JP2010247919A - 乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手摺ベルトの乗客から見やすい位置にローラの圧痕が生じたり汚れが付着したりしにくく、既存の手摺ベルトの駆動装置としても利用することができる乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置を提供する。
【解決手段】乗客コンベアの手摺ベルト28を挟んで互いに対向配置された駆動ローラ54と押圧ローラ56と、駆動ローラ54を回転駆動する駆動部とを備え、手摺ベルト28を走行させる手摺ベルト駆動装置50において、手摺ベルト28が、乗客コンベアの欄干の外周部に沿って延びる把持部30と、把持部30の長手方向両側部から内向きに折り返された一対の折り返し部32とを備え、駆動ローラ54が水平方向の軸回りに回転可能に支持され、押圧ローラ56が垂直方向の軸回りに回転可能に支持され、駆動ローラ54と押圧ローラ56とが、把持部30の幅方向に相対向する一対の折り返し部32を挟んでいることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】乗客コンベアの手摺ベルト28を挟んで互いに対向配置された駆動ローラ54と押圧ローラ56と、駆動ローラ54を回転駆動する駆動部とを備え、手摺ベルト28を走行させる手摺ベルト駆動装置50において、手摺ベルト28が、乗客コンベアの欄干の外周部に沿って延びる把持部30と、把持部30の長手方向両側部から内向きに折り返された一対の折り返し部32とを備え、駆動ローラ54が水平方向の軸回りに回転可能に支持され、押圧ローラ56が垂直方向の軸回りに回転可能に支持され、駆動ローラ54と押圧ローラ56とが、把持部30の幅方向に相対向する一対の折り返し部32を挟んでいることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、踏段と同期して移動するように手摺ベルトを欄干の外周部に沿って走行させる乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置に関する。
従来の乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置では、実際に乗客が把持する手摺ベルトの把持部をローラで挟持し、ローラに回転駆動力を与えることでローラと手摺ベルトとの間に発生する摩擦力により、欄干の外周部に沿って手摺ベルトを走行させているため、手摺ベルトの乗客から見やすい位置にローラの圧痕が生じたり汚れが付着したりし易いという問題がある。
そこで、駆動ローラと手摺ベルト表面との間にベルトを介在させることにより、手摺ベルト表面が受ける応力を緩和して、ローラの圧痕や汚れの付着を低減させる手摺ベルト駆動装置が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、図9に示すように、乗客コンベアの手摺ベルト102と、手摺ベルト102を乗客コンベアの踏段と同じ速度で移動させる手摺駆動部104とからなる乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置100において、手摺駆動部104は、乗客が把持する手摺ベルト102の把持部102a以外の手摺部分を一対のローラ106で挟持し、ローラ106に駆動力を与えて、手摺ベルト102を移動させる手摺ベルト駆動装置100が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献1の手摺ベルト駆動装置では、ベルトを介在させることにより手摺ベルト表面へのダメージを低減できるが、手摺ベルトの把持部を挟持することにかわりはなく、手摺ベルトの乗客から見やすい位置に汚れが付着し易いという問題が解決されていない。
また、上記特許文献2の手摺ベルト駆動装置100では、手摺ベルト102の乗客から見やすい位置にローラの圧痕が生じたり汚れが付着したりし易いという問題を解消し得るが、手摺ベルト102を挟持する一対のローラ106が水平方向の軸回りに回転可能に支持されており、手摺ベルト102の把持部102aと所定間隔を開けて対向配置した張り出し部102bを一対のローラ106が挟持するため、手摺ベルト102の張り出し部102bを長く設けなければならず、既存の手摺ベルト102に対して適用できないという問題がある。さらに、手摺ベルト102の張り出し部102bが大きく張り出しているため、手摺ベルト102を駆動装置100に装着しにくいという問題がある。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、手摺ベルトの乗客から見やすい位置にローラの圧痕が生じたり汚れが付着したりしにくく、既存の手摺ベルトに対しても適用することができる手摺ベルト駆動装置を提供することを目的とする。
本発明に係る乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置は、乗客コンベアの欄干の外周部に設けられた手摺ベルトを挟んで互いに対向配置された駆動ローラと押圧ローラと、前記駆動ローラを回転駆動する駆動部とを備え、前記駆動部が前記駆動ローラを回転させて前記駆動ローラと前記押圧ローラとに挟まれた前記手摺ベルトを走行させるベルト駆動装置において、前記手摺ベルトが、乗客コンベアの欄干の外周部に沿って延びる把持部と、前記把持部の長手方向両側部から内向きに折り返された一対の折り返し部とを備え、前記駆動ローラと前記押圧ローラとが、前記把持部の幅方向に相対向する一対の折り返し部を挟んでいることを特徴とする。
本発明に係る乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置では、上記構成により、手摺ベルトの乗客から見やすい位置にローラの圧痕が生じたり汚れが付着したりしにくく、既存の手摺ベルトの駆動装置としても利用することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る乗客コンベア10は、例えば、建物の上下階に跨って傾斜して設置されたエスカレータであって、多数の踏段12を上下階の乗降板11,13上に設けられた乗降口11a,13aとの間で循環移動させることで、踏段12上に搭乗した乗客を上階と下階とにわたって搬送するものである。多数の踏段12は、無端状の踏段チェーン14によって連結されており、建物の床下に設置されたトラスと呼ばれる主枠16内に配置されている。
主枠16の内部の上階側には、回転軸に連結されたスプロケット20と、駆動モータ及び減速機を備えた駆動装置22とが配置され、主枠16の内部の下階側には、回転軸に連結されたスプロケット24が配置されている。
上階側のスプロケット20と下階側のスプロケット24との間には、踏段チェーン14が巻き掛けられており、スプロケット20,24の回転に伴って、踏段チェーン14がスプロケット20,24の間を循環移動し、踏段12も踏段チェーン14と一体に循環移動する。
主枠16の上部両側には、踏段12の移動方向に沿って一対の欄干26が立設されており、欄干26の外周部に無端状の手摺ベルト28が取り付けられている。
手摺ベルト28は、図2の断面図に示すように、欄干26の外周部に沿って延び、乗客に把持される把持部30と、把持部30の長手方向両側部から内向きに折り返された一対の折り返し部32とを備え、断面形状が略C字状をなしている。一対の折り返し部32は、把持部30から裏面側に突出するサイド部33と、サイド部33から内方に向かって延設する張り出し部34とを備える。
このような手摺ベルト28は、駆動チェーン61を介して上階側のスプロケット20に接続された手摺ベルト駆動装置50により欄干26の外周部に沿って踏段12と同期して走行される。
手摺ベルト駆動装置50は、図3〜図6に示すように、欄干26の下方に配設され主枠16に取り付けられた板状のフレーム52と、手摺ベルト28の長手方向に対して平行に、かつ、一直線上に並ぶようにフレーム52に配設された複数個(本実施形態では3個)駆動ローラ54と、駆動ローラ54ごとに1対ずつ設けられた押圧ローラ56とを備える。
駆動ローラ54は、手摺ベルト28の外面と接して手摺ベルト28を摩擦駆動するものであって、フレーム52に配設された軸受58により水平方向の軸回りに回転可能に支持されている。各駆動ローラ54に同軸に固定されスプロケット60には、駆動チェーン61が巻き掛けられ駆動装置22からの動力が伝達されることで、駆動ローラ54が上階側のスプロケット20と同期して回転駆動される。
駆動ローラ54の外周面にはゴム材やウレタン材など当接部63が配設されており、この当接部63が把持部30の幅方向に相対向する一対の折り返し部32,32の外面と面当接する。具体的には、図4に示すように、当接部63の断面形状が手摺ベルト28のサイド部33及び張り出し部34の外形状に一致した弧状をなしており、駆動ローラ54の回転に伴って、当接部63が手摺ベルト28のサイド部33と張り出し部34の外面に当接して手摺ベルト28を摩擦駆動する。
駆動ローラ54ごとに設けられた一対の押圧ローラ56は、手摺ベルト28の内側において把持部30の幅方向に対向配置され、取付部材62に配設された軸受64により垂直方向の軸回りに回転可能に支持されている。一対の押圧ローラ56は、周縁部が斜め上方に屈曲して断面形状が略すり鉢状をなしており、手摺ベルト28の張り出し部34の内面に当接することで、駆動ローラ54及び押圧ローラ56によって折り返し部34を挟持する。
取付部材62は、両端部62aの間に軸受64を支持する軸受支持部62bと、両端部62aより幅狭に設けられ両端部62aと軸受支持部62bと連結する連結部62cと、を備える。取付部材62は、両端部62aに押圧ローラ56を手摺ベルト28に向けて付勢する付勢手段66が配設され、付勢手段66を介してフレーム52から水平方向に延びる略L字状の支持フレーム68に固定されている。
付勢手段66は、取付部材62に圧縮状態で取り付けられたバネ66aと、バネ66aに同軸状に設けられ支持フレーム68に固定されたボルト66bとを備え、バネ66aが取付部材62を上方に付勢することで、取付部材62に支持された押圧ローラ56を手摺ベルト28に圧接させる。この付勢手段66は、ボルト66bを回動操作により付勢力を調整することができる。
そして、駆動ローラ54及び押圧ローラ56により手摺ベルト28の両面を挟み、押圧ローラ56が付勢手段66のバネ66aにより手摺ベルト28に向けて付勢され、手摺ベルト28と駆動ローラ54との摩擦力を高めた状態で駆動ローラ54を駆動することにより、手摺ベルト28が摩擦駆動により循環移動される。
以上のように、本実施形態における手摺ベルト駆動装置50では、駆動ローラ54と押圧ローラ56とが、折り返し部34を挟んで手摺ベルト28を摩擦駆動するため、駆動ローラ54による圧痕が手摺ベルト28の乗客から見やすい位置に生じたり汚れが付着したりしにくくなる。
また、押圧ローラ56が、駆動ローラ54ごとに1対ずつ設けられ、手摺ベルト28の把持部30の幅方向に相対向する位置おいて、駆動ローラ54と押圧ローラ56とが手摺ベルト28の折り返し部32を挟持するため、進行方向に沿って直進性よく手摺ベルト28を移動させることができ、駆動ローラ54より付与された駆動力の損失を抑えて効率的に手摺ベルト28を駆動することができる。
また、押圧ローラ56は、垂直方向の軸回りに回転可能に支持され折り返し部32の内面と接触して、手摺ベルト28を駆動ローラ54に向けて押圧するため、サイド部33から内方に向かって延びる張り出し部34の張り出し量を大きく設定する必要がない。そのため、既存の手摺ベルト28に対しても本発明の手摺ベルト駆動装置50を適用することができるとともに、手摺ベルト28を手摺ベルト駆動装置50に取付やすい。
なお、本実施形態では、駆動ローラ54の外周面に配設された当接部63を手摺ベルト28のサイド部33と張り出し部34の外面に当接させ、押圧ローラ56を手摺ベルト28の張り出し部34の内面に当接させて、手摺ベルト28を駆動ローラ54と押圧ローラ56との間で挟持するように構成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図7に示すように、当接部63を手摺ベルト28のサイド部33と張り出し部34の外面に当接させ、押圧ローラ56を手摺ベルト28のサイド部33の内面に当接させたり、あるいは、図8に示すように、当接部63を手摺ベルト28のサイド部33外面に当接させ、押圧ローラ56を手摺ベルト28のサイド部33の内面に当接させて手摺ベルト28を駆動ローラ54と押圧ローラ56との間で挟持するように構成してもよい。
10…乗客コンベア
12…踏段
16…主枠
20…スプロケット
22…駆動装置
26…欄干
28…手摺ベルト
30…把持部
32…折り返し部
33…サイド部
34…張り出し部
50…手摺ベルト駆動装置
52…フレーム
54…駆動ローラ
56…押圧ローラ
60…スプロケット
62…取付部材
12…踏段
16…主枠
20…スプロケット
22…駆動装置
26…欄干
28…手摺ベルト
30…把持部
32…折り返し部
33…サイド部
34…張り出し部
50…手摺ベルト駆動装置
52…フレーム
54…駆動ローラ
56…押圧ローラ
60…スプロケット
62…取付部材
Claims (4)
- 乗客コンベアの欄干の外周部に設けられた手摺ベルトを挟んで互いに対向配置された駆動ローラと押圧ローラと、前記駆動ローラを回転駆動する駆動部とを備え、
前記駆動部が前記駆動ローラを回転させて前記駆動ローラと前記押圧ローラとに挟まれた前記手摺ベルトを走行させる手摺ベルト駆動装置において、
前記手摺ベルトが、乗客コンベアの欄干の外周部に沿って延びる把持部と、前記把持部の長手方向両側部から内向きに折り返された一対の折り返し部とを備え、
前記駆動ローラが水平方向の軸回りに回転可能に支持され、前記押圧ローラが垂直方向の軸回りに回転可能に支持され、
前記駆動ローラと前記押圧ローラとが、前記把持部の幅方向に相対向する一対の折り返し部を挟んでいることを特徴とする乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置。 - 前記折り返し部は、前記把持部から裏面側に突出するサイド部と、前記サイド部から内方に向かって延設する張り出し部とを備え、
前記駆動ローラが前記手摺ベルトの前記サイド部及び前記張り出し部の外面に当接し、前記押圧ローラが前記手摺ベルトの前記張り出し部の内面に当接することを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置。 - 前記折り返し部は、前記把持部から裏面側に突出するサイド部と、前記サイド部から内方に向かって延設する張り出し部とを備え、
前記駆動ローラが前記手摺ベルトの前記サイド部及び前記張り出し部の外面に当接し、前記押圧ローラが前記手摺ベルトの前記サイド部の内面に当接することを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置。 - 前記折り返し部は、前記把持部から裏面側に突出するサイド部と、前記サイド部から内方に向かって延設する張り出し部とを備え、
前記駆動ローラが前記手摺ベルトの前記サイド部の外面に当接し、前記押圧ローラが前記手摺ベルトの前記サイド部の内面に当接することを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009097277A JP2010247919A (ja) | 2009-04-13 | 2009-04-13 | 乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009097277A Pending JP2010247919A (ja) | 2009-04-13 | 2009-04-13 | 乗客コンベアの手摺ベルト駆動装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010247919A (ja) |
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2009
- 2009-04-13 JP JP2009097277A patent/JP2010247919A/ja active Pending
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