JP2010253653A - 壁紙糊付機用スリッター及び該スリッターを備えた壁紙糊付機 - Google Patents

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Kanji Miyaki
完志 宮木
Toshiki Shinkawa
俊樹 新川
Kenichi Maekawa
賢一 前川
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Abstract

【課題】 低速で回転する1枚の回転刃であっても良好な裁断状態を得ることができる回転刃を備えた壁紙糊付機用スリッターを得る。
【解決手段】 シート状の壁装材の表又は裏面側で搬送方向に直交し、壁装材面に平行する位置に配されたシャフトと、シャフト上に軸止された壁装材を裁断する回転刃と、壁装材を介した対向面側でシャフトと略平行に配された取付軸と、取付軸に回動自在に軸支された筒状の回転部材とを備え、回転部材が壁装材の裁断地点で回転刃の刃部に沿って壁装材面を一定高さ位置に保持する周壁部と裁断地点を端部とした回転刃の周縁部との部分的な重なり領域で回転刃に押圧される平坦面部とを備えた壁紙糊付機用スリッターにおいて、回転刃の切刃が片切刃であり、この切刃の刃先角度がその刃先後方の角度よりも大きい二段片切刃である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、壁紙糊付機で壁装材に糊を塗布する際に事前に壁装材の側部を裁断する壁紙糊付機用スリッター及び該スリッターを備えた壁紙糊付機に関するものである。
現在、建築物の内装施工における壁装材の室内壁面への貼付は、内部に複数のローラが配置された上部構体及び下部構体から構成される糊付機本体を支持脚部上に載置し、上下構体の間に挟み込んだシート状壁装材(以下、クロスと記す)をローラで搬送しながら、下部構体の糊桶から糊をローラで糊上げ、壁装材裏面に転写塗布する壁紙糊付機を用いてシート状の壁装材に連続的に糊を塗布しながら行うのが一般的となっている。
このような壁紙糊付機には手動式と自動式とがあるが、現在では、糊付機本体に着脱自在のコントローラにモーター等の駆動機構を搭載し、その回転軸を糊付ローラ回転軸に連結して電動で回転させると共にギア形を解して他のローラも連動させ、連続的に安定して糊付作業を行わせる自動壁紙糊付機の方が主流となっている。
また、自動壁紙糊付機の背面に取付けるクロスの裏面への糊付の前にクロスの耳部をカットしてクロスを所定の幅にした上で糊付させる壁紙糊付機用スリッター単体やこの壁紙糊付機用スリッターを付属させた自動壁紙糊付機も販売されている。
この壁紙糊付機用スリッターには、長手方向に搬送されるクロスを上下2枚の回転刃で挟み切る方式のものと、1枚の回転刃を高速に回転させて切る方式のものとがある。上下2枚の回転刃では、高速な回転が不要であるため、取付けられる壁紙糊付機のローラの駆動によって回転させるものが主であり、高速に回転させる回転刃では、回転歯を駆動させる専用のモーターを備え、しかも、安全性・メンテナンス性等を考慮して回転刃とモーターと回転刃をカバーするハウジングとを1つの着脱自在のユニットにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、モーターの振動が糊付機本体等に伝わり、長尺の部材が多数備わった糊付機本体やスリッター本体で共鳴して振動し、可聴域の音を発することを突き止め、静音性を高めた壁紙糊付機を得ている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−80491号公報 特開2007−69070号公報
1枚の回転刃を高速に回転させて切る方式のものについて、回転速度を徐々に落とした場合に裁断面がどのように推移するかを検証してみた。その結果、毎分500回転程度であれば、布繊維を含む厚い壁装材であっても毛羽立ちやホツレがなく良好な裁断状態を得ることができることが判った。
更なる低速、毎分360回転よりも小さければ、回転刃の回転駆動に専用のモーターを採用せずとも、取付けられる壁紙糊付機の糊付けローラを駆動する駆動源を用いて回転させることが可能となる。このため、低速でも良好な裁断状態を得るために回転刃の形状の工夫を行った。
本発明は、低速で回転する1枚の回転刃であっても良好な裁断状態を得ることができる回転刃を備えた壁紙糊付機用スリッター及び該スリッターを備えた壁紙糊付機を得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る壁紙糊付機用スリッターは、糊付ローラによってシート状の壁装材の裏面に糊液を塗布する壁紙糊付機本体に導入される前の壁装材の搬送方向側縁部を搬送方向に沿って裁断する壁紙糊付機用スリッターであって、
前記壁装材の表面側又は裏面側で搬送方向に直交し、壁装材面に平行する位置に配されたシャフトと、該シャフト上に軸止された前記壁装材を裁断する回転刃と、前記壁装材を介した対向面側で前記シャフトと略平行に配された取付軸と、該取付軸に回動自在に軸支された筒状の回転部材とを備え、
前記回転部材が、前記壁装材の裁断地点で前記回転刃の刃部に沿って前記壁装材面を一定高さ位置に保持する周壁部と、前記裁断地点を端部とした前記回転刃の周縁部との部分的な重なり領域で前記回転刃に押圧される平坦面部とを備えた壁紙糊付機用スリッターにおいて、
前記回転刃の切刃が、片切刃であり、
この切刃の刃先角度が、その刃先後方の角度よりも大きい二段片切刃であることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る壁紙糊付機用スリッターは、請求項1に記載の回転刃の回転速度が、毎分360回転よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る壁紙糊付機用スリッターは、請求項1又は2に記載の回転刃の回転力が、前記壁紙糊付機本体の糊付機ローラを駆動する駆動源から得られることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係る壁紙糊付機は、前記請求項1〜3の何れか1項に記載の壁紙糊付機用スリッターを搭載したことを特徴とするものである。
本発明は、低速で回転する1枚の回転刃であっても良好な裁断状態を得ることができる回転刃を備えた壁紙糊付機用スリッター及び該スリッターを備えた壁紙糊付機を得ることができるという効果がある。
本発明の壁紙糊付機用スリッターを装着した壁紙糊付機の構成を側面から示す説明図である。 図1の壁紙糊付機用スリッターの斜視図である。 図2の壁紙糊付機用スリッターの内部構成の斜視図である。 図2又は図3の回転刃を含むカッターボックスの構成を示す分解図である。 図4の回転刃を含む要部の説明図である。 図5の回転刃の構成を示す説明図である。
本発明においては、糊付ローラによってシート状の壁装材の裏面に糊液を塗布する壁紙糊付機本体に導入される前の壁装材の搬送方向側縁部を搬送方向に沿って裁断する壁紙糊付機用スリッターであり、壁装材の表面側又は裏面側で搬送方向に直交し、壁装材面に平行する位置に配されたシャフトと、該シャフト上に軸止された前記壁装材を裁断する回転刃と、壁装材を介した対向面側でシャフトと略平行に配された取付軸と、この取付軸に回動自在に軸支された筒状の回転部材とを備える。
本発明における回転刃は、壁装材の表面側又は裏面側で搬送方向に直交する位置に配されたシャフトに軸支される。裁断される壁装材の裁断小口部により高い直線性及び平滑性を得るため、この回転刃は肉薄の片切刃とする。即ち、片切刃とすることにより、より高い裁断小口部の直線性を得る。刃の厚さは、薄ければ薄いほどより高い裁断小口部の平滑性を得ることが可能であるが、逆に回転刃の寿命が短くなる。従って、好ましくは、0.3〜1.0mm厚が好ましく、0.5mm厚がより好ましい。
本発明における回転部材としては、壁装材の裁断地点で回転刃の刃部に沿って前記壁装材面を一定高さ位置に保持する周壁部を有するものであればよい。従って筒状の周壁部を有する回転部材であればよい。しかも、この回転部材は、切断地点を端部とした回転刃の周縁部との部分的な重なり領域で回転刃に押圧される平坦面部とを有し、壁装材を介した対向面側でシャフトと平行に配された取付軸に回動自在に軸線が軸支されているため、回転部材と回転刃との間隙が実質的になく、高い裁断小口部の直線性及び平滑性を得ることができる。尚、取付軸は壁装材を介した対向面側でシャフトと実質的に平行に配されるが、より好ましくは回転刃に対して回転部材の平坦面が角度を持って当接するように数度、具体的には、0〜4度傾けて配することにより、確実な壁装材の裁断効果が得られる。
更に本発明では、この回転部材の回転刃への当接部分が砥材からなるものとすることにより、使用に伴う回転刃の劣化が極力抑えられ、回転刃の長期にわたる使用が可能となる。砥材としては、回転刃への当接回動によって回転刃を研ぐことが可能な材質であればよく、例えばセラミック製の部材が選択される。
本発明においては、回転部材の径は、回転刃の径と比較して半分以下とすることにより、押圧された回転刃の回転によって、独自の駆動源を有さない回転部材が容易に回動することが可能となる。しかしながら、あまりにも小さくすると、壁装材の裁断地点で回転刃の刃部に沿って壁装材面を一定高さ位置に保持することが不可能となるため、好ましくは回転部材の径が、回転刃の径に対して、1/2以下1/4以上とする。
本発明においては、回転部材が回転刃の回転によって回転するため、回転部材自身を駆動する駆動系は必要ない。このため、シャフトと、回転刃と、取付軸と、回転部材とを一つのハウジング内に配置し、これを壁装材の搬送方向に直交する軸線上の予め定められた位置に固定することで、スリッターの構成を簡略化できる。
より好ましくは、このハウジングには、例えば彎曲した曲面を有し、該彎曲面上を裁断された壁装材の側縁部を滑らせつつ排出される耳切ガイドを備えることで、側縁部の排出もスムーズに行うことができる。
この回転部材は、壁装材の裁断地点で前記回転刃の刃部に沿って壁装材面を一定高さ位置に保持する周壁部と、裁断地点を端部とした回転刃の周縁部との部分的な重なり領域で回転刃に押圧される平坦面部とを備えることにより、特に回転部材と重なる部分で壁装材を裁断することにより、回転刃のブレがなくなり、布繊維を含む厚い壁装材であっても毛羽立ちやホツレがなく良好な裁断状態を得ることができる。
本発明では、取付けられる壁紙糊付機の糊付けローラを駆動する駆動源を用いて回転させることが可能となる毎分360回転より小さい回転速度でも良好な裁断状態を得るために、片切刃の回転刃の切刃の刃先角度を、その刃先後方の角度よりも大きくした二段片切刃とすることによりこれを達成した。より具体的には、回転刃の刃先角度は26〜36°とされているが、その刃先の先端部の角度をこの26〜36°よりも大きい36°〜50°の二段の角度とする。これにより、毎分360回転より小さい回転速度でも良好な裁断状態を得ることができる。
これは、包丁等の刃物における「小刃止め」なる技術に近いが、厳密には相違するものと思われる。即ち、「小刃止め」なる技術は、刃物の刃先の先端部に鈍角な「小刃止め」処理を施すものであり、この「小刃止め」により刃先の劣化を極力抑えることにある。例えば、「小刃止め」が無いと、どんな良い刃物でも裁断時に刃先が丸くなったり、破断したりして良好な裁断面が得られなくなり、よい切れ味が長持ちしないことになる。
本発明のような回転刃においては、二段の刃先角度にすることは前述の「小刃止め」の切れ味が長持ちすることに加えて、毎分360回転より小さい低速回転でも良好な裁断状態を得ることができる効果が加わっている。これは、26〜36°の刃先角度を付けた後に、刃先の先端部(0.06〜0.2mm:好ましくは0.1mm)を36°〜50°に研ぐのであるが、円盤状の回転刃であるため、この刃先角度よりも広い刃先先端の刃部は、一段の刃先に比べて刃まくれや刃こぼれが生ぜず、被裁断物への食い込みや引っ掛かりが格段によくなるため、毎分360回転より小さい低速回転でも良好な裁断状態を得ることができたものと考えられ、この切れ味が長持ちする。
本発明の回転刃の刃先角度としては、前述の通り、26°以上36°以下(好ましくは30°)であり、更にその先端部はこれよりも広い36°以上50°以下(好ましくは45°)であれば毎分360回転より小さい低速回転でも良好な裁断状態を得ることができる。
従って、本発明の回転刃の回転速度は、毎分360回転よりも小さくすることが可能となり、好ましくは、回転刃の回転力が、前記壁紙糊付機本体の糊付機ローラを駆動する駆動源から得られる。
1.糊付機全体構成
図1は本発明の壁紙糊付機用スリッターを装着した壁紙糊付機の構成を側面から示す説明図である。図1に示す通り、自動壁紙糊付機本体部1には、主なロールとして糊付機本体部1内の上部構体2内に後部側から取り込まれたクロス(壁装材)4に糊付機本体部1の前部方向への送り出し張力を付与するための押さえロール11と、クロス4を上から押さえて追従回転するドライブロール12とが互いに所定間隔で平行に配列されるように、それぞれ上部構体2の側板に軸支されている。
また、下部構体3内には、糊桶5内に収容されている糊を糊上げロール16で糊上げし、これに当接して糊を転写し搬送されてくるクロス4の裏面に塗布する糊付ロール6と、糊付けロール6に接して糊量を調節するドクターロール7と、前記ドライブロール12と共にクロス4に適度な張力を与えて前部方向へ送り出す均しロール8とが、互いに所定間隔を持って平行に配列されるように、下部構体3の側板に軸支されている。
また、クロス4は上部構体2の上部ピンチロール13と、下部構体3の下部ピンチロール15との引き込み力で糊付機本体部1の背面側のスリッター20を通って糊付機本体部に引き込まれる。本実施例のスリッター20の駆動は、糊付機本体部1の一側壁に装着されるコントローラ(図示せず)内に内蔵され、各ロールを駆動する駆動源からギアを介して得ている。
クロスの糊付施工は、糊付機脚部9から後方へ伸びているクロス受けブラケット10の先端部に軸支されているクロス原反14からクロス4先端を引き出し、スリッター20の背面側から、寸動回動させてスリッター20内部へ引き込みつつ、回転刃によって両耳部(側縁部)を裁断しながら、スリッター20前方から引き出す。尚、両耳部はスリッター20の回転刃の近傍に廃された耳切ガイドから排出される。
スリッター20の前方から引出された裁断されたクロス4の先端を、上部構体2を開けた状態で糊付機本体部1の前方から垂らすように下部構体3上に載置した後、上部構体2を閉めて所定ロール間に挟み込んだ初期設定状態を得る。
初期設定終了後、糊付機本体部1の駆動を開始すると共に、その回転力がスリッター20に伝達されて、クロス4の裁断を回すると共に、クロス4の裏面への糊付が開始される。これによって、クロス4のスリッター20内の通過の際に回転刃の回転によって両耳部の裁断と、該裁断による幅調整後のクロス4の糊付機本体部1内での糊付が連続的に行われる。尚、本実施例のスリッターの駆動源は、糊付機本体部1に装着されるコントローラに内蔵された駆動源の駆動をギアで伝達して得ているが、スリッター20に装備されたモータの駆動で行うように構成したスリッターもある。
糊付機本体1の後面側に備えられたスリッター20は、掛止具21によって、糊付機本体1後部に着脱自在に装着される。掛止具21は糊付機1後面の左右に渡って横架された上段ステー17に掛止される上掛止爪21aと、上部ステー17の下方に配された下段係止片18に掛止される下掛止爪21bとが一体として形成されている。これにより、上掛止爪21aと下掛止爪21bとを個別に調整することがなくなり、壁紙糊付機本体との取付けについて簡単に装着することが可能となり、しかも耐久性が向上する。
また、下段掛止片18は鋼製で、後面側への掛止力に対抗する力を発生させるために、U字形状のバネ機構が備わっており、このバネ機構を介して横架されているため、スリッター20と糊付機本体1とがしっかりと装着される。
2.スリッター構成
図2は図1のスリッター20の斜視図であり、図3は図2の内部構成の斜視図であり、図4は図2又は図3の回転刃を含むカッターボックスの構成を示す分解図である。図5は図4の回転刃を含む要部の説明図である。図に示す通り、このスリッター20は、クロス4を沿わせて搬送する搬送通路となるガイド面部22と、このガイド面部22への上流側とガイド面部22の下流側に壁装材全幅に亘ってガイド面部22方向へ押圧された状態でガイド面部22上にテンションをかけるように配置される2つのテンションバーを装着する第2ホルダー23と第3ホルダー24とを備える。また、スリッター20のガイド面部22の側端部領域に各々回転刃30を内部に備えたカッターボックス31が内側外側方向に移動可能に備わっている。
ガイド面部22は、スリッターの上下に亘って形成され、その下端縁部(即ち、壁装材搬送上流側縁部)と、上端縁部(即ち、壁装材搬送下流側縁部)とは、クロス4の搬送方向を曲折するための曲面部25,26を各々有している。スリッター20の下方(即ち、壁装材搬送上流側)の第2ホルダー23に装着された第2テンションバー27は、脚部に備わった第1テンションバー19と同様にクロス4の全幅を超える長さの丸棒部材であり、第2テンションバー27の両端部を支持するテンションバー保持アームとしての第2テンションバー回動部材28により、開いた状態でクロス4を装着することができ、クロス4の両耳部を切断する際には、テンションをかけるようにスリッター20下方の第2ホルダー23の装着位置まで取付け軸を中心として回動可能である。
回転刃30の駆動は、糊付機本体部1の一側壁に装着されるコントローラ内の駆動源からギアを介して得ている。コントローラが装着される側の糊付機本体部1のスリッター20の取付け壁面にギアの一部が突出され、このギアに噛合するようにスリッター20に駆動ギア(図示せず)が形成されている。この駆動ギアから変速ギアを介して、軸心が回動する駆動軸32が、図3に示す通り、左右のカッターボックス31を貫通して配されている。駆動軸32は2つのブラケット33部分で3つの駆動軸32a,32b,32cに分断可能であり、カッターボックス31の交換の際には、これらブラケット33部分で分割状態として交換する。
図4に示す通り、駆動軸32(32a)は、カッターボックス31の内部で回転刃30が回転可能に軸支する。カッターボックス31は、壁装材当接側以外の回転刃30周囲を側断面略コの字形状に覆う3面の防護壁と、回転刃30をボスを介して軸支する駆動軸32(32a)の枢支する側壁板とにより外形が略筐体形状に構成されている。これら3面の防護壁には、それぞれ指が入らない程度の幅のスリット状開口部が複数個ずつほぼ全壁面に亘って穿設されている。
カッターボックス31の側壁板には固定ブラケット31bが配されている。この側壁板の回転刃30を挟んだ対向位置には、回転刃30の交換の際に取り外し可能にカバー36を備えている。カッターボックス31の裁断側面には裁断後のクロス側端部をスリッタ本体外側へ導出するガイド部材34が開放可能に軸支されている。
回転刃30の裁断位置に至る部分には押さえ部材35が装着されており、クロスを回転刃30方向へ押さえる。カッターボックス31を固定する固定機構としては、カッターボックス31の側部に設けられた固定ブラケット31bに挿通される固定ネジ37をスリッターの糊付機側外壁に形成されたスリット溝(図示せず)に押さえ部材37bを緊締することによる。
回転刃30の駆動軸32は、スリッター20の両側壁と2つのブラケット33とにベアリングを介して取付けられる。回転刃30は、これを保持する回転刃取付けボス38にネジ38bで取付けられる。この回転刃30はカバー36内でバネ39を介して装着されることにより、常に外方向への押圧力が配されている。
一方、カッターボックス31内のクロス裁断位置には、クロスを介した対向面側で回転刃30の駆動軸32と略平行に配された取付軸41に回動自在に軸支された回転部材40を備える。回転部材40は押圧バネ42と取付け座金43とを介して取付軸41で各々ガイド部材34にネジで固定されている。この取付軸41のガイド部材34への取付け角度は回転刃30の駆動軸32と略平行であるが、後述するように3度以上10度以下、具体的には3度傾けて固定される。
尚、回転部材40はベアリングを介して回動自在に取付軸41に取付けられている。この回転部材40は円筒状の構造である。また、回転部材40の上面の平坦面部の一部が、裁断地点を端部とした回転刃30の周縁部との部分的な重なり領域を構成するように配置されている。回転部材40の取付軸41にはバネ42が介されており、回転部材40は当接した回転刃30の刃部に付勢・押圧されている。
取付軸41が駆動軸32に対して3度以上10度以下、具体的には3度傾けて固定されているため、回転部材40の平坦面部の回転刃30の刃部に対する傾斜角度は3度以上10度以下、具体的には3度となる。これにより、裁断される壁装材の裁断小口部に高い直線性及び平滑性を得ることができることは勿論のこと、厚手の織物壁装材や繊維を不規則に表層に備えた壁装材でも良好な裁断状態を得ることができる。また、取付軸41自体を傾けて固定し、更にベアリングを介して回転部材と取付軸41に軸支しているため、長期に亘って使用しても回転部材40の平坦面部の回転刃30の刃部に対する傾斜角度の変化が極力少なくなるという利点もある。
尚、回転部材40は回転刃30の径と比較して、1/3となっているため、押圧された回転刃30の回転力によって、独自の駆動源を有さない回転部材40を保持した取付軸41が容易に回動することが可能となる。また、回転部材40は、回転刃30に当接する部分がセラミック製の砥材からなる。このため、使用に伴って回転刃30の刃部を研ぐことになり、回転刃30の長期にわたる使用が可能となる。
3.回転刃
図6は回転刃30の構成を示す説明図である。a図は平面図、b図は正面図、c図はb図は拡大図である。本実施例の回転刃30は、直径が45mm、板厚が0.5mmの片切刃であり、刃先角度は、先端の第1の刃先角度αが45°であり、それに引き続く第2の刃先角度βが30°とした二段片切刃となっている。これにより、毎分360回転より小さい回転速度でも良好な裁断状態を得ることができる。
本実施例の回転刃30においては、30°の第2の刃先角度βを刃先全体に付けた後に、刃先の先端部0.1mmを第1の刃先角度αとして45°に研いで得たものである。本回転刃30は、円盤状の回転刃であるため、この第1の刃先角度αが形成された先端部は、これによりも小さい第2の刃先角度βを刃先全体に付けた場合に比べて刃まくれや刃こぼれが生ぜず、被裁断物への食い込みや引っ掛かりが格段によくなるため、毎分360回転より小さい低速回転でも良好な裁断状態を得ることができたものと考えられ、この切れ味が長持ちすることが確認された。
30°の第2の刃先角度βを刃先全体に付けた後に、刃先の先端部0.1mmを第1の刃先角度αとして45°に研いだ二段研磨の回転刃(実施例)と、刃先角度が30°の一段研磨の回転刃(比較例)との裁断状態を比較した結果を次の表1に示す。裁断したクロスとしては、壁紙A(織物壁紙で化粧層と裏打紙とが特殊な接着剤で接着されている)、壁紙B(織物壁紙で特に切り難いとされる物(織物表面が柔軟で刃断時に伸びる))、壁紙C(一般の織物壁紙)、壁紙D(一般のビニル壁紙)の4種類を使用し、回転速度を毎分100回転〜500回転に変化させて裁断状態を比較した。
評価は、次の4段階とした。
※ …高速回転による切断時に熱を持ち接着剤が溶けて刃先に付着し、切れなくなる。
× …途中で切れなくなり、中で詰まる。
△ …毛羽立ちが見当たる。
○ …切断可能
更に、検証した回転刃については、新品(新品の状態)と、使用(新品の回転刃で全ての裁断試験を終了した後に再度同じ回転刃で裁断する)との状態を比較した。結果を表1に示す。尚、裁断は壁紙A,B,C,Dの順番に、回転速度を500から100に順番に遅くする裁断を2mづつ行った。
表1に示す通り、比較例としての一段研磨では、織物壁紙で化粧層と裏打紙とが特殊な接着剤で接着されている壁紙Aについて、回転速度が500rpm、400rpmでは、高速回転による切断時に熱を持ち接着剤が溶けて刃先に付着して切れなくなった。また、新品の回転刃では満足する結果が得られたが、数回使用した回転刃では、織物壁紙で繊維が細かく特に切り難いとされる壁紙Bについては、途中で切れなくなった。また、他の壁紙でも、回転速度が低い場合に毛羽立ちが見当たる結果が得られた。
これに対して、本実施例の二段研磨の回転刃では、織物壁紙で化粧層と裏打紙とが特殊な接着剤で接着されている壁紙Aについて、回転速度が500rpm、400rpmでは、高速回転による切断時に熱を持ち接着剤が溶けて刃先に付着して切れなくなる以外は、その他の壁紙及び回転速度について、満足する結果が得られた。また、数回使用した回転刃でも新品と同様の門属する結果が得られ、切れ味が長持ちすることが確認された。
尚、一段研磨の回転刃(比較例)は全ての裁断試験を終了した状態は、刃先にカエリ(バリ)が発生しており、二段研磨の回転刃(実施例)は全ての裁断試験を終了した状態は、刃先にカエリ(バリ)は発生していないことが確認された。
Figure 2010253653
1 …自動壁紙糊付機本体部、
2 …上部構体、
3 …下部構体、
4 …クロス(壁装材)、
5 …糊桶、
6 …糊付ロール、
7 …ドクターロール、
8 …均しロール、
9 …糊付機脚部、
10 …クロス受けブラケット、
11 …押さえロール、
12 …ドライブロール、
13 …上部ピンチロール、
14 …クロス原反、
15 …下部ピンチロール、
16 …糊上げロール、
17 …上段ステー、
18 …下段係止片、
19 …第1テンションバー、
20 …スリッター、
21 …掛止具、
21a…上掛止爪、
21b…下掛止爪、
22 …ガイド面部、
23 …第2ホルダー、
24 …第3ホルダー、
25 …曲面部、
26 …曲面部、
27 …第2テンションバー、
28 …第2テンションバー回動部材、
30 …回転刃、
31 …カッターボックス、
32 …駆動軸、
32a…駆動軸、
32b…駆動軸、
32c…駆動軸、
33 …ブラケット、
34 …ガイド部材、
35 …押さえ部材、
36 …カバー、
37 …固定ネジ、
37b…押さえ部材、
38 …回転刃取付けボス、
38b…ネジ、
39 …バネ、
40 …回転部材、
41 …取付軸、
42 …押圧バネ、
43 …取付け座金、

Claims (4)

  1. 糊付ローラによってシート状の壁装材の裏面に糊液を塗布する壁紙糊付機本体に導入される前の壁装材の搬送方向側縁部を搬送方向に沿って裁断する壁紙糊付機用スリッターであって、
    前記壁装材の表面側又は裏面側で搬送方向に直交し、壁装材面に平行する位置に配されたシャフトと、該シャフト上に軸止された前記壁装材を裁断する回転刃と、前記壁装材を介した対向面側で前記シャフトと略平行に配された取付軸と、該取付軸に回動自在に軸支された筒状の回転部材とを備え、
    前記回転部材が、前記壁装材の裁断地点で前記回転刃の刃部に沿って前記壁装材面を一定高さ位置に保持する周壁部と、前記裁断地点を端部とした前記回転刃の周縁部との部分的な重なり領域で前記回転刃に押圧される平坦面部とを備えた壁紙糊付機用スリッターにおいて、
    前記回転刃の切刃が、片切刃であり、
    この切刃の刃先角度が、その刃先後方の角度よりも大きい二段片切刃であることを特徴とする壁紙糊付機用スリッター。
  2. 前記回転刃の回転速度が、毎分360回転よりも小さいであることを特徴とする請求項1に記載の壁紙糊付機用スリッター。
  3. 前記回転刃の回転力が、前記壁紙糊付機本体の糊付機ローラを駆動する駆動源から得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の壁紙糊付機用スリッター。
  4. 前記請求項1〜3の何れか1項に記載の壁紙糊付機用スリッターを搭載したことを特徴とする壁紙糊付機。
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