JP2010256335A - 電池システム、電動車両及び電池制御装置 - Google Patents

電池システム、電動車両及び電池制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧検出部の軽度の故障を正確に検出して、電圧源を適切に保護する。
【解決手段】電圧検出装置1は、所定電圧範囲内に収まることが想定される電圧源2の出力電圧をAD変換器12を用いて検出する。電圧検出装置1へ向かう電圧源2からのアナログ電圧信号は分岐点22にて2つに分岐する。一方の信号はAD前段部11を介してAD変換器12に入力され、他方の信号は電圧レベル判定部13に入力される。電圧レベル判定部13は、AD変換器12とは別に電圧源2の出力電圧の電圧レベルを判定する。デジタル回路部14は、AD変換器12の出力及び電圧レベル判定部13の出力に基づき、AD変換器12からのデジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における電圧検出部(AD前段部11、AD変換器12、基準電圧発生部15を含む)の故障を検出する。該故障が検出されたならば、電圧源2の放電及び充電を制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池の電圧値の検出機能を備えた電池システム及び電池制御装置に関し、特に、電圧値の検出に異常をきたす故障の検出機能を備えた電池システム及び電池制御装置に関する。また、本発明は、その電池システムを利用した電動車両に関する。
AD変換器を用いて測定対象のアナログ電圧を検出する電圧検出装置において、アナログ電圧信号を伝播する信号線が断線したりAD変換器自体が故障したりすると、アナログ電圧の検出に異常が発生する(アナログ電圧の正確なる検出ができなくなる)。一方、このような電圧検出装置では、測定対象のアナログ電圧が通常状態において取りうる電圧範囲は予め分かっていることが多い。
従って、AD変換器の出力電圧値が、測定対象のアナログ電圧がとりえないような異常に高い電圧値又は異常に低い電圧値を示していたならば(即ち、上記電圧範囲内に収まっていない場合は)、容易に何らかの異常を検知することができる。しかしながら、AD変換器の出力電圧値が、上記電圧範囲内に収まっているものの期待される検出精度を満たさないような比較的軽度の故障も存在する。このような故障を、インレンジ故障と呼ぶ。
例えば、測定対象がリチウムイオン二次電池である場合、リチウムイオン二次電池の過充電及び過放電の目安となる電圧値として、例えば、約4.0V及び約2.0V(ボルト)が採用される。従って、AD変換器の出力電圧値が4.0Vを超える場合又は2.0Vを下回る場合は、過充電又は過放電という一種の異常を検出することができる。しかしながら、測定対象の実際の電圧値が3.6Vである時に、AD変換器の精度異常によってAD変換器の出力電圧値が3.3Vを示している場合、制御系は測定対象の電圧値が3.3Vであると認識してしまう。3.6Vを3.3Vと誤検出させる精度異常は、インレンジ故障の一種である。
図13に、このようなインレンジ故障の検出に寄与する電圧検出装置900の全体ブロック図を示す(例えば、下記特許文献1参照)。図14は、電圧入力切替部911の等価回路図を含む、電圧検出装置900の一部ブロック図である。電圧検出装置900では、測定対象のアナログ電圧のアナログ電圧信号が伝播される電圧検出線910をマルチプレクサ等から成る電圧入力切替部911の第1入力端子に接続する一方で、電圧入力切替部911の第2入力端子に既知の基準電圧値を有する基準電圧を入力する。電圧入力切替部911における選択動作により、測定対象のアナログ電圧と基準電圧が時分割でAD変換器912に入力される。比較器913は、基準電圧をAD変換器912に入力している時におけるAD変換器912の出力電圧値と基準電圧値との差から、インレンジ故障の有無を検出することができる。即ち、その差の絶対値が所定の閾値(例えば、10mV)以上であれば、インレンジ故障が発生していると判断することができる。
他方、AD変換器により変換された測定値と、この測定値から導入された所定信号レベルの信号とを比較し、それらの信号値の間に許容範囲以上の偏差が検出されたときに、測定値検出の範囲内のエラー状態を検出する方法も開示されている(例えば、下記特許文献2参照)。
特開平10−209864号公報 特開平8−303292号公報
しかしながら、電圧検出装置900の回路構成では、電圧検出線910及びAD変換器912間に介在する、電圧入力切替部911内のスイッチ部920に異常があった場合、それを検出することはできない。例えば、スイッチ部920におけるオン抵抗が異常に高い場合やスイッチ部920におけるリーク電流が異常に高い場合、測定対象の電圧値が真の値よりも低めに検出されてしまうが、基準電圧のAD変換結果はスイッチ部911に関与しないため、スイッチ部920に関するインレンジ故障を検出することはできない。
また、リチウムイオン二次電池等の測定対象を短絡から保護したり、電圧検出装置をサージから保護すべく、電圧検出線910と測定対象との間に、保護抵抗やサージ保護素子等を含む保護回路が設けられることも多いが、電圧検出装置900の回路構成では、その保護回路における故障(例えば、保護抵抗の抵抗値異常やサージ保護素子のリーク電流異常)を検出することもできない。
一方において、二次電池等が測定対象である場合において、インレンジ故障の発生が検出された場合、何らかの措置を講じることも肝要であるが、十分なインレンジ故障検出を実現しつつ、インレンジ故障の発生時において適切な措置を成しうる技術は未だ提案されていない。尚、特許文献2の方法は、自動車の加速ペダルのような機構部材の位置検出に用いられる方法であり、二次電池等が測定対象であるときに有益な技術は特許文献2に示されていない。
そこで本発明は、故障要因によらずインレンジ故障を検出可能であって且つインレンジ故障の検出時に適切な措置を講じうる電池システム及び電池制御装置を提供することを目的とする。また本発明は、そのような電池システムを利用した電動車両を提供することを目的とする。
本発明に係る電池システムは、測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池と、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る他の電池システムは、所定電圧範囲内に収まることが想定される測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記所定電圧範囲内において前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池と、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えたことを特徴とする。
このように、AD変換器を含む電圧検出部とは別個に電圧レベル判定部を設けておき、AD変換器の出力と電圧レベル判定部の出力の双方を参照するようにすれば、インレンジ故障とも言うべき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を、故障要因によらず正確に検出できるようになる。更に、その故障の検出時に、電池の放電に制限を加える、或いは、電池の充電に制限を加える、或いは、電池の放電及び充電に制限を加えるようにすることで、安全なシステムを形成することが可能となる。
具体的に例えば、前記電池は、充電及び放電の可能な電池であり、前記制御部は、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の充電を禁止する一方で前記電池の放電を許可する。
電池の過充電は、安全上、回避の重要性が高い。そこで、上述の如く、故障検出部による故障の検出時には電池の充電を禁止すると良い。一方で、電池の放電は許可することで、過充電を避けつつ電圧源から電力を取り出すことが可能となる。
更に具体的には例えば、前記制御部は、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記AD変換器の出力に基づく電圧値と前記電圧レベル判定部の出力に基づく電圧値の内、小さい方の電圧値を前記電池の出力電圧値として用いた上で、前記電池の放電を制御する。
小さい方の電圧値を電池の出力電圧値として用いた上で電池の放電を制御することで、電池の過放電は発生しにくくなる。即ち、上記故障の検出時における放電制御を、より安全に成すことが可能となる。
また具体的には例えば、前記電圧レベル判定部は、前記測定対象アナログ電圧を前記所定電圧範囲内の所定基準電圧と比較する比較器を含み、前記故障検出部は、前記比較器の出力が変化するタイミングにおいて前記AD変換器の出力と前記電圧レベル判定部の出力を対比することで、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する。
また具体的には例えば、前記アナログ電圧信号を前記AD変換器と前記電圧レベル判定部へ個別に導くための分岐点が前記電圧検出線上に設けられ、前記電圧検出部は、前記分岐点と前記AD変換器との間に設けられた付加回路部を含み、前記故障検出部による前記故障の検出対象には、前記AD変換器だけでなく前記付加回路部も含まれる。
また具体的には例えば、前記測定対象アナログ電圧は、複数の測定対象アナログ電圧から成り、前記電圧検出部は、前記複数の測定対象アナログ電圧を表す複数のアナログ電圧信号を択一的に前記AD変換器に与える電圧入力切替部を更に有し、前記AD変換器は、前記電圧入力切替部から順次与えられる各アナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力し、前記電圧レベル判定部は、前記複数のアナログ電圧信号が伝播される複数の電圧検出線に接続されて、前記所定電圧範囲内において各測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力し、前記故障検出部は、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、各デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する。
この場合例えば、前記電圧レベル判定部は、各測定対象アナログ電圧を前記所定電圧範囲内の所定基準電圧と比較する比較器を含み、前記故障検出部は、前記比較器の出力が変化するタイミングにおいて前記AD変換器の出力と前記電圧レベル判定部の出力を対比することで、各デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する。
そして例えば、前記複数のアナログ電圧信号を前記AD変換器と前記電圧レベル判定部へ個別に導くための分岐点が各電圧検出線上に設けられ、前記電圧検出部は、前記分岐点と前記AD変換器との間に設けられた付加回路部を含み、前記電圧入力切替部は、前記付加回路部に含まれ、前記故障検出部による前記故障の検出対象には、前記AD変換器だけでなく前記付加回路部も含まれる。
また例えば、前記アナログ電圧信号を前記AD変換器と前記電圧レベル判定部へ個別に導くための分岐点を前記電圧検出線上に設け、前記電池及び前記分岐点間の配線を通る電流の流れを抑制するための電流抑制素子を前記配線上に設けてもよい。
これにより、電圧検出線が短絡した場合等において、電圧源から大きな短絡電流が電圧検出線を介して流れることが抑制される。
本発明に係る電動車両は、前記電池システムを搭載し、前記電池システムにおける前記電池を駆動源として走行することを特徴とする。
尚、前記電動車両は、電池システムにおける電池のみではなく、電池以外のエネルギー源をも駆動源として用いた上で走行するものであっても良い。
また例えば、本発明に係る電動車両は、前記電池システム内の前記電圧検出装置を用いて当該電動車両の走行を制御する走行制御部を備えている。そして、前記走行制御部は、前記電池システム内の前記故障検出部によって前記電圧検出部の故障が検出されたとき、前記AD変換器の出力に基づく電圧値と前記電圧レベル判定部の出力に基づく電圧値の内、小さい方の電圧値を前記電池の出力電圧値として用いた上で当該電動車両の走行を制御するようにしてもよい。
本発明に係る電池制御装置は、測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る他の電池制御装置は、所定電圧範囲内に収まることが想定される測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記所定電圧範囲内において前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えたことを特徴とする。
このように、AD変換器を含む電圧検出部とは別個に電圧レベル判定部を設けておき、AD変換器の出力と電圧レベル判定部の出力の双方を参照するようにすれば、インレンジ故障とも言うべき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を、故障要因によらず正確に検出できるようになる。更に、その故障の検出時に、電池の放電に制限を加える、或いは、電池の充電に制限を加える、或いは、電池の放電及び充電に制限を加えるようにすることで、安全なシステムを形成することが可能となる。
本発明によれば、故障要因によらずインレンジ故障を検出可能であって且つインレンジ故障の検出時に適切な措置を講じうる電池システム、電池制御装置及び電動車両を提供することが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。 図1のAD前段部の内部回路の例を示す図である。 インレンジ故障の故障箇所及び故障要因を列挙した図である。 図1の電圧レベル判定部の内部回路を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。 図5の保護回路の内部回路を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。 図7の電圧レベル判定部の内部構成の第1例を示す図である。 図7の電圧レベル判定部の内部構成の第2例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るパルス変換回路を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係る電池システムのブロック図である。 本発明の第5実施形態に係る電動車両の構成図である。 従来の電圧検出装置の全体ブロック図である。 図13の電圧入力切替部の等価回路図を含む、電圧検出装置の一部ブロック図である。 本発明の第6実施形態に係る電池システムの動作フローチャートである。 本発明の第6及び第7実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る電池システムの動作フローチャートである。 本発明の第8実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。 本発明に係る構成に電池制御装置が内在している様子を示す図である。 複数の電圧源と負荷及び充電回路との接続関係の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。以下に第1〜第8実施形態を説明するが、矛盾なき限り、或る実施形態の説明において記載した事項を他の実施形態に適用することもできる。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態に係る電圧検出装置を説明する。第1実施形態では、電圧の測定対象が1つであって且つ測定対象を短絡等から保護するための保護回路が電圧検出装置に設けられていないことを想定する。
図1に、第1実施形態に係る電圧検出装置1の内部ブロック図を示す。図1には、電圧検出装置1に接続される他の要素も示されている。電圧検出装置1は、符号11〜15によって参照される各部位を備える。図1において、符号2は、電圧の測定対象としての電圧源を表す。本実施形態及び後述の各実施形態においては、特に述べない限り、測定対象は充電可能なリチウムイオン二次電池(以下、LIBと表記する)であるとする。
符号3は、電圧源2の出力電圧にて駆動する負荷を表し、符号4は、電圧源2を充電するための充電回路を表す。符号5は、充電回路4を用いた電圧源2の充電及び負荷3に対する電圧源2の放電(即ち、電圧源2から負荷3への電力出力)を制御するための充放電制御部を表す。尚、電圧源2の出力電圧を記号Voによって表現することもある。
電圧源2と負荷3及び充電回路4とを接続する環状の主電力線20から、電圧源2の正出力端子に接続された電圧検出線21が引き出されている。電圧源2の負出力端子は基準電位点6に接続されている。符号11〜15によって参照される各部位は、基準電位点7における電位を基準にして動作する。
電圧検出装置1は、電圧検出線21上のアナログ電圧信号から、電圧源2の正出力端子及び負出力端子間の電圧(即ち、電圧源2の出力電圧Vo)を検出する。電圧検出線21は分岐点22にて2つに分岐しており、一方はAD前段部11に接続され且つ他方は電圧レベル判定部13に接続される。分岐点22からAD前段部11に向かう電圧検出線を符号23によって参照し、分岐点22から電圧レベル判定部13に向かう電圧検出線を符号24によって参照する。従って、電圧源2の出力電圧Voを表すアナログ電圧信号は、電圧検出線21を伝播した後、分岐点22にて分岐し、更に電圧検出線23及び24上を伝播する。
AD前段部11は、自身の入力端子11INに加わったアナログ電圧をAD変換器12の入力端子12INに伝達するためのバッファ回路であり、例えば、差動アンプや、図2に示すような回路構成を有するフライングキャパシタから構成される。AD前段部11から伝達されて入力端子12INに加わる電圧は基準電位点7の電位を基準とする電圧である一方、入力端子11INに加わるアナログ電圧は基準電位点6の電位を基準とする電圧である。基準電位点6及び7の電位は一致していても不一致であっても良いが、今、説明の簡単化のため、両者の電位が同じである場合を考える。この場合、入力端子11INに加わるアナログ電圧とは、基準電位点6及び7の電位を基準とする、電圧検出線23上の電圧である。AD前段部11に差動アンプやフライングキャパシタを用いれば、両者の電位の一致性は要求されない。
AD変換器12は、基準電圧発生部15より発生される基準電圧VrefADを基準にしつつ、周期的に入力端子12INにおけるアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換し、得られたデジタル電圧信号をデジタル回路部14に出力する。電圧検出装置1は、基準電圧VrefADの電圧値を予め認識している。電圧レベル判定部13は、電圧検出線24におけるアナログ電圧信号に基づいて電圧源2の出力電圧Voの電圧レベルを判定する。即ち、電圧源2の出力電圧Voの電圧値が、互いに異なる複数の電圧範囲の何れに属するかを判定する(図4参照)。更に換言すれば、電圧源2の出力電圧Voを、AD変換器12の電圧検出分解能よりも粗い分解能にて検出する。電圧レベル判定部13の判定結果を表すデジタル信号はデジタル回路部14に出力される。尚、電圧レベル判定部13によって判定された電圧源2の出力電圧値を、判定電圧値とも言う。
デジタル回路部14は、故障検出部としての機能を有し、AD変換器12及び電圧レベル判定部13の出力信号に基づいて、電圧源2としてのLIBの過充電状態及び過放電状態を検出すると共にインレンジ故障の有無を検出する。
電圧源2(及び後述の電圧源2[1]〜2[n]の夫々)の出力電圧Voに対して、予め通常電圧範囲が定められている。通常使用時において、電圧源2(及び後述の電圧源2[1]〜2[n]の夫々)の出力電圧Voは、その通常電圧範囲内に収まると想定される。上述したように、今、電圧の測定対象としてLIBを想定している。従って、具体的な数値例として、通常電圧範囲は2V以上であって且つ4.0V以下であることを想定する。電圧源2の出力電圧Voが2V以上であって且つ4.0V以下である状態を、通常使用状態と呼ぶ。電圧源2の出力電圧Voが通常電圧範囲の上限である4Vを上回っている状態は電圧源2の過充電状態であり、電圧源2の出力電圧Voが通常電圧範囲の下限である2Vを下回っている状態は電圧源2の過放電状態である。
本実施形態及び後述の各実施形態におけるインレンジ故障とは、電圧源2(又は後述の電圧源2[1]〜2[n]の何れか)の出力電圧が通常電圧範囲内に収まりつつも、AD変換器12の出力信号による電圧源2の検出電圧値Vdetが、期待される検出精度を満たさないような比較的軽度の故障を指す。例えば、許容される検出誤差の絶対値が10mV以下であって且つ電圧源2の真の出力電圧Voが3.600Vである場合、不等式「3.590≦Vdet≦3.610」が満たされる時にはインレンジ故障は発生していないが、不等式「2.000≦Vdet<3.590」又は「3.610<Vdet≦4.000」が成立する場合にはインレンジ故障が発生している(上記の各不等式の単位はボルトである)。
図3に、インレンジ故障を招く故障箇所及び故障要因を表にして例示する。図3には、故障箇所及び故障要因として、第1〜第5の故障箇所及び故障要因を例示している。但し、図3には、本実施形態だけでなく後述の他の実施形態における故障箇所及び故障要因も列挙されており、第4及び第5の故障箇所は本実施形態には関与しない。
第1の故障箇所は、AD変換器12であり、その故障要因としては、例えば、AD変換における積分非直線性誤差(INL)及微分非直線性誤差(DNL)の精度異常が挙げられる。第2の故障箇所は、基準電圧発生部15、即ちAD変換用の基準電圧VrefADの発生部であり、その故障要因としては、例えば、基準電圧VrefADの精度異常が挙げられる。第3の故障箇所は、AD前段部11であり、その故障要因としては、例えば、AD前段部11としての差動アンプにおけるオフセット電圧の異常やリーク電流の異常(AD前段部11への入力電流値の異常)が挙げられる。各故障要因における異常とは、或る物理量(オフセット電圧の値など)の設計値と実際の値との間の誤差が、所定の許容量よりも大きいことを指す。
例えば、AD変換器12が10ビットのAD変換器であって且つVrefADの設計電圧値が5Vであって且つ電圧源2の出力電圧Voが4Vである場合において、第2の故障要因によりVrefADが実際には5.5Vであったとすると、4V÷(5.5V/1024)×(1024/5V)=3.64Vより、電圧源2の出力電圧Voは3.64Vであると誤検出されてしまう。
また例えば、電圧源2の真の出力電圧Voが4.5Vである時に故障要因により検出電圧値Vdetが4.0Vになった場合、実際には電圧源2(電池)は過充電状態にあるにも拘らず、充放電制御部5は電圧源2(電池)は通常使用状態にあると判断して電圧源2の充電を許可することになり、危険が生じる。また例えば、電圧源2の真の出力電圧Voが2.5Vである時に故障要因により検出電圧値Vdetが1.9Vになった場合、実際には電圧源2(電池)は通常使用状態にあって電力の出力が可能であるにも拘らず、充放電制御部5は電圧源2が過放電状態にあると判断して電圧源2の放電を無意味に禁止してしまう(即ち、電池の電圧使用範囲が縮小してしまう)。このように、インレンジ故障の存在は、危険性の増大や電圧源2の電圧使用範囲の縮小等を招く。
図4に、電圧レベル判定部13の内部回路図を示す。電圧レベル判定部13は、4つの基準電圧Vref[1]〜Vref[4]を発生する基準電圧発生部61と、電圧検出線24及び基準電圧発生部61に接続され、電圧源2の出力電圧と基準電圧Vref[1]〜Vref[4]を比較するコンパレータ(比較器)CMP[1]〜CMP[4]と、を備える。今、基準電圧Vref[1]、Vref[2]、Vref[3]及びVref[4]は、夫々、4.0V、3.8V、3.5V及び2.0Vに設定されているものとする。基準電圧発生部61において、基準電圧Vref[1]〜Vref[4]を個別回路にて個別に生成するようにしても良いし、半導体のバンドギャップ電圧を利用するなどして基準電圧Vref[1]を生成した後、基準電圧Vref[1]を複数の分圧抵抗(不図示)を用いて分圧することにより基準電圧Vref[2]〜Vref[4]を生成するようにしてもよい。尚、過充電過放電検出回路(不図示)を転用することにより電圧レベル判定部13(図4)を形成することができる。過充電過放電検出回路では、過充電判定用の基準電圧及び過放電判定用の基準電圧の夫々を電圧源2の出力電圧と比較することで電圧源2の過充電又は過放電を検出する。過充電過放電検出回路では過充電判定用の基準電圧及び過放電判定用の基準電圧を夫々Vref[1]及びVref[4]として用いており、電圧レベル判定部13には、それら以外の2つの基準電圧Vref[2]及びVref[3]を電圧源2の出力電圧と比較する機能が過充電過放電検出回路の機能に加えて設けられている。勿論、電圧レベル判定部13で用いられる基準電圧の個数を4以外とすることもできる。
コンパレータCMP[i]は、電圧検出線24に加わる電圧と基準電圧Vref[i]とを比較し、前者が後者(Vref[i])よりも高い場合に「1」のデジタル信号を出力する一方、前者が後者(Vref[i])よりも低い場合に「0」のデジタル信号を出力する。コンパレータCMP[i]の出力信号はデジタル回路部14に与えられる。ここで、iは、1、2、3又は4である。
デジタル回路部14は、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]から出力されるデジタル信号が変化するタイミングにおいて、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が指し示す判定電圧値とAD変換器12の出力信号による検出電圧値Vdetとを比較することにより、インレンジ故障の有無を検出する。また、上記判定電圧値及び検出電圧値Vdetの少なくとも一方に基づいて、電圧源2の状態が過充電状態又は過放電状態であるか否かを検出することもできる。
例えば、電圧源2としてのLIBの放電過程において、電圧源2の出力電圧Voが4.0Vより低いが3.8Vより高い状態から3.8Vより低いが3.5Vより高い状態へと遷移した場合、コンパレータCMP[1]、CMP[3]及びCMP[4]の出力デジタル信号は「0」、「1」及び「1」に維持される一方で、コンパレータCMP[2]の出力デジタル信号は「1」から「0」へと変化する。この変化のタイミングにおいてコンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が指し示す判定電圧値は、コンパレータCMP[2]に対応する基準電圧値Vref[2]である。デジタル回路部14は、この変化の直前又は直後に得られたAD変換器12の出力信号による検出電圧値Vdetと、コンパレータCMP[2]に対応する基準電圧値Vref[2]とを比較し、それらの差の絶対値|Vdet−Vref[2]|が所定の故障判定閾値VTH(例えば、10mV)よりも大きければインレンジ故障が発生していると判断する一方で、そうでない場合は、インレンジ故障は発生していないと判断する。
電圧源2の出力電圧VoがVref[2]を上から下へ横切る時の動作例を説明したが、電圧源2の出力電圧VoがVref[2]を下から上へ横切る時の動作も同様であり、電圧源2の出力電圧VoがVref[1]、[3]又は[4]を上から下へ又は下から上へ横切る時の動作も同様である。また、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が全て「1」の時には電圧源2が過充電状態にあると検出することができ、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が全て「0」の時には電圧源2が過放電状態にあると検出することができる。
充放電制御部5は、デジタル回路部14による過充電状態及び過放電状態の検出結果並びにインレンジ故障の有無の検出結果に基づいて、電圧源2の充電及び放電を制御する。電圧源2の充電中において過充電状態又はインレンジ故障の発生が検出された場合は充電回路4による電圧源2の充電が停止されるように、且つ、電圧源2の放電中において過放電状態又はインレンジ故障の発生が検出された場合は負荷3に対する電圧源2の放電が停止されるように、充放電制御部5は、負荷3及び充電回路4を含む充放電部を制御する。尚、電圧源2の放電の停止は、電圧源2及び負荷3間に設けられた図示されないスイッチを遮断することで実現可能である。また、電圧源2が過充電状態若しくは過放電状態にあると判断された場合、又は、インレンジ故障が発生していると判断された場合、電圧検出装置1又は充放電制御部5に接続された表示部(不図示)やスピーカ(不図示)等を用いて、ユーザに対し警告報知を行うようにしてもよい。
本実施形態によれば、電圧源2の出力電圧Voの検出値をAD変換器12より出力させるための、分岐点22以降の電圧検出回路部分(電圧検出部)におけるインレンジ故障の有無を、故障の程度や要因によらず高精度に検出することが可能となる。該電圧検出回路部分には、AD前段部11、AD変換器12及び基準電圧発生部15並びにそれらを接続する配線が含まれる。
また、上述したように、図13の電圧検出装置900では(図14も参照)、電圧入力切替部911内のスイッチ部920の異常によるインレンジ故障を検出することができないため、スイッチ部920に異常がある場合、測定対象の電圧値を誤検出し続けることになる。しかしながら、本実施形態の構成によれば、電圧入力切替部そのものが不要となるため、インレンジ故障の検出漏れがない。また仮に、分岐点22とAD前段部11との間に電圧入力切替部を設けた場合でも、電圧入力切替部を通る経路とは異なる経路に設けられた電圧レベル判定部13により、電圧入力切替部の異常に起因するインレンジ故障をも検出可能である。
また、上記の電圧検出回路部分にインレンジ故障が含まれていなかった場合において、仮に基準電圧発生部61が発生する基準電圧Vref[i]に異常があったとき、上記の差の絶対値|Vdet−Vref[i]|が異常に大きくなるため、インレンジ故障が発生していると判断される。このため、電圧検出装置1は電圧レベル判定部の異常に起因するインレンジ故障をも検出可能である、とも言える。これは、後述の電圧検出装置1a及び101(図5及び図7参照)に対しても当てはまる。
尚、基準電位点6及び7の電位が同じであるならば、電圧検出装置1からAD前段部11を削除することも可能である(後述の他の実施形態においても同様)。この場合、入力端子11INに接続されていた配線を入力端子12INに直接接続することができる。
電圧源2がLIBであることを想定したが、電圧源2(及び後述の電圧源2[1]〜2[8])は、LIB以外の任意の二次電池であっても良いし、充電の不可能な電池又は充電が適さない電池であっても良いし、電池以外の電圧源であっても良い。充電の不可能な電池又は充電が適さない電池には、アルカリ電池のような一次電池、燃料電池が含まれる。
また、電圧源2の出力電圧の電圧レベルを4つのコンパレータを用いて判定する構成を上述したが、電圧レベルを判定するためのコンパレータの個数は4以外であっても良い(後述の他の実施例においても同様)。但し、コンパレータにて電圧源2の出力電圧と比較されるべき1又は複数の基準電圧の中に、通常電圧範囲内の電圧(本例において、例えば3.8V)を含めるべきである。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態に係る電圧検出装置を説明する。第2実施形態では、電圧の測定対象が1つであって且つ測定対象を短絡等から保護するための保護回路が電圧検出装置に設けられていることを想定する。
図5に、第2実施形態に係る電圧検出装置1aの内部ブロック図を示す。図5には、電圧検出装置1aに接続される他の要素も示されている。電圧検出装置1aは、図1の電圧検出装置1に対して保護回路16及び17を追加したものであり、この追加を除いて、電圧検出装置1と電圧検出装置1aは同様である。従って、以下では、保護回路16及び17に関する説明を行う。
保護回路16は、分岐点22及びAD前段部11間の電圧検出線23上に直列に設けられており、保護回路17は、分岐点22及び電圧レベル判定部13間の電圧検出線24上に直列に設けられている。
図6に、保護回路16の内部回路図を示す。保護回路16は、分岐点22とAD前段部11の入力端子11INとの間に直列に介在する保護抵抗62と、保護抵抗62及び入力端子11IN間の接続点と基準電位点6との間に直列に介在するサージ保護素子63を備える。保護抵抗62は、保護抵抗62よりAD前段部11側の回路部分(配線含む)が基準電位点6等と短絡した場合に、電圧源2から保護抵抗62を介して流れる電流を制限する。サージ保護素子63は、ツェナーダイオード等から成り、保護抵抗62よりAD前段部11側の回路部分(配線含む)に加わったサージ電流を基準電位点6に逃がす。
保護回路17の内部回路も保護回路16のそれと同様である。但し、保護回路17における保護抵抗62は、分岐点22と電圧レベル判定部13との間に直列に介在し、保護回路17におけるサージ保護素子63は、保護回路17内の保護抵抗62及び電圧レベル判定部13間の接続点と基準電位点6との間に直列に介在する。
尚、上述の保護回路16及び17の回路構成は例示であり、それらの回路構成を様々に変更することができる。また、保護回路16の回路構成と保護回路17の回路構成を異ならせることも可能である。また、電圧検出装置1aから保護回路17を削除することも可能である。
保護回路16を設けた場合、保護回路16がインレンジ故障における第4の故障箇所となりうる(図3参照)。その故障要因としては、例えば、保護抵抗62の抵抗値の異常、サージ保護素子63のリーク電流の異常が挙げられる。
仮に、電圧源2からAD前段部11INへ10μAの電流が引き込まれる場合において、保護回路16における保護抵抗62の実際の抵抗値が設計値1kΩの100倍である100kΩとなった場合、AD変換器12の出力信号に基づく検出電圧値Vdetは、実際の出力電圧Voの値よりも約1V小さくなってしまう。しかしながら、電圧検出装置1aでは、電圧レベル判定部13の出力を用いることで、そのようなインレンジ故障を高精度に検出することができる。
即ち、本実施形態によれば、電圧源2の出力電圧Voの検出値をAD変換器12より出力させるための、分岐点22以降の電圧検出回路部分(電圧検出部)におけるインレンジ故障の有無を、故障の程度や要因によらず高精度に検出することが可能となる。該電圧検出回路部分には、保護回路16、AD前段部11、AD変換器12及び基準電圧発生部15並びにそれらを接続する配線が含まれる。
<<第3実施形態>>
本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、電圧の測定対象が複数であることを想定する。
図7に、第3実施形態に係る電圧検出装置101の内部ブロック図を示す。図7には、電圧検出装置101に接続される他の要素も示されている。電圧検出装置101は、符号111〜115及び118によって参照される各部位を備える。尚、矛盾なき限り、第1又は第2実施形態にて記載した事項を第3実施形態に適用することができるが、この適用の際、同一名称部位間の符号の相違(例えば、AD前段部を表す符号11と符号111の相違)は、適宜、無視される。
電圧検出装置101内の各部位は、基準電位点7の電位を基準として動作する。符号2[1]〜2[8]の夫々は、電圧の測定対象としての電圧源を表し、今、各電圧源2[1]〜2[8]が電圧源2と同様の特性を有するLIBである場合を考える。電圧源2[1]〜2[8]は、高電圧側から、電圧源2[1]、2[2]、2[3]、2[4]、2[5]、2[6]、2[7]及び2[8]の順番で直列接続されており、電圧源2[8]の負出力端子は基準電位点6に接続されている。
電圧源2[1]の正出力端子と電圧源2[8]の負出力端子との間には負荷3及び充電回路4から成る充放電部が接続されている。電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBの放電時において、負荷3は、電圧源2[1]の正出力端子と電圧源2[8]の負出力端子との間の電圧にて駆動される。電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBを充電する際には、充電回路4の働きにより、電圧源2[1]〜2[8]の充電が成される。充放電制御部105は、上述の充放電制御部5と同様の機能を有し、充電回路4を用いた電圧源2[1]〜2[8]の充電及び負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電を制御する。
電圧源2[1]〜2[8]の出力電圧を個別に検出するために、各電圧源2[1]〜2[8]の正出力端子及び電圧源2[8]の負出力端子から電圧検出線が引き出される。電圧源2[j]の正出力端子から引き出された電圧検出線を符号21[j]によって表し、電圧源2[8]の負出力端子から引き出された電圧検出線を符号21[9]によって表す。ここで、jは9以下の整数である。電圧検出線21[j]上には、負荷3への電圧源2[1]〜2[8]の放電電流及び充電回路4から電圧源2[1]〜2[8]への充電電流は流れない。
電圧検出装置101は、電圧検出線21[j]及び21[j+1]間の電圧をAD変換の対象電圧として、電圧入力切替部118及びAD前段部111を介してAD変換器112に与えることで、電圧検出線21[j]及び21[j+1]間の電圧、即ち、電圧源2[j]の出力電圧をデジタル電圧信号として検出する。
電圧検出線21[j]は分岐点22[j]にて2つに分岐しており、一方は電圧入力切替部118に接続され且つ他方は電圧レベル判定部113に接続される。分岐点22[j]から電圧入力切替部118に向かう電圧検出線を符号23[j]によって参照し、分岐点22[j]から電圧レベル判定部113に向かう電圧検出線を符号24[j]によって参照する。電圧源2[j]の出力電圧を表すアナログ電圧信号は、電圧検出線21[j+1]の電位を基準としつつ電圧検出線21[j]を伝播した後、分岐点22[j]にて分岐し、更に電圧検出線23[j]及び24[j]上を伝播する。
電圧入力切替部118は、マルチプレクサ等から成り、電圧検出線23[1]及び23[2]間、23[2]及び23[3]間、23[3]及び23[4]間、23[4]及び23[5]間、23[5]及び23[6]間、23[6]及び23[7]間、23[7]及び23[8]間、23[8]及び23[9]間のアナログ電圧信号が順番に且つ周期的に選択されてAD変換器112にてデジタル電圧信号に変換されるように、電圧検出線23[1]〜23[9]の内の2本を選択してAD前段部111に接続する。即ち、電圧検出線23[1]及び23[2]と、電圧検出線23[2]及び23[3]と、電圧検出線23[3]及び23[4]と、電圧検出線23[4]及び23[5]と、電圧検出線23[5]及び23[6]と、電圧検出線23[6]及び23[7]と、電圧検出線23[7]及び23[8]と、電圧検出線23[8]及び23[9]とを、順番に且つ周期的に選択してAD前段部111に接続する。
AD前段部111は、電圧入力切替部118にて選択された2本の電圧検出線[j]及び[j+1]間の電圧を、AD変換の対象電圧として、AD変換器112に伝達するバッファ回路であり、例えば、差動アンプやフライングキャパシタから形成される。
AD変換器112は、基準電圧発生部115より発生される基準電圧VrefADを基準にしつつ、AD前段部111から伝達されたAD変換の対象電圧を周期的にデジタル電圧に変換する。換言すれば、AD変換の対象電圧を表すアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換する。得られたデジタル電圧信号はデジタル回路部114に出力される。電圧検出装置101は、基準電圧VrefADの電圧値を予め認識している。
電圧レベル判定部113は、電圧検出線24[1]〜24[9]上のアナログ電圧信号に基づいて電圧源2[1]〜2[8]の出力電圧の電圧レベルを個別に判定する。即ち、電圧源2[1]〜2[8]ごとに、電圧源の出力電圧の電圧値が、互いに異なる複数の電圧範囲の何れに属するかを判定する。更に換言すれば、電圧源2[1]〜2[8]ごとに、電圧源の出力電圧を、AD変換器112の電圧検出分解能よりも粗い分解能にて検出する。電圧レベル判定部113の判定結果を表すデジタル信号はデジタル回路部114に出力される。電圧レベル判定部113によって判定された各電圧源の出力電圧値を、判定電圧値とも言う。
デジタル回路部114は、故障検出部としての機能を有し、AD変換器112及び電圧レベル判定部113の出力信号に基づいて、電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBの過充電状態及び過放電状態を検出すると共にインレンジ故障の有無を検出する。
電圧検出装置101では、インレンジ故障の故障箇所に、上述の第1〜第3の故障箇所に加えて第5の故障箇所が含まれる(図3参照)。第5の故障箇所は、電圧入力切替部118であり、その故障要因として、例えば、マルチプレクサ内のスイッチ部におけるオン抵抗の抵抗値異常や該スイッチ部のリーク電流異常が挙げられる。例えば、電圧入力切替部118としてのマルチプレクサ内のスイッチ部のオン抵抗は、通常数Ω程度であることが見込まれるが、そのオン抵抗が10kΩになった場合、電圧検出線23[j]を介して該スイッチ部に流れる電流と該オン抵抗(10kΩ)との積の分だけ、AD変換器112の出力電圧に基づく検出電圧値Vdetが真値からずれてしまう。
電圧レベル判定部113を、第1実施形態で述べた電圧レベル判定部13と同様の回路を8つ分設けることで構成することができる。この場合、図8に示す如く、電圧レベル判定部113として採用可能な電圧レベル判定部113a内に8つのレベル判定部130[1]〜130[8]を設けておき、各レベル判定部に、4つずつコンパレータを含めておく。即ち、レベル判定部130[j]に、電圧検出線24[j]及び24[j+1]間のアナログ電圧を基準電圧Vref[1]〜Vref[4]と比較して比較結果を出力する4つのコンパレータを含めておく。
そうすると、例えば、デジタル回路部114は、レベル判定部130[1]に含まれる4つのコンパレータの出力信号が変化するタイミングにおいて該4つのコンパレータの出力信号から電圧源2[1]の出力電圧を正確に検知することができる。更に、該タイミングにおいて、レベル判定部130[1]内の4つのコンパレータの出力信号が指し示す判定電圧値VL[1]と対応する検出電圧値Vdet[1]とを比較することにより、インレンジ故障の有無を検出することができる。ここで、検出電圧値Vdet[j]は、AD変換の対象電圧として電圧検出線23[j]及び23[j+1]間のアナログ電圧がAD変換器112に入力されている時における、AD変換器112の出力信号に基づく検出電圧値である。
判定電圧値VL[1]と検出電圧値Vdet[1]との比較結果に基づくインレンジ故障の有無検出方法は、第1実施形態で述べたものと同様である。即ち、より具体的には例えば、|Vdet[1]−VL[1]|が所定の故障判定閾値VTH(例えば、10mV)よりも大きければインレンジ故障が発生していると判断する一方で、そうでない場合は、インレンジ故障が発生していないと判断する。尚、電圧源2[1]に対応するレベル判定部130[1]について例示したが、電圧源2[2]〜2[8]に対応するレベル判定部130[2]〜130[8]についても同様である。
また、レベル判定部130[j]による判定電圧値、及び、AD変換器112の出力信号に基づく検出電圧値Vdet[j]の内の、少なくとも一方に基づいて、電圧源[j]の状態が過充電状態又は過放電状態であるか否かを検出することもできる。
また、電圧レベル判定部113として、図9に示す電圧レベル判定部113bを用いることもできる。図9には、電圧レベル判定部113bの内部回路が示されている。電圧レベル判定部113bは、電圧入力切替部160、基準電圧発生部161及びコンパレータCMP[1]〜CMP[4]を備えている。
電圧入力切替部160は、電圧検出線24[1]〜24[9]に接続され、電圧検出線24[1]及び24[2]間、24[2]及び24[3]間、24[3]及び24[4]間、24[4]及び24[5]間、24[5]及び24[6]間、24[6]及び24[7]間、24[7]及び24[8]間、24[8]及び24[9]間のアナログ電圧信号を順番に且つ周期的に選択し、選択したアナログ電圧信号を、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の非反転入力端子(+入力端子)に与える。換言すれば、選択したアナログ電圧信号が表しているアナログ電圧を、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の非反転入力端子に印加する。
基準電圧発生部161は、図4の基準電圧発生部61と同様の部位であり、4つの基準電圧Vref[1]〜Vref[4]を発生して、基準電圧Vref[1]〜Vref[4]を、夫々、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の反転入力端子(−入力端子)に与える。各コンパレータCMP[1]〜CMP[4]において、非反転入力端子及び反転入力端子に加わるアナログ電圧及び基準電圧は、共に基準電位点7の電位を基準とする電圧である。
電圧検出線24[j]及び24[j+1]間のアナログ電圧がコンパレータCMP[1]〜CMP[4]の非反転入力端子に与えられる時において、電圧検出線23[j]及び23[j+1]間のアナログ電圧がAD変換の対象電圧としてAD変換器112に与えられるように、電圧入力切替部160とAD変換器側の電圧入力切替部118との間で同期がとられている。電圧入力切替部160を、電圧入力切替部118と同様、マルチプレクサを用いて形成することができる。電圧検出線24[j]及び24[j+1]間のアナログ電圧を、基準電位点7の電位を基準としてコンパレータCMP[1]〜CMP[4]の非反転入力端子に与えるために、電圧入力切替部160内のマルチプレクサとコンパレータCMP[1]〜CMP[4]との間に、AD前段部111と同等の差動アンプやフライングキャパシタを設けるようにしてもよい。
電圧入力切替部118によって電圧検出線23[j]及び23[j+1]間のアナログ電圧信号が選択され且つ電圧入力切替部160によって電圧検出線24[j]及び24[j+1]間のアナログ電圧信号が選択されている区間を、第jの検出区間と呼ぶ。上述の説明から明らかなように、第jの検出区間では、電圧源2[j]の出力電圧がAD変換器112におけるAD変換の対象電圧となる。1つの検出区間及びそれに対応する1つの電圧源にのみ注目すれば、電圧レベル判定部113b内のコンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号とAD変換器112の出力信号とに基づく、インレンジ故障の有無検出方法並びに過充電状態及び過放電状態の検出方法は、第1実施形態におけるそれらと同様である。
例えば、第1の検出区間及び電圧源2[1]にのみ注目した場合において、電圧源2[1]の出力電圧が4.0Vより低いが3.8Vより高い状態から3.8Vより低いが3.5Vより高い状態へと遷移することを想定したならば、コンパレータCMP[2]の出力デジタル信号は「1」から「0」へと変化する。デジタル回路部114は、この変化の直前又は直後に得られたAD変換器112の出力信号による検出電圧値Vdet[1]と、コンパレータCMP[2]に対応する基準電圧値Vref[2]とを比較し、それらの差の絶対値|Vdet[1]−Vref[2]|が所定の故障判定閾値VTH(例えば、10mV)よりも大きければインレンジ故障が発生していると判断する一方で、そうでない場合は、インレンジ故障は発生していないと判断する。また、第1の検出区間において、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が全て「1」の時には電圧源2[1]が過充電状態にあると検出することができ、コンパレータCMP[1]〜CMP[4]の出力信号が全て「0」の時には電圧源2[1]が過放電状態にあると検出することができる。第2〜第8の検出区間及び電圧源2[2]〜2[8]についても同様である。
充放電制御部105は、デジタル回路部114による過充電状態及び過放電状態の検出結果並びにインレンジ故障の有無の検出結果に基づいて、電圧源2[1]〜2[8]の充電及び放電を制御する。電圧源2[1]〜2[8]の充電中において過充電状態又はインレンジ故障の発生が検出された場合は充電回路4による電圧源2[1]〜2[8]の充電が停止されるように、且つ、電圧源2[1]〜2[8]の放電中において過放電状態又はインレンジ故障の発生が検出された場合は負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電が停止されるように、充放電制御部105は、負荷3及び充電回路4を含む充放電部を制御する。尚、電圧源2[1]〜2[8]の放電の停止は、電圧源2[1]〜2[8]及び負荷3間に設けられた図示されないスイッチを遮断することで実現可能である。また、電圧源2[1]〜2[8]が過充電状態若しくは過放電状態にあると判断された場合、又は、インレンジ故障が発生していると判断された場合、電圧検出装置101又は充放電制御部105に接続された表示部(不図示)やスピーカ(不図示)等を用いて、ユーザに対し警告報知を行うようにしてもよい。
また、図1の電圧検出装置1を図5の電圧検出装置1aへと変形できるように、図7の電圧検出装置101に保護回路を設けるようにしてもよい。例えば、分岐点22[1]〜22[9]及び電圧入力切替部118間の電圧検出線23[1]〜23[9]上に直列に、1つずつ、保護回路16と同様の保護回路を挿入することができる。更に例えば、分岐点22[1]〜22[9]及び電圧レベル判定部113間の電圧検出線24[1]〜24[9]上に直列に、1つずつ、保護回路17と同様の保護回路を挿入することができる。
また、図10に示されるようなパルス変換回路150を、電圧検出装置101内又は電圧検出装置101外に更に設けるようにしても良い。パルス変換回路150は、図8のレベル判定部130[1]〜130[8]内の各コンパレータの出力信号、又は、図9の電圧レベル判定部113b内の各コンパレータの出力信号を、パルス信号に変換する。このパルス信号は、電圧レベル判定部113による電圧源2[1]〜2[8]それぞれの判定電圧値を、パルスのデューティ比によって表現する。例えば、基準電圧Vref[1]〜Vref[4]に、夫々、80%、60%、40%及び20%のデューティ比を割り当て、電圧源2[1]の判定電圧値に対応するデューティ比のパルス、電圧源2[2]の判定電圧値に対応するデューティ比のパルス、・・・、電圧源2[8]の判定電圧値に対応するデューティ比のパルスを時間方向に結合したパルス列を、上記パルス信号として出力することができる。上記パルス信号を、主として、各電圧源の過充電状態及び過放電状態の伝達に利用することができる。
本実施形態によれば、電圧源2[1]〜2[8]の出力電圧の検出値をAD変換器112より出力させるための、分岐点22[1]〜22[9]以降の電圧検出回路部分(電圧検出部)におけるインレンジ故障の有無を、故障の程度や要因によらず高精度に検出することが可能となる。該電圧検出回路部分には、電圧入力切替部118、AD前段部111、AD変換器112及び基準電圧発生部115並びにそれらを接続する配線が含まれる。電圧検出線23[1]〜23[9]上に保護回路を設けている場合は、該保護回路も上記電圧検出回路部分に含まれる。また、電圧レベル判定部113として図9の電圧レベル判定部113bを採用するようにすれば、図8の電圧レベル判定部113aを採用する場合と比べて、基準電圧の個数やコンパレータの個数を削減することができる。
尚、本実施形態では、複数の電圧源から成る電圧源部として8つの電圧源が直列接続された電圧源部を例示したが、電圧源部に含まれる電圧源の個数は8以外であっても良いし、電圧源部に含まれる複数の電圧源が並列接続されていても構わない。
また、インレンジ故障の検出方法に特に注目して第1〜第3実施形態に係る電圧検出装置(1、1a又は101)の動作を説明したが、第1〜第3実施形態に係る電圧検出装置(1、1a又は101)の構成にて、アウトレンジ故障をも検出することが可能である。アウトレンジ故障とは、インレンジ故障に分類されない比較的重度の故障を指す。アウトレンジ故障の発生時には、インレンジ故障の発生時よりも、AD変換器(12又は112)による検出電圧値Vdetが真の電圧値から大きくずれる。アウトレンジ故障の検出の際には、インレンジ故障検出用の上記故障判定閾値VTHの代わりにアウトレンジ故障検出用の故障判定閾値VTH’を用いればよい(但し、VTH’>VTH)。用いる故障判定閾値が異なる点を除き、インレンジ故障の検出方法とアウトレンジ故障の検出方法は同様である。電圧レベル判定部(13又は113)による判定電圧値とAD変換器(12又は112)による検出電圧値Vdetとの差を故障判定閾値VTH及びVTH’の夫々と比較するようにすれば、インレンジ故障とアウトレンジ故障を区別して検出することも可能である。
また、電圧源の出力電圧が取り得ると想定される電圧範囲の下限値がVaであって且つ上限値がVbであるとすると(0<Va<Vb)、Va以下又はVb以上の電圧が電圧源の出力電圧として検出された場合に、アウトレンジ故障が発生していると判断するようにしてもよい。即ち、AD変換器(12又は112)による検出電圧値VdetがVa以下又はVb以上である場合に、アウトレンジ故障が発生していると判断するようにしてもよい。この方法を用いても、インレンジ故障とアウトレンジ故障を区別して検出することができる。但し、それらを区別して検出する必要が無いのであれば、上述してきたインレンジ故障の検出のみを実行するようにしてもよい。アウトレンジ故障の発生時には、インレンジ故障の発生時よりも検出電圧値Vdetが真の電圧値から大きくずれるため、インレンジ故障の検出のみを行うことで、アウトレンジ故障が発生した場合でも、故障の検知がなされるからである。
<<第4実施形態>>
本発明の第4実施形態に係る電池システムを説明する。図11は、第4実施形態に係る電池システム200のブロック図である。
電池システム200は、電圧検出装置201及び電圧源部202を少なくとも含む。電池システム200に、充放電部203若しくは充放電制御部204、又は、それらの双方が、更に含まれていると考えてもかまわない。また、電池システム200に、図10のパルス変換回路150を含めるようにしても良い。
第1又は第2実施形態で述べた構成を電池システム200に適用することができ、その場合、電圧検出装置201は電圧検出装置1又は1aであり、電圧源部202は電圧源2であり、充放電部203は、負荷3及び充電回路4を含む充放電部であり、充放電制御部204は充放電制御部5である。
第3実施形態で述べた構成を電池システム200に適用することができ、その場合、電圧検出装置201は電圧検出装置101であり、電圧源部202は電圧源2[1]〜2[8]から構成され、充放電部203は負荷3及び充電回路4を含む充放電部であり、充放電制御部204は充放電制御部105である。
電圧源部202が1又は複数の電池(例えば、LIB)から形成されることを想定しているため、符号200によって表されるシステムを電池システムと表現しているが、電圧源部202を1又は複数の電池以外の電圧源から形成することもでき、その場合、電池システムは電圧源システムと読み替えられる。
<<第5実施形態>>
本発明の第5実施形態に係る電動車両を説明する。図12は、第5実施形態に係る電動車両300の構成図である。電動車両300には、第4実施形態に係る電池システム200と車両ECU(Electrical Control Unit)210が搭載されており、電池システム200と車両ECU210との間で、CAN(Controller Area Network)を介した通信が可能となっている。図11も参照しつつ、電動車両300の構成を説明する。
電動車両300において、充放電部203内における負荷は、電動車両300を走行させるためのモータ(不図示)である。電動車両300は、電池システム200の電圧源部202の出力電圧(即ち、例えば、図7の電圧源2[1]〜2[8]の出力電圧)を駆動源として用いて走行する。
電動車両300の走行には比較的大きな電圧出力が必要となるため、本実施形態では、電池システム200に第3実施形態で述べた構成が採用されていることを想定する。従って、電池システム200内の電圧源部202には、複数の電圧源としての複数の電池(例えば、LIB)が設けられている。以下、本実施形態で、単に電池といった場合、それは、電圧源部202に含まれる電圧源としての電池を指す。
図11の充放電制御部204が電池システム200内に含まれていると考えることも可能であるが、第5実施形態では、充放電制御部204が、電池システム200内ではなく、車両ECU210内に含まれていると考える。第4実施形態で述べたように、図11の充放電制御部204として図7の充放電制御部105を用いることができる。
充放電制御部204を含む車両ECU210には、各電池の過充電状態及び過放電状態の検出結果並びにインレンジ故障の有無の検出結果を表す異常情報が図7のデジタル回路部114から与えられると共に、AD変換器112による各電池の出力電圧の検出値を表す電池電圧情報がデジタル回路部114を介して与えられる。また、上記異常情報に、アウトレンジ故障の有無の検出結果を表す情報をも含めるようにしてもよい。車両ECU210は、走行制御部としての機能を備え、運転手から与えられた走行に関する指示と上記の異常情報及び電池電圧情報に基づいて各電池の充放電を制御することにより電動車両300の走行を制御する。
車両ECU210は、何れかの電池の状態が過充電状態又は過放電状態にあると検出された時、各電池の充放電を停止させ、その旨を、電動車両300に搭載された表示部やスピーカを用いて運転手に報知する。電動車両300に搭載された表示部及びスピーカとして、電動車両300に搭載されたカーナビゲショーンシステムのそれらを利用することができる。
また、車両ECU210は、インレンジ故障又はアウトレンジ故障が発生していると検出された時にも、各電池の充放電を停止させることができる。そして、その旨を、上記の表示部やスピーカを用いて運転手に報知することもできる。
但し、インレンジ故障は比較的軽度の故障であるため、インレンジ故障の発生検出時に、電動車両300の走行を直ちに停止させることが最良の策であるとは必ずしも言えない。これを考慮し、インレンジ故障の発生時には、以下のような特殊制御を行うことも可能である。
この特殊制御を説明する。インレンジ故障の発生が検出されると、車両ECU210は、AD変換器112の出力信号に基づく各電池の出力電圧の検出電圧値と、電圧レベル判定部113による各電池の出力電圧の判定電圧値とを比較し、両電圧値の内、小さい方の電圧値を各電池の実際の出力電圧値であるとみなした上で各電池の充放電を許可する。このような充放電制御が特殊制御である。各電池の充放電が許可されている期間には、各電池の出力に基づく電動車両300の走行が可能である。勿論、実際の出力電圧値であるとみなされた電圧値が、過充電状態又は過放電状態における電圧値である場合は、安全性を優先し、直ちに各電池の充放電を停止させる。
インレンジ故障の発生時において、AD変換器112による各電池の検出電圧値(例えば3.0V)が実際の値(1.9V)よりも大きい場合がある。このような場合に、AD変換器112による検出電圧値に基づいて各電池の放電を許可すると電池の過放電の発生又は進行が引き起こされる。これを考慮し、上記の如く、検出電圧値と判定電圧値の内の小さい方の電圧値を用いた上で電動車両300の走行を許可する(上記例では、判定電圧値の方が小さいことが見込まれる)。また仮に、インレンジ故障の発生時において、AD変換器112による各電池の検出電圧値(例えば1.9V)が実際の値(3.0V)よりも小さいならば、AD変換器112の検出電圧値が小さい方の電圧値となるため(但し、電圧レベル判定部の故障はないと仮定)、過放電の発生又は進行は防がれる。
特殊制御の実行を無制限に許可することも可能であるが、特殊制御は、電池電圧を正確に検出できていない状態おいて車両走行を許可するものであるため、特殊制御の実行に一定の制限を加えた方が望ましい。例えば、インレンジ故障の発生の検出時点から起算して、一定の期間だけ或いは一定の走行距離だけ特殊制御の実行を許可するようにしてもよい。
電動車両300は、電池システム200内の電池のみを駆動源として用いて走行する電動車両であっても良いし、電池システム200内の電池と該電池以外のエネルギー源(例えば化石燃料)を駆動源として併用した上で走行するハイブリッド式電動車両であっても良い。また、電池システム200内の電池として燃料電池を用いた場合、電動車両300は燃料電池車両とも呼ばれる。また、図12では、電動車両300として自動車が示されているが、電動車両300は、自動二輪車等であっても良い。
<<第6実施形態>>
本発明の第6実施形態を説明する。第6実施形態及び後述の第7実施形態では、インレンジ故障の発生が検出された時における上記の特殊制御の内容を、図面を用いて説明する。第6及び第7実施形態に係る電池システムの構成は第4実施形態に係る電池システム200(図11参照)のそれと同様であるため、第6及び第7実施形態に係る電池システムも、符号200によって参照する。第6及び第7実施形態に係る電池システム200を用いて図12の電動車両300を形成することもできる。尚、第1〜第5実施形態とは別個に第6及び第7実施形態を設けてはいるが、第6及び第7実施形態で述べられる技術は上述の何れかの実施形態にて既に述べられている技術と言える。
図15は、インレンジ故障に特に注目した、第6実施形態に係る電池システム200の動作フローチャートである。図15及び図16を参照しつつ、電池システム200の電圧検出装置201、電圧源部202、充放電部203、充放電制御部204(図11参照)として、夫々、電圧検出装置101、電圧源2[1]〜2[8]から成る電圧源部、負荷3及び充電回路4を含む充放電部、充放電制御部105が用いられた場合の動作を説明する。図16は、第6及び第7実施形態に係る電圧検出装置及びそれに付随する部位のブロック図である。
まず、ステップS11において、電池システム200は通常動作を実行する。通常動作とは、電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBの充電及び放電を許可した状態における動作を指す。従って、通常動作の実行時において、電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBの充電が必要な際には充電回路4による電圧源2[1]〜2[8]の充電が成され、電圧源2[1]〜2[8]としてのLIBの放電が必要な際には負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電が成される。上述したように、電圧源2[1]〜2[8]の充電及び放電の制御は、充放電制御部105によって成される。
ステップS11の通常動作の実行時において、ステップS12の処理が成される。ステップS12において、デジタル回路部114は、電圧レベル判定部113の判定電圧値VL[j]が変化したか否かを判定する。例えば、電圧レベル判定部113として図8の電圧レベル判定部113aを用いる場合には、レベル判定部130[j]内の4つのコンパレータの出力信号によって判定電圧値VL[j]が示されるため、レベル判定部130[j]内のコンパレータの出力信号の何れかが変化したときに、判定電圧値VL[j]が変化したと判定する。判定電圧値VL[j]の変化がないと判定された場合にはステップS11に戻ってステップS11及びS12の処理が繰り返し実行されるが、判定電圧値VL[j]の変化があると判定された場合には、ステップS12からステップS13への遷移が発生する。ここで、判定電圧値VL[1]〜VL[8]の内、1以上の判定電圧値に変化があると判定された場合に、ステップS12からステップS13への遷移が実行されるものとする。以下、説明の具体化のため、判定電圧値VL[1]に変化があると判定された場合の動作を説明するが、判定電圧値VL[2]〜VL[8]の何れかに変化があると判定された場合も同様である。
ステップS13において、デジタル回路部114は、AD変換器112の検出電圧値Vdet[1]と電圧レベル判定部113の判定電圧値VL[1]との差の絶対値|Vdet[1]−VL[1]|を、所定の故障判定閾値VTHと比較する。故障判定閾値VTHの具体的数値は任意であるが、例えば、VTHは0.1V(ボルト)とされる。
ステップS13において不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」が成立しない場合、デジタル回路部114によってインレンジ故障の発生はないと判定され(ステップS14)、その後、ステップS11に戻って通常動作が継続される。一方、ステップS13において上記不等式が成立する場合、デジタル回路部114によってインレンジ故障が発生していると判定され(ステップS15)、充放電制御部105によりステップS16の充放電禁止処理が成される。尚、上記不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」の不等号“≧”を“>”に置き換えることも可能である(後述の第7実施形態においても同様)。充放電制御部105による充放電禁止処理は、負荷3に対する電圧源2[1]〜[8]の放電及び充電回路4による電圧源2[1]〜[8]の充電を禁止する処理(換言すれば、負荷3に対する電圧源2[1]〜[8]の放電及び充電回路4による電圧源2[1]〜[8]の充電を完全に制限する処理)である。
充放電制御部105による充放電禁止処理を実現するために、図16に示す如く例えば、主電力線120を遮断又は導通させるためのスイッチ131を主電力線120上に直列に設け、スイッチ131のオン/オフを充放電制御部105にて制御すれば良い。主電力線120は、電圧源2[1]〜2[8]を直列接続した回路と負荷3及び充電回路4とを接続する環状の配線である。通常動作においては、スイッチ131がオンとされて主電力線120の導通が確保されるが、充放電禁止処理の実行時には、充放電制御部105によりスイッチ131がオフとされて主電力線120が遮断されるため、電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電が禁止される。スイッチ131は、機械的なスイッチであっても良いし、半導体を用いたスイッチであっても良く、例えば、コンタクタと呼ばれる電磁接触器をスイッチ131として採用することができる。
尚、インレンジ故障の程度、電圧源2[1]〜2[8]の性質などにも依存するが、充放電禁止処理において、負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電回路4による電圧源2[1]〜2[8]の充電の内、放電のみを禁止する、或いは、充電のみを禁止するといったことも可能である。また、図11の電圧源部202が電圧源2[1]〜2[8]から成る場合における図15の動作を説明したが、図11の電圧源部202が1つの電圧源2(図1又は図5参照)から成る場合におけるそれも同様である。
本実施形態では、インレンジ故障の発生が検出された際、その検出と同時に或いは速やかに、電圧源の充電が禁止される、或いは、電圧源の放電が禁止される、或いは、電圧源の充電及び放電が禁止される。このため、非常に安全なシステムを形成することができる。
<<第7実施形態>>
本発明の第7実施形態を説明する。図17は、インレンジ故障に特に注目した、第7実施形態に係る電池システム200の動作フローチャートである。図16及び図17を参照しつつ、電池システム200の電圧検出装置201、電圧源部202、充放電部203、充放電制御部204(図11参照)として、夫々、電圧検出装置101、電圧源2[1]〜2[8]から成る電圧源部、負荷3及び充電回路4を含む充放電部、充放電制御部105が用いられた場合の動作を説明する。
図17の動作フローチャートはステップS11〜S15の処理を含み、それらは、第6実施形態におけるステップS11〜S15の処理と同様である。即ち、ステップS11において通常動作を実行し、ステップS12において電圧レベル判定部113の判定電圧値VL[j]が変化したと判定された場合に、ステップS12からステップS13に移行して、AD変換器112の検出電圧値Vdet[j]と電圧レベル判定部113の判定電圧値VL[j]との差の絶対値|Vdet[j]−VL[j]|を、所定の故障判定閾値VTHと比較する。第6実施形態でも述べたように、判定電圧値VL[1]〜VL[8]の内、1以上の判定電圧値に変化があると判定された場合に、ステップS12からステップS13への遷移が実行される。以下、説明の具体化のため、判定電圧値VL[1]に変化があると判定された場合の動作を説明するが、判定電圧値VL[2]〜VL[8]の何れかに変化があると判定された場合も同様である。
判定電圧値VL[1]に変化があると判定された場合、ステップS13において絶対値|Vdet[1]−VL[1]|と故障判定閾値VTHとが比較される。そして、不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」が成立しない場合、デジタル回路部114によってインレンジ故障の発生はないと判定されて(ステップS14)、その後ステップS11に戻って通常動作が継続される。一方、ステップS13において不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」が成立する場合、ステップS13からステップS15への遷移が発生し、ステップS15においてデジタル回路部114によりインレンジ故障の発生はあると判定される。
第7実施形態では、ステップS13において不等式「|Vdet[1]−VL[1]≧VTH」が成立する場合、ステップS13からステップS15を介してステップS20に移行し、ステップS20及びS21の処理を順次実行する。インレンジ故障の発生が検出された場合、ステップS20において、充放電制御部105は、充電回路4を制御することにより、以後、その発生要因が排除されるまで充電回路4による電圧源2[1]〜2[8]の充電を禁止し、一方で負荷3に対する電圧源2の放電2[1]〜2[8]は許可する(尚、仮に電圧源ごとの充電制御が可能であるならば、ステップS20において、電圧源2[1]〜2[8]の内、電圧源2[1]の充電のみを禁止するようにしても良い)。但し、電圧源2[1]〜2[8]の過放電を回避するべく、ステップS21の分岐処理を介してステップS22及びS23の何れかの処理を実行する。
ステップS21の分岐処理では、デジタル回路部114又は充放電制御部105により、AD変換器112の検出電圧値Vdet[1]と電圧レベル判定部113の判定電圧値VL[1]が比較される。そして、検出電圧値Vdet[1]が判定電圧値VL[1]よりも大きい場合には、ステップS21からステップS22に移行し、充放電制御部105は判定電圧値VL[1]を電圧源2[1]の実際の出力電圧値VCONT[1]であるとみなした上で電圧源2[1]〜2[8]の放電制御を行う。一方、検出電圧値Vdet[1]が判定電圧値VL[1]よりも大きくない場合にはステップS21からステップS23に移行し、充放電制御部105は検出電圧値Vdet[1]を電圧源2[1]の実際の出力電圧値VCONT[1]であるとみなした上で電圧源2[1]〜2[8]の放電制御を行う。例えば、Vdet[1]及びVL[1]が夫々3.6V及び3.8VであるならばVCONT[1]は3.6Vとなり、Vdet[1]及びVL[1]が夫々4.0V及び3.8Vであるならば、VCONT[1]は3.8Vとなる(但し、VTHが0.2V以下であると仮定)。
ステップS22又はS23における電圧源2[1]〜2[8]の放電制御において、出力電圧値VCONT[1]が通常電圧範囲の下限である2Vを下回った場合には、電圧源2[1]において過放電が発生していると判断し、充放電制御部105は、負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電をも禁止する。例えば、第6実施形態で述べたようにスイッチ131を主電力線120上に設けておき(図16参照)、出力電圧値VCONT[1]が通常電圧範囲の下限である2Vを下回った場合には、スイッチ131をオフにして主電力線120を遮断することで、電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電を共に禁止すればよい。電圧源2[2]〜2[8]の検出電圧値Vdet[2]〜Vdet[8]にインレンジ故障による検出誤差が含まれていないと仮定した場合において、検出電圧値Vdet[2]〜Vdet[8]の何れかが2Vを下回った場合にも、同様にして、負荷3に対する電圧源2[1]〜2[8]の放電が禁止される。
尚、ステップS21〜S23の処理は、第5実施形態で述べた特殊制御において実行される処理に相当する。また、図11の電圧源部202が電圧源2[1]〜2[8]から成る場合における図17の動作を説明したが、図11の電圧源部202が1つの電圧源2(図1又は図5参照)から成る場合におけるそれも同様である。
本実施形態によれば、インレンジ故障の発生が検出された際、その検出と同時に或いは速やかに電圧源の充電が禁止されるため、安全上、最も避けるべき過充電の発生を回避することが可能である。一方、インレンジ故障の発生が検出された際、直ちに放電を禁止するのではなく、AD変換器の検出電圧値と電圧レベル判定部の判定電圧値の内、小さい方の電圧値(即ち、安全側の電圧値)を用いて放電制御を行うことで、インレンジ故障の発生時にも、暫くの間、過放電の発生又は進行を招くことなく安全に電圧源から電力を取り出すことが可能となる。
<<第8実施形態>>
本発明の第8実施形態を説明する。上述の各実施形態における電池システムにおいて電圧源と電圧検出装置とを結ぶ配線上に、大きな短絡電流の流れを抑制するための電流抑制素子を設けるようにしても良い。
例えば、第2実施形態で述べた図5の構成を、図18のように変形しても良い。図18の構成は、図5に示される電圧検出装置1a、電圧源2、負荷3、充電回路4及び充放電制御部5から成る構成に電流抑制素子41を追加した構成であり、その追加を除き、図18の構成は図5のそれと同じである。図18において、符号42は、主電力線20及び電圧検出線21間の接続点である引き出し点を表している。電流抑制素子41は、分岐点22と引き出し点42を接続する配線、即ち、電圧検出線21上に直列に設けられる。また、引き出し点42のなるだけ近くに電流抑制素子41を設けると良い。
電流抑制素子41は、抵抗体であり、電圧源2から引き出し点42及び電流抑制素子41を介して流れようとする電流の大きさを抑制する。例えば、電圧検出線21の内、電流抑制素子41よりも分岐点22側の配線が基準電位点6と短絡した場合や、電圧検出線23及び24が基準電位点6と短絡した場合、電流抑制素子41がなければ非常に大きな短絡電流が電圧検出線21を介して流れるが、電流抑制素子41の存在により、これらの場合における短絡電流の大きさが抑制される。
電流抑制素子41として、単なる抵抗(炭素皮膜抵抗など)を用いることもできる。但し、電流抑制素子41として単なる抵抗を用いた場合において、電圧検出装置1a内のどこかで大きなリーク電流が流れると(例えば、AD前段部11の入力端子11INを介して流れるリーク電流が比較的大きくなると)、リーク電流による電流抑制素子41の電圧降下が大きくなって、電圧源2の電圧値検出精度が劣化する共にインレンジ故障の検出精度も劣化する。
従って、PTC(positive temperature coefficient)サーミスタを電流抑制素子41として用いることが望ましい。PTCサーミスタは比較的大きな正の温度係数を有する抵抗体であり、自身の温度の増加に伴って自身の抵抗値が増大する。特に、通常温度範囲(例えば、0℃〜80℃)では比較的低い抵抗値(例えば、数オーム)を持ち、自身の温度が或る温度を超えると急激に抵抗値が増大するようなPTCサーミスタを用いると良い。このようなPTCサーミスタを電流抑制素子41として用いることで、短絡発生時における電流抑制効果を十分に発揮しつつ、定常状態においては抵抗値が小さくなることで電圧源2の電圧値検出精度及びインレンジ故障の検出精度の劣化を回避することが可能となる。
図18を参照して、電圧検出線21上に電流抑制素子41を設ける構成を説明したが、同様にして、図1の電圧検出線21上に電流抑制素子41を直列に設けるようにしても良い。同様に、図7又は図16の電圧検出線21[1]〜21[8]上に一つずつ電流抑制素子41を直列に設けるようにしても良い。
<<変形等>>
尚、各実施形態の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、図19に示すように、電圧検出装置201及び充放電制御部204から成る装置は電池制御装置230である、と考えることができる。電圧検出装置201及び充放電制御部204を別々に集積回路上に形成するようにしても良いし、電圧検出装置201及び充放電制御部204を1つの集積回路上に形成するようにしても良い。即ち、電池制御装置230は、2チップの集積回路から形成されていても良いし、1チップの集積回路から形成されていても良い。
また、図16のスイッチ131を限流器に置き換え、第6実施形態に係る充放電禁止処理(図15参照)において、限流器の抵抗値を制御することで電圧源2[1]〜2[8]の充電及び放電を制限するようにしても良い。限流器の状態は、充放電制御部105の制御の下、低抵抗状態又は高抵抗状態になる。高抵抗状態における限流器の抵抗値(例えば数kΩの抵抗値)は、低抵抗状態における限流器の抵抗値(例えば1Ω以下の抵抗値)よりも随分大きい。充放電制御部105は、通常動作において限流器の状態が低抵抗状態となるように且つ充放電禁止処理の実行時において限流器の状態が高抵抗状態となるように、限流器の抵抗値を制御すればよい。これにより、通常動作と比べて、充放電禁止処理の実行時には電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電の電流値が制限されることになる。
また、電圧源部202(図11参照)に含まれる複数の電圧源が並列接続されている場合には、第6実施形態において以下のような充放電禁止処理を成すことも可能である。例えば、電圧源2[1]〜2[4]の直列回路と電圧源2[5]〜2[8]の直列回路を並列接続することによって電圧源部202が形成されている場合を考える(図20参照)。この場合、図20に示す如く、電圧源2[1]〜2[4]の直列回路に更に素子141を直列に接続すると共に電圧源2[5]〜2[8]の直列回路に更に素子151を直列に接続する。そして、電圧源2[1]〜2[4]及び素子141の直列回路と電圧源2[5]〜2[8]及び素子151の直列回路とを並列接続した回路を、負荷3及び充電回路4に接続する。素子141及び151の夫々は、スイッチ131と同じスイッチ又は上記の限流器である。尚、ここでは、並列接続されるべき直列回路(電圧源の直列回路)の個数が2である場合を例示しているが、その個数は2に限定されない。
素子141及び151がスイッチである場合、通常動作においては、充放電制御部105により素子141及び151がオンとされて電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電が可能となるが、充放電禁止処理の実行時には、インレンジ故障の要因に応じ、充放電制御部105により素子141及び151の少なくとも一方がオフとされる。即ち例えば、ステップS13において不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」が成立することによりステップS15への遷移が発生した場合、電圧源2[1]に対する電圧検出にインレンジ故障が発生していると考えられるため、ステップS16の充放電禁止処理において素子151をオンにしつ素子141のみをオフにする。これにより、電圧源2[1]〜2[8]の内、電圧源2[1]〜2[4]のみの放電及び充電が禁止されることになる。
素子141及び151が限流器である場合、充放電制御部105は、素子141及び151の抵抗値を個別に制御する。通常動作において、充放電制御部105は、素子141及び151としての限流器の状態が共に低抵抗状態となるように素子141及び151を制御する。そして例えば、ステップS13において不等式「|Vdet[1]−VL[1]|≧VTH」が成立することによりステップS15への遷移が発生した場合、電圧源2[1]に対する電圧検出にインレンジ故障が発生していると考えられるため、ステップS16の充放電禁止処理において、充放電制御部105は、素子141としての限流器の状態が高抵抗状態となり且つ素子151としての限流器の状態が低抵抗状態となるように素子141及び151を制御すればよい。素子141及び151がスイッチである場合にも限流器である場合にも、通常動作と比べて、充放電禁止処理の実行時には電圧源2[1]〜2[8]の放電及び充電の全体の電流値が制限されることになる。
1、1a、101 電圧検出装置
2、2[1]〜2[8] 電圧源
3 負荷
4 充電回路
5、105 充放電制御部
6、7 基準電位点
11、111 AD前段部
12、112 AD変換器
13、113 電圧レベル判定部
14、114 デジタル回路部
15、115 基準電圧発生部
16、17 保護回路
21、21[1]〜21[9] 電圧検出線
22、22[1]〜22[9] 分岐点
23、24、23[1]〜23[9]、24[1]〜24[9] 電圧検出線
31、131 スイッチ
41 電流抑制素子
CMP[1]〜CMP[4] コンパレータ
200 電池システム
230 電池制御装置
300 電動車両

Claims (11)

  1. 測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、
    前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池と、
    前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電池システム。
  2. 前記電池は、充電及び放電の可能な電池であり、
    前記制御部は、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の充電を禁止する一方で前記電池の放電を許可する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  3. 前記制御部は、前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記AD変換器の出力に基づく電圧値と前記電圧レベル判定部の出力に基づく電圧値の内、小さい方の電圧値を前記電池の出力電圧値として用いた上で、前記電池の放電を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の電池システム。
  4. 前記電圧レベル判定部は、前記測定対象アナログ電圧を前記所定電圧範囲内の所定基準電圧と比較する比較器を含み、
    前記故障検出部は、前記比較器の出力が変化するタイミングにおいて前記AD変換器の出力と前記電圧レベル判定部の出力を対比することで、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の電池システム。
  5. 前記アナログ電圧信号を前記AD変換器と前記電圧レベル判定部へ個別に導くための分岐点が前記電圧検出線上に設けられ、
    前記電圧検出部は、前記分岐点と前記AD変換器との間に設けられた付加回路部を含み、
    前記故障検出部による前記故障の検出対象には、前記AD変換器だけでなく前記付加回路部も含まれる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の電池システム。
  6. 前記測定対象アナログ電圧は、複数の測定対象アナログ電圧から成り、
    前記電圧検出部は、前記複数の測定対象アナログ電圧を表す複数のアナログ電圧信号を択一的に前記AD変換器に与える電圧入力切替部を更に有し、
    前記AD変換器は、前記電圧入力切替部から順次与えられる各アナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力し、
    前記電圧レベル判定部は、前記複数のアナログ電圧信号が伝播される複数の電圧検出線に接続されて、前記所定電圧範囲内において各測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力し、
    前記故障検出部は、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、各デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の電池システム。
  7. 前記アナログ電圧信号を前記AD変換器と前記電圧レベル判定部へ個別に導くための分岐点が前記電圧検出線上に設けられ、
    前記電池及び前記分岐点間の配線を通る電流の流れを抑制するための電流抑制素子を前記配線上に設けた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4及び請求項6の何れかに記載の電池システム。
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載の電池システムを搭載し、前記電池システムにおける前記電池を駆動源として走行する
    ことを特徴とする電動車両。
  9. 測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、
    前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電池制御装置。
  10. 所定電圧範囲内に収まることが想定される測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記所定電圧範囲内において前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、
    前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池と、
    前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電池システム。
  11. 所定電圧範囲内に収まることが想定される測定対象アナログ電圧のアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換して出力するAD変換器を含む電圧検出部、前記アナログ電圧信号が伝播される電圧検出線に接続され、前記所定電圧範囲内において前記測定対象アナログ電圧の電圧レベルを判定して判定結果を出力する電圧レベル判定部、及び、前記AD変換器の出力及び前記電圧レベル判定部の出力に基づき、前記デジタル電圧信号の電圧値が前記所定電圧範囲内に収まっている状態における前記電圧検出部の故障を検出する故障検出部を備えた電圧検出装置と、
    前記故障検出部により前記故障が検出された際、前記測定対象アナログ電圧の電圧源としての電池の放電に制限を加える、或いは、前記電池の充電に制限を加える、或いは、前記電池の放電及び充電に制限を加える制御部と、を備えた
    ことを特徴とする電池制御装置。
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