JP2010252269A - 変調諸元推定回路、変調方式識別装置および変調諸元推定方法 - Google Patents

変調諸元推定回路、変調方式識別装置および変調諸元推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】変調指数の小さいAM信号などや雑音の影響等により受信信号のC/Nが低い場合などであっても、識別された変調方式の変調諸元を取得することができる変調諸元推定回路を得ること。
【解決手段】受信信号に基づいて受信電力の変動量である電力変動量を求める電力変動算出部2と、受信信号に基づいて周波数変動量を求める周波数変動算出部3と、電力変動量および周波数変動量に基づいて受信信号の変調方式を識別する変調方式識別部4と、が識別した変調方式と、電力変動量と、周波数変動量と、に基づいて、その変調方式の変調諸元を求める変調諸元推定部5と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システムなどにおいて、変調方式が未知である受信信号の変調方式を識別し、また、その識別した変調方式の変調諸元を推定する変調諸元推定回路、変調方式識別装置および変調諸元推定方法に関する。
従来の変調方式識別装置について説明する。たとえば、アナログ変調であるAM(Amplitude Modulation)とFM(Frequency Modulation)を識別する方法としてつぎのような方法がある。AMの場合は情報信号を振幅に重畳して変調を行う方式のため変調により包絡線が変動するという特徴があり、一方、FMの場合は情報信号を周波数に重畳して変調を行う方式のため変調を行っても包絡線が一定となるという特徴がある。これらの特徴を利用して受信信号から包絡線(振幅値)を検出し、その検出された包絡線の平均や分散を算出して変調方式を識別することができる(たとえば、下記特許文献1参照)。
特開2001−86171号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、アナログ変調方式であるAMとFMを、包絡線変動により識別している。そのため、変調指数が小さいAMでは包絡線の変動が小さくなって包絡線が一定であるFMとの識別が困難になり、識別された変調方式の変調指数や最大周波数偏移などの変調諸元に関するより詳細な情報を取得することが困難となる、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、変調指数の小さいAM信号などや雑音の影響等により受信信号のC/Nが低い場合などであっても、識別された変調方式の変調諸元を取得し、変調方式に関するより詳細な情報を取得することができる変調諸元推定回路、変調方式識別装置および変調諸元推定方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、受信信号に基づいて受信電力の変動量である電力変動量を求める電力変動算出手段と、受信信号に基づいて周波数変動量を求める周波数変動算出手段と、前記周波数変動量および前記電力変動量に基づいて受信信号の変調方式を識別する変調方式識別手段と、前記変調方式識別手段が識別した変調方式と、前記電力変動量と、前記周波数変動量と、に基づいて、その変調方式の変調諸元を求める変調諸元推定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、電力変動量と周波数変動量を算出し、変調方式識別手段が、電力変動量と周波数変動量に基づいて変調方式を識別するようにし、また、変調諸元推定手段が、変調方式の識別結果と電力変動量と周波数変動量とに基づいて変調諸元を推定するようにしたので、変調指数の小さいAM信号などや雑音の影響等により受信信号のC/Nが低い場合などであっても、識別された変調方式の変調諸元を取得することができる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1の変調諸元推定回路の機能構成例を示す図である。 図2は、D[AM/FM]の値と変調指数(AM)との関係の一例を示す図である。 図3は、実施の形態2の変調諸元推定回路の機能構成例を示す図である。 図4は、D[AM/FM]の値と最大周波数偏移(FM)との関係の一例を示す図である。 図5は、実施の形態3の変調諸元推定回路の機能構成例を示す図である。 図6は、C/NごとのD[AM/FM]の値と変調指数(AM)の関係の一例を示す図である。 図7は、実施の形態4の変調諸元推定回路の機能構成例を示す図である。
以下に、本発明にかかる変調諸元推定回路および変調方式識別装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる変調諸元推定回路の実施の形態1の機能構成例を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の変調諸元推定回路は、受信信号を周波数変換し同相信号(Ich信号)および直交信号(Qch信号)を生成する準同期検波部1と、準同期検波部1から出力されるIch信号、Qch信号を用いて電力変動量を算出する電力変動算出部2と、準同期検波部1から出力されるIch信号、Qch信号を用いて周波数変動量を算出する周波数変動算出部3と、電力変動算出部2から出力される評価関数に基づく評価量と、周波数変動算出部3から出力される評価関数に基づく評価量と、に基づき、各変調方式が有する特徴を利用して変調方式を識別する判定式を導出し、その判定式により変調方式の識別を行う変調方式識別部4と、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、に基づいて変調方式の諸元を推定する変調諸元推定部5と、で構成される。
準同期検波部1は、受信信号の周波数変換を行うための発振器10と、発振器10から出力される発振信号の位相をπ/2(90°)だけ移相させるπ/2移相部11と、受信信号と発振器10から出力される発振信号とを乗算することによりIch信号を生成する乗算部12−1と、受信信号とπ/2移相部11から出力されるπ/2移相した後の発振信号とを乗算することによりQch信号を生成する乗算部12−2と、乗算部12−1、12−2からそれぞれ出力されるIch信号,Qch信号に対して、不要波や雑音を除去するLPF(Low Pass Filter)13−1,13−2と、で構成される。
電力変動算出部2は、LPF13−1から出力されるIch信号を2乗処理する2乗部20−1と、13−2からそれぞれ出力されるQch信号を2乗処理する2乗部20−2と、2乗部20−1から出力される2乗処理後の信号と、2乗部20−2から出力される2乗処理後の信号と、を加算する加算部21と、加算部21から出力される加算結果の平均および分散を求め、求めた平均および分散に基づいて電力変動量を算出する平均/分散算出部22と、で構成される。
周波数変動算出部3は、準同期検波部1のLPF13−1,13−2からそれぞれ出力されるIch信号,Qch信号を用いて位相変換処理を行い、位相量を算出する位相変換部30と、位相変換部30が算出した位相量に基づいて差分処理により位相変化量を算出する差分処理部31と、差分処理部31が算出した位相変化量の平均および分散を求め、求めた平均および分散に基づいて周波数変動量を算出する平均/分散算出部32と、で構成される。
変調諸元推定部5は、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、に基づいてAMの変調諸元を推定するための評価量を算出するAM評価量算出部50と、AM評価量算出部50から出力された評価量に基づいてAM諸元変換テーブルなどを用いてAMの変調諸元推定結果を算出するAM諸元変換部51と、で構成される。
つぎに、本実施の形態の動作について説明する。まず、準同期検波部1に受信信号が入力されると、乗算部12−1が、発振器10から出力される発振信号と受信信号とを乗算することによりベースバンド周波数に変換した受信信号のIch信号を出力する。LPF13−1は、乗算部12−1から出力されるIch信号から不要波や雑音を除去して、ベースバンド信号に変換したIch信号RIとして出力する。また、乗算部12−2は、発振器10から出力された発振信号をπ/2移相部11がπ/2だけ移相した発振信号と、受信信号と、を乗算することによりベースバンド周波数に変換した受信信号のQch信号を出力する。LPF13−2は、乗算部12−2から出力されるQch信号から不要波や雑音を除去して、ベースバンド信号に変換したQch信号RQとして出力する。
そして、電力変動算出部2は、準同期検波部1から出力されるIch信号RIおよびQch信号RQを入力とし、評価関数R1に基づく評価量を算出する。具体的には、電力変動算出部2では、2乗部20−1,20−2がIch信号RI,Qch信号RQをそれぞれの2乗処理し、加算部21が、2乗処理後のRI2とRQ2の加算処理を行うことにより受信電力P(=RI2+RQ2)を算出する。平均/分散算出部22は、加算部21から出力される受信電力Pの変動量を計算する。たとえば、この受信電力Pの平均値μPと分散σP 2を計算し、平均値μPと分散σP 2に基づいて受信電力の変動量を示す評価関数R1の値を算出する。評価関数R1としては、たとえば、R1=σP 2/μP 2やR1=σP 2などを用いることができる。求めた評価関数R1の値を評価量とする。
一方、周波数変動算出部3は、準同期検波部1から出力されるIch信号RIおよびQch信号RQを入力とし、評価関数R2に基づく評価量を算出する。具体的には、周波数変動算出部3では、位相変換部30が、Ich信号RIおよびQch信号RQに基づいて位相変換処理を行い位相量θ(=tan-1(RQ/RI))を算出する。差分処理部31は、位相変換部30から出力される位相量θに基づいて差分処理により位相変化量、すなわち、周波数を算出し、その周波数の変動量を算出する。たとえば、時刻t1の位相量θ1と時刻t2の位相量θ2を用いて、その位相変化量(周波数)Δθ=θ1−θ2(=F)を計算して周波数Fを算出する。
平均/分散算出部32は、差分処理部31から出力される周波数Fの変動量を計算する。例えば、この周波数Fの平均値μFと分散σF 2を計算し、平均値μFと分散σF 2に基づいて周波数の変動量を示す評価関数R2の値を算出する。評価関数R2としては、たとえば、R2=σF 2/μF 2やR2=μF 2などを用いることができる。求めた評価関数R2の値を評価量とする。
変調方式識別部4は、電力変動算出部2から出力される評価関数R1に基づく評価量と周波数変動算出部3から出力される評価関数R2に基づく評価量と、に基づいて各変調方式が有する特徴を利用して変調方式を識別する判定式を導出し、その判定式により変調方式の識別を行う。たとえば、AMの場合は情報信号を振幅に重畳する変調方式のため、電力変動量は大きくなるが周波数変動量は小さくなるという特徴を有する。また、FMの場合は情報信号を周波数に重畳する変調方式のため、電力変動量は小さくなるが周波数変動量は大きくなるという特徴を有する。したがって、たとえば、AMの判定式をD[AM]=α1×R1−β1×R2とし、FMの判定式をD[FM]=α2×R2−β2×R1とする。なお、α1、α2やβ1、β2は、判定式の調整係数である。この判定式を用いることにより、たとえば、D[AM]≧D[FM]であればAMと判定し、D[AM]<D[FM]であればFMと判定する。
また、AM/FMの判定式をD[AM/FM]=α×R1−β×R2とし、D[AM/FM]≧0であればAMと判定し、D[AM/FM]<0であればFMと判定するようにしてもよい。なお、α、βは、判定式の調整係数である。
変調諸元推定部5は、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果(判定結果)と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、に基づいて変調方式の諸元を推定する。具体的には、AM評価量算出部50は、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果がAMと判定された場合には、たとえば、AM/FMの判定式より算出された評価量であるD[AM/FM]=α×R1−β×R2を算出する。AM諸元変換部51は、AM評価量算出部50から出力されたAM/FMの判定式による評価量に基づいてAM諸元変換テーブルなどを用いてAMの変調諸元の推定結果を出力する。
図2は、D[AM/FM]による評価量(D[AM/FM]の値)と変調指数(AM)との関係の一例を示す図である。AM諸元変換部51は、たとえば、図2に示すような関係(D[AM/FM]の値と変調指数の対応)をAM諸元変換テーブルとして保持しておくこととし、AM諸元変換テーブルを用いてD[AM/FM]の値に対応する変調指数を出力する。なお、AM諸元変換部51は、計算機シミュレーションや実測などの事前評価により取得したAMの変調指数と判定式D[AM/FM]の評価量の関係に基づいて求めたAM諸元変換テーブルを保持しておくこととする。なお、ここでは、変調諸元としてAMの変調指数を求める例を説明したが、変調諸元はこれに限らず、他の変調諸元を求めるようにしてもよい。その場合、その変調諸元に対応した評価量とテーブルなどを用いるようにする。
なお、本実施の形態では、電力変動量および周波数変動量を評価量として変調諸元を求める例を示したが、これに限らず、帯域幅等他の評価量を用いて変調諸元を求めるようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、電力変動算出部2が電力変動量を算出し、周波数変動算出部3が周波数変動量を算出し、変調方式識別部4が、電力変動量と周波数変動量に基づいて変調方式を識別するようにした。また、変調諸元推定部5が、変調方式の識別結果と電力変動量と周波数変動量とに基づいて変調諸元としてAMの変調指数を推定するようにした。そのため、変調指数の小さいAM信号などや雑音の影響等により受信信号のC/Nが低い場合などであっても高い変調方式識別性能が得られるとともに、変調方式の識別だけでなく、識別された変調方式の諸元を推定することが可能となり、変調方式に関するより詳細な情報を取得することができる。
実施の形態2.
図3は、本発明にかかる変調諸元推定回路の実施の形態2の機能構成例を示す図である。図3に示すように、本実施の形態の変調諸元推定回路は、実施の形態1の変調諸元推定回路の変調諸元推定部5を変調諸元推定部5aに替える以外は、実施の形態1の変調諸元推定回路と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
変調諸元推定部5aは、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、に基づいてFMの変調諸元を推定するための評価量を算出するFM評価量算出部52と、FM評価量算出部52から出力された評価量に基づいてFM諸元変換テーブルなどを用いてFMの変調諸元推定結果を出力するFM諸元変換部53と、で構成される。
つぎに、本実施の形態の動作について説明する。変調諸元推定部5aは、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、に基づいてから変調方式の諸元を推定する。具体的には、FM評価量算出部52は、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果がFMと判定された場合に、たとえば、AM/FMの判定式より算出された評価量であるD[AM/FM]=α×R1−β×R2を算出する。FM諸元変換部53は、FM評価量算出部52から出力された評価量に基づいてFM諸元変換テーブルなどを用いてFMの変調諸元の推定結果を出力する。
図4は、D[AM/FM]による評価量と最大周波数偏移(FM)との関係の一例を示す図である。FM諸元変換部53は、たとえば、図4に示すような関係(D[AM/FM]の値と最大周波数偏移の対応)をFM諸元変換テーブルとして保持しておくこととし、FM諸元変換テーブルを用いてD[AM/FM]の値に対応する最大周波数偏移を出力する。なお、FM諸元変換部53は、計算機シミュレーションや実測などの事前評価により取得したFMの最大周波数偏移と判定式D[AM/FM]の評価量の関係に基づいて求めたFM諸元変換テーブルを保持しておくこととする。なお、ここでは、変調諸元としてFMの最大周波数偏移を求める例を説明したが、変調諸元はこれに限らず、他の変調諸元を求めるようにしてもよい。その場合、その変調諸元に対応した評価量とテーブルなどを用いるようにする。
また、FMの最大周波数偏移ΔFと、FMの変調指数m、及び、情報信号の最高周波数fの関係は、ΔF=m×fとなる。この関係を用いて最大周波数偏移から、m,fなどを求めるようにしてもよい。以上述べた以外の本実施の形態の動作は実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態1では、AMの変調諸元を求める例を説明し、本実施の形態では、FMの変調諸元を求める例を説明したが、実施の形態1の変調諸元推定部5の機能と本実施の形態の変調諸元推定部5aの機能の両方を備え、識別された変調方式に応じて、いずれかの変調諸元推定部が変調諸元を求めるようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、電力変動算出部2が電力変動量を算出し、周波数変動算出部3が周波数変動量を算出し、変調方式識別部4が、電力変動量と周波数変動量に基づいて変調方式を識別し、また、変調諸元推定部5aが、変調方式の識別結果と電力変動量と周波数変動量とに基づいて変調諸元としてFMの最大周波数偏移を推定するようにした。そのため、FMについて実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態3.
図5は、本発明にかかる変調諸元推定回路の実施の形態3の機能構成例を示す図である。図5に示すように、本実施の形態の変調諸元推定回路は、実施の形態1の変調諸元推定回路の変調諸元推定部5を変調諸元推定部5bに替え、C/N測定部6を追加する以外は、実施の形態1の変調諸元推定回路と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
C/N測定部6は、準同期検波部1から出力されるIch信号及びQch信号を用いて搬送波電力Cと雑音電力Nの比であるC/Nを測定する。変調諸元推定部5bは、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、実施の形態1のAM評価量算出部50と同様の機能を有するAM評価量算出部50aと、AM評価量算出部50aから出力された評価量と、C/N測定部6から出力されるC/N測定結果と、に基づいてAM諸元変換テーブルなどを用いてAMの変調諸元推定結果を出力するAM諸元変換部51aと、で構成される。
つぎに、本実施の形態の動作について説明する。まず、C/N測定部6は、準同期検波部1から出力されるIch信号及びQch信号を用いて受信信号に含まれる搬送波電力Cと雑音電力Nを測定し、その測定結果に基づいてCとNの電力比であるC/Nを算出する。
変調諸元推定部5bは、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される電力変動量と、周波数変動算出部3から出力される周波数変動量と、C/N測定部6から出力されるC/N測定結果と、に基づいて変調方式の諸元を推定する。具体的には、AM評価量算出部50aは、実施の形態1のAM評価量算出部50と同様に、変調方式識別部4から出力された変調方式の識別結果がAMと判定された場合に、たとえば、AM/FMの判定式より算出された評価量であるD[AM/FM]=α×R1−β×R2を算出する。
AM諸元変換部51aは、AM評価量算出部50aから出力されたAM/FMの判定式による評価量とC/N測定部6から出力されるC/N測定結果と、に基づいてAM諸元変換テーブルなどを用いてAMの変調諸元の推定結果を出力する。
図6は、C/Nごとの、D[AM/FM]による評価量と変調指数(AM)の関係の一例を示す図である。図6では、C/Nが5dB,10dB,20dB,30dBの場合についてD[AM/FM]による評価量と変調指数(AM)の関係を示している。AM諸元変換部51aは、たとえば、図6に示すようなC/Nごとの関係(D[AM/FM]の評価量と変調指数(AM)の対応)を、AM諸元変換テーブルとして保持しておき、AM諸元変換テーブルを用いてC/N測定結果とD[AM/FM]による評価量に対応する変調指数を求める。なお、AM諸元変換部51aでは、計算機シミュレーションや実測などの事前評価により取得したC/Nに応じたAMの変調指数と判定式D[AM/FM]の評価量の対応に基づいて作成したAM諸元変換テーブルを保持しておくこととする。以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様である。
なお、本実施の形態では、変調諸元推定部5bとして、AM評価量算出部50a及びAM諸元変換部51aによりAMの変調諸元を推定する場合について説明しているが、これに限らず、同様に、FM評価量算出部とFM諸元変換部を備え、FM諸元変換部がC/Nに応じたFMの変調諸元(最大周波数偏移など)を求めるようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、C/N測定部6がC/N測定を測定し、変調諸元推定部5bが、C/N測定結果と、変調方式識別部4から出力される変調方式の識別結果と、電力変動算出部2から出力される評価関数に基づく評価量と、周波数変動算出部3から出力される評価関数に基づく評価量と、に基づいて変調方式の変調諸元を推定するようにした。そのため、実施の形態1に比べ、識別された変調方式の諸元をより精度良く推定することが可能となり、変調方式に関するより詳細な情報を取得することができる。
実施の形態4.
図7は、本発明にかかる変調諸元推定回路の実施の形態4の機能構成例を示す図である。図7に示すように、本実施の形態の変調諸元推定回路は、実施の形態1の変調諸元推定回路の周波数変動算出部3を周波数変動算出部3aに替える以外は、実施の形態1の変調諸元推定回路と同様である。実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は、実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
周波数変動算出部3aは、実施の形態1の周波数変動算出部3に、差分処理された位相量の補正処理を行う補正処理部33を追加する以外は、実施の形態1の周波数変動算出部3と同様である。
つぎに、本実施の形態の動作について説明する。周波数変動算出部3aでは、実施の形態1と同様に、差分処理部31が、位相補正量の差分処理を行い、周波数Fを求める。補正処理部33は、差分処理部31から出力される周波数Fに対して所定の閾値F0を設定し、「|F|≧F0の場合にF=0」、又は、「F≧F0の場合F=F0、F≦−F0の場合F=−F0」などのような補正処理を行う。平均/分散算出部32では、補正処理部33から出力される補正処理後の周波数Fの変動量を実施の形態1と同様に計算する。以上述べた以外の本実施の形態の動作は、実施の形態1と同様である。
なお、本実施の形態では、実施の形態1の変調諸元推定回路の周波数変動算出部3を周波数変動算出部3aに替える例を説明したが、これに限らず、実施の形態2または実施の形態3の変調諸元推定回路の周波数変動算出部3を周波数変動算出部3aに替え、本実施の形態と同様に、周波数の補正処理を行うようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、周波数Fに対して補正処理を行い、補正処理後の周波数Fを用いて周波数変動量を求めるようにした。そのため、雑音等の影響により誤って計算された周波数Fの影響を小さくすることができ、実施の形態1に比べ、周波数変動に基づく評価関数R2の測定精度を高めることができ、変調方式の識別性能を向上し、識別された変調方式の諸元をより精度良く推定することができる。
以上のように、本発明にかかる変調諸元推定回路、変調方式識別装置および変調諸元推定方法は、無線通信システムなどにおいて、変調方式が未知である受信信号の変調方式を識別し、また、その識別した変調方式の変調諸元を推定する変調諸元推定回路に有用であり、特に、雑音等の影響が大きい受信信号に対して変調方式の変調諸元を推定する変調諸元推定回路に適している。
1 準同期検波部
2 電力変動算出部
3,3a 周波数変動算出部
4 変調方式識別部
5,5a,5b 変調諸元推定部
6 C/N測定部
10 発振器
11 π/2移相部
12−1,12−2 乗算部
13−1,13−2 LPF
20−1,20−2 2乗部
21 加算部
22 平均/分散算出部
30 位相変換部
31 差分処理部
32 平均/分散算出部
50,50a AM評価量算出部
51,51a AM諸元変換部
52 FM評価量算出部
53 FM諸元変換部

Claims (13)

  1. 受信信号に基づいて受信電力の変動量である電力変動量を求める電力変動算出手段と、
    受信信号に基づいて周波数変動量を求める周波数変動算出手段と、
    前記電力変動量および前記周波数変動量に基づいて受信信号の変調方式を識別する変調方式識別手段と、
    前記変調方式識別手段が識別した変調方式と、前記電力変動量と、前記周波数変動量と、に基づいて、その変調方式の変調諸元を求める変調諸元推定手段と、
    を備えることを特徴とする変調諸元推定回路。
  2. 前記変調方式識別手段は、前記変調方式識別手段が識別した変調方式と、前記電力変動量と、前記周波数変動量と、に基づいて、所定の評価式に基づいてその変調方式の変調諸元を求めるための評価量を算出する評価量算出手段と、
    あらかじめ保持している評価量と変調諸元の対応に基づいて、算出した評価量に対応する変調諸元を求める変調諸元変換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の変調諸元推定回路。
  3. 前記変調諸元をAM変調指数とすることを特徴とする請求項2に記載の変調諸元推定回路。
  4. 前記変調諸元をFM変調の最大周波数偏移とすることを特徴とする請求項2または3に記載の変調諸元推定回路。
  5. 前記電力変動算出手段は、
    受信信号の同相信号を2乗処理する第1の2乗処理手段と、
    受信信号の直交信号を2乗処理する第2の2乗処理手段と、
    前記第1の2乗処理手段の2乗処理結果と、前記第2の2乗処理手段の2乗処理結果と、を加算する加算手段と、
    所定の期間分の前記加算手段の加算結果の分散を求め、求めた分散に基づいて前記電力変動量を算出する平均分散算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の変調諸元推定回路。
  6. 前記平均分散算出手段は、さらに、所定の期間分の前記加算手段の加算結果の平均値を求め、さらにその平均値に基づいて前記電力変動量を算出することを特徴とする請求項5に記載の変調諸元推定回路。
  7. 前記周波数変動算出手段は、
    受信信号の同相信号および直交信号に基づいて、受信信号の位相量を算出する位相変換手段と、
    前記位相量に基づいて差分処理により周波数を算出する差分処理手段と、
    所定の期間分の前記周波数の分散を求め、求めた分散に基づいて前記周波数変動量を算出する周波数平均分散算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の変調諸元推定回路。
  8. 前記周波数平均分散算出手段は、さらに、所定の期間分の前記周波数の平均値を求め、さらにその平均値に基づいて前記周波数変動量を算出することを特徴とする請求項7に記載の変調諸元推定回路。
  9. 前記差分処理手段は、前記周波数に対して所定の補正処理を行うことを特徴とする請求項7または8に記載の変調諸元推定回路。
  10. 前記補正処理を、前記周波数の絶対値が所定の値以上である場合に、前記周波数を0とする処理とすることを特徴とする請求項9に記載の変調諸元推定回路。
  11. 受信信号に基づいてCN比を測定するCN測定手段、
    をさらに備え、
    前記変調諸元推定手段は、さらに前記CN比に基づいて変調方式の変調諸元を求めることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の変調諸元推定回路。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の変調諸元推定回路を備えることを特徴とする変調方式識別装置。
  13. 受信信号に基づいて受信電力の変動量である電力変動量を求める電力変動算出ステップと、
    受信信号に基づいて周波数変動量を求める周波数変動算出ステップと、
    前記周波数変動量および前記電力変動量に基づいて受信信号の変調方式を識別する変調方式識別ステップと、
    前記変調方式識別ステップで識別した変調方式と、前記電力変動量と、前記周波数変動量と、に基づいて、その変調方式の変調諸元を求める変調諸元推定ステップと、
    を含むことを特徴とする変調諸元推定方法。
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