JP2010252430A - シールド線端末取付用の止水グロメット、該止水グロメットを用いたシールド線端末の止水方法および止水構造 - Google Patents
シールド線端末取付用の止水グロメット、該止水グロメットを用いたシールド線端末の止水方法および止水構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】シールド線の端末に取り付ける止水グロメットを提供する。
【解決手段】シールド線の端末側でシールド層とシースとを皮離ぎして複数本のコア線を露出して引き出しているシールド線端末に取り付ける止水用グロメットであって、ゴムまたはエラストマーで連続した円筒状に成形しており、前記シースの外周面に密着して外嵌するシース嵌合筒部5bと、前記シース嵌合筒部の一端に連続し、前記引き出された複数のコア線群の外周面に密着して外嵌するコア線嵌合筒部5aと、前記シース嵌合筒部5bとの境界側の位置のコア線嵌合筒部5aの外面に、該コア線嵌合筒部5aの中空部に連通した止水剤注入口5dを設けていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】シールド線の端末側でシールド層とシースとを皮離ぎして複数本のコア線を露出して引き出しているシールド線端末に取り付ける止水用グロメットであって、ゴムまたはエラストマーで連続した円筒状に成形しており、前記シースの外周面に密着して外嵌するシース嵌合筒部5bと、前記シース嵌合筒部の一端に連続し、前記引き出された複数のコア線群の外周面に密着して外嵌するコア線嵌合筒部5aと、前記シース嵌合筒部5bとの境界側の位置のコア線嵌合筒部5aの外面に、該コア線嵌合筒部5aの中空部に連通した止水剤注入口5dを設けていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明はシールド線端末取付用の止水グロメット、該止水グロメットを用いたシールド線端末の止水方法および止水構造に関し、詳しくは、自動車に被水領域に配索されるシールド線をコネクタと接続するために、シールド線端末でシールド層とシースとを皮剥ぎし、露出させたコア線端末に端子を接続する場合に、該シールド端末からのシールド線内部への浸水を防止するものである。
従来、本出願人は、実開平5−53161号では、図5(A)(B)に示すシールド電線の端末止水構造を提供している。該端末止水構造では、シールド線100の端末側でシールド層とシースとを皮剥ぎし、皮剥点から露出したコア線101にペースト状の止水剤102を充填して絶縁樹脂シート103で囲み、コア線101の先端側から浸水および皮剥点の外周からの浸水を防止する端末止水構造を提供している。
また、特開2008−67545号公報では、皮剥点からコア線と共に露出したドレン線に非防水熱収縮チューブを被せた状態で、該ドレン線およびコア線の外周にホットメルトからなる止水剤を充填し、防水熱収縮チューブを被せている。
前記のように、従来のシールド線の端末止水構造では、ペースト状の止水剤を露出して引き出したコア線の外周に充填すると共に、皮剥点からシールド線内部およびシース外周面に止水剤を充填し、該止水剤充填部の外周を絶縁樹脂シートやチューブで覆っている。さらに、絶縁樹脂シートの場合は粘着テープをハーフラップ巻きしている。
前記のように止水剤を用いる場合、止水剤を絶縁樹脂シート上に止水剤吐出器より止水剤を滴下し、この状態で絶縁樹脂シートをシールド線に対して皮剥点を越えて露出させたコア線の外周からシールド線のシースの外周に延在して巻き付けている。
前記止水剤を塗布した絶縁樹脂シートをシールド線に巻き付ける際、止水剤の粘度が低く流動性が高い止水剤であると、絶縁樹脂シートから液垂れが発生しやすくなり、作業性が良くない問題がある。
しかしながら、止水剤の粘度を高くして流動性を低くすると、コア線群の隙間に止水剤が充填されにくくなる。
前記止水剤を塗布した絶縁樹脂シートをシールド線に巻き付ける際、止水剤の粘度が低く流動性が高い止水剤であると、絶縁樹脂シートから液垂れが発生しやすくなり、作業性が良くない問題がある。
しかしながら、止水剤の粘度を高くして流動性を低くすると、コア線群の隙間に止水剤が充填されにくくなる。
また、絶縁樹脂シートに滴下した止水剤をシールド線に巻き付けると、止水剤は両側に浸透して行き、その後、硬化する。よって、止水剤が硬化した領域が比較的広くなり、皮剥点から引き出したコア線の屈曲性が低下する。
一方、シールド線ではシールド層およびシースの皮剥ぎ長さはできるだけ短くしてシールド性能が損なわれないようにする必要がある。皮剥寸法を短くして前記止水剤を用いて止水すると、コア線が硬化した止水剤で屈曲性が悪くなるため、該コア線端末に接続した端子をコネクタへ挿入する作業性が悪化する問題がある。
かつ、硬化した止水剤は、シールド線を配線する箇所の雰囲気温度が急減に変化するサーマルショック時に、硬化した止水剤とシースの伸縮率との相違で、シース外周面との間に亀裂が発生する恐れもある。
一方、シールド線ではシールド層およびシースの皮剥ぎ長さはできるだけ短くしてシールド性能が損なわれないようにする必要がある。皮剥寸法を短くして前記止水剤を用いて止水すると、コア線が硬化した止水剤で屈曲性が悪くなるため、該コア線端末に接続した端子をコネクタへ挿入する作業性が悪化する問題がある。
かつ、硬化した止水剤は、シールド線を配線する箇所の雰囲気温度が急減に変化するサーマルショック時に、硬化した止水剤とシースの伸縮率との相違で、シース外周面との間に亀裂が発生する恐れもある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、シールド線端末での止水において、止水剤の供給を簡単に行えるようにし、かつ、止水剤がコア線の先端側へ流れるのを防止し、引き出したコア線の屈曲性を低下させないようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、第一の発明として、シールド線の端末側でシールド層とシースとを皮剥して複数本のコア線を露出して引き出しているシールド線端末に取り付ける止水用グロメットであって、
ゴムまたはエラストマーで連続した円筒状に成形しており、前記シースの外周面に密着して外嵌するシース嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部の一端に連続し、前記引き出された複数のコア線群の外周面に密着して外嵌するコア線嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部との境界側の位置のコア線嵌合筒部の外面に、該コア線嵌合筒部の中空部に連通した止水剤注入口を設けていることを特徴とするシールド線端末取付用の止水グロメットを提供している。
ゴムまたはエラストマーで連続した円筒状に成形しており、前記シースの外周面に密着して外嵌するシース嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部の一端に連続し、前記引き出された複数のコア線群の外周面に密着して外嵌するコア線嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部との境界側の位置のコア線嵌合筒部の外面に、該コア線嵌合筒部の中空部に連通した止水剤注入口を設けていることを特徴とするシールド線端末取付用の止水グロメットを提供している。
前記したグロメットを用い、シールド線の皮剥点から引き出したコア線群の外周から皮剥点を跨いでシースの外周に被せた後、該グロメットに設けた止水剤注入口から止水剤を注入すると、グロメットで囲まれたコア線の隙間およびシールド線の内外周に止水剤を流動させて充填することができる。
よって、従来の絶縁樹脂シートに止水剤を滴下した後に、該絶縁樹脂シートをシールド線に巻き付けて止水剤を供給する場合と比較して、シールド線への止水剤の供給が簡単に行える。特に、硬化時間を短縮するために2液硬化性の止水剤を用いる場合、絶縁樹脂シート上に止水剤を滴下した直後に、シールド線への絶縁樹脂シートの巻き付けを迅速に行う必要があるが、本発明では、グロメットの止水剤注入口からシールド線へ直接に止水剤を供給するため、止水剤の供給時期に制限はなく、かつ、正確に止水剤をシールド線へ供給することができる。
よって、従来の絶縁樹脂シートに止水剤を滴下した後に、該絶縁樹脂シートをシールド線に巻き付けて止水剤を供給する場合と比較して、シールド線への止水剤の供給が簡単に行える。特に、硬化時間を短縮するために2液硬化性の止水剤を用いる場合、絶縁樹脂シート上に止水剤を滴下した直後に、シールド線への絶縁樹脂シートの巻き付けを迅速に行う必要があるが、本発明では、グロメットの止水剤注入口からシールド線へ直接に止水剤を供給するため、止水剤の供給時期に制限はなく、かつ、正確に止水剤をシールド線へ供給することができる。
前記グロメットのコア線嵌合筒部の先端の外径はコア線群を集束した状態での外径より小さくし、コア線群の外周面に密着させる一方、シース嵌合筒部の先端外径をシース外径よりも小さくしてシースの外周面に密着させるものとしている。
前記のように、グロメットの長さ方向の一端をコア線群の外周面に密着させると共に、他端をシースの外周面に密着させると、グロメットの長さで止水剤の流動範囲を規定できる。よって、止水剤が硬化した領域が広がらず、コア線の屈曲性を保持でき、皮剥長さを短くでき、シールド性能を低下させない利点がある。
さらに、従来は止水剤を滴下した絶縁樹脂シートを巻き付けた後に、さらに粘着テープでハーフラップ巻きしているため、止水領域の外径が肥大化する。これに対して、本発明では絶縁樹脂シートに代えて、円筒状のグロメットを用い、グロメットの長さ方向の両端をシース外周面およびコア線群の外周に密着し固定しているため、テープ巻きの必要がなく、外径の肥大化を抑制できる。
前記グロメットに設ける止水剤注入口は、コア線嵌合筒部の外面に開口した小径孔、あるいは該小径孔の周縁より拡径する先端開口の円錐筒部を設けて形成している。
グロメットの外径を肥大化させない点で、グロメットのシース嵌合筒部の外面の一部に小径孔を設け、該小径孔を止水剤注入口としてもよい。
一方、止水剤の供給作業性を高め、注入する止水剤が小径孔より溢れでないようにするには、前記のように、ロート状の円錐筒部をグロメットの外周面に突設することが好ましい。該ロート状の止水剤中空口を設ける場合は、グロメットの外周より突出する円錐筒部の突出量は少なくすることが好ましい。
一方、止水剤の供給作業性を高め、注入する止水剤が小径孔より溢れでないようにするには、前記のように、ロート状の円錐筒部をグロメットの外周面に突設することが好ましい。該ロート状の止水剤中空口を設ける場合は、グロメットの外周より突出する円錐筒部の突出量は少なくすることが好ましい。
前記シース嵌合筒部は、環状の山部と谷部を長さ方向に交互に設けた蛇腹筒部とし、該蛇腹筒部の先端側に、シース外周面に密着する小径筒部を設けていることが好ましい。
前記蛇腹部を設けると、シース外周面にグロメットを外嵌しやすくなり、かつ、シールド線の皮剥点に接した領域の屈曲性を保持することができる。なお、前記蛇腹筒部を設けていない円筒としてもよい。
前記蛇腹部を設けると、シース外周面にグロメットを外嵌しやすくなり、かつ、シールド線の皮剥点に接した領域の屈曲性を保持することができる。なお、前記蛇腹筒部を設けていない円筒としてもよい。
前記グロメットのコア線外嵌用の円筒部の長さは、コア線の屈曲性を高める点から短い寸法としていることが好ましい。
具体的には、例えば、シールド線は端末から約80mmの位置を皮剥点として、約80mmの寸法でコア線を露出させて引き出し、前記グロメットのコア線嵌合筒部の長さは約15〜20mmとして、シース嵌合筒部の長さは50〜60mmとすることが好ましい。
具体的には、例えば、シールド線は端末から約80mmの位置を皮剥点として、約80mmの寸法でコア線を露出させて引き出し、前記グロメットのコア線嵌合筒部の長さは約15〜20mmとして、シース嵌合筒部の長さは50〜60mmとすることが好ましい。
第二の発明として、前記止水グロメットを用いたシールド線端末の止水方法を提供している。該方法は、
シールド線の端末で、シールド層とシースを皮剥ぎして、コア線群を露出させて引き出し、
ついで、前記止水用グロメットに前記シールド線を引き出したコア線より通して、前記シース嵌合筒部をシース外周面に外嵌すると共に、コア線嵌合筒部をコア線群の外周面に密着して被せ、
ついで、前記止水剤注入口から止水剤を注入し、引き出されたコア線群の隙間およびコア線嵌合筒部の内周面とコア線の間に前記止水剤を充填し、かつ、皮剥点からシールド線内部およびシース外周面とシース嵌合筒部の内周面の間に前記止水剤を充填している。
グロメットの内部に充填した止水剤は所要時間経過後に硬化する。その際、硬化するまで止水剤はグロメットの両端から流れ出るのを防止することができる。
シールド線の端末で、シールド層とシースを皮剥ぎして、コア線群を露出させて引き出し、
ついで、前記止水用グロメットに前記シールド線を引き出したコア線より通して、前記シース嵌合筒部をシース外周面に外嵌すると共に、コア線嵌合筒部をコア線群の外周面に密着して被せ、
ついで、前記止水剤注入口から止水剤を注入し、引き出されたコア線群の隙間およびコア線嵌合筒部の内周面とコア線の間に前記止水剤を充填し、かつ、皮剥点からシールド線内部およびシース外周面とシース嵌合筒部の内周面の間に前記止水剤を充填している。
グロメットの内部に充填した止水剤は所要時間経過後に硬化する。その際、硬化するまで止水剤はグロメットの両端から流れ出るのを防止することができる。
さらに、第三の発明として、前記方法で形成されたシールド線端末の止水構造を提供している。
このシールド線端末の止水構造では、シールド線の皮剥点を跨いでシースからコア線群にグロメット内部に止水剤を充填しているだけで、該グロメットの外径はシールド線のシース外径に対して若干大きくなるだけであるため、止水領域での外径の肥大化が低減できる。
かつ、止水剤が充填され、硬化される領域がグロメットの長さで規定されるため、皮剥点から引き出したコア線群に外嵌するコア線嵌合筒部の長さを短くすると、コア線の止水領域の長さを短くできる。よって、皮剥領域の長さを短くしてもコア線端末に接続する端子をコネクタに容易に挿入でき、かつ、シールド性能の低下を抑制できる。
このシールド線端末の止水構造では、シールド線の皮剥点を跨いでシースからコア線群にグロメット内部に止水剤を充填しているだけで、該グロメットの外径はシールド線のシース外径に対して若干大きくなるだけであるため、止水領域での外径の肥大化が低減できる。
かつ、止水剤が充填され、硬化される領域がグロメットの長さで規定されるため、皮剥点から引き出したコア線群に外嵌するコア線嵌合筒部の長さを短くすると、コア線の止水領域の長さを短くできる。よって、皮剥領域の長さを短くしてもコア線端末に接続する端子をコネクタに容易に挿入でき、かつ、シールド性能の低下を抑制できる。
前記のように、本発明では、シールド線端末用の止水グロメットを設け、該止水用グロメットは止水剤注入口を有する形状としているため、該グロメットをシールド線の皮剥点を跨いでシース外周面から引き出されたコア線群に外嵌した状態で、グロメットの止水剤注入口から止水剤を充填することができ、止水剤の供給作業性を高めることができる。
また、グロメットの両端をシース外周面およびコア線群の外周面に密着しているため、テープ巻きする必要はなく、かつ、テープ巻きによる外径の肥大化も抑制できる。
かつ、グロメットにより止水剤の流れを阻止できるため、皮剥点から引き出されたコア線側への止水剤の充填領域が長い範囲にならず、コア線の屈曲性を確保でき、コア線の皮剥寸法を短くしてもコネクタへの挿入作業性が悪化せず、かつ、皮剥ぎした端末側でのシールド性能の低下も抑制できる。
また、グロメットの両端をシース外周面およびコア線群の外周面に密着しているため、テープ巻きする必要はなく、かつ、テープ巻きによる外径の肥大化も抑制できる。
かつ、グロメットにより止水剤の流れを阻止できるため、皮剥点から引き出されたコア線側への止水剤の充填領域が長い範囲にならず、コア線の屈曲性を確保でき、コア線の皮剥寸法を短くしてもコネクタへの挿入作業性が悪化せず、かつ、皮剥ぎした端末側でのシールド性能の低下も抑制できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3に本発明の第一実施形態を示す。
シールド線は自動車のエンジンルーム等の被水領域に設置する電気接続箱(図示せず)にコネクタ接続している。
シールド線1は汎用されているシールド線であり、図1(B)に示すように、3本のコア線2(2A〜2C)の外周をシールド層3で囲み、該シールド層3の外周を絶縁樹脂被覆層からなるシース4で被覆している。前記シールド層3は金属線の編組チューブあるいは金属箔テープを巻き付けて形成している。
図1乃至図3に本発明の第一実施形態を示す。
シールド線は自動車のエンジンルーム等の被水領域に設置する電気接続箱(図示せず)にコネクタ接続している。
シールド線1は汎用されているシールド線であり、図1(B)に示すように、3本のコア線2(2A〜2C)の外周をシールド層3で囲み、該シールド層3の外周を絶縁樹脂被覆層からなるシース4で被覆している。前記シールド層3は金属線の編組チューブあるいは金属箔テープを巻き付けて形成している。
前記シールド線1はコネクタと接続する端末側では、端末から80mmの位置を皮剥点Pとし、端末から皮剥点Pまでのシールド層3とシース4を剥離し、コア線2を露出して引き出している。
前記皮剥点Pの止水を図るため、図2に示す止水グロメット5を用いている。
止水グロメット5はゴムまたはエラストマーで成形した円筒形状で、一端側をコア線嵌合筒部5aとし、他端側にかけた残部をシース嵌合筒部5bとしている。
止水グロメット5はゴムまたはエラストマーで成形した円筒形状で、一端側をコア線嵌合筒部5aとし、他端側にかけた残部をシース嵌合筒部5bとしている。
前記コア線嵌合筒部5aはシールド線1に取り付けた状態で、皮剥点Pから15〜20mm離れた位置まで延在する寸法とし、その突出側に小径筒部5cを設け、該小径筒部5cの内径を前記3本のコア線群の外周に密着する寸法としている。該小径筒部5cから皮剥点Pまでは間の筒部の外周面の上面に止水剤注入口5dを設けている。該止水剤注入口5dは筒部に形成した小径孔5eの周縁より拡径する円錐筒部5fを突設し、その先端開口を注入口としている。該円錐筒部5fの突出高さは2〜3mm程度としている。
前記シース外嵌筒部5bは皮剥点Pから40〜50mm離れた位置まで延在する寸法とし、突出端側にシース4の外径より若干小径とした小径筒部5gを設け、該小径筒部5gと前記皮剥点Pに位置する他端との間は蛇腹筒部5hとしている。該蛇腹筒部5hには環状の山部5iと谷部5jを長さ方向に交互に設けている。
前記グロメット5の止水剤注入口5dから注入する止水剤7は、シリコーン樹脂またはエポキシ樹脂としている。
次に、図3を参照して、シールド線の止水部の形成方法を説明する。
図3(A)に示すように、シールド線1の端末を皮剥点Pより先端側にかけてシールド層3とシース4を剥離して、コア線2を80mm程度露出させて引き出す。
ついで、図3(B)に示すように、グロメット5を露出させて引き出したコア線2の先端側から被せていき、挿入側先端となるシース嵌合筒部5bの小径筒部5gの先端を皮剥点Pから60〜80mm隔てた点まで移動させ、コア線嵌合筒部5aの後端となる小径筒部5cの先端を皮剥点Pから15〜20mmの位置に位置させる。
このグロメット5をシールド線1に被せる作業時に、グロメット5の両端の小径筒部5gと5cを押し広げてグロメット5を通している。
図3(A)に示すように、シールド線1の端末を皮剥点Pより先端側にかけてシールド層3とシース4を剥離して、コア線2を80mm程度露出させて引き出す。
ついで、図3(B)に示すように、グロメット5を露出させて引き出したコア線2の先端側から被せていき、挿入側先端となるシース嵌合筒部5bの小径筒部5gの先端を皮剥点Pから60〜80mm隔てた点まで移動させ、コア線嵌合筒部5aの後端となる小径筒部5cの先端を皮剥点Pから15〜20mmの位置に位置させる。
このグロメット5をシールド線1に被せる作業時に、グロメット5の両端の小径筒部5gと5cを押し広げてグロメット5を通している。
グロメット5をシールド線1に外嵌固定した状態で、止水剤注入口5dを皮剥点Pに接したコア線引き出し側に位置させると共に上面側に位置させる。
ついで、図3(C)に示すように、止水剤注入口5dに止水剤7を注入していく。
注入された止水剤7は皮剥点Pの両側へと流れ、一方側ではグロメット5のコア線嵌合筒部5aに囲まれたコア線2の間に浸透して隙間に充填する。他方側では皮剥端面からシールド線1の内部に浸透し、コア線2とシールド層3の間の隙間、シールド層3とシース4の内周面の隙間、さらにシース4の外周面とグロメット5のシース嵌合筒部5bの内周面の隙間に浸透していく。
其の際、止水剤7はグロメット5の両端の小径筒部5c、5gがコア線群の外周面に密着すると共にシース4の外周面に強く密着するため、止水剤7を塞き止め、グロメット5の両端から外方へ止水剤7が流れるのを防止している。
注入された止水剤7は皮剥点Pの両側へと流れ、一方側ではグロメット5のコア線嵌合筒部5aに囲まれたコア線2の間に浸透して隙間に充填する。他方側では皮剥端面からシールド線1の内部に浸透し、コア線2とシールド層3の間の隙間、シールド層3とシース4の内周面の隙間、さらにシース4の外周面とグロメット5のシース嵌合筒部5bの内周面の隙間に浸透していく。
其の際、止水剤7はグロメット5の両端の小径筒部5c、5gがコア線群の外周面に密着すると共にシース4の外周面に強く密着するため、止水剤7を塞き止め、グロメット5の両端から外方へ止水剤7が流れるのを防止している。
この状態で、グロメット5内に充填した止水剤7を硬化させる。
グロメット5の両端は、小径筒部5c、5gでシールド線1に密着固定しているため、テープを巻き付ける必要はない。
グロメット5の両端は、小径筒部5c、5gでシールド線1に密着固定しているため、テープを巻き付ける必要はない。
前記シールド線1には、図1に示すように、引き出したコア線2の端末に端子Tを圧着接続し、その後、該端子TをコネクタCに挿入係止して、シールド線1にコネクタを接続している。
前記のように形成したシールド線1の端末止水構造では、グロメット5を皮剥点Pを跨いてシールド線1に外嵌し、其の両端の小径筒部5c、5gを密着固定しているため、止水剤7が浸透していく範囲はグロメット5の長さで規定できる。よって、皮剥点Pからコア線2側では止水剤7が充填硬化される長さを15〜20mmと限定でき、残りの65〜60mmは屈曲性を保持できる。さらに、止水剤7が充填硬化されるシース4の外周面はグロメット5の蛇腹筒部5h内に設けているため、各コア線2の端末に接続した端子TをコネクタCに挿入する作業性が悪化するのを防止できる。
また、皮剥点Pからシース4の外周面とグロメット5のシース嵌合筒部5bの内周面との間に止水剤7が浸透して硬化する。この硬化した止水剤7とシース4とは熱収縮率が相違するため、サーマルショック時に止水剤7とシース4との間に隙間が発生しても、外周のグロメット5のシース嵌合筒部5bで囲んでいるため、浸水が生じるのを防止できる。
さらに、シールド線1にはグロメット5を外嵌しているだけであるため、外径はシールド線1の外径に対して若干大きくなるだけで、止水処理部が肥大化しない。
また、止水処理部の形成は、グロメット5を被せ、該グロメット5に設けた止水剤注入口5dから止水剤7を注入するだけで良いためペースト状、さらには液状の止水剤7の充填作業が容易となり、充填時に液漏れ等を発生させない利点がある。
図4に第二実施形態を示す。
第二実施形態では、グロメット5のシース嵌合筒部5bに蛇腹筒部を設けていない点と、コア線嵌合筒部5aに設ける止水剤注入口5dを、コア線嵌合筒部5aの小径孔から形成し、第一実施形態の円錐筒部を設けていない点を相違させている。
他の構成及び作用は第一実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第二実施形態では、グロメット5のシース嵌合筒部5bに蛇腹筒部を設けていない点と、コア線嵌合筒部5aに設ける止水剤注入口5dを、コア線嵌合筒部5aの小径孔から形成し、第一実施形態の円錐筒部を設けていない点を相違させている。
他の構成及び作用は第一実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
前記第二実施形態では、グロメット5を簡単な形状とすることができる。また、止水剤注入口5dに突出した円錐筒部を設けていないため、グロメット5を取り付けた状態での外径の肥大化をさらに減少することができる。
但し、止水剤注入口に円錐筒部からなるロート状の受け部を設けていないため、止水剤をゆっくりと注入し、注入口から止水剤が溢れないようにする必要がある。
但し、止水剤注入口に円錐筒部からなるロート状の受け部を設けていないため、止水剤をゆっくりと注入し、注入口から止水剤が溢れないようにする必要がある。
1 シールド線
2(2A〜2C) コア線
3 シールド層
4 シース
5 グロメット
5a コア線嵌合筒部
5b シース嵌合筒部
5c、5g 小径筒部
5d 止水剤注入口
7 止水剤
P 皮剥点
2(2A〜2C) コア線
3 シールド層
4 シース
5 グロメット
5a コア線嵌合筒部
5b シース嵌合筒部
5c、5g 小径筒部
5d 止水剤注入口
7 止水剤
P 皮剥点
Claims (6)
- シールド線の端末側でシールド層とシースとを皮剥ぎして複数本のコア線を露出して引き出しているシールド線端末に取り付ける止水用グロメットであって、
ゴムまたはエラストマーで連続した円筒状に成形しており、前記シースの外周面に密着して外嵌するシース嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部の一端に連続し、前記引き出された複数のコア線群の外周面に密着して外嵌するコア線嵌合筒部と、
前記シース嵌合筒部との境界側の位置のコア線嵌合筒部の外面に、該コア線嵌合筒部の中空部に連通した止水剤注入口を設けていることを特徴とするシールド線端末取付用の止水グロメット。 - 前記グロメットに設ける止水剤注入口は、コア線嵌合筒部の外面に開口した小径孔、あるいは該小径孔の周縁より拡径する先端開口の円錐筒部を設けて形成している請求項1に記載のシールド線端末取付用の止水グロメット。
- 前記グロメットのコア線嵌合筒部の先端の外径はコア線群の外径より小さくし、コア線群の外周面に密着させる一方、シース嵌合筒部の先端外径をシース外径よりも小さくしてシースの外周面に密着させる設定としている請求項1または請求項2に記載のシールド線端末取付用の止水グロメット。
- 前記シース嵌合筒部は、環状の山部と谷部を長さ方向に交互に設けた蛇腹筒部とし、該蛇腹筒部の先端側に、シース外周面に密着する小径筒部を設けている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のシールド線端末取付用の止水グロメット。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の止水グロメットを用いたシールド線端末の止水方法であって、
シールド線の端末で、シールド層とシースを皮剥ぎして、コア線を露出させて引き出し、
ついで、前記止水グロメットに前記シールド線を引き出したコア線を通して、前記シース嵌合筒部をシース外周面に外嵌すると共に、コア線嵌合筒部をコア線群の外周面に密着して被せ、
ついで、前記止水剤注入口から止水剤を注入し、引き出されたコア線群の隙間およびコア線嵌合筒部の内周面とコア線群の間に前記止水剤を充填し、かつ、皮剥点からシールド線内部およびシース外周面とシース嵌合筒部の内周面の間に前記止水剤を充填しているシールド線端末の止水方法。 - 請求項5に記載の方法で形成されたシールド線端末の止水構造。
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CN105185482A (zh) * | 2015-08-06 | 2015-12-23 | 深圳市南士科技股份有限公司 | 一种具有防水外被结构的线缆的制作方法 |
CN105431912A (zh) * | 2013-08-02 | 2016-03-23 | 住友电装株式会社 | 屏蔽导电路径 |
JP2016186930A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | 住友電装株式会社 | ワイヤハーネス用の止水具および該止水具を備えた止水構造 |
CN107887086A (zh) * | 2017-10-10 | 2018-04-06 | 江苏神马电力股份有限公司 | 一种绝缘子及其胶装方法 |
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2009
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