JP2006100562A - 半導体装置 - Google Patents

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淳也 楠木
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Abstract

【課題】低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等に優れた感光性樹脂組成物とそれを用いた高位置精度、サイズ及び高さの均一性などに優れた接続端子を有するウエハーレベルチップサイズパッケージ用半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体回路が形成されたチップ1と、該チップの半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子2と、該デバイス端子と電気的に結合された外部回路基板接合用端子6とから構成されるウエハーレベルチップサイズの半導体装置において、外部回路基板接合用端子が絶縁体からなる突起部7と該絶縁体表面に設けられた金属層9からなり、該絶縁体5がエポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)と光酸発生剤(B)とを含む樹脂組成物よりなることを特徴とする半導体装置。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置に関する。更に詳しくは低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等に優れた感光性樹脂組成物とそれを用いた高位置精度、サイズ及び高さ均一性等に優れる外部回路基板接合用端子を有するウエハーレベルパッケージ用半導体装置に関するものである。
高密度集積回路用などへの半導体素子の実装に関する技術が、大きく代わってきている。例えば、チップサイズパッケージ(CSP)技術ではセラミック材料やテープ材料に半導体チップを搭載し、樹脂封止等して半導体パッケージとして組み上げ、これをマザーボードやドーターボードに接合する方法から、半導体素子そのものを封止することなくマザーボードやドーターボードに接合するベアチップ実装法に代わりつつある。ベアチップ実装法では、半導体チップに配線基板を貼り付け、これを、はんだボール等を介してマザーボード等の基板(以下単に「外部回路基板」と示す。)に接合する方法と、ICチップに切断する前のウエハーの段階でウエハー表面にバンプ部を直接形成し、その後切断し、これを回路基板に接合する方法、いわゆるウエハーレベルパッケージ法とがある。小型化の観点より、技術的困難性はあるものの、開発の力点はウエハーレベルチップサイズパッケージ法に置かれているのが実状である。ウエハーレベルチップサイズパッケージ法では、ウエハーの半導体回路形成領域に複数の個別の半導体回路を形成後、前記半導体回路と該回路外部とを電気的に接続するために設けられたデバイス端子が露出する開口部を有する絶縁層を設ける。そして、絶縁層全面にスパッタ装置や真空蒸着装置を用いて金属膜を形成する。次に、上記配線部表面に感光性レジストをスピンコーターで厚さ20〜150μmになるように形成する。そして、所定のマスクを用いて露光し、現像して外部回路基板接続用端子(以下単に「接続端子」と称すことがある。)となる位置に開口部を設け、電解めっきして開口部をめっき金属で充填する。この場合の充填高さが接続端子の高さになる。その際前記絶縁層上に設けられた金属薄膜がめっき時の陰極として作用する。その後感光性レジストを剥離して、金属の突起物から成る接続端子を得る。さらに下地である前記金属層をエッチングして絶縁層表面にデバイス端子と接続端子とを結線する配線層を形成し、各チップに分割してウエハーレベルパッケージを得ている。なお、絶縁体層表面に接続端子のみを作成し、これとデバイス端子とをファインワイヤーや導電性接着剤などで接続し、その後めっき法により端子上に金属を盛り上げる場合もある。しかしながら、上記の方法に従い電気めっき法で接続端子を形成しようとすると、その高さが20〜100μmと高いため、めっき時間が1〜5時間と長時間かかり、半導体パッケージ製造コストが高いものとなる。また、個々の開口部間で電流密度分布が均一となりにくいため、得られるバンプの高さが大きくばらつくのを免れず、その結果、外部回路基板と接続する際に、未接続な個所を生じることになる。さらに接続端子形成時の下地金属の汚れや酸化膜などがあると、この影響により接続端子と、デバイス端子とを結ぶ配線層の絶縁層に対する密着力が弱くなり、機械的信頼性および電気接合性で問題を生ずる。具体的には、半導体実装における半導体チップと外部回路基板との接合不良という問題となる。
ウエハーレベルチップサイズパッケージにおいて、絶縁層で作成した突起部表面に金属層を設けて接続端子を作製することが特許文献1に記載されているが、さらに絶縁体に低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等を賦与することが急務となっていた。
特開2001−298120号公報
本発明は、このような従来技術が有する欠点を克服し、低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等に優れた感光性樹脂組成物とそれを用いた高位置精度、サイズ及び高さの均一性などに優れた接続端子を有するウエハーレベルチップサイズパッケージ用半導体装置の提供を課題とする。
このような目的は、以下の[1]〜[13]に記載の本発明により達成される。
[1] 半導体回路が形成されたチップと、該チップの半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子と、該デバイス端子と電気的に結合された外部回路基板接合用端子とから構成されるウエハーレベルチップサイズの半導体装置において、外部回路基板接合用端子が絶縁体からなる突起部と該絶縁体表面に設けられた金属層からなり、該絶縁体がエポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)と光酸発生剤(B)とを含む樹脂組成物よりなることを特徴とする半導体装置。
[2] 半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子部分を除く半導体回路形成側表面に、保護膜及び絶縁層が順次設けられると共に、外部回路基板接合用端子が前記絶縁層の上に設けられ、かつデバイス端子と、外部回路基板接合用端子の金属層とが電気的に結合されている[1]記載の半導体装置。
[3] デバイス端子と該外部回路基板接合用端子の金属層とを電気的に結合する配線層が絶縁層の上に設けられ、かつ少なくとも該外部回路基板接合用端子の金属層が露出し、配線層およびデバイス端子が封止材層で覆われている[1]又は[2]記載の半導体装置。
[4] 外部回路基板接合用端子の金属層の表面に、はんだボールが搭載され、あるいはメッキ層が設けられた[1][2]又は[3]記載の半導体装置。
[5] 環状オレフィン樹脂がポリノルボルネン樹脂である[1]〜[4]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[6] エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(1)で示される繰り返し単位を含むものである[1]〜[5]のいずれか1項に記載の半導体装置
Figure 2006100562
[式(1)中、XはO、CH2、(CH2)2のいずれかであり、nは0〜5までの整数である。R1〜R4はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基、エポキシ基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R4は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよいが、全繰り返し単位のR1〜R4のうち、少なくとも一つ以上はエポキシ基を有する官能基である。]
[7] エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(2)及び(3)で示される繰り返し単位を含むものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
Figure 2006100562
[式(2)(3)中、R1〜R7はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R7は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
[8] エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(4)、(5)及び(6)で示される繰り返し単位を含むものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
Figure 2006100562
[式(4)(5)(6)中、nは0〜5の整数である。R1〜R10はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R10は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
[9] 金属層が少なくとも2層からなり、絶縁層側表面に設けられる金属層が、ニッケル、コバルト、クロム、チタニウム、バナジウム、またはこれらを主成分とする合金の内のいずれかで形成される[1]〜[8]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[10] 該絶縁層が感光性樹脂よりなる[2]〜[9]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[11] 感光性樹脂が感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ、感光性環状オレフィン樹脂の少なくとも1種で構成される[10]記載の半導体装置。
[12] 封止剤層が感光性樹脂よりなる[3]〜[11]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[13] 感光性樹脂が、感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ、感光性環状オレフィン樹脂の少なくとも1種で構成される[3]又は[12]記載の半導体装置。
本発明によればウエハーレベルチップサイズパッケージでは、絶縁層で作成した突起部表面に金属層を設けて得られる接続端子を採用するため、作製に手間がいらず、該端子の位置精度、サイズのばらつき、高さの均一性などに優れたものとなる。また、絶縁体に低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等に優れた樹脂組成物を用いることにより、チップと外部回路基板の間で発生する応力を緩和することができ、信頼性の高い半導体装置を提供できる。
本発明の半導体装置は、半導体回路が形成されたチップと、該チップの半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子と、該デバイス端子と電気的に結合され、かつ絶縁体からなる突起部及び該絶縁体表面に設けられた金属層からなる外部回路基板接合用端子(接続端子)とから構成されたウエハーレベルチップサイズの半導体装置である。次に、このような構成の本発明の半導体装置について添付図面に従って説明する。図1及び図2は、本発明の半導体装置の異なる例の構成を示す断面図であって、図1は、接続端子表面にはんだボールを搭載した例であり、図2は、接合端子表面にめっき層を設けた例である。半導体回路形成領域に半導体回路を形成されたシリコンチップ1上に、前記半導体回路と該外部回路とを電気的に接続するために設けられたデバイス端子2が露出するような開口部3を有する保護膜4が設けられている。この保護膜4の上に絶縁層5が設けられており、この絶縁層5はデバイス端子2が露出する開口部8が設けられている。この絶縁層5の上に外部回路基板の電極(図示せず)と対応した位置に接続端子6を構成する絶縁体からなる突起部7が設けられている。突起部7の表面が金属層9で被覆されて接続端子6が形成され、この接続端子6と金属層9で被覆されたデバイス端子2とが配線を構成する金属層9により電気的に結合されている。絶縁層5の材料としては、金属層9を安定して支持し、実質的に電気的絶縁性および耐熱性を確保するものであれば特に限定されないが、安価で加工性に優れた樹脂材料が広く使われている。このような材料としては、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、環状オレフィン樹脂などの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が挙げられる。また、突起部7を構成する材料としては低応力性、電気的絶縁性、耐溶剤性及び低吸水性に優れた環状オレフィン樹脂が挙げられる。なお、絶縁層5には開口部8、また、その上の絶縁体は突起部7を形成する必要があるが、加工法としてフォトリソグラフ法を用いることが簡便であり、高位置精度、高寸法精度を得ることが容易であるので、感光性樹脂を用いることが望ましい。好ましい樹脂としては、絶縁層5には感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ樹脂、感光性環状オレフィン樹脂、突起部7には感光性環状オレフィン樹脂を挙げることができる。また、予め突起形状物を別途作成し、接着剤により前記絶縁層5に設置して突起部7としてもよい。例えば、突起形状物を熱融着で固定してもよい。ただし、この方法ではより高位置精度や高寸法精度が求められる場合には必ずしも十分な対応ができない場合もある。また、絶縁層5を形成したのちに突起部7をスクリーン印刷法等の印刷方式により所望の位置に形成する方法でもよい。適切な突起部の高さや絶縁層の厚さは、絶縁効果、後述する封止樹脂の効果、求められるチップサイズパッケージの高さなどから決定されるものであり、不必要に厚くすることは好ましくない。 突起部7の形状は特にこだわらないが、その表面ははんだボール10を安定に搭載する必要があり平坦部、あるいは球面状凹部を有することが望まれる。
次に金属層9であるが、金属層9は、基本的にはスパッタリング、真空蒸着、無電解めっき、電解めっき等の少なくとも一種類の方法を用いて形成し、配線層はこの金属層9をエッチングして作製する。本発明では、金属層9を少なくとも2層で構成するのが好ましい。1層で構成しても良いが、導電性の良い銅や銅合金を用いた場合、絶縁層との密着強度が相対的に小さく、十分な配線層が得られないからである。図1の例では3層構造となっており、中間層11と、シード層12と、ベース層13で構成されている。本例を基に、金属層9を多層で構成する場合について説明する。まず、中間層11を絶縁層5表面全面に設ける。この中間層11はクロム、ニッケル、チタニウム、バナジウム、あるいはこれらを主成分とする合金など、絶縁層5と相対的に密着力の強い金属で構成する。これはベース層13を電気めっき法で設ける際の陰極、あるいは配線としての役目を果たすシード層12を導電性のよい金、銀、銅、アルミニウム、インジウム、あるいはこれらを主成分とする合金などで絶縁層5の上に直接作成した場合、得られる金属層9と絶縁層5との密着強度が相対的に小くなるが、中間層11を設けることにより密着強度の大きな金属層9を得ることができるようになるからである。
中間層11は絶縁層5表面に直接設けることから、無電解めっき法、あるいはスパッタリング法、蒸着法などの乾式成膜法などにより設けるが、その厚さは10〜100nmとすることが好ましい。あまりに薄すぎると均一な膜が得られず、あまりに厚すぎると長時間の成膜時間が必要とされるばかりでなく、緻密で均一な中間層11が得られないからである。例えば、乾式成膜法で中間層を得る場合、得られる中間層の厚さが厚くなるに従い内部応力が高くなり、クロムで成膜した場合には通常膜厚が5μmを越えると該内部応力により膜が剥離してくる。また、無電解めっきで厚い膜を形成すると、得られる膜は緻密なものとならない。金属層9を2層とする場合、中間層11の上に直接ベース層13を設けることになるが、ベース層13は配線を形成した後の電気特性や、はんだボール10や接合用のめっき層15との接合性より銅、あるいは銅合金を用いることが好ましい。3層とする場合、シード層12は乾式成膜法で形成するのが簡便であるが、この場合、シード層12の厚さは50nm〜1μmとすることが好ましい。上記した理由によりシード層12があまりに薄くても、厚くても均一な膜が形成されず、ベース層を電気めっきで形成する場合に陰極として十分な機能が発揮されないからである。ベース層13は上記したように銅、銅合金等の導電性材料で構成することがが、その厚さは、最終的に得られる配線の電気特性が所望のものとなる厚さとし、電気めっき法により設けることが効率的で好ましい。このようにして得られた金属層9をホトリソグラフ法によりエッチングして配線部、突起部表面、デバイス端子表面部以外の金属層9を除去する。その表面に金属層が設けられた突起部7は、前述した接続端子6となる。この端子6の表面にははんだボール10が搭載されるため、平面状、あるい凹面状とすることが好ましい。次に、配線層及びデバイス端子2表面部が露出せず、かつ接続端子6の少なくとも表面が露出するように封止剤層14を設ける。図1の半導体パッケージは外部回路基板端子表面にはんだボール10を搭載したものであり、図2はめっき層15が設けられたものである。めっき層15の材質としては、金、銀、パラジウム、ニッケル、はんだ等の少なくとも1種を用いることが一般的である。なお、図1のようにはんだボール10を搭載したものがBGA(ボール・グリット・アレ)構造となり、図2のようにめっき層15が設けられたものがLGA(ランド・グリット・アレ)構造となる。
封止剤層14の材料としては、配線層やデバイス端子2を安定して保護でき、実質的に電気的絶縁性および耐熱性が確保されるものであれば特に限定されない。実際の作製に当たり、安価で加工性に優れた材料であるポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、環状オレフィン樹脂などの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が用いうる。そして、少なくとも接続端子6の表面をきれいに露出させるためには、上記樹脂を感光性のあるものとし、例えば、配線側表面全体に、接続端子6が埋まる厚さに封止剤層を設け、その後該接続端子6表面が露出するまでハーフエッチングを行う。好ましい樹脂としては、感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ樹脂、感光性環状オレフィン樹脂である。封止剤で保護する効果としては、配線層等が損傷されないようにするばかりか、シリコンウエハー1上に形成された半導体回路がα線により損傷されるのを防止する効果、また外部回路板への実装の際、はんだに付帯するフラックスにより配線層が汚染され、劣化しないようにする効果も挙げられる。封止剤層の厚さは、これらの効果が得られるに足る厚さであれば良く、不必要に厚くすることは好ましくない。具体的には用いる樹脂の組成や、性質に応じて適宜最適値を求めれば良い。なお、シリコンウエハー1上に形成された半導体回路の電気テスト・バーンインテストなどは前記接続端子6に直接プローブを当てることで簡単にテストが行なうことができる。本発明においては、ウエハーを用いて複数のパッケージを一度に作成し、これを分割すれば、効率よく、本発明のウエハーレベルチップサイズパッケージを得ることができる。
本発明で使用する環状オレフィンモノマーとしては、一般的には、シクロヘキセン、シクロオクテン等の単環体、ノルボルネン、ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセン、トリシクロペンタジエン、ジヒドロトリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、ジヒドロテトラシクロペンタジエン等の多環体が挙げられる。これらのモノマーに官能基が結合した置換体も用いることができる。
本発明で使用する環状オレフィン系樹脂としては、上記環状オレフィンモノマーの重合体が挙げられる。なお重合方法はランダム重合、ブロック重合など公知の方法が用いられる。具体例としては、ノルボルネン型モノマ−の(共)重合体、ノルボルネン型モノマ−とα−オレフィン類などの共重合可能な他のモノマ−との共重合体、およびこれらの共重合体の水素添加物などが具体例に該当する。これら環状オレフィン系樹脂は、公知の重合法により製造することが可能であり、その重合方法には付加重合法と開環重合法とがある。このうち、ノルボルネンモノマーを付加(共)重合することによって得られたポリマーが好ましいが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
環状オレフィン系樹脂の付加重合体としては、(1)ノルボルネン型モノマ−を付加(共)重合させて得られるノルボルネン型モノマ−の付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマ−とエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマ−と非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマ−との付加共重合体が挙げられる。これらの樹脂は公知のすべての重合方法で得ることができる。
環状オレフィン系樹脂の開環重合体としては、(4)ノルボルネン型モノマ−の開環(共)重合体、及び必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマ−とエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、及び必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマ−と非共役ジエン、又は他のモノマ−との開環共重合体、及び必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂が挙げられる。これらの樹脂は公知のすべての重合方法で得ることができる。
上記のうち、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合させて得られる付加(共)重合体が好ましいが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
本発明で使用するエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂(A)は、一般的には分子内にエポキシ基を含むモノマーを直接重合することによって得ることができるが、重合後に変性反応によって側鎖にエポキシ基を導入する方法によっても同様の重合体を得ることができる。変性反応としては、上記重合体にエポキシ基含有不飽和モノマ−をグラフト反応させる、上記重合体の反応性官能基部位にエポキシ基を有する化合物を反応させる、分子内に炭素−炭素二重結合を有する上記重合体に過酸やハイドロパ−オキサイドなどのエポキシ化剤を用いて直接エポキシ化させる等の公知の方法がある。
環状オレフィン系樹脂の付加重合体は、金属触媒による配位重合、又はラジカル重合によって得られる。このうち、配位重合においては、モノマーを、遷移金属触媒存在下、溶液中で重合することによってポリマーが得られる(NiCOLE R. GROVE et al. Journal of Polymer Science:part B,Polymer Physics, Vol.37, 3003−3010(1999))。
配位重合に用いる金属触媒として代表的なニッケルと白金触媒は、PCT WO 9733198とPCT WO 00/20472に述べられている。配位重合用金属触媒の例としては、(トルエン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(メシレン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、(ベンゼン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(テトラヒドロ)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(エチルアセテート)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケル、ビス(ジオキサン)ビス(パーフルオロフェニル)ニッケルなどの公知の金属触媒が挙げられる。
ラジカル重合技術については、Encyclopedia of Polymer Science, John Wiley & Sons, 13, 708(1988)に述べられている。
一般的にはラジカル重合はラジカル開始剤の存在下、温度を50℃〜150℃に上げ、モノマーを溶液中で反応させる。ラジカル開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル、アゾビスイソカプトロニトリル、アゾビスイソレロニトリル、t−ブチル過酸化水素などである。
環状オレフィン系樹脂の開環重合体は、公知の開環重合法により、チタンやタングステン化合物を触媒として、少なくとも一種以上のノルボルネン型モノマ−を開環(共)重合して開環(共)重合体を製造し、次いで必要に応じて通常の水素添加方法により前記開環(共)重合体中の炭素−炭素二重結合を水素添加して熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を製造することによって得られる。
上述重合系の適当な重合溶媒としては炭化水素や芳香族溶媒が含まれる。炭化水素溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、やシクロヘキサンなどであるがこれに限定されない。芳香族溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどであるがこれに限定されない。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、エステル、ラクトン、ケトン、アミドも使用できる。これら溶剤を単独や混合しても重合溶媒として使用できる。
本発明の環状オレフィン系樹脂の分子量は、開始剤とモノマーの比を変えたり、重合時間を変えたりすることにより制御することができる。上記の配位重合用が用いられる場合、米国特許No.6,136,499に開示されるように、分子量を連鎖移動触媒を使用することにより制御することができる。この発明においては、エチレン、プロピレン、1−ヘキサン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン、などα―オレフィンが分子量制御するのに適当である。
本発明において重量平均分子量は10,000〜500,000、好ましくは30,000〜100,000さらに好ましくは50,000〜80,000である。重量平均分子量は標準ポリノルボルネンを用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。(ASTMDS3536−91準拠)
本発明で用いられるエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂を製造するために使用する環状オレフィンモノマーとしては、一般式(7)で表されるノルボルネン型モノマーが好ましい。
アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基等が、アルケニル基の具体例としては、ビニル、アリル、ブチニル、シクロヘキシル基等が、アルキニル基の具体例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル基等が、アリール基の具体例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル基等が、アラルキル基の具体例としてはベンジル、フェネチル基等がそれぞれ挙げられるが、本発明は何らこれらに限定されない。
エステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基ついては、これらの基を有している官能基であれば特に構造は限定されない。エポキシ基を含有する官能基の好ましい具体例としては、グリシジルエーテル基を有する官能基が挙げられるが、エポキシ基を有する官能基であれば特に構造は限定されない。
Figure 2006100562
[式(7)中、XはO、CH2、(CH2)2のいずれかであり、nは0〜5までの整数である。R1〜R4はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基、エポキシ基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。]
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂を製造するために使用する環状オレフィンモノマーとしては、例えば、アルキル基を有するものとして、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ペンチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−ヘプチル−2−ノルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ノニル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネンなど、アルケニル基を有するものとしては、5−アリル−2−ノルボルネン、5−メチリデン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなど、アルキニル基を有するものとしては、5−エチニル−2−ノルボルネンなど、アルコキシシリル基を有するものとしては、ジメチルビス((5−ノルボルネン−2−イル)メトキシ))シランなど、シリル基を有するものとしては、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジメチルビス((2−(5−ノルボルネン−2−イル)エチル)トリシロキサンなど、アリール基を有するものとしては、5−フェニルー2−ノルボルネン、5−ナフチル−2−ノルボルネン、5−ペンタフルオロフェニル−2−ノルボルネンなど、アラルキル基を有するものとしては、5−ベンジル−2−ノルボルネン、5−フェネチル−2−ノルボルネン、5−ペンタフルオロフェニルメタン−2−ノルボルネン、5−(2−ペンタフルオロフェニルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−ペンタフルオロフェニルプロピル)−2−ノルボルネンなど、アルコキシシリル基を有するものとしては、5−トリメトキシシリル−2−ノルボルネン、5−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、5−(2−トリメトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(2−トリエトキシシリルエチル)−2−ノルボルネン、5−(3−トリメトキシプロピル)−2−ノルボルネン、5−(4−トリメトキシブチル)−2−ノルボルネン、5ートリメチルシリルメチルエーテル−2−ノルボルネンなど、ヒドロキシル基、エーテル基、カルボキシル基、エステル基、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するものとしては、5−ノルボルネン−2−メタノール、及びこのアルキルエーテル、酢酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、プロピオン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、酪酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、吉草酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプロン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、カプリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ラウリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、ステアリン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、オレイン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、リノレン酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸エチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸t−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸i−ブチルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリメチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリエチルシリルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸イソボニルエステル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシエチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボン酸メチルエステル、ケイ皮酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、5−ノルボルネン−2−メチルエチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルn−ブチルカルボネート、5−ノルボルネン−2−メチルt−ブチルカルボネート、5−メトキシ−2−ノルボルネン、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−メチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−エチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−n―プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−ブチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−i−プロピルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−オクチルエステル、(メタ)アクリル酸5−ノルボルネン−2−デシルエステルなど、エポキシ基を有するものとしては、5−[(2,3−エポキシプロポキシ)メチル]−2−ノルボルネンなど、またテトラシクロ環から成るものとして、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−プロピルカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−i−プロピルカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(2−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(1−メチルプロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−i−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(2−メチルポロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(1−メチルポロポキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−シクロヘキシロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−(4’−t−ブチルシクロヘキシロキシ)カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−フェノキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロフラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチル−8−テトラヒドロピラニロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−アセトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(メトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(エトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−プロポキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(i−プロポキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(n−ブトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(t−ブトキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(シクロへキシロキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(フェノキシロキシカロボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8,9−ジ(テトラヒドロフラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジ(テトラヒドロピラニロキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン−8−カルボン酸、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデック−3−エン、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.01,6]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,12]ドデック−3−エン、8−エチリデンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,101,6]ドデック−3−エンなどが挙げられる。
本発明で用いられるエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂(A)は、好ましくは一般的に式(8)で表されるように、ノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体である。
Figure 2006100562
[式(8)中、XはO、CH2、(CH2)2のいずれかであり、nは0〜5までの整数、mは10〜10,000までの整数である。R1〜R4はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基、エポキシ基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R4は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよいが、全繰り返し単位のR1〜R4のうち、少なくとも一つ以上はエポキシ基を有する官能基である。]
本発明で用いられるエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂(A)としては、式(9)(10)で表される重合体が硬化後のフィルム特性の点から好ましい。式(10)のように、アラルキル基を有するノルボルネンモノマーをポリマーに導入することで、ネガ型現像液の溶媒として用いられているシクロペンタノンやヘプタノンなどの極性溶媒への溶解性を向上させることが可能となり、作業性に優れるという利点を有する。
Figure 2006100562
[式(9)中、m、nは1以上の整数である。R1〜R7はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R7は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
Figure 2006100562
[式(10)中、l、m、nは1以上の整数、pは0〜5の整数である。R1〜R10はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R10は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
本発明で用いられるエポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂(A)として、式(11)で表される重合体が硬化後のフィルム特性の点から更に好ましい。デシル基を有するモノマーを導入することにより低弾性な膜が得られ、また、フェニルエチル基を有するモノマーを導入することにより低吸水性、耐薬品性、極性溶媒溶解性に優れる膜が得られる。
Figure 2006100562
[式(11)中、l、m、nは1以上の整数である。]
共重合体中のエポキシ基を有するモノマーの含有率としては、露光により架橋し、現像液に耐えうる架橋密度が得られることで決めることができる。エポキシ基を有するモノマー含有率がポリマー中に5〜95モル%、好ましくは、20〜80モル%、さらに好ましくは30〜70%の割合で使用する。こうして得られるポリマーは低吸水性(<0.3wt%)、低誘電率(<2.6)、低誘電損失(0.001)、ガラス転移点(170〜400℃)などの優れた物理特性を示す。
光酸発生剤としては、公知のあらゆる化合物を用いることができる。光酸発生剤はエポキシ基の架橋を行うとともに、その後の硬化により基板との密着性を向上する。好ましい光酸発生剤としてはオニウム塩、ハロゲン化合物、硫酸塩やその混合物である。例えばオニウム塩としては、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、リン酸塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩などである。前記のオニウム塩とカウンターアニオンを作ることができる化合物である限り、カウンターアニオンの制限はない。カウンターアニオンの例としては、ホウ酸、アルソニウム酸、リン酸、アンチモニック酸、硫酸塩、カルボン酸とその塩化物であるがこれに限定されない。オニウム塩の光酸発生剤としては、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロボレート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロアルセナート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロサルフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアーセナート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロフォスフェート、4−チオフェノキシジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロボレート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロスルフォニウム、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムテトラフルオロアンチモネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオロフォスフォネート、4−t−ブチルフェニルジフェニルスルフォニウムトリフルオスルフォネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムトリフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロアーセネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオロスルフォネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルフォニウムテトラフルオロボレート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオアンチモネート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムヘキサフルオフォスフェート、トリス(4−メチルフェニル)スルフォニウムトリフルオロスフォネート、トリフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロアーセネート、トリフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルヨードニウムトリフルオロスルフォネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアーセネイト、3,3−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアーセネイト、4,4−ジニトロジフェニルヨードニウムトリフルオロサルフォネートを単独で使用しても混合して使用しても良い。
ハロゲンを含有している光酸発生剤の例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)トリアジン、2−アリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、α,β,α−トリブロモメチルフェニルスルフォン、α、α―2,3,5,6−ヘキサクロロキシレン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロキシレン、1,1,1−トリス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)エタンとそれらの混合物である。
スルフォネート系の光酸発生剤としては、2−ニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジルトシレート、2,4−ジニトロベンジルトシレート、2−ニトロベンジルメチルスフォネート、2−ニトロベンジルアセテート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルフォネート、1,2,3−トリス(メタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(エタンスルフォニルロキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(プロパンスルフォニルロキシ)ベンゼンなどであるがこれに限定されない。
好ましくは、光酸発生剤としては4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート、4,4’,4”−トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルフォニウムジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ジ−t−ブチルフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(t−ブチルフェニル)スルフォニムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートとそれらの混合物である。
本発明における光酸発生剤の配合割合としては、ポリマー100重量部に対して0.1から100重量部であり、より好ましくは0.1から10重量部である。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物には、必要により感光特性を高めるために増感剤を用いることが可能である。増感剤は光酸発生剤を活性化することが可能な波長の範囲を広げることが可能で、ポリマーの架橋反応に直接影響を与えない範囲で加えることができる。最適な増感剤としては、使用された光源近くにに最大吸光係数を持ち、吸収したエネルギーを効率的に光酸発生剤に渡すことができる化合物である。光酸発生剤の増感剤としては、アントラセン、パイレン、パリレン等のシクロ芳香族である。例えば2−イソプロピル−9H―チオキサンテン−9−エン、4−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサンテン、フェノチアジンとそれらの混合物である。本発明における光酸発生剤の配合割合としては、ポリマー100重量部に対して0.1から10重量部であり、より好ましくは0.2から5重量部である。光源がg線(436nm)とi線(365nm)などの長波長の場合、増感剤は光酸発生剤を活性化するのに有効である。
本発明の環状オレフィン系樹脂組成物には、必要により少量の酸捕捉剤を添加することにより解像度を向上することが可能である。光化学反応の間に酸捕捉剤は未露光部へ拡散する酸を吸収する。酸捕捉剤としてはピリジン、ルチジン、フェノチアジン、トリ−n−プロピルアミンとトリエチルアミンなどの第二、第三アミンであるがこれに限定されない。酸捕捉剤の配合割合としては、ポリマー100重量部に対して0.10から0.05重量部である。
本発明における、エポキシ基を有する環状オレフィン系樹脂(A)と光酸発生剤(B)を含む樹脂組成物には、必要によりレベリング剤、酸化防止剤,難燃剤,可塑剤、シランカップリング剤等の添加剤を添加することができる。
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、非反応性の溶剤と反応性の溶剤があり、非反応性溶剤は、ポリマーや添加物のキャリアとして働き、塗布や硬化の過程で除去される。反応性溶剤は樹脂組成物に添加された硬化剤と相溶性がある反応基を含んでいる。非反応性の溶剤としては炭化水素や芳香族である。例を挙げると、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンやデカヒドロナフタレンなどのアルカンやシクロアルカンの炭化水素溶剤であるがこれに限定されない。芳香族溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどである。ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、アセテート、エステル、ラクトン、ケトンやアミドも有用である。反応性の溶剤としてはシクロヘキセンオキサイドやα−ピネンオキサイドなどのシクロエーテル化合物、[メチレンビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシランなどの芳香族シクロエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどのシクロアリファティックビニルエーテル化合物、ビス(4−ビニルフェニル)メタンなどの芳香族を単独でも混合して用いてもよい。好ましくは、メシチレンやデカヒドロナフタレンであり、これらはシリコン、シリコンオキサイド、シリコンナイトライド、シリコンオキシナイトライド、などの基板に樹脂を塗布するのに最適である。
本発明に用いる樹脂組成物の樹脂固形分は5〜60重量%である。さらに好ましくは、30〜55重量%であり、さらに好ましくは、35〜45重量%である。溶液粘度は10〜25,000cPであるが、好ましくは100〜3,000cPである。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ基を有する環状ノルボルネン樹脂と光酸発生剤、及び必要に応じて溶剤、増感剤、酸捕捉剤、レベリング剤、酸化防止剤,難燃剤,可塑剤、シランカップリング剤等を単純に混合することによって得られる。
次に本発明の半導体装置の作成方法について述べる。まず環状オレフィン系樹脂組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハー、セラミック、アルミ基板等に塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、90〜140℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜700nmの波長のものが好ましい。
化学線の照射後に続きベークを行う。この工程はエポキシ架橋の反応速度を増加させる。ベーク条件としては50〜200℃である。好ましくは80〜150℃で、さらに好ましくは90〜130℃である。
次に未照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンやシクロヘキサンなどのアルカンやシクロアルカンなどの炭化水素、トルエン、メシチレン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭溶媒である。またリモネン、ジペンテン、ピネン、メクリンなどのテルペン類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン類を用いることができ、それらに界面活性剤を適当量添加した有機溶剤を好適に使用することができる。
現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、アルコールを使用する。次に50〜200℃で加熱処理を行い、現像液やリンス液を除去し、さらにエポキシ基の硬化が完了し耐熱性に富む最終パターンを得る。
該チップとリードフレームを加熱接着により接着固定し、金線ワイヤーで電気的に結合させる。その後、エポキシ系封止樹脂を用いてチップを封止する。封止方法としてはトランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールドなどの方式で可能である。
以下実施例を用いて本発明を更に説明する。
(合成例1)
デシルノルボルンネン/グリシジルメチルエーテルノルボルネン=70/30コポリマーの共重合体(A−1)の例を挙げる。
すべてのガラス機器は60℃で0.1Torr下で18時間乾燥した。その後ガラス機器はグローボックスに移され、グローボックスに備え付けられた。エチルアセテート(917g)、シクロヘキサン(917g)、デシルノルボルネン(192g、0.82mol)とグリシジルメチルエーテルノルボルネン(62g、0.35mol)が反応フラスコに加えられた。反応フラスコはグローボックスから取り出し、乾燥窒素ガスを導入した。反応中間体は30分間溶液中に窒素ガスを通して脱気した。グローボックス中でニッケル触媒すなわちビストルエンビスパーフルオロフェニルニッケル9.36g(19.5mmol)がトルエン15mlに溶解して、25mlのシリンジに入れ、グローボックスから取り出し、反応フラスコに加えられた。20℃にて5時間攪拌して反応を終了した。次に過酢酸溶液(975mmol)を加え18時間攪拌した。攪拌を止めると水層と溶媒層に分離した。水層を分離した後、1lの蒸留水を加え、20分間攪拌した。水層が分離するので取り除いた。1lの蒸留水で3回洗浄を行った。その後ポリマーをメタノールに投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥した。乾燥後243g(収率96%)のポリマーを回収した。得られたポリマーの分子量はGPCによりMw=115,366、Mn=47,000、単分散性=2.43であった。ポリマー組成はH−NMRからデシルノルボルネンが70モル%エポキシノルボルネンが30モル%であった。
(実施例1)
合成例1で合成した樹脂228gをデカヒドロナフタレン342gに溶解した後、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)(0.2757g、2.71×10-4mol)1−クロロ−4−プロポロキシ−9H−チオキサントン(0.826g、2.71×10-4mol)、フェノチアジン(0.054g、2.71×10-4mol)、3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート(0.1378g、2.60×10-4mol)、を加えて溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し環状オレフィン系樹脂組成物を得た。
半導体回路形成領域に144個の半導体回路と、各半導体回路ごとに54個のデバイス
端子と、これらのデバイス端子以外の回路側表面に保護膜が設けられた直径6インチシリコンウエハーの表面全面に絶縁層としてポジ型感光性ポリベンゾオキサゾール(製品名CRC-8320:住友ベークライト社製)をスピンコーターで塗布、ホットプレートで120℃4分にてプリベークし厚さ7μmの塗膜を得た。絶縁層表面にデバイス端子部分を開口するような所望のマスクを用い露光(g線ステッパー:ニコン製NSR1505G3A 500mJ/cm2)、現像(現像液:東京応化製NMD-3:TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)2.38% 20secパドル×2回)、リンス(純水)したのち窒素雰囲気中で150℃30分+320℃30分硬化した。更にその上に接合端子用突起を形成する為に、直径6インチシリコンウエハーの表面全面に絶縁層として上記で得られた環状オレフィン系樹脂組成物をスピンコーターで塗布、ホットプレートで130℃4分にてプリベークし厚さ30μmの塗膜を得た。絶縁層表面に所望のマスクを用い露光(I線ステッパー:ニコン製NSR2244i 1000mJ/cm2)、現像(現像液:クラリアント製リモネン 100sec スプレー)、リンス(イソプロピルアルコール)して絶縁層をエッチングして各々の半導体回路に必要とされる接合端子用の突起部を得、デバイス端子上の絶縁体層も除去してデバイス端子を露出させた。その後、窒素雰囲気中で160℃30分硬化した。
次にRFスパッタ装置(神港精機社製)を用いてシリコンウエハーに設けられた絶縁層表面に金属層を形成した。なお金属の種類は中間層として厚さ300Åのクロム層を用い、シード層として厚さ1000Åの銅層を用いた。成膜条件としては、スパッタリング法により、到達真圧力5×10-4Pa、スパッタ圧力6.7×10-1Pa、Ar流量20SCCMを採用した。
次に、電解銅めっき法により厚さ15μmの銅層を設け、これをベース層とした。この際、めっき液組成は銅28g/l、硫酸200g/l、塩素イオン70mg/l、添加剤(ミクロファブCu‘‘B”EEJA(日本エレクトロプレティング・エンジニヤース)製)25ml/lとした。まためっき条件はめっき温度を28℃、電流密度3A/dm2とした。
続いてこのウエハー上にポジ型フォトレジスト(東京応化工業製、PMERP−LA900PM)をスピンコーティングで膜厚が10〜15ミクロンになるように塗布した。これをオーブンで110℃/6分硬化し、得られたレジスト膜に配線用マスクを用いて露光し、その後、現像液(東京応化工業製、P−7G)を用いて現像を行なった。
次に塩化第二銅溶液で露出した金属層部分のシード層とべ一ス層をエッチングし、次いでレジストを剥離液(東京応化工業製PS)で剥離後、デスミア液(マグダミット社製)で中間層を除去し、接続端子と、接続端子とデバイス端子とを電気的に接合する配線層とを得た。
その後、絶縁層側表面全面に、該表面がシリコンウエハー面からの厚さが均一となり、かつ接続端子が埋設されるように感光性ポリベンゾオキサゾール(商品名CRC-8320 住友ベークライト社製)を塗布して封止剤層を設け、次いで露光、現像によりテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(商品名NMD-3 東京応化社製)を用いて該封止剤層をハーフエッチングして接続端子先端部を露出させた。窒素オーブンにて硬化し、その後、接続端子先端部にフラックスを塗布し、はんだボールを搭載し、リフローし、ウエハーを分割して図1のタイプのウエハーレベルチップサイズパッケージを144個得た。
その後、これらのウエハーレベルチップサイズパッケージを外部回路基板に搭載し、温度サイクル試験を行った後、導通状態および機械的接合を調べた。その結果、導通不良もなく、破断ははんだボールの母体でおきており、正常に接合されていたことがわかった。
(比較例1)
半導体回路形成領域に144個の半導体回路と、各半導体回路ごとに54個のデバイス端子と、これらのデバイス端子以外の回路側表面に保護膜が設けられた直径6インチシリコンウエハーの表面全面に絶縁層としてネガ型感光性ポリイミド(製品名CRC-6087 住友ベークライト社製)をスピンコーターで塗布、乾燥機により80℃1時間乾燥し、40μmの塗膜を得た。絶縁層表面に所望のマスクを用い露光(g線ステッパー 1500mJ/cm2)、現像(現像液:シクロペンタノン)、リンス(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)して絶縁層をハーフエッチングして各々の半導体回路に必要とされる接合端子用の突起部を得た。
次にデバイス端子上の絶縁体層を除去するために、マスクを介して再度露光、現像し、デバイス端子上の絶縁体を上記と同様にして除去してデバイス端子を露出させた。その後、窒素雰囲気中で150℃30分+350℃60分硬化した。
次にRFスパッタ装置を用いてシリコンウエハーに設けられた絶縁層表面に金属層を形成した。なお金属の種類は中間層として厚さ300Åのクロム層を用い、シード層として厚さ1000Åの銅層を用いた。ベース層の作製、配線層の作製方法は実施例1と同様にした。
その後、絶縁層側表面全面に、該表面がシリコンウエハー面からの厚さが均一となり、かつ接続端子が埋設されるようにネガ感光性ポリイミド(商品名CRC-6087 住友ベークライト社製)を塗布して封止剤層を設け、次いで露光、現像により(現像液:シクロペンタノン)を用いて該封止剤層をハーフエッチングして接続端子先端部を露出させた。窒素オーブンにて硬化し、その後、接続端子先端部にフラックスを塗布し、はんだボールを搭載し、リフローし、ウエハーを分割して図1のタイプのウエハーレベルチップサイズパッケージを144個得た。
その後、これらのウエハーレベルチップサイズパッケージを外部回路基板に搭載し、温度サイクル試験を行った後、導通状態を調べた。その結果、導通不良がみられた。この上はレベルパッケージの断面を観察したところ、半田ボールにクラックが見られた。
本発明は低応力性、耐溶剤性、低吸水性、電気特性等に優れた感光性樹脂組成物とそれを用いた高位置精度、サイズ及び高さの均一性などに優れた接続端子を有するウエハーレベルチップサイズパッケージ用半導体装置に好適に用いられる。
接続端子表面にはんだボールを搭載した本発明例である。 接続端子表面にめっき層を設けた本発明例である。
符号の説明
1−−− シリコンチップ
2−−− デバイス端子
3−−− 開口部
4−−− 保護膜
5−−− 絶縁層
6−−− 接続端子
7−−− 突起部
8−−− 開口部
9−−− 金属層
10−−− はんだボール
11−−− 中間層
12−−− シート層
13−−− ベース層
14−−− 封止剤層
15−−− めっき層

Claims (13)

  1. 半導体回路が形成されたチップと、該チップの半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子と、該デバイス端子と電気的に結合された外部回路基板接合用端子とから構成されるウエハーレベルチップサイズの半導体装置において、外部回路基板接合用端子が絶縁体からなる突起部と該絶縁体表面に設けられた金属層からなり、該絶縁体がエポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)と光酸発生剤(B)とを含む樹脂組成物よりなることを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体回路形成側表面に設けられたデバイス端子部分を除く半導体回路形成側表面に、保護膜及び絶縁層が順次設けられると共に、外部回路基板接合用端子が前記絶縁層の上に設けられ、かつデバイス端子と、外部回路基板接合用端子の金属層とが電気的に結合されている請求項1記載の半導体装置。
  3. デバイス端子と該外部回路基板接合用端子の金属層とを電気的に結合する配線層が絶縁層の上に設けられ、かつ少なくとも該外部回路基板接合用端子の金属層が露出し、配線層およびデバイス端子が封止材層で覆われている請求項1又は2記載の半導体装置。
  4. 外部回路基板接合用端子の金属層の表面に、はんだボールが搭載され、あるいはメッキ層が設けられた請求項1、2又は3記載の半導体装置。
  5. 環状オレフィン樹脂がポリノルボルネン樹脂である請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(1)で示される繰り返し単位を含むものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
    Figure 2006100562
    [式(1)中、XはO、CH2、(CH2)2のいずれかであり、nは0〜5までの整数である。R1〜R4はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基、エポキシ基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R4は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよいが、全繰り返し単位のR1〜R4のうち、少なくとも一つ以上はエポキシ基を有する官能基である。]
  7. エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(2)及び(3)で示される繰り返し単位を含むものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
    Figure 2006100562
    [式(2)(3)中、R1〜R7はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R7は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
  8. エポキシ基を有する環状オレフィン樹脂(A)が式(4)、(5)及び(6)で示される繰り返し単位を含むものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
    Figure 2006100562
    [式(4)(5)(6)中、nは0〜5の整数である。R1〜R10はそれぞれ水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、又はエステル基を含有する官能基、ケトン基を含有する官能基、エーテル基を含有する官能基のうちいずれであってもよい。R1〜R10は単量体の繰り返しの中で異なっていてもよい。]
  9. 金属層が少なくとも2層からなり、絶縁層側表面に設けられる金属層が、ニッケル、コバルト、クロム、チタニウム、バナジウム、またはこれらを主成分とする合金の内のいずれかで形成される請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 該絶縁層が感光性樹脂よりなる請求項2〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 感光性樹脂が感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ、感光性環状オレフィン樹脂の少なくとも1種で構成される請求項10記載の半導体装置。
  12. 封止剤層が感光性樹脂よりなる請求項3〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 感光性樹脂が、感光性ポリイミド、感光性ポリベンゾオキサゾール、感光性エポキシ、感光性環状オレフィン樹脂の少なくとも1種で構成される請求項3又は12記載の半導体装置。
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