JP2010256826A - 感光性樹脂組成物、および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与する技術が最近注目を集めてきており、例えば感光性ポリイミド樹脂として、下記式(4)などがある。
さらには、近年特に半導体の高速化が進み、配線に銅が使用されるようになってきたた
め、銅との密着性がよい感光性樹脂組成物が開発されている。例えば、環状オレフィン樹脂と硫黄原子を含む有機ケイ素化合物より構成される感光性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。これは、低温硬化が可能で、且つ銅との優れた密着性を有している。しかし、その反面、常温で保管している間に現像工程における密着性が低下する不具合が起こることもある。このようなことから、優れた密着性を維持しながら、常温での保存安定性にも優れた低温硬化が可能な感光性樹脂組成物の開発が望まれていた。
[1]環状オレフィン系樹脂(A)、および有機ケイ素化合物(B)を含む感光性樹脂組成物であって、前記有機ケイ素化合物(B)が、一般式(1)で示される有機ケイ素化合物(B1)と硫黄を含有する有機ケイ素化合物(B2)とを含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
以上含む有機基であり、R2は炭素数1〜10のアルキル基である。)
[4]前記有機ケイ素化合物(B1)の配合量が、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする前記[1]ないし[3]項のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[5]前記有機ケイ素化合物(B1)のR1が、炭素数6〜8のアルキレン基を含むもの
であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
[6]さらに光酸発生材(C)を含むことを特徴とする前記[1]ないし[5]項のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物
[7]さらに、酸化防止剤(D)を含むことを特徴とする前記[1]ないし[6]項のいずれか1項に感光性樹脂組成物
[8]前記[1]ないし[7]項のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いて製作されたことを特徴とする半導体装置。
環状オレフィンモノマーとしては、一般的には、シクロヘキセン、シクロオクテンなどなどの単環体、ノルボルネン、ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジエン、ジヒドロトリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、ジヒドロテトラシクロペンタジエンなどの多環体が挙げられる。これらのモノマーに官能基が結合した置換体も用いることができる。
上記環状オレフィンモノマーの重合体の重合方法は、ランダム重合、ブロック重合など公知の方法が用いられる。具体例としては、ノルボルネン型モノマ−の(共)重合体、ノルボルネン型モノマ−とα−オレフィン類などの共重合可能な他のモノマ−との共重合体
、およびこれらの共重合体の水素添加物などが挙げられる。
これら環状オレフィン系樹脂(A)は、公知の重合法により製造することが可能であり、その重合方法には付加重合法と開環重合法とがある。このうち、ノルボルネンモノマーを付加(共)重合することによって得られたポリマーが好ましいが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
上記のうち、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合させて得られる付加(共)重合体が好ましいが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
配位重合に用いる金属触媒として代表的なニッケルと白金触媒は、PCTWO9733198とPCTWO00/20472に述べられている。配位重合用金属触媒の例としては、ビス(トルエン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(メシチレン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ベンゼン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(テトラヒドロ)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(エチルアセテート)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ジオキサン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケルなどの公知の金属触媒が挙げられる。
一般的にはラジカル重合はラジカル開始剤の存在下、温度を50℃〜150℃に上げ、モノマーを溶液中で反応させる。ラジカル開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル、アゾビスイソカプロニトリル、アゾビ
スイソバレロニトリル、t−ブチル過酸化水素などである。
上述重合系の適当な重合溶媒としては炭化水素や芳香族溶媒が含まれる。炭化水素溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、やシクロヘキサンなどであるがこれに限定されない。芳香族溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどであるがこれに限定されない。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、エステル、ラクトン、ケトン、アミドも使用できる。これら溶剤を単独や混合しても重合溶媒として使用できる。
本発明において重量平均分子量は10,000〜500,000、好ましくは30,000〜100,000さらに好ましくは50,000〜80,000である。重量平均分子量は標準ポリノルボルネンを用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。(ASTMDS3536−91準拠)
アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などが、アルケニル基の具体例としては、ビニル、アリル、ブチニル、シクロヘキセニル基などが、アルキニル基の具体例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル基などが、アリール基の具体例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル基などが、アラルキル基の具体例としてはベンジル、フェネチル基などがそれぞれ挙げられるが、本発明は何らこれらに限定されない。
エステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基ついては、これらの基を有している官能基であれば特に構造は限定されない。エポキシ基を含有する官能基の好ましい具体例としては、グリシジルエーテル基を有する官能基が挙げられるが、エポキシ基を有する官能基であれば特に構造は限定されない。
チルエステル、プロピオン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、酪酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、吉草酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプロン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ラウリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ステアリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、オレイン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、リノレン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸i−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸イソボルニルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボン酸メチルエステル、ケイ皮酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチルエチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルn−ブチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルt−ブチルカルボネート、5−メトキシ−2−ノルボルネン、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−エチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n―プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−デシルエステルなど、エポキシ基を有するものとしては、5−[(2,3−エポキシプロポキ
シ)メチル]−2−ノルボルネンなど、またテトラシクロ環から成るものとして、8−メ
トキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−
エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8
−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−
エン、8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデッ
ク−3−エン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
ドデック−3−エン、8−(2− メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−t−ブトキシカルボニ
ルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−シクロヘキシロ
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(
4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,10]ドデック−3−エン、8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−メト
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メ
チル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3
−エン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−
(2−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデッ
ク−3−エン、8−メチル−8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4
.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−シ
クロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−
エン、8−メチル−8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−フェノキシカル
ボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8
−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデ
ック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[
4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−アセトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(メトキシカ
ルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ
(エトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン
、8,9−ジ(n−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
ドデック−3−エン、8,9−ジ(i−プロポキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−ブトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(t−ブトキシカ
ルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ
(シクロへキシロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック
−3−エン、8,9−ジ(フェノキシロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロフラニロキシカルボニル)
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジ(テトラヒドロ
ピラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8,9−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0
.12,5.01,6]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5
.17,12]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1001,6]ドデック−3−エンなどが挙げられる。
ルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、またはエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R7は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
。]
溶解性に優れる膜が得られる。
一般式(1)で示される有機ケイ素化合物(B1)は、感光性樹脂組成物と基板(特にシリコンや酸化ケイ素、窒化ケイ素などの無機ケイ素化合物)との接着性を向上させるために用いられるものであり、前記有機ケイ素化合物(B1)のR1が、炭素数6〜8のア
ルキレン基を含むことにより、環状オレフィン系樹脂との親和性が向上する。
例えば、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)ヘプタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘプタン、ビス(トリメト
キシシリル)オクタン、ビス(トリエトキシシリル)オクタンなどが挙げられる。
前記硫黄を含有する有機ケイ素化合物(B2)としては、一般式(2)で示される有機ケイ素化合物および/または一般式(3)で示される有機ケイ素化合物が好ましくい。これらを用いることににより、感光性樹脂組成物と金属(金、銅、アルミニウム、チタニウム、タングステン、クロムなどの金属単体膜あるいは合金膜など、特に金と銅)との密着性が向上する。さらにはヒンダードフェノール系酸化防止剤と組み合わせることにより樹脂硬化膜の耐熱酸化性が向上する。
具体的には、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルファン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ヘキサスルファン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)オクタスルファンなどが挙げられる。
に好ましくは、1.2以上6以下である。この範囲とするとことにより、常温での保存性が向上する。
前記有機ケイ素化合物(B1)の配合量が、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは、2重量部以上18重量部以下である。この範囲とすることにより、基板、金属膜との接着性、常温での破損性に優れる感光性樹脂組成物となる。
本発明に用いる有機ケイ素化合物(B)以外にも、特性を損なわない範囲で、以下の有機ケイ素化合物を含有しても問題ない。
具体的な有機ケイ素化合物として、3−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシランおよび式(10)で表される有機ケイ素化合物などであり、これらに限定されない。
(式(10)中、nは0、1または2であり、R11はメチレン、C2〜C20直鎖、分岐鎖および環状アルキレン、2〜6個の炭素原子を含有するアルキレンオキシドおよびポリ(アルキレンオキシド)から選ばれる連結基であり、R12はC1〜C4直鎖および分岐鎖あるきるから独立して選択され、R13は、H、C1〜C4直鎖および分岐鎖アルキルから選ばれる)
光酸発生剤(C)としては、オニウム塩、ハロゲン化合物、硫酸塩やその混合物である。例えばオニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、リン酸塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩などである。前記のオニウム塩とカウンターアニオンを作ることができる化合物である限り、カウンターアニオンの制限はない。カウンターアニオンの例としては、ホウ酸、アルソニウム酸、リン酸、アンチモニック酸、硫酸塩、カルボン酸とその塩化物であるがこれに限定されない。
オニウム塩の光酸発生剤としては、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロアルセナート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロサルフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアルセナート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロフォスフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロスルフォネート、トリス(4−メチル
フェニル)スルフォニウムトリフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアルセネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロスルフォネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムトリフルオロスルフォネート、トリフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネートを単独で使用しても混合して使用しても良い。
ハロゲンを含有している光酸発生剤(C)の例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)トリアジン、2−アリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、α,β,α−トリブロモメチルフェニルスルフォン、α、α−2,3,5,6−ヘキサクロロキシレン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロキシレン、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタンとそれらの混合物である。
スルフォネート系の光酸発生剤としては、2−ニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジルトシレート、2,4−ジニトロベンジルトシレート、2−ニトロベンジルメタンスルフォネート、2−ニトロベンジルエンタスルフォネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルフォネート、1,2,3−トリス(メタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(エタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(プロパンスルフォニルロキシ)ベンゼンなどであるがこれに限定されない。好ましくは、光酸発生剤としては4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4"−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフ
ェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートとそれらの混合物である。
本発明における光酸発生剤(C)の配合割合としては、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して0.1重量部以上100重量部以下であり、より好ましくは0.1重量部以上10重量部以下である。
フェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル}2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、
オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,6−ジ−t−ブチル−4―メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4―エチルフェノール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、4,4´−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル−6−ブチルフェノール)、2,−2´−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4´−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2´−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2´−エチリデンビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1.3.5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4−8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン−ビス〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、1,1'−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,2'−メチレンビス(4−メチルー6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2'―メチレンビス(4−エチルー6−t−ブチルフェノール)、2,2'―メチレンビス(6−(1−メチルシクロヘキシル)―4−メチルフェノール)、4,4'―
ブチリデンビス(3−メチルー6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス(2−(3−t−ブチルー4−ヒドロキシー5−メチルフェニルプロピオニロキシ)1,1―ジメチルエチル)―2,4,8,10―テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、4,4'−チ
オビス(3−メチルー6−t−ブチルフェノール)、4,4'―ビス(3,5―ジーt−
ブチルー4−ヒドロキシベンジル)サルファイド、4,4'―チオビス(6−t−ブチル
ー2−メチルフェノール)、2,5−ジーt−ブチルヒドロキノン、2,5−ジーt−アミルヒドロキノン、2−t−ブチルー6−(3−t−ブチルー2−ヒドロキシー5−メチルベンジル)―4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジメチルー6−(1−メチルシクロヘキシル、スチレネイティッドフェノール、2,4−ビス((オクチルチオ)メチル)−5−メチルフェノール、などが挙げられる。これらの中では、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
リン系酸化防止剤としては、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト)、テトラキス(2,4−ジーt−ブチルー5−メチルフェニル)―4,4'―ビフェニレンジホスホナイト、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホネート−ジエチルエステル、ビス−(2,6−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ミックスドモノandジ−ノニルフェニルホスファイト)、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メトキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−オクタデシルオキシカルボニルエチル−フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。これらの中では、ホスファイトおよびホスフェートが好ましい。
チオエーテル系酸化防止剤としては、ジラウリル3,3'−チオジプロピオネート、ビ
ス(2−メチルー4−(3−n−ドデシル)チオプロピオニルオキシ)―5−t−ブチルフェニル)スルフィド、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネート、ペンタエリス
リトール−テトラキス(3−ラウリル)チオプロピオネートなどが挙げられる
本発明における酸化防止剤(D)の配合割合としては、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して0.1重量部以上100重量部以下であり、より好ましくは0.1重量部以上15重量部以下である。
例えば2−イソプロピル−9H―チオキサンテン−9−エン、4−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサンテン、フェノチアジンとそれらの混合物である。本発明における増感剤の配合割合としては、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して0.1重量部以上10重量部以下であり、より好ましくは0.2重量部以上5重量部以下である。光源がg線(435nm)とi線(365
nm)などの長波長の場合、増感剤は光酸発生剤を活性化するのに有効である。
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、非反応性の溶剤と反応性の溶剤があり、非反応性溶剤は、ポリマーや添加物のキャリアとして働き、塗布や硬化の過程で除去される。反応性溶剤は樹脂組成物に添加された硬化剤と相溶性がある反応基を含んでいる。非反応性の溶剤としては炭化水素や芳香族である。
例を挙げると、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンやデカヒドロナフタレンなどのアルカンやシクロアルカンの炭化水素溶剤であるがこれに限定されない。芳香族溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどである。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、アセテート、エステル、ラクトン、ケトンやアミドも有用である。反応性の溶剤としてはシクロヘキセンオキサイドやα−ピネンオキサイドなどのシクロエーテル化合物、[メチレンビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシランなどの芳香族シクロエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどのシクロアリファティックビニルエーテル化合物、ビス(4−ビニルフェ
ニル)メタンなどの芳香族を単独でも混合して用いてもよい。好ましくは、メシチレンやデカヒドロナフタレンであり、これらはシリコン、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、などの基板に樹脂を塗布するのに最適である。
まず感光性樹脂組成物を支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングなどがある。次に、90℃〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線などが使用できるが、200nm〜700nmの波長のものが好ましい。
化学線の照射後に続き硬化を行う。この工程はエポキシ架橋の反応速度を増加させる。硬化条件としては50℃〜200℃である。好ましくは80℃〜150℃で、さらに好ましくは90℃〜130℃である。
次に未照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンやシクロヘキサンなどのアルカンやシクロアルカンなどの炭化水素、トルエン、メシチレン、キシレン、メシチレンなどの芳香族溶媒である。またリモネン、ジペンテン、ピネン、メクリンなどのテルペン類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン類を用いることができ、それらに界面活性剤を適当量添加した有機溶剤を好適に使用することができる。
現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波などの方式が可能である。次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、アルコールを使用する。次に50℃〜200℃で加熱処理を行い、現像液やリンス液を除去し、さらにエポキシ基の硬化が完了し耐熱性に富む最終パターンを得る。
次にパターン形成されたシリコンウエハーをダイシングにより小片化し、得られた半導体チップとリードフレームを加熱接着により接着固定し、金線ワイヤーで電気的に結合させる。その後、エポキシ系封止樹脂組成物を用いて半導体チップを封止し半導体装置を作製する。封止方法としてはトランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールドなどの方式で可能である。
《実施例1》
デシルノルボルンネン/フェネチルノルボルネン/グリシジルメチルエーテルノルボルネン=50/20/30の共重合体(A−1)の例を挙げる。
110℃で18時間乾燥し、次いで窒素パージしたグローブボックス内に移した反応容器に、エチルアセテート(230g)、シクロヘキサン(230g)、フェネチルノルボルネン(14.17g、0.071mol)、グリシジルメチルエーテルノルボルネン(14.0g、0.100mol)およびデシルノルボルネン(39.50g、0.168mol)を加えた。乾燥N2流をこの溶液に30分間通すことによって、この反応媒体か
ら酸素を取り除いた。パージが完了した後、8mlのトルエン中に溶解した1.50g(3.10mmol)のビス(トルエン)ビス(ペルフルオロフェニル)ニッケルを反応器中に注入した。反応混合物を周囲温度で18時間撹拌し、次いで過酢酸溶液(ニッケル触媒に基づく50mol当量、150mmol、130mlの脱イオン水で希釈された57mlの氷酢酸を、およそ100mlの脱イオン水で希釈された115mlの30重量%過酸化水素と混ぜ合わせて調製した)で処理し、さらに18時間撹拌した。
撹拌を停止し放置し水層と溶媒層とを分離させた。その後水層を除去し、残った溶媒層に水のアリコートを加えることにより500mlの蒸留水で3回洗浄し、20分間撹拌し、放置し層に分離し、次いで水層を除去した。その後洗浄した溶媒層に過剰のアセトンを加え、ノルボルネン系重合体を析出させ、濾過により回収し、そして真空炉中60℃で一晩乾燥した。乾燥後、66.1gの乾燥したノルボルネン系重合体(転化率92%)を得た。ノルボルネン系重合体の分子量は、ポリスチレン標準を用いてGPCにより測定し、Mw=105,138、Mn=46,439、多分散性(PDI)は2.26であることを確認した。ノルボルネン系重合体の組成は、1H−NMRを用いて測定し、20.2m
ol%のフェネチルノルボルネン、29.1mol%のグリシジルメチルエーテルノルボルネンおよび50.7mol%のデシルノルボルネンが取り込まれていることを確認した。
[保存性評価]
作製した感光性樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で5分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。この塗膜にi線ステッパー露光機NSR−4425i(ニコン(株)製)によりレチクルを通して100mJ/cm2〜1300mJ/cm2でステップ露光を行った。その後ホットプレートにて90℃で4分、露光部の架橋反応を促進させるため加熱した。
次にシクロペンタノンに20秒浸漬することによって未露光部を溶解除去した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで20秒間リンスした。その結果、パターンが成形形成されていることが確認できた。この時の残膜率(現像後の膜厚/現像前の膜厚)は99.6%と非常に高い値を示した。また、このときの感度(パターン剥がれが観察されない最低露光量)は190mJ/cm2であった。
クリーンルーム内で1週間放置した感光性樹脂組成物を上記と同じ条件でパターン形成を行った。このときの感度は180mJ/cm2と放置前との変化率はわずか5%であっ
た。
この感光性樹脂組成物を硬化後5μmになるように銅メッキ処理された6インチシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で5分乾燥し、次にマスクアライナー露光機MA−8(Suss製)によりマスクを介さずに500mJ/cm2で露光し、ホットプレートにて90℃で4分加熱した。その後、クリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、180℃で60分加熱硬化を行った。得られた塗膜を1mm角に100個の碁盤目にカットした。これにセロテープ(登録商
標)貼り付け、引き剥がそうとしたが、引き剥がれず、剥がれた塗膜の数は0であり、硬
化膜の金属への密着性も優れていることが確認できた。
[密着性評価2]
密着性評価1での基板を6インチのベアシリコンウエハーに置き換えて、同様の密着性を評価した。その結果、塗膜の剥がれ数は0であることが確認できた。
[半導体装置の評価]
回路が形成された半導体チップ上に、上記作製した感光性樹脂組成物の塗膜を形成し、その後、該半導体チップとリードフレームを接着し、さらに金線ワイヤーで電気的に結合させ、エポキシ系封止樹脂を用いて封止成形し、半導体装置を得た。その後、半導体装置の動作確認を行った結果、半導体装置として正常に動作することを確認した。
実施例1における有機ケイ素化合物(B2−1)をγ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン(B2−2)に替えて評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
《実施例3》
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を5重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を1.5重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
《実施例4》
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を15重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を4.5重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
《実施例5》
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を10重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を2重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
《実施例6》
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を5重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を3重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を5重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を0重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
《比較例2》
実施例1における有機ケイ素化合物(B1)を0重量部、有機ケイ素化合物(B2−1)を5重量部にして評価を行った。表1の組成に関しては、環状オレフィン系樹脂(A)と有機ケイ素化合物(B)のみ記載し、その他の成分については、省略した。物性評価の結果は、表1に示した。
Claims (8)
- 前記有機ケイ素化合物(B1)に対する(B2)の配合量の比[(B1)/(B2)]が、1以上10以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記有機ケイ素化合物(B1)の配合量が、環状オレフィン系樹脂(A)100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記有機ケイ素化合物(B1)のR1が、炭素数6〜8のアルキレン基を含むものであ
ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。 - さらに光酸発生材(C)を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1
項に記載の感光性樹脂組成物 - さらに、酸化防止剤(D)を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に感光性樹脂組成物
- 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いて製作されたことを特徴とする半導体装置。
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