JP2010257788A - 接点装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動接触子の振動を低減することを目的とする。
【解決手段】接点装置は、円柱状に形成された一対の固定接点11と、板状に形成され両固定接点11間を短絡する当接位置と固定接点11から離間する離間位置との間で移動自在な可動接触子12と、可動接触子12に一端が当接し固定接点11に向かって付勢するコイルスプリングからなる接圧ばね16と、接圧ばね16の他端を支持するホルダ17と、ホルダ17と接圧ばね16の端部との間に挿入される枠状の弾性部材40とを備える。弾性部材40は、可動接触子12の振動により変形し、可動接触子12の振動エネルギを蓄積した後に、振動エネルギを消費する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として電磁リレーに用いる接点装置に関するものである。
従来より、図4に示すように、固定接点11と可動接触子12とを有する接点ブロック(接点装置)1と、接点ブロック1を開閉させる電磁石ブロック2とを器体3に収容した電磁リレーが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
接点ブロック1は、それぞれ円柱状に形成された一対の固定接点11と、両固定接点11の間を短絡する位置と両固定接点11から離れる位置との間で移動する板状の可動接触子12とを備えている。
電磁石ブロック2は、励磁巻線25と、固定鉄心21と、励磁巻線25が通電されると固定鉄心21に吸引される可動鉄心22と、励磁巻線25への通電を停止すると可動鉄心22を固定鉄心21から引き離す復帰ばね29とを備えている。
可動鉄心22にはシャフト15が結合され、シャフト15には、可動接触子12が間に挿入される一対の対向片17eを有するホルダ17が結合されている。ホルダ17には、一端が一方の対向片17eに当接し、他端が可動接触子12に当接して可動接触子12を他方の対向片17eに押圧する接圧ばね16が取り付けられている。
可動鉄心22が固定鉄心21に吸引されてシャフト15に結合されたホルダ17が固定接点11側に移動して可動接触子12が固定接点11に当接すると、可動接触子12に当接していた対向片17eが可動接触子12から離れ、接圧ばね16により可動接触子12が固定接点11に押圧される。
特開平11−238443号公報
ところで、上述した構成の接点装置(接点ブロック1)を電気自動車や産業機械のような用途で用いる場合には、以下の問題が生じる。この種の用途では、接点装置に大きな振動が加わることにより、可動接触子12に加振力が加わって可動接触子12が振動することがある。可動接触子12が振動すると、可動接触子12と固定接点11との間で異音が生じる虞がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、可動接触子の振動を低減することにより異音を低減できる接点装置を提供することにある。
請求項1の発明は、固定接点と、固定接点に当接する当接位置と固定端子から離間する離間位置との間で移動自在な可動接触子と、コイルスプリングからなり一端において可動接触子を固定接点側に付勢する接圧ばねと、接圧ばねの他端を支持するホルダと、可動接触子と接圧ばねの一端部との間とホルダと接圧ばねの他端部との間との少なくとも一方に挿入されるゴム弾性を有する弾性部材とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された発明において、前記弾性部材は、前記接圧ばねの他端部と前記ホルダとの間に配設されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載された発明において、前記弾性部材は、前記可動接触子と前記接圧ばねの一端部との間に配設されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載された発明において、前記弾性部材には、前記接圧ばねの内周と外周とのいずれか一方に当接することで接圧ばねの径方向の移動を規制する位置決め突起が突設されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された発明において、
前記弾性部材は、可動接触子または前記ホルダが具備する被嵌合部に嵌合する嵌合手段を備えることを特徴とする。
請求項1に記載された構成では、可動接触子と接圧ばねの一端部との間とホルダと接圧ばねの他端部との間との少なくとも一方に、ゴム弾性を有する弾性部材を配設するから、可動接触子の振動は直接または接圧ばねを介して弾性部材に伝わって弾性部材が変形し、弾性部材が変形することで振動エネルギが消費され、その結果、可動接触子の振動が低減し、異音を低減できるという利点がある。
請求項2に記載された構成では、弾性部材は、接圧ばねの他端部とホルダとの間に配設されて接圧ばねを介して可動接触子に接続するから、可動接触子を流れる電流により可動接触子に生じた熱が弾性部材に直接伝わらず、弾性部材の温度が低減し、その結果、弾性部材の材料の選定における熱による制限が緩和され、材料の選定範囲が広くなるという利点がある。
請求項3に記載された構成では、弾性部材を可動接触子と接圧ばねの一端部との間に配設するから、可動接触子により弾性部材が直接変形され、可動接触子の振動を低減できる効果が高くなるという利点がある。
請求項4に記載された構成では、弾性部材により接圧ばねの径方向の移動を規制して接圧ばねの位置決めを行うことができるというという利点がある。
請求項5に記載された構成では、前記弾性部材は、可動接触子または前記ホルダが具備する被嵌合部に嵌合する嵌合手段を備えるから、弾性部材を可動接触子またはホルダに取着できるとともに、弾性部材の位置決めを行うことができるという利点がある。
実施形態1の要部を示す断面図である。 同上を示す断面図である。 実施形態2の要部を示す断面図である。 従来例を示す断面図である。
以下に説明する各実施形態では、本発明の接点装置を車載用の電磁リレーに用いる例を示すが、本発明の用途を制限する主旨ではない。
(実施形態1)
電磁リレーは、図2に示すように、接点ブロック(接点装置)1と、接点ブロック1を開閉させる電磁石ブロック2とが器体3に収納された構成を有する。
接点ブロック1は、それぞれ円柱状に形成された一対の固定接点11と、厚み方向の一面(図における上面)が固定接点11の底面に当接して両固定端子11間を短絡する当接位置と固定接点11から離間する離間位置との間で移動自在な可動接触子12とを備える。図では、可動接触子12が離間位置にある状態が示されている。
可動接触子12は、一面(図における下面)が開口する封止容器13に収容される。封止容器13は、例えばセラミックス材料で形成される。封止容器13の底面には、各固定接点11がそれぞれ挿通されるとともに固定接点11がろう付けにより周壁に固着されて固定接点11により閉塞される一対の端子孔13aが開設される。
封止容器13における開口する側の端部には、枠状のフランジ14がろう付けにより固着される。封止容器13およびフランジ14は、気密空間を形成するためのもので、この構成については後述する。
可動接触子12には、電磁石ブロック2により可動接触子12を変位させるための棒状のシャフト15が挿通される挿通孔12aが貫設される。以下では、シャフト15を丸棒状に形成した場合を想定して説明を行うが、シャフト15は、角棒状に形成することもできる。
シャフト15の端部(図における上端部)には、可動接触子12における固定接点11側の面(図における上面)に当接する引掛片15aが、径方向に突設される。可動接触子12を引掛片15aに押圧するために、コイルスプリングからなる接圧ばね16が、シャフト15が挿入されて一端(図における上端)が可動接触子12に当接する形で配設される。接圧ばね16の他端を支持するため、シャフト15が挿通されるホルダ孔17aが貫設された板状のホルダ17が、電磁石ブロック2に取着される形で配設される(電磁石ブロック2に取着する構成については、後述する)。
ホルダ17には、接圧ばね16の他端部(図における下端部)の外側を囲む円形状の円形突起17bが突設され、一方、可動接触子12には、接圧ばね16の一端部(図における上端部)が嵌まる位置決め凹所12bが凹設される。接圧ばね16は、可動接触子12を固定接点11に向かって付勢し、可動接触子12が固定接点11から離間する離間位置にある場合は、可動接触子12を引掛片15aに押圧する。また、接圧ばね16は、可動接触子12が固定接点11に当接する当接位置にある場合は、可動接触子12を固定接点11に押圧し、可動接触子12と固定接点11との接触圧を確保する。
電磁石ブロック2は、直径が略等しい円柱状の固定鉄心21と可動鉄心22とを備え、
固定鉄心21と可動鉄心22とが固定鉄心21が開口側となるように有底筒状の封入筒23に挿入され、封入筒23が中空筒状のボビン24内に挿入された構成を有する。
ボビン24には励磁巻線25が巻回される。ボビン24は、固定鉄心21が挿通される取付孔26aが貫設された矩形板状の第1継鉄板26と、断面コ字状に形成され第1継鉄板26と結合される第2継鉄板27とで囲われる。励磁巻線25を通電すると、第1継鉄板26と、第2継鉄板27と、固定鉄心21と、可動鉄心22とで磁路が形成され、可動鉄心22が固定鉄心21に吸引される。
第1継鉄板26と固定鉄心21とを結合するため、固定鉄心21の端部には、第1継鉄板26が固定鉄心21の軸方向において当接する固定用突起21aが径方向に突設され、第1継鉄板26には、第1継鉄板26とともに固定鉄心21の軸方向において固定用突起21aを挟むキャップ28が固着される。
第1継鉄板26は、封入筒23における開口する側の端部と、フランジ14とに、ろう付けにより結合される。封入筒23と、第1継鉄板26と、フランジ14と、封止容器13とで気密空間が形成される。
第1継鉄板26と固定鉄心21とを結合するキャップ28には、ホルダ17を取着するための係合凸部28aが突設され、一方、ホルダ17には、係合凸部28aに係合する係合凹部17cが凹設され、ホルダ17は、キャップ28において電磁石ブロック2に取着される。
また、キャップ28には、シャフト15が挿通される軸孔28bが貫設される。軸孔28bの直径は、シャフト15の直径と略同一寸法に設定され、軸孔28bによりシャフト15の径方向の移動が規制される。
固定鉄心21にも、シャフト15が挿通されるシャフト孔21bが貫設され、シャフト15は、可動鉄心22に結合される。シャフト孔21bの直径は、シャフト15の直径よりも大きく設定され、シャフト15とシャフト孔21bの周壁との隙間には、コイルスプリングからなる復帰ばね29が、一端がキャップ28に当接し他端が可動鉄心22に当接する形で挿入される。
次に動作について説明する。励磁巻線25に通電すると、可動鉄心22が固定鉄心21に吸引され、復帰ばね29が縮むとともに、シャフト15が固定接点11側に移動して可動接触子12が固定接点11に当接し、接点が閉成する。励磁巻線25への通電を停止すると、復帰ばね29の弾性力により可動鉄心22が固定鉄心21から離れ、可動接触子12が固定接点11から離れ、接点が開く。
ところで、本実施形態では、図1に示すように、接圧ばね16の他端部(図における下端部)とホルダ17との間には、ゴム弾性を有する弾性部材40が挿入される。弾性部材40は、板状(例えば、円板状や矩形板状)に形成される。弾性部材40の中心部には、シャフト15が挿通する挿通孔44が貫設され、挿通孔44の周縁には、ホルダ17に設けられた円形突起17bとともに接圧ばね16の位置決めを行うための円環状の位置決め突起43が突設される。位置決め突起43は、外径が接圧ばね16の内径と略同一寸法に設定される。弾性部材40は、ホルダ17の一面(図における上面)に載置され、位置決め突起43の周囲の平板状の振動受部41に接圧ばね16の他端(図における下端)が当接し、位置決め突起43が接圧ばね16の他端部に挿通する。位置決め突起43は、接圧ばね16の内周に当接することで接圧ばね16の径方向の移動を制限して接圧ばね16の位置決めを行う。位置決め突起43は、接圧ばね16の内周に当接する複数個の突起で構成することもできる。また、ホルダ17に円形突起17bを設けず、接圧ばね16の外周に当接するように位置決め突起を設けて、接圧ばね16の位置決めを行うこともできる。
位置決め突起43におけるホルダ17に対向する面には、弾性部材40をホルダ17に取着するための嵌合手段として、嵌合凹所42が凹設される。一方、ホルダ17には、嵌合凹所42に嵌まる被嵌合部として、嵌合突起17dが突設される。嵌合凹所42と嵌合突起17dとは、接圧ばね16の伸縮方向において凹凸嵌合し、弾性部材40は、ホルダ17に対して位置決めされるとともにホルダ17に保持される。
上述のように、弾性部材40の振動受部41では、厚み方向の一方の面に接圧ばね16が当接し他方の面にホルダ17の一面が当接するから、振動受部41は、可動接触子12の振動が接圧ばね16を介して伝わって変形し、弾性部材40は、変形により可動接触子12の振動エネルギを蓄積した後に消費し、その結果、可動接触子12の振動が低減されて可動接触子12により生じる異音が低減する。
弾性部材40には、損失正接(tanδ)が高い材料を選択することが望ましく、例えば、シリコンゴムを用いる。また、弾性部材40で消費される振動エネルギを大きくするために、振動受部41の厚み寸法を大きくすることが望ましい。
また、本実施形態では、弾性部材40は接圧ばね16とホルダ17との間に設けられ、弾性部材40は接圧ばね16を介して可動接触子12に接続するから、可動接触子12を流れる電流により可動接触子12に生じた熱が弾性部材40に伝わり難く、弾性部材40の温度上昇が抑えられ、その結果、弾性部材40の材料の選定における熱による制限が緩和されて弾性部材40の材料の選定範囲が広くなる。
(実施形態2)
実施形態1では、接圧ばね16とホルダ17との間に弾性部材40を配設した構成を説明したが、本実施形態では、図3に示すように、接圧ばね16の端部と可動接触子12との間に弾性部材40’を配設した構成を説明する。
弾性部材40’は、板状に形成されて可動接触子12の保持凹所12bに嵌め込まれ、接圧ばね16の一端(図における上端)が当接する。本実施形態では、弾性部材40’は板状に形成された例を示すが、実施形態1と同様に弾性部材40’に嵌合凹所42(図2参照)と同様の構成の凹所を設け、可動接触子12に嵌合突起17d(図2参照)と同様の構成の突起を設けて、弾性部材40’が可動接触子12に保持される構成とすることもできる。
また、弾性部材40’に位置決め突起43(図2参照)と同様の構成の突起を設けて接圧ばね16の位置決めを行うこともできる。
本実施形態では、弾性部材40’を可動接触子12と接圧ばね16との間に配設し可動接触子12が弾性部材40’に直接当接するから、可動接触子12の振動が弾性部材40’に直接伝わり、可動接触子12の振動を低減する効果を実施形態1よりも高めることができる。
その他の構成および動作は、実施形態1の構成と同様である。
1 接点ブロック(接点装置)
2 電磁石ブロック
11 固定接点
12 可動接触子
16 接圧ばね
17 ホルダ
17d 嵌合突起(被嵌合部)
40 弾性部材
42 嵌合凹所(嵌合部)
43 位置決め突起

Claims (5)

  1. 固定接点と、固定接点に当接する当接位置と固定端子から離間する離間位置との間で移動自在な可動接触子と、コイルスプリングからなり一端において可動接触子を固定接点側に付勢する接圧ばねと、接圧ばねの他端を支持するホルダと、可動接触子と接圧ばねの一端部との間とホルダと接圧ばねの他端部との間との少なくとも一方に挿入されるゴム弾性を有する弾性部材とを備えることを特徴とする接点装置。
  2. 前記弾性部材は、前記接圧ばねの他端部と前記ホルダとの間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  3. 前記弾性部材は、前記可動接触子と前記接圧ばねの一端部との間に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の接点装置。
  4. 前記弾性部材には、前記接圧ばねの内周と外周とのいずれか一方に当接することで接圧ばねの径方向の移動を規制する位置決め突起が突設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の接点装置。
  5. 前記弾性部材は、前記可動接触子または前記ホルダが具備する被嵌合部に嵌合する嵌合手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の接点装置。
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