JP2010248815A - 袖壁付き壁ユニット、袖壁付き壁ユニットの吊り上げ方法および建物の建築方法 - Google Patents

袖壁付き壁ユニット、袖壁付き壁ユニットの吊り上げ方法および建物の建築方法 Download PDF

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Naoya Obayashi
直哉 大林
Kuniyoshi Tanaka
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隆之 吉田
Kiyomaro Ohashi
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Abstract

【課題】搬送時に安定的に吊り上げできるとともに、上階躯体と強固に連結できる袖壁付き壁ユニットと、その吊り上げ方法、袖壁付き壁ユニットを利用した建物の建築方法を提供することを目的とする。
【解決手段】板状部4と、この板状部4の上端部に一体形成されるとともにボルト材20,30を螺合可能とするナット部5とを有する羽子板金具3,3…を、各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定してなる袖壁付き壁ユニット1。また、この袖壁付き壁ユニット1を所定の設置位置まで吊り上げ搬送する吊り上げ方法。また、この袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体50を設置して建物躯体を構築する建物の建築方法。これにより、例えば、ナット部に螺合するボルト部分を有する吊り金具を取り付けたり、ナット部に螺合する胴差ボルトを取り付けたりすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、袖壁付き壁ユニット、袖壁付き壁ユニットの吊り上げ方法および建物の建築方法に関する。
住宅の工業化に伴って、住宅の屋根や壁等を予めパネルとして工場で製造し、このようなパネルを建築現場において組み立てていくことにより、住宅の施工を行うようにしたパネル工法が近年盛んとなっている。そして、工業化をさらに進めるために、例えば、特許文献1に記載のように、複数のパネルを、予めある程度工場で連結して、連結パネルとし、このような連結パネルを建築現場で組み立てて、現場での工期を一層短縮するようにした技術が活発に行われている。
また、このような連結パネルは、特許文献2に記載のように、吊り治具が連結パネルの上端部の2ヶ所に装着されるとともに、吊り治具と接続された吊り上げ手段によって2点吊りされることによって搬送できるようになっている。
一方、パネル工法では、特許文献3に記載のように、下階壁パネル上に上階床パネルおよび胴差を載置し、その上に上階壁パネルを組み上げて、上階床パネルおよび胴差の接合部を貫通する胴差ボルトによって、下階壁パネルと上階壁パネルとを強固に連結して建物躯体の強度を高める技術が行われている。
特開平07−189367号公報 特開平09−209573号公報 特開平10−054413号公報
ところで、特許文献1に記載のような連結パネルは幅方向に広くなるように形成された平面的なものである。近年、このような平面的な連結パネルとは異なり、例えば、両端部に、前方に向かって突出するような袖壁を備える立体的な連結パネル(袖壁付き壁ユニット)を用いて住宅の施工を行いたいという要望がある。
ところが、このような袖壁付き壁ユニットの重心位置は、平面的な連結パネルの重心位置とは異なるため、特許文献2のような2点吊りではなく、より安定的な4点吊りの吊り上げ方法を採用できるような技術の開発が望まれている。
また、このような袖壁付き壁ユニットでも、特許文献3に記載のように胴差ボルトを用いて、上部に上階躯体を設置し、上下階の壁と上階の床とを強固に連結した建物躯体を構築できるような技術の開発が併せて望まれている。
本発明の課題は、搬送時に安定的に吊り上げできるとともに、上階躯体と強固に連結できる袖壁付き壁ユニットと、その吊り上げ方法、袖壁付き壁ユニットを利用した建物の建築方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、袖壁付き壁ユニット1であって、例えば図1〜図11に示すように、互いに対向するとともに所定間隔離間して設けられる袖壁2,2と、
これら各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定される羽子板金具3,3…と、
各袖壁2,2の両側端面のうちの少なくとも一方の側端面に、該袖壁2,2の高さ方向に沿ってそれぞれ取り付けられるコーナー結合材6,6…と、
これらコーナー結合材6,6…間に架設される壁またはマグサ等の水平材7,8とを備えており、
前記羽子板金具3,3…は、前記袖壁2,2の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部4と、
この板状部4の上端部に一体形成されるとともに螺合孔5aが上方に向かって開口し、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして設けられるボルト材20,30を螺合可能とするナット部5とを有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記羽子板金具3,3…が各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定されており、この羽子板金具3,3…は、前記袖壁2,2の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部4と、この板状部4の上端部に一体形成されるとともに螺合孔5aが上方に向かって開口し、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして設けられるボルト材20,30を螺合可能とするナット部5とを有しているので、このナット部5に、前記ボルト材20,30を、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして固定することができる。これによって、例えば、前記ナット部5に螺合するボルト部分を有する吊り金具(例えば吊り金具20)を取り付けたり、前記ナット部5に螺合する胴差ボルト(例えば胴差ボルト30)を取り付けたりすることができる。すなわち、このように前記ナット部5に螺合するボルト部分を有する吊り金具を取り付けできるので、袖壁付き壁ユニット1を4点吊りして安定的に吊り上げて搬送することができる。また、前記ナット部5に螺合する胴差ボルトを取り付けできるので、袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体を確実かつ強固に設置できる。
請求項2に記載の発明は、例えば図6,図9,図11に示すように、請求項1に記載の袖壁付き壁ユニット1において、前記ナット部5が高ナットであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、前記ナット部5が高ナットであることから、この高ナットであるナット部5に、例えば該ナット部5の螺合孔5aに螺合するボルト部分を有するボルト材(例えば胴差ボルト30)を深くねじ込むことができるので、このボルト材30の前記ナット部5に対する取付強度を高めることができる。
これによって、所定の設置位置に設置された袖壁付壁ユニット1の上部に上階躯体50を設置して建物躯体を構築する場合に、例えば、前記ボルト材30を、下階躯体と上階躯体50とを連結するために用いることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図5および図6に示すように、請求項1または2に記載の袖壁付壁ユニット1において、
前記袖壁2,2の側端面には、この袖壁2,2の側端面と前記板状部4の表面とが面一となるようにして該板状部4が嵌め合わされるとともに、前記ナット部5の一部が袖壁2,2の側端面よりも突出するようにして該ナット部5が嵌め合わされる嵌合凹部2aが形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記袖壁2,2の側端面には、この袖壁2,2の側端面と前記板状部4の表面とが面一となるようにして該板状部4が嵌め合わされるとともに、前記ナット部5の一部が袖壁2,2の側端面よりも突出するようにして該ナット部5が嵌め合わされる嵌合凹部2aが形成されているので、前記羽子板金具3,3…を、前記嵌合凹部2aに収容しながら、前記各袖壁2,2の両側端面に取り付けることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図10に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の袖壁付壁ユニット1を、クレーン装置等の吊り上げ手段によって所定の設置位置まで吊り上げ搬送する袖壁付き壁ユニット1の吊り上げ方法であって、
前記クレーン装置等の吊り上げ手段と、複数のワイヤー41を有する吊り上げ装置40とを接続しておくとともに、前記羽子板金具3,3…のナット部5に、このナット部5に螺合する本体ボルト21と、この本体ボルト21の上端部に設けられるとともに前記複数のワイヤー41が接続される接続部22とを有する吊り金具20を設けておき、
前記複数のワイヤー41と吊り金具20とを接続した後、前記吊り上げ手段によって、前記吊り上げ装置40および袖壁付壁ユニット1を吊り上げてから、所定の設置位置まで搬送することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記羽子板金具3,3…のナット部5に前記本体ボルト21を有する吊り金具20を設けるので、前記本体ボルト21を前記螺合孔5aに螺合させることによって、前記吊り金具20を、前記各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定された羽子板金具3,3…に確実かつ強固に取り付けることができる。すなわち、前記吊り金具20を前記各袖壁2,2の両側端部の計4ヶ所に取り付けることができる。これによって、前記袖壁付き壁ユニット1を、前記複数のワイヤー41と吊り金具20とを接続した後、前記吊り上げ手段によって、前記吊り上げ装置40および袖壁付壁ユニット1を吊り上げてから、所定の設置位置まで安定的に搬送することができる。
また、例えば、このように前記袖壁付き壁ユニット1を、所定の設置位置まで安定的に搬送した後、前記ナット部5に螺合させた吊り金具20を取り外してから、前記ナット部5に、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体を設置するための胴差ボルト30を取り付けて、該袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を設置することによって、前記羽子板金具3,3…を、前記吊り金具20を取り付けるだけの用途に限らずに、建物躯体を構築するのに利用することもできるので、利便性が高い。
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図9,図11に示すように、所定の設置位置に設置された請求項1〜3のいずれか一項に記載の袖壁付壁ユニット1の上部に上階躯体50を設置して建物躯体を構築する建物の建築方法であって、
前記袖壁付壁ユニット1の袖壁2の上端面に載置される上階床51の側端面と、この上階床51の側端面に接合されるとともに前記袖壁付壁ユニット1の袖壁2の上端面に載置される胴差52の側端面とに沿って、前記上階床51の厚さ方向に延在するとともに前記ナット部5の位置に対応するガイド溝53を形成しておき、
前記上階床51の側端部および胴差52を、前記ガイド溝53とナット部5の螺合孔5aとの位置を合わせるようにしながら前記袖壁2の上端面に載置して接合し、
前記上階床51の厚さよりも長尺な胴差ボルト30を、前記ガイド溝53に沿わせながら、前記上階床51の上方から前記袖壁2に向かってねじ込み、この胴差ボルト30の下端部を前記ナット部5の螺合孔5aに螺合させることによって、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2に固定し、
その後、前記胴差ボルト30の上端部が挿通可能なボルト挿通孔54bが形成された横芯材54aと、このボルト挿通孔54bに挿通されて横芯材54aの上面から上方に突出する前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結可能なスペースを形成する中空部54dとを有する上階壁54を、前記横芯材54aのボルト挿通孔54bに前記胴差ボルト30の上端部を挿通させながら、前記上階床51の側端部および胴差52の上面に載置するとともに、前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結することによって、前記上階壁54を前記上階床51の側端部および胴差52に固定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記上階床51の側端面と前記胴差52の側端面とにガイド溝53を形成しておき、このガイド溝53と前記ナット部5の螺合孔5aとの位置を合わせるようにしながら、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2の上端面に載置して接合し、前記胴差ボルト30を、前記ガイド溝53に沿わせながら、前記上階床51の上方から前記袖壁2に向かってねじ込み、この胴差ボルト30の下端部を前記ナット部5の螺合孔5aに螺合させることによって、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2に固定するので、前記上階床51および胴差52を、前記袖壁2の上部に正確に設置することができる。
その後、前記横芯材54aと中空部54dとを有する上階壁54を、前記横芯材54aのボルト挿通孔54bに前記胴差ボルト30の上端部を挿通させながら、前記上階床51の側端部および胴差52の上面に載置するとともに、前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結することによって、前記上階壁54を前記上階床51の側端部および胴差52に固定するので、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体50を確実かつ強固に設置できる。
また、例えば、このように前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体50を設置する前に、前記袖壁付き壁ユニット1を所定の設置位置まで搬送する際は、前記ナット部5に前記胴差ボルト30を取り付ける前に、クレーン装置等の吊り上げ手段によって吊り上げるための吊り金具20を取り付けておき、これを搬送時に利用することができるので、前記羽子板金具3,3…を、前記胴差ボルト30を取り付けるだけの用途に限らず、袖壁付き壁ユニット1の搬送時にも利用することができ、利便性が高い。
本発明によれば、羽子板金具が各袖壁の両側端面にそれぞれ止着固定されており、この羽子板金具は、袖壁の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部と、この板状部の上端部に一体形成されるとともに螺合孔が上方に向かって開口し、前記袖壁およびコーナー結合材の上端面よりも上方に突出するようにして設けられるボルト材を螺合可能とするナット部とを有しているので、このナット部に、ボルト材を、袖壁およびコーナー結合材の上端面よりも上方に突出するようにして固定することができる。これによって、例えば、ナット部に螺合するボルト部分を有する吊り金具を取り付けたり、ナット部に螺合する胴差ボルトを取り付けたりすることができる。すなわち、このようにナット部に螺合するボルト部分を有する吊り金具を取り付けできるので、袖壁付き壁ユニットを4点吊りして安定的に吊り上げて搬送することができる。また、ナット部に螺合する胴差ボルトを取り付けできるので、袖壁付き壁ユニットの上部に上部躯体を確実かつ強固に設置できる。
本発明の袖壁付き壁ユニットを示す概略図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットを示す平面図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの一部を示す拡大平面図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの上端部を示す斜視図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの一部の一例を示す拡大側断面図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの一部の一例を示す拡大側断面図である。 羽子板金具の一例を示す斜視図である。 羽子板金具の一例を示す斜視図である。 羽子板金具の一例を示す斜視図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの吊り上げ態様の一例を示す斜視図である。 本発明の袖壁付き壁ユニットの上部に上階躯体を設置して建物躯体を構築する態様の一例を示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態においては、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらの建築用パネルを組み立てて構築するパネル工法を採用するが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の工法も適用できるものとする。
また、この建築用パネルとは、縦横の框材(芯材)が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填されるものである。
図1は本発明に係る袖壁付き壁ユニットの一例を示す概略図であり、図2は、図1に示す袖壁付き壁ユニットの平面図であり、図3は、図2に示す袖壁付き壁ユニットの一部を示す拡大平面図であり、図4は、袖壁付き壁ユニットの上端部を示す斜視図である。
図1〜図4において符号1は、袖壁付き壁ユニットを示す。この袖壁付き壁ユニット1は、互いに対向するとともに所定間隔離間して設けられる袖壁2,2と、これら各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定される羽子板金具3B,3B…と、各袖壁2,2の両側端面に、該袖壁2,2の高さ方向に沿ってそれぞれ取り付けられるコーナー結合材6,6…と、これらコーナー結合材6,6…間に架設される水平材7(垂壁)および水平材8(マグサ)とを備えている。
なお、図1は、袖壁付き壁ユニット1の垂れ壁7を含む部分の正面図と、この正面図の両脇に描かれている、袖壁付き壁ユニット1の両袖壁2,2の内側面を示す図と、左側の袖壁2の左側に描かれている、該左側の袖壁2の外側面を示す図とで構成されているものとする。
前記袖壁2は、前記袖壁付き壁ユニット1の両端部に位置するとともに、互いに対向するものであり、前記袖壁付き壁ユニット1が建物躯体に組み込まれた際に、他の壁よりも前方に突出する壁となる。ここで言う他の壁とは、前記袖壁2,2間に設けられる壁のことであり、本実施の形態においては前記垂壁7と、この垂壁7の下方に形成される開口部7aとを含む一面を指している。
この開口部7aは、前記垂壁7と前記袖壁2,2の一方の側端部とで囲まれた部分を指している。
なお、本実施の形態の袖壁2は上記のような建築用パネルで形成されたものである。
前記羽子板金具3B,3B…は、図3,図4,図6,図9に示すように、前記袖壁2,2の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部4と、この板状部4の上端部に一体形成されるとともに螺合孔5aが上方に向かって開口し、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして設けられるボルト材20,30を螺合可能とするナット部5とを有している。
これら羽子板金具3B,3B…は、前記袖壁2,2の両側端面の上端部に止着固定されている。
前記板状部4は、図9に示すように略矩形状に形成されており、厚さ方向に沿って貫通するとともに、この板状部4を前記袖壁2,2の側端面に止着固定する止着材を挿通させるための孔部4aが複数形成されている。
また、前記ナット部5は、上述のように螺合孔5aが上方に向かって開口するような場所に位置している。すなわち、前記羽子板金具3Bが、前記ナット部5の上面が前記袖壁2およびコーナー結合材6の上端面と略面一となるようにして、前記袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定されている。
なお、本実施の形態のナット部5は高ナットである。これによって、この高ナットであるナット部5に、前記ボルト材30を深くねじ込むことができるので、このボルト材30の前記ナット部5に対する取付強度を高めることができるようになっている。
また、本実施の形態のナット部5を高ナットとしたのは、後述するように、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を構築するためである。
なお、本実施の形態においては、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を構築するため、羽子板金具として、ナット部5を高ナットとした羽子板金具3Bを用いるとしたが、これに限るものではない。
すなわち、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を構築しないのであれば、図7に示すように、略矩形状の板状部4と、高ナットではないナット部5とを有する羽子板金具3を用いてもよい。
また、図8に示すように、前記ボルト材30を深くねじ込むことができるように、前記板状部4に、前記ナット部5の下部から下方に向かってスリット4bを形成した羽子板金具3Aを用いてもよいものとする。このようにスリット4bを形成することによって、スリット4bが形成されていないものに比して、長さの長いボルト材を深くねじ込むことができるようになっている。
また、前記袖壁2,2の側端面には、図6に示すように、この袖壁2,2の側端面と前記板状部4の表面とが面一となるようにして該板状部4が嵌め合わされるとともに、前記ナット部5の一部が袖壁2,2の側端面よりも突出するようにして該ナット部5が嵌め合わされる嵌合凹部2aが形成されている。
すなわち、この嵌合凹部2aは、前記板状部4が嵌め合わされる略矩形状の凹部と、前記ナット部5の一部が嵌め合わされる半ナット状の凹部とからなる。
なお、以下、この嵌合凹部2aを、便宜上、第1嵌合凹部2aと称する。
前記コーナー結合材6は、上述のように水平材7,8が架設されるものであり、本実施の形態においては前記袖壁2,2の両側端面に、該袖壁2,2の高さ方向に沿ってそれぞれ取り付けられている。すなわち、前記羽子板金具3B,3B…と同じく、袖壁付き壁ユニット1の上端部のコーナー部分4ヶ所に取り付けられていることとなる。
袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうち、3ヶ所のコーナー結合材6,6,6は、図1〜図4に示すように、平面視矩形状の半割り材6a,6bを接合してなる平面視正方形状の木材である。
また、このコーナー結合材6を構成する半割り材6a,6bのうち、前記水平材7,8の架設方向の外側に位置する半割り材6aの高さは、内側に位置する半割り材6bの高さに比して高く形成されており、前記袖壁2,2の高さと略等しくなっている。
一方、前記内側に位置する半割り材6bは、この半割り材6bの高さ寸法と前記水平材7,8の高さ寸法とを足した寸法が、前記袖壁2,2の高さと略等しくなるような高さに設定されている。そして、前記水平材7,8は、側端部が、この半割り材6bの上に乗せられており、側端面が前記長さの長い半割り材6aの側面に当接するように設けられている。
なお、本実施の形態においては、前記袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうちの3ヶ所のコーナー結合材6,6,6を半割り材6a,6bからなるものとしたが、これに限られるものではなく、1本の柱材からなるものであってもよいものとする。
また、袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうち、1ヶ所のコーナー結合材6は、平面視において前記半割り材6a,6bと略等しい大きさに設定されるとともに、所定の高さに設定されている。このコーナー結合材6は、図2において右側に位置する袖壁2の側端面に取り付けられている。このコーナー結合材6の高さは、図1に示すように、例えば、前記袖壁2よりも低くなるように、また前記開口部7aの上縁部よりも高くなるように設定されており、このコーナー結合材6の上に、前記右側の袖壁2に連続して設けられるとともに部屋側に延在する小壁14等を乗せられるようになっている。
そして、前記水平材7は、側端面が前記右側の袖壁2の側面とコーナー結合材6の側面と小壁14の側面とに当接するようにして設けられている。
なお、前記袖壁2,2は、図2において右側に位置する袖壁2が、左側に位置する袖壁2よりも、平面視における水平材7,8の架設方向と直交する方向の長さが長くなるように形成されている。したがって、前記右側の袖壁2と、前記袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうちの1ヶ所のコーナー結合材6と、前記半割り材6a,6bからなるコーナー結合材6とを足した長さ(平面視における水平材7,8の架設方向と直交する方向の長さ)が、前記左側の袖壁2と、この左側の袖壁2の両側端面に取り付けられたコーナー結合材6,6とを足した長さと等しくなるように設定されている。
また、本実施の形態においては、前記袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうちの1ヶ所のコーナー結合材6を、平面視において前記半割り材6a,6bと略等しい大きさに設定されるとともに、所定の高さに設定されたものとしたが、これに限られるものではなく、前記袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうちの3ヶ所のコーナー結合材6,6,6と同じく、1本の柱材を用いるようにしてもよいものとし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。なお、1本の柱材とした場合は、前記右側の袖壁2の大きさを適宜変更する。
また、図4に示すように、前記袖壁付き壁ユニット1の4つ角のうちの3ヶ所のコーナー結合材6,6,6の半割り材6aの側端面には、前記袖壁2,2の側端面よりも突出するナット部5の一部が嵌め合わされる第2嵌合凹部6cが形成されている。
さらに、前記羽子板金具3B,3B…は前記袖壁2,2の両側端面の上端部に止着固定されているため、本実施の形態においては、前記羽子板金具3B,3B…が固定される部分には、前記コーナー結合材6,6…だけでなく、前記水平材7,8の側端部および前記小壁14の側端部も設けられている。したがって、これら水平材7,8および小壁14には、前記袖壁2,2の側端面よりも突出するナット部5の一部が嵌め合わされる第3嵌合凹部7b,8b,14aが形成されている。
したがって、前記第1嵌合凹部2aの半ナット状の凹部と、第2嵌合凹部6cおよび第3嵌合凹部7b,8b,14aとが互いに向かい合うようにして、前記袖壁2と、前記コーナー結合材6と、前記水平材7,8と、前記小壁14とをそれぞれ接合することによって、前記ナット部5を、前記第1嵌合凹部2aの半ナット状の凹部と、第2嵌合凹部6cおよび第3嵌合凹部7b,8b,14aとで形成されるスペース内に収容できる。
前記水平材7は、上述のように垂壁である。なお、この垂壁とは、開口部などの上にある壁を言うものであり、水平方向に長尺に形成されている。本実施の形態においては建築用パネルで構成されている。
また、この垂壁7は、上述のように、一側端部が前記コーナー結合材6の半割り材6bの上に乗せられるとともに、他側端部の端面が前記右側の袖壁2の側面とコーナー結合材6の側面と小壁14の側面とに当接するようにして設けられている。さらに、この垂壁7は、図1および図3,図4に示すように、前記開口部7a内に設けられる方立て10の上にも乗せられている。この方立て10は、前記垂壁7の両側端部と、中央部とを支持するようにして設けられている。
前記水平材8は、上述のようにマグサである。なお、このマグサとは、門・家屋の出入口または窓などの開口の上部に渡す水平材を言うものであり、このマグサ8の下方には、前記垂壁7の下方に形成された開口部7aと対向する開口部8aが形成されている。この開口部8aは、前記マグサ8と前記袖壁2,2の他方の側端部とで囲まれた部分を指している。
なお、本実施の形態においては、前記袖壁2,2の両側端部に水平材7,8が設けられているものとしたが、これに限られるものではない。すなわち、前記コーナー結合材6,6…を、前記袖壁2,2の両側端面のうちの少なくとも一方の側端面に取り付けて、前記水平材7,8のうちのいずれか一方のみを設けるようにしてもよいものとする。
また、前記袖壁2,2の下端部と、前記開口部7aの下端縁には半土台9が取り付けられている。この半土台9とは、基礎の厚さの約半分の大きさに形成された土台であり、基礎の上端面の外側に設置されるものである。また、基礎の上端面の内側半分には床パネルの端部が乗せられるようになっている。
なお、前記開口部7aの下端縁の半土台9と、前記垂壁7との間に前記方立て10が設けられている。
また、前記開口部7aには、図2および図3に示すように、前記サッシ枠11が嵌め込まれている。このサッシ枠11は、前記垂壁7と、この垂壁7の両側端部に設けられた方立て10と、垂壁7の中央部に設けられた方立て10と、前記半土台9とに固定されている。このサッシ枠11は、工場等で予め取り付けておくことが望ましい。
また、前記袖壁2,2と、前記垂壁7と、前記マグサ8との表面には、屋外に面する部分に外装材12が取り付けられている。なお、この外装材12は、工場等で予め取り付けておくことが望ましい。
そして、図2において左側に位置する袖壁2の他方の側端部には、前記水平材の架設方向と直交する方向に沿って、該袖壁2に連続する補助袖壁13が設けられている。
次に、本実施の形態の袖壁付き壁ユニット1を、クレーン装置等の吊り上げ手段によって所定の設置位置まで吊り上げ搬送する方法について説明する。
まず、前記袖壁付き壁ユニット1は、工場等で予め組み立てておく。すなわち、装着できる部材を全て装着させたうえで現場に輸送した方が、現場での施工効率がよいためである。なお、前記サッシ枠11には窓障子を取り付けないようにしておく。
また、前記袖壁付き壁ユニット1をトラック等で輸送する際は、図10に示すように、前記袖壁2,2の下端部と前記開口部7aの下端縁に設けられた半土台9に囲まれた位置に、これら半土台9で挟み込むようにして臥台42を取り付けておき、輸送中における安定性の向上を図ることが好ましい。
続いて、前記袖壁付き壁ユニット1が現場に輸送されたら、前記臥台42を取り外す。続いて、前記クレーン装置等の吊り上げ手段と、複数のワイヤー41を有する吊り上げ装置40とを接続する。すなわち、図示はしないが、クレーン装置のフック金具等を、前記吊り上げ装置40の被引掛部に引っ掛けるなどして接続する。
なお、この吊り上げ装置40は、少なくとも4本のワイヤー41を有している。また、図示はしないが、これらワイヤー41の先端には、後述する吊り金具20の接続部22に接続可能な接続部材が設けられているものとする。
続いて、前記袖壁付き壁ユニット1に予め取り付けられている羽子板金具3B,3B…のナット部5に、このナット部5に螺合する本体ボルト21と、この本体ボルト21の上端部に設けられるとともに前記複数のワイヤー41が接続される接続部22とを有する吊り金具20を設けておく。
この吊り金具20の接続部22は、例えば図5に示すような、フック等の接続部材が引掛可能なリング状に形成されているが、これに限られるものではない。
なお、この吊り金具20は、袖壁付き壁ユニット1を輸送トラックに積み込む前に取り付けておいてもよいものとする。
そして、前記複数のワイヤー41と吊り金具20とを接続した後、前記吊り上げ手段によって、前記吊り上げ装置40および袖壁付壁ユニット1を吊り上げてから、所定の設置位置まで搬送する。
なお、例えば、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を構築する際は、前記袖壁付き壁ユニット1を所定の設置位置まで安定的に搬送した後、前記ナット部5に螺合させた吊り金具20を取り外してから、このナット部5に、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体を設置するためのボルト材等を取り付けて、該袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を設置するようにしてもよい。
次に、所定の設置位置に設置された袖壁付壁ユニット1の上部に上階躯体50を設置して建物躯体を構築する方法について説明する。
ここで、上階躯体50は、図11に示すように、前記袖壁付壁ユニット1の袖壁2の上端面に載置される上階床51と、この上階床51の側端面に接合される前記袖壁付壁ユニット1の袖壁2の上端面に載置される胴差52と、これら上階床51の側端部および胴差52の上面に載置される上階壁54とを備えている。
まず、前記上階床51の側端面と、前記胴差52の側端面とに沿って、前記上階床51の厚さ方向に延在するとともに前記ナット部5の位置に対応するガイド溝53を形成しておく。
続いて、前記上階床51の側端部および胴差52を、前記ガイド溝53とナット部5の螺合孔5aとの位置を合わせるようにしながら前記袖壁2の上端面に載置して接合する。
続いて、前記上階床51の厚さよりも長尺な胴差ボルト30を、前記ガイド溝53に沿わせながら、前記上階床51の上方から前記袖壁2に向かってねじ込み、この胴差ボルト30の下端部を前記ナット部5の螺合孔5aに螺合させて、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2に固定する。
ここで、前記上階壁54は、前記胴差ボルト30の上端部が挿通可能なボルト挿通孔54bが形成された横芯材54aと、このボルト挿通孔54bに挿通されて横芯材54aの上面から上方に突出する前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結可能なスペースを形成する中空部54dとを有している。
この中空部54dは、前記上階壁54の内部中空部であり、この上階壁54を構成する面材54c,54c間のスペースを指している。
前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2に固定した後、このような上階壁54を、前記横芯材54aのボルト挿通孔54bに前記胴差ボルト30の上端部を挿通させながら、前記上階床51の側端部および胴差52の上面に載置するとともに、前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結して、前記上階壁54を前記上階床51の側端部および胴差52に固定する。
なお、前記横芯材54aとナット32との間には座金31を介在させておくようにする。これによって、ナット32を強く締め付けた際の横芯材54aへのめり込みを防ぐことができるとともに、ナット32の緩みを防止できる。
本実施の形態によれば、前記羽子板金具3B,3B…が各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定されており、この羽子板金具3B,3B…は、前記袖壁2,2の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部4と、この板状部4の上端部に一体形成されるとともに螺合孔5aが上方に向かって開口し、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして設けられる吊り金具20,胴差ボルト30を螺合可能とするナット部5とを有しているので、このナット部5に、前記吊り金具20,胴差ボルト30を、前記袖壁2,2およびコーナー結合材6,6…の上端面よりも上方に突出するようにして固定することができる。これによって、前記吊り金具20を確実に取り付けたり、前記胴差ボルト30を確実に取り付けることができる。すなわち、このように前記吊り金具20を取り付けできるので、前記袖壁付き壁ユニット1を4点吊りして安定的に吊り上げて搬送することができる。また、前記胴差ボルト30を取り付けできるので、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体50を確実かつ強固に設置できる。
また、前記ナット部5が高ナットであることから、この高ナットであるナット部5に、該ナット部5の螺合孔5aに螺合するボルト部分を有する胴差ボルト30を深くねじ込むことができるので、この胴差ボルト30の前記ナット部5に対する取付強度を高めることができる。
これによって、所定の設置位置に設置された袖壁付壁ユニット1の上部に上階躯体50を設置して建物躯体を構築する場合に、前記胴差ボルト30を、下階躯体と上階躯体50とを連結するために用いることができる。
また、前記袖壁2,2の側端面には、この袖壁2,2の側端面と前記板状部4の表面とが面一となるようにして該板状部4が嵌め合わされるとともに、前記ナット部5の一部が袖壁2,2の側端面よりも突出するようにして該ナット部5が嵌め合わされる第1嵌合凹部2aが形成されているので、前記羽子板金具3B,3B…を、前記第1嵌合凹部2aに収容しながら、前記各袖壁2,2の両側端面に取り付けることができる。
また、前記羽子板金具3B,3B…のナット部5に前記本体ボルト21を有する吊り金具20を設けるので、前記本体ボルト21を前記螺合孔5aに螺合させることによって、前記吊り金具20を、前記各袖壁2,2の両側端面にそれぞれ止着固定された羽子板金具3B,3B…に確実かつ強固に取り付けることができる。すなわち、前記吊り金具20を前記各袖壁2,2の両側端部の計4ヶ所に取り付けることができる。これによって、前記袖壁付き壁ユニット1を、前記複数のワイヤー41と吊り金具20とを接続した後、前記吊り上げ手段によって、前記吊り上げ装置40および袖壁付壁ユニット1を吊り上げてから、所定の設置位置まで安定的に搬送することができる。
また、このように前記袖壁付き壁ユニット1を、所定の設置位置まで安定的に搬送した後、前記ナット部5に螺合させた吊り金具20を取り外してから、前記ナット部5に、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体を設置するための胴差ボルト30を取り付けて、該袖壁付き壁ユニット1の上部に上階躯体を設置することによって、前記羽子板金具3B,3B…を、前記吊り金具20を取り付けるだけの用途に限らずに、建物躯体を構築するのに利用することもできるので、利便性が高い。
また、前記上階床51の側端面と前記胴差52の側端面とにガイド溝53を形成しておき、このガイド溝53と前記ナット部5の螺合孔5aとの位置を合わせるようにしながら、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2の上端面に載置して接合し、前記胴差ボルト30を、前記ガイド溝53に沿わせながら、前記上階床51の上方から前記袖壁2に向かってねじ込み、この胴差ボルト30の下端部を前記ナット部5の螺合孔5aに螺合させることによって、前記上階床51の側端部および胴差52を前記袖壁2に固定するので、前記上階床51および胴差52を、前記袖壁2の上部に正確に設置することができる。
その後、前記横芯材54aと中空部54dとを有する上階壁54を、前記横芯材54aのボルト挿通孔54bに前記胴差ボルト30の上端部を挿通させながら、前記上階床51の側端部および胴差52の上面に載置するとともに、前記胴差ボルト30の上端部にナット32を螺合させて締結することによって、前記上階壁54を前記上階床51の側端部および胴差52に固定するので、前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体50を確実かつ強固に設置できる。
また、このように前記袖壁付き壁ユニット1の上部に上部躯体50を設置する前に、前記袖壁付き壁ユニット1を所定の設置位置まで搬送する際は、前記ナット部5に前記胴差ボルト30を取り付ける前に、クレーン装置等の吊り上げ手段によって吊り上げるための吊り金具20を取り付けておき、これを搬送時に利用しているので、前記羽子板金具3B,3B…を、前記胴差ボルト30を取り付けるだけの用途に限らず、袖壁付き壁ユニット1の搬送時にも利用することができ、利便性が高い。
1 袖壁付き壁ユニット
2 袖壁
3 羽子板金具
4 板状部
5 ナット部
5a 螺合孔
6 コーナー結合材
7 水平材(マグサ)
8 水平材(下がり壁)
20 ボルト材(吊り金具)
30 ボルト材(胴差ボルト)

Claims (5)

  1. 互いに対向するとともに所定間隔離間して設けられる袖壁と、
    これら各袖壁の両側端面にそれぞれ止着固定される羽子板金具と、
    各袖壁の両側端面のうちの少なくとも一方の側端面に、該袖壁の高さ方向に沿ってそれぞれ取り付けられるコーナー結合材と、
    これらコーナー結合材間に架設される壁またはマグサ等の水平材とを備えており、
    前記羽子板金具は、前記袖壁の側端面の長さ方向に沿って長尺な板状部と、
    この板状部の上端部に一体形成されるとともに螺合孔が上方に向かって開口し、前記袖壁およびコーナー結合材の上端面よりも上方に突出するようにして設けられるボルト材を螺合可能とするナット部とを有することを特徴とする袖壁付き壁ユニット。
  2. 請求項1に記載の袖壁付き壁ユニットにおいて、
    前記ナット部が高ナットであることを特徴とする袖壁付き壁ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の袖壁付壁ユニットにおいて、
    前記袖壁の側端面には、この袖壁の側端面と前記板状部の表面とが面一となるようにして該板状部が嵌め合わされるとともに、前記ナット部の一部が袖壁の側端面よりも突出するようにして該ナット部が嵌め合わされる嵌合凹部が形成されていることを特徴とする袖壁付壁ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の袖壁付壁ユニットを、クレーン装置等の吊り上げ手段によって所定の設置位置まで吊り上げ搬送する袖壁付き壁ユニットの吊り上げ方法であって、
    前記クレーン装置等の吊り上げ手段と、複数のワイヤーを有する吊り上げ装置とを接続しておくとともに、前記羽子板金具のナット部に、このナット部に螺合する本体ボルトと、この本体ボルトの上端部に設けられるとともに前記複数のワイヤーが接続される接続部とを有する吊り金具を設けておき、
    前記複数のワイヤーと吊り金具とを接続した後、前記吊り上げ手段によって、前記吊り上げ装置および袖壁付壁ユニットを吊り上げてから、所定の設置位置まで搬送することを特徴とする袖壁付壁ユニットの吊り上げ方法。
  5. 所定の設置位置に設置された請求項1〜3のいずれか一項に記載の袖壁付壁ユニットの上部に上階躯体を設置して建物躯体を構築する建物の建築方法であって、
    前記袖壁付壁ユニットの袖壁の上端面に載置される上階床の側端面と、この上階床の側端面に接合されるとともに前記袖壁付壁ユニットの袖壁の上端面に載置される胴差の側端面とに沿って、前記上階床の厚さ方向に延在するとともに前記ナット部の位置に対応するガイド溝を形成しておき、
    前記上階床の側端部および胴差を、前記ガイド溝とナット部の螺合孔との位置を合わせるようにしながら前記袖壁の上端面に載置して接合し、
    前記上階床の厚さよりも長尺な胴差ボルトを、前記ガイド溝に沿わせながら、前記上階床の上方から前記袖壁に向かってねじ込み、この胴差ボルトの下端部を前記ナット部の螺合孔に螺合させることによって、前記上階床の側端部および胴差を前記袖壁に固定し、
    その後、前記胴差ボルトの上端部が挿通可能なボルト挿通孔が形成された横芯材と、このボルト挿通孔に挿通されて横芯材の上面から上方に突出する前記胴差ボルトの上端部にナットを螺合させて締結可能なスペースを形成する中空部とを有する上階壁を、前記横芯材54aのボルト挿通孔54bに前記胴差ボルト30の上端部を挿通させながら、前記上階床の側端部および胴差の上面に載置するとともに、前記胴差ボルトの上端部にナットを螺合させて締結することによって、前記上階壁を前記上階床の側端部および胴差に固定することを特徴とする建物の建築方法。
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