によって、ラミネート装置10内で太陽電池モジュール1をどの程度反らせるかについては、太陽電池モジュール1に採用されている部品、特にセル4の熱膨張率によって適宜決定される。
バイメタル構造体20は、低熱膨脹係数の第1の板材21と高熱膨張係数の第2の板材22との貼り合わせによって構成され、第1及び第2の板材21,22には、熱伝導性の良い部材が利用され、図6に示されるように、低膨張材として36%Ni−Fe、46%Ni−Fe、高膨張材としてNiや70%Mn−Ni−Cu材などがある。
また、ラミネート装置10により太陽電池モジュール1を製造する際、ダイヤフラム12によるプレス圧が、バイメタル構造体20の反りを押し戻すような力として作用するため、バイメタル構造体20の厚みを変えることで、その剛性を最適にする設計がなされる。
図7には、プレス圧とバイメタル構造体20の反り量との関係を示しており、バイメタル構造体20の第1の例の材質(A)では、36%Ni−Feと20%Ni−Mo−Feとの組み合わせ、第2の例の材質(B)では、36%Ni−Feと70%Mn−Ni−Cuとの組み合わせになっている。そして、それぞれの材質(A),(B)の厚みが7.5mmの場合と、10mmの場合とで実験した。なお、バイメタル構造体20の大きさは700×700mm、低膨張材と高膨張材との厚みは同じになっている。
図7から明らかなように、これら材質(A)(B)を所定の温度下で反らせ、0〜1×100kPaの圧力範囲内で材質(A)(B)の反り量の変化を検討した結果、材質(A)と材質(B)とでは、何れも10mm厚の場合がプレス圧による反り量の変化が少なかった。従って、ダイヤフラム12によるプレス圧は、100kPaであるので、バイメタル構造体20は10mm程度の厚みが好適である。
なお、ポリカーボネートからなる前面板2を備えた太陽電池モジュール1の反りは、ポリカーボネートの熱膨張率が太陽電池シリコンセル4に対し大きいことに起因しているが、太陽電池モジュール1の反り量は、モジュール1の構成部材の材料物性である熱膨張率やヤング率、そして、各部材の寸法(特に肉厚)等に左右されるため、バイメタル構造体20の材質や肉厚等は、状況に応じて最適設計がなされることは言うまでもない。
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。
図8に示すように、バイメタル構造体20の反り方向を天地で逆転させて、前面板2とバイメタル構造体20とでセル4を挟むようにして、太陽電池モジュール1を製造してもよい。この方法ではポリカーボネートからなる前面板2が上チャンバーのダイヤフラム12のプレス圧を受けるようになる。
図9に示すように、バイメタル構造体20と前面板2との間にラバーヒーター(ヒータ板)30を介装させてもよい。このラバーヒーター30は、ラミネート装置10のヒータープレート13aとは温度制御が分離されており、真空工程でOFFにし、プレス工程でONにすると、補助的な加熱として作用させることができ、封止部(EVA)3の架橋を、より確実にすることが可能となる。特にポリカーボネートの板厚が厚い場合には効果的である。また、このラバーヒーター30は、発熱線を耐熱性のあるシリコンゴムシートで挟み込んだ柔軟性があるものが好適であり、確実にフィットさせることができる。
図10に示すように、バイメタル構造体20とラミネート装置10のヒータープレート13aとの間に、熱伝導性が良好で熱による変形が可能なスペーサ40を介装させてもよい。このスペーサ40は、緩衝部材として機能し、ヒータープレート13aの熱がバイメタル構造体20へ確実に且つ均一に伝わり易くなるので、ラミネータ工程の時間短縮が図られる。このスペーサ40の例としては、高熱伝導性シリコンゴムや液体金属をSUS等の薄肉部材で封止したウォータベットのようなものである。この液体金属には、水銀が好適である。
図示はしないが、バイメタル構造体20を構成する低膨張材と高膨張材の厚み比を、中心部と周縁部で変化させることで、反りのプロファイルを細かく変更することもできる。また、中心部と周縁部で低膨張材と高膨張材とを反転させたようなバイメタル構造体20の場合、中心部から周縁部に向かって、逆反りへと反転させることも可能である。
製品としての太陽電池モジュール1は、常温下で平坦なものと、湾曲したものとがあり、湾曲状態の調整用として反り付与手段20を利用することもできる。
前面板2の材質としては、ポリカーボネートに限定されることなく、アクリルなどであってもよい。
1…太陽電池モジュール、2…前面板(透明板)、3…封止部、4…セル、10…ラミネート装置、12…ダイヤフラム(加圧手段)、13…電気ヒータ(加熱手段)、20…バイメタル構造体(反り付与手段)、21…第1の板材、22…第2の板材、23…クリップ、30…ラバーヒーター(ヒータ板)、40…スペーサ。

Claims (7)

  1. 加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールを加熱する加熱手段と、真空下で前記太陽電池モジュールを加圧する加圧手段とを有するラミネート装置において、
    前記太陽電池モジュールの前記反りと逆の反りを、加熱時に付与する反り付与手段を備えたことを特徴とするラミネート装置。
  2. 前記反り付与手段は、熱膨張係数の異なる2枚の板材を貼り合わせたバイメタル構造体からなり、前記バイメタル構造体は、前記太陽電池モジュールに重なるように固定されることを特徴とする請求項1記載のラミネート装置。
  3. 前記透明板はポリカーボネートからなり、前記バイメタル構造体は、透明板側の第1の板材と、これに対向する第2の板材とからなり、第1の板材に対して第2の板材の熱膨張係数が大きいことを特徴とする請求項2記載のラミネート装置。
  4. 前記太陽電池モジュールと前記バイメタル構造体とを重ねあわせた状態で縁部を挟み込むクリップを更に備えたことを特徴とする請求項2又は3記載のラミネート装置。
  5. 前記太陽電池モジュールと前記バイメタル構造体との間に挟み込まれるヒータ板を更に備えたことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のラミネート装置。
  6. 前記加熱手段としてのヒータープレートと前記バイメタル構造体との間に配置されると共に、熱伝導を有し且つ熱により変形可能であるスペーサを更に備えたことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載のラミネート装置。
  7. 透明板と封止材と太陽電池セルとを積層した状態で、真空下で加熱及び加圧を行って、太陽電池モジュールを製造する方法において、
    加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールの前記反りと逆に反らせた状態で前記加熱及び前記加圧を行うことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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